JP3542455B2 - 流体軸受けを備えたモータの組立装置および組立方法 - Google Patents

流体軸受けを備えたモータの組立装置および組立方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、流体軸受けの組立装置および組立方法に関し、特に、流体軸受けを備えたモータの組立装置および組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
流体軸受けは、スリーブと、その中に配置される軸と、スリーブと軸の間に形成されるクリアランス(隙間)に充填される流体とでなるが、従来の流体軸受けの形状の多くは、流体が流体の表面張力を超えて軸受けの外へ漏れ出すことを防ぐために、その片側(軸受けの軸が受け入れられるスリーブの入口側の反対側)を程良く密閉された筒型である。即ち、反対側を完全に密閉したものではなく、流体が漏れ出さない程度の孔を設けている。軸を受け入れるスリーブと受け入れられる軸との間のクリアランスは、20μm以下の狭い隙間であり、通常少なくとも2か所そのような狭いクリアランスを有する。
【0003】
このような流体軸受けの組立方法では、主要なステップとして、軸受け用流体(潤滑油)を入口側から注入する第1のステップと、注入した状態から軸受けの軸を入口側から入れる第2のステップがあり、いずれのステップも大気圧(1気圧)の環境下で行っていた。このため、反対側から流体が漏れないように、反対側を密閉し、流体が不足しないように、予めある程度の流体が軸受けの外へ押し出されたり、噴き出したりすることを見込んだ流体の量を注入し、その後、スリーブ内に軸を入れて自重落下(引力)で組立を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
片側がある程度密閉された筒型の形状で、20μm以下の狭いクリアランスを部分的に一か所以上有する流体軸受けの組立を行う場合、従来の方法では、以下の欠点があった。
(1)組立の際だけ、片側から流体が漏れないように、予め片側を密閉する必要がある。
(2)予めある程度の流体が軸受けの内部から軸受けの外部に押し出されたり、噴き出したりすることを見込んだ量を注入する必要がある。
(3)流体が軸受けの内部から軸受けの外へ押し出されたり、噴き出したりすることがあり、外に出た流体の処置が必要である。
(4)流体が軸受けの内部から軸受けの外へ押し出されたり、噴き出したりすることがあり、軸受けの内部に残された流体の絶対量にバラツキが出る。
(5)スリーブに軸を入れるステップの最初から自重落下(引力)で組立を行うために組立が完了するまでに非常に長い時間、例えば、約1日を要し、多量生産しにくい。
(6)自重落下で組立を行うために、流体の粘度によっては組み立てることができないために、用いる流体に制限が生じた。
(7)自重落下で組立を行うために、軸受けの内部に気泡や空気が残ってしまう。
(8)組立が完了した場合に、軸受けの内部に気泡や空気が残ってしまう場合があるために、軸受け部分に充分な流体が供給できないこともある。
(9)軸受けの内部に気泡や空気が残ってしまう場合があるために、軸受け部分に充分な流体が供給できないこともあり、組立完了後に、減圧環境に放置することも必要な場合がある。
【0005】
したがって、本発明の目的は、前述の諸欠点を解消した流体軸受けを備えたモータの組立装置および組立方法を提供することにある。
【0006】
また、本発明の目的は、前述の諸欠点を解消した流体軸受けの組立装置および組立方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述の目的を達成するために、本発明は、流体軸受けを備えたモータの組立装置において、流体軸受けのスリーブを備えたステータユニットが取付けられるステータユニット取付け部と、該ステータユニット取付け部と相対的に移動可能に配置され、流体軸受けの軸を備えたロータユニットが取付けられるロータユニット取付け部と、前記ステータユニット取付け部並びに前記ロータユニット取付け部を包囲する密閉位置と前記ステータユニット取付け部並びに前記ロータユニット取付け部を露呈させる退避位置との間で移動可能な減圧環境作成部と、該減圧環境作成部が密閉位置にあるとき、減圧環境作成部の内部を減圧する減圧手段と、を有し、前記減圧手段は、ステータユニットのスリーブに流体が注入された後で、且つロータユニットの軸がステータユニットのスリーブに挿入される前に減圧環境作成部の内部を減圧することを特徴とする流体軸受けを備えたモータの組立装置を採用するものである。
【0008】
また、本発明は、流体軸受けを備えたモータの組立方法において、軸を備えた流体軸受けのロータユニットと、予め所定の量の流体がスリーブに注入された流体軸受けのステータユニットとの軸線を一致させ離間させて配置し、流体軸受けのステータユニット並びにロータユニットが占める環境を密閉し、密閉した状態で、密閉した環境を減圧し、減圧後に、軸をスリーブに挿入して組み立ることを特徴とする組立方法を採用するものである。
【0011】
【実施例】
次に、本発明の実施例を説明する。図1は、本発明の流体軸受けを備えたモータの組立装置を示す概略図である。本発明の組立装置および組立方法は、流体軸受けを備えたモータを組み立てるのに適しているので、以下に、流体軸受けを備えたモータに関連して説明するが、本発明の組立装置および組立方法は、モータに限定されるものではない。図1において、組立装置10は、以下の主要な構成部分を有する。即ち、
(1)架台12と、
(2)架台12の上に配置され、スリーブ、ヨーク、コイル等から構成された流体軸受けのステータユニット(以下、穴側という)(図2〜4を参照して後述する)を取付けるステータユニット取付け部(以下、穴側の取付け部という)14と、
(3)穴側の取付け部14に対向するように配置され(実施例では、上方に配置され)、軸、マグネット等から構成された流体軸受けのロータユニット(以下、軸側という)(図2〜図4を参照して後述する)を取付けて穴側の取付け部14に対して相対的に移動する(実施例では、上下動する)ロータユニット取付け部(以下、軸側の取付け部という)16と、
(4)軸側の取付け部16を上下動させるための下降ユニット18と、
(5)穴側の取付け部14と軸側の取付け部16が占めるスペース(環境)を密閉する下方位置(密閉位置)とそのスペースの上方の上方位置(退避位置)との間で上下動するように構成された減圧環境作成部20と、
(6)減圧環境作成部20を支持し上下動するときのガイドとなる支柱28と、(7)減圧環境作成部20が下方の密閉位置にあるとき、密閉されたスペース内を減圧し、また元の気圧に戻すための空気排出部及び吸入部22と、
(8)空気排出部及び吸入部22を通して密閉された環境内を減圧するための空気排出及び吸入用ホース24と、
(8)密閉された環境内の気圧を測定するための減圧環境気圧測定ユニット26と、
を有する。
【0012】
以下に、これらの構成部分の幾つかを補足説明する。
(a)穴側の取付け部14:
穴側の取付け部14には、穴側のスリーブ部分を受け入れるための穴14aが垂直に設けられており、したがって、組立の際には、穴側は、スリーブを垂直に立てた状態で、この穴側の取付け部14の穴14aに取付けられる。
【0013】
(b)軸側の取付け部16:
軸側の取付け部16には、軸側の軸を受け入れるための穴16aが垂直に設けられており、したがって、組立の際には、軸側は、軸を垂直に立てた状態で、この軸側の取付け部16の穴16aに取付けられる。また、軸側の取付け部16は、穴16aに取付けられた軸側の軸の軸線が穴側取付け部14の穴14aに取付けられたスリーブの軸線と一致するように、穴側の取付け部14に対して位置決めされている。したがって、穴側の取付け部14に穴側を取付け、軸側の取付け部16に軸を取付けた状態で、軸側の取付け部16を下降ユニット18で下降させると、穴側のスリーブに軸側の軸が挿入される。さらに、軸側の取付け部16の穴16aに対して、上方から侵入、後退できるロッド(図示せず)が設けられている。このロッドは、軸側の軸側取付け部16への取付けの際、その穴16aに上方から侵入して、軸側の軸の上端に及ぶマグネットの吸引力を利用して、軸の上端を吸着することによって、軸側を取付け、また、穴側に軸側を組み立てた後(詳細には、穴側のスリーブに軸側の軸を強制的に所定量挿入した後)軸側を軸側の取付け部16から外す際には、上方に後退させることにより、軸側の軸の上端から引き離すのに用いる。
【0014】
(c)減圧環境作成部20:
減圧環境作成部20は、架台12に取付けられた下降ユニット(図示せず)により、図示の上方の退避位置と下方の密閉位置の間で上下動されるように構成されており、上部と側部とが密閉されて下部に開口を有するものである。密閉は、例えば、シール部材20aを介して減圧環境作成部20を組み立てることによって作成されている。また、減圧環境作成部20が下方の密閉位置にあるときは、架台12の上部部材に設けられたシール部材20bに減圧環境作成部20の下面が着座することになるので、減圧環境作成部20の内部は外部環境に対して完全に密閉がなされる。
【0015】
(d)減圧環境気圧測定ユニット26:
減圧環境気圧測定ユニット26は、ホース24から分岐したホース(図1には図示せず、図5に符号26aで示す)によって、密閉位置における減圧環境作成部20の内部と連通しており、それによって、減圧環境作成部20の内部の気圧を測定する。
【0016】
次に、本発明の流体軸受けの組立装置で組み立てる流体軸受けを図2〜図4を参照して説明する。図2は、流体軸受けの穴側(ステータ側)を示し、図3は、流体軸受けの穴側と軸側(ロータ側)の組立前の状態を示し、図4は、穴側と軸側の組立後の完成状態を示す。
【0017】
図2〜図4において、特に図2を参照すると、穴側100は、中心にほぼ円筒状の穴120を有するスリーブ106と、スリーブ106に取付けられたヨーク108と、ヨーク108に取付けられているコイル110とから成る。スリーブ106の穴120は、流体が注入され、軸側の軸が挿入される上部の入口側104と、その入口側の反対側102を有し、反対側102は、スラスト軸受けとなるスラスト軸受け部材112によって塞がれている。ほぼ円筒状の穴120は、上下2か所に、同一内径の実質的な軸受け部分となる下部軸受け部分120a、上部軸受け部分120bを有し、さらに、下部軸受け部分120aの下側と、下部軸受け部分120aと上部軸受け部分120bとの中間と、上部軸受け部分の上側とに、それぞれ、流体溜め部分(溜まり)(下部流体溜め部120c、中間流体溜め部120d、上部流体溜め部120e)を有する。なお、符号500は穴側100が取付けられている回路基板を示し、本発明の実施例では、回路基板500に予め取り付けられた穴側100に対して軸側を組み立てているが、組み立ての際、穴側100は回路基板500に取付けられている必要はない。
【0018】
軸側200は、図3に示すように、軸202と、軸に取付けられた支持部分206と、支持部分206と一体に形成されたマグネット204(着磁された円周垂下部分)とから成る。図3に示すように、組立前に、穴側のスリーブ106の穴120には、所定の量の流体が予め注入される。流体の量は、穴側と軸側が組み立てられたとき、スリーブの穴120と軸202とで形成するクリアランス(隙間)400、下部流体溜め部106、中間流体溜め部106dを完全に充填し、上部流体溜め部106eを所定の量だけ充填するように選ばれる。
【0019】
図4に示すように、流体軸受けモータの組立が完成したときには、穴側のスリーブの穴に軸側の軸が挿入された状態にあり、軸の下端はスラスト軸受け112に着座した状態にある。このとき、穴120と軸202との間にクリアランス400が形成されるが、流体は、前述したように、クリアランス(隙間)400、下部流体溜め部106、中間流体溜め部106dを完全に充填し、上部流体溜め部106eを所定の量だけ充填する。なお、穴120の内径と軸の外径は、クリアランス400の寸法が20μm以下になるように選ばれる。
【0020】
次に、図5〜図10を参照して、本発明の組立装置および組立方法の工程を説明する。図5は、工程のうち、初期状態を示し、図6は、工程のうち、穴側と軸側を組立装置に取付けた状態を示し、図7は、工程のうち、減圧環境作成部を下方の密閉位置にもたらした状態を示し、図8は、工程のうち、穴側のスリーブに軸側の軸を挿入した状態を示し、図9は、工程のうち、軸側の取付け部を上昇させた状態を示し、図10は、工程のうち、減圧環境作成部を上方の退避位置にもたらした状態を示す。
【0021】
図5に示すように、組立装置は、軸側の取付け部16が上方の位置にあり、この軸側の取付け部16に設けられた前述のロッド(図示せず)は侵入位置にある。また、減圧環境作成部20も上方の退避位置にある。なお、符号26aで示すものは、ホース24から分岐されて減圧環境気圧測定ユニット26へ接続されているホースである。
【0022】
次に、図6に示すように、穴側100(この実施例では、回路基板500に取付けられている)を穴側の取付け部14に取付け、なお、穴側のスリーブの穴120(図2参照)には、前述したように、所定の量の流体が予め注入されている。また、マグネットとロッドの間の吸引力を用いて、軸側200を軸側取付け部16に取付ける。
【0023】
次に、図7に示すように、減圧環境作成部20を上方の退避位置から下方の密閉位置に下降させる。減圧環境作成部20がその内部に穴側100、穴側の取付け部14、軸側200、軸側の取付け部16を包囲した状態で密閉位置にくると、その内部と外部とは完全に遮断される。この状態で、ホース24に接続された真空ポンプ(図示せず)を作動させ、空気排出部22を通して減圧環境作成部20の内部を減圧させる。減圧環境作成部20の内部の気圧は減圧環境気圧測定ユニット26によって測定されており、所定の気圧になるまで減圧する。
【0024】
この組立前の減圧工程は、本発明によって始めて実施された特徴ある工程であり、従来例には同一のものは存在しない。スリーブ106の穴120の底部に予め注入されていた流体300は、大気圧の状態では、無視できない量の気泡を含んでおり、気泡を除かないと、組立後には気泡の多くは前述の溜め部(溜まり)に保持されることになり、流体軸受けの動作中、昇温により、膨張し、流体を軸受け外部に押し出す恐れがあり、このことにより、流体の漏れが生ずると、外部環境を損なうと同時に、軸受けの動作に必要な流体が予想外に早く不足することが起こる。一方、減圧を行うと、大気圧で流体内に閉じ込められていた気泡が減圧環境に排出され、流体内には気泡が実質的に存在しなくなる。気泡が存在しない限りは、前述のような不都合は生じない。組立前に注入した流体は、スリーブ106の穴120の底部で浅く広がっており(図3参照)、その上方の減圧環境に大きな面積で露呈されているので、気泡の排出が極めてスムーズに行われることになる。
【0025】
減圧環境気圧測定ユニット26により、減圧環境作成部20の内部気圧が所定の気圧になり、流体内に気泡が実質的になくなったと確認した後、図8に示すように、軸側取付け部16を下降ユニット18を用いて下降させ、穴側100に軸側200を部分的に組み込む。その後、軸側の取付け部16のロッドを引き上げ、軸側の軸202の上端から離す。即ち、軸側200を軸側の取付け部16から離す。
【0026】
次に、図9に示すように、下降ユニット18を上昇させ、軸側の取付け部16を上昇させる。軸側200は軸側の取付け部16から離れているので、軸側200は、自重落下し、穴側100に完全に組み込まれて、流体軸受けが完成する。この実施例では、流体軸受けの組立から完成までの要する時間は約40秒と短く、従来例と比べると、極めて短い時間である。その後、空気排出部22を通して減圧環境作成部20の内部に空気を導入し、徐々に戻圧し大気圧に戻す。なお、減圧環境作成部20の内部を大気圧に戻すのは、この時点より前の軸側の取付け部16を下降させる前に行ってもよい。
【0027】
気圧測定ユニット26で減圧環境作成部20の内部が大気圧に戻ったのを確認した後、図10に示すように、減圧環境作成部20を上昇させ、退避位置に戻し、次の流体軸受けの組立を行える状態にする。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、以下の効果がある。
(1)片側(スラスト軸受け側)には、スラスト軸受けが設けられており、完全に密閉されているので、組立時だけ、片側から流体が漏れないように、密閉する必要はない。
(2)組立の際、軸受けの中を減圧するので、流体から気泡(空気)が排出され、動作中、気泡による悪影響がない。
(3)組立時に、流体が軸受けの内部から外部に押し出されたり、噴き出したりすることがない。また、動作中も流体内に気泡が含まれていないので、動作中の昇温による気泡の膨張がないため、流体が軸受けの内部から外部に押し出されたり、噴き出したりすることがない。
(4)流体の漏れがないので、漏れた流体の処置も不要である。
(5)流体の漏れがないので、軸受け内部の流体の絶対量が安定する。
(6)組立の際、軸受け内を減圧することで、部分的に自重落下(引力)を行っても、組立の完了するまでの時間が非常に短くなる(約40秒)。
(7)組立の際、軸受け内を減圧することで、部分的に自重落下(引力)を行う場合でも、流体の粘度について制限がなくなる。
(8)流体から気泡が排出されて残ってないので、軸受け部分(クリアランス)に充分な量の流体を供給できる。
(9)組立の際、軸受けの中を減圧することにより、組立後、大気圧環境に戻した際には、軸受け内部に気泡が残ってない。この作用により、組立完了後、軸受け部分(クリアランス)に充分な軸受け用流体を供給できる。この結果、組立完了後に減圧環境に放置する必要がない。
(10)組立装置を用いることで、組立を行おうとする流体軸受けの周囲だけを大気圧環境から、その必要最小限のスペースだけを装置内で部分的に大気圧から遮断でき、気圧を瞬時に減圧でき、減圧された環境の中で流体軸受けを組み立てことができる。
(11)組立装置を用いることで、組立を行おうとする流体軸受けの周囲だけを大気圧環境から、その必要最小限のスペースだけを装置内で部分的に大気圧から遮断でき、気圧を瞬時に減圧でき、減圧環境の人体に対する問題も生じない。組立を行う職場についても、特殊な環境を用意する必要がない。一般の職場で組立を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例の軸受け組立装置の概略図である。
【図2】図2は、本発明の流体軸受けの組立前の穴側(ステータ側)の断面図である。
【図3】図3は、本発明の流体軸受けの組立前の穴側(ステータ側)と軸側(ロータ)の断面図である。
【図4】図4は、本発明の組立が完成した流体軸受けの断面図である。
【図5】図5は、本発明の組立装置および組立方法の工程のうち、初期状態を示す図である。
【図6】図6は、本発明の組立装置および組立方法の工程のうち、穴側と軸側を組立装置に取付けた状態を示す図である。
【図7】図7は、本発明の組立装置および組立方法の工程のうち、減圧環境作成部を下方の密閉位置にもたらした状態を示す図である。
【図8】図8は、本発明の組立装置および組立方法の工程のうち、穴側のスリーブに軸側の軸を挿入した状態を示す図である。
【図9】図9は、本発明の組立装置および組立方法の工程のうち、軸側の取付け部を上昇させた状態を示す。
【図10】図10は、本発明の組立装置および組立方法の工程のうち、減圧環境作成部を上方の退避位置にもたらした状態を示す図である。
【符号の説明】
10 組立装置
12 架台
14 穴側の取付け部
16 軸側の取付け部
18 下降ユニット
20 減圧環境作成部
22 空気排出部及び空気吸入部
24 ホース
26 減圧環境気圧測定ユニット
100 軸受けの穴側(ステータ)
108 ヨーク
110 コイル
106 スリーブ
200 軸受けの軸側(ロータ)
202 マグネット
500 回路基板

Claims (15)

  1. 流体軸受けを備えたモータの組立装置において、
    流体軸受けのスリーブを備えたステータユニットが取付けられるステータユニット取付け部と、該ステータユニット取付け部と相対的に移動可能に配置され、流体軸受けの軸を備えたロータユニットが取付けられるロータユニット取付け部と、前記ステータユニット取付け部並びに前記ロータユニット取付け部を包囲する密閉位置と前記ステータユニット取付け部並びに前記ロータユニット取付け部を露呈させる退避位置との間で移動可能な減圧環境作成部と、該減圧環境作成部が密閉位置にあるとき、減圧環境作成部の内部を減圧する減圧手段と、を有し、前記減圧手段は、ステータユニットのスリーブに流体が注入された後で、且つロータユニットの軸がステータユニットのスリーブに挿入される前に減圧環境作成部の内部を減圧することを特徴とする流体軸受けを備えたモータの組立装置。
  2. 前記減圧環境作成部の内部の気圧を測定する測定手段を有することを特徴とする請求項1記載の組立装置。
  3. 前記ステータユニット取付け部はステータユニットのスリーブを受け入れる穴を有し、前記ロータユニット取付け部はロータユニットの軸を受け入れる穴を有し、かつ前記ステータユニット取付け部がステータユニットのスリーブを受け入れ、前記ロータユニット取付け部がロータユニットの軸を受け入れたとき、ステータユニット取付け部とロータユニット取付け部はスリーブの軸線と軸の軸線とが一致する位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の組立装置。
  4. 前記流体軸受けは、ステータユニットのスリーブにロータユニットの軸が挿入されたとき、スリーブと軸との間に流体軸受けの軸受け部となる少なくとも2つのクリアランスが形成されることを特徴とする請求項1記載の組立装置。
  5. クリアランスは20μm以下の寸法であることを特徴とする請求項4記載の組立装置。
  6. 一方のクリアランスの一端側、2つのクリアランスの中間、及び他方のクリアランスの他端側に、溜め部を有することを特徴とする請求項4記載の組立装置。
  7. スリーブの底部が密閉されてスラスト軸受けを形成していることを特徴とする請求項4記載の組立装置。
  8. 流体軸受けを備えたモータの組立方法において、
    軸を備えた流体軸受けのロータユニットと、予め所定の量の流体がスリーブに注入された流体軸受けのステータユニットとの軸線を一致させ離間させて配置し、流体軸受けのステータユニット並びにロータユニットが占める環境を密閉し、密閉した状態で、密閉した環境を減圧し、減圧後に、軸をスリーブに挿入して組み立ることを特徴とする組立方法。
  9. 密閉した環境を減圧する際、減圧の値を測定し、減圧の値がスリーブに予め注入した流体から気泡が実質的になくなる値になるまで減圧することを特徴とする請求項8記載の組立方法。
  10. ロータユニットをステータユニットに部分的に挿入し、その後ロータユニットの自重落下により組立を完成することを特徴とする請求項8記載の組立方法。
  11. 減圧の解除を、ロータユニットをステータユニットに少なくとも部分的に挿入する前または挿入した後に行うことを特徴とする請求項8記載の組立方法。
  12. 前記流体軸受けは、ステータユニットのスリーブにロータユニットの軸が挿入されたとき、スリーブと軸との間に流体軸受けの軸受け部となる少なくとも2つのクリアランスが形成されることを特徴とする請求項8記載の組立方法。
  13. クリアランスは20μm以下の寸法であることを特徴とする請求項12記載の組立方法。
  14. 一方のクリアランスの一端側、2つのクリアランスの中間、他方のクリアランスの他端側に、溜め部を有することを特徴とする請求項12記載の組立方法。
  15. スリーブの底部が密閉されてスラスト軸受けを形成していることを特徴とする請求項8記載の組立方法。
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