JP3539401B2 - テープキャリア - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、LSIテープキャリアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図10は従来のLSIテープキャリアの実施例を示す図である。同図に示したように、従来のLSIテープキャリアでは、テープ1の幅方向に細長い穴(以下スリットと言う)5をテープ1のパターン形成有効エリア幅のほぼいっぱいに形成し、そのスリット5の穴は中断していることなくテープ幅ほぼいっぱいに連続して形成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術は、LSIテープキャリアをテープ状態で連続的に工程を流動する際に、テープ1の長さ方向に加わる引張力により、特にスリット5の部分に歪が集中し、ひいてはテープキャリア上に形成された配線パターンや入力端子、出力端子に歪が加わり破損してしまうという問題点があった。
【0004】
そこで、本発明は上記欠点を解決するためにLSIテープキャリアに形成された複数のスリットの間にテープ基材の接続部部分を設けることによりテープキャリア上の配線パターンの破損を防止するものである。
【0005】
その目的とするところは、安価で信頼性の高い半導体装置の実装構造、電子光学装置及び電子印字装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のテープキャリアは、複数の配線パターン群がテープ基材上に設けられてなるテープキャリアにおいて、前記テープ基材には、折り曲げに利用される複数のスリットが設けられ、前記複数のスリット間には前記テープ基材の接続部を有し、前記複数のスリットは、各々の長手方向が前記テープ基材の幅方向を向き、前記接続部を介して前記テープ基材の幅方向に沿って配置され、前記複数の配線パターン群は、前記テープ基材の幅方向に対して前記接続部でそれぞれに分割され、対応する各前記スリットを跨いで前記テープ基材上に設けられてなることを特徴とする。
これらの本発明のテープキャリアにおいて、前記テープ基材にはLSIが実装されており、前記複数の配線パターン群は前記LSIに接続されてなることを特徴とする。
これらの本発明のテープキャリアにおいて、前記テープ基材には複数のLSIが実装されており、各前記配線パターン群は各前記LSIのそれぞれに対応し、且つ対応する各前記LSIに接続されてなることを特徴とする。
【0007】
【実施例】
以下本発明のLSIテープキャリアについて、図に基づき具体的に説明する。
【0008】
[実施例1]
図1は、本発明のLSIテープキャリアの実装構造の一実施例を示す主要平面図であり、図2は図1のA−A断面を示す図である。
【0009】
図1及び図2において、テープ1にはスリット5が形成されている。またテープ1上の所定の位置に出力端子3と入力端子4等の配線パターンが形成されている。その配線パターンの所定のインナーリード104にLSI2が位置決めされインナーリードボンディング実装(以下ILB実装と言う)されている。そのILB実装されたLSI2の周囲はモールド剤103により覆われ固定されている。テープ1上の出力端子3群及び入力端子4群はテープ幅のほぼ中央部で2つの群に分割され、その2群の間にテープ1の基材の接続部6が設けてある。この接続部6は複数のスリット5の間に対応させて複数個設けてもよい。
【0010】
このように接続部6をスリット5の間に設けたことにより、テープキャリアをテープ1の長さ方向に実装工程を流動する際にテープ1にa方向の引張力が加わっても、その引張力は1点に集中することがなく、テープ1の幅方向に分散するためテープ1に歪が発生する可能性が非常に小さくなった。その結果、実装工程流動中の搬送トラブルが非常に少なく安定しているため、ILB実装歩留も非常に向上し、その品質も安定した。
【0011】
本実施例での実装構造の諸条件は次の通りである。
【0012】
1)テープ材質 :ポリイミド樹脂(商品名カプトン、ユーピレックス等)
2)テープ厚さ :10μm〜125μm
3)テープ幅 :30mm〜100mm
4)テープ長さ :10m〜100m
5)LSIサイズ :各々のテープ幅に収まるサイズ
6)テープ基材接続部幅:0.1mm〜5mm
7)接続部の位置 :テープの幅方向のほぼ中央、またはほぼ均等割に複数設ける
8)スリットの幅 :0.1mm〜1mm
[実施例2]
図3は、本発明のLSIテープキャリアの実装構造の一実施例を示す平面図であり、実施例1に対してLSI2が、分割して設けてある出力端子3群及び入力端子4群の分割された各々の群に合わせて1個ずつ計2個設けて有るのが特徴である。本実施例では、テープの幅方向に対してLSI2は2個だがテープ1の幅がもっと広い場合には、テープの幅方向に3個以上のLSI2を実装してもよい。
【0013】
[実施例3]
図4は、実施例1の本発明のLSIテープキャリアの実装構造を用いた電子光学装置の一実施例を示す斜視図であり、電子光学装置として液晶表示装置に用いた実施例である。また、図5は図4のB−B断面図である。図4においてテープ1から単品に分離された半導体装置(以下TABと言う)21の出力端子3は液晶表示素子(以下LCDと言う)7の端子に異方性導電膜(以下ACFと言う)等を用いてアウターリードボンディング実装(以下OLB実装と言う)されている。その後にTAB21をそのスリット5を利用して半円上に折曲げ、TAB21のLSI2実装部分がLCD7の下側に来るように加工した実装構造となっている。本実施例では、テープ基材の接続部6がTAB21の折曲げ部分の中央部に来るように設計されている。その接続部6は、TAB21の実装工程中、及び折曲げ後において出力端子4に加わる外力を軽減し同出力端子4を保護する役割を果たしている。従ってOLB工程の歩留が向上し安価で信頼性の高い液晶表示装置を提供できる。また、プラズマ表示装置、EL表示装置、LED表示装置等の電子光学装置にも同様のことが可能である。
【0014】
[実施例4]
図6は、実施例1の本発明のLSIテープキャリアの実装構造を用いた電子光学装置の一実施例を示す断面図であり、電子光学装置として液晶表示装置に用いた実施例である。本実施例は、実施例3に対してLSI2がテープ1の反対面に実装されていることが特徴である。
【0015】
[実施例5]
図7は、実施例1の本発明のLSIテープキャリアの実装構造を用いた電子光学装置の一実施例を示す断面図であり、電子光学装置として液晶表示装置に用いた実施例である。本実施例は、実施例3に対してLCD7が表裏逆になっていることが特徴である。
【0016】
[実施例6]
図8は、実施例1の本発明のLSIテープキャリアの実装構造を用いた電子光学装置の一実施例を示す断面図であり、電子光学装置として液晶表示装置に用いた実施例である。本実施例は、実施例5に対してLSI2がテープ1の反対面に実装されていることが特徴である。
【0017】
[実施例7]
図9は、実施例1の本発明のLSIテープキャリアの実装構造を用いた電子印字装置の一実施例を示す断面図であり、電子印字素子105の基板に実施例3と同様の実装構造でTABを実装した例である。同様に実施例4〜6の電子光学装置の実装構造を電子印字装置においても、それぞれ同様の実装構造でTABを実装することが可能である。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のテープキャリアを用いた半導体装置の実装構造は、安価で信頼性の高い半導体装置の実装構造を提供でき、ひいては安価で信頼性の高い電子光学装置および電子印字装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のLSIテープキャリアの実装構造の一実施例を示す図である。
【図2】本発明のLSIテープキャリアの実装構造の一実施例を示す図である。
【図3】本発明のLSIテープキャリアの実装構造の一実施例を示す図である。
【図4】本発明のLSIテープキャリアの実装構造の一実施例を示す図である。
【図5】本発明のLSIテープキャリアの実装構造の一実施例を示す図である。
【図6】本発明のLSIテープキャリアの実装構造の一実施例を示す図である。
【図7】本発明のLSIテープキャリアの実装構造の一実施例を示す図である。
【図8】本発明のLSIテープキャリアの実装構造の一実施例を示す図である。
【図9】本発明のLSIテープキャリアの実装構造の一実施例を示す図である。
【図10】従来のLSIテープキャリアの実装構造を示す図である。
【符号の説明】
1.テープ
2.LSI
3.出力端子
4.入力端子
5.スリット
6.接続部
7.LCD
8.ACF
9.回路基板
21.TAB
101.接着剤
102.支持部材
103.モールド材
104.インナーリード
105.電子印字素子
106.サーマルプリンタヘッド
Claims (3)
- 複数の配線パターン群がテープ基材上に設けられてなるテープキャリアにおいて、
前記テープ基材には、折り曲げに利用される複数のスリットが設けられ、
前記複数のスリット間には前記テープ基材の接続部を有し、
前記複数のスリットは、各々の長手方向が前記テープ基材の幅方向を向き、前記接続部を介して前記テープ基材の幅方向に沿って配置され、
前記複数の配線パターン群は、前記テープ基材の幅方向に対して前記接続部でそれぞれに分割され、対応する各前記スリットを跨いで前記テープ基材上に設けられてなることを特徴とするテープキャリア。 - 請求項1に記載のテープキャリアにおいて、
前記テープ基材にはLSIが実装されており、
前記複数の配線パターン群は前記LSIに接続されてなることを特徴とするテープキャリア。 - 請求項1に記載のテープキャリアにおいて、
前記テープ基材には複数のLSIが実装されており、
各前記配線パターン群は各前記LSIのそれぞれに対応し、且つ対応する各前記LSIに接続されてなることを特徴とするテープキャリア。
Priority Applications (1)
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JP2001110442A JP3539401B2 (ja) | 2001-04-09 | 2001-04-09 | テープキャリア |
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Publications (2)
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Family Applications (1)
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- 2001-04-09 JP JP2001110442A patent/JP3539401B2/ja not_active Expired - Lifetime
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