JP3543387B2 - 回転電機の整流子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、回転電機の整流子とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の回転電機の整流子とその製造方法としては、特開平4−58742に記載されたものがある。これは、先ず図9に斜視図を示すようにフック部121を残して打ち抜いた板材を円筒状に曲げ加工し、その筒体110の内部に樹脂を注入して図10に示すように絶縁樹脂部103を形成する。しかる後に、筒体110の外周面からアンダカット溝104を切削して、前記板材を電気的に互いに分離した複数の整流子片102に形成して整流子101を製作するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記の整流子とその製造方法には、アンダカット加工を必要とするという問題点がある。すなわち、整流子片の数だけ一定の深さで軸線に沿ったアンダカット溝を切って各整流子片を独立させる必要があり、多くの場合その際生じるバリを除去する仕上げ処理も必要とするので、工数が掛かり、費用にも跳ね返ってくるという問題点があった。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、アンダカット加工を全く施すことなく回転電機の整流子を製作できるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の回転電機の整流子は、円筒状の絶縁樹脂部と該絶縁樹脂部の外周面に周方向へ間隔を隔てて一定角度毎に配設される複数の整流子片とをもつ回転電機の整流子において、各前記整流子片はそれぞれの軸方向の一端側に、前記円筒状絶縁樹脂部から軸方向にはみ出した連結部を切断して形成された切断部を有し、アンダーカット加工無しに各前記整流子片は電気的に独立して配置されていることを特徴とする。
【0006】
本発明の回転電機の整流子は、打ち抜き工程、曲げ工程、成形工程および分離工程からなることを特徴とする製造方法により製造される。ここで、打ち抜き工程では、良導体の平板を少なくとも一端又は他端の部分を除いて所定間隔でスリット状に打ち抜き、少なくとも一端又は他端に連結部を残し、一端又は他端が前記連結部で各々連接され、前記スリットを隔てて平行に配列された複数の整流子片を持つ打ち抜き板が形成される。次に、曲げ工程では、前記打ち抜き板を円筒状に曲げ前記連結部が軸方向の少なくとも一端又は他端となり各前記整流子片が間隔を隔てて周方向に配列された筒体が形成される。そして、成形工程では、前記筒体を成形型にインサートして樹脂を成形し、外周面に各前記整流子片が間隔を隔てて周方向に配列固定された円筒状の絶縁樹脂部が成形される。最後に、分離工程では、前記絶縁樹脂部から軸方向にはみ出した前記連結部を切断除去して、アンダーカット加工無しに各該整流子片が分離されて、電気的に独立した整流子片となる。
【0007】
かような製造方法の成形工程において、円筒状キャビティを形成する内周面に各前記整流子片を収納する凹部を持ち、二つの隣合う前記整流子片を収納する凹部の間は中心方向に凸となっている成形型を使用するとなお良い。こうすれば、できあがった整流子では、隣合う二つの前記整流子片の間に表出する前記絶縁樹脂部の外周面は、前記整流子片の表出している外周面より低い位置にあり、隣合う前記整流子片の間は溝となっている。
【0008】
また、前記整流子片は整流子片本体とフック部と内爪とからなり、曲げ工程で該フック部は遠心方向に該内爪は中心方向に曲げられて製造された整流子では、該内爪は前記絶縁樹脂部に埋設されて固定される。
【0009】
【作用】
本発明の回転電機の整流子では、その製造の過程において各整流子片が連結部で連接されて等間隔で配設されているので、これを円筒状に曲げ加工して各整流子を円周方向に等間隔で配設したまま、その内部に絶縁樹脂部を成形して固めることができる。しかるのちに、連結部を除去することにより、各整流子を電気的に独立させることができ、アンダカット加工を全く施すこと無く回転電機の整流子を製作することができる。
【0010】
ここで隣合う整流子片の間が溝になっている整流子では、絶縁樹脂部の外周面が整流子片の外周面より低い位置にあるので、ブラシが絶縁樹脂部の外周面を擦ることがない。
また、内爪を絶縁樹脂部に埋設すれば、より強固に各整流子片が絶縁樹脂部に固定される。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
(実施例1)
本発明の実施例1の回転電機の整流子の軸方向から見た断面図を図1に示す。本発明の整流子1は、中空円筒状の絶縁樹脂部3と、その外周面に周方向へ間隔を隔てて一定角度毎に配設される複数の整流子片2とを有している。各整流子片2の電機子捲線側の一端からは、整流子片2の本体部分20から連続した板材で形成されたフック部21が、図示しない電機子巻線と結線されるため径外側に立ち上がっている。そして、絶縁樹脂部3の外周部が各整流子片2間の間隙を埋めて、各整流子片2間の絶縁を完全にしているとともに、高い遠心力に耐えうるよう強固に各整流子片2を保持している。
【0012】
この整流子1は、図2に示すように回転電機子100に取り付けられて機能する。
整流子1外周部に配設された整流子片2は、その本体部分20の軸方向の両端部において内爪22,23を絶縁樹脂部3に埋設されている。内爪22は整流子片2の本体部分20から連続する板材で、上記のフック部21付け根の両側から二本が軸心側へ立ち上がり、軸方向内側へ曲げられて絶縁樹脂部3に埋設されている。一方、内爪23も整流子片2の本体部分20から連続する板材で形成され、フック部21とは反対側の一端から軸心方向へ立ち上がって、内爪22と対向するように軸方向内側へ曲げられて絶縁樹脂部3内に埋設されている。このような内爪22,23によって各整流子片2は、強固に絶縁樹脂部3の外周に固定されている。
【0013】
一方、フック部21は整流子片本体部分20の電機子捲線側の一端から立ち上がって電機子巻線に結線され、これに給電するようになっている。
かかる整流子1は、その軸方向の一端が連結部で連接された打ち抜き板を曲げて円筒状に丸め、その円筒状の整流子片体を成形型にインサートして絶縁樹脂部3を成形し、各整流子片2を間隔を隔てて絶縁樹脂部3の外周面に一体的に固定した後、連結部を一気に除去して各整流子片2を電気的に分離したものである。
【0014】
前述のような本発明の回転電機の整流子1は、打ち抜き工程、曲げ工程、成形工程および分離工程からなることを特徴とする製造方法により製造される。以下、この製造方法を図3から図4を用いて説明する。
先ず第3図(a)に示すように、打ち抜き工程を行う。すなわち、良導体の平板としての銅製の板材を図中上方の他端から図中下方の一端方向に、図中下方の一端部分を除いて所定間隔でスリット状に打ち抜く。つまり、一端に連結部24を残してスリット25を打ち抜くことにより、このスリット25によって生じた一定間隔を隔てて平行に配列された複数の整流子片2を、櫛の歯状に持つ打ち抜き板を形成する。
【0015】
この時、整流子片2の本体部分20は長方形のストリップを成しており、その一端は帯状の連結部24により隣の整流子片2に一体に連結されている。そして整流子片2の他端には、その中心線に沿って後にフック部21になる一定の幅を持つ部材が伸びており、さらにその両脇には、後に内爪になる部材が前記のフック部21より短く伸びている。したがって、この打ち抜き板の他端側は、整流子片2の本体部分20からフック部21と内爪22の根元に移行する部分で一段細くなり、さらに内爪22の終端でもう一段細くなってフック部21そのものの幅になるというように、2段階で細くなって終端に至っている。
【0016】
次に第3図(b)に示すように、フック部21側の内爪22を各フック部21の両側からほぼ直角に切り起こす。同様に連結部24側からも、整流子片2の本体部分20の中心線に沿って、内爪23をほぼ直角に切り起こす。この際、内爪23の切り起こし深さは、スリット25の切り込み深さと重複するだけ深く切り起こす。この切り起こしにより連結部24はジグザグになるが、依然として各整流子片2を平行に保持している。以上のような切り起こし加工は、プレス盤を用いて一工程で処理する。
【0017】
さて次に、曲げ工程を行う。すなわち、前述の打ち抜き板を曲げて、図3(c)に示すように円筒状に丸める。つまり、連結部24が軸方向の一端となりフック部21が他端となって、各整流子片2が等間隔を隔てて周方向に配列された筒体(円筒状の整流子片体)10を、打ち抜き板を丸めて形成する。このとき、各整流子片2も筒体10の外周に沿って曲率を持つよう一様に曲げる。
【0018】
そして図4(a)および(b)に示すように、軸心方向に切り起こされていた内爪22,23を軸方向内側に曲げて、次なる絶縁樹脂部の成形に備える。
次に、絶縁樹脂部3を成形する成形工程を行う。すなわち、前述のように成形された内爪22,23を持った筒体10を円筒状の成形型にインサートし、各整流子片2の本体部分20の外周面を成形型の内周面に密着させる。しかる後、入れ子をもって回転電機子軸との接合部の空間を形成しつつ、熱可塑性の絶縁性に優れた樹脂を注入して、図4(c)に示すように絶縁樹脂部3をモールド成形する。
【0019】
そして絶縁樹脂部3が固まったのち、図4(c)に示すように各フック部21を電機子1の外周側に折り曲げて、図略の電機子捲線との結線に備える。
それとともに、連結部24を除去する分離工程を行う。すなわち、絶縁樹脂部3から軸方向へはみ出した連結部24を、一工程で切断して除去する。こうすれば、アンダカット加工無しに各整流子片2は電気的に独立して、整流子1としての機能を果たし得るようになる。
【0020】
こうしてできあがった整流子1は、絶縁樹脂部3のセレーションの付いた内周面30を回転電機子100の軸に係合して装着され、フック部21で電機子捲線と抵抗溶接等によって接続(フュージング)されて、回転電機の整流子となる。このようにして、整流子1はアンダカット加工を施すこと無く完成するので、加工工数を減らすことができ、その結果整流子の加工コストが下がってより価格競争力のある回転電機を提供できるようになる。また、従来はアンダカットされて樹脂粉混じりの切粉になっていた部分が、スリット状の板金材で回収されるので、材料のリサイクルにも幾分か効果が期待でき、環境とコストの両面に貢献がある。
【0021】
さらに、整流子片の両端で内爪が絶縁樹脂部に固定されている上、隣合う各整流子片2の間にも絶縁樹脂が充填されている。このため、整流子片2をより強固に保持することができ、より大きな遠心力等の加速度にも耐えうるようになるという効果もある。
(実施例2)
実施例1では、成形工程に用いる雌型の内周面が円形断面であるので、図1に示したように絶縁樹脂部3の外周面は、整流子片2の本体部分20の外周面と一致している。このことは、整流子1と擦れ合うブラシの磨耗を防ぐという観点からは望ましいが、絶縁樹脂部3の外周面から剥離した樹脂片または樹脂粉がブラシと整流子片2との間に介入する心配がないでは無い。
【0022】
そこで図5に示すように、前述の絶縁樹脂部を成形する工程で用いる成形型4の円筒状キャビティを形成する内周面に、各整流子片2の本体部分20を収納する溝状の凹部41を設け、二つの隣合う整流子片2の本体部分20を収納するこれら凹部41の間には、中心方向に凸になっている凸部42を設ける。
このようにして絶縁樹脂部3の成形工程を行うと、図6に示すように、電機子1の最外周面には整流子片2の本体部分20の外周面が位置し、これらから一段中心側へ下がったところに絶縁樹脂部3の外周部があって凹部31を形成する。こうすれば、ブラシが絶縁樹脂部3の外周面に接触することがないので、樹脂粉に起因する接触不良を防ぐことができる。
【0023】
ところで、ブラシと接触しない部分では凹部31を形成する必要はない。したがって、図7に示すように凹部31はブラシと接触する部分のみに形成するに留め、ブラシと接触しないフック部21側では整流子片2の表面と同一の外周面まで絶縁樹脂部3を充填して耐遠心力を高めることができる。
(実施例3)
以上の実施例では、打ち抜き板を作る際にフック部21と反対側の一端にのみ連結部24を設けて各整流子片2を一体に連結していたが、両端に連結部を設けることも可能である。
【0024】
すなわち図8に示すように、先の実施例と同様に整流子片2の一端を連結部24で連結してあるほかに、他端つまり各フック部21の先端部も連結部26で一体に連結されている打ち抜き板を打ち抜いて、整流子1を製作することもできる。こうすれば、これに続く工程で他端側すなわちフック部21側で整流子片2が連結部26に保持されているので、ぶれること無く加工を行うことができ、加工精度の向上や、治具の簡略化が可能になる。
【0025】
なお連結部26は、絶縁樹脂部3を先の実施例と同様に成形したのち、フック部21の先端で一工程で切り落として除去すればよい。
【0026】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の回転電機の整流子とその製造方法によれば、従来行われていたアンダカット加工を全く施すことなく整流子を製作できる。したがって、回転電機の整流子の生産性が大いに上がり、生産コストを下げることができるという効果がある。
【0027】
さらに、隣合う整流子片の間が溝になっている整流子では、ブラシが絶縁樹脂部の外周面を擦ることがないので、樹脂の粉や破片がブラシと整流子の摺動面に付着して起こる不具合を未然に防止できる。
また、内爪を絶縁樹脂部に埋設して強固に各整流子片を固定すれば、各整流子片間の間隙にも樹脂が入り込んで固着性を高めていることと相まって、より高い遠心力に耐える整流子を製作することができる。
【0028】
なお、敢えて付け加えるならばアンダカットによる切粉が出ず、金属片の形で打ち抜きのスリット部や切り落とされる結合部が回収されるので、材料のリサイクル効果も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の整流子の軸方向から見た断面図である。
【図2】回転電機子に取り付けられた整流子の半断面図である。
【図3】本発明の整流子の製造工程の前半を示す工程図である。
(a)は、整流子片と連結部の打ち抜き板を示す平面図、
(b)は、内爪を切り起こした打ち抜き板を示す平面図、
(c)は、打ち抜き板を丸めた筒体を軸方向から見た図である。
【図4】本発明の整流子の製造工程の後半を示す工程図である。
(a)は、筒体から片端の内爪を曲げる工程の断面図、
(b)は、筒体からもう一方の内爪を曲げる工程の断面図、
(c)は、成形工程と分離工程を説明する断面図である。
【図5】実施例2の筒体をインサートした成形型の端面図である。
【図6】本発明の実施例2の整流子の軸方向から見た断面図である。
【図7】本発明の実施例2の整流子の軸に沿った断面図である。
【図8】本発明の実施例3の打ち抜き板の平面図である。
【図9】従来の製造過程にある整流子の斜視図である。
【図10】従来の整流子の軸方向から見た断面図である。
【符号の説明】
1 整流子
10 筒体
2 整流子片
20 本体部分
21 フック部
22 内爪(フック部側)
23 内爪(末端側)
24 連結部
25 スリット
26 連結部
3 絶縁樹脂部
30 内周面
31 凹部
4 成形型
41 凹部
42 凸部
100 回転電機子
101 整流子
102 整流子片
103 絶縁樹脂部
104 アンダカット溝
110 筒体
121 フック部
【産業上の利用分野】
本発明は、回転電機の整流子とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の回転電機の整流子とその製造方法としては、特開平4−58742に記載されたものがある。これは、先ず図9に斜視図を示すようにフック部121を残して打ち抜いた板材を円筒状に曲げ加工し、その筒体110の内部に樹脂を注入して図10に示すように絶縁樹脂部103を形成する。しかる後に、筒体110の外周面からアンダカット溝104を切削して、前記板材を電気的に互いに分離した複数の整流子片102に形成して整流子101を製作するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記の整流子とその製造方法には、アンダカット加工を必要とするという問題点がある。すなわち、整流子片の数だけ一定の深さで軸線に沿ったアンダカット溝を切って各整流子片を独立させる必要があり、多くの場合その際生じるバリを除去する仕上げ処理も必要とするので、工数が掛かり、費用にも跳ね返ってくるという問題点があった。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、アンダカット加工を全く施すことなく回転電機の整流子を製作できるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の回転電機の整流子は、円筒状の絶縁樹脂部と該絶縁樹脂部の外周面に周方向へ間隔を隔てて一定角度毎に配設される複数の整流子片とをもつ回転電機の整流子において、各前記整流子片はそれぞれの軸方向の一端側に、前記円筒状絶縁樹脂部から軸方向にはみ出した連結部を切断して形成された切断部を有し、アンダーカット加工無しに各前記整流子片は電気的に独立して配置されていることを特徴とする。
【0006】
本発明の回転電機の整流子は、打ち抜き工程、曲げ工程、成形工程および分離工程からなることを特徴とする製造方法により製造される。ここで、打ち抜き工程では、良導体の平板を少なくとも一端又は他端の部分を除いて所定間隔でスリット状に打ち抜き、少なくとも一端又は他端に連結部を残し、一端又は他端が前記連結部で各々連接され、前記スリットを隔てて平行に配列された複数の整流子片を持つ打ち抜き板が形成される。次に、曲げ工程では、前記打ち抜き板を円筒状に曲げ前記連結部が軸方向の少なくとも一端又は他端となり各前記整流子片が間隔を隔てて周方向に配列された筒体が形成される。そして、成形工程では、前記筒体を成形型にインサートして樹脂を成形し、外周面に各前記整流子片が間隔を隔てて周方向に配列固定された円筒状の絶縁樹脂部が成形される。最後に、分離工程では、前記絶縁樹脂部から軸方向にはみ出した前記連結部を切断除去して、アンダーカット加工無しに各該整流子片が分離されて、電気的に独立した整流子片となる。
【0007】
かような製造方法の成形工程において、円筒状キャビティを形成する内周面に各前記整流子片を収納する凹部を持ち、二つの隣合う前記整流子片を収納する凹部の間は中心方向に凸となっている成形型を使用するとなお良い。こうすれば、できあがった整流子では、隣合う二つの前記整流子片の間に表出する前記絶縁樹脂部の外周面は、前記整流子片の表出している外周面より低い位置にあり、隣合う前記整流子片の間は溝となっている。
【0008】
また、前記整流子片は整流子片本体とフック部と内爪とからなり、曲げ工程で該フック部は遠心方向に該内爪は中心方向に曲げられて製造された整流子では、該内爪は前記絶縁樹脂部に埋設されて固定される。
【0009】
【作用】
本発明の回転電機の整流子では、その製造の過程において各整流子片が連結部で連接されて等間隔で配設されているので、これを円筒状に曲げ加工して各整流子を円周方向に等間隔で配設したまま、その内部に絶縁樹脂部を成形して固めることができる。しかるのちに、連結部を除去することにより、各整流子を電気的に独立させることができ、アンダカット加工を全く施すこと無く回転電機の整流子を製作することができる。
【0010】
ここで隣合う整流子片の間が溝になっている整流子では、絶縁樹脂部の外周面が整流子片の外周面より低い位置にあるので、ブラシが絶縁樹脂部の外周面を擦ることがない。
また、内爪を絶縁樹脂部に埋設すれば、より強固に各整流子片が絶縁樹脂部に固定される。
【0011】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
(実施例1)
本発明の実施例1の回転電機の整流子の軸方向から見た断面図を図1に示す。本発明の整流子1は、中空円筒状の絶縁樹脂部3と、その外周面に周方向へ間隔を隔てて一定角度毎に配設される複数の整流子片2とを有している。各整流子片2の電機子捲線側の一端からは、整流子片2の本体部分20から連続した板材で形成されたフック部21が、図示しない電機子巻線と結線されるため径外側に立ち上がっている。そして、絶縁樹脂部3の外周部が各整流子片2間の間隙を埋めて、各整流子片2間の絶縁を完全にしているとともに、高い遠心力に耐えうるよう強固に各整流子片2を保持している。
【0012】
この整流子1は、図2に示すように回転電機子100に取り付けられて機能する。
整流子1外周部に配設された整流子片2は、その本体部分20の軸方向の両端部において内爪22,23を絶縁樹脂部3に埋設されている。内爪22は整流子片2の本体部分20から連続する板材で、上記のフック部21付け根の両側から二本が軸心側へ立ち上がり、軸方向内側へ曲げられて絶縁樹脂部3に埋設されている。一方、内爪23も整流子片2の本体部分20から連続する板材で形成され、フック部21とは反対側の一端から軸心方向へ立ち上がって、内爪22と対向するように軸方向内側へ曲げられて絶縁樹脂部3内に埋設されている。このような内爪22,23によって各整流子片2は、強固に絶縁樹脂部3の外周に固定されている。
【0013】
一方、フック部21は整流子片本体部分20の電機子捲線側の一端から立ち上がって電機子巻線に結線され、これに給電するようになっている。
かかる整流子1は、その軸方向の一端が連結部で連接された打ち抜き板を曲げて円筒状に丸め、その円筒状の整流子片体を成形型にインサートして絶縁樹脂部3を成形し、各整流子片2を間隔を隔てて絶縁樹脂部3の外周面に一体的に固定した後、連結部を一気に除去して各整流子片2を電気的に分離したものである。
【0014】
前述のような本発明の回転電機の整流子1は、打ち抜き工程、曲げ工程、成形工程および分離工程からなることを特徴とする製造方法により製造される。以下、この製造方法を図3から図4を用いて説明する。
先ず第3図(a)に示すように、打ち抜き工程を行う。すなわち、良導体の平板としての銅製の板材を図中上方の他端から図中下方の一端方向に、図中下方の一端部分を除いて所定間隔でスリット状に打ち抜く。つまり、一端に連結部24を残してスリット25を打ち抜くことにより、このスリット25によって生じた一定間隔を隔てて平行に配列された複数の整流子片2を、櫛の歯状に持つ打ち抜き板を形成する。
【0015】
この時、整流子片2の本体部分20は長方形のストリップを成しており、その一端は帯状の連結部24により隣の整流子片2に一体に連結されている。そして整流子片2の他端には、その中心線に沿って後にフック部21になる一定の幅を持つ部材が伸びており、さらにその両脇には、後に内爪になる部材が前記のフック部21より短く伸びている。したがって、この打ち抜き板の他端側は、整流子片2の本体部分20からフック部21と内爪22の根元に移行する部分で一段細くなり、さらに内爪22の終端でもう一段細くなってフック部21そのものの幅になるというように、2段階で細くなって終端に至っている。
【0016】
次に第3図(b)に示すように、フック部21側の内爪22を各フック部21の両側からほぼ直角に切り起こす。同様に連結部24側からも、整流子片2の本体部分20の中心線に沿って、内爪23をほぼ直角に切り起こす。この際、内爪23の切り起こし深さは、スリット25の切り込み深さと重複するだけ深く切り起こす。この切り起こしにより連結部24はジグザグになるが、依然として各整流子片2を平行に保持している。以上のような切り起こし加工は、プレス盤を用いて一工程で処理する。
【0017】
さて次に、曲げ工程を行う。すなわち、前述の打ち抜き板を曲げて、図3(c)に示すように円筒状に丸める。つまり、連結部24が軸方向の一端となりフック部21が他端となって、各整流子片2が等間隔を隔てて周方向に配列された筒体(円筒状の整流子片体)10を、打ち抜き板を丸めて形成する。このとき、各整流子片2も筒体10の外周に沿って曲率を持つよう一様に曲げる。
【0018】
そして図4(a)および(b)に示すように、軸心方向に切り起こされていた内爪22,23を軸方向内側に曲げて、次なる絶縁樹脂部の成形に備える。
次に、絶縁樹脂部3を成形する成形工程を行う。すなわち、前述のように成形された内爪22,23を持った筒体10を円筒状の成形型にインサートし、各整流子片2の本体部分20の外周面を成形型の内周面に密着させる。しかる後、入れ子をもって回転電機子軸との接合部の空間を形成しつつ、熱可塑性の絶縁性に優れた樹脂を注入して、図4(c)に示すように絶縁樹脂部3をモールド成形する。
【0019】
そして絶縁樹脂部3が固まったのち、図4(c)に示すように各フック部21を電機子1の外周側に折り曲げて、図略の電機子捲線との結線に備える。
それとともに、連結部24を除去する分離工程を行う。すなわち、絶縁樹脂部3から軸方向へはみ出した連結部24を、一工程で切断して除去する。こうすれば、アンダカット加工無しに各整流子片2は電気的に独立して、整流子1としての機能を果たし得るようになる。
【0020】
こうしてできあがった整流子1は、絶縁樹脂部3のセレーションの付いた内周面30を回転電機子100の軸に係合して装着され、フック部21で電機子捲線と抵抗溶接等によって接続(フュージング)されて、回転電機の整流子となる。このようにして、整流子1はアンダカット加工を施すこと無く完成するので、加工工数を減らすことができ、その結果整流子の加工コストが下がってより価格競争力のある回転電機を提供できるようになる。また、従来はアンダカットされて樹脂粉混じりの切粉になっていた部分が、スリット状の板金材で回収されるので、材料のリサイクルにも幾分か効果が期待でき、環境とコストの両面に貢献がある。
【0021】
さらに、整流子片の両端で内爪が絶縁樹脂部に固定されている上、隣合う各整流子片2の間にも絶縁樹脂が充填されている。このため、整流子片2をより強固に保持することができ、より大きな遠心力等の加速度にも耐えうるようになるという効果もある。
(実施例2)
実施例1では、成形工程に用いる雌型の内周面が円形断面であるので、図1に示したように絶縁樹脂部3の外周面は、整流子片2の本体部分20の外周面と一致している。このことは、整流子1と擦れ合うブラシの磨耗を防ぐという観点からは望ましいが、絶縁樹脂部3の外周面から剥離した樹脂片または樹脂粉がブラシと整流子片2との間に介入する心配がないでは無い。
【0022】
そこで図5に示すように、前述の絶縁樹脂部を成形する工程で用いる成形型4の円筒状キャビティを形成する内周面に、各整流子片2の本体部分20を収納する溝状の凹部41を設け、二つの隣合う整流子片2の本体部分20を収納するこれら凹部41の間には、中心方向に凸になっている凸部42を設ける。
このようにして絶縁樹脂部3の成形工程を行うと、図6に示すように、電機子1の最外周面には整流子片2の本体部分20の外周面が位置し、これらから一段中心側へ下がったところに絶縁樹脂部3の外周部があって凹部31を形成する。こうすれば、ブラシが絶縁樹脂部3の外周面に接触することがないので、樹脂粉に起因する接触不良を防ぐことができる。
【0023】
ところで、ブラシと接触しない部分では凹部31を形成する必要はない。したがって、図7に示すように凹部31はブラシと接触する部分のみに形成するに留め、ブラシと接触しないフック部21側では整流子片2の表面と同一の外周面まで絶縁樹脂部3を充填して耐遠心力を高めることができる。
(実施例3)
以上の実施例では、打ち抜き板を作る際にフック部21と反対側の一端にのみ連結部24を設けて各整流子片2を一体に連結していたが、両端に連結部を設けることも可能である。
【0024】
すなわち図8に示すように、先の実施例と同様に整流子片2の一端を連結部24で連結してあるほかに、他端つまり各フック部21の先端部も連結部26で一体に連結されている打ち抜き板を打ち抜いて、整流子1を製作することもできる。こうすれば、これに続く工程で他端側すなわちフック部21側で整流子片2が連結部26に保持されているので、ぶれること無く加工を行うことができ、加工精度の向上や、治具の簡略化が可能になる。
【0025】
なお連結部26は、絶縁樹脂部3を先の実施例と同様に成形したのち、フック部21の先端で一工程で切り落として除去すればよい。
【0026】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の回転電機の整流子とその製造方法によれば、従来行われていたアンダカット加工を全く施すことなく整流子を製作できる。したがって、回転電機の整流子の生産性が大いに上がり、生産コストを下げることができるという効果がある。
【0027】
さらに、隣合う整流子片の間が溝になっている整流子では、ブラシが絶縁樹脂部の外周面を擦ることがないので、樹脂の粉や破片がブラシと整流子の摺動面に付着して起こる不具合を未然に防止できる。
また、内爪を絶縁樹脂部に埋設して強固に各整流子片を固定すれば、各整流子片間の間隙にも樹脂が入り込んで固着性を高めていることと相まって、より高い遠心力に耐える整流子を製作することができる。
【0028】
なお、敢えて付け加えるならばアンダカットによる切粉が出ず、金属片の形で打ち抜きのスリット部や切り落とされる結合部が回収されるので、材料のリサイクル効果も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の整流子の軸方向から見た断面図である。
【図2】回転電機子に取り付けられた整流子の半断面図である。
【図3】本発明の整流子の製造工程の前半を示す工程図である。
(a)は、整流子片と連結部の打ち抜き板を示す平面図、
(b)は、内爪を切り起こした打ち抜き板を示す平面図、
(c)は、打ち抜き板を丸めた筒体を軸方向から見た図である。
【図4】本発明の整流子の製造工程の後半を示す工程図である。
(a)は、筒体から片端の内爪を曲げる工程の断面図、
(b)は、筒体からもう一方の内爪を曲げる工程の断面図、
(c)は、成形工程と分離工程を説明する断面図である。
【図5】実施例2の筒体をインサートした成形型の端面図である。
【図6】本発明の実施例2の整流子の軸方向から見た断面図である。
【図7】本発明の実施例2の整流子の軸に沿った断面図である。
【図8】本発明の実施例3の打ち抜き板の平面図である。
【図9】従来の製造過程にある整流子の斜視図である。
【図10】従来の整流子の軸方向から見た断面図である。
【符号の説明】
1 整流子
10 筒体
2 整流子片
20 本体部分
21 フック部
22 内爪(フック部側)
23 内爪(末端側)
24 連結部
25 スリット
26 連結部
3 絶縁樹脂部
30 内周面
31 凹部
4 成形型
41 凹部
42 凸部
100 回転電機子
101 整流子
102 整流子片
103 絶縁樹脂部
104 アンダカット溝
110 筒体
121 フック部
Claims (6)
- 円筒状の絶縁樹脂部と該絶縁樹脂部の外周面に周方向へ間隔を隔てて一定角度毎に配設される複数の整流子片とをもつ回転電機の整流子において、
各前記整流子片はそれぞれの軸方向の一端側に、前記円筒状絶縁樹脂部から軸方向にはみ出した連結部を切断して形成された切断部を有し、アンダーカット加工無しに各前記整流子片は電気的に独立して配置されていることを特徴とする回転電機の整流子。 - 隣合う二つの前記整流子片の間に表出する前記絶縁樹脂部の外周面は前記整流子片の表出している外周面より低い位置にあり、隣合う前記整流子片の間は溝となっている請求項1記載の回転電機の整流子。
- 各前記整流子片は少なくとも一個の内爪を持ち、該内爪は前記絶縁樹脂部に埋設されている請求項1記載の回転電機の整流子。
- 良導体の平板を少なくとも一端又は他端の部分を除いて所定間隔でスリット状に打ち抜き、少なくとも一端又は他端に連結部を残し、一端又は他端が前記連結部で各々連接され、前記スリットを隔てて平行に配列された複数の整流子片を持つ打ち抜き板を形成する打ち抜き工程と、
前記打ち抜き板を円筒状に曲げ前記連結部が軸方向の少なくとも一端又は他端となり各前記整流子片が間隔を隔てて周方向に配列された筒体とする曲げ工程と、
前記筒体を成形型にインサートして樹脂を成形し、外周面に各前記整流子片が間隔を隔てて周方向に配列固定された円筒状の絶縁樹脂部を成形する成形工程と、
前記絶縁樹脂部から軸方向にはみ出した前記連結部を切断除去して、アンダーカット加工無しに各該整流子片を分離する分離工程とからなることを特徴とする回転電機の整流子の製造方法。 - 前記成形型は円筒状キャビティを形成する内周面に各前記整流子片を収納する凹部を持ち、二つの隣合う前記整流子片を収納する凹部の間は中心方向に凸となっている請求項4記載の回転電機の整流子の製造方法。
- 前記整流子片は整流子片本体とフック部と内爪とからなり、前記曲げ工程で該フック部は遠心方向に該内爪は中心方向に曲げられる請求項4記載の回転電機の整流子の製造方法。
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