JP3538359B2 - 人工漁礁および人工漁礁の製造方法 - Google Patents

人工漁礁および人工漁礁の製造方法

Info

Publication number
JP3538359B2
JP3538359B2 JP2000040236A JP2000040236A JP3538359B2 JP 3538359 B2 JP3538359 B2 JP 3538359B2 JP 2000040236 A JP2000040236 A JP 2000040236A JP 2000040236 A JP2000040236 A JP 2000040236A JP 3538359 B2 JP3538359 B2 JP 3538359B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concrete
tire
tires
bare
artificial reef
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000040236A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001224273A (ja
Inventor
善吾 長浜
Original Assignee
善吾 長浜
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 善吾 長浜 filed Critical 善吾 長浜
Priority to JP2000040236A priority Critical patent/JP3538359B2/ja
Publication of JP2001224273A publication Critical patent/JP2001224273A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3538359B2 publication Critical patent/JP3538359B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Landscapes

  • Artificial Fish Reefs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、古タイヤなどのタイヤ
を利用した人工漁礁に関する。
【0002】
【従来の技術】古タイヤを利用した人工漁礁として、特
開平2−255028号公報、特開平7−170876
公報、特開平7−170877号公報、特開平8−70
730号公報、実開平6−52439号公報、実開昭5
2−157492号公報などの記載が挙げられる。
【0003】このように、従来から、古タイヤをコンク
リートの中に埋め込んだり、予め成型したコンクリート
枠で古タイヤを囲ったりしたものなどが提案されてい
る。
【0004】ところが、このような従来の古タイヤ利用
の人工漁礁は、非常に大がかりとなる割りには、人工漁
礁としての効果が十分に得られておらず、その結果普及
していない。
【0005】本発明の発明者は、このような問題を解消
できる古タイヤ利用の人工漁礁として、特願平8−27
1402号において、図1から図4のようにして古タイ
ヤの外面に漁網などの紐材を無秩序に配設したタイヤに
コンクリートを被せ、このようなコンクリート被覆のタ
イヤを図5から図7のようにして複数個連結した人工漁
礁を提案した。
【0006】図1から図4は、1個のタイヤ入りコンク
リート漁礁の製造方法を工程順に示す断面図である。
【0007】図1は、古タイヤ1の断面図であり、内周
側に、タイヤ外面に補強用の紐材をしばり付けるための
取り付け紐を通す孔2をドリルで開けてある。この孔2
の個数は任意であり、タイヤのサイズなどに応じて決め
るが、通常は例えば30度間隔に十数個程度開けると足
りる。また、古タイヤ1の内周に限らず、外周部にも開
けてもよい。
【0008】図2は図1の古タイヤ1の外周に漁網など
の補強紐材3を取り付けた状態の断面図である。紐材3
としては、使用済みの漁網や、アオサ、モズクなどの養
殖に使用した網などが適しており、またビニールハウス
などで使用されるネットの廃品なども有効である。
【0009】また、漁に使用する紐やロープ、ビニール
ハウスなどで使用される紐類も、耐腐食性が高いので使
用できるが、漁網や養殖網、ビニールハウスのネットな
どは、格子状に編まれているので、コンクリートの補強
力が強い。
【0010】なお、海で使用した漁網や養殖用網、紐、
ロープなどは、表面に藻等が付着してヌルヌルしている
場合が多いが、漂白や殺菌に用いるカルキ(ジアソー
ダ)の液に投入すると、表面のヌルヌルが除去されて、
コンクリートの付着性が良くなる。
【0011】前記の補強紐材3を古タイヤ1の外面に取
り付けるには、古タイヤ外面に補強紐材3を巻付け、あ
るいは重ねた状態で、太めの紐ないしロープ4で古タイ
ヤ外面に縛りつける。すなわち、古タイヤ1の外面上に
補強紐材3を何層も重ねる。方向などを揃えたりする必
要はなく、図示のように無秩序に被せるだけでよい。そ
の方が、補強紐材3がいろいろな方向に向き、しかも多
数の交差部ができるので、あらゆる方向の補強ができ
る。
【0012】そして、古タイヤ1の内周側に開けた前記
の孔2に紐4を通し、かつタイヤ外面の紐材3の上側に
巻き付けることで、前記孔2を利用して縛りつけ、固定
する。
【0013】次に、図3のように、タイヤ1の外面にコ
ンクリート5を付着させて、補強紐材3が露出しないよ
うに、コンクリート5の中に埋め込む。コンクリート5
の付着は、紐材3の上からコンクリート5をコテなどで
塗布してもよい。
【0014】このとき、タイヤの上半分のみ塗布し、コ
ンクリートが硬化した後、裏返しにして反対側を塗布す
ると、作業は簡単である。また、複数回、重ね塗りする
と、所望のコンクリート厚を容易に形成できる。なお、
生コンクリートの中にタイヤ外面を埋め込んで付着させ
ることもできる。
【0015】コンクリートを自然乾燥させて養生する
が、自然乾燥させる前に、クギ先などで引っ掻いて無数
の溝6を形成して表面を粗らしておくと、海藻やサン
ゴ、貝類などの付着性が良くなる。以上の工程によっ
て、図4のように、コンクリート5の表面が粗らされた
状態の古タイヤ利用人工漁礁7が完成する。
【0016】このように、タイヤ外面のコンクリート5
の中に補強用の紐材3が埋め込まれているので、古タイ
ヤ単体でも、その表面に確実かつ強固にコンクリート5
を付着させることができ、海藻やサンゴ、貝類などの付
着棲息が可能となる。また、内部の空洞8は、小魚類の
隠れ場所として適している。したがって、1個の古タイ
ヤでも、人工漁礁として機能する。
【0017】以上のように、古タイヤの外周に漁網など
の紐類を無秩序に何層も被せ、その上からコンクリート
を付着させた構造なため、従来のように金網や合成樹脂
製のネットを1層配置するものに比べると、コンクリー
ト部分が多数のかつ各方向を向いた無秩序な紐材で十分
に補強されて堅牢となる。たとえ割れたりしても、コン
クリート片が離散することもない。その結果、古タイヤ
の部分とコンクリートの部分とが、一体不可分の構造と
なり、分離する恐れはない。
【0018】また、本発明によると、このように外面が
何層もの紐材の入ったコンクリートで覆われた古タイヤ
7を、複数個連結することで色々な形態の人工漁礁を構
成できる。
【0019】図5から図7は、外面が紐材入りコンクリ
ートで覆われた古タイヤ人工漁礁単体7を複数個連結し
た構造の各種実施形態である。図5は、3個の古タイヤ
7a、7b、7cにドリルで孔9を開けて、ナイロンな
どのロープ10で連結することにより、立体状の三角形
に組み合わせてある。
【0020】図6は立法体状に組み合わせた実施形態の
平面図であり、6個の古タイヤ漁礁7a、7b…を、立
法体の各面と対応する位置に配置して、ナイロンロープ
10などで連結してある。
【0021】図7は、平面上に6個の古タイヤ7a〜7
fをピラミッド状に並べ、さらにそれを複数段に積み重
ねた状態で連結して、三次元的に組み合わせてある。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】このようにコンクリー
トとタイヤの間に漁網などの紐材が無秩序に配設されて
いるので、引っ張り強度が向上し、コンクリートが割れ
たり、剥離したりするのを防止できる。しかしながら、
タイヤの表面にコンクリートを被せるようにして打設す
る方法だと、十分なコンクリート厚にするには時間がか
かり過ぎて、生産性が悪い。
【0023】また、図5から図7のように、完成したコ
ンクリート被覆タイヤに連結用の孔を開けて、ロープな
どを通して連結する構造は、ロープだけで連結され、し
かもロープが剥き出しとなり、コンクリートでは連結さ
れていないので、連結部の剛性が低く、波浪に耐えられ
ないといった恐れがあった。
【0024】また、各コンクリート被覆タイヤが独立し
ているので、波浪によって各コンクリート被覆タイヤが
動く際に、連結用のロープ10が磨滅して切れる恐れも
ある。
【0025】本発明の技術的課題は、このような問題に
着目し、コンクリート厚が厚く堅牢なタイヤ入りコンク
リートブロックを実現するとともに、複数個連結する場
合に、連結部も堅牢にすることにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の技術的課題は次
のような手段によって解決される。請求項1は、単体の
タイヤ入りコンクリートブロックの製造方法であり、外
面に漁網などの紐材が無秩序に配設されたタイヤの内径
部に内側枠板を配置し、外側にはタイヤを上下に2分す
る位置に設けたリング状のスペーサを介して外側枠板を
配置した状態で、タイヤの上側約半分のみにコンクリー
トを打設し養生した後、該タイヤを上下反転させて残っ
た上側約半分にコンクリートを打設し養生する。
【0027】このように、古タイヤの片側にコンクリー
ト打設した後、上下反転させた残った半分にコンクリー
ト打設するので、タイヤ入りコンクリートブロックを容
易に大量に成型できる。また、波浪に耐えられるように
任意のかつ十分なコンクリート厚を容易に得ることがで
きる。したがって、タイヤ入りコンクリートブロック単
体でも、漁礁としたり、モズクなどの養殖栽培に適して
いる。
【0028】請求項2は、請求項1に記載のようにして
コンクリートを打設する際に、複数のタイヤを連結する
部分のみ、コンクリートを打設しないで裸の状態で残し
ておくことを特徴とする人工漁礁の製造方法である。
【0029】このように、コンクリート打設時に、複数
のタイヤを連結する部分のみ、コンクリートを打設しな
いで裸の状態で残しておくので、隣接するタイヤの裸部
同士をロープなどで連結した後に、連結部にコンクリー
トを打設し、コンクリートでも一体に連結できるので、
複数のタイヤ入りコンクリートブロックを強固に連結で
き、作業も容易で、量産性に適している。
【0030】請求項3は、外面に漁網などの紐材を無秩
序に配設したタイヤをコンクリートの中に埋め込んでな
るタイヤ入りコンクリートブロックを複数個連結した人
工漁礁であって、連結部以外がコンクリートブロック中
に埋設されたタイヤ入りコンクリートブロックを用い、
隣接するタイヤの裸部同士がロープなどで連結され、
の裸部と裸部に露出している紐材と裸部側のコンクリー
トブロック部の上からコンクリートで覆われ、コンクリ
ートによっても隣接するタイヤ同士とコンクリートブロ
ック部同士が連結されている人工漁礁である。
【0031】このように、紐材つきのタイヤ入りコンク
リートブロックを複数個連結した人工漁礁において、隣
接するタイヤの裸の部分同士がロープなどで連結され、
この裸部と裸部に露出している紐材と裸部側のコンクリ
ートブロック部の上からコンクリートで覆われ、裸部と
裸部に露出している紐材の部分と裸部側のコンクリート
ブロック部同士がコンクリートで一体化されているた
め、連結部もコンクリートで強固に連結されることにな
り、剛性が増し、長年の波浪でも連結部が破損するのを
防止できる。
【0032】請求項4は、請求項3に記載のような人工
漁礁の製造方法であって、タイヤと紐材が露出した裸部
同士をロープなどで連結した後、この裸部と裸部に露出
している紐材と裸部側のコンクリートブロック部の上か
らコンクリートを被せて養生し、隣接するタイヤ同士と
コンクリートブロック部同士をコンクリートでも連結す
ることを特徴とする。
【0033】このように、先にタイヤ入りコンクリート
ブロックを製造し、このとき連結部と連結部の紐材のみ
はコンクリートを打設しないで露出させておくので、タ
イヤ入りコンクリートブロックを大量生産できる。そし
て、量産した後、複数のタイヤ入りコンクリートブロッ
クを連結する時点で、連結部の裸部と裸部に露出してい
る紐材と裸部側のコンクリートブロック部の上にもコン
クリートを打設して一体化するので、連結構造の人工漁
礁を能率よく製造でき、量産に適している。
【0034】
【発明の実施の形態】次に本発明による人工漁礁および
人工漁礁の製造方法が実際上どのように具体化されるか
実施形態を説明する。図8は古タイヤ入りのコンクリー
トブロックの製造に使用する型枠の実施形態であり、
(1)図は平面図、(2)図はA−A断面図、(3)は
斜視図である。
【0035】1は古タイヤであり、図2のように紐材3
を無秩序に重ねてある。そして、この古タイヤ1の内径
の位置に内側枠板11を挿入配置してあり、外径の位置
に外側枠板12を配置してある。図示例では、内側枠板
11も外側枠板12も、幅Hの薄い鉄板や合成樹脂板な
どを円形に曲げて、11a、12aのように両端同士を
重ねてある。これは、どのようなサイズのタイヤにも対
応できるようにするためであり、タイヤの内周や外周よ
りも長めの薄板を使用している。
【0036】内側枠板11は、円筒状に丸めて、タイヤ
中央の取り付け孔1hの中に挿入すると、その復元力で
タイヤ中央の取り付け孔1hの内面に密着するので、中
央孔1hの中で安定する。万一安定しない場合は、内側
枠板11の内側に例えば砂袋などを入れて、筒状の枠板
11を矢印のようにタイヤ中央孔1hの内面に押しつけ
るようにするとよい。
【0037】外側枠板12は、古タイヤ1の外周に薄板
を巻き付けて、余った両端同士を12aのように重ね、
その外側にロープや縄18などを巻いて、きつく縛りつ
けるだけで足りる。
【0038】ただし、コンクリート肉厚を得るために、
例えばゴムホースなどのスペーサ13を古タイヤ1の外
周に巻き付け、その外側から外側枠板12を巻き付け
る。つまり、タイヤ外周部のコンクリート厚を例えば3
cmにしたい場合であれば、太さが3cm程度のゴムホ
ースなどを巻き付ければ、タイヤ外周面と外側枠板12
との間に3cm程度の隙間ができる。なお、材料はゴム
ホースに限定されない。
【0039】以上で成型型枠が完成であり、この型枠を
平らな場所に水平に置いて、図9の順にコンクリートを
打設する。まず、(1)図のように、図8の型枠におい
て、古タイヤ1の上側全面にわたり、スペーサ13の位
置まで、コンクリート14aを打設する。このとき、古
タイヤ1の最も高い部分の上のコンクリート厚t1が、
例えば約3cm程度となるようにコンクリートを打設す
る。
【0040】また、コンクリート打設の初期の時点で、
クギ先などで一部の紐材3を多少引き上げて、コンクリ
ート中に立体的に分散させると、コンクリートの厚さ方
向の強度も向上する。さらに、生コンクリートの中に紐
材を混ぜ込んだ状態のコンクリートを用いて打設する
と、より効果的である。
【0041】そして、十分に硬化するまで放置して養生
する。養生が終わると、内側枠板11と外側枠板12を
一旦取り外し、スペーサ13も取り外す。そして、
(2)図のように上下反転させ、先にコンクリート打設
した側を下側にする。次いで、(1)図の場合と同じよ
うな要領で、内側枠板11と外側枠板12を取り付け
る。ただし今回は、スペーサ13は不要であることは言
うまでもない。
【0042】この状態で、(3)図のように、古タイヤ
1のコンクリート打設しないで残った上側半分にコンク
リート14bを打設する。タイヤ入りコンクリートブロ
ック単体で人工漁礁として使用する場合は、(1)図の
場合と同様に、古タイヤ1の上側半分の全面にコンクリ
ートを打設し、養生する。すなわち、鎖線で示す位置ま
ですべてコンクリートを打設する。
【0043】これに対し、複数のタイヤ入りコンクリー
トブロックを連結した人工漁礁とする場合は、複数のタ
イヤ入りコンクリートブロック同士を連結する部分の
み、15a、15bのように、コンクリートを打設しな
いで、残しておくことが肝要である。すなわち、連結に
用いる部分のみ、タイヤ面1aを露出させておく。
【0044】(3)図で打設したコンクリート14bの
養生が終わると、内側枠板11と外側枠板12を取り外
す。(4)図は、完成したタイヤ入りコンクリートブロ
ック16であり、古タイヤ1がコンクリートブロック1
4a、14bの中に埋設された状態となっている。
【0045】ただし、後工程で複数のタイヤ入りコンク
リートブロック同士を連結する部分のみ、15a、15
bのように、コンクリート打設されておらず、古タイヤ
1の表面1aや紐材3が露出している。
【0046】これに対し、タイヤ入りコンクリートブロ
ック単体で人工漁礁とする場合は、鎖線で示すように、
タイヤ全面にコンクリートを打設してあるので、タイヤ
が露出することはない。コンクリート厚が十分厚いの
で、波浪で衝突し合っても、損傷することはない。
【0047】このように古タイヤの外面全面がコンクリ
ートブロック中に埋め込まれた状態の人工漁礁は、浅い
海底の砂面に放置しておくと、コンクリートブロックの
外面にモズクが付着して成長する。
【0048】また、収穫を終え、翌年のシーズンになる
と、このタイヤ入りコンクリートブロックを反転させ
て、砂中に埋まっていた面を露出させておくと、その面
に再びモズクが生育する。したがって、モズクの種苗を
付着させて養殖するのにも適している。また、サンゴや
貝類も付着しやすい。内部の空洞8は魚の住処となるの
で、漁礁としても適している。
【0049】(4)図において、連結部のタイヤ面1a
を露出させたタイヤ入りコンクリートブロック16は複
数個連結して使用する。すなわち、3個のタイヤ入りコ
ンクリートブロック16a、16b、16cを正三角形
状に連結する場合は、図10(1)のように、連結部1
5a、15bにおいて、古タイヤ1自体に連結用のロー
プなどを通す孔9をドリルなどで開けておき、露出した
タイヤ面1a同士をロープ10などで連結する。
【0050】こうして3個のタイヤ入りコンクリートブ
ロック16a、16b、16c中の古タイヤ1同士を連
結したら、(2)図のように、タイヤ面1aが露出した
連結部にコンクリートを打設する。
【0051】このとき、17a、17bのように、上向
きの露出部を先にコンクリート打設し、養生完了してか
ら、タイヤ入りコンクリートブロック16a側を下にし
て、17c、17dの順にコンクリート打設する。そし
て、最後に、タイヤ入りコンクリートブロック16b側
を下にして、残った17eをコンクリート打設する。
【0052】このように、コンクリートの内部に古タイ
ヤ1を埋設する成型工程においてコンクリート打設しな
いで残した部分1a同士をロープなどで連結してから、
その上からコンクリート打設すると、図5と比較しても
明らかなように、連結部はコンクリート17a〜17e
でも連結されることになり、連結部の強度が堅牢とな
り、海底で長年波浪を受けても、連結部で破損する恐れ
がなくなる。
【0053】また、長年波浪の影響を受けても、動く部
分が無いので、連結用のロープ10が磨滅して切れるよ
うな恐れもない。
【0054】複数のタイヤ入りコンクリートブロックを
図6のように連結する場合は、図9(3)において、古
タイヤ1の左上15aと右上15bと、手前上側と後部
上側の計4か所において、コンクリート打設しない部分
を残しておく必要がある。
【0055】また、図7のような組み合わせ方の場合
は、連結部が多いが、それぞれの連結部をコンクリート
打設しないで残しておく。したがって、タイヤ入りコン
クリートブロックの組み合わせ方によって、コンクリー
ト打設しないで残しておく部分の位置を変える必要があ
ることは、言うまでもない。
【0056】なお、内側枠板11および外側枠板12
は、予め各タイヤサイズごとに専用の筒状体を形成して
おき、この筒状型板を分解可能な構造にすることもでき
る。
【0057】
【発明の効果】請求項1によると、古タイヤの片側にコ
ンクリート打設した後、上下反転させた残った半分にコ
ンクリート打設するので、タイヤ入りコンクリートブロ
ックを容易に大量に成型できる。また、波浪に耐えられ
るように任意のかつ十分なコンクリート厚を容易に得る
ことができる。したがって、タイヤ入りコンクリートブ
ロック単体でも、漁礁としたり、モズクなどの養殖栽培
に適している。
【0058】請求項2によると、コンクリート打設時
に、複数のタイヤを連結する部分のみ、コンクリートを
打設しないで裸の状態で残しておくので、隣接するタイ
ヤの裸部同士をロープなどで連結した後に、連結部にコ
ンクリートを打設し、コンクリートでも一体に連結でき
るので、複数のタイヤ入りコンクリートブロックを強固
に連結でき、作業も容易で、量産性に適している。
【0059】請求項3によると、紐材つきのタイヤ入り
コンクリートブロックを複数個連結した人工漁礁におい
て、隣接するタイヤの裸の部分同士がロープなどで連結
され、この裸部と裸部に露出している紐材と裸部側のコ
ンクリートブロック部の上からコンクリートで覆われ、
裸部と裸部に露出している紐材の部分と裸部側のコンク
リートブロック部同士がコンクリートで一体化されてい
るため、連結部もコンクリートで強固に連結されること
になり、剛性が増し、長年の波浪でも連結部が破損する
のを防止できる。
【0060】請求項4によると、先にタイヤ入りコンク
リートブロックを製造し、このとき連結部と連結部の紐
のみはコンクリートを打設しないで露出させておくの
で、タイヤ入りコンクリートブロックを大量生産でき
る。そして、量産した後、複数のタイヤ入りコンクリー
トブロックを連結する時点で、連結部の裸部と裸部に露
出している紐材と裸部側のコンクリートブロック部の上
にもコンクリートを打設して一体化するので、連結構造
の人工漁礁を能率よく製造でき、量産に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 古タイヤの断面図である。
【図2】 図1の古タイヤに補強紐材を取り付けた状態
の断面図である。
【図3】 古タイヤ外面にコンクリートを付着させた状
態の断面図である。
【図4】 コンクリート表面を引っ掻き溝で粗した状態
の断面図である。
【図5】 古タイヤ人工漁礁を三角形立体状に組み合わ
せた人工漁礁の斜視図である。
【図6】 古タイヤ人工漁礁を立法体状に組み合わせた
人工漁礁の平面図である。
【図7】 古タイヤ人工漁礁を三次元に連結した人工漁
礁の斜視図である。
【図8】 本発明によるタイヤ入りコンクリートブロッ
クの製造に使用する型枠の実施形態であり、(1)図は
平面図、(2)図はA−A断面図、(3)図は斜視図で
ある。
【図9】 図8の型枠を使用してタイヤ入りコンクリー
トブロックを製造する方法を工程順に示す断面図であ
る。
【図10】 複数のタイヤ入りコンクリートブロックを
連結する方法の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 古タイヤ 1h 古タイヤ中央の取り付け孔 1a 古タイヤの露出面 2 補強用紐材の取り付け用の孔 3 補強用の紐材 4 太めの紐ないしロープ(補強紐材の取り付け用) 5 コンクリート 6 引っ掻き溝 7 単体の古タイヤ人工漁礁 8 空洞 9 連結用の孔 10 連結用のロープ 11 内側枠板 12 外側枠板 13 スペーサ 14a 先に打設されたコンクリート 14b 後で打設されたコンクリート 15a、15b コンクリートを打設しないで残してお
く部分 16、16a、16b、16c タイヤ入りコンクリー
トブロック 17a〜17e 連結部のコンクリート打設部

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外面に漁網などの紐材が無秩序に配設さ
    れたタイヤの内径部に内側枠板を配置し、外側にはタイ
    ヤを上下に2分する位置に設けたリング状のスペーサを
    介して外側枠板を配置した状態で、 タイヤの上側約半分のみにコンクリートを打設し養生し
    た後、 該タイヤを上下反転させて残った上側約半分にコンクリ
    ートを打設し養生することを特徴とする人工漁礁の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記のコンクリート打設時に、複数のタ
    イヤを連結する部分のみ、コンクリートを打設しないで
    裸の状態で残しておくことを特徴とする請求項1に記載
    の人工漁礁の製造方法。
  3. 【請求項3】 外面に漁網などの紐材を無秩序に配設し
    たタイヤをコンクリートの中に埋め込んでなるタイヤ入
    りコンクリートブロックを複数個連結した人工漁礁であ
    って、 連結部以外がコンクリートブロック中に埋設されたタイ
    ヤ入りコンクリートブロックを用い、隣接するタイヤの
    裸部同士がロープなどで連結され、この裸部と裸部に露
    出している紐材と裸部側のコンクリートブロック部の上
    からコンクリートで覆われ、コンクリートによっても
    接するタイヤ同士とコンクリートブロック部同士が連結
    されていることを特徴とする人工漁礁。
  4. 【請求項4】 外面に漁網などの紐材を無秩序に配設し
    たタイヤをコンクリートの中に埋め込んでなるタイヤ入
    りコンクリートブロックを複数個連結した人工漁礁の製
    造方法であって、 連結部以外がコンクリートブロック中に埋設された状態
    で、タイヤと紐材が露出した裸部同士をロープなどで連
    結した後、この裸部と裸部に露出している紐材と裸部側
    のコンクリートブロック部の上からコンクリートを被せ
    て養生し、コンクリートでも隣接するタイヤ同士とコン
    クリートブロック部同士を連結することを特徴とする人
    工漁礁の製造方法。
JP2000040236A 2000-02-17 2000-02-17 人工漁礁および人工漁礁の製造方法 Expired - Fee Related JP3538359B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000040236A JP3538359B2 (ja) 2000-02-17 2000-02-17 人工漁礁および人工漁礁の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000040236A JP3538359B2 (ja) 2000-02-17 2000-02-17 人工漁礁および人工漁礁の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001224273A JP2001224273A (ja) 2001-08-21
JP3538359B2 true JP3538359B2 (ja) 2004-06-14

Family

ID=18563654

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000040236A Expired - Fee Related JP3538359B2 (ja) 2000-02-17 2000-02-17 人工漁礁および人工漁礁の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3538359B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3937343B2 (ja) * 2003-02-19 2007-06-27 尚幸 扇谷 雨水の貯留浸透施設
CN106614202A (zh) * 2016-12-28 2017-05-10 合肥学院 一种废旧轮胎形成的田字形网箱锚泊基础及其施工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001224273A (ja) 2001-08-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4196694A (en) Artificial reef elements and method of deploying same
AU2010246519B2 (en) Cage net
JP2648280B2 (ja) 人工魚礁ないし砂礫岸浸食抑制用構造体として用いることのできる車両用タイヤで形成した構造体
US4334499A (en) Artificial reef construction
WO2004041744A2 (en) Manufacture of articulated, predominantly concrete mat
JP3538359B2 (ja) 人工漁礁および人工漁礁の製造方法
CN101358617A (zh) 连接系统
JP3779567B2 (ja) 微生物担体ユニットを用いた水中構造体
JPH0242809Y2 (ja)
JPH05116500A (ja) 人工植物に使用する人工葉及びその製造方法
JP3303229B2 (ja) 人工漁礁の製造方法および人工漁礁
AU2009202800A1 (en) Protective mesh
JPWO2020176262A5 (ja)
KR100583322B1 (ko) 모조석 콘크리트제 블록의 거푸집 및 그 제조 방법
JP3434507B1 (ja) 護岸・魚礁ブロックの製造方法
CA2486149A1 (en) Disposable formwork for columns having a circular section
KR101083787B1 (ko) 수중 배치형 어초블록
JP3377280B2 (ja) 塊状の大形造形物を成形する雌型の製造方法と、塊状の大形造形物の製造方法
CN2575158Y (zh) 一种新型土工格栅
US20090269135A1 (en) Coquina Based Underwater Mitigation Reef and Method of Making Same
JP4649563B2 (ja) タイヤ魚礁
JP2003221818A (ja) 護岸材料
JP2981656B2 (ja) 空洞部を有するコンクリートブロック及びその製造方法
KR200311638Y1 (ko) 어망
JPH0948017A (ja) コンクリート製造形物用成形型の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040302

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040319

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees