JP3538744B2 - 刺激応答型超分子集合体 - Google Patents

刺激応答型超分子集合体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【本発明の属する技術分野】本発明は、体内等で使用す
るマイクロマシンやセンサーなど微小な環境変化や刺激
に応答して駆動することが要求されるミクロ技術で使用
できるポリロタキサン骨格を有する刺激応答型超分子集
合体に関する。
【0002】
【従来の技術】刺激応答型超分子集合体の1つの利用方
法として医療用マイクロマシンがある。これまでのマイ
クロマシン設計の多くは、単に従来からの構造材料をミ
クロ加工し、その機械的な動作によって駆動することを
前提にしていた。しかし実際には、このような構造材料
の力学応答では摩擦等による抵抗が大きいことから実現
性が乏しく、更に生体内での使用を目的とした医療用マ
イクロマシンの場合には、細胞や蛋白質など生体成分の
吸着等が生起して、機能を発揮できないものと予測され
る。このことから、従来技術では医療用マイクロマシン
を実現していくことも、またそれを可能にする材料を設
計することも事実上不可能であった。こうした背景を考
慮して、全く新しい駆動機能を有する医療用マイクロマ
シン素材の設計が強く望まれていた。
【0003】一方、多数の環状化合物に高分子鎖が貫通
したポリロタキサン(Polyrotaxane)など
超分子化学の研究が近年盛んに行われているが、この超
分子の構造的特異性を利用した機能化や応用例はなく、
機能性超分子集合体の設計が期待されている。最近、本
発明者等はポリロタキサンや相互侵入高分子網目等の多
成分系高分子を用いて、生体内で分解可能な高分子材料
の合成を行い、新しい医薬高分子設計の基礎なる研究を
推進してきた。その一例として、薬物をα−シクロデキ
ストリン(α−CD)よりなる環状化合物に担持させ、
この環状化合物の空洞を直鎖状高分子で貫通した擬ポリ
ロタキサンの末端にアミノ基であるフェニルアラニンを
ペプチド結合を介して導入した生体内分解性医薬高分子
集合体を合成し、この末端基を酵素分解して、α−CD
と共に薬物を体内に放出した医薬徐放剤を提案した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来からの
マイクロマシン素材の問題点に鑑み、生体内でのミクロ
駆動力の獲得に検討した結果、既存の材料をミクロ加工
して力学応答を制御する従来からのアプローチとは異な
り、超分子(ポリロタキサン)骨格における複数の環状
化合物の線状高分子鎖に沿った可逆的な移動をミクロ駆
動力として利用することによって全く新しい医療用ミク
ロ素子の設計が可能であることを見出した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、環状化
合物の空洞を貫通した親水−疎水性直鎖状高分子の両末
端に嵩高い基である2−ナフチルアミン−6,8−ジス
ルホン酸モノカリウム塩、2,4−ジニトロフェニル
基、3,6−ジニトロベンゾイル基の少なくとも一種
導入してあり、環状化合物間の水素結合性を制御するこ
とによって、その直鎖状高分子に沿った可逆的な移動に
よって分子ピストン機能ないしセンサー機能を発現する
分子構造を骨格とすることを特徴とする刺激応答型超分
子集合体である。
【0006】即ち、本発明の刺激応答型超分子集合体と
は、親水−疎水性直鎖状高分子が環状化合物の空洞部を
貫通しており、親水−疎水性直鎖状高分子の両末端は環
状化合物の脱離を回避するような嵩高い官能基である2
−ナフチルアミン−6,8−ジスルホン酸モノカリウム
塩、2,4−ジニトロフェニル基、3,6−ジニトロベ
ンゾイル基の少なくとも一種で修飾され、環状化合物間
は水素結合性もしくは弱い結合によって結合されてお
り、該結合が外部刺激に応答して環状化合物が親水−疎
水性直鎖状高分子に沿って可逆的に移動するような刺激
応答型超分子集合体である。このような本発明の刺激応
答型超分子集合体では、超分子構造の外部刺激に応答し
た動作をミクロ駆動力に利用したり、医療用マイクロマ
シン素子あるいはミクロアクチェエーターとして展開さ
せることが期待される。また、本発明は外部刺激に対し
て敏感に反応するため各種センサーとしての利用も期待
される。
【0007】直鎖状高分子が環状化合物の空洞部を貫通
している構造は、既に大阪大学の原田博士の研究(表面
談話会・コロイド懇談会1994年Vol.32No.
2)により明らかにされたもので、以下のポリマーが貫
通可能であることが指摘されている。 (1)α−シクロデキストリンの場合 ポリエチレングリコール (2)β−シクロデキストリンの場合 ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリイソブチレン (3)γ−シクロデキストリンの場合 ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリイソブチレン、 ポリメチルビニルエーテル
【0008】本発明にかかる刺激応答型超分子集合体
は、β−あるいはγ−シクロデキストリンの環状化合物
の空洞をポリ(エチレングリコール)とポリ(プロピレ
ングリコール)とのブロック共重合体が貫通した構造を
有する。本発明で用いる親水−疎水性直鎖状高分子のブ
ロック共重合体の数平均分子量は200〜10000、
望ましくは400〜5000、共重合体中のポリ(プロ
ピレングリコール)ブロック単位の組成が10〜90
%、望ましくは30〜60%であるようなブロック共重
合体を使用することが好ましい。このようなブロック共
重合体の好ましい例としては、ポリ(プロピレングリコ
ール)ブロック−ポリ(エチレングリコール)ブロック
よりなるトリブロック共重合体(例えば旭電化(株)製
プルロニックP−84,P−144等)である。そし
て、本発明では直鎖状高分子の両末端に嵩高い末端部位
が導入されており、これによって、環状化合物が直鎖状
高分子より脱離することを防止する。末端部位に導入さ
れる嵩高い基としては、2−ナフチルアミン−6,8−
ジスルホン酸モノカリウム塩、2,4−ジニトロフェニ
ル基、3,6−ジニトロベンゾイル基等である。また、
本発明の超分子環状化合物の末端が、体内で疾患特異的
あるいは外部誘導された刺激に応答する刺激応答性官能
基によって修飾されていることが好ましい。刺激応答性
官能基としては、例えば光官能性基のスピロベンゾピラ
ン基等がある
【0009】本発明にかかる刺激応答型超分子集合体に
おいて、直鎖状高分子に沿った可逆的な移動によって分
子ピストン機能ないしセンサー機能を発現する分子構造
を骨格とするとは、直鎖状高分子であるポリ(エチレン
グリコール)(PEG)とポリ(プロピレングリコー
ル)(PPG)のブロック共重合体に貫通した多数のβ
−シクロデキストリン(β−CD)が分子間水素結合に
よりPPG鎖上に集合した状態と、β−CD間の水素結
合性が低下してβ−CDがブロック共重合体鎖全体に広
がった状態とを可逆的に生起させることにより、結果的
に超分子集合体全体が親水性−疎水性と迅速に変化した
り、更には、直鎖状高分子共重合体末端基を生体内分解
性にすることにより、体内で利用後には貫通しているβ
−CD全てが一度期に放出されて体内に吸収・排泄され
るものである。また、β−CDに各種の刺激応答性基を
導入することにより、分子間水素結合だけでなく、温
度、pH、酵素等の疾患特異的刺激、あるいは光、超音
波、放射線等の外部から誘導された刺激によって駆動す
る分子ピストン機能を設計することも可能である。
【0010】即ち、環状化合物である多数のβ−シクロ
デキストリン(β−CD)空洞部に直鎖状の親水−疎水
性ブロック共重合体が貫通しており、β−CDの共重合
体鎖に沿った可逆的な移動を制御することによって分子
レベルでのピストン機能を実現することができる。更
に、両末端を生体内分解性にすれば、ポリロタキサン末
端基が生体内で分解することによって貫通しているβ−
CDが放出され、体内での代謝・吸収させることができ
ることから、医療用マイクロマシンとしての利用も可能
となる。
【0011】
【実施例及び比較例】
実施例1 使用原料 (PEG)ブロック−(PPG)ブロック−(PEG)
ブロックよりなるトリブロック共重合体であるプルロニ
ックP−84(旭電化工業製)を使用した。プルロニッ
クP−84の平均分子量(Mn)は4200で、その2
つのPEGとPPGの(Mn)は、それぞれ975と2
250と報告されている。β−シクロデキストリン(β
−CDs)は米国セントルイスのシグマ化学から購入し
た。それ以外の全ての薬品は和光純薬から購入し、精製
することなく使用した。
【0012】ポリロタキサンの合成 上記のブロック共重合体(3.0g,0.710mmo
l)に無水コハク酸(1.79g,17.9mmol)
をトルエン(15.0ml)中で、110℃において2
4時間反応させて両端にカルボキシル基を導入した。得
られたカルボキシル化ブロック共重合体を、ジシクロヘ
キシルカルボジイミド(1.41g,6.83mmo
l)を縮合剤として使用し、N−ヒドロキシコハク酸イ
ミド(ペプチド研究所製、)(0.78g,6.78m
mol)とともに縮合してN−コハク酸イミドエステル
末端をもつブロック共重合体を製造した。次に、得られ
たN−コハク酸イミドエステル末端ブロック共重合体水
溶液(0.4w%水溶液)をβ−CD水溶液(0.01
9w%水溶液)中に室温でゆっくり撹拌しながら添加し
6時間後に、包接化合物の白色沈殿を得た。次に、これ
を遠心分離し、水洗し真空中で乾燥した。N−コハク酸
イミドエステル末端ブロック共重合体および包接化合物
の生成はIRおよび 1H−NMR分析にて確認された。
【0013】ポリロタキサンの合成は包接化合物の両末
端を2−ナフチルアミン−6.8ジスルホン酸モノカリ
ウム塩(関東化学製)を嵩高末端基として導入すること
で行なった。その製法を簡単に示すと、前述の包接化合
物(1.0g)を1,3−ジメチル−2−イミダゾリデ
ィノン(3.0ml)中に懸濁させ、2−ナフチルアミ
ン−6、8−ジスルホン酸モノカリウム塩の過剰量
(1.6g,4.69mmol)を水中(2.0ml)
でPH7に調整したその混合液中に加え、室温で撹拌し
つつ48時間放置した。反応液を過剰の水中に入れ、ポ
リロタキサンの粗沈殿を得た。最終産物とするため、沈
殿を温水で洗浄した。得られたポリロタキサンはIRと
1H−NMR分析で測定した。収率10%。 IR(KBR):3383(OH),2928(CH),1629cm-1(CONH).1 H-NMR(DMSO-d6): =5.73(M;O2H of -CD),5.68(m;O3H o
f -CD),4.83(d;C1H of -CD),4.47(t;O6H of -CD),3.
65-3.27(m;C3H,C5H,C6H,C4H,C2H, of −CD,CH2
of PEG and PPG),1.40−1.1
0(m;CH3 of PPG),
【0014】水中でのポリロタキサンの熱的性質 水懸濁液中(0.2wt%)でのポリロタキサンの熱的
性質は熱コントローラ(EHC−441,Jasco
Co.,)を具備した分光光度計(V−550Jasc
o Co.,)を用いて行い、500nmにおいて光透
過度を測定した。
【0015】測定結果と考察 本報において、包接化合物の両末端に嵩高末端基として
2−ナフチルアミン6,8−ジスルホン酸モノカリウム
塩を導入し、H−NMR分析からβ−CD,PEG及
びPPGのブロードなピークが最終産物中に確認され
た。この結果はβ−CDsとブロック共重合体が共存
し、その動きはDMSO溶液において立体障害を受けて
制限される。このように2−ナフチルアミン6、8−ジ
スルホン酸モノカリウム塩は包接化合物中に実質的に導
入され、β−CDsがブロック共重合体から脱離するこ
とを防止している。1H−NMR分析の結果から、ポリ
ロタキサン中のブロック共重合体に貫通されたβ−CD
sの数は、およそ20と推定される。これはPPG鎖中
のβ−CDsの化学量論数(プロピレングリコール二つ
に対しβ−CDが一つ)と一致している。このようにβ
−CDsのみが、ブロック共重合体のPPGセグメント
上に集合し、包接化合物を形成すると考えられる。
【0016】ポリロタキサンの熱的性質は、水懸濁液を
用いて測定された。図1は温度によるポリロタキサンの
光透過率の変化を示す。温度が5℃から80℃に上昇し
た時透過率は100%に近づく。さらに温度を再び5℃
に下げると透過率は0%にもどる。この溶−不溶のポリ
ロタキサン変化は図1に示すような温度変化に対しても
繰り返し再現される。このような温度に対する応答性は
ポリロタキサンにのみ見られるものである。β−CDs
とブロック共重合体の包接化合物の場合は、図2に示す
ように温度が上昇すると透過率も上昇するが、100%
には到達しない。ブロック共重合体の溶液は約60℃の
点において曇点(データは示さず)を示すけれども、β
−CDsを含まない2−ナフチルアミン−6、8−ジス
ルホン酸モノカリウム塩導入ブロック共重合体の溶液
は、温度による透過率の変化を示さない。このように、
図2中の透過率の不完全な増加は次のように説明され
る。
【0017】即ち、β−CDsは温度上昇に伴ないブロ
ック共重合体から解離し透過率を上げるが、同時に温度
上昇はPPGセグメントの疎水的相互作用によりブロッ
ク共重合体の凝集を引き起こし、透過率を低下させる。
これはプルロニックの持つ特性である。温度が5℃に戻
ると、透過率のみが上昇し(図2)、この事はブロック
共重合体が再度溶解するが、温度上昇に伴う包接化合物
の生成はもはや起こらない事を示している。それゆえ、
図1の結果はポリロタキサンの構造的特徴を示している
のである。ブロック共重合体に沿ったβ−CDsの集合
及び分散状態は図3に模式的に示されるように、温度に
よって可逆的に制御されるのである。
【0018】図4はポリロタキサン懸濁液の透過率の温
度依存性をまとめたものである。温度が上昇すると透過
率が増加する現象は、20〜50℃の範囲において目立
っている。隣接するβ−CDs間の1級及び2級水酸基
の水素結合は、ブロック共重合体中のPPGセグメント
上にβ−CDsを集合する駆動力として形成され、そし
て、50℃以上において消滅するものと考えられる。対
照として、図5に示すように、透過率の増加は包接化合
物中において緩やかに観測される。この透過率の不完全
な上昇は、すでに述べたように、またブロック共重合体
から脱離したβ−CDsと、ブロック共重合体の凝集と
の組合せであると説明される。包接化合物においては温
度降下にしたがって透過率は徐々に100%に近づくけ
れども(図5参照)、ポリロタキサンにおける透過率の
低下は、温度が下がり20℃以下になると認められる
(図4)。これ等の結果は、また、ポリロタキサンが嵩
高な末端基で封鎖されたブロック共重合体に沿ったβ−
CDsの集合及び分散状態に対し、ポリロタキサンが可
逆性であることを示している。
【0019】図4に示されるように、透過率変化におけ
るヒステリシス現象がポリロタキサンに観測される。こ
の結果は、ポリロタキサンがこの温度領域では(約20
〜40℃)準安定な状態にある事を示しており、β−C
Dsの集合及び分散状態がブロック共重合体上で形成さ
れ得る事を示している。このように、もし、他の刺激感
応性基がポリロタキサンのβ−CDs中に導入されたな
らば、β−CDsの集合状態における刺激応答性の変化
は、生理学的温度(37℃)において達成されるという
事は容易に想像される。この事からポリロタキサンを用
いた分子ピストン、即ち、その中においてβ−CDsが
ある刺激に対してブロック共重合体に沿った移動を行な
うポリロタキサンを用いて分子ピストンの開発が可能と
なる。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように、数多くのβ−CD
s、PPG及びPEGのそれぞれブロック共重合体から
なるポリロタキサンは、従来からの構造材料のミクロ化
とは異なり、その特有な超分子構造を利用してβ−CD
の可逆的な移動を制御することによってミクロ駆動力
(分子ピストン機能)を獲得することができ、各種マイ
クロマシン素子として応用可能である。更には、末端基
を生体内分解性にすることによって体内で代謝・吸収さ
れることから、医療用マイクロマシン素材の位置づけが
刷新され、この分野でのマイクロマシン開発に革新的な
進歩をもたらすものと期待される。また、その敏感な刺
激応答機能をもとにセンサーとしての利用も期待され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のポリロタキサンの温度変化による
光透過率の関係図
【図2】 実施例1のβ−CDとブロック共重合体の包
接化合物の温度変化による光透過率の関係図
【図3】 実施例1のβ−CDとブロック共重合体の包
接化合物の温度変化による分子状態の模式図
【図4】 実施例1のポリロタキサン懸濁体の温度変化
に対する光透過率の関係図
【図5】 実施例1の包接化合物の温度変化に対する光
透過率の関係図

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状化合物の空洞を貫通した親水−疎水
    性直鎖状高分子の両末端に嵩高い基である2−ナフチル
    アミン−6,8−ジスルホン酸モノカリウム塩、2,4
    −ジニトロフェニル基、3,6−ジニトロベンゾイル基
    の少なくとも一種が導入してあり、環状化合物間の水素
    結合性を制御することによって、その直鎖状高分子に沿
    った可逆的な移動によって分子ピストン機能ないしセン
    サー機能を発現する分子構造を骨格とすることを特徴と
    する刺激応答型超分子集合体。
  2. 【請求項2】 環状化合物が、体内で疾患特異的あるい
    は外部誘導された刺激に応答する刺激応答性官能基によ
    って修飾された請求項1記載の刺激応答型超分子集合
    体。
  3. 【請求項3】 環状化合物が、β−あるいはγ−シクロ
    デキストリンである請求項1記載の刺激応答型超分子集
    合体。
  4. 【請求項4】 直鎖状高分子が、数平均分子量が200
    〜10000のポリ(エチレングリコール)とポリ(プ
    ロピレングリコール)とのブロック共重合体である請求
    項1記載の刺激応答型超分子集合体。
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