JP3536990B2 - 幅圧下プレス装置の金型 - Google Patents
幅圧下プレス装置の金型Info
- Publication number
- JP3536990B2 JP3536990B2 JP28052993A JP28052993A JP3536990B2 JP 3536990 B2 JP3536990 B2 JP 3536990B2 JP 28052993 A JP28052993 A JP 28052993A JP 28052993 A JP28052993 A JP 28052993A JP 3536990 B2 JP3536990 B2 JP 3536990B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- slab
- mold
- width
- parallel
- width reduction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Forging (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、熱間圧延ラインにお
いて加熱炉から抽出された熱間スラブの幅圧下を行う幅
圧下プレス装置の金型に関する。
いて加熱炉から抽出された熱間スラブの幅圧下を行う幅
圧下プレス装置の金型に関する。
【0002】
【従来の技術】熱延製品は、スラブを加熱炉にて加熱
し、粗圧延機、仕上圧延機で熱間圧延して厚さ1.0〜
25.4mmのストリップとし、コイルに巻き取り、冷
却したのち各種精整ラインで処理を行って製造される。
上記熱間圧延におけるスラブ幅は、コイル幅に応じて決
定される。スラブ幅とコイル幅の関係は、一般にエッジ
ャー能力と幅精度の上から対応づけられる。工程運用上
はスラブサイズの集約化が望ましく、特に連続鋳造ロッ
トの集約上の必要から、エッジャーの幅圧下能力が増強
される傾向にある。
し、粗圧延機、仕上圧延機で熱間圧延して厚さ1.0〜
25.4mmのストリップとし、コイルに巻き取り、冷
却したのち各種精整ラインで処理を行って製造される。
上記熱間圧延におけるスラブ幅は、コイル幅に応じて決
定される。スラブ幅とコイル幅の関係は、一般にエッジ
ャー能力と幅精度の上から対応づけられる。工程運用上
はスラブサイズの集約化が望ましく、特に連続鋳造ロッ
トの集約上の必要から、エッジャーの幅圧下能力が増強
される傾向にある。
【0003】上記スラブのエッジャーには、竪型圧延ロ
ールによる幅圧延方法と、幅圧下プレスにより幅圧下す
るサイジングプレス法の二つに分類される。サイジング
プレスは、固定部に取付けた油圧シリンダーやモーター
駆動によるクランク軸にスラブ進入側に拡開傾斜させた
傾斜部分と平行部分を有する一対の金型を対向して配置
し、この金型間にスラブを連続的または断続的に通過さ
せ、スラブ上下の拘束なしに金型を近接、離反させて所
定幅に幅圧下を行うものである。これらサイジングプレ
スは、竪型圧延ロールによる幅圧延に比較して圧延能力
で若干劣る反面、熱間圧延後に発生する圧延材先後端の
フィッシュテールを小さくでき、歩留が良好であると共
に、ドッグボーンの断面形状がエッジ部近傍に集中する
ことが少なく、圧延材の良好な平坦度が得やすいという
特徴を有している。
ールによる幅圧延方法と、幅圧下プレスにより幅圧下す
るサイジングプレス法の二つに分類される。サイジング
プレスは、固定部に取付けた油圧シリンダーやモーター
駆動によるクランク軸にスラブ進入側に拡開傾斜させた
傾斜部分と平行部分を有する一対の金型を対向して配置
し、この金型間にスラブを連続的または断続的に通過さ
せ、スラブ上下の拘束なしに金型を近接、離反させて所
定幅に幅圧下を行うものである。これらサイジングプレ
スは、竪型圧延ロールによる幅圧延に比較して圧延能力
で若干劣る反面、熱間圧延後に発生する圧延材先後端の
フィッシュテールを小さくでき、歩留が良好であると共
に、ドッグボーンの断面形状がエッジ部近傍に集中する
ことが少なく、圧延材の良好な平坦度が得やすいという
特徴を有している。
【0004】前記サイジングプレスによるスラブの幅圧
下を行う金型としては、工具鋼等の耐熱鋼を用いた一体
金型が使用されている。この熱間スラブの幅圧下におけ
る金型は、加熱、冷却が繰り返され、これに伴って発生
する熱応力によって、図5に示すとおり、金型21表面
に熱歪による亀裂22が発生する。このため、幅圧下プ
レス装置の金型の寿命は、熱歪による亀裂が発生するま
での時間および亀裂の進行速度によって支配される。
下を行う金型としては、工具鋼等の耐熱鋼を用いた一体
金型が使用されている。この熱間スラブの幅圧下におけ
る金型は、加熱、冷却が繰り返され、これに伴って発生
する熱応力によって、図5に示すとおり、金型21表面
に熱歪による亀裂22が発生する。このため、幅圧下プ
レス装置の金型の寿命は、熱歪による亀裂が発生するま
での時間および亀裂の進行速度によって支配される。
【0005】上記幅圧下プレス装置の金型の寿命を大な
らしめる対策としては、従来各工程毎に複数対の同一金
型を準備しておき、交互に使用する方法(特開昭55−
86637号公報)、金型の平行部分と入側傾斜部分の
境界線近傍の表面に複数枚のセラミックタイルを間隔を
置いて設けた金型(特開昭63−252633号公
報)、金型の平行部分と入側傾斜部分の境界線近傍の表
面にスリットを形成した金型(特開昭63−25263
4号公報)等が提案されている。
らしめる対策としては、従来各工程毎に複数対の同一金
型を準備しておき、交互に使用する方法(特開昭55−
86637号公報)、金型の平行部分と入側傾斜部分の
境界線近傍の表面に複数枚のセラミックタイルを間隔を
置いて設けた金型(特開昭63−252633号公
報)、金型の平行部分と入側傾斜部分の境界線近傍の表
面にスリットを形成した金型(特開昭63−25263
4号公報)等が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭55−86
637号公報に開示の方法は、金型の寿命を大ならしめ
ることができるが、加熱冷却が繰り返される金型表面部
分と、ほぼ一定温度に保たれた金型背面部分との間に生
ずる熱応力の発生自体を防止できないため、長時間金型
を使用すると金型表面に遂に亀裂が発生するに至る。ま
た、特開昭63−252633号公報に開示の金型は、
セラミックタイル自体の圧下衝撃による割れの発生は避
けられず、また、セラミックタイルを接着する目地切れ
による脱落が発生する等、セラミックタイルの熱膨張係
数の小さいという利点を十分に発揮するまでには至って
いない。さらに特開昭63−252634号公報に開示
の金型は、スリット交点部が欠落することによって亀裂
が発生するという新たな問題点が発生する。
637号公報に開示の方法は、金型の寿命を大ならしめ
ることができるが、加熱冷却が繰り返される金型表面部
分と、ほぼ一定温度に保たれた金型背面部分との間に生
ずる熱応力の発生自体を防止できないため、長時間金型
を使用すると金型表面に遂に亀裂が発生するに至る。ま
た、特開昭63−252633号公報に開示の金型は、
セラミックタイル自体の圧下衝撃による割れの発生は避
けられず、また、セラミックタイルを接着する目地切れ
による脱落が発生する等、セラミックタイルの熱膨張係
数の小さいという利点を十分に発揮するまでには至って
いない。さらに特開昭63−252634号公報に開示
の金型は、スリット交点部が欠落することによって亀裂
が発生するという新たな問題点が発生する。
【0007】この発明の目的は、熱間スラブの幅圧下に
おいて、装置を大型化することなく、金型の亀裂発生を
防止し、かつ発生した亀裂の進展速度を低下させ、寿命
を大幅に延長できる幅圧下プレス装置の金型を提供する
ことにある。
おいて、装置を大型化することなく、金型の亀裂発生を
防止し、かつ発生した亀裂の進展速度を低下させ、寿命
を大幅に延長できる幅圧下プレス装置の金型を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく種々試験研究を行った結果、金型の傾斜部
分および平行部分のそれぞれと上下面との交線上のスラ
ブと接しない部分および平行部分と傾斜部分との境界部
のスラブと接しない部分に凹みを形成することによっ
て、金型表面の熱膨張、熱収縮によって生じる熱歪みが
凹みの開閉によって吸収され、金型表面近傍の熱応力が
緩和されて亀裂の発生を防止でき、発生した亀裂の金型
内部への進展速度を低下できること、また、平行部分と
傾斜部分との境界部を滑らかな曲線状とすることによっ
て、境界部の圧下衝撃による亀裂の発生を大幅に緩和で
きることを確認し、この発明に到達した。
を達成すべく種々試験研究を行った結果、金型の傾斜部
分および平行部分のそれぞれと上下面との交線上のスラ
ブと接しない部分および平行部分と傾斜部分との境界部
のスラブと接しない部分に凹みを形成することによっ
て、金型表面の熱膨張、熱収縮によって生じる熱歪みが
凹みの開閉によって吸収され、金型表面近傍の熱応力が
緩和されて亀裂の発生を防止でき、発生した亀裂の金型
内部への進展速度を低下できること、また、平行部分と
傾斜部分との境界部を滑らかな曲線状とすることによっ
て、境界部の圧下衝撃による亀裂の発生を大幅に緩和で
きることを確認し、この発明に到達した。
【0009】すなわちこの発明は、加熱炉から抽出され
た熱間スラブを連続的または断続的に送行させつつ、ス
ラブ幅方向両側に対向して設けたスラブ進入側に拡開傾
斜させた部分と平行部分を有するプレス金型を、スラブ
幅圧下量に対応して幅設定したのち、近接、離反させて
所定幅に幅圧下を行う熱間スラブの幅圧下プレス装置の
金型において、金型の平行部分および傾斜部分のそれぞ
れと上下面との交線上のスラブと接しない部分および平
行部分と傾斜部分との境界部のスラブと接しない部分に
凹みを設けると共に、平行部分と傾斜部分との境界部を
滑らかな曲線状としたことを特徴とする幅圧下プレス装
置の金型である。
た熱間スラブを連続的または断続的に送行させつつ、ス
ラブ幅方向両側に対向して設けたスラブ進入側に拡開傾
斜させた部分と平行部分を有するプレス金型を、スラブ
幅圧下量に対応して幅設定したのち、近接、離反させて
所定幅に幅圧下を行う熱間スラブの幅圧下プレス装置の
金型において、金型の平行部分および傾斜部分のそれぞ
れと上下面との交線上のスラブと接しない部分および平
行部分と傾斜部分との境界部のスラブと接しない部分に
凹みを設けると共に、平行部分と傾斜部分との境界部を
滑らかな曲線状としたことを特徴とする幅圧下プレス装
置の金型である。
【0010】
【作用】この発明の幅圧下プレス装置の金型は、金型の
傾斜部分および平行部分のそれぞれと上下面との交線上
のスラブと接しない部分および平行部分と傾斜部分との
境界部のスラブと接しない部分に凹みを設けたことによ
って、金型表面の熱膨張、熱収縮によって生じる熱歪み
が凹みの開閉によって吸収され、金型表面近傍の熱応力
が緩和されて亀裂の発生を防止でき、発生した亀裂の金
型内部への進展速度を低下することができる。また、平
行部分と傾斜部分との境界部を滑らかな曲線状としたこ
とによって、境界部の圧下衝撃による亀裂の発生を大幅
に緩和でき、金型の寿命を大幅に延長することができ
る。
傾斜部分および平行部分のそれぞれと上下面との交線上
のスラブと接しない部分および平行部分と傾斜部分との
境界部のスラブと接しない部分に凹みを設けたことによ
って、金型表面の熱膨張、熱収縮によって生じる熱歪み
が凹みの開閉によって吸収され、金型表面近傍の熱応力
が緩和されて亀裂の発生を防止でき、発生した亀裂の金
型内部への進展速度を低下することができる。また、平
行部分と傾斜部分との境界部を滑らかな曲線状としたこ
とによって、境界部の圧下衝撃による亀裂の発生を大幅
に緩和でき、金型の寿命を大幅に延長することができ
る。
【0011】金型の傾斜部分および平行部分のそれぞれ
と上下面との交線上のスラブと接しない部分および平行
部分と傾斜部分との境界部のスラブと接しない部分に設
ける凹みは、底面にアールを持たせることが望ましい
が、V状もしくは凹状であってもほぼ同様の効果を得る
ことができる。また、金型の傾斜部分と平行部分との境
界部のスラブと接しない部分に設ける凹みは、凹みの転
写によるスラブ疵発生防止を図るためである。
と上下面との交線上のスラブと接しない部分および平行
部分と傾斜部分との境界部のスラブと接しない部分に設
ける凹みは、底面にアールを持たせることが望ましい
が、V状もしくは凹状であってもほぼ同様の効果を得る
ことができる。また、金型の傾斜部分と平行部分との境
界部のスラブと接しない部分に設ける凹みは、凹みの転
写によるスラブ疵発生防止を図るためである。
【0012】
【実施例】実施例1
以下にこの発明の詳細を実施の一例を示す図1ないし図3
に基づいて説明する。図1は幅圧下プレスの状況を示す
斜視図、図2はこの発明の幅圧下プレス装置の金型の斜
視図、図3はスラブ疵発生防止説明のための金型の斜視
図である。図1ないし図2において、1はスラブ、2は鋳
鋼、工具鋼等の耐熱材料からなる金型、3は金型2のスラ
ブ1に平行な平行部分、4は金型2のスラブ1入側に設けた
傾斜部分、5は金型2の平行部分3および傾斜部分4のそれ
ぞれと上下面との交線上のスラブと接しない部分および
平行部分と傾斜部分との境界部のスラブと接しない部分
に所定間隔で設けた凹みで、金型2表面の熱膨張、熱収
縮によって生じる熱歪を凹み5の開閉によって吸収する
よう構成されている。また、金型2の平行部分3と傾斜部
分4との境界部においては、スラブ1と接触する端面に滑
らかな曲線状を形成させ、金型2の境界部の圧下衝撃に
よる欠けを防止するよう構成する。さらに、図3に示す
とおり、金型2の平行部分 3 と傾斜部分 4 との境界部のス
ラブ 1 と接しない部分に設ける凹み5は、スラブ1との接
触部6 を避け、凹み5の転写によるスラブ疵防止を図るよ
う構成する。
に基づいて説明する。図1は幅圧下プレスの状況を示す
斜視図、図2はこの発明の幅圧下プレス装置の金型の斜
視図、図3はスラブ疵発生防止説明のための金型の斜視
図である。図1ないし図2において、1はスラブ、2は鋳
鋼、工具鋼等の耐熱材料からなる金型、3は金型2のスラ
ブ1に平行な平行部分、4は金型2のスラブ1入側に設けた
傾斜部分、5は金型2の平行部分3および傾斜部分4のそれ
ぞれと上下面との交線上のスラブと接しない部分および
平行部分と傾斜部分との境界部のスラブと接しない部分
に所定間隔で設けた凹みで、金型2表面の熱膨張、熱収
縮によって生じる熱歪を凹み5の開閉によって吸収する
よう構成されている。また、金型2の平行部分3と傾斜部
分4との境界部においては、スラブ1と接触する端面に滑
らかな曲線状を形成させ、金型2の境界部の圧下衝撃に
よる欠けを防止するよう構成する。さらに、図3に示す
とおり、金型2の平行部分 3 と傾斜部分 4 との境界部のス
ラブ 1 と接しない部分に設ける凹み5は、スラブ1との接
触部6 を避け、凹み5の転写によるスラブ疵防止を図るよ
う構成する。
【0013】上記のとおり構成したことによって、幅圧
下プレス装置によるスラブ1の幅圧下において、金型2表
面の熱膨張、熱収縮によって生じる熱歪は、金型2の平
行部分3および傾斜部分4のそれぞれと上下面との交線上
のスラブと接しない部分および平行部分と傾斜部分との
境界部のスラブと接しない部分に所定間隔で設けた凹み
5の開閉によって吸収され、金型2表面近傍の熱応力が緩
和されて亀裂の発生を防止でき、発生した亀裂の金型2
内部への進展速度を低下させることができる。また、金
型2の平行部分3および傾斜部分4のスラブ1と接触する境
界部に滑らかな曲線状を形成させたことによって、金型
2の境界部の圧下衝撃による欠けを防止することがで
き、金型2の寿命を大幅に延長することができる。
下プレス装置によるスラブ1の幅圧下において、金型2表
面の熱膨張、熱収縮によって生じる熱歪は、金型2の平
行部分3および傾斜部分4のそれぞれと上下面との交線上
のスラブと接しない部分および平行部分と傾斜部分との
境界部のスラブと接しない部分に所定間隔で設けた凹み
5の開閉によって吸収され、金型2表面近傍の熱応力が緩
和されて亀裂の発生を防止でき、発生した亀裂の金型2
内部への進展速度を低下させることができる。また、金
型2の平行部分3および傾斜部分4のスラブ1と接触する境
界部に滑らかな曲線状を形成させたことによって、金型
2の境界部の圧下衝撃による欠けを防止することがで
き、金型2の寿命を大幅に延長することができる。
【0014】実施例2
厚さ212mm、幅1300mmのスラブを、全長1400mm、厚さ500
mm、平行部分長さ500mmの金型の平行部分および傾斜部
分のそれぞれと上下面との交線上のスラブと接しない部
分および平行部分と傾斜部分との境界部のスラブと接し
ない部分に直径50mm、深さ10mmの凹みを100mm間隔で有
し、かつ、傾斜部分入側アール12mm、傾斜部分と平行部
分との境界アール80mm、平行部分後端アール20mmの一対
の金型を用い、幅圧下量を300mmで幅圧下したのち、金
型は所定量摩耗した時点で研削して再使用することを繰
り返し、1回当たりのスラブ処理トン数とトータルの使
用日数を測定した。その結果を図4にAとして示す。ま
た、比較のため、全長1400mm、厚さ500mm、平行部分長
さ500mmの従来の金型を使用し、同条件で幅圧下したの
ち、金型は所定量摩耗した時点で研削して再使用するこ
とを繰り返し、1回当たりの処理トン数とトータルの使
用日数を測定した。その結果を図4にBとして示す。
mm、平行部分長さ500mmの金型の平行部分および傾斜部
分のそれぞれと上下面との交線上のスラブと接しない部
分および平行部分と傾斜部分との境界部のスラブと接し
ない部分に直径50mm、深さ10mmの凹みを100mm間隔で有
し、かつ、傾斜部分入側アール12mm、傾斜部分と平行部
分との境界アール80mm、平行部分後端アール20mmの一対
の金型を用い、幅圧下量を300mmで幅圧下したのち、金
型は所定量摩耗した時点で研削して再使用することを繰
り返し、1回当たりのスラブ処理トン数とトータルの使
用日数を測定した。その結果を図4にAとして示す。ま
た、比較のため、全長1400mm、厚さ500mm、平行部分長
さ500mmの従来の金型を使用し、同条件で幅圧下したの
ち、金型は所定量摩耗した時点で研削して再使用するこ
とを繰り返し、1回当たりの処理トン数とトータルの使
用日数を測定した。その結果を図4にBとして示す。
【0015】図4に示すとおり、本発明の金型を用いて
幅圧下したAの場合は、1回のスラブ処理トン数約11
0000トン、取替え周期20日/1回であるのに対
し、従来の金型を用いて幅圧下したBの場合の、1回の
スラブ処理トン数約53000トン、取替え周期10日
/1回の約倍の寿命を有していた。
幅圧下したAの場合は、1回のスラブ処理トン数約11
0000トン、取替え周期20日/1回であるのに対
し、従来の金型を用いて幅圧下したBの場合の、1回の
スラブ処理トン数約53000トン、取替え周期10日
/1回の約倍の寿命を有していた。
【0016】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明の金型は、
熱間スラブの幅圧下の際に生じる金型表面の熱膨張、熱
収縮による熱歪を凹みの開閉によって吸収し、金型表面
近傍の熱応力を緩和して亀裂の発生を防止でき、発生し
た亀裂の金型内部への進展速度を低下させることができ
ると共に、金型の境界部の圧下衝撃による欠けを防止で
き、金型の寿命を大幅に延長することができる。
熱間スラブの幅圧下の際に生じる金型表面の熱膨張、熱
収縮による熱歪を凹みの開閉によって吸収し、金型表面
近傍の熱応力を緩和して亀裂の発生を防止でき、発生し
た亀裂の金型内部への進展速度を低下させることができ
ると共に、金型の境界部の圧下衝撃による欠けを防止で
き、金型の寿命を大幅に延長することができる。
【図1】幅圧下プレスの状況を示す斜視図である。
【図2】この発明の幅圧下プレス装置の金型の斜視図で
ある。
ある。
【図3】スラブ疵発生防止説明のための金型の斜視図で
ある。
ある。
【図4】実施例2における本発明金型と従来の金型のT
otal使用日数と1回当たりのスラブ処理トン数の関
係を示すグラフである。
otal使用日数と1回当たりのスラブ処理トン数の関
係を示すグラフである。
【図5】幅圧下プレス装置の金型の亀裂発生の説明図
で、(a)図は金型の全体斜視図、(b)図は(a)図
のA位置の亀裂発生部の拡大図である。
で、(a)図は金型の全体斜視図、(b)図は(a)図
のA位置の亀裂発生部の拡大図である。
1 スラブ
2、21 金型
3 平行部分
4 傾斜部分
5 凹み
6 接触部
22 亀裂
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B21J 13/02
B21B 15/00
B21J 1/04
B21J 5/00
Claims (1)
- 【請求項1】 加熱炉から抽出された熱間スラブを連続
的または断続的に走行させつつ、スラブ幅方向両側に対
向して設けたスラブ進入側に拡開傾斜させた傾斜部分と
平行部分を有するプレス金型を、スラブ幅圧下量に対応
して幅設定したのち、近接、離反させて所定幅に幅圧下
を行う熱間スラブの幅圧下プレス装置の金型において、
金型の平行部分および傾斜部分のそれぞれと上下面との
交線上のスラブと接しない部分および平行部分と傾斜部
分との境界部のスラブと接しない部分に凹みを設けると
共に、平行部分と傾斜部分との境界部を滑らかな曲線状
としたことを特徴とする幅圧下プレス装置の金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28052993A JP3536990B2 (ja) | 1993-10-13 | 1993-10-13 | 幅圧下プレス装置の金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28052993A JP3536990B2 (ja) | 1993-10-13 | 1993-10-13 | 幅圧下プレス装置の金型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07108338A JPH07108338A (ja) | 1995-04-25 |
JP3536990B2 true JP3536990B2 (ja) | 2004-06-14 |
Family
ID=17626374
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28052993A Expired - Fee Related JP3536990B2 (ja) | 1993-10-13 | 1993-10-13 | 幅圧下プレス装置の金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3536990B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012012259A (ja) | 2010-07-01 | 2012-01-19 | Ricoh Co Ltd | 窒化物結晶およびその製造方法 |
CN102688886B (zh) * | 2012-05-25 | 2014-04-16 | 山西太钢不锈钢股份有限公司 | 一种Cr系不锈钢的平整方法 |
-
1993
- 1993-10-13 JP JP28052993A patent/JP3536990B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07108338A (ja) | 1995-04-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101068460B1 (ko) | 연속 주조를 통한 금속 스트립 제조 방법 및 그 장치 | |
EP1836009B1 (en) | Shaped direct chill aluminum ingot | |
RU98105498A (ru) | Способ раскатки горячекатаной широкой ленты из полученных непрерывной разливкой плоских слитков и устройство для его осуществления | |
JP3536990B2 (ja) | 幅圧下プレス装置の金型 | |
EP0157575B2 (en) | Method for reduction in width of slabs by pressing and press for the same | |
JP2826002B2 (ja) | 方向性電磁鋼板の耳割れを低減する熱間圧延方法 | |
GB1561894A (en) | Rolling of billets | |
JP4096654B2 (ja) | 鋳片の表面疵防止方法およびその鋳片 | |
JPS638849B2 (ja) | ||
JP2785435B2 (ja) | 非鉄金属板の製造方法及びその装置 | |
JPS6056561B2 (ja) | 耳割れ発生の少ない鋳片 | |
RU2209125C1 (ru) | Способ производства листового металла | |
JPH09136145A (ja) | 薄帯鋳片連続鋳造用冷却ドラム周面の窪み加工方法 | |
US4844145A (en) | Bending of continuously cast steel with corrugated rolls to impart compressive stresses | |
CN101111323A (zh) | 成型的直冷铝锭 | |
JPS596721B2 (ja) | 直送圧延材の分塊圧延方法 | |
SU1100023A1 (ru) | Способ прокатки и термоупрочнени стержней | |
JPS63192503A (ja) | 熱間スラブの連続幅圧下プレス用金型 | |
JP2962188B2 (ja) | 幅圧下プレス装置の金型 | |
SU1228932A1 (ru) | Способ производства листов | |
JPH0780512A (ja) | 幅圧下プレスの金型 | |
JPS586704A (ja) | 極厚鋼材用鋼塊の分塊圧延方法およびその装置 | |
JPS5931403B2 (ja) | 粗形鋼片の寸法を変える方法 | |
JPS6182904A (ja) | 一対の孔型による形材の粗もしくは中間圧延方法 | |
JP2000334501A (ja) | 表面手入れを軽減できる鋼板製造用スラブおよびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20031226 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040227 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040311 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |