JP3534228B2 - 目的地案内装置 - Google Patents
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Description
的地の場所を案内する目的地案内装置に関するものであ
る。
ために、ディスプレイ装置に周辺の地図を表示したり、
現在位置から目的地までの経路を表示したりする方法が
知られており、車載ナビゲーション装置やインターネッ
ト地図情報サービスなどで使用されている。しかし、人
が移動する際に持ち歩くための携帯型の端末では表示画
面が小さいため通常の地図表示が困難である。また、無
線通信でデータを送らなければならないため、データ量
の大きい地図データを送ると表示に時間がかかってしま
う。
置(特開平6−284212号)」(以下文献Aとす
る)では、案内情報音声メッセージを生成して、音声を
用いた目的地への案内を行なっている。文献Aの発明で
は、最寄り駅情報や最寄りの公共機関または有名な建物
等の目標物からの相対的な距離により自動的に案内すべ
き情報を抽出し、案内メッセージを作成する。文献Aに
例としてあげられている案内メッセージは「目的地○○
○は△△デパートから南東50メートルの距離にありま
す。△デパートは千代田線日比谷駅のA3番出口を出
て、その通りをまっすぐ歩いて2つめの交差点を左に渡
ってすぐのところにあります」というもので、距離と方
位による位置関係と、道順とを定型文を用いて説明して
いることが特徴である。また、「移動体誘導装置(特開
平8−94369) 」(以下文献Bとする)では、施設
の名称や特徴を自然言語を用いて入力することにより現
在位置や目的地を特定したり、経路誘導の際に経路途中
の施設の名称や特徴を自然言語を用いて出力する方法を
示している。
観、規模などの特徴を自然言語で入力することにより、
例えばGPSなど現在位置を特定する手段がなくても地
点の入力を行なえることが特徴である。さらに、文献B
では、経路誘導の際に自然言語と施設の名称や特徴との
対応を使って、「茶色い階段のある6階建ての公民館の
ある交差点」のように経路上の目印を表現する方法を示
している。これにより「交差点を2つ直進し、3つ目の
交差点の手前を左に入って下さい」という誘導文の「交
差点」という単語を上記ような表現に置き換えて、利用
者は適切な目印をもとに経路を進むことができる。この
文献Bでは、文献Aで生成する案内文である「目的地○
○○は△△デパートの南東50メートル」というよう
な、周辺の目標物との関係に着目した表現はあげられて
いない。
( 1997年電子情報通信学会総合大会D−12−2
6) 」(以下文献Cとする)では、道路ネットワークに
おけるノードとリンクおよびランドマークをまとめて空
間オブジェクトと呼び、空間オブジェクトを対象とした
地図のモデル化を行ない、空間オブジェクト間の位置関
係を用いて案内文の生成を行なっている。この文献Cで
は、案内する目的地に対して参照対象となる空間オブジ
ェクトを考え、その参照対象から目的地へと空間オブジ
ェクト間のネットワークを移動しながら相対的な位置表
現を考える。例えば、目的地Aに対して参照対象Bを考
え、別の空間オブジェクトCがBと道をはさんだ関係に
あり、Aと隣であるという関係にあるならば、「AはB
からみて道をはさんだ建物Cの隣です」といった案内表
現を生成することができる。
る利用者に対して目的地案内サービスを行なうために
は、小さい表示画面でも見やすい情報を表示すること
と、データ量を減らして通信時間を短くすることの二点
を考慮しなければならない。例えば、音声しか使用でき
ない場合や、画面が小さくて地図が表示できない場合
は、ごく数行に収まり、人間が記憶できる程度の短い文
を使用して目的地を案内する必要がある。その際には、
地図がなくても位置関係がわかるような適切な案内表現
を用いなければならない。
関係から案内文を自動的に生成している。これにより、
大規模な案内データベースをあらかじめ構築することな
く、簡単な手間で目的地案内をすることができている。
しかし、目的地と目標物との関係は両者の距離と方位だ
けに基づいているため、案内文表現が単調になる。特
に、目標物と目的地との距離が遠い場合には、他のわか
りやすい言い回しを用いた方がよい。
ース内の施設の属性とを対応づけることにより、「白い
背の低い建物」のような施設の特徴を自然言語を用いて
表現することにより案内文の表現力を強化し、利用者に
わかりやすい案内をしている。しかし、施設の属性を自
然言語で表現することを特徴としており、施設間の関係
を伝えることは考慮していない。したがって、経路に沿
った誘導の際に適切な目印を提供することに向いてい
る。その場合、経路が長くなるにつれて案内文が長くな
る傾向にある。
ジェクト間の位置関係を関係ネットワークとして計算し
てデータベースに格納しておき、その空間オブジェクト
間ネットワークをたどることによって目標物と目的地と
の関係を求めている。しかし、この方法では、目標物と
目的地とが離れてる場合には両者の関係を直接表現する
ことが難しい。離れた目標物と目的地との関係を表現す
るためには、空間オブジェクトネットワーク上で目標物
と目的地との間にある別の空間オブジェクトを利用し
て、間接的に位置関係を表現しなければならない。した
がって、目標物と目的地との距離が離れるにつれて両者
を結びつけるために設定する空間オブジェクトの数が増
えて、案内文は長くなっていく。
たもので、その目的は、地図を表示できない携帯型端末
において、人間が記憶できる程度の短い文を使用して、
かつ地図なしでも位置関係を把握できるようなわかりや
すい自然言語表現を用いることのできる目的地案内装置
を提供することを目的とする。
に、本発明は第1に、地点入力手段を用いて目的地を指
定し、目的地からあらかじめ定めた距離内にある施設の
中から、あらかじめ定めた値よりも高い認知度を持つ施
設を選び、施設の正面方向近傍領域、裏面方向近傍領
域、両側面方向近傍領域のどれかに目的地を含むなら
ば、目標物として決定し、目標物と目的地との位置関係
を自然言語として出力するものである。これにより、人
間が記憶できる程度の短い文を使用して、かつ地図なし
でも位置関係を把握できるようなわかりやすい自然言語
表現を用いて目的地案内をすることができる。
記憶し、目標物を決定する際に、目的地と同じ街区に含
まれている施設の中から、あらかじめ定めた値よりも高
い認知度を持つ施設を選び、各近傍領域のどれかに目的
地を含むならば目標物として決定し、目的地との位置関
係を自然言語として出力している。これにより、距離の
計算をすることなく簡単に適切な目標物を決定すること
ができる。
探索を行ない、あらかじめ定めた旅行時間で到達できる
範囲内にある施設の中から、認知度の高い順に施設を選
び、各近傍領域のどれかに目的地を含むならば目標物と
して決定し、目的地との位置関係を自然言語として出力
している。これにより、目的地まで一定の時間で到達で
きるような目標物を決定し、地図なしでも目的地へ到達
しやすい案内をすることができる。
置と目的地との間にある施設を優先的に目標物として決
定している。これにより、実際に目的地へ向かうときに
目につきやすく認知しやすい目標物を決定することがで
きる。
に含まれるかどうかを判定する際に、あらかじめ定めた
正面方向、裏面方向、両側面方向だけでなく、現在位置
からみた右方向、左方向、奥方向、手前方向の各近傍領
域を自動的に計算し、各近傍領域のどれかが目的地を含
むならば、目標物として決定している。これにより、現
在位置からみた目標物と目的地との位置関係を表現し
て、目標物の正面方向がわからなくても目的地の位置が
把握できる。
る属性を持ち、施設について利用者ごとに利用者の特性
を記憶し、目標物を決定する際に、利用者の特性に応じ
た施設を優先的に選択して目標物として決定している。
これにより、利用者にとってより認知度の高い施設を目
標物とすることができる。
るためのスイッチを操作することによって、目標物の決
定をやり直して新たな目標物を決定している。これによ
り、一度決めた目標物による目的地案内がわかりにくく
ても、別の目標物による目的地案内をすることで、より
わかりやすい目的地案内ができる。
と、近傍領域の方向との角度に応じて、適切な自然言語
表現を出力している。これにより、人間が記憶できる程
度の短い文を使用して、かつ地図なしでも位置関係を把
握できるという特徴を持たせたまま、より精密な目的地
案内をすることができる。
は、目的地案内装置を、目的地を入力する地点入力手段
と、施設の情報を付与した地図情報を記憶する地図情報
記憶手段と、任意の施設の指定した方向について、施設
に固有な近傍領域を求める施設近傍領域決定手段と、任
意の施設について周辺の施設から目標物として適切なも
のを決定する目標物決定手段と、2つの施設間の位置関
係を自然言語を用いて出力する自然言語出力手段ととか
ら構成したものであり、前記地図情報記憶手段に記憶し
た地図情報の施設の属性として、人々がどの程度容易に
認知できるかの度合いを示す指標である認知度と、施設
の正面、裏面、両側面の方向とを持たせ、前記目標物決
定手段が、目的地からあらかじめ定めた距離内にあり、
かつ、あらかじめ定めた値よりも高い認知度を持つ施設
を選び、前記施設近傍領域決定手段を用いて施設の正面
方向近傍領域、裏面方向近傍領域、両側面方向近傍領域
を決定し、前記選んだ施設が前記施設近傍領域決定手段
が求めた近傍領域のどれかに目的地を含むならば、前記
選んだ施設を目標物として決定し、前記自然言語出力手
段を用いて目標物と目的地との位置関係を自然言語とし
て出力することにより、人間が記憶できる程度の短い文
を使用して、かつ地図なしでも位置関係を把握できるよ
うなわかりやすい自然言語表現を用いて目的地案内をす
ることができるという作用を有する。
1に記載の目的地案内装置において、目標物決定手段が
目標物を決定する際に、目的地からあらかじめ定めた距
離内にあり、かつ、あらかじめ定めた値よりも高い認知
度を持つ施設の中から、目的地からの距離が近い順に、
施設の近傍領域に目的地を含むかどうかを調べるように
したものであり、目的地までできるだけ短い時間で到達
できるような目標物を決定し、地図なしでも目的地へ到
達しやすい案内をすることができるという作用を有す
る。
1に記載の目的地案内装置において、前記目標物決定手
段が目標物を決定する際に、目的地からあらかじめ定め
た距離内にあり、かつ、あらかじめ定めた値よりも高い
認知度を持つ施設の中から、認知度の高い順に、施設の
近傍領域に目的地を含むかどうかを調べるようにしたも
のであり、距離の計算をすることなく簡単に適切な目標
物を決定することができるという作用を有する。
1に記載の目的地案内装置において、前記地図情報記憶
手段が街区情報を記憶し、前記目標物決定手段が目標物
を決定する際に、目的地と同じ街区に含まれている施設
の中からあらかじめ定めた値よりも高い認知度を持つ施
設を選んで、施設の近傍領域に目的地を含むかどうかを
調べるようにしたものであり、距離の計算をすることな
く簡単に適切な目標物を決定することができるという作
用を有する。
1に記載の目的地案内装置において、前記地図情報記憶
手段が道路ネットワーク情報を記憶し、前記道路ネット
ワークのリンクの属性として旅行時間を持たせ、前記地
点入力手段を用いて指定した目的地を探索の始点として
前記道路ネットワークを探索することによって、前記道
路ネットワークにおいて目的地からあらかじめ定めた旅
行時間内で到達できる範囲を求めることができる道路探
索手段を備え、前記目標物決定手段が目標物を決定する
際に、前記道路探索手段が求めた範囲内にある施設の中
から認知度の高い順に施設を選んで、施設の近傍領域に
目的地を含むかどうか調べるようにしたものであり、目
的地まで一定の時間で到達できるような目標物を決定
し、地図なしでも目的地へ到達しやすい案内をすること
ができるという作用を有する。
1に記載の目的地案内装置において、現在位置を入力す
ることができる現在位置入力手段を備え、前記目標物決
定手段が目標物を決定する際に、前記現在位置入力手段
によって入力した現在位置と目的地とを結ぶ直線から一
定の距離内にある施設を選んで、施設の近傍領域に目的
地を含むかどうか調べるようにしたものであり、現在位
置と目的地との間にある施設を優先して目標物とするこ
とができるという作用を有する。
6に記載の目的地案内装置において、現在位置と目的地
との間の最適経路を求める経路探索手段を備え、前記目
標物決定手段が施設を選択する際に、前記経路探索手段
が求めた現在位置と目的地との間の最適経路からの距離
が小さい順に施設を選んで、施設の近傍領域に目的地を
含むかどうか調べるようにしたものであり、現在位置と
目的地との間にある施設を優先して目標物にするため、
目的地へ向かう時に実際に目にしやすく、認知しやすい
施設を目標にできるという作用を有する。
6または7に記載の目的地案内装置において、前記目標
物決定手段が施設を選択し、目的地が施設の近傍領域内
に含まれるかどうかを調べる際に、正面方向、裏面方
向、両側面方向の近傍領域だけでなく、現在位置からみ
て右方向、左方向、奥方向、手前方向の各近傍領域を前
記施設近傍領域決定手段が自動的に計算し、計算した各
近傍領域のどれかが目的地を含むならば、選択した施設
を目標物として決定するようにしたものであり、現在位
置からみた目標物と目的地との位置関係を表現して、目
標物の正面方向がわからなくても目的地の位置が把握で
きるという作用を有する。
1乃至8のいずれかに記載の目的地案内装置において、
施設について利用者の特性を記憶する利用者データ管理
手段を備え、前記目標物決定手段が目標物を決定する際
に、前記利用者データ管理手段を参照して、利用者の特
性に応じた施設を優先的に選択して目標物として決定す
るようにしたものであり、利用者の特性に応じた施設を
優先的に目標物として決定するため、利用者に応じて、
より認知されやすい目標物を使った目的地案内をするこ
とができるという作用を有する。
項1乃至9のいずれかに記載の目的地案内装置におい
て、記目標物決定手段に対して目標物決定のやり直しを
指示するスイッチを備え、利用者が前記スイッチを操作
することによって、前記目標物決定手段が目標物の決定
をやり直して新たな目標物を決定し、前記自然言語出力
手段が新たな目標物と目的地との位置関係を自然言語と
して出力するようにしたものであり、仮に目的地案内が
わかりにくかったとしてもスイッチの操作で目標物の決
定をやり直し、利用者にとってより認知しやすい目標物
を使った目的地案内に変えることができるという作用を
有する。
項1乃至10のいずれかに記載の目的地案内装置におい
て、前記自然言語出力手段が位置関係を自然言語として
出力する際に、目的地と目標物とを結ぶ線と、目的地を
含む施設近傍領域の計算に用いた方向との角度に応じた
自然言語表現を出力するようにしたものであり、目的地
が施設近傍領域内のどの位置にあるかによって案内表現
を変えているため、より精度の高い目的地案内ができる
という作用を有する。
用いて説明する。
態の目的地案内装置は、図1に示すように、目的地を入
力する地点入力手段101と、施設の情報を付与した地
図情報を記憶する地図情報記憶手段102と、任意の施
設の指定した方向について、施設に固有な近傍領域を求
める施設近傍領域決定手段103と、任意の施設につい
て周辺の施設から目標物として適切なものを決定する目
標物決定手段104と、2つの施設間の位置関係を自然
言語を用いて出力する自然言語出力手段105を備えて
いる。地点入力手段101は装置の利用者が目的地を指
定するために用いる。指定の方法は、例えば、「S区役
所」と施設の名称を発声することにより行なう。別の例
としては、経度と緯度などの地図上の位置を入力しても
よいし、また、施設の名称を表す文字列を入力してもよ
い。
て施設の情報を持っている。施設の情報としては個々の
施設の属性として少なくとも施設の名称と位置と正面方
向、裏面方向、側面方向を持っている。ただし、後述す
る施設近傍領域決定の精度向上のために、この他に施設
の種別、施設の規模を表す数値、施設の形状などの施設
属性や、道路ネットワークの情報を持っていてもかまわ
ない。施設近傍領域決定手段103は、指定した方向に
ついて施設固有の近傍領域を求める。ここでは、施設が
属性として持っている正面方向、裏面方向、両側面方向
の4方向についての近傍領域を求める。近傍領域とは、
自然言語で「〜前」「〜正面」「〜裏」「〜裏手」「〜
横」「〜並び」などと言い表される領域を指す。例え
ば、S駅の正面近傍領域は、「S駅前」という表現で表
される領域を指す。近傍領域を求める方法として、最も
簡単な例では、図2に示すようにあらかじめ形状だけ決
めておき施設の位置と近傍領域を決めるための4方向に
当てはめて近傍領域としてしまう方法がある。図2で、
四つの矢印は近傍領域を決めるための4方向を表してい
る。領域202が施設201の正面近傍領域、領域20
3が裏面近傍領域、領域204と領域205が側面近傍
領域である。
02に記憶する施設の情報として、施設の種別、規模を
持たせておき、種別と規模に応じて、領域の大きさを調
整する方法もある。この方法を用いれば、「S駅前」で
表される近傍領域を大きく取り、「S区役所裏」で表さ
れる近傍領域を小さく取るなどの実態に合わせた調整が
可能である。より精度の高い方法として、特開平9−1
60483「地点近傍判別方式」によるものがある。こ
の方法を用いて近傍領域を求める例を図3を用いて説明
する。この方法を用いる場合は、地図情報記憶手段10
2に道路ネットワークの情報を記憶させておく。次に、
近傍領域を求める正面方向、裏面方向、両側面方向につ
いて、近傍初期値設定地点を求めて、近傍初期値を与え
る。図3では、目標物であるS駅の正面方向の近傍領域
を求めており、近傍初期値設定地点として地点302を
選択し、近傍初期値として1. 0を与えている。
ノードを通過するごとに近傍判別値を分配伝播して与え
ていく。図3では、道路ネットワークの分岐の際に、近
傍判別値を均等に分配する方法を採用している。したが
って、地点302における近傍判別値1. 0を三つに分
配するので、地点303、地点304、地点305で近
傍判別値は0. 33となる。これを繰り返していき、あ
らかじめ定めた近傍判別のための閾値より大きい近傍判
別値を持ったノードとそれらを結ぶリンクとを近傍領域
とする。道路ネットワークの経路によって近傍判別値が
異なる場合は、大きい値を優先する。地点306では、
地点305から分配される近傍判別値が0. 16で、地
点304から分配される近傍判別値が0. 11であるた
め、大きい方をとって0. 16となっている。近傍判別
のための閾値である0. 1とすることによって、図3の
点線の部分がS駅の正面近傍として判別できる。
「地点近傍判別方式」によるものの一例であり、他に
も、近傍判別初期値を施設の種別や規模に応じて調節
し、また、道路ネットワークの形状を利用して大きな道
路に面した施設だけを領域に含めるなど、より直観に近
い近傍領域の決定をするための応用が考えられる。ま
た、以上で説明した方法以外によっても施設の近傍領域
を求められることは言うまでもない。目標物決定手段1
04は、目的地周辺の施設の中から目的地案内のために
参照するのに適切な目標物を決定する。手順の詳細は後
述する。自然言語出力手段105は、目的地と目標物と
を与えられると、両者の位置関係を自然言語として出力
する。例えば、目的地である「レストランA」が目標物
「S駅」の正面近傍領域内にある場合は、「レストラン
AはS駅前にあります」という自然言語表現を出力す
る。
動作手順を説明する。まず、ステップ401で利用者が
地点入力手段101を用いて、目的地を入力する。次
に、ステップ402で目標物決定手段104が地図情報
記憶手段102を参照して目的地の周辺の施設の中か
ら、あらかじめ定めた距離以内にあり、あらかじめ定め
た値よりも認知度が高い施設を選ぶ。ここでは、例とし
て、図5に示すように、目的地として「レストランA」
を入力し、目標物決定手段104は「S駅」「Pホテ
ル」「Qデパート」を選んだとする。円501は、レス
トランAからのあらかじめ定めた距離以内の範囲を示す
円である。次に、ステップ403以降で、選んだ施設に
ついて順に目標物として適切かどうかを調べていく。ま
ず、ステップ403で施設の一つをチェック対象施設と
して設定する。チェック対象施設の設定の方法として、
例えば、目標物の候補の中から不特定な順序で施設を選
ぶ。また、別の例としては、目的地からの距離が短い順
に選べば、できるだけ目的地から距離の近い施設が目標
物となるので、地図なしでも目的地へ到達しやすい目的
地案内ができる。さらに別の例としては、認知度の高い
順に施設を選べば、できるだけ認知されやすい施設が目
標物となるので、地図なしでも目的地の位置をつかみや
すい目的地案内ができる。
両側面方向の4方向についての近傍領域を施設近傍領域
決定手段103を用いて決定する。図3は、地図情報記
憶手段102に道路ネットワーク情報と、施設の属性と
して名称と位置と正面、裏面、両側面方向に加えて、施
設種別と施設規模とを持たせ、特開平9−160483
「地点近傍判別方式」による方式を採用し、施設種別と
施設規模と求める近傍領域の方向とで近傍判別初期値を
決定した例である。図3の点線で表した道路は「S駅」
について求めた正面近傍領域を示していて、点線で示し
た道路沿いにある施設がS駅の正面近傍領域内にあると
考える。施設近傍領域決定手段103はここにあげた方
法を取らなければならないものではなく、さまざまな方
法によって、施設近傍領域を決定することができること
はいうまでもない。次に、ステップ405で、目標物決
定手段104は、求めた施設近傍領域のうちのどれかに
目的地が含まれているかどうか調べる。含まれていれば
ステップ406でチェック対象施設を目標物として決定
する。含まれていなければ、ステップ407でチェック
対象施設を目標物候補から削除し、ステップ403に戻
って目標物候補の中の別の施設をチェック対象施設とし
て、再び目標物として適切かどうかのチェックをする。
目標物が決定したら、ステップ408で自然言語出力手
段105が目標物と目的地との位置関係を調べて自然言
語に変換し、目的地案内表現として出力する。ここで
は、「レストランAは、S駅前にあります」という目的
地案内を出力する。同様に、もしレストランAがS駅の
裏面近傍領域に含まれていたならば、「レストランA
は、S駅の裏にあります」という目的地案内を出力する
ことができる。
は、目的地の周辺から適切な目標物を選び、複雑な経路
表現ではなく目的地と目標物との位置関係だけを自然言
語表現として出力するため、人間が記憶できる程度の短
い文を用いて、かつ地図なしでも位置関係を把握できる
表現によって目的地案内をすることができる。
態の目的地案内装置は、図1に示した第1の実施の形態
の装置と同じ構成を取っており、地図情報記憶手段10
2が街区情報を記憶している。街区情報は、道路によっ
て囲まれた領域や住所の番地や号が同じ領域を表すポリ
ゴンデータとして表現する。
目的地からあらかじめ定めた距離内にある施設から選択
していた。この方法によれば、目的地を近傍領域に含ま
ないような施設を目標物の候補として多数選んでしまう
場合もある。
02において目標物の候補を選ぶ際に、目的地と同じ街
区の中にある施設の中から、あらかじめ定めた値よりも
高い認知度を持つ施設を選んでいる。この他の動作手順
は図4に示した第1の実施の形態の動作手順と同じであ
る。また、第2の実施の形態では、目標物が目的地と同
じ街区内にあるという情報を使うことができる。目標物
をSデパート、目的地をレストランAとすれば、「レス
トランAはSデパートのあるブロックにあり、Sデパー
トの裏側にあります」といった表現や、「レストランA
はSデパートの並びにあり、同じブロックです」といっ
た表現を出力することができる。
は、目的地と同じ街区にある施設の中から、目標物の候
補を選ぶため、目的地となんらかの位置関係を持った目
標物を選択する確率が高いので、効率良く目標物の決定
をすることができる。
態の目的地案内装置は、図6に示すように、道路探索手
段606を備えている。他の構成要素は図1に示した第
1の実施の形態の装置と同じであり、目的地を入力する
地点入力手段601と、施設の情報を付与した地図情報
を記憶する地図情報記憶手段602と、任意の施設の指
定した方向について、施設に固有な近傍領域を求める施
設近傍領域決定手段603と、任意の施設について周辺
の施設から目標物として適切なものを決定する目標物決
定手段604と、2つの施設間の位置関係を自然言語を
用いて出力する自然言語出力手段605を備えている。
また、図6における地図情報記憶手段602は、道路ネ
ットワーク情報を記憶している。道路ネットワークを構
成するリンクは、属性としてそれぞれのリンクにおける
旅行時間を持っている。
形態では、目標物から目的地までの到達時間を直接考慮
してはいなかった。そこで、第3の実施の形態では目標
物から目的地までの到達時間が一定の範囲内に収まるよ
うな目標物の候補の選択をしている。図7に第3の実施
の形態における動作手順を示す。
テップ702で道路探索手段606を用いて、目的地を
始点とした探索を行なう。その際に、探索はすべての道
路の分岐について並列に行ない、目的地からの経路の旅
行時間があらかじめ定めた値に達するまで探索すること
によって、目的地からあらかじめ定めた旅行時間内で到
達可能なすべての地点への経路を求めるものとする。次
に、ステップ703では、ステップ702で求めた、目
的地からあらかじめ定めた旅行時間内で到達可能な範囲
内にある施設の中からあらかじめ定めた値より認知度の
高い施設を選ぶ。ステップ704では、目標物候補の中
から認知度の高い順にチェック対象施設とする。以下、
ステップ705からステップ709までは、図4に示し
た第1の実施の形態の動作手順におけるステップ404
からステップ408と同じである。
までの旅行時間情報を使うことができる。目標物をSデ
パート、目的地をレストランAとすれば、「レストラン
AはSデパートの裏側にあり、歩いて2分以内のところ
にあります」といった表現や、「レストランAはSデパ
ートの正面に向かって右に1分くらいのところです」と
いった表現を出力することができる。
は、あらかじめ定めた旅行時間で到達可能な範囲内から
目標物を選ぶことにより、目的地まで行きやすい目標物
を参照した目的地案内をすることができる。
態の目的地案内装置は、図8に示すように、現在位置を
入力することができる現在位置入力手段807を備えて
いる。その他の構成は、図1に示した第1の実施の形態
の装置と同じであり、目的地を入力する地点入力手段8
01と、施設の情報を付与した地図情報を記憶する地図
情報記憶手段802と、任意の施設の指定した方向につ
いて、施設に固有な近傍領域を求める施設近傍領域決定
手段803と、任意の施設について周辺の施設から目標
物として適切なものを決定する目標物決定手段804
と、2つの施設間の位置関係を自然言語を用いて出力す
る自然言語出力手段805を備えている。
では、目的地案内装置の利用者がどこにいるかを考慮し
ていなかった。そこで、第4の実施の形態では、利用者
の現在位置を考慮して目標物を決定する。
す。まず、ステップ901で利用者は、現在位置入力手
段807を用いて現在位置を入力する。その方法は、表
示した地図上をクリックする方法、最寄りの施設を入力
する方法、GPSを用いて自動的に入力する方法など、
どのような方法を用いてもかまわない。ステップ902
で目的地を入力し、ステップ903で目標物の候補を選
ぶところは図4で説明した第1の実施の形態の動作手順
のステップ401、ステップ402と同じである。ステ
ップ904で、目標物の候補からチェック対象施設を選
ぶ際に、ステップ901で入力した現在位置とステップ
902で入力した目的地とを結ぶ直線からあらかじめ定
めた距離内にある施設から選ぶ。これによって現在位置
と目的地との間にある施設を優先して目標物とすること
ができる。以降、ステップ905からステップ909ま
では、第1の実施の形態の動作手順のステップ404か
らステップ408と同じである。
を結ぶ直線との距離を基準にする代わりに、現在位置か
ら目的地までの最適経路との距離を基準にしてもよい。
その場合には、第4の実施の形態の装置の構成に経路探
索手段を加え、ステップ903で目的地を入力した後
に、現在位置から目的地までの最適経路を求める必要が
ある。さらに、ステップ904では、目標物の候補から
チェック対象施設を選ぶ際に、現在位置から目的地まで
の最適経路との距離が小さいものから順に選ぶ。
は、現在位置と目的地との間にある施設を優先して目標
物にするため、目的地へ向かう時に実際に目にしやす
く、認知しやすい施設を目標にできる。
態の目的地案内装置は、第4の実施の形態の装置と同じ
構成を取っている。
での装置では、施設の近傍領域として正面方向、裏面方
向、両側面方向の4つの方向の近傍領域を求めていた。
ここでいう正面とは、あらかじめ施設の属性として地図
情報記憶手段に記憶させておいたものである。しかし、
目標物の正面方向がどちらかわからないときには、目標
物の近くまで行かなければ目的地の位置が把握できな
い。そこで、現在位置がわかっている場合には、現在位
置から目標物をみたときの右、左、手前、奥のような方
向の参照の仕方ができれば、よりわかりやすい目的地案
内となる。そこで、第5の実施の形態では現在位置から
みた右方向、左方向、手前方向、奥方向の近傍領域を求
めるようにしている。
す。ステップ1005で施設の近傍領域を求める際に、
現在位置からみたチェック対象施設の右方向、左方向、
手前方向、奥方向を決め、それぞれの方向について施設
近傍領域を求める。図11にそれぞれの近傍領域の例を
示す。施設1101は目的地を表し、施設1102はチ
ェック対象施設を表す。地点1103は現在位置を表
す。チェック対象施設1102の四つの矢印はあらかじ
め定めた施設近傍領域計算用の4方向を表す。領域11
04はチェック対象施設の手前近傍領域を表している。
同様に、領域1105、領域1106、領域1107は
チェック対象施設のそれぞれ右近傍領域、左近傍領域、
奥近傍領域を表している。ステップ1006では、施設
近傍領域のどれかに目的地を含むかどうか調べる。この
とき、あらかじめ施設の属性として与えた正面、裏面、
両側面の各方向に、現在位置からみた右方向、左方向、
手前方向、奥方向を加えた8方向をチェックする。ただ
し、例えば正面方向と手前方向が重なっているなど、現
在位置からみた方向と目標物にあらかじめ定めた方向と
が同じである場合は、4方向だけを調べることになる。
ステップ1009では、目標物と目的地との関係を、例
えば「レストランAはSデパートの手前にあります」と
いった表現や「レストランAはSデパートの奥にありま
す」といった表現、あるいは「レストランAはそこから
見てSデパートの右にあります」といった表現で出力す
る。現在位置から見た方向と目標物にあらかじめ定めた
方向とが同じである場合は、現在位置から見た目的地案
内表現を出力する。
位置を基準とした位置関係を用いて目的地案内をするた
め、目標物の正面がどちらかわからなくても目的地の位
置を把握することができる。
態の目的地案内装置は、施設について利用者ごとの特性
を記憶する利用者データ管理手段を備えている。その他
の構成は、第1の実施の形態から第5の実施の形態のど
の構成を取っても良い。
での目的地案内装置は、目標物となる施設の認知のしや
すさを表すために、一般的な認知度の値を属性として記
憶させていた。しかし、施設の認知のしやすさは個々の
利用者ごとに異なることが多い。そこで、第6の実施の
形態の装置では、利用者データ管理手段が個々の利用者
ごとに利用者特性を管理し、目標物の候補の中からチェ
ック対象施設を選択する際に、利用者の特性に応じた施
設を優先して選んでいる。
性としては、例えば、利用者がよく知っている施設種別
があげられる。デパートを目標物にしてもよく位置がわ
からないが、有名ブランドショップならば良く知ってい
るという利用者に対しては、有名ブランドショップとい
う施設種別を特性データとして利用し、他の施設よし優
先して目標物として選べばその利用者にとってはより認
知しやすい目標物が選べる。他の特性データの例として
は、利用者の年齢や職業などが考えられる。これ以外で
も、利用者の特性を表すデータであればなんでもかまわ
ない。
知っている施設種別を用いる場合の例を説明する。地図
情報記憶手段は施設の属性として「百貨店」「レストラ
ン」「鉄道駅」のような施設の種別を記憶している。利
用者データ管理手段は利用者が指定した施設種別を記憶
しており、目標物の候補の中からチェック対象施設を選
択するときに、まず利用者がよく知っている施設種別を
持った施設を選択し、それらの施設の中から距離や認知
度に応じてチェック対象施設を決める。利用者データ管
理手段が記憶する施設種別は一種類でも複数種類でもか
まわない。
は、利用者の特性に応じた施設を優先的に目標物として
決定するため、利用者に応じて、より認知されやすい目
標物を使った目的地案内をすることができる。
態の目的地案内装置は、目標物決定のやり直しをさせる
ためのスイッチを備えている。その他の構成は、第1の
実施の形態から第6の実施の形態のどの構成を取っても
良い。
での目的地案内装置は、目標物の候補の中から、施設近
傍領域に目的地を含むという条件を最初に満たした施設
を目標物として決定している。しかし、選ばれた目標物
は利用者にとって最もわかりやすいとは限らない。そこ
で、第7の実施の形態では、仮に出力した目的地案内表
現がわかりにくかった場合に、利用者がスイッチを操作
すると目標物の決定以降のステップをやり直すようにし
ている。
装置として、第1の実施の形態の装置の構成に目標物決
定のやり直しをさせるスイッチを加えた構成を取った場
合の、動作手順を示している。ステップ1201からス
テップ1208までは、図4に示した第1の実施の形態
の動作手順のステップ401からステップ408と同じ
である。ステップ1209では、利用者が目標物決定の
やり直しをスイッチにより指示したら、ステップ120
7に進んでチェック対象施設を目標物候補から削除し、
さらにステップ1203へ進んで新たな目標物の決定を
行なう。例えば、仮に「レストランAはS駅前にありま
す」という表現が利用者にとってわかりにくかったとし
て、目標物の決定をやり直すことによって、利用者は
「レストランはAはSデパートの正面にあります」とい
う別の表現を得ることができる。
案内がわかりにくかったとしてもスイッチの操作で目標
物の決定をやり直し、利用者にとってより認知しやすい
目標物を使った目的地案内に変えることができる。
態の目的地案内装置は、実施の形態1から実施の形態7
までのどの構成を取っても良い。第8の実施の形態の装
置は、自然言語出力手段が位置関係を自然言語として出
力する際に、目的地と目標物とを結ぶ線と、目標物を含
む施設近傍領域の計算に用いた方向との、角度に応じた
自然言語表現を出力することを特徴としている。
る自然言語出力手段の動作を説明する。1301は目標
物を表し、領域1302は目標物1301の施設正面近
傍を表す。矢印1303はあらかじめ与えた目標物13
01の正面方向を表している。角度1304は自然言語
出力手段が出力する目的地案内表現を変化させるために
あらかじめ設定した角度である。施設近傍領域を、施設
近傍領域を計算するのに用いた方向から角度1304以
内の領域と、それ以外の領域とに分割し、目的地がどち
らの領域に含まれているかによって、目的地案内表現を
変化させる。領域1305は、正面方向1303から角
度1304以内の範囲を表している。1306は目的地
を表している。角度1307は目的地と目標物を結ぶ線
と、正面方向との角度を表す。角度1307は角度13
04より大きいので、目的地は領域1305には含まれ
ないことがわかる。また、目的地は正面方向から時計回
り方向に存在することから、図13の例では、目的地を
レストランA、目標物をS駅とすれば、自然言語出力手
段は「レストランAはS駅の正面にあり、S駅を背にし
て右手にあります」といった目的地案内表現を出力す
る。仮に目的地が領域1305に含まれていたならば、
「レストランAはS駅の真正面にあります」といった表
現を出力する。ここでは、案内表現出力を変化させるた
めの角度を一つだけ設定したが、もちろん、複数の角度
を設定して、さらに細かく案内表現を変化させてもかま
わない。その場合には、例えば「レストランAは、S駅
を背にして真正面からやや左手にあります」といった表
現を出力する。
施設近傍領域内のどの位置にあるかによって案内表現を
変えているため、より精度の高い目的地案内ができる。
の周辺から適切な目標物を選び、目的地と目標物との位
置関係だけを自然言語表現として出力するため、人間が
記憶できる程度の短い文を用いて、かつ地図なしでも位
置関係を把握できるという有利な効果が得られる。
にある施設の中から目標物の候補を選ぶため、目的地と
なんらかの位置関係を持った目標物を選択する確率が高
く、目標物決定の効率が良いという有利な効果が得られ
る。
旅行時間で到達可能な範囲内から目標物を選ぶことによ
り、目的地まで行きやすい目標物を参照できるという有
利な効果が得られる。
との間にある施設を優先して目標物にするため、目的地
へ向かう時に実際に目にしやすく、認知しやすい施設を
目標にできるという有利な効果が得られる。
した位置関係を用いて目的地案内をするため、目標物の
正面がどちらかわからなくても目的地の位置を把握でき
るという有利な効果が得られる。
じた施設を優先的に目標物として決定するため、個々の
利用者ごとにより認知されやすい目標物を参照できると
いう有利な効果が得られる。
目標物の決定をやり直すことによって、仮に目的地案内
がわかりにくかったとしても、より認知しやすい目標物
に変えることができるという有利な効果が得られる。
領域のどの位置にあるかによって案内表現を変えている
ため、より精度の高い目的地案内ができるという有利な
効果が得られる。
図
図
図
た図
の例を示した図
た図
図
Claims (11)
- 【請求項1】 目的地を入力する地点入力手段と、施設
の情報を付与した地図情報を記憶する地図情報記憶手段
と、任意の施設の指定した方向について、施設に固有な
近傍領域を求める施設近傍領域決定手段と、任意の施設
について周辺の施設から目標物として適切なものを決定
する目標物決定手段と、2つの施設間の位置関係を自然
言語を用いて出力する自然言語出力手段とを備え、 前記地図情報記憶手段に記憶した地図情報の施設の属性
として、人々がどの程度容易に認知できるかの度合いを
示す指標である認知度と、施設の正面、裏面、両側面の
方向とを持たせ、前記目標物決定手段が、目的地からあ
らかじめ定めた距離内にあり、かつ、あらかじめ定めた
値よりも高い認知度を持つ施設を選び、前記施設近傍領
域決定手段を用いて施設の正面方向近傍領域、裏面方向
近傍領域、両側面方向近傍領域を決定し、前記選んだ施
設が前記施設近傍領域決定手段が求めた近傍領域のどれ
かに目的地を含むならば、前記選んだ施設を目標物とし
て決定し、前記自然言語出力手段を用いて目標物と目的
地との位置関係を自然言語として出力することを特徴と
する目的地案内装置。 - 【請求項2】 前記目標物決定手段が目標物を決定する
際に、目的地からあらかじめ定めた距離内にあり、か
つ、あらかじめ定めた値よりも高い認知度を持つ施設の
中から、目的地からの距離が近い順に、施設の近傍領域
に目的地を含むかどうかを調べることを特徴とする請求
項1に記載の目的地案内装置。 - 【請求項3】 前記目標物決定手段が目標物を決定する
際に、目的地からあらかじめ定めた距離内にあり、か
つ、あらかじめ定めた値よりも高い認知度を持つ施設の
中から、認知度の高い順に、施設の近傍領域に目的地を
含むかどうかを調べることを特徴とする請求項1に記載
の目的地案内装置。 - 【請求項4】 前記地図情報記憶手段が街区情報を記憶
し、前記目標物決定手段が目標物を決定する際に、目的
地と同じ街区に含まれている施設の中からあらかじめ定
めた値よりも高い認知度を持つ施設を選んで、施設の近
傍領域に目的地を含むかどうかを調べることを特徴とす
る請求項1に記載の目的地案内装置。 - 【請求項5】 前記地図情報記憶手段が道路ネットワー
ク情報を記憶し、前記道路ネットワークのリンクの属性
として旅行時間を持たせ、前記地点入力手段を用いて指
定した目的地を探索の始点として前記道路ネットワーク
を探索することによって、前記道路ネットワークにおい
て目的地からあらかじめ定めた旅行時間内で到達できる
範囲を求めることができる道路探索手段を備え、前記目
標物決定手段が目標物を決定する際に、前記道路探索手
段が求めた範囲内にある施設の中から認知度の高い順に
施設を選んで、施設の近傍領域に目的地を含むかどうか
調べることを特徴とする請求項1に記載の目的地案内装
置。 - 【請求項6】 現在位置を入力することができる現在位
置入力手段を備え、前記目標物決定手段が目標物を決定
する際に、前記現在位置入力手段によって入力した現在
位置と目的地とを結ぶ直線から一定の距離内にある施設
を選んで、施設の近傍領域に目的地を含むかどうか調べ
ることを特徴とする請求項1に記載の目的地案内装置。 - 【請求項7】 現在位置と目的地との間の最適経路を求
める経路探索手段を備え、前記目標物決定手段が施設を
選択する際に、前記経路探索手段が求めた現在位置と目
的地との間の最適経路からの距離が小さい順に施設を選
んで、施設の近傍領域に目的地を含むかどうか調べるこ
とを特徴とする請求項6に記載の目的地案内装置。 - 【請求項8】 前記目標物決定手段が施設を選択し、目
的地が施設の近傍領域内に含まれるかどうかを調べる際
に、正面方向、裏面方向、両側面方向の近傍領域だけで
なく、現在位置からみて右方向、左方向、奥方向、手前
方向の各近傍領域を前記施設近傍領域決定手段が自動的
に計算し、計算した各近傍領域のどれかが目的地を含む
ならば、選択した施設を目標物として決定することを特
徴とする請求項6または7に記載の目的地案内装置。 - 【請求項9】 施設について利用者の特性を記憶する利
用者データ管理手段を備え、前記目標物決定手段が目標
物を決定する際に、前記利用者データ管理手段を参照し
て、利用者の特性に応じた施設を優先的に選択して目標
物として決定することを特徴とする請求項1乃至8のい
ずれかに記載の目的地案内装置。 - 【請求項10】 前記目標物決定手段に対して目標物決
定のやり直しを指示するスイッチを備え、利用者が前記
スイッチを操作することによって、前記目標物決定手段
が目標物の決定をやり直して新たな目標物を決定し、前
記自然言語出力手段が新たな目標物と目的地との位置関
係を自然言語として出力することを特徴とする請求項1
乃至9のいずれかに記載の目的地案内装置。 - 【請求項11】 前記自然言語出力手段が位置関係を自
然言語として出力する際に、目的地と目標物とを結ぶ線
と、目的地を含む施設近傍領域の計算に用いた方向との
角度に応じた自然言語表現を出力することを特徴とする
請求項1乃至10のいずれかに記載の目的地案内装置。
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鈴木 祥宏(外2名),経路伝達のための表現メディア変換,電子情報通信学会論文誌 D−II,日本,社団法人 電子情報通信学会 情報・システムソサイエ,1998年12月25日,Vol.J81−D−II No.12,2802−2810 |
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