JP3537084B2 - スターリングエンジンのロッド支持構造 - Google Patents

スターリングエンジンのロッド支持構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は往復式駆動機関の一
種であるスターリングエンジンのロッド支持構造に関
し、特にエンジンの摺動部における摩擦損失を低減させ
てエンジンの駆動効率を向上させることが出来るロッド
支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】固定のシリンダとシリンダ内を往復動す
るピストンを備えた往復式駆動機関において、シリンダ
とピストンの間の摩擦と摩耗を低減させるための構成が
例えば特開平10−131856号公報等に提案されて
いる。
【0003】図7はシリンダとピストンを有する往復式
駆動機関において、シリンダおよびピストンの摩擦を低
減させるための構成の概略図である。図7において、密
閉ケーシング25の内部に、シリンダ21と、シリンダ
21内を往復運動するピストン22とが配置されてい
る。ピストン22のロッド23側の端部の軸心部には軸
心方向に沿って突出した連結部22aが設けられてい
る。ロッド23の端部には該連結部22aが挿入される
連結凹部23aが設けられている。この連結凹部23a
には、挿入された連結部22aが連結凹部23a内で径
方向に自由に動けるように、連結部22aと連結凹部2
3a間に適当な隙間が形成されている。ロッド23の他
方の端部23bは、ケーシング25内に支持された円盤
状のスプリング24の軸心部に固定されている。スプリ
ング24は、軸心部が軸方向に沿って伸縮し得る弾性力
を有している。
【0004】ピストン22はピストン駆動装置(図示せ
ず)によりシリンダ21内を往復運動する。ピストン2
2が往復運動するとき、ロッド23もピストン22と一
体となって往復運動する。このとき、ピストン22およ
びロッド23にはスプリング24の伸縮によってスプリ
ング24の軸心に沿った弾性力が働く。このため、スプ
リング24の軸心とピストン22の軸心とが一致してい
ない場合は、ピストン22の往復運動により、ピストン
22とロッド23にはそれぞれの軸心方向に対して鉛直
の一方向に偏った力が働き、ロッド23はピストン22
の軸心に対して傾斜状態になり、ピストン22はシリン
ダ21の内周に押し付けるられることになる。これによ
り、シリンダ21とピストン22との間に局所的に大き
な摩擦および摩耗が発生する原因となる。
【0005】特にこのような構成では、スプリング24
の軸心Xとピストン22の軸心X’を精密に一致させて
組み立てることは容易ではなく、組立て精度を上げるた
めには多くの時間と費用を要するために、組み立て時の
スプリング24の軸心Xとピストン22の軸心X’とが
精密に一致してない状態になるが、上記のようにピスト
ン22に対してロッド23の端部が径方向に自由に動け
る構造の採用により、ピストン22の往復運動時にピス
トン22がシりンダ21に押し付けられる力が軽減さ
れ、ピストン22とシリンダ21間の局所的な摩擦およ
び摩耗の発生が抑制される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような構成のロッ
ド支持構造をスターリングエンジンに適用した場合の例
を図8を参照して説明する。スターリングエンジンで
は、圧力容器35内に配置されたシリンダ31内にピス
トン36と共にディスプレーサ32が配置されている。
ディスプレーサ32のロッド33側の端部の軸心には、
軸心方向に沿って突出した連結部32aが設けられてい
る。ロッド33の端部には該連結部32aが挿入される
連結凹部33aが設けられている。この連結凹部33a
には挿入された連結部32aと連結凹部33aの間に連
結部32aが、連結凹部33a内で径方向に自由に動け
るよう適当な隙間が形成されている。ロッド33の他方
の端部33bは、ピストン36の軸心部に設けられたピ
ストン貫通孔36’の内部を貫通して、ディスプレーサ
スプリング38に固定されている。ピストン36一方の
端部はピストンスプリング37の軸心部に固定されてい
る。ピストン36はピストン駆動装置(図示せず)によ
りシリンダ31内を往復運動する。ディスプレーサ32
は圧力容器内の作動媒体ガスのピストン36の往復運動
による圧力変動(圧縮と膨張の繰返し)によってシリン
ダ31内を往復運動をする。このとき同時に、ロッド3
3はピストン貫通孔36’内を往復運動する。
【0007】図8に示すスターリングエンジンの構造に
おいて、ディスプレーサスプリング38の組立て時の取
付け誤差により、ロッド33の軸心とピストン貫通穴3
6’の軸心とが一致していない状態では、図9に示すよ
うにロッド33の一方の端部32aはディスプレーサ2
2に対して径方向に自由に移動できるものの、他方の端
部33bはディスプレーサスプリング38に対して固定
されているために、ロッド33がピストン貫通穴36’
の軸心に対して傾斜する状態になる。これにより、ピス
トン貫通穴36’とロッド33間とが接触し、ピストン
36およびロッド33は局所的に摩擦して摩耗が発生す
るおそれがある。
【0008】更に、このピストン貫通穴36’とロッド
33間の接触によってピストン36にはシリンダ31に
押付けられる力が発生し、ピストン36とシリンダ31
間の摩擦と摩耗の原因ともなる。
【0009】本発明はこのような問題を解決することに
より、スターリングエンジンにおけるシリンダおよびピ
ストン等の局所的な摩擦を防止して、駆動効率が向上さ
れるロッド支持構造を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のスターリングエ
ンジンの支持構造は、圧カ容器の内部に配置されたシリ
ンダと、シリンダ内にシリンダと同軸上に配置されシリ
ンダ内を摺動的に往復運動するピストンおよびディスプ
レーサと、一方の端部はディスプレーサに支持されてお
り、他方の端部はピストンの中心部に設けられた貫通孔
を貫通してシリンダ外に設けられたディスプレーサスプ
リングに直接または間接的に支持されているロッドを有
するスターリングエンジンにおいて、ロッドの両端部が
径方向に自由度を有することを特徴とする。
【0011】好ましくは、前記ロッドの一方の端部はデ
ィスプレーサまたはディスプレーサスプリングに対して
低摩擦材を介して摺動可能になっている。
【0012】好ましくは、前記ロッドの一方の端部が軸
方向に沿って設けられた可撓性を有する連結部材を介し
てディスプレーサまたはディスプレーサスプリングに取
付けられている。
【0013】好ましくは、前記ロッドとディスプレーサ
またはディスプレーサスプリングとが自在継手を介して
支持されている。
【0014】好ましくは、前記ロッドの一方の端部にデ
ィスプレーサまたはディスプレーサスプリングに対して
突き当てられるフランジが設けられている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。
【0016】(実施の形態1)図1は本発明のロッド支
持構造を有するスターリングエンジンの概略構成図であ
る。
【0017】このスターリングエンジンは、作動媒体ガ
スが充填された圧力容器1と圧力容器1内に配置された
円筒形のシリンダ2を有しており、シリンダ2は圧力容
器1に固定されている。シリンダ2の内部には軸心部に
ピストン貫通孔3’を有するピストン3がシリンダ2と
同心状に配置されており、その一方の端面は圧力容器1
の内部のシリンダ2の外側に取り付けられたピストンス
プリング8の軸心部に固定されている。ピストンスプリ
ング8はシリンダ2内部をピストン3がスライドする力
により伸縮する。シリンダ2の内部には円筒形のディス
プレーサ4がピストン3と圧縮空間5aを隔ててシリン
ダ2と同心状に配置されている。丸棒形のロッド10は
ピストン貫通穴3’内を貫通している。ロッド10の一
方の端部10aはディスプレーサ4に支持され、他方の
端部10bは圧力容器1の内部のピストンスプリング8
のさらに外側に取り付けられたディスプレーサスプリン
グ9に支持されている。ディスプレーサ4はシリンダ2
内部をスライドするようになっており、ロッド10はデ
ィスプレーサ4と一体となって動かされ、ピストン貫通
穴3’内を往復運動する。従ってディスプレーサ4はロ
ッド10を介してディスプレーサスプリング9を支点と
してシリンダ2の内部を摺動可能になっている。
【0018】図2はロッド10端部10aとディスプレ
ーサ4との支持構造の拡大図である。
【0019】ディスプレーサ4におけるピストン3側の
端面の軸心部に支持孔4aが設けられている。ロッド1
0の一方の端部10aはロッド10の本体より小径にな
っており、その外周面にネジ溝部が設けられている。端
部10aの外径は支持孔4aの内径より小さく、支持孔
4aと端部10aと間には隙間が形成されている。端部
10aは支持孔4aに挿入されており、ナット11がネ
ジ結合され支持孔4aの端面に圧接されている。これに
より、端部10aは支持孔4a内にて径方向に自由に移
動し得る状態で支持孔4a内に支持されている。
【0020】図1に示すように、ディスプレーサスプリ
ング9の軸心部にも支持孔9aが設けられており、この
支持孔9a内にロッド10の他方の端部10bが挿入さ
れている。ロッド10の端部10bはロッド10の本体
より小径でネジ溝部が設けられている。端部10bの外
径は支持孔9aの内径より小さく、支持孔9aと端部1
0bと間には隙間が形成されている。端部10bは支持
孔9aに挿入されており、そのネジ溝にナット11がネ
ジ結合されている。これにより、端部10bは支持孔9
a内にて径方向に自由に移動し得る状態で支持孔9a内
に支持されている。
【0021】シリンダ2の内部にはディスプレーサ4を
挟んでピストン3側の圧縮空間5aと、圧力容器1側の
膨張空間5bが形成されている。シリンダ2の圧縮空間
5a側の壁には連絡管6aが、膨張空間5b側の壁には
連絡管6bが各々設けられている。圧縮空間5aと膨張
空間5bの間には再生器7が配置されている。圧力容器
1内には作動媒体として高圧のヘリウムガスが封入され
ている。
【0022】このような構成のスターリングエンジンを
組立てる場合には、ピストンスプリング8はピストン3
がシリンダ2内を滑らかに摺動できるように、軸心がシ
リンダ2の軸心と一致されて圧力容器1の内周面に取り
付けられる。ディスプレーサスプリング9もディスプレ
ーサ4がシリンダ2内を滑らかに摺動できるように、軸
心がシリンダ2の軸心と一致されて圧力容器1の壁に取
り付けられる。ロッドのディスプレーサ4側の端部10
aをディスプレーサ4の支持孔4aに挿入して端部10
aをナット11でネジ結合し、ディスプレーサ4とロッ
ド10とが連結された状態でピストン3の貫通穴3’内
を貫通させる。この時ディスプレーサ4の支持孔4aに
は適当な間隙が設けられているため、ロッド10の端部
10aは支持孔4a内で径方向に移動する自由度を有し
ている。これにより、ロッド10の軸心とピストン3の
貫通穴3’との軸心を容易に一致させることができる。
【0023】次に、ロッド10をピストンスプリング8
の軸心部に設けた軸孔内を通過させ、ロッド10のディ
スプレーサスプリング9側の端部10bをディスプレー
サスプリング9の支持孔9aに挿入し、端部10bをナ
ット11でネジ結合する。この時も支持孔9aと端部1
0bとの間には適当な間隙が設けられているために、挿
入されたロッドの10の端部10bは径方向に移動する
自由度があるため、ロッド10の軸心とピストン貫通穴
3’との軸心を容易に一致させることができる。従って
ロッド10がピストン貫通穴3’に対して傾斜すること
も防止できる。
【0024】スターリングエンジンの運転時ではピスト
ン3がピストン駆動装置(図示せず)により往復運動す
ることにより、圧縮空間5aのガスはピストン3と同一
の一定周期で圧縮と膨張をされる。この時ディスプレー
サ4は圧縮空間5aよりの一定周期の圧力と吸引力によ
って往復運動する。ディスプレーサ4の往復運動によ
り、ロッド10は往復運動しているピストン3の貫通孔
3’内を往復運動する。
【0025】この時、ピストン3とディスプレーサ4は
シリンダ2内でそれぞれ径方向にも振動するが、ロッド
10はディスプレーサ4の連結孔4aとディスプレーサ
スプリング9の連結孔9aの各々の内部で径方向への自
由度を有しているためにその自由度の範囲内でこれらの
軸心の変動に追従することができる。従って、エンジン
運転時における動的な状態においてもロッド10とピス
トン貫通穴3’間の摩擦と摩耗が低減される。
【0026】(実施の形態2)図3は本発明の実施の形
態1のロッド支持構造において、さらにロッド10のデ
ィスプレーサ側の端部10aに一対の円板状の低摩擦部
材12が設けられた図である。低摩擦部材12はデイス
プレーサ4の端面とナット11との間およびデイスプレ
ーサ4の端面とロッド10の本体の端面との間にそれぞ
れ配置されている。低摩擦部材にはフッ素系コーティン
グが施されたワッシャや、テフロン樹脂によるワッシ
ャ、または低摩擦処理の施されているゴム材等で構成さ
れているものでもよい。このような低摩擦部材12に代
えて、デイスプレーサ4の端面とナット11との間の両
面およびデイスプレーサ4の端面とロッド10の本体の
端面が接触する部分の間の両面のそれぞれに、直接に低
摩擦材料をコーティングするようにしてもよい。
【0027】この様に、低磨擦材を備えるロッド支持構
造により、運転中においてロッド10の往復運動の加速
度に応じて発生する軸方向の力によるロッド10のディ
スプレーサ側の端部10aとディスプレーサの端面との
間の摩擦力が低滅され、ロッド10は径方向へ円滑に移
動される。その結果、ロッド10の軸心とピストン貫通
穴3’の軸心とが迅速に一致され、ロッド10とピスト
ン貫通穴3’の間の局所的な摩擦および磨耗が確実に防
止される。なお、この実施の形態ではロッド10のディ
スプレーサ4側に対してのみ本発明の支持構造を採用し
たが、ロッド10のディスプレーサスプリング9側に対
しても、同構造の採用が可能である。
【0028】(実施の形態3)図4は、本発明の実施の
形態3のロッド支持構造の説明図である。ロッド10の
ディスプレーサ4側のロッド支持構造はこれまでと同様
である。ロッド10はディスプレーサスプリング9側の
端部10cがピストン貫通穴3’内に位置するようにこ
れまでより短かくされ、その端部10cの軸心にロッド
10の軸方向に沿って延びる可撓性の連絡部材13が一
体的に取付られている。連絡部材13は軸方向への十分
な剛性と径方向への可撓性とを有するようにロッド10
の径より小径となっている。連絡部材13はピストンス
プリング8の軸孔を通って端部がディスプレーサスプリ
ング9の軸心部に一対のネジで結合で固定されている。
【0029】このような構成では、ディスプレーサ4と
ロッド10が一体となって往復運動する時、ロッド10
に取付けられた連絡部材13がロッド10の径方向に撓
むことにより、ロッド10の端部は径方向への自由度を
有するため、ロッド10の軸心とピストン貫通穴3’の
軸心とが容易に一致させることができる。その結果、ロ
ッド10とピストン貫通穴3’との局部的なの摩擦と摩
耗が軽減される。さらに、ロッド端部10cの軸方向の
ガタツキや騒音の発生も抑制される。連結部材には例え
ばグラスファイバーや炭素繊維のような繊維材で一方向
のみの剛性を強化された材料を用いても良い。ロッド1
0を金属製とし、連絡部材13を樹脂製にするなどの強
度の異なる材質としても良い。
【0030】(実施の形態4)図5は本発明の実施の形
態4のロッド支持構造の説明図である。ロッド10はピ
ストン貫通穴3’とピストンスプリング8の軸孔とを通
過しており、その端部10cがディスプレーサスプリン
グ9に対して適当な間隔をあけた状態で配置されてい
る。そして、ロッド10の端部10cには自在継手15
が取付けられている。自在継手15には、連絡ロッド1
6の一方の端部が取付けられており、連絡ロッド16の
他方の端部はディスプレーサスプリング9の軸心部に固
定されている。ロッド10の端部10cはピン14aに
よって、自在継手15に対してピン14aを中心にして
回動可能な状態で連結されており、また、連絡ロッド1
6の端部はピン14aと直交状態で取り付けられたピン
14bによって、自在継手15に対してピン14bを中
心にして回動可能な状態で連結されている。
【0031】このようなロッド10の支持構造の構成に
より、ロッド10の端部10cも径方向に自由度を有す
るため、ディスプレーサスプリング9の軸心とロッド1
0の軸心とが不一致の場合でも、ロッド10は自由に径
方向に移動することができ、ロッドの軸心とピストン貫
通穴3’の軸心が容易に一致して、運転中のロッド10
とピストン貫通穴3’との局所的な摩擦と摩耗が低減さ
れる。
【0032】(実施の形態5)図6は本発明の実施の形
態5のロッド支持構造の説明図である。このロッド支持
構造では図2に示すロッド10の支持構造において、デ
ィスプレーサ4の端面とロッド10本体の端面が接触す
る部分に該ロッド10本体より径の大きいフランジ10
dが設けられている。
【0033】ディスプレーサスプリング9の軸心とロッ
ド10の軸心とが不一致である場合、本発明の構成によ
り、ロッド10のフランジ10dの端面とディスプレー
サ4の端面との接触面積が大きくなるために、双方の端
面の間の摩擦力が分散され、ロッド10は径方向に移動
し易くなり、ロッド10の傾きが緩和される。このた
め、接触面積が小さい場合にはロッド10は径方向には
移動せずに、互いの接触面の不均等が原因で接触面を支
点としてロッド10が大きく傾く場合があったものがな
くなる。
【0034】運転中においても、ロッド10の軸方向の
力がフランジ10dの面内に分散されるため、ディスプ
レーサ4とロッド10の間に発生する摩擦力が緩和さ
れ、ロッド10の径方向への自由度が向上する。また、
ロッド10の軸心とピストン貫通穴3’の軸心が一致す
ることにより、ロッド4とピストン貫通穴3’との局所
的な摩擦と摩耗が低減される。
【0035】なお、ここではロッド10のディスプレー
サ4側に対してのみ本発明の支持構造を採用したが、ロ
ッド10のディスプレーサスプリング9側に対しても同
構造の採用が可能である。
【0036】
【発明の効果】このように本発明のロッド支持構造を採
用することにより、ロッドの各端部がそれぞれ自由度を
有するようになるため、シリンダ軸心とディスプレーサ
スプリングの軸心との不一致があっても、ピストンおよ
びディスプレーサとロッドとのそれぞれの摺動部の局所
的な摩擦と磨耗が軽減され、それによりスターリングエ
ンジンの駆動効率と安定運転の信頼性を向上できる。従
って、スターリングエンジンの組立て時に、多くの費用
と時間をかけてディスプレーサスプリングの軸心とシリ
ンダの軸心との一致精度を高める必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスターリングエンジンのロッド支持構
造の実施形態の一例を示す概略構成図である。
【図2】図1のロッド支持構造の要部の拡大図である。
【図3】低摩擦部材を備えた本発明のロッド支持構造の
一例を示す概略構成図である。
【図4】可撓性部品を取付けた本発明のロッド支持構造
の一例を示す概略構成図である。
【図5】自在継手を備えた本発明のロッド支持構造の一
例を示す概略構成図である。
【図6】フランジを設けた本発明のロッド支持構造の一
例を示す概略構成図である。
【図7】従来技術の往復駆動機関の基本構成を示す概略
図である。
【図8】従来技術の往復駆動機関の基本構成をスターリ
ングエンジンに採用した構成図である。
【図9】従来構造をスターリングエンジンに組込んだ場
合の課題の説明図である。
【符号の説明】
1 圧力容器 2 シリンダ 3 ピストン 3’ピストン貫通穴 4 ディスプレーサ 4a ディスプレーサ4の支持孔 5a 圧縮空間 5b 膨張空間 6a 連絡管 6b 連絡管 7 再生器 8 ピストンスプリング 9 ディスプレーサスプリング 9a ディスプレーサスプリング9の支持孔 10 ロツド 10a ロッドのディスプレーサ側の端部 10b ロッドのディスプレーサスプリング側の端部 10c ロッドのディスプレーサスプリング側の端部 10d フランジ 11 ナット 12 低摩擦部材 13 連結部材 14a ピン 14b ピン 15 自在継手 16 連絡ロッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高井 健二 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−253947(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02G 1/053 F25B 9/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力容器の内部に配置されたシリンダ
    と、該シリンダ内を往復移動するように配置されたピス
    トンおよびディスプレーサと、一方の端部がディスプレ
    ーサに支持されており、他方の端部はピストンの中心部
    に設けられた貫通孔を貫通してシリンダ外に設けられた
    ディスプレーサスプリングに直接または間接的に支持さ
    たロッドとを有するスターリングエンジンにおいて、該
    ロッドの両端部のそれぞれが径方向への自由度を有する
    ことを特徴とするロッド支持構造。
  2. 【請求項2】 前記ロッドの一方の端部がディスプレー
    サまたはディスプレーサスプリングに対して低摩擦材を
    介して摺動可能になっている請求項1記載のロッド支持
    構造。
  3. 【請求項3】 前記ロッドの一方の端部が軸方向に沿っ
    て設けられた可撓性を有する連結部材を介してディスプ
    レーサまたはディスプレーサスプリングに取付けられて
    いる請求項1記載のロッド支持構造。
  4. 【請求項4】 前記ロッドとディスプレーサまたはディ
    スプレーサスプリングとが自在継手を介して支持されて
    いる請求項1記載のロッド支持構造。
  5. 【請求項5】 前記ロッドの一方の端部にディスプレー
    サまたはディスプレーサスプリングに対して突き当てら
    れるフランジが設けられている請求項1記載のロッド支
    持構造。
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