JP3536745B2 - 防護手袋 - Google Patents
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Description
つ、着用性を重視した防護手袋、特に対刃用の防護手袋
に関するものである。
28641号公報のように、芯にステンレス鋼、コアー
にアラミド繊維を配したシースコアヤーンの編糸で編ま
れた保護手袋、実公昭61−45123号公報のよう
に、指部に金属鋼板を挿入した作業用手袋、実公昭55
−41776号公報や実公昭61−7202号公報のよ
うに、金属線のリング状物を互いに繋げたチエーン状糸
条を編込んだ安全手袋などが提案されている。
シースコアヤーンの編糸で編まれた保護手袋は、作業手
袋としては防護性があるが、対刃防護性は不十分であ
る。また、金属鋼板を挿入した作業用手袋については、
対刃防護性に見合う厚板を使えば、非常に硬く運動性が
劣る。また、チェーン状糸条からなる安全手袋は、柔軟
で、着用性も悪くないが、加工性が悪く、1本1本手作
業で編み込まなければならず、非常に手間と労力を要
し、高価であるという問題があった。
積層体などの厚い手袋、または硬い手袋を使用せざるを
得ず、作業性が劣り常時着用が困難で、警ら中に事件で
危険に晒される時もあった。
柔軟で、運動性、着用感に優れる上に、防護性、特に対
刃防護性に優れた防護手袋を提供せんとするものであ
る。
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明の防護手袋は、繊維強度が5.3
cN/dtex以上を有する合成繊維からなる高強度織
物を含む複数枚の積層体からなり、かつ、該積層体の中
間に、複数本の金属素線からなる金属ロープを、経、緯
の少なくとも一方に引揃えた布帛状物、金属ロープを含
む組物状物およびネット状物から選ばれた少なくとも1
種のシート状物を挿入した多層構造シートで構成されて
いることを特徴とするものである。
性、運動性、着用性、防護性、特に対刃防護性を同時に
達成する防護手袋について、鋭意検討したところ、高強
度織物を含む複数枚の中間層に、複数本の金属素線から
なる金属ロープで構成されたシート状物を挿入してなる
多層構造シートを採用してみたところ、かかる課題を一
挙に解決することを究明したものである。
帛を構成するものであり、5.3cN/dtex以上、
好ましくは11.5cN/dtex 以上の繊維強度を
有する合成繊維で構成されているものである。かかる繊
維としては、高強力ポリエステル、芳香族ポリアミド、
高強力糸ポリビニールアルコール繊維、さらには超高分
子ポリエチレンなどが好ましく使われ、その中でもパラ
系アラミド繊維が、強くて耐熱性に優れているので好ま
しい。かかる高強度織物の総繊度(糸繊度)としては、
好ましくは110〜3340dtex、さらに好ましく
は220〜450dtexという細繊度の糸条で構成さ
れた織物を複数枚積層すると、柔軟な構造であるにも拘
らず、エネルギー吸収が大きく、貫通抵抗を高くするこ
とができるので、それだけ高性能の防刃性が得られるも
のである。ただし、あまり細繊度にしすぎると、コスト
高になる。
積層体の中間層に、複数本の金属素線からなる金属ロー
プを経緯の少なくとも一方に引揃えた布帛状物および、
金属ロープが斜めに交錯した組物状物およびネット状物
から選ばれた少なくとも1種のシート状物を挿入した多
層構造シートで構成されたものである。また、織物の積
層枚数は手の指部は少なくし、手の甲部、掌部には積層
枚数を多くして運動性などの着用性と防刃性を兼ね備え
ると更に機能性が良くなる。
布帛状物としては、金属ロープを引揃えて配列させたも
のを、高強度織物に接着剤などにより貼付けてシート化
した多層構造体、金属ロープからなるネット状物、たと
えば平編、ラッセル編、無結節網のシート状物を、高強
度織物に接着剤などにより貼付けてシート化した多層構
造体、さらには高強度繊維との交織によるシート状物を
挿入してなる多層構造体、平打および丸打組物などの多
層構造体などからなるシート状物が採用される。ここで
接着しないで縫製により多層構造体を構成してもよい。
いずれにしても、かかる多層構造体を、表地と裏地の間
に挿入して、手袋状に裁断して、これを縫製して防護手
袋を作成するものである。この場合、多層構造体シート
は、1枚でもよいが、2枚以上を組み合わせて、つまり
経緯に交差して、どの方向からでも対刃防護性があるよ
うに構成することが好ましい。金属ロープを経緯に交差
すると、柔軟性が損なわれるので、2枚以上組み合わせ
てなるシートは、甲と掌のみに使用するとか、つまり指
先は1枚のみにして、たとえば縦方向にロープを配列さ
せたものを使用するなどの手段を採用するのが好まし
い。また、より柔軟にして使い易くするために、刃物を
掴むことも考えて、掌のみに使うこと、刃物を手の甲で
払い避けるため、手の甲のみに使うことも好ましい構造
である。
の大きいものであれば、防刃性に優れているので、別に
金属の種類を問わないが、中でもステンレス鋼や炭素鋼
などが好ましく使用される。
撚り合わせて構成されるものであり、該金属ロープは切
断面からほつれ易く、手袋を着用した時に、手に刺り、
チクチク感がでる欠点がある。このために切断面をテー
プで被覆したり、接着剤で固定する方法、金属ロープを
樹脂で被覆する方法が採用される。この中で、樹脂を被
覆する方法が加工性、コストなどから最適である。かか
る被覆する樹脂としては、塩化ビニール、ナイロン、ポ
リエステルなどがあり、表面の被覆のみでなく、内部ま
で含浸するように加工することが大切である。
0.10mmの範囲にある直径を有する金属素線で構成さ
れているものであるが、かかる金属素線を、好ましくは
21本〜49本撚り合わされて構成されたもので、その
金属ロープの直径としては、好ましくは0.3〜1.0
mmの範囲にあるものが好ましく使用される。
ープは構成されるものであるが、かかるロープは、撚数
が多いほど柔軟なものを提供することができる。かかる
金属ロープとしては、1×37本で構成された撚線、3
×7本や7×7本の合撚されてなるロープを使用するこ
とができるが、この中で、前者の撚線は、硬くて切断面
がバラケるため使いにくく、7×7本などの合撚された
ロープが好ましく使用される。3×7本のものは安価で
あるが、やや硬く、7×7本のものは、柔軟であるが、
やや高価につくという長所と短所があるが、本発明に
は、いずれのものも使用することができる。
のであり、本発明の金属ロープにおいては、金属素線の
太さが、太いものであるほど、かかる上撚りも下撚りも
少なく、また、金属素線の太さが細いものであるほど、
多くの撚をかける。かかる上撚り数としては、素線の太
さにもよるが、好ましくは100〜300T/m、さら
に好ましくは110〜280T/mの範囲でかけられ
る。また、下撚り数としては、同様に素線の太さにもよ
るが、好ましくは150〜650T/m、さらに好まし
くは180〜600T/mの範囲でかけられる。
金属素線3〜7本を、下撚り数A(T/m )=K1 /Dの
式において、該K1 =25〜45で合撚し、作られた撚
線を5〜7本を、上撚り数B(T/m )=K2 /Dの式に
おいて、該K2 =12〜24で合撚して作られるもので
ある。ここでDは、金属素線の太さを示す。かくして得
られる金属ロープは、堅くて切れにくいにもかかわら
ず、曲りやすく、弾力性に富むものであるという特徴を
有する。
好ましくは0.40〜0.90mmの太さを有するもの
が、また、掌側の金属ロープは、好ましくは0.30〜
0.60mmの太さを有するものが、それぞれ使用され
る。かかる金属ロープは、該甲側を構成する金属素線と
しては、直径0.05〜0.09mmの範囲にあるものが
好ましく使用され、また、該掌側を構成する金属素線と
しては、直径0.04〜0.07mmの範囲にあるものが
好ましく使用される。
構成する金属ロープの太さが異なり、甲側が、掌側を構
成する金属ロープより太い金属ロープで構成されている
ことである。掌側のものは、ものを握りやすくするた
め、柔軟で細い金属ロープを、また、手の甲側のもの
は、少しでも防刃性が高い、太い金属ロープが好まし
い。すなわち該甲側Aと該掌側Bを構成する金属ロープ
の直径比(A/B)は1.0〜2.5の範囲にあるもの
が好ましく使用される。
ば、ロープの直径にもよるが、経緯ともに、好ましくは
2〜10本/cm、さらに好ましくは4〜7本/cmになる
ように引揃えて、あるいは、ラッセル編み、平編み組織
の編成物として、接着剤や樹脂で固定してシート状にす
る。かかるシート状物は、金属素線からなる金属ロープ
を経緯に引揃えた布帛状物および該金属ロープからなる
ネット状物から選ばれた少なくとも1種のものを使用す
ることができる。かかるシート状物、たとえば、具体的
には、直径0.4mmの場合は4〜10本/cm、直径1.
0mmの場合は2〜5本/cmの範囲のロープ密度のものが
好ましく使用される。かかるロープ密度が高く(本数が
多い)なると、重く価格が高くなるし、低い(本数が少
ない)と、防刃性能が低下する。また、かかるロープ密
度は、経と緯とも同一でもよく、異なっていてもさしつ
かえない。
は、該金属ロープと該合成繊維とを交織して構成された
織物、つまり布帛状物も使用することができる。すなわ
ち、金属ロープの間に合成繊維、たとえばパラ系アラミ
ド繊維を挿入したり、経に金属ロープ、緯に合成繊維を
配してなる織物を使用することができる。また、かかる
織物を交叉して重ね合わせて使用してもよい。その場合
の交叉角度は、好ましくは90度、さらに好ましくは3
0〜150度に変更して、経方向または緯方向などの一
定の方向を強化することもできる。また、1枚のシート
で該金属ロープを交叉した構造体が得られる組物状物を
採用すればより好適である。該組物状物が、指部を構成
する部分を丸打組物で筒状にすることで、指と指の間の
防刃性が補強され、一体物のため縫製性が向上する。
組物を使うと、1枚のシートで経緯方向ともに防御でき
る特徴を付与することができる。また、金属ロープを編
み、無結節網地にしたものは、1枚で経緯両方向同時に
防御することができるので、掌部、および甲部に好まし
く採用される。
たは両面を、合成樹脂を介して、該高強度織物と接着固
定されたものを、さらに縫製して防護手袋を形成するも
のである。かかる合成樹脂は、ラミネートして使用して
もよく、両面接着剤やポリウレタン系ボンドなどの接着
剤を塗布して使用してもよい。また、かかる防護手袋に
おいて、好ましくはその上層部に20〜50重量%、下
層部に50〜80重量%の高強度織物を、それぞれ配し
て、かつ、その中間に該シート状物を挿入する、すなわ
ち、表面側に少なく、裏側に多くの高密度織物を配置さ
せることにより、より防刃性を向上させることができ
る。要するに2分割して、その中間にシート状物を挿入
するのがよいのである。もちろん、かかる高強度織物と
しては、複数枚の積層体であるものを使用するのがよ
い。
イフ、出刃包丁がどの角度から入っても金属ロープで衝
撃力を食い止めることができ、たとえロープが切断して
も、織物積層体で刃物は止まるという効果を奏するもの
である。また、アイスピックのような先端が細いもの
は、高密度織物積層体のみでも止めることができるもの
である。また、高強度織物の積層数は、上下1枚でもよ
く、金属ロープシートからなる布帛状物のみで防刃性を
付与することもある。これは、柔軟性など着用性を重視
する場合であり、刃物の突き刺しには弱いが、切りに対
してのみ防刃性を要求することもある。
裏面に出現すると、肌触り、手触りに違和感があるた
め、高密度織物で包み込む方が好ましい。
強度織物を使用することについて、説明してきたが、こ
れに限定されるものでなく、たとえば木綿、他の合成繊
維、皮革でもよく、たとえば、該防護手袋の甲部側の表
地は布帛にポリウレタン膜などを張合わせた防水透湿膜
で形成されてなる生地が好ましく、耐水圧は2Pa以
上、透湿度は2000cc/m2.24hr以上の性能
があれば十分である。該防護手袋の掌部および指部内側
の表地は、合成皮革のような不織布に、たとえばウレタ
ン樹脂などで、ノンスリップ加工を施した生地を組み合
わせることにより、雨の日でも蒸れやべとつきがなく、
物を握り易く着用性や操用性が向上する。耐水圧と透湿
度は、バランスが必要で、耐水圧が低いと、物を持った
ときに水が内部に入ることがあり、透湿度が低いと、蒸
れがあり、雨期時は手がべとついて不快感がすることが
ある。
す概略図で、手袋の中間に金属ロープ1を挿入した図で
ある。指先は、各指に5本の金属ロープが縦方向に挿入
され、手の甲、掌には、縦横2方向に交差して、それぞ
れ挿入された一例である。
す断面図である。表布帛2、裏布帛3の間に金属ロープ
シート4を2方向に2層積層し、3枚の高強度織物5が
挿入された手の甲部の断面図である。
概略図である。経糸に金属ロープ1とポリエステル繊維
6を3:1の割合で引揃え、緯糸に高強度繊維7で構成
された織物の一例である。
るが、本発明はこれらに限定されない。 実施例1 太さが0.065mmのステンレス素線を7本引き揃えて
より数380T/Mでより合わせて、更に7組を240
T/Mで上よりを掛けて構成本数7×7組(49本)の
太さが0.6mmの金属ロープを得た。また、太さが0.
043mmのステンレス素線で直径0.4mmの金属ロープ
を得た。得られた金属ロープにナイロン樹脂で膜厚さ
0.1mmの被覆加工した。
高強力ポリエステル糸1110dtexと該金属ロープ
を交互に3:1の比率で引き揃え、ロープの織密度が3
本/cmになるように整経して経糸に供給し、緯糸には強
度20.3cN/dtex,繊度440dtexのパラ
系アラミド糸を打込んで、金属ロープ太さ0.4mmと
0.6mmの2種類の織物を作成した。
ミド繊維を、経緯糸にして、織密度45本/inchの平組
織の高強力高密度織物を作成した。
手の甲部側にはステンレス素線0.065mmからなる直
径0.6mmの金属ロープ織物、掌部側には0.043mm
からなる直径0.4mmの金属ロープ織物を手袋形状に裁
断し、表側1枚、裏側2枚の高強度織物の中間に1枚の
該金属ロープ織物を積層して端部周辺を縫製した。この
縫製品を裏返して4層構造の手袋を作成した。
重量が一セットで約150gとなり、従来の対刃防護手
袋に比べて、軽くて薄く、しかも掌部が柔軟で、手指の
屈曲性が容易で、着用性に優れ、手の甲部はやや硬い
が、防刃性の高いものができた。防刃性は、シャルピー
試験機を使用して5kgの刃物を15ジュールのエネルギ
ーで、金属ロープに直角に当て、切断の有無を評価し
た。その結果、出刃包丁の刃先が欠け、金属ロープ織物
は切断しなかった。また、該ロープの切断面から金属素
線がほつれることがなく着用性は良好であった。 実施例2 実施例1と同様にして、炭素鋼素線0.1mm、構成本数
21本、直径0.6mmの金属ロープを作成して、繊度1
650dtexのパラ系アラミド繊維と該金属ロープか
らなる織物を作成した。
レ株式会社製;ポリウレタンコーティング布帛:“エン
トラント2000”)を使用し、その下の層には、実施
例1の高強度織物を1枚積層し、該金属ロープからなる
織物を縦横2重に交叉して重ね、更に高強度織物を2枚
を積層した6層構造にし、掌部側表面には、不織布にポ
リウレタン樹脂をコーティンしたノンスリップ加工した
布帛の上側に、実施例1の直径0.4mmのステンレス金
属ロープ織物を2重に使用し、更に高強度織物を2枚を
積層した5層構造にした。指部は、掌側にのみ実施例1
の構成からなる幅2cmの金属ロープのテープ織物1枚を
ノンスリップ加工布帛と高密度織物の中間に使用し、甲
部側の指には、該防水透湿布帛の裏に高強度織物を2枚
を組み合わせて縫製し手袋を作成した。
重量が一セットで約200gとなり、実施例1より甲部
がやや硬くなったが、3分間シャワーを掛けても、雨漏
れすることなく、蒸れることもない着用性に優れたもの
ができた。また、実施例1と同様に評価した防刃性も、
20ジュールのエネルギーでも、金属ロープ織物は切断
しなかった。金属ロープを縦横に並べたため、どの方向
から刃物で切り付けても止まった。 実施例3 ビーム整経機に、素線太さ0.05mm、線径4.7mmの
金属ロープを密度4本/cmに配列し、市販の合成ゴム系
接着剤ボンドを、実施例1の高強度織物の片面に薄くコ
ーティングした2枚の織物を、両側から挟み込み、ロー
ルでプレスして、ワイヤーが接着固定された金属ロープ
織物を作成した。該織物を手袋形状に裁断し、表側1
枚、裏側2枚の高強度織物の中間に1枚の該金属ロープ
織物を積層して端部周辺を縫製した。
りやや硬くなったが、防刃性は15ジュール以上と高
く、しかも実施例1より20%安価な低コスト品が得ら
れた。 実施例4 実施例3の装置を用い、2枚の薄い不織布からなる接着
芯地の間に、実施例3と同様にして引揃えたワイヤーを
挟み込み、熱プレスロールでラミネート加工してシート
状物を作成した。該シート状物をワイヤーがクロスする
ように2枚重ねて、甲部と掌部に使用し、指部は1枚で
使用し、実施例2と同様の構成で手袋を作成した。
くて軽いものができあがり、一セットで約150gとな
り、しかも柔軟で、防水透湿性能も良好で、防刃性は方
向性がなく20ジュールと変わらないものができた。 実施例5 実施例1と同様に作った0.6mmの金属ロープと、繊度
1650dtexのパラ系アラミド繊維を1本交互で配
置して、24口からなる、直径25mmの丸打組物を作成
した。該組物を切断して指部を構成し、掌部および甲部
は、幅4cmの平打組物を引き揃えて、実施例1の高強度
織物に縫付けて、防水透湿織物を表地にし、ポリエステ
ル編地を裏地にして手袋を作成した。同様にして0.6
mmの金属ロープを使い、目合い2cmの無結節網地を菱形
に広げて、実施例1の高強度織物に縫付けて甲部に使用
した。
ャーが入っているにも拘わらず、柔軟性があり、厚さも
薄く、対刃防護性に優れたものができた。また、甲部に
無結節網地を使ったものも、やや硬くなったが、網地1
枚で防刃性の方向性がなくなり良好な手袋が得られた。 比較例1 市販の太さ0.8mm、リング径5mmのステンレス鎖
を実施例1の高強度織物に縦方向に7mm間隔に手縫い
で取り付けて高強度織物の間にステンレス鎖を包み込む
ように縫製して手袋を作成した。
mm、重量が一セットで約280gとなり、いずれの実
施例のものより厚く、しかも重くなった。また、実施例
1と同様に評価した防刃性は、20ジュールのエネルギ
ーでも切れなかったが、リングのために指が曲げにく
く、ごわごわした硬いものになった。 比較例2 太さ0.3mmのピアノ線を実施例と同様にして、経糸に
強度6.2cN/dtexの高強力ポリエステル糸11
10dtexと該ピアノ線を、交互に2:1の比率で引
き揃え、ピアノ線の織密度が6本/cmになるように整経
して、経糸に供給し、緯糸には、強度20cN/dte
x,繊度440dtexのパラ系アラミド糸を打込んで
織物を作成した。
同様の構成で手袋を作成した。
く、着用性はよくなかった。また、防刃性は15ジュー
ルのエネルギーで切断した。
で、かつ、薄いものであるにも拘らず、対刃防護性に優
れ、手指が動かしやすく、着用性のよい、常時着用可能
な防護手袋を提供することができ、もって、警備員や警
察署員の安全を保護することができる。
す概略図である。
す断面図である。
一例を示す概略図である。
Claims (20)
- 【請求項1】繊維強度が5.3cN/dtex以上を有
する合成繊維からなる高強度織物を含む複数枚の積層体
からなり、かつ、該積層体の中間に、複数本の金属素線
からなる金属ロープを、経、緯の少なくとも一方に引揃
えた布帛状物、金属ロープを含む組物状物およびネット
状物から選ばれた少なくとも1種のシート状物を挿入し
た多層構造シートで構成されていることを特徴とする防
護手袋。 - 【請求項2】該手袋の甲側が、掌側を構成する金属ロー
プより太い金属ロープで構成されていることを特徴とす
る請求項1記載の防護手袋。 - 【請求項3】該金属素線が、ステンレスおよび炭素鋼か
ら選ばれた少なくとも1種である請求項1または2記載
の防護手袋。 - 【請求項4】該金属ロープが、合成樹脂で被覆されてな
る請求項1〜4のいずれかに記載の防護手袋。 - 【請求項5】該金属ロープが、直径0.03〜0.10
mmの範囲にある素線で構成されたものである請求項1〜
4のいずれかに記載の防護手袋。 - 【請求項6】該甲側を構成する金属素線が、直径0.0
5〜0.09mmの範囲にあるものである請求項1〜5の
いずれかに記載の防護手袋。 - 【請求項7】該掌側を構成する金属素線が、直径0.0
4〜0.07mmの範囲にあるものである請求項1〜6の
いずれかに記載の防護手袋。 - 【請求項8】該金属ロープが、21〜49本の金属素線
を撚り合わされて構成されたものである請求項1〜7の
いずれかに記載の防護手袋。 - 【請求項9】該金属ロープが、直径0.3〜1.0mmの
範囲にあるものである請求項1〜8のいずれかに記載の
防護手袋。 - 【請求項10】該甲側Aと該掌側Bを構成する金属ロー
プの直径比(A/B)が1.0〜2.5の範囲にあるも
のである請求項1〜9のいずれかに記載の防護手袋。 - 【請求項11】該シート状物が、経緯ともに2〜10本
/cmのロープ密度で金属ロープを有しているものである
請求項1〜10のいずれかに記載の防護手袋。 - 【請求項12】該シート状物が、その両面を合成樹脂を
介して該高強度織物と接着固定されているものである請
求項1〜11のいずれかに記載の防護手袋。 - 【請求項13】該合成樹脂が、ラミネートされたもので
ある請求項12記載の防護手袋。 - 【請求項14】該シート状物が、複数枚のシート状物か
らなるものである請求項1〜13のいずれかに記載の防
護手袋。 - 【請求項15】該合成繊維が、パラ系アラミド繊維であ
る請求項1〜14のいずれかに記載の防護手袋。 - 【請求項16】該組物状物が、指部を構成する部分を丸
打組物で筒状に形成されていることを特徴とする請求項
1〜15記載の防護手袋。 - 【請求項17】該組物状物が、指部を除く掌部、および
甲部が平打組物で構成されていることを特徴とする請求
項1〜16記載の防護手袋。 - 【請求項18】該ネット状物が、金属ロープが斜め方向
に交錯した構造を有する無結節網地からなり、指部を除
く掌部、および甲部に使用したことを特徴とする請求項
1〜17記載の防護手袋。 - 【請求項19】該防護手袋の甲部および指部表地を防水
透湿膜で形成されていることを特徴とする請求項1〜1
8記載の防護手袋。 - 【請求項20】該防護手袋の掌部および指部内側の表地
が、ノンスリップ加工を施されていることを特徴とする
請求項1〜19記載の防護手袋。
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