JP3537951B2 - 磁気共鳴診断装置 - Google Patents

磁気共鳴診断装置

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JP3537951B2
JP3537951B2 JP05476996A JP5476996A JP3537951B2 JP 3537951 B2 JP3537951 B2 JP 3537951B2 JP 05476996 A JP05476996 A JP 05476996A JP 5476996 A JP5476996 A JP 5476996A JP 3537951 B2 JP3537951 B2 JP 3537951B2
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coil
gradient
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重英 久原
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R33/00Arrangements or instruments for measuring magnetic variables
    • G01R33/20Arrangements or instruments for measuring magnetic variables involving magnetic resonance
    • G01R33/28Details of apparatus provided for in groups G01R33/44 - G01R33/64
    • G01R33/38Systems for generation, homogenisation or stabilisation of the main or gradient magnetic field
    • G01R33/385Systems for generation, homogenisation or stabilisation of the main or gradient magnetic field using gradient magnetic field coils

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  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Magnetic Resonance Imaging Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気共鳴現象を利
用して生体内各組織の特定の原子核の密度分布を被検体
外部より無侵襲に測定し、医学診断に有益な情報を得る
磁気共鳴診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気共鳴診断法は、既に良く知られてい
る様に固有のスピンとこれに付随する核磁気能率の集団
が強度H0 の一様な静磁場中に置かれた時に、静磁場の
方向と垂直な面内で、ω0 =γH0(γは磁気回転比と呼
ばれ、原子核の種類に固有の定数である)で決まる角速
度で回転する高周波磁場のエネルギーを共鳴的に吸収す
ることを利用して、分子の化学的及び物理的な微視的な
医学診断情報を得ることを可能とする手法である。
【0003】この磁気共鳴診断法を用いて、水及び脂肪
中の水素原子核等の被検体内の特定原子核の空間分布を
映像化する方法としては、ローターバー(Lauterbur) に
よる投影再構成法、クマー(Kumar) 、ウェルチ(Welti)
、エルンスト(Ernst) 等によるフーリエ法、及びこれ
の変形法であるハチソン(Hutchison) 等によるスピンワ
ープ法等が考案されている。
【0004】近年、エコープレナー法(EPI)に代表
される超高速撮影法が実用化されようとしている。しか
し、この超高速撮影法には次のような問題がある。超高
速撮影法では、勾配の非常に強い勾配磁場を高速にスイ
ッチングすることが不可欠とされる。勾配コイルに電流
を流すと、勾配コイルから例えば静磁場の向きに平行な
Z方向に沿って磁場強度が線形に変化する勾配磁場が撮
影領域内に発生される。このとき、マクスウェルの電磁
場方程式からわかるように、勾配磁場に直交する向きに
クロス磁場が発生する。
【0005】図7は、X方向の勾配磁場21と、それに
直交するクロス磁場22を示している。このクロス磁場
22の磁場強度は、Z方向に沿って勾配する。つまり、
撮影領域から離れるに従って、磁場強度が高くなる。通
常、Z方向は、被検体の体軸方向と平行であるので、例
えば頭部の撮影を行っているときは、被検体の腰のあた
りで、勾配磁場の時間変化に伴って生体に誘起される渦
電流が神経刺激の閾値を超過して被検体が磁気刺激を感
じるようになる。
【0006】かかる現象は、クロス磁場のみならず、勾
配磁場の強度が強くなると、勾配磁場自体によっても生
起される。これを回避するために、被刺激部分の周りを
導伝性の物質でシールドすることが考案されている。こ
れは、導伝性の磁気シールドに渦電流を生じさせて、磁
気シールドで囲まれた内部の磁束変化を弱めようとする
ものである。
【0007】しかし、この方法では、導伝性物質の内部
の磁束変化は確かに弱められるが、その反面、導伝性物
質の外側の磁束変化も弱めてしまうため、撮影領域内の
磁場分布への磁気的影響を避けるため、撮影領域の近傍
では使えないという欠点があった。従って、磁気シール
ドは、撮影領域から十分離すか、磁気シールドの材質を
注意深く選択して、その時定数を短かくし、なるべく画
像に影響を与えないようにするなどの配慮が必要があっ
た。但し、この場合も、あまり時定数を短くすると、磁
気刺激の抑制効果そのものが低下し、十分な効果が得ら
れないといった可能性があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、主に
クロス磁場の時間変化による磁気刺激を防止し、しかも
撮影領域の磁場分布を歪ませることのない磁気共鳴診断
装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
静磁場中の被検体に対して高周波磁場と勾配磁場とを所
定のパルスシーケンスに従って印加し、前記被検体から
の磁場共鳴信号を検出し、前記磁場共鳴信号に基づいて
医学診断情報を得る磁場共鳴診断装置において、前記勾
配磁場を撮影領域内に発生するための勾配磁場コイル
と、前記勾配磁場コイルに所定の時間波形にしたがって
電流を供給するための第1の電流供給手段と、前記勾配
磁場若しくは前記勾配磁場と共に発生する磁場を低減す
るための磁場を前記撮影領域の外に発生するための磁場
低減用コイルと、前記磁場低減用コイルに前記所定の時
間波形にしたがって電流を供給するための第2の電流供
給手段とを具備する。
【0010】請求項2に係る発明は、静磁場中の被検体
に対して高周波磁場と勾配磁場とを所定のパルスシーケ
ンスに従って印加し、前記被検体からの磁場共鳴信号を
検出し、前記磁場共鳴信号に基づいて医学診断情報を得
る磁場共鳴診断装置において、前記勾配磁場を撮影領域
内に発生するための勾配磁場コイルと、前記勾配磁場若
しくは前記勾配磁場と共に発生する磁場を低減するため
の磁場を前記撮影領域の外に発生するための磁場低減用
コイルとを具備し、前記磁場低減用コイルは、前記勾配
磁場若しくは前記勾配磁場と共に発生する磁場を低減す
るための磁場を発生するためのメインコイルと、前記メ
インコイルからの漏洩磁場を低減するための磁場を発生
するためのシールドコイルとを有する。
【0011】請求項3に係る発明は、請求項2に係る発
明に、前記勾配磁場コイルに所定の時間波形にしたがっ
て電流を供給するための第1の電流供給手段と、前記メ
インコイルに前記所定の時間波形にしたがって電流を供
給するための第2の電流供給手段とをさらに備える。
【0012】請求項4に係る発明は、静磁場中の被検体
に対して高周波磁場と勾配磁場とを所定のパルスシーケ
ンスに従って印加し、前記被検体からの磁場共鳴信号を
検出し、前記磁場共鳴信号に基づいて医学診断情報を得
る磁場共鳴診断装置において、前記勾配磁場を撮影領域
内に発生するための勾配磁場コイルと、前記勾配磁場コ
イルに所定の時間波形にしたがって電流を供給するため
の第1の電流供給手段と、前記勾配磁場若しくは前記勾
配磁場と共に発生する磁場を低減するための磁場を前記
撮影領域の外に発生するための磁場低減用コイルと、前
記磁場低減用コイルに前記所定の時間波形にしたがって
電流を供給するための第2の電流供給手段とを具備し、
前記クロス磁場低減用コイルは、前記勾配磁場若しくは
前記勾配磁場と共に発生する磁場を低減するための磁場
を発生するためのメインコイルと、前記メインコイルか
らの漏洩磁場を低減するための磁場を発生するためのシ
ールドコイルとを有する。
【0013】請求項5に係る発明は、請求項1、請求項
3、請求項4のいずれかの発明において、前記撮影領域
の外に配置されるセンシングコイルをさらに備え、前記
第2の電流供給手段は前記センシングコイルに誘起され
る電圧に基づいて前記所定の時間波形を補正する手段を
有する。
【0014】請求項1に係る発明によれば次のような作
用が呈される。勾配磁場が発生すると、これと共に磁場
(主にクロス磁場)が発生する。主に立ち上がり期や立
ち下がり期において、撮影領域外において生体の一部分
に、勾配磁場若しくはクロス磁場の時間的な変動により
誘起された渦電流により磁気刺激を体感する。クロス磁
場は、勾配磁場に同期して発生する。勾配磁場を発生す
るための電流は、所定の時間波形にしたがって発生され
る。つまり、勾配磁場及びクロス磁場は、所定の時間波
形にしたがって発生されるといえる。勾配磁場若しくは
クロス磁場を低減するための磁場の電流を、この所定の
時間波形にしたがって発生することにより、勾配磁場若
しくはクロス磁場を低減するための磁場を、勾配磁場及
びクロス磁場に同期して発生することができる。勾配磁
場及びクロス磁場が立ち上がるとき、勾配磁場若しくは
クロス磁場を低減するための磁場を立ち上げることがで
き、また勾配磁場及びクロス磁場が立ち下がるとき、勾
配磁場若しくはクロス磁場を低減するための磁場を立ち
下げることができる。したがって、勾配磁場やクロス磁
場に対して、勾配磁場若しくはクロス磁場を低減するた
めの磁場を時間的に高精度で同期させて発生することが
できる。これにより、クロス磁場の時間変化による磁気
刺激を防止することができる。
【0015】なお、勾配磁場やクロス磁場が時間的に変
動しているときだけ、勾配磁場若しくはクロス磁場を低
減するための磁場を発生させれば、勾配磁場若しくはク
ロス磁場の時間的な変動を抑えて、磁気刺激を低減でき
ると考えられるが、これは次のような理由により好まし
くなく、上述したように勾配磁場若しくはクロス磁場を
低減するための磁場を、勾配磁場の時間波形にしたがっ
て立ち上げ、そして立ち下げることが完全に意図的であ
ることを理解されたい。クロス磁場が時間的に変動して
いるときだけ、クロス磁場を低減するための磁場を発生
させることは、クロス磁場が安定的になると、クロス磁
場を低減するための磁場を停止することを意味する。こ
のとき、クロス磁場を低減するための磁場は、所定の時
定数で立ち下がる。つまり、クロス磁場を低減するため
の磁場が立ち下がるときに、その変動自体が磁気刺激低
減用コイルの内部に磁束変化を起こし、被検体に磁気刺
激を与えてしまうという可能性がある。この可能性は、
立上げ期にも同様である。本発明では、これを避けるた
めには、クロス磁場が時間的に変動しているときだけ、
クロス磁場を低減するための磁場を発生させるのではな
く、クロス磁場を低減するための磁場を、勾配磁場に同
期して立ち上げ、そして立ち下げる。
【0016】請求項2に係る発明によれば次のような作
用が呈される。磁場低減用コイルのメインコイルから勾
配磁場若しくは磁場を低減するための磁場を発生させれ
ば、その外側に漏洩磁場が漏洩し、撮影領域内の磁場分
布を歪ませてしまう。シールドコイルは、メインコイル
からの漏洩磁場を低減するための磁場を発生する。した
がって、撮影領域内の磁場分布の歪みを軽減できる。
【0017】請求項3に係る発明によれば、請求項2に
係る発明の作用に、請求項1に係る発明の作用が加わ
る。請求項4に係る発明によれば、請求項1に係る発明
の作用と請求項2に係る発明の作用とを呈することがで
きる。
【0018】請求項5に係る発明によれば、次のような
作用が呈される。磁場低減用コイルの内部に磁束変化が
生じると、センシングコイルには電圧が誘起される。こ
の電圧は、勾配磁場若しくは勾配磁場と共に発生する磁
場を低減するための磁場と、勾配磁場若しくは勾配磁場
と共に発生する磁場との磁場強度の差異を表している。
したがって、この電圧に基づいて、時間波形を補正し、
勾配磁場若しく勾配磁場と共に発生する磁場を低減する
ための磁場の振幅を修正することにより、マニュアルに
よらず、自動的に上記差異を減らして、磁気刺激の発生
を高精度で抑えることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
よる磁気共鳴診断装置の実施の形態について説明する。
図1は本実施の形態による磁気共鳴診断装置の構成を示
すブロック図である。被検体12を収容できるように円
筒状の内部空間が形成されたコイルアセンブリには、静
磁場磁石8、勾配コイル3、プローブ(RFコイル)1
0が装備される。撮影時には、被検体12は、寝台14
に載置され、撮影領域内に配置される。
【0020】静磁場磁石8は静磁場磁石電源9から電流
の供給を受けて撮影領域内に静磁場を発生する。この静
磁場磁場の向きをZ方向と定義する。Z方向に直交する
向きをX方向と定義する。また、Z方向とX方向の両方
に直交する向きをY方向と定義する。
【0021】勾配コイル3は勾配コイル駆動電源2から
電流の供給を受けてXYZ各々の方向に沿って磁場強度
が空間的に変化する勾配磁場を発生する。プローブ10
は送信部11から高周波信号の供給を受けて撮影領域内
に高周波磁場を発生する。また、プローブ10は被検体
12からの磁気共鳴信号を受信する。なお、ここではプ
ローブ10を送受信兼用しているが、送信専用プローブ
と受信専用プローブとを別体で設けるようにしてもよ
い。
【0022】受信部13は、プローブ10で受信された
磁気共鳴信号を増幅し、直交位相検波する。データ収集
部15は、検波された磁気共鳴信号をディジタル信号に
変換する。電子計算機17は、データ収集部15でディ
ジタル信号に変換された磁気共鳴信号に基づいて、磁気
共鳴画像データを再構成する。磁気共鳴画像データは、
ディスプレイ18に磁気共鳴画像としてビジュアルに表
示される。
【0023】磁気刺激防止コイル6は、撮影領域の外で
あって、被検体12が磁気刺激を受ける部分又はその可
能性がある部分の周囲を覆うように、被検体12に装着
され、又は被検体12が挿入できるように寝台14に設
けられる。磁気刺激防止コイル6は、磁気刺激防止コイ
ル駆動電源5から電流の供給を受けて、磁気刺激防止コ
イル6の内部のクロス磁場を低減する、好ましくは打ち
消すための磁場(クロス磁場打消用磁場)を発生する。
【0024】シーケンスコントローラ1は、エコープレ
ナー法(EPI)に代表される超高速撮影法を実現する
ためのパルスシーケンスにしたがって、勾配コイル駆動
電源2、送信部11、受信部13を制御する。
【0025】また、シーケンスコントローラ1は、勾配
コイル駆動電源2に電流の時間変化を表す時間波形信号
を供給する。勾配コイル駆動電源2は、シーケンスコン
トローラ1からの時間波形信号にしたがって、電流を勾
配コイル3に供給する。
【0026】また、シーケンスコントローラ1は、勾配
コイル駆動電源2に供給したと同じ時間波形信号を、磁
気刺激防止コイルコントローラ4に供給する。磁気刺激
防止コイルコントローラ4は、シーケンスコントローラ
1から供給された時間波形信号を補正し、その波形に表
されている電流振幅を修正し、磁気刺激防止コイル駆動
電源5に供給する。磁気刺激防止コイル駆動電源5は、
磁気刺激防止コイルコントローラ4からの補正された時
間波形信号にしたがって、磁気刺激防止コイル6に供給
する。
【0027】センシングコイル7は、磁気刺激防止コイ
ル6の内部に配置される。磁気刺激防止コイル6の内部
において、クロス磁場の磁場強度と磁気刺激防止コイル
6から発生されたクロス磁場打消用磁場の磁場強度とが
不一致であるとき、磁気刺激防止コイル6の内部に磁場
が残存する。この残存磁場が経時的に変化すると、つま
り磁気刺激防止コイル6の内部に磁束変化が生じると、
センシングコイル7に電圧が誘起される。磁気刺激防止
コイルコントローラ4は、磁気刺激防止コイル6の内部
のクロス磁場を、磁気刺激防止コイル6から発生された
クロス磁場打消用磁場により完全に打ち消すように、セ
ンシングコイル7に誘起された電圧に基づいて、シーケ
ンスコントローラ1から供給された時間波形信号の電流
振幅を補正する。
【0028】図2(a)に示すように、磁気刺激防止コ
イル6は、その内部に発生するクロス磁場を低減するた
めのクロス磁場打消用磁場を発生するためのメインコイ
ル20と、メインコイル20の外側に配置され、メイン
コイル20からの漏洩磁場を低減する、好ましくは打ち
消すための磁場を発生するためのシールドコイル19と
を有する。メインコイル20とシールドコイル19とし
ては、分布巻型コイル(スパイラル型コイル)、集中巻
型コイル、鞍型コイル、ソレノイド型コイル、撮影領域
から十分離れていればクロス磁場は一様磁場と見なすこ
とができるため一様磁場を発生する図2(b)に示すよ
うなマクスエルコイル等の任意のタイプが採用される。
また、メインコイル20とシールドコイル19として
は、2つのコイルが対向配置される対向型コイルに限定
されることない。
【0029】図3は、本発明の主要部分の構成図であ
る。勾配コイル3は、撮影領域内でX方向に沿って磁場
強度が空間的に変化するX方向勾配磁場を発生するため
のX方向勾配コイル3X と、撮影領域内でY方向に沿っ
て磁場強度が空間的に変化するY方向勾配磁場を発生す
るためのY方向勾配コイル3Y と、撮影領域内でZ方向
に沿って磁場強度が空間的に変化するZ方向勾配磁場を
発生するためのZ方向勾配コイル3Z とを有する。
【0030】また、勾配コイル駆動電源2は、XYZ各
方向の勾配コイル3X ,3Y ,3Zをそれぞれ独立して
駆動できるように、X方向勾配コイル3X に電流を供給
するためのX方向勾配コイル電源2x と、Y方向勾配コ
イル3Y に電流を供給するためのY方向勾配コイル電源
2Y と、Z方向勾配コイル3Z に電流を供給するための
Z方向勾配コイル電源2Z とを有する。
【0031】磁気刺激防止コイル6のメインコイル20
は、その内部のクロス磁場のX方向成分を低減、好まし
くは打ち消すためのX方向クロス磁場打消用磁場を発生
するためのX方向クロス磁場打消用コイル6X と、内部
のクロス磁場のY方向成分を低減、好ましくは打ち消す
ためのY方向クロス磁場打消用磁場を発生するためのY
方向クロス磁場打消用コイル6Y と、内部のクロス磁場
のZ方向成分を低減、好ましくは打ち消すためのZ方向
クロス磁場打消用磁場を発生するためのZ方向クロス磁
場打消用コイル6Z とを有する。なお、図示しないが、
XYZ各方向のクロス磁場打消用コイル6X ,6Y ,6
Z の外側にはそれぞれシールドコイル19X ,19Y ,
19Z が配置される。
【0032】また、磁気刺激防止コイル駆動電源5は、
XYZ各方向のクロス磁場打消用磁場勾配コイル6X ,
6Y ,6Z をそれぞれ独立して駆動できるように、X方
向クロス磁場打消用磁場コイル6X に電流を供給するた
めのX方向クロス磁場打消用磁場コイル電源5x と、Y
方向クロス磁場打消用コイル6Y に電流を供給するため
のY方向クロス磁場打消用磁場コイル電源5Y と、Z方
向クロス磁場打消用磁場コイル6Z に電流を供給するた
めのZ方向クロス磁場打消用磁場コイル電源5Z とを有
する。なお、シールドコイル19X ,19Y ,19Z そ
れぞれにクロス磁場打消用コイル6X ,6Y ,6Z を接
続し、XYZ各方向のクロス磁場打消用コイル電源5X
,5Y ,5Z それぞれからクロス磁場打消用コイル6X
,6Y ,6Z とシールドコイル19X ,19Y ,19Z
とに電流を供給するようにしてもよいし、シールドコ
イル19X ,19Y ,19Z それぞれに専用電源を接続
するようにしてもよい。
【0033】センシングコイル7は、X方向センシング
コイル7X と、Y方向センシングコイル7Y と、Z方向
センシングコイル7Z とを有する。クロス磁場とクロス
磁場打消用磁場との差異による磁気刺激防止コイル6の
内部の残存磁場のX方向成分が時間的に変化すると、X
方向センシングコイル7X に電圧が誘起される。残存磁
場のY方向成分が時間的に変化すると、Y方向センシン
グコイル7Y に電圧が誘起される。残存磁場のZ方向成
分が時間的に変化すると、Z方向センシングコイル7Z
に電圧が誘起される。
【0034】図4(a)はX方向クロス磁場打消用コイ
ル6X のコイルパターンの一例を示す図である。図4
(b)はX方向クロス磁場打消用コイル6X に対応する
シールドコイル19X のコイルパターンの一例を示す図
である。Y方向クロス磁場打消用コイル6Y のコイルパ
ターンは、X方向クロス磁場打消用コイル6X をZ軸回
りに90°回転したものとなる。同様に、Y方向クロス
磁場打消用コイル6Y に対応するシールドコイル19Y
のコイルパターンは、Y方向クロス磁場打消用コイル6
Y をZ軸回りに90°回転したものとなる。
【0035】X方向クロス磁場打消用コイル6X は、円
筒形に成型された硬質プラスティック製のメインコイル
巻き枠27に形成される。Y方向クロス磁場打消用コイ
ル6Y 、Z方向クロス磁場打消用コイル6Z も同様にメ
インコイル巻き枠26に形成される。X方向クロス磁場
打消用コイル6X に対応するシールドコイル19X は円
筒形に成型された硬質プラスティック製のシールドコイ
ル巻き枠27に形成される。Y方向クロス磁場打消用コ
イル6Y に対応するシールドコイル19Y 、Z方向クロ
ス磁場打消用コイル6Z に対応するシールドコイル19
Z も同様にシールドコイル巻き枠27に形成される。
【0036】X方向センシングコイル7X は、X方向ク
ロス磁場打消用コイル6X と同一方向の磁場を検出でき
るようにX方向クロス磁場打消用コイル6X と平行に、
X方向クロス磁場打消用コイル6X の内部の中央部にお
いて、単独で配置され、又はメインコイル巻き枠26の
内面に張り付けられる。Y方向センシングコイル7Y
は、Y方向クロス磁場打消用コイル6Y と同一方向の磁
場を検出できるようにY方向クロス磁場打消用コイル6
Y と平行に、Y方向クロス磁場打消用コイル6Yの内部
の中央部において、単独で配置され、又はメインコイル
巻き枠26の内面に張り付けられる。Z方向センシング
コイル7Z は、Z方向クロス磁場打消用コイル6Z と同
一方向の磁場を検出できるようにZ方向クロス磁場打消
用コイル6Z と平行に、Z方向クロス磁場打消用コイル
6Z の内部の中央部において、単独で配置され、又はメ
インコイル巻き枠26の内面に張り付けられる。
【0037】なお、磁気刺激防止コイル6のメインコイ
ル20とシールドコイル19とは、硬質の巻き枠26,
27に形成するのではなく、図4(c)に示すように、
柔軟性のあるフレキシブルシート30に形成するように
してもよい。
【0038】センシングコイル7としては、図5
(a),(b),(c)に示すように、湾ターン、複数
ターン、角型プリンとパターン等、任意のタイプが採用
される。図6(a)は勾配コイル駆動電源2から勾配コ
イル3に供給される電流の時間変化を示す図である。勾
配コイル駆動電源2は、シーケンスコントローラ1から
出力される時間波形信号にしたがって電流波形IG(t)に
電流を整形する。図6(b)は、図6(a)の電流波形
IG(t)の微分関数IG(t)’を示しており、これにより勾
配磁場の磁束の時間変化(dB/dt) のタイミングが表され
ている。磁束の時間変化は、主に、電流の立上がり及び
立ち下がり期に生じる。クロス磁場は、勾配磁場に同期
して発生し、その磁束の時間変化も電流の立上がり及び
立ち下がり期に生じる。
【0039】図6(c)は磁気刺激防止コイル駆動電源
5から磁気刺激防止コイル6に供給される電流の時間変
化を示す図である。磁気刺激防止コイル駆動電源5に
は、シーケンスコントローラ1から勾配コイル駆動電源
2に供給される時間波形信号が分配される。磁気刺激防
止コイル駆動電源5は、この時間波形信号にしたがって
電流波形IG(t)に電流を整形する。
【0040】クロス磁場は、勾配磁場に同期して発生す
る。したがって、時間波形信号に基づいて、クロス磁場
打消用磁場の発生用の電流を発生することにより、クロ
ス磁場に完全に同期して、クロス磁場打消用磁場を発生
して、クロス磁場の立上がり期にクロス磁場打消用磁場
も立ち上げることができ、またクロス磁場の立下がり期
にクロス磁場打消用磁場も立ち下げることができる。
【0041】磁束が時間的に変化すると、これにより生
体内に渦電流が誘起される。この渦電流が所定値以上に
なると、被検体は磁気刺激を受ける。磁束変化は、立ち
上げ期及び立下がり期に起こる。クロス磁場打消用磁場
を時間波形信号に基づいて発生することにより、クロス
磁場打消用磁場をクロス磁場に対して時間的に高精度で
同期して発生することができ、クロス磁場の立上がり期
にクロス磁場打消用磁場も立ち上げ、またクロス磁場の
立下がり期にクロス磁場打消用磁場も立ち下げることが
できる。したがって、渦電流の振幅を抑えて磁気刺激を
体感以下にすることができ、また渦電流が発生しないよ
うにすることができる。
【0042】なお、上述したように、磁気刺激は磁気刺
激防止コイル6の内部で磁束が時間的に変化するときに
生体内に誘起される渦電流により発生する。したがっ
て、磁束が変化しているときだけ、クロス磁場打消用磁
場を発生させればよいと考えられる。しかし、磁束が変
化しているときだけ、クロス磁場打消用磁場を発生させ
ることは、次のような理由により好ましくなく、上述し
たように勾配コイルやクロス磁場と相似的な時間波形で
クロス磁場打消用磁場を発生させることの方が好まし
い。磁束が変化しているときだけ、クロス磁場打消用磁
場を発生させることは、クロス磁場の磁束が安定的にな
ると、クロス磁場打消用磁場を停止することを意味す
る。このとき、クロス磁場打消用磁場は所定の時定数で
立ち下がる。つまり、クロス磁場打消用磁場はそれ自体
が立ち下がり期に、磁気刺激防止コイル6の内部に磁束
変化を起こしてしまい、被検体12に磁気刺激を与えて
しまうという可能性がある。この可能性は、立上げ期に
も同様である。これを避けるために、勾配コイルやクロ
ス磁場と相似的な時間波形でクロス磁場打消用磁場を発
生させるのである。
【0043】磁気刺激防止コイル6のメインコイル20
からクロス磁場打消用磁場が発生すると、メインコイル
20からその外部に漏洩磁場が漏洩する。磁気刺激防止
コイル6のシールドコイル19にはメインコイル20へ
の電流に対し同振幅で逆極性の電流が供給される。した
がって、この漏洩磁場は打ち消される。これにより従来
の導電性シールドのように、撮影領域内の磁場分布が乱
されることはない。
【0044】磁気刺激防止コイル6の内部において、ク
ロス磁場の打ち消しが完全でなかったとき、残留磁場が
存在する。この残留磁場の磁束が時間的に変化したと
き、センシングコイル7に電圧が誘起される。
【0045】この電圧は磁気刺激防止コイルコントロー
ラ4に取り込まれる。磁気刺激防止コイルコントローラ
4は、磁気刺激防止コイル6の内部のクロス磁場が磁気
刺激防止コイル6から発生されたクロス磁場打消用磁場
により完全に打ち消されるように、センシングコイル7
に誘起された電圧に基づいて、シーケンスコントローラ
1から供給された時間波形信号を補正する。この補正
は、時間波形信号が表す電流の振幅を修正することであ
る。これにより、磁気刺激防止コイル6から発生される
クロス磁場打消用磁場の振幅が、クロス磁場の振幅に一
致し、クロス磁場が完全に打ち消される。上記補正は、
換言すると、センシングコイル7に誘起された電圧に基
づいて、磁気刺激防止コイル6から発生されるクロス磁
場打消用磁場の振幅を調整することに同義である。
【0046】このように磁気刺激防止コイル6の内部で
クロス磁場を検出し、この検出結果に基づいてクロス磁
場打消用磁場を発生することにより、被検体が変わって
も、磁気刺激防止コイル6で覆う部位が変更されても、
さらに磁気刺激防止コイル6の位置が変わっても、つま
り、磁気刺激防止コイル6の内部のクロス磁場の強度が
変化しても、クロス磁場打消用磁場のマニュアルによる
強度調整が不要になり、常に自動的に最適に磁気刺激を
防止することができるようになる。
【0047】本発明は上述した実施の形態に限定される
ことなく、種々変形して実施可能である。例えば、クロ
ス磁場の磁束変化は完全に打ち消す必要はなく、被検体
12が神経刺激を感じるスレッショルド以下であれば良
い。具体的には、生体内に誘起される電流値で4A/m
2 以下、dB/dtで表した場合、60T/S以下であ
るようにすれば良い。
【0048】以上、クロス磁場により磁気刺激が生じる
場合について説明したが、勾配磁場の強度が強くなる
と、勾配磁場自体によっても磁気刺激が発生するように
なる。本発明は、かかる場合にも同様の構成で磁気刺激
を防止することができる。
【0049】
【発明の効果】請求項1に係る発明は、静磁場中の被検
体に対して高周波磁場と勾配磁場とを所定のパルスシー
ケンスに従って印加し、前記被検体からの磁場共鳴信号
を検出し、前記磁場共鳴信号に基づいて医学診断情報を
得る磁場共鳴診断装置において、前記勾配磁場を撮影領
域内に発生するための勾配磁場コイルと、前記勾配磁場
コイルに所定の時間波形にしたがって電流を供給するた
めの第1の電流供給手段と、前記勾配磁場若しくは前記
勾配磁場と共に発生する磁場を低減するための磁場を前
記撮影領域の外に発生するための磁場低減用コイルと、
前記磁場低減用コイルに前記所定の時間波形にしたがっ
て電流を供給するための第2の電流供給手段とを具備す
る。
【0050】請求項2に係る発明は、静磁場中の被検体
に対して高周波磁場と勾配磁場とを所定のパルスシーケ
ンスに従って印加し、前記被検体からの磁場共鳴信号を
検出し、前記磁場共鳴信号に基づいて医学診断情報を得
る磁場共鳴診断装置において、前記勾配磁場を撮影領域
内に発生するための勾配磁場コイルと、前記勾配磁場若
しくは前記勾配磁場と共に発生する磁場を低減するため
の磁場を前記撮影領域の外に発生するための磁場低減用
コイルとを具備し、前記磁場低減用コイルは、前記勾配
磁場若しくは前記勾配磁場と共に発生する磁場を低減す
るための磁場を発生するためのメインコイルと、前記メ
インコイルからの漏洩磁場を低減するための磁場を発生
するためのシールドコイルとを有する。
【0051】請求項3に係る発明は、請求項2に係る発
明に、前記勾配磁場コイルに所定の時間波形にしたがっ
て電流を供給するための第1の電流供給手段と、前記メ
インコイルに前記所定の時間波形にしたがって電流を供
給するための第2の電流供給手段とをさらに備える。
【0052】請求項4に係る発明は、静磁場中の被検体
に対して高周波磁場と勾配磁場とを所定のパルスシーケ
ンスに従って印加し、前記被検体からの磁場共鳴信号を
検出し、前記磁場共鳴信号に基づいて医学診断情報を得
る磁場共鳴診断装置において、前記勾配磁場を撮影領域
内に発生するための勾配磁場コイルと、前記勾配磁場コ
イルに所定の時間波形にしたがって電流を供給するため
の第1の電流供給手段と、前記勾配磁場若しくは前記勾
配磁場と共に発生する磁場を低減するための磁場を前記
撮影領域の外に発生するための磁場低減用コイルと、前
記磁場低減用コイルに前記所定の時間波形にしたがって
電流を供給するための第2の電流供給手段とを具備し、
前記クロス磁場低減用コイルは、前記勾配磁場若しくは
前記勾配磁場と共に発生する磁場を低減するための磁場
を発生するためのメインコイルと、前記メインコイルか
らの漏洩磁場を低減するための磁場を発生するためのシ
ールドコイルとを有する。
【0053】請求項5に係る発明は、請求項1、請求項
3、請求項4のいずれかの発明において、前記撮影領域
の外に配置されるセンシングコイルをさらに備え、前記
第2の電流供給手段は前記センシングコイルに誘起され
る電圧に基づいて前記所定の時間波形を補正する手段を
有する。
【0054】請求項1に係る発明によれば次のような作
用が呈される。勾配磁場が発生すると、これと共に磁場
(主にクロス磁場)が発生する。主に立ち上がり期や立
ち下がり期において、撮影領域外において生体の一部分
に、勾配磁場若しくはクロス磁場の時間的な変動により
誘起された渦電流により磁気刺激を体感する。クロス磁
場は、勾配磁場に同期して発生する。勾配磁場を発生す
るための電流は、所定の時間波形にしたがって発生され
る。つまり、勾配磁場及びクロス磁場は、所定の時間波
形にしたがって発生されるといえる。勾配磁場若しくは
クロス磁場を低減するための磁場の電流を、この所定の
時間波形にしたがって発生することにより、勾配磁場若
しくはクロス磁場を低減するための磁場を、勾配磁場及
びクロス磁場に同期して発生することができる。勾配磁
場及びクロス磁場が立ち上がるとき、勾配磁場若しくは
クロス磁場を低減するための磁場を立ち上げることがで
き、また勾配磁場及びクロス磁場が立ち下がるとき、勾
配磁場若しくはクロス磁場を低減するための磁場を立ち
下げることができる。したがって、勾配磁場やクロス磁
場に対して、勾配磁場若しくはクロス磁場を低減するた
めの磁場を時間的に高精度で同期させて発生することが
できる。これにより、クロス磁場の時間変化による磁気
刺激を防止することができる。
【0055】なお、勾配磁場やクロス磁場が時間的に変
動しているときだけ、勾配磁場若しくはクロス磁場を低
減するための磁場を発生させれば、勾配磁場若しくはク
ロス磁場の時間的な変動を抑えて、磁気刺激を低減でき
ると考えられるが、これは次のような理由により好まし
くなく、上述したように勾配磁場若しくはクロス磁場を
低減するための磁場を、勾配磁場の時間波形にしたがっ
て立ち上げ、そして立ち下げることが完全に意図的であ
ることを理解されたい。クロス磁場が時間的に変動して
いるときだけ、クロス磁場を低減するための磁場を発生
させることは、クロス磁場が安定的になると、クロス磁
場を低減するための磁場を停止することを意味する。こ
のとき、クロス磁場を低減するための磁場は、所定の時
定数で立ち下がる。つまり、クロス磁場を低減するため
の磁場が立ち下がるときに、その変動自体が磁気刺激低
減用コイルの内部に磁束変化を起こし、被検体に磁気刺
激を与えてしまうという可能性がある。この可能性は、
立上げ期にも同様である。本発明では、これを避けるた
めには、クロス磁場が時間的に変動しているときだけ、
クロス磁場を低減するための磁場を発生させるのではな
く、クロス磁場を低減するための磁場を、勾配磁場に同
期して立ち上げ、そして立ち下げる。
【0056】請求項2に係る発明によれば次のような作
用が呈される。磁場低減用コイルのメインコイルから勾
配磁場若しくは磁場を低減するための磁場を発生させれ
ば、その外側に漏洩磁場が漏洩し、撮影領域内の磁場分
布を歪ませてしまう。シールドコイルは、メインコイル
からの漏洩磁場を低減するための磁場を発生する。した
がって、撮影領域内の磁場分布の歪みを軽減できる。
【0057】請求項3に係る発明によれば、請求項2に
係る発明の作用に、請求項1に係る発明の作用が加わ
る。請求項4に係る発明によれば、請求項1に係る発明
の作用と請求項2に係る発明の作用とを呈することがで
きる。
【0058】請求項5に係る発明によれば、次のような
作用が呈される。磁場低減用コイルの内部に磁束変化が
生じると、センシングコイルには電圧が誘起される。こ
の電圧は、勾配磁場若しくは勾配磁場と共に発生する磁
場を低減するための磁場と、勾配磁場若しくは勾配磁場
と共に発生する磁場との磁場強度の差異を表している。
したがって、この電圧に基づいて、時間波形を補正し、
勾配磁場若しく勾配磁場と共に発生する磁場を低減する
ための磁場の振幅を修正することにより、マニュアルに
よらず、自動的に上記差異を減らして、磁気刺激の発生
を高精度で抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による磁気共鳴診断装置の
構成を示すブロック図。
【図2】図1の磁気刺激防止コイルの概略的な構造図。
【図3】本発明の一実施形態による主要部の構成を示す
図。
【図4】図1の磁気刺激防止コイルのコイルパターンの
一例を示す図。
【図5】図1のセンシングコイルのコイルパターンの一
例を示す図。
【図6】勾配磁場を発生するための電流波形とその一次
微分とクロス磁場打消用磁場を発生するための電流波形
とを示す図。
【図7】クロス磁場の説明図。
【符号の説明】
1…シーケンスコントローラ、 2…勾配コイル駆動電源、 3…勾配コイル、 4…磁気刺激防止コイルコントローラ、 5…磁気刺激防止コイル駆動電源、 6…磁気刺激防止コイル、 7…センシングコイル、 8…静磁場磁石、 9…静磁場磁石電源、 10…高周波プローブ、 11…送信部、 12…被検体、 13…受信部、 14…寝台、 15…データ収集部、 16…コンソール、 17…電子計算機、 18…ディスプレイ。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静磁場中の被検体に対して高周波磁場と
    勾配磁場とを所定のパルスシーケンスに従って印加し、
    前記被検体からの磁場共鳴信号を検出し、前記磁場共鳴
    信号に基づいて医学診断情報を得る磁場共鳴診断装置に
    おいて、 前記勾配磁場を撮影領域内に発生するための勾配磁場コ
    イルと、 前記勾配磁場コイルに所定の時間波形にしたがって電流
    を供給するための第1の電流供給手段と、前記勾配磁場
    若しくは前記勾配磁場と共に発生する磁場を低減するた
    めの磁場 を前記撮影領域の外に発生するための磁場低減用コイル
    と、 前記磁場低減用コイルに前記所定の時間波形にしたがっ
    て電流を供給するための第2の電流供給手段とを具備す
    ることを特徴とする磁気共鳴診断装置。
  2. 【請求項2】 静磁場中の被検体に対して高周波磁場と
    勾配磁場とを所定のパルスシーケンスに従って印加し、
    前記被検体からの磁場共鳴信号を検出し、前記磁場共鳴
    信号に基づいて医学診断情報を得る磁場共鳴診断装置に
    おいて、 前記勾配磁場を撮影領域内に発生するための勾配磁場コ
    イルと、 前記勾配磁場若しくは前記勾配磁場と共に発生する磁場
    を低減するための磁場を前記撮影領域の外に発生するた
    めの磁場低減用コイルとを具備し、 前記磁場低減用コイルは、前記勾配磁場若しくは前記勾
    配磁場と共に発生する磁場を低減するための磁場を発生
    するためのメインコイルと、前記メインコイルからの漏
    洩磁場を低減するための磁場を発生するためのシールド
    コイルとを有することを特徴とする磁気共鳴診断装置。
  3. 【請求項3】 前記勾配磁場コイルに所定の時間波形に
    したがって電流を供給するための第1の電流供給手段
    と、前記メインコイルに前記所定の時間波形にしたがっ
    て電流を供給するための第2の電流供給手段とをさらに
    備えることを特徴とする請求項2記載の磁気共鳴診断装
    置。
  4. 【請求項4】 静磁場中の被検体に対して高周波磁場と
    勾配磁場とを所定のパルスシーケンスに従って印加し、
    前記被検体からの磁場共鳴信号を検出し、前記磁場共鳴
    信号に基づいて医学診断情報を得る磁場共鳴診断装置に
    おいて、 前記勾配磁場を撮影領域内に発生するための勾配磁場コ
    イルと、 前記勾配磁場コイルに所定の時間波形にしたがって電流
    を供給するための第1の電流供給手段と、 前記勾配磁場若しくは前記勾配磁場と共に発生する磁場
    を低減するための磁場を前記撮影領域の外に発生するた
    めの磁場低減用コイルと、 前記磁場低減用コイルに前記所定の時間波形にしたがっ
    て電流を供給するための第2の電流供給手段とを具備
    し、 前記クロス磁場低減用コイルは、前記勾配磁場若しくは
    前記勾配磁場と共に発生する磁場を低減するための磁場
    を発生するためのメインコイルと、前記メインコイルか
    らの漏洩磁場を低減するための磁場を発生するためのシ
    ールドコイルとを有することを特徴とする磁気共鳴診断
    装置。
  5. 【請求項5】 前記撮影領域の外に配置されるセンシン
    グコイルをさらに備え、前記第2の電流供給手段は前記
    センシングコイルに誘起される電圧に基づいて前記所定
    の時間波形を補正する手段を有することを特徴とする請
    求項1、請求項3、請求項4のいずれか1項記載の磁気
    共鳴診断装置。
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