JP3535500B2 - 半導体装置の作成方法 - Google Patents

半導体装置の作成方法

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JP3535500B2
JP3535500B2 JP2002234009A JP2002234009A JP3535500B2 JP 3535500 B2 JP3535500 B2 JP 3535500B2 JP 2002234009 A JP2002234009 A JP 2002234009A JP 2002234009 A JP2002234009 A JP 2002234009A JP 3535500 B2 JP3535500 B2 JP 3535500B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、450℃以下の低
温で絶縁基板上に絶縁ゲイト型半導体装置およびそれら
が多数形成された集積回路を歩留りよく形成する方法、
およびそのような方法によって形成された半導体装置に
関する。本発明による半導体装置は、液晶ディスプレー
等のアクティブマトリクスやイメージセンサー等の駆動
回路、あるいはSOI集積回路や従来の半導体集積回路
(マイクロプロセッサーやマイクロコントローラ、マイ
クロコンピュータ、あるいは半導体メモリー等)におけ
る薄膜トランジスタとして使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、絶縁基板上に絶縁ゲイト型半導体
装置(MOSFET)を形成する研究が盛んに成されて
いる。このように絶縁基板上に半導体集積回路を形成す
ることは回路の高速駆動の上で有利である。なぜなら、
従来の半導体集積回路の速度は主として配線と基板との
容量(浮遊容量)によって制限されていたのに対し、絶
縁基板上ではこのような浮遊容量が存在しないからであ
る。このように絶縁基板上に形成され、薄膜状の活性層
を有するMOSFETを薄膜トランジスタ(TFT)と
いう。従来の半導体集積回路においても、例えばSRA
Mの負荷トランジスタとしてTFTが使用されている。
【0003】また、最近になって、透明な基板上に半導
体集積回路を形成する必要のある製品が出現した。例え
ば、液晶ディスプレーやイメージセンサーというような
光デバイスの駆動回路である。ここにもTFTが用いら
れている。これらの回路は大面積に形成することが要求
されるのでTFT作製プロセスの低温化が求められてい
る。また、例えば、絶縁基板上に多数の端子を有する装
置で、該端子を半導体集積回路に接続する必要がある場
合にも、実装密度を低減するために、半導体集積回路の
最初の方の段、あるいは半導体集積回路そのものを、同
じ絶縁基板上にモノリシックに形成することも考えられ
ている。
【0004】従来、TFTは、アモルファスもしくはセ
ミアモルファス、あるいは微結晶の半導体被膜を450
℃〜1200℃の温度でアニールすることによって、結
晶性を改善し、良質な(すなわち、移動度の十分に大き
な)半導体被膜に改善することがなされてきた。半導体
被膜にアモルファス材料を使用するアモルファスTFT
もあるが、移動度が5cm2 /Vs以下、通常は1cm
2 /Vs程度と小さく、動作速度の点から、また、Pチ
ャネル型のTFTが得られない点からその利用は大きく
制限されている。移動度が5cm2 /Vs以上のTFT
を得るには、上記のような温度でのアニールが必要であ
った。また、このようなアニールによってPチャネル型
TFT(PTFT)を形成することができた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな熱的なプロセスでは、基板材料が著しい制約を受け
た。すなわち、いわゆる高温プロセス(最高プロセス温
度が900〜1200℃のプロセス)では、ゲイト酸化
膜として質のよい熱酸化膜が使用できるのであるが、基
板は石英やサファイヤ、スピネルのような高価で大面積
化の困難な材料しか使用できなかった。
【0006】これに対し、低温プロセス(最高プロセス
温度が450〜750℃のプロセス)では、高温プロセ
スよりも基板材料の選択の巾は広がるが、長時間のアニ
ールを要することと、熱的な要因による歪みや縮みが問
題となっている。本発明は、以上のような問題に鑑みて
なされたもので、最高プロセス温度が450℃以下であ
り、以上のような基板材料の制約や、歪みや縮みの問題
を克服することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、従来のよう
な熱平衡的なプロセスによってではなく、パルスレーザ
ー光またはそれと同様の強光の照射によって半導体被膜
の結晶性の改善をおこなうことを特徴とするものであ
る。この結果、もはや半導体被膜の結晶性を改善するた
めのアニールが最高プロセス温度を決定するのではな
く、その他の要因(例えば、水素化アニールやゲイト酸
化膜のアニール等)が最高プロセス温度を決定すること
となり、基板の選択の巾は著しく改善される。
【0008】例えば、ソーダーガラスまたは無アルカリ
ガラス(例えば、コーニング7059ガラス)は、軟化
点が低く、従来はTFTをその上に形成して動作させる
ことは不可能とされてきたが、本発明によって適切な処
置を施せばTFTを動作させることが可能である。
【0009】本発明のプロセスは、絶縁基板上に半導体
被膜を形成する工程と、その上にレーザー光またはそれ
と同様の強光に対して透明な絶縁被膜を形成する工程
と、この積層膜にパルスレーザー光またはそれと同様の
強光を照射して、半導体被膜の結晶性を改善する工程
と、前記絶縁被膜を除去して、半導体被膜の表面にゲイ
ト絶縁膜を形成する工程と、さらに、ゲイト電極を形成
する工程と、このゲイト電極を主たるマスクとして自己
整合的に不純物元素をイオン注入やイオンドーピング等
の方法で半導体被膜に導入する工程と、さらにパルスレ
ーザー光またはそれと同様の強光を照射して、前記不純
物元素の導入過程で破壊された半導体被膜の結晶性を改
善せしめる工程とからなる。また、後の2つの工程は本
発明人等の出願であるレーザードーピング(例えば、特
願平4−100479)によって置き換えてもよい。本
発明においては、ゲイト電極・配線の材料としてはアル
ミニウム等の低抵抗の金属材料が好ましい。また、本発
明で使用するパルスレーザーとしては、KrF、Ar
F、XeCl、XeF等のエキシマーレーザーのような
紫外光レーザーが望ましい。また、前記絶縁基板と前記
半導体被膜には、窒化珪素、酸化アルミニウム及び窒化
アルミニウムから選ばれた材料からなる絶縁被膜、また
はこの絶縁被膜と酸化珪素膜の積層膜を設けるのが好ま
しい。この酸化珪素膜は300〜3000Å好ましくは
500〜1500Åである。前記窒化珪素、酸化アウミ
ニウム及び窒化アルミニウムから選ばれた材料からなる
絶縁被膜は300〜3000Å好ましくは1000〜2
000Åである。また、ハロゲン赤外線ランプ光を前記
強光として用いることができる。レーザー光と同等な強
光(パルス光)とは、結晶化に際して不純物の偏析を十
分行わない範囲での短い時間、一般的には5分以内で結
晶化をするための光エネルギーまたは光エネルギーと熱
の補助エネルギーを意味する。
【0010】本発明で特徴的なことは、レーザー光また
はそれと同様の強光による照射によって活性層の結晶性
を改善せしめる際に設けた保護層を除去して、ゲイト絶
縁膜は別の皮膜を用いるということである。この工程に
よって、TFTの諸特性を著しく向上させることができ
た。これは以下のように推測される。すなわち、このよ
うなアモルファス状態からの結晶化においては、界面が
必ずしも明らかでなく、界面には非化学量論比の化合物
が形成されていることがよくある。この場合にはシリコ
ンの多い酸化珪素が界面付近に形成されやすい。しか
し、このような非化学量論比の酸化珪素は絶縁体として
も、また半導体としても不十分な働きしかしない。絶縁
ゲイト型素子においては界面が重要であることは周知の
ことであるが、このような非化学量論比の酸化珪素を残
したままでは十分な特性は得られない。
【0011】しかし、何の保護層も無いままにレーザー
光またはそれと同様の強光による照射をおこなえば皮膜
の表面の凹凸が激しく、十分な特性が得られない。本発
明のように、一度設けた保護層を除去してしまうという
ことは、前述の非化学量論比の酸化珪素をも除去してし
まうことであり、この結果、純粋に結晶性の良好なシリ
コンが界面に現れることとなる。特に保護層の除去には
フッ化水素酸等を用いてウェットエッチングをおこなう
と良好な結果が得られた。ドライエッチングでは、シリ
コン膜にダメージを与えるのに対し、ウェットエッチン
グでは、そのようなダメージが無いとともに、最表面の
シリコン原子のダングリングボンドが他のシリコン原子
と二重結合する前に弗素や水素で終端してしまって、極
めて安定な表面を形成するためであると考えられる。
【0012】また、本発明においては、レーザー光また
はそれと同様の強光によるアニールによって形成される
結晶性のよい領域の深さを、本発明人等の発明である特
願平3−50793に記述されるように必要に応じて自
由に設定・変更し、結果として活性層を2層構造とし
て、ソース/ドレイン間のリーク電流を低減させるよう
な構造としてもよい。また、本発明においては、レーザ
ーまたは赤外線ランプによるアニールの際、基板を10
0〜500℃代表的には300〜400℃で補助加熱を
すると均一性が向上して好ましい。
【0013】本発明の第1の応用例としては、アモルフ
ァスシリコン(a−Si)TFTを用いたアクティブマ
トリクス(AM)型の液晶表示装置(LCD)の周辺回
路がある。a−SiTFT−AMLCDは、基板として
無アルカリガラス(例えばコーニング7059)を用
い、通常400℃以下の温度でa−SiTFTを形成す
るのであるが、a−SiTFTは、OFF抵抗が高く、
アクティブマトリクスのスイッチング素子としては理想
的であるが、先にも述べたように動作速度が遅く、ま
た、CMOSが形成できないという理由から、周辺駆動
回路は単結晶集積回路(IC)を使用し、マトリクスの
端子をTAB等の方法でICの端子に接続している。し
かしながら、このような実装方法は、画素の大きさが小
さくなるにしたがって、困難なものとなり、また、実装
に要する費用がモジュールの大きな部分を占めるように
なった。
【0014】しかしながら、従来のプロセスではマトリ
クスと同じ基板上に周辺回路を形成することは、熱的な
問題から困難であった。しかしながら、本発明によっ
て、a−SiTFTの形成に要する温度と同じ程度の温
度でより移動度の大きなTFTを形成することができる
ようになった。
【0015】第2の応用例としては、無アルカリガラス
よりも安価なソーダガラス等の材料の上にTFTを形成
することである。この場合には、TFTをソーダガラス
に密着して形成すると、ガラス中に含まれるナトリウム
等の可動イオンが侵入するので、ガラス上には窒化珪素
もしくは酸化アルミニウムもしくは窒化アルミニウムを
主成分とする絶縁被膜を形成し、さらにその上に酸化珪
素等の材料で下地の絶縁膜を形成してから、本発明を適
用してTFTを形成することが望まれる。またより不良
を少なくするには、マトリクスのTFTとしては、NT
FTよりもPTFTを用いることが好まれる。なぜなら
ば、NTFTでは、基板から可動イオンが侵入した場合
にはチャネルが形成されてTFTが常時オン状態となる
が、PTFTでは、例え可動イオンが侵入してもチャネ
ルが形成されないからである。
【0016】第3の応用例としては、スタテッィクな駆
動をする単純マトリクスのLCDの周辺回路がある。例
えば、強誘電性液晶材料(FLC)は、メモリー性があ
るので、単純マトリクスであっても、高コントラストが
得られるが、従来は周辺回路はa−SiTFT−AML
CDと同じくICをTAB等の方法で接続していた。同
様に液晶のコレステリック相とネマティック相との間の
相変化を利用してスタティックな動作をおこなうLCD
も周辺回路をTAB接続していた。また、ネマティック
液晶と強誘電ポリマーを組み合わせることによってスタ
テッィクな駆動をおこなうLCD(例えば、特開昭61
−1152)も提案されているが、やはり周辺回路はT
AB接続されることが前提とされている。
【0017】これらのLCDは単純マトリクスであるの
で、安価な基板を使用して大画面がえられると同時によ
り高精彩が得られることも特徴である。高精彩とするた
めには端子間のピッチを狭めなければならないが、そう
するとIC実装が困難となるという矛盾を抱えていた。
本発明によって、安価な基板であっても熱的な問題を気
にすること無く周辺回路をモノリシックに形成できる。
【0018】第4の応用例としては、金属配線が形成さ
れた後の半導体集積回路において、TFTを形成する、
いわゆる3次元ICが上げられる。その他にも様々な応
用が可能である。
【0019】
【実施例】〔実施例1〕 a−SiTFTを利用したア
クティブマトリクス(AM)型LCDの周辺回路を本発
明によって形成した例を示す。先に述べたように従来の
s−SiTFTのAMLCDは、周辺回路までは一体化
して形成することができなかったために、TAB接続に
よっていた。しかしながら、TAB法では、ICのコス
トと接続のためのコストが膨大で、パネルモジュールの
20%以上を占めるようになっていた。これを同一ガラ
ス基板上にモノリシックに形成することによってコスト
の削減を図った。
【0020】まず、基板(コーニング7059、300
mm×300mmもしくは100mm×100mm)1
01上に下地酸化膜102として厚さ100〜300n
mの酸化珪素膜を形成した。この酸化膜の形成方法とし
ては、酸素雰囲気中でのスパッタ法やTEOSをプラズ
マCVD法で分解・堆積した膜を450〜650℃でア
ニールしてもよい。
【0021】その後、プラズマCVD法やLPCVD法
によってアモルファス状のシリコン膜103を30〜1
50nm、好ましくは50〜100nm堆積し、さら
に、プラズマCVD法によって、保護層104として、
厚さ20〜100nm、好ましくは50〜70nmの酸
化珪素または窒化珪素膜を形成した。そして、図1
(A)に示すようにKrFエキシマーレーザー(波長2
48nm、パルス幅20nsec)を照射して、シリコ
ン膜103の結晶性を改善させた。レーザーのエネルギ
ー密度は200〜400mJ/cm2 、好ましくは25
0〜300mJ/cm 2 とした。このようにして形成さ
れたシリコン膜103の結晶性をラマン散乱分光法によ
って調べたところ、単結晶シリコンのピーク(521c
-1)とは異なって、515cm-1付近に比較的ブロー
ドなピークが観測された。レーザー照射の時、100〜
500℃に補助加熱をしておくと結晶の均一性が向上す
る。その後、水素中で350℃で2時間アニールした。
【0022】次に保護層104を除去して、シリコン層
103を露出せしめ、これを島状にパターニングして、
NTFT領域105とPTFT領域106を形成した。
さらに、酸素雰囲気中でのスパッタ法やTEOSをプラ
ズマCVD法で分解・堆積した膜を450〜650℃で
アニールする方法によって、ゲイト酸化膜107を形成
した。特に後者の方法を採用する場合には、本工程の温
度によって、基板に歪みや縮みが生じ、後のマスク合わ
せが困難となる恐れがあるので大面積基板を扱う場合に
は十分に注意しなければならない。また、スパッタ法で
は基板温度は150℃以下にできるが、膜中のダングリ
ングボンド等を減らして、固定電荷の影響を減らすため
に水素中で450℃程度のアニールをすることが望まし
い。
【0023】その後、厚さ200nm〜5μmのアルミ
ニウム膜を電子ビーム蒸着法によって形成して、これを
パターニングし、図1(B)に示すようにゲイト電極1
08、109を形成した。なお、このとき同時にアクテ
ィブマトリクス部のTFT(逆スタガー型)のゲイト電
極110も形成される。
【0024】さらに、図1(C)に示すように、基板を
電解溶液に浸してゲイト電極に電流を通じ、その周囲に
陽極酸化物の層111〜113を形成した。なお、この
際には、本発明人等の発明である特願平4−3022
0、同4−38637および同4−54322に示され
る如く、周辺回路領域のTFT(すなわち、図の左側の
TFT)の陽極酸化膜を薄くして移動度を向上せしめ、
また、アクティブマトリクス部のTFT(すなわち、図
の右側の逆スタガー型TFT)の陽極酸化膜を厚くして
ゲイトリークを防止するという構成を取ることが望まし
い。本実施例では、いずれも陽極酸化膜の厚さは200
〜250nmとした。
【0025】その後、イオンドーピング法によって、各
TFTの島状シリコン膜中に、ゲイト電極部(すなわち
ゲイト電極とその周囲の陽極酸化膜)をマスクとして自
己整合的に不純物を注入した。この際には、最初に全面
にフォスフィン(PH3 )をドーピングガスとして燐を
注入し、その後、図の島状領域105だけをフォトレジ
ストで覆って、ジボラン(B26 )をドーピングガス
として、島状領域106だけに硼素を注入した。ドーズ
量は、燐は2〜8×1015cm-2、硼素は4〜10×1
15cm-2とし、硼素のドーズ量が燐を上回るように設
定した。
【0026】その後、図1(D)に示すようにKrFエ
キシマーレーザー(波長248nm、パルス幅20ns
ec)を照射して、上記不純物領域の導入によって、結
晶性の劣化した部分の結晶性を改善させた。レーザーの
エネルギー密度は200〜400mJ/cm2 、好まし
くは250〜300mJ/cm2 とした。このレーザー
照射の時、100〜500℃に補助加熱をしておくと結
晶の均一性が向上する。
【0027】この結果、N型の領域114、115、お
よびP型の領域116、117が形成された。これらの
領域のシート抵抗は200〜800Ω/□であった。そ
の後、全面に層間絶縁物118として、スパッタ法によ
って酸化珪素膜を厚さ300nm形成した。これは、プ
ラズマCVD法による窒化珪素膜であってもよい。この
膜は周辺回路では単なる層間絶縁物であるが、アクティ
ブマトリクス部ではTFTのゲイト絶縁膜となるので、
その作製には注意が必要である。
【0028】その後、アクティブマトリクス部のゲイト
電極110上に厚さ20〜50nmのアモルファスシリ
コン層119を形成し、さらに、プラズマCVD法によ
って、a−SiTFTのソース/ドレインとなるマイク
ロクリスタル状のシリコン層(厚さ50〜100nm)
を形成し、これをパターニングして、ソース/ドレイン
120、121を作製した。
【0029】その後、周辺回路部のTFTのソース/ド
レインにコンタクトホールを形成し、アルミニウム配線
122、123、124を形成した。この場合には、左
側のNTFTとPTFTでインバータ回路が形成されて
いることが示されている。さらに、アクティブマトリク
ス部のTFTには、透明導電材料(ITO等)で画素電
極125を形成した。最後に、水素中で350℃で2時
間アニールして、シリコン膜のダングリングボンドを減
らした。以上の工程によって周辺回路とアクティブマト
リクス回路を一体化して形成できた。なお、本実施例で
は、アクティブマトリクスのa−SiTFTとしては逆
スタガー型TFTを用いたが、これはa−Siは光照射
で導電率が変化するので、チャネル部に光が入射しない
ようにするためである。外光に対する十分な対策が施さ
れたならば、通常のプレーナー型のTFTとしてもよい
ことはいうまでもない。
【0030】図6には、本実施例で作製した周辺駆動回
路部のTFTの特性の例を示す。これは、LPCVD法
で形成した厚さ50nmのシリコン膜上に、厚さ20n
mの保護層を形成し、真空中でKrFレーザーにて結晶
化させたものである。このときのレーザーのエネルギー
密度は250mJ/cm2 で、10ショット照射した。
さらに、保護層を除去した後、スパッタ法によって酸化
珪素膜を厚さ120nmだけ形成し、これをゲイト酸化
膜とした。そして、ゲイト電極を形成した後、陽極酸化
法によって、厚さ206nmの陽極酸化膜を形成し、こ
れをマスクとして、燐イオンを65keV、また、硼素
イオンを80keVに加速して、スルーインプラして、
不純物領域を自己整合的に形成し、さらに大気中でKr
Fレーザー(エネルギー密度300mJ/cm2 、10
ショット)を照射して活性化させた。
【0031】図6(A)はNTFTを、同(B)はPT
FTの特性をそれぞれ示している。TFTのチャネルの
大きさは長さ3.5μm、幅15μmである。電界移動
度はNTFTでは60cm2 /Vs、PTFTでは30
cm2 /Vsに達した。また、TFTのON/OFFの
急峻性を示すS値はNTFTで0.42V/桁、PTF
Tで0.53V/桁、しきい値電圧はNTFTが3.9
V、PTFTが−5.4Vであった。ドレイン電圧を1
Vもしくは−1VとしたときのON/OFF比は、NT
FTで8.7桁、PTFTで6.9桁であった。
【0032】〔実施例2〕 ソーダガラス基板上にアク
ティブマトリクスを形成した例を示す。基板201とし
てはソーダガラス基板(厚さ1.1mm、300×40
0mm)を使用した。ソーダガラスは多量のナトリウム
を含有するので、このナトリウムがTFT中に拡散しな
いようにプラズマCVD法で全面に厚さ5〜50nm、
好ましくは5〜20nmの窒化珪素膜202を形成し
た。このように、基板を窒化珪素または酸化アルミニウ
ムの皮膜でコーティングしてこれをブロッキング層とす
る技術は、本発明人等の出願である特願平3−2387
10、同3−238714に記述されている。また、膜
202は、窒化アルミニウムであってもよい。
【0033】ついで下地酸化膜203(酸化珪素)を形
成した後、LPCVD法もしくはプラズマCVD法でシ
リコン膜204(厚さ30〜150nm、好ましくは3
0〜50nm)を形成し、さらに酸化珪素の保護層20
5を形成した。そして、図2(A)に示すようにKrF
レーザー光を照射して、このシリコン膜204の結晶性
を改善せしめた。しかし、このときにはレーザー光のエ
ネルギー密度は150〜200mJ/cm2 と、実施例
1の場合よりも若干、低めに設定し、また、ショット数
も10回とした。その結果、この時に得られたシリコン
膜の結晶性は実施例1のものよりもアモルファスに近い
ものであった。実際に、この状態で得られるシリコン膜
の正孔の電界移動度は、3〜10cm2 /Vsと実施例
1のものに比して小さかった。
【0034】次に、保護層を除去して、シリコン膜を島
状の領域206にパターニングし、スパッタ法によって
厚さ50〜300nm、好ましくは70〜150nmの
ゲイト酸化膜207を形成した。また、実施例1と同じ
要領でアルミニウムのゲイト電極208を形成して、そ
の周囲を陽極酸化物209で被覆した。この様子を図2
(B)に示す。
【0035】その後、P型の不純物として、硼素をイオ
ンドーピング法でシリコン層に自己整合的に注入し、T
FTのソース/ドレイン210、211を形成し、さら
に、図2(C)に示すように、これにKrFレーザー光
を照射して、このイオンドーピングのために結晶性の劣
化したシリコン膜の結晶性を改善せしめた。しかし、こ
のときにはレーザー光のエネルギー密度は250〜30
0mJ/cm2 と高めに設定した。このため、このTF
Tのソース/ドレインのシート抵抗は400〜800Ω
/□と、実施例1のものと同等であった。
【0036】このように、活性層の電界移動度は小さか
ったが、これはアクティブマトリクスのTFTとして使
用するには都合のよいものである。すなわち、ON抵抗
も高いが、OFF抵抗がそれ以上に十分に高いので、従
来のような補助容量を設ける必要がない。特に、ナトリ
ウム等の可動イオンはNチャネル型のMOSでは、リー
ク電流の原因となったが、本実施例ではPチャネル型で
あるので、何ら問題はない。
【0037】また、本実施例では最高プロセス温度が窒
化珪素膜あるいは酸化珪素膜作製の際の350℃が限界
で、それ以上の高温ではソーダガラスが軟化する。この
ような著しく低温でのプロセスを要求される場合にはゲ
イト酸化膜の欠陥が問題となる。実施例1の場合には基
板の耐熱性は比較的良好であったので、ゲイト酸化膜を
450℃までの温度でアニールすることができたが、ソ
ーダガラス基板ではそれは不可能である。結果的にはゲ
イト酸化膜中には固定電荷が多数残されることとなる。
この場合の固定電荷は主として正の電荷である。したが
って、Nチャネル型のMOSでは、この固定電荷の影響
でソース/ドレイン間のリークが大きく、実際に使用で
きない。しかし、Pチャネル型のMOSでは、固定電荷
はしきい値電圧に対しては影響があるが、アクティブマ
トリクスの動作で不可欠な低リークという特性は守られ
る。一方、ソース/ドレインは高いエネルギーのレーザ
ーでアニールされたので、シート抵抗が小さく、信号の
遅延が抑えられる。
【0038】その後、ポリイミドによって層間絶縁物2
12を形成し、さらに、画素電極213をITOによっ
て形成した。そして、コンタクトホールを形成して、T
FTのソース/ドレイン領域にアルミニウムで電極21
4、215を形成し、このうち一方の電極215はIT
Oにも接続するようにした。最後に、水素中で300℃
で2時間アニールして、シリコンの水素化を完了した。
【0039】このようにして作製した1枚の基板上にア
クティブマトリクスを4個形成し、これを分断して4枚
のアクティブマトリクスパネルを取り出した。本実施例
で得られたアクティブマトリクスには周辺回路が付属し
ていないので、周辺回路は駆動用のICをTAB等の方
法で接続しなければならない。しかし、基板が従来のa
−SiTFT−AMLCDで使用されていた無アルカリ
ガラス基板よりも安価なソーダガラスであるのでコスト
的には十分に採算が合う。特に大画面で高精彩なパネル
には本実施例で作製したパネルが適していた。図11
に、得られたアクティブマトリックスの概略図を示す。
952がアクティブマトリックスで、951が周辺回路
である。周辺回路951は、ドライバTFTとシフトレ
ジスタを有する。953はアクティブマトリックスの画
素であり、956はアクティブマトリックスのTFT、
954は液晶層、955は補助容量である。
【0040】例えば、従来のa−SiTFTでは移動度
が0.5〜1.0cm2 /Vs程度であったので、行数
が1000を越えるような大規模なマトリクスには使用
できなかった。しかし、本実施例ではa−Siよりも3
〜10倍も移動度が大きいので何ら問題がないだけでな
く、アナログ的な階調表示にも十分に反応できる。ま
た、ゲイト線もデータ線もアルミニウムであるので特に
対角が20インチを越えるような大きな画面では、信号
の遅延や減衰が著しく低減できる。
【0041】〔実施例3〕本実施例では、強誘電性ポリ
マーの持つ、ダイオード特性とメモリー特性を利用した
高コントラストLCDにおいて、周辺回路を基板上に一
体化して形成することによってコストの削減を図った例
を示す。このような構成を有するLCDは、例えば、特
願昭61−1152に記述される。
【0042】このLCDは、半スタティックな動作が可
能であるため、TN液晶を用いた単純マトリクスであっ
ても非常にコントラストの高い表示が可能である。ま
た、MIM型の非線型素子のような作製上の問題は少な
い。この動作原理は図4に示される。
【0043】一般の強誘電体は、図4(A)に示すよう
にE(電場)−D(電束密度)特性はヒステリシスを示
す。すなわち、強誘電体内ではある大きさの外部電場が
印加されるまで常に一定の分極が生じているのである
が、ある大きさ以上の電場が印加されると内部の分極が
反転する。この際には電気回路的には電荷の移動、すな
わち電流が生じる。例えば、強誘電体をはさんだコンデ
ンサー(FE)と液晶等の材料をはさんだコンデンサー
(LC、容量をCとする)を直列に接続する回路を考え
てみる。実際には、強誘電体のコンデンサーには並列に
比較的大きな抵抗Rが入っていることが多い。したがっ
て、実際の回路は図4(C)のようになる。ここで、F
Eはコンデンサーだけでなく、並列に非線型な抵抗成分
も有していることに注意しなければならない。そして、
このような回路に交流を印加して、回路に流れ込む電流
の変化を調べると図4(B)のように、やはりヒステリ
シスを有する非線型な特性が得られる。
【0044】もし、対向電極の電位が、一方は−V0
0、他方は0か+V0 であれば、セルにかかる電圧は、
±2V0 、±V0 、0のいずれかである。このうち、電
圧が±2V0 のいずれかになれば、図4(B)に示すよ
うに、そこへ変移する間に、FEの抵抗が著しく低下
し、LCに充分な電荷が供給されることとなる。そし
て、次に±V0 、0のいずれの状態に遷移しても、FE
の抵抗はそれほど低下せず、結局、この間には並列抵抗
Rからのリーク電流のみが問題となる。このリーク電流
によってLCの電荷が喪失される。すなわち、±2V0
は選択状態であり、それ以外の状態は非選択状態であ
る。
【0045】図4(B)において点鎖線で示した原点を
通る直線は、Rによる電流のリークであり、実はこのR
とCの関係がLCDとして利用するうえで重要である。
詳細な議論は省略するが、この画素の時定数τ=RC
が、1フレームの周期よりも極端に短ければFEの寄与
が少なく、すなわちコントラストが低下する。一方、τ
が1フレームの周期よりも極端に長ければ、画像の書換
えの際に残像が生じ、非常に見にくくなる。したがっ
て、τは1フレームの周期にできるだけ近づける方がよ
い。
【0046】セルの概要を図5に示す。通常のLCDと
同様に2枚の基板501、502間に液晶材料512が
挟まれた構造を有する。セル厚を均一にするためにスペ
ーサー511が介在される。液晶材料としてはTN液晶
やSTN液晶、、あるいは複屈折を使用する非ねじれモ
ードのネマテッィク液晶や強誘電性液晶、およびネマテ
ィック、コレステリック等の液晶をポリマー内に分散さ
せた分散型液晶(PDLC)等様々なものが使用でき
る。
【0047】一般的な単純マトリクスと同様に、ITO
等の透明電極で,形成されたストライプ状の電極505
と506は互いに直交するように配置されているが、通
常の単純マトリクスと異なるのは一方の電極506上
に、強誘電ポリマー507をはさんで島状のITO等の
透明導電被膜が形成されている。これらの電極を覆っ
て、配向膜509、510が形成されている。詳細は、
特願昭61−1152に記述される。
【0048】さて、このようなLCDにおいては、従来
通り、ICのTAB接続によって駆動をおこなっていた
のであるが、これはいくつかの点で限界があった。一つ
には、このような方式のLCDでは、液晶に印加される
電圧は1か0のいずれかで、しかも、この方式の特色で
ある高コントラストを達成するために、この電圧がほぼ
1フレームの間印加されることとなる。したがって、階
調表示をおこなおうとすれば、TFTLCDでおこなわ
れているようなアナログ的な階調表示は困難であり、ま
た、STNLCDでおこなわれるようなパルス変調方式
やフレーム変調方式も採用できない。結果として面積階
調に頼ることとなり、したがって、画素数が非常に増大
する。
【0049】そのこと自体はこのLCDにおいては本質
的な困難ではない。というのは、この種のLCDは構造
が簡単であるので大容量マトリクスはむしろ得意なので
ある。しかしながら、実際には接続端子密度が20本/
mmとなると、もはやTAB方式で対応できるものでは
なく、また、COG(チップ・オン・グラス)法でも作
製が困難となる。したがって、同じ基板上にモノリシッ
クに周辺駆動回路を形成することが求められていた。
【0050】例えば64階調の面積階調を達成するに
は、1画素に6個のサブ画素が必要であり、通常のマト
リクスの2〜3倍の行数が要求される。したがって、X
GA規格等の高精彩画面では、本方式を採用すると行数
が1500〜3000行にも達するので、対角15イン
チの大型画面であっても、10〜15本/mmは必要で
ある。さらに画面が小さくなればより高密度な実装が要
求される。特に、本方式のLCDと高透過率液晶である
PDLCを利用してプロジェクション型のディスプレー
を構成する場合には、基板サイズは対角5インチ以下と
なる。
【0051】また、このときには高密度実装だけでな
く、ICは高速動作が要求される。この場合、単結晶半
導体基板上の回路よりも絶縁基板上の回路の方が損失が
少なく、高速動作が可能である。しかし、この場合には
実施例2のように、電界移動度が10cm2 /Vs以下
であると利用上問題が生じるので、移動度は30cm2
/Vs以上、好ましくは50cm2 /Vs以上が要求さ
れる。
【0052】そのためにも本発明のレーザーアニールま
たはレーザー光と同様の強光によるアニールによる低温
プロセスが望まれる。以下に、図3に記述された周辺回
路作製プロセスを説明する。基板301としてはコーニ
ング7059もしくはこれと同等な無アルカリガラス基
板を使用した。基板のサイズは300mm×400mm
であった。この上に下地酸化膜(酸化珪素)302を形
成し、さらにシリコン層303と保護層304を形成
し、図3(A)に示すように実施例1と同じ条件でレー
ザー照射をおこなった。
【0053】その後、シリコン層を島状にパターニング
し、NTFT領域305とPTFT領域306とを形成
し、さらにゲイト酸化膜(酸化珪素)307を形成し
た。そして、図3(B)に示すようにアルミニウムゲイ
ト電極308、309を形成した。このとき、アルミニ
ウムは後のレーザー照射に耐える必要があるので、反射
率の高い電子ビーム蒸着によって形成したアルミニウム
を用いた。スパッタ法で形成したアルミニウムは粒の大
きさが1μm程度もあり、極めて表面が荒れていたの
で、レーザーを照射すると著しいダメージを受けた。電
子ビーム蒸着で形成したアルミニウム膜では光学顕微鏡
では粒の存在が確認できないほど表面が平坦であった。
電子顕微鏡によって観測した結果、粒の大きさは200
nm以下であった。すなわち、使用するレーザーの波長
よりも小さな粒径となるようにしなければならない。
【0054】ついで、イオンドーピング法によってN型
不純物(燐)を領域310、311に、P型不純物(硼
素)を領域312、313に導入し、図3(C)に示す
ようにレーザーアニールをおこなった。レーザー照射の
条件は実施例1および2と同じとした。このレーザー照
射ではアルミのゲイト電極はほとんどダメージを受けな
かった。
【0055】最後に、図3(D)に示すように、層間絶
縁物(酸化珪素)314を形成し、これにコンタクトホ
ールを形成して、アルミニウム配線315〜317でT
FT間の接続をおこなった。このようにして、周辺回路
を形成した。図には示されないが、その後、ストライプ
状のITO膜を形成して、画素電極を構成し、基板を4
つに分断して、1枚の大きさが150mm×200mm
の基板を4枚取り出し、さらに2枚の基板には特願昭6
1−1152に記述される方法によって強誘電ポリマー
等の形成をおこなった。そして、図5に示すような基板
を2枚張り合わせてLCDを完成させた。
【0056】〔実施例4〕 図7に本実施例を示す。本
実施例は、TFT型液晶表示装置の周辺回路に本発明の
レーザー結晶化シリコンTFTを使用したものである
が、実施例1とは異なり、アクティブマトリクス領域の
TFTは、トップゲイト型(ゲイトが基板と逆の方向に
ある)のアモルファスシリコンを使用している。この場
合には、両TFTの活性層を同一プロセスで作製できる
が、レーザー結晶化の特性もアモルファスシリコンとし
ての特性も両方とも優れていることが求められるので、
条件はやや厳しくなる。
【0057】まず、コーニング7059基板701上
に、スパッタ法によって下地酸化膜702を厚さ20〜
200nm堆積した。さらに、その上にモノシランもし
くはジシランを原料とするプラズマCVD法によって、
アモルファスシリコン膜を厚さ50〜150nm堆積し
た。このときには、アモルファスシリコン膜はそのまま
a−SiTFTとして機能することが要求されると同時
に、レーザー照射に耐えることも要求される。本発明人
等の知見では、アモルファスシリコン膜を作製するとき
に基板温度を300〜400℃とすると特性の優れたア
モルファスシリコン膜が得られる。このアモルファスシ
リコン膜の上に再びスパッタ法によって保護の酸化珪素
膜(厚さ10〜50nm)705を形成した。その後、
アクティブマトリクス領域をフォトレジスト706で覆
う等して、周辺回路のみにレーザー光を照射した。
【0058】この状態で図7(A)に示すようにレーザ
ー照射をおこなった。使用したレーザーの種類、条件等
は実施例1と同じとした。ただし、このときのレーザー
のエネルギー密度は、200〜250mJ/cm2 がよ
り好ましかった。これは、プラズマCVD法によって形
成されたアモルファスシリコン膜には水素が過剰に含ま
れているために、強力なレーザー光が照射されると水素
がガス化して、膨張し、膜が破壊されるためである。こ
のようにしてシリコン膜の結晶化をおこない、結晶化領
域704を形成した。一方、フォトレジストに覆われて
いた部分にはレーザー光が到達しないので、アモルファ
スシリコンのままであった。
【0059】その後、これらのSi膜を島状にパターニ
ングし、例えば、図7(B)のように、周辺回路の島状
領域707とアクティブマトリクス領域の島状領域70
8を形成した。さらに、これらの島状領域を覆って、ス
パッタ法によって酸化珪素膜を形成し、これをゲイト絶
縁膜709とした。そして、実施例1と同様に、陽極酸
化膜で被覆された金属ゲイト電極710、711、71
2を形成した。
【0060】ついで、図7(C)に示すように、N型不
純物を領域713と715に、P型不純物を領域714
に注入し、さらに、これにレーザー光を照射して、不純
物の注入された領域を結晶化させた。条件は、実施例1
と同じとした。この際には、領域716および717
は、既に図7(A)の段階で結晶化しているが、領域7
18は、この工程でも結晶化しない。すなわち、図7の
右端のTFT(アクティブマトリクス領域のTFT)
は、ソース/ドレインは結晶化しているが、活性層はア
モルファス状態のa−SiTFTである。
【0061】最後に、TEOSのプラズマCVD法によ
って、層間絶縁物として酸化珪素膜(厚さ400〜10
00nm)719を堆積し、さらに、アクティブマトリ
クス領域にはITO膜720を厚さ100〜300nm
形成し、これをパターニングして、画素電極とし、ま
た、層間絶縁物にコンタクトホールを形成して、その上
に金属配線721〜724を形成した。これによって、
TFTアクティブマトリクス型液晶表示装置を作製し
た。この液晶表示装置においては、アクティブマトリク
ス回路中の薄膜トランジスタの活性領域は、周辺回路中
の薄膜トランジスタの活性領域に比較して結晶性が低
い。アクティブマトリクス回路中の薄膜トランジスタの
活性領域は、暗時の抵抗率が109 Ω・cm以上の実質
的にアルモファスシリコンの膜である。
【0062】本実施例で示した方式は実施例1と同様に
画素のTFTにOFF抵抗の高いa−SiTFTを使用
しているが、実施例1のものは逆スタガー型であったの
に対し、本実施例ではトップゲイト型である。また、実
施例1では、周辺回路のTFTとアクティブマトリクス
のTFTを作製する工程はゲイト電極作製工程以外は別
であったので、工程数が増加したが、本実施例では、周
辺回路のTFTとアクティブマトリクスのTFTが平行
して作製されるので、工程数を削減することが出来る。
【0063】しかしながら、a−SiTFTとして適当
なSi膜は水素を多く含むことが望まれるのに対し、レ
ーザーによって結晶化するには水素含有量はできるだけ
少ないことが望まれる。このように特性が相反するの
で、双方の条件をできるだけ満足するようなSi膜を形
成しなければならないのが問題である。例えば、プラズ
マCVD法であっても、ECRプラズマやマイクロ波プ
ラズマ等の高エネルギープラズマを用いて作製したSi
膜には、結晶化したクラスターが多く含まれているの
で、本実施例の目的には理想的であるが、OFF抵抗が
やや低いことが問題である。
【0064】〔実施例5〕 図8に本実施例を示す。実
施例1乃至4においては、TFT領域は分断されること
によって、互いに絶縁された。これに対し、本実施例で
は、シリコン層を一面に形成し、これを選択的に結晶化
させ、また、厚い絶縁膜を使用することによって、TF
T間の分離をおこなおうというものである。
【0065】まず、絶縁基板801上に下地酸化珪素膜
802と厚さ50〜150nmのアモルファスシリコン
膜もしくはそれと実質的に同じ程度の結晶性の低いシリ
コン膜を堆積した。本実施例では、アモルファスシリコ
ン膜は十分な耐レーザー性と高抵抗が要求されるので、
アモルファスシリコン膜の作製条件は実施例4と同じと
した。その後、全面に厚さ10〜500nm、好ましく
は10〜50nmの酸化珪素膜をプラズマCVD法によ
って形成し、その一部をエッチングすることによって、
酸化珪素膜の厚い領域805と薄い領域806を形成し
た。このときには、等法的なエッチング方法を利用する
と、図8(A)のように、段差が緩やかで、段差によっ
て配線が断線することが防止できた。
【0066】このような状態でボロンを軽くドーピング
し、さらに、レーザー照射によって結晶化をおこなっ
た。その結果、図8(A)に示すようにアモルファスシ
リコン層は一部が結晶化されて、領域804となり、そ
の他の領域803はアモルファスシリコンのままであっ
た。この領域804はボロンドープによって、実質的に
真性もしくは弱いp型になっている。
【0067】この工程は、図8(E)に示すような方法
によっておこなってもよい。すなわち、酸化珪素層を形
成した後、その上にアルミニウムやチタン、クロム等の
レーザー光を反射する材料もしくはレーザー光を透過さ
せない材料で厚さ20〜500nmの被膜を形成し、こ
れをパターニングする。そして、この被膜819をマス
クとして、酸化珪素層を等方的にエッチングし、酸化珪
素層において、厚い領域817と薄い領域818を形成
する。その後、このマスク819が残存した状態でレー
ザー照射をおこない、アモルファスシリコン層の選択的
な結晶化をおこなって、結晶化領域816とアモルファ
スシリコン領域815を形成する。
【0068】つぎに、図8(B)に示すように、酸化珪
素膜の薄い領域806を除去した後、ゲイト酸化膜(酸
化珪素)807を形成し、陽極酸化物を有する金属ゲイ
ト電極808を形成した。この際には、金属ゲイトのエ
ッチングに、ウェットエッチング法を採用したために、
ゲイト電極の側面がテーパー状になった。このような形
状は、配線の交差部での断線を防止するうえで効果があ
った。
【0069】さらに、図8(C)に示すようにイオンド
ーピング法によって、N型領域809とP型領域810
を形成し、これにレーザー光を照射して活性化させた。
その後、図8(D)に示すように、層間絶縁物811を
堆積し、これにコンタクトホールを設けて、金属配線8
12〜814を形成することによって、回路を完成でき
た。本実施例では、基板上に不透明なアモルファスシリ
コンが多く残るので、例えば、LCDのアクティブマト
リクス領域には使用できないが、周辺回路領域やイメー
ジセンサーの駆動回路には利用できる。本実施例は、比
較的厚い(100nm以上)活性層が必要とされる回路
においては、素子間の分離のための段差が小さく、した
がって、配線の断線等を著しく低減せしめることが可能
である。特に高密度な集積回路においてはその効果が顕
著である。
【0070】〔実施例6〕 図9に本実施例を示す。本
実施例も実施例5と同様に、シリコン層を一面に形成
し、これを選択的に結晶化させることによってTFT間
の分離をおこなおうというものである。ただし、実施例
5に用いたような凹凸のある酸化膜を用いないために、
より配線の断線を防止することができる。
【0071】まず、絶縁基板901上に下地酸化珪素膜
902と厚さ50〜150nmのアモルファスシリコン
膜もしくはそれと実質的に同じ程度の結晶性の低いシリ
コン膜(以下、アモルファスシリコン膜と総称する)を
堆積した。本実施例でも、アモルファスシリコン膜は十
分な耐レーザー性と高抵抗が要求されるので、アモルフ
ァスシリコン膜の作製条件は実施例4と同じとした。さ
らに、アモルファスシリコン膜の表面に厚さ20〜10
0nmの保護の酸化珪素層905を堆積した。この酸化
珪素層905はそのまま残置せしめて、後にTFTのゲ
イト絶縁膜としてもよいが、先に述べたように、このよ
うなTFTでは移動度が低いことに注意しなければなら
ない。その後、アルミニウムやチタン、クロム等のレー
ザー光を反射する材料もしくはレーザー光を透過させな
い材料で厚さ20〜500nmの被膜を形成し、これを
パターニングした。そして、図9(A)に示すように、
この被膜906をマスクとして、レーザー照射をおこな
い、アモルファスシリコン層の選択的な結晶化をおこな
って、結晶化領域904とアモルファスシリコン領域9
03を形成した。
【0072】つぎに、図9(B)に示すように、新たに
形成したゲイト絶縁膜上に陽極酸化物を有する金属ゲイ
ト電極907、908を形成した。この際には、金属ゲ
イトのエッチングに、ウェットエッチング法を採用した
ために、ゲイト電極の側面がテーパー状になった。この
ような形状は、配線の交差部での断線を防止するうえで
効果があった。さらに、フォトレジスト909を塗布
し、これをパターニングして、Nチャネル型TFTの部
分のみが露出するようにした。
【0073】さらに、フォトレジストをマスクとしてN
型不純物を注入し、さらに、その状態でレーザー光を照
射して、N型不純物が注入された領域912を活性化し
た。このときには、不純物の注入された領域以外の領域
においてフォトレジストが残っていないと、アモルファ
スシリコンが結晶化してしまい、特に本実施例のよう
に、素子間の分離に比較的厚い酸化膜が使用できない状
況では素子間のリークをもたらすので好ましくない。
【0074】同様に、Pチャネル型TFTに関しても、
フォトレジスト910を塗布して、Pチャネル型TFT
の部分のみが露出するようにして、P型不純物を注入
し、P型不純物領域913を形成した。さらに、フォト
レジストを残置せしめたまま、図9(C)に示すように
レーザー光を照射し、先にP型不純物の注入された領域
913を活性化せしめた。以上の工程においては、例え
ば、N型不純物領域912とP型不純物領域912との
間の領域914にはレーザー光が照射されることがない
のでアモルファスシリコンのままである。したがって、
その上に存在する絶縁被膜905(これはゲイト絶縁膜
でもある)上に配線を形成しても、この配線によって、
反転層が形成されることがあっても、アモルファスシリ
コンの電界移動度が非常に小さく、抵抗が非常に大きい
ためリーク電流は微小であり、実際に問題とならない。
【0075】その後、図9(D)に示すように、層間絶
縁物915を堆積し、これにコンタクトホールを設け
て、金属配線916〜918を形成することによって、
回路を完成できた。本実施例では、実施例5と同様に基
板上に不透明なアモルファスシリコンが多く残るので、
例えば、LCDのアクティブマトリクス領域には使用で
きないが、周辺回路領域やイメージセンサーの駆動回路
には利用できる。本実施例は、実施例5とは異なり、ゲ
イト電極の段差はほとんどなく、したがって、配線の断
線等を著しく低減せしめることが可能である。特に高密
度な集積回路においてはその効果が顕著である。
【0076】図9(E)は、本実施例で作製したTFT
回路の別の断面であり、これは図9(D)のNチャネル
TFTの点鎖線A−Bの断面である。図から分かるよう
に、結晶化した不純物領域912、913’とその間の
素子分離領域914とが同一平面上にあるので、ゲイト
電極917は平坦である。また、不純物領域913’と
ゲイト電極907にコンタクトする配線917’は、コ
ンタクトホールの部分の段差と、層間絶縁膜の部分の段
差があるのみで、実施例1のような島状半導体領域の段
差や実施例5のような素子分離のための厚い絶縁膜の段
差が存在しないので、より高密度な集積回路を歩留り良
く作製するうえで有利である。
【0077】〔実施例7〕 ソーダガラス基板上にアク
ティブマトリックスを形成した例を示す。基板201と
しては、ソーダガラス基板(厚さ1.1mm、300×
400mm)を使用した。基板201上にSiO2 膜2
16を形成した(図10(A))。その後、基板の全面
に、AlN、SiNまたはAl23 からなる膜202
を形成した(図10(A))。その後は、実施例2と同
様に工程を行い、アクティブマトリックスを完成した。
即ち、下地酸化膜203(酸化珪素)を形成した後、L
PCVD法もしくはプラズマCVD法でシリコン膜20
4(厚さ30〜150nm、好ましくは30〜50n
m)を形成し、さらに酸化珪素の保護層205を形成し
た。
【0078】そして、図10(A)に示すようにKrF
レーザー光を照射して、このシリコン膜204の結晶性
を改善せしめた。しかし、このときにはレーザー光のエ
ネルギー密度は150〜200mJ/cm2 と、実施例
1の場合よりも若干、低めに設定し、また、ショット数
も10回とした。その結果、この時に得られたシリコン
膜の結晶性は実施例1のものよりもアモルファスに近い
ものであった。実際に、この状態で得られるシリコン膜
の正孔の電界移動度は、3〜10cm2 /Vsと実施例
1のものに比して小さかった。
【0079】次に、保護層を除去して、シリコン膜を島
状の領域206にパターニングし、スパッタ法によって
厚さ50〜300nm、好ましくは70〜150nmの
ゲイト酸化膜207を形成した。また、実施例1と同じ
要領でアルミニウムのゲイト電極208を形成して、そ
の周囲を陽極酸化物209で被覆した。この様子を図1
0(B)に示す。
【0080】その後、P型の不純物として、硼素をイオ
ンドーピング法でシリコン層に自己整合的に注入し、T
FTのソース/ドレイン210、211を形成し、さら
に、図10(C)に示すように、これにKrFレーザー
光を照射して、このイオンドーピングのために結晶性の
劣化したシリコン膜の結晶性を改善せしめた。しかし、
このときにはレーザー光のエネルギー密度は250〜3
00mJ/cm2 と高めに設定した。このため、このT
FTのソース/ドレインのシート抵抗は400〜800
Ω/□と、実施例1のものと同等であった。
【0081】このように、活性層の電界移動度は小さか
ったが、これはアクティブマトリクスのTFTとして使
用するには都合のよいものである。すなわち、ON抵抗
も高いが、OFF抵抗がそれ以上に十分に高いので、従
来のような補助容量を設ける必要がない。特に、ナトリ
ウム等の可動イオンはNチャネル型のMOSでは、リー
ク電流の原因となったが、本実施例ではPチャネル型で
あるので、何ら問題はない。
【0082】また、本実施例では最高プロセス温度が窒
化珪素膜あるいは酸化珪素膜作製の際の350℃が限界
で、それ以上の高温ではソーダガラスが軟化する。この
ような著しく低温でのプロセスを要求される場合にはゲ
イト酸化膜の欠陥が問題となる。実施例1の場合には基
板の耐熱性は比較的良好であったので、ゲイト酸化膜を
450℃までの温度でアニールすることができたが、ソ
ーダガラス基板ではそれは不可能である。結果的にはゲ
イト酸化膜中には固定電荷が多数残されることとなる。
この場合の固定電荷は主として正の電荷である。したが
って、Nチャネル型のMOSでは、この固定電荷の影響
でソース/ドレイン間のリークが大きく、実際に使用で
きない。しかし、Pチャネル型のMOSでは、固定電荷
はしきい値電圧に対しては影響があるが、アクティブマ
トリクスの動作で不可欠な低リークという特性は守られ
る。一方、ソース/ドレインは高いエネルギーのレーザ
ーでアニールされたので、シート抵抗が小さく、信号の
遅延が抑えられる。
【0083】その後、ポリイミドによって層間絶縁物2
12を形成し、さらに、画素電極213をITOによっ
て形成した。そして、コンタクトホールを形成して、T
FTのソース/ドレイン領域にアルミニウムで電極21
4、215を形成し、このうち一方の電極215はIT
Oにも接続するようにした。最後に、水素中で300℃
で2時間アニールして、シリコンの水素化を完了した。
【0084】このようにして作製した1枚の基板上にア
クティブマトリクスを4個形成し、これを分断して4枚
のアクティブマトリクスパネルを取り出した。本実施例
で得られたアクティブマトリクスには周辺回路が付属し
ていないので、周辺回路は駆動用のICをTAB等の方
法で接続しなければならない。しかし、基板が従来のa
−SiTFT−AMLCDで使用されていた無アルカリ
ガラス基板よりも安価なソーダガラスであるのでコスト
的には十分に採算が合う。特に大画面で高精彩なパネル
には本実施例で作製したパネルが適していた。図11
に、得られたアクティブマトリックスの概略図を示す。
952がアクティブマトリックスで、951が周辺回路
である。周辺回路951は、ドライバTFTとシフトレ
ジスタを有する。953はアクティブマトリックスの画
素であり、956はアクティブマトリックスのTFT、
954は液晶層、955は補助容量である。
【0085】例えば、従来のa−SiTFTでは移動度
が0.5〜1.0cm2 /Vs程度であったので、行数
が1000を越えるような大規模なマトリクスには使用
できなかった。しかし、本実施例ではa−Siよりも3
〜10倍も移動度が大きいので何ら問題がないだけでな
く、アナログ的な階調表示にも十分に反応できる。ま
た、ゲイト線もデータ線もアルミニウムであるので特に
対角が20インチを越えるような大きな画面では、信号
の遅延や減衰が著しく低減できる。
【0086】
【発明の効果】本発明によって、低温で極めて歩留りよ
くTFTを作製することが出来た。そして、実施例にお
いて示したように本発明を利用して様々なLCDを形成
することができた。これは本発明では、TFTが必要と
する特性を自由に設定できるからである。実施例では示
さなかったが、本発明を単結晶結晶ICやその他のIC
の上にさらに半導体回路を積み重ねるといういわゆる立
体ICを形成することに用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるTFTの作製方法を示す。
【図2】本発明によるTFTの作製方法を示す。
【図3】本発明によるTFTの作製方法を示す。
【図4】実施例におけるLCDの動作原理を示す。
【図5】実施例におけるLCDのセル構造を示す。
【図6】実施例におけるTFTの特性を示す。
【図7】本発明によるTFTの作製方法を示す。
【図8】本発明によるTFTの作製方法を示す。
【図9】本発明によるTFTの作製方法を示す。
【図10】本発明によるTFTの作製方法を示す。
【図11】本発明によるアクティブマトリックスと周辺
回路を示す。
【符号の説明】 101 絶縁基板 102 下地酸化膜 103 半導体領域 104 保護絶縁膜 105 島状半導体領域(NTFT用) 106 島状半導体領域(PTFT用) 107 ゲイト絶縁膜 108 ゲイト電極(NTFT用) 109 ゲイト電極(PTFT用) 110 ゲイト電極(アクティブマトリクスa
−SiTFT用) 111〜113 陽極酸化膜 114、115 N型不純物領域 116、117 P型不純物領域 118 層間絶縁物 119 a−Si層(活性層) 120、121 N型マイクロクリスタル領域 122〜124 金属配線 125 画素電極(ITO)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/76 Z (56)参考文献 特開 昭56−94622(JP,A) 特開 平2−33935(JP,A) 特開 昭62−216271(JP,A) 特開 昭58−85520(JP,A) 特開 昭62−214669(JP,A) 特開 平4−139727(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/786 H01L 21/336 H01L 21/20 H01L 21/76 - 21/762

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板上にアモルファスシリコン膜を形
    成し、 前記シリコン膜上に第1の絶縁膜を形成し、前記第1の絶縁膜上にレーザー光を反射する材料もしく
    はレーザー光を透過させない材料で被膜を形成した後、
    前記被膜をパターニングし、 パターニングされた前記被膜をマスクとして、前記第1
    の絶縁膜をエッチングすることによって、前記第1の絶
    縁膜のうち、パターニングされた前記被膜が形成されて
    いない領域に薄い領域を形成し、前記第1の絶縁膜のう
    ち、パターニングされた前記被膜が形成された領域に厚
    い領域を形成し、 前記薄い領域と前記厚い領域を形成した前記第1の絶縁
    膜上から 前記シリコン膜にレーザー光を照射することに
    よって、前記第1の絶縁膜の薄い領域の下のシリコン膜
    に結晶化領域を形成し前記第1の絶縁膜の厚い領域の下
    のシリコン膜にアモルファスシリコン領域を形成した
    後、前記パターニングした被膜、及び前記第1の絶縁膜
    の薄い領域を除去し、結晶化領域及びアモルファスシリコン領域を形成した
    記シリコン膜及び前記第1の絶縁膜の厚い領域上に第2
    の絶縁膜を形成し、前記第2の絶縁膜および前記結晶化領域上にゲイト電極
    を形成し、 前記第1の絶縁膜の厚い領域と前記ゲイト電極をマスク
    として、前記シリコン膜に不純物を選択的に注入し、 レーザー光またはそれと同様な強光を照射して、前記シ
    リコン膜に注入された不純物を活性化する ことを特徴と
    する半導体装置の作製方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記不純物はN型、P
    型またはその両方であることを特徴とする半導体装置の
    作製方法。
  3. 【請求項3】絶縁基板上にアモルファスシリコン膜を形
    成し、 前記シリコン膜上に第1の絶縁膜を形成し、前記第1の絶縁膜上にレーザー光を反射する材料もしく
    はレーザー光を透過させない材料で被膜を形成した後、
    前記被膜をパターニングし、 パターニングされた前記被膜をマスクとして、前記第1
    の絶縁膜をエッチングすることによって、前記第1の絶
    縁膜のうち、パターニングされた前記被膜が形成されて
    いない領域に第1及び第2の薄い領域を形成し、前記第
    1の絶縁膜のうち、パターニングされた前記被膜が形成
    された領域に前記第1及び第2の薄い領域の間に挟まれ
    た厚い領域を形成し、 前記第1及び第2の薄い領域と前記厚い領域を形成した
    前記第1の絶縁膜上から 前記シリコン膜にレーザー光を
    照射することによって、前記第1の絶縁膜の前記第1の
    薄い領域の下のシリコン膜に第1の結晶化領域と、前記
    第1の絶縁膜の前記第2の薄い領域の下のシリコン膜に
    第2の結晶化領域と、前記第1の絶縁膜の前記厚い領域
    の下のシリコン膜に前記第1の結晶化領域及び前記第2
    の結晶化領域の間に挟まれたアモルファスシリコン領域
    を形成した後、前記パターニングした被膜、及び前記第
    1の絶縁膜の薄い領域を除去し、第1及び第2の結晶化領域、並びにアモルファスシリコ
    ン領域を形成した 前記シリコン膜及び前記第1の絶縁膜
    の厚い領域上に第2の絶縁膜を形成し、 前記第1の結晶化領域及び前記第2の絶縁膜上に第1の
    ゲイト電極と、前記第2の結晶化領域及び前記第2の
    縁膜上に第2のゲイト電極とを形成した後に、イオンドーピング法によって、前記第1の結晶化領域に
    N型領域と、前記第2の結晶化領域にP型領域とを形成
    し、 レーザー光またはそれと同様な強光を照射して、前記N
    型領域及び前記P型領域を活性化する ことを特徴とする
    半導体装置の作製方法。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれか一項において、
    前記ゲイト電極の側面はテーパー状であることを特徴と
    する半導体装置の作製方法。
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