JP3533989B2 - 筒内噴射式火花点火内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

筒内噴射式火花点火内燃機関の燃料噴射制御装置

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JP3533989B2
JP3533989B2 JP16399599A JP16399599A JP3533989B2 JP 3533989 B2 JP3533989 B2 JP 3533989B2 JP 16399599 A JP16399599 A JP 16399599A JP 16399599 A JP16399599 A JP 16399599A JP 3533989 B2 JP3533989 B2 JP 3533989B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、機関燃焼室内に
燃料を噴射する主燃料噴射弁と、機関始動時に吸気通路
内に燃料を噴射する補助燃料噴射弁とを備えた筒内噴射
式火花点火内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】機関燃焼室内(筒内)に燃料を直接噴射
するようにした火花点火式の内燃機関においては、筒内
噴射用の主燃料噴射弁に加え、吸気通路内に燃料を噴射
する補助燃料噴射弁を備えるものが従来より知られてい
る(例えば特開平10−18884号公報、特開平10
ー176574号公報参照)。こうした内燃機関では、
機関始動に必要な燃料の一部を補助燃料噴射弁から噴射
し、吸気通路内を流れる吸入空気と十分に混合させ、気
化させた後にこれを機関燃焼室に導入させることによ
り、冷間時においても良好な機関始動性を確保するよう
にしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、筒内噴射式
の内燃機関では、燃料を機関駆動式の高圧ポンプを用い
て高圧に加圧して燃料噴射弁に供給するようにしている
が、機関始動時には、この高圧ポンプによる燃料の加圧
が行われず、或いはその加圧が十分ではなくなるため、
燃料噴射圧が低下して燃料噴霧の粒径が大きくなる。こ
のため、主燃料噴射弁から機関燃焼室内に噴射される燃
料のうち機関ピストンの頂部や機関燃焼室の内壁に付着
する燃料の割合が増大するようになる。更に、冷間始動
時のように、機関燃焼室内の温度が低い場合には、燃料
噴霧の気化が促進され難いため、同燃焼室内における燃
料の拡散が不十分になる。
【0004】その結果、主燃料噴射弁及び補助燃料噴射
弁から機関燃焼室内に供給される燃料のうちの一部しか
実際の燃焼に供されないようになり、燃焼空燃比(実際
に燃焼に供される燃料の量に対して機関燃焼室に導入さ
れる吸入空気の量の比)がリーン化する(増大する)よ
うになる。スロットル開度の増大等に伴って機関燃焼室
に導入される吸入空気の量が増大した場合には、こうし
た燃焼空燃比のリーン化度合も一層大きくなる。
【0005】そして、このように燃焼空燃比がリーン化
すると、燃焼が緩慢になるために、混合気が点火されて
からその燃焼が終了するまでの期間が増大するようにな
る。その結果、吸気バルブの開弁時期まで燃焼が継続さ
れ、同バルブが開弁した際に、機関燃焼室内に残った火
炎が補助燃料噴射弁の燃料噴射によって形成された吸気
通路内の混合気に着火してしまうおそれがあった。こう
した現象は、一般にバックファイヤと称され、吸気管等
の吸気系部品の耐久性を低下させる一因となる。
【0006】この発明は、こうした実情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、バックファイヤの発生を抑
制することのできる筒内噴射式火花点火内燃機関の燃料
噴射制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の手段及びその作用効果について以下に記載する
【0008】
【0009】
【0010】請求項に記載した発明では、機関燃焼室
内に燃料を噴射する主燃料噴射弁と、機関始動時に吸気
通路内に燃料を噴射する補助燃料噴射弁とを備えた筒内
噴射式火花点火内燃機関の燃料噴射制御装置において、
前記機関燃焼室に導入される吸入空気の量を調節するス
ロットルバルブの開度が所定開度より大きいときに前記
補助燃料噴射弁の燃料噴射を禁止する補助燃料噴射禁止
手段を備えるようにしている。
【0011】上記構成によれば、スロットルバルブの開
度が所定開度より大きいときには、補助燃料噴射弁の燃
料噴射が禁止されるため、吸気通路内に混合気は生成さ
れず、同通路を吸入空気のみが流れるようになる。従っ
て、吸入空気量の増量に伴って燃焼空燃比のリーン化度
合が大きくなり、機関燃焼室内の混合気の燃焼が緩慢に
なった状態においても、バックファイヤの発生を確実に
抑制することができるようになる。
【0012】ところで、このように補助燃料噴射弁の燃
料噴射が禁止されると機関始動性が低下する結果、始動
が完了せず、主燃料噴射弁から噴射された燃料が燃焼し
ないまま機関燃焼室の壁面に付着することがある。この
ため、始動をやり直す場合、前回の始動時に機関燃焼室
の壁面に付着した燃料の気化によって機関燃焼室内の燃
焼空燃比が過度にリッチになり、こうしたやり直しの始
動時における機関始動性を悪化させてしまうおそれがあ
る。
【0013】そこで、請求項に記載した発明では、請
求項に記載した筒内噴射式火花点火内燃機関の燃料噴
射制御装置において、前記補助燃料噴射禁止手段により
前記補助燃料噴射弁の燃料噴射が禁止されるときに前記
主燃料噴射弁の燃料噴射を禁止する主燃料噴射禁止手段
を更に備えるようにしている。
【0014】上記構成によれば、請求項に記載した発
明の作用効果に加えて、上記のようなやり直しの始動時
における機関始動性の悪化を抑制することができるよう
になる。
【0015】請求項に記載した発明は、請求項に記
載した筒内噴射式火花点火内燃機関の燃料噴射制御装置
において、前記補助燃料噴射禁止手段により前記補助燃
料噴射弁の燃料噴射が禁止されるときに前記主燃料噴射
弁の燃料噴射量を増量する主燃料噴射増量手段を更に備
えるようにしている。
【0016】上記構成によれば、請求項に記載した発
明の作用効果に加えて、補助燃料噴射弁の燃料噴射が禁
止されることに伴う機関始動性の悪化を抑制することが
できるようになる。
【0017】請求項に記載した発明では、機関燃焼室
内に燃料を噴射する主燃料噴射弁と、機関始動時に吸気
通路内に燃料を噴射する補助燃料噴射弁とを備えた筒内
噴射式火花点火内燃機関の燃料噴射制御装置において、
前記機関燃焼室に導入される吸入空気の量を調節するス
ロットルバルブの開度が所定開度より大きいときに前記
補助燃料噴射弁の燃料噴射量を減量する補助燃料噴射減
量手段を備えるようにしている。
【0018】上記構成によれば、スロットルバルブの開
度が所定開度より大きいときには、補助燃料噴射弁の燃
料噴射量が減量されるため、吸気通路内に生成される混
合気の燃料濃度が低く抑えられるようになる。従って、
吸入空気量の増量に伴って燃焼空燃比のリーン化度合が
大きくなり、機関燃焼室内の混合気の燃焼が緩慢になっ
た状態においても、機関燃焼室内の火炎は吸気通路内の
混合気に着火し難くなり、バックファイヤの発生を抑制
することができるようになる。
【0019】請求項に記載した発明では、請求項
記載した筒内噴射式火花点火内燃機関の燃料噴射制御装
置において、前記補助燃料噴射減量手段により前記補助
燃料噴射弁の燃料噴射量が減量されるときに前記主燃料
噴射弁の燃料噴射量を増量する主燃料噴射増量手段を更
に備えるようにしている。
【0020】上記構成によれば、請求項に記載した発
明の作用効果に加えて、補助燃料噴射弁の燃料噴射量が
減量されることに伴う機関始動性の悪化を抑制すること
ができるようになる。
【0021】請求項に記載した発明では、請求項
記載した筒内噴射式火花点火内燃機関の燃料噴射制御装
置において、前記補助燃料噴射減量手段は前記スロット
ルバルブの開度が大きくなるほど前記補助燃料噴射弁の
燃料噴射量の減量度合を大きく設定し、前記主燃料噴射
増量手段は前記補助燃料噴射弁の燃料噴射量の減量度合
に応じて前記主燃料噴射弁の燃料噴射量の増量度合を設
定するようにしている。
【0022】上記構成によれば、請求項に記載した発
明の作用効果に加えて、機関燃焼室に導入される吸入空
気の量の増大に伴って、燃焼空燃比のリーン化度合が大
きくなり、機関燃焼室内の混合気の燃焼速度が低下する
ほど、即ち、機関燃焼室内の火炎が吸気通路内の混合気
に着火し易い状態になるほど、同混合気の燃料濃度が低
く抑えられるようになる。また、こうした補助燃料噴射
弁の燃料噴射量の減量度合に応じて主燃料噴射弁の燃料
噴射量の増量度合が設定されるため、補助燃料噴射弁の
燃料噴射量の減量に伴う機関始動性の低下が主燃料噴射
弁の燃料噴射量の増量によって好適に補償されるように
なる。従って、上記構成によれば、バックファイヤの発
生と機関始動性の悪化とをそれぞれ適切に抑制すること
ができるようになる。
【0023】請求項に記載した発明では、機関燃焼室
内に燃料を噴射する主燃料噴射弁と、機関始動時に吸気
通路内に燃料を噴射する補助燃料噴射弁とを備えた筒内
噴射式火花点火内燃機関の燃料噴射制御装置において、
前記機関燃焼室に導入される吸入空気の量を調節するス
ロットルバルブの開度が大きくなるほど前記補助燃料噴
射弁の燃料噴射量を大きく減量する補助燃料噴射減量手
段を備えるようにしている。
【0024】上記構成によれば、機関燃焼室に導入され
る吸入空気の量の増大に伴って、燃焼空燃比のリーン化
度合が大きくなり、機関燃焼室内の混合気の燃焼速度が
低下するほど、即ち、機関燃焼室内の火炎が吸気通路内
の混合気に着火し易い状態になるほど、同混合気の燃料
濃度が低く抑えられるようになる。従って、バックファ
イヤの発生を好適に抑制することができるようになる。
【0025】請求項に記載した発明では、請求項
記載した筒内噴射式火花点火内燃機関の燃料噴射制御装
置において、前記補助燃料噴射減量手段により前記補助
燃料噴射弁の燃料噴射量を減量する際の減量度合が大き
くなるほど前記主燃料噴射弁の燃料噴射量を大きく増量
する主燃料噴射増量手段を更に備えるようにしている。
【0026】上記構成によれば、請求項に記載した発
明の作用効果に加えて、補助燃料噴射弁の燃料噴射量の
減量に伴う機関始動性の悪化を主燃料噴射弁の燃料噴射
量の増量によって好適に抑制することができるようにな
る。
【0027】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]以下、本発明
を筒内噴射式ガソリンエンジンの燃料噴射制御装置に適
用するようにした第1の実施形態について説明する。
【0028】図1は、本実施形態における燃料噴射制御
装置の概略構成を示している。この燃料噴射制御装置
は、エンジン10に燃料を噴射供給する燃料供給系2
0、この燃料供給系20による燃料噴射等を制御する制
御系30、各種センサからなり、これらセンサからの検
出信号を制御データの一部として制御系30に出力する
検出系40を備えて構成される。
【0029】燃料噴射制御装置の燃料供給系20は、エ
ンジン10の各気筒#1〜#4に対応して設けられ、そ
れら気筒#1〜#4の燃焼室14内に燃料を直接噴射す
る主燃料噴射弁21、この主燃料噴射弁21に燃料を分
配供給するデリバリパイプ22、このデリバリパイプ2
2に燃料タンク23内の燃料を供給するサプライポンプ
24及びフィードポンプ25、同フィードポンプ25か
ら燃料が直接供給されて、吸気通路11の一部を構成す
るサージタンク12内に燃料を噴射する補助燃料噴射弁
26を備えている。
【0030】主燃料噴射弁21及び補助燃料噴射弁26
はいずれも、その内部に電磁ソレノイド(図示略)を備
えており、この電磁ソレノイドに対して入力される制御
系30からの駆動信号に基づいてこれら各弁21,26
の燃料噴射量及び燃料噴射時期が設定される。
【0031】サプライポンプ24は、通常運転時におい
ては、フィードポンプ25から圧送される燃料を高圧に
加圧してデリバリパイプ22に圧送する。従って、主燃
料噴射弁21からは高圧の燃料が燃焼室14内に噴射さ
れる。一方、機関始動時においては、このサプライポン
プ24による燃料の加圧は停止され、フィードポンプ2
5から圧送される燃料は、同サプライポンプ24の加圧
室(図示略)を介してデリバリパイプ22に供給される
ようになる。従って、主燃料噴射弁21及び補助燃料噴
射弁26による燃料噴射はいずれも、このフィードポン
プ25による燃料圧送に基づいて行われるようになる。
【0032】また、エンジン10には各気筒#1〜#4
に対応して点火プラグ15が設けられている。点火プラ
グ15はそれぞれ点火コイル(図示略)を内蔵するイグ
ナイタ16に接続されており、その点火時期は制御系3
0からイグナイタ16に出力される点火信号に基づいて
設定される。
【0033】吸気通路11においてサージタンク12よ
りも上流側には、同吸気通路11を通じて燃焼室14内
に導入される吸入空気の量を調節するスロットルバルブ
17が設けられている。このスロットルバルブ17の開
度は、制御系30により制御されるスロットルモータ1
8によって調節される。
【0034】燃料噴射制御装置の制御系30は、電子制
御装置32をはじめ、この電子制御装置32を通じて駆
動制御される主燃料噴射弁21及び補助燃料噴射弁26
の電磁ソレノイド、イグナイタ16、スロットルモータ
18を備えて構成される。
【0035】電子制御装置32は、演算処理を実行する
演算部33、各種制御プログラムやその実行に際して参
照されるデータが記憶される記憶部34、上記各燃料噴
射弁21,26(電磁ソレノイド)等に駆動信号を出力
する出力部35、各種センサの検出信号が入力される入
力部36等々によって構成される。
【0036】また、出力部35には、機関始動時にエン
ジン10の自立運転が可能になるまでの間、エンジン1
0のクランクシャフト(図示略)を駆動するスタータ1
9が接続されている。このスタータ19による始動動作
(クランキング)は、イグニッションスイッチ(図示
略)が始動位置に切り換えられたときに開始される。
【0037】燃料噴射制御装置の検出系40は、アクセ
ルセンサ41、水温センサ42、吸気圧センサ43、ス
ロットルセンサ44,回転数センサ45、及び気筒判別
センサ46を備えて構成される。
【0038】アクセルセンサ41は、アクセルペダル1
3の近傍に設けられてその踏込量(アクセル開度ACC
P)を検出するセンサであり、水温センサ42は、エン
ジン10のウォータジャケット(図示略)に設けられて
機関冷却水の温度(冷却水温THW)を検出するセンサ
である。また、吸気圧センサ43は、サージタンク12
に設けられて同タンク12内における吸入空気の圧力
(吸気圧PM)を検出するセンサであり、スロットルセ
ンサ44はスロットルバルブ17の開度(スロットル開
度TA)を検出するセンサである。これらセンサ41〜
44の検出信号はいずれも、入力部36において適宜に
A/D(アナログ/ディジタル)変換された後に演算部
33に取り込まれる。
【0039】回転数センサ45は、クランクシャフト
(図示略)の近傍に設けられてその回転に応じた検出信
号を出力するセンサであり、また、気筒判別センサ46
は、カムシャフト(図示略)の近傍に設けられてその回
転に応じた検出信号を出力するセンサである。これらセ
ンサ45,46の検出信号はいずれも、入力部36にお
いて波形整形され、クランクシャフト或いはカムシャフ
トの回転に同期したパルス信号として演算部33にそれ
ぞれ取り込まれる。演算部33では、これらパルス信号
に基づいて、クランクシャフトの回転速度(機関回転速
度NE)及び回転位相角(クランク角CA)をそれぞれ
算出する。
【0040】このように構成される本実施形態の燃料噴
射制御装置では、機関始動時において、燃焼空燃比のリ
ーン化度合が大きく、従って燃焼室14内の火炎が吸気
通路11内の混合気に着火するおそれがあると判断した
場合に、補助燃料噴射弁26による燃料噴射を禁止する
ことにより、バックファイヤの発生を抑制するようにし
ている。
【0041】以下、こうした本実施形態に係る燃料噴射
制御の詳細について図2及び図3を併せ参照して説明す
る。図2は、機関始動時の燃料噴射量を算出する際の処
理手順を示すフローチャートである。このフローチャー
トに示す一連の処理は、所定のクランク角毎(例えば3
0°CA(Crank Angle ))毎の割込処理として制御系
30、詳しくは電子制御装置32の演算部33により実
行される。
【0042】まず、この処理に際しては、機関始動時で
あるか否かが判定される(ステップ110)。この判定
は、機関回転速度NEと所定回転速度(例えば400r
pm)との比較に基づいて行われる。そして、機関回転
速度NEが所定回転速度以上であり、機関始動時ではな
いと判定されると(ステップ110:NO)、処理が一
旦終了される。因みに、この場合には、別の処理ルーチ
ンを通じて、アクセル開度ACCP等に基づき主燃料噴
射弁21の燃料噴射量が決定される。
【0043】一方、機関始動時であると判定されると
(ステップ110:YES)、冷却水温THWに基づい
て、機関始動時の筒内燃料噴射量QINJST及び補助
燃料噴射量QINJADDが算出される(ステップ12
0,130)。ここで、上記筒内燃料噴射量QINJS
Tは、主燃料噴射弁21から燃焼室14内に直接噴射さ
れる燃料の機関始動時における要求量であり、補助燃料
噴射量QINJADDは、補助燃料噴射弁26からサー
ジタンク12内に噴射される燃料の機関始動時における
要求量である。
【0044】これら各要求量QINJST,QINJA
DDと冷却水温THWとの関係は、例えば図3に示すよ
うな関数マップとして電子制御装置32の記憶部34に
記憶されている。同図に示すように、補助燃料噴射量Q
INJADDは、冷却水温THWが高くなるほど少なく
なり、同冷却水温THWが所定温度以上になると、
「0」に設定される。従って、補助燃料噴射弁26の燃
料噴射は、冷却水温THWが所定温度未満である機関始
動時にのみ実行されることとなる。
【0045】次に、スロットル開度TAが所定開度a°
以上であるか否かが判断される(ステップ140)。こ
の判断処理では、スロットル開度TAと所定開度a°と
の比較を通じて、燃焼室14内に導入される吸入空気の
量が所定量より多いか否か、換言すれば、燃焼空燃比の
リーン化度合がバックファイヤの発生が予想される度合
よりも大きいか否かが判断される。
【0046】ここで、スロットル開度TAが所定開度a
°以下であり、従って吸入空気量が所定量以下であると
判断されると(ステップ140:NO)、本処理は一旦
終了される。この場合には、バックファイヤの発生する
おそれはないものとして、既に設定されている筒内燃料
噴射量QINJST及び補助燃料噴射量QINJADD
に基づいて主燃料噴射弁21及び補助燃料噴射弁26が
それぞれ駆動制御される。従って、これら各燃料噴射弁
21,26からは、上記各要求量QINJST,QIN
JADDと等しい量の燃料が燃焼室14及びサージタン
ク12内にそれぞれ噴射されるようになる。
【0047】一方、スロットル開度TAが所定開度a°
より大きく、従って吸入空気量が所定量より多いと判断
されると(ステップ140:YES)、燃焼空燃比のリ
ーン化度合が大きく、バックファイヤの発生するおそれ
があるため、上記各要求量QINJST,QINJAD
Dが再設定される(ステップ150,160)。即ち、
現在の筒内燃料噴射量QINJSTに対して補助燃料噴
射量QINJADDが加算され、その加算値(=QIN
JST+QINJADD)が新たな筒内燃料噴射量QI
NJSTとして設定される(ステップ150)。そして
補助燃料噴射量QINJADDが「0」に設定され(ス
テップ160)、本処理が一旦終了される。従って、こ
の場合には、補助燃料噴射弁26による燃料噴射が禁止
されるとともに、主燃料噴射弁21からは、本来の燃料
噴射量要求値(筒内燃料噴射量QINJST)よりも補
助燃料噴射量QINJADDに相当する分だけ多い量の
燃料が噴射されるようになる。
【0048】このように本実施形態では、スロットル開
度TAの大きさに基づいて燃焼室14に導入される吸入
空気の量の多少を判断することにより、燃焼空燃比のリ
ーン化度合を監視するようにしている。そして、その燃
焼空燃比のリーン化度合からバックファイヤが発生する
おそれがあると判断される場合には、補助燃料噴射弁2
6による燃料噴射を禁止するようにしている。
【0049】(1)従って、サージタンク12等の吸気
通路11内に混合気は生成されなくなり、吸入空気のみ
が同通路11を流れるようになる。その結果、混合気の
燃焼が緩慢になって燃焼室14内の火炎が吸気行程中に
まで残るようなことがあっても、その火炎が吸気通路1
1内の混合気に着火するようなことはなく、バックファ
イヤの発生を確実に抑制することができるようになる。
【0050】また、このように補助燃料噴射弁26の燃
料噴射が禁止されると、機関始動性の悪化が懸念される
が、本実施形態にあっては、補助燃料噴射弁26の燃料
噴射を禁止する一方で、主燃料噴射弁21の燃料噴射量
(筒内燃料噴射量QINJST)を増量するようにして
いる。
【0051】(2)従って、補助燃料噴射弁の燃料噴射
が禁止されることに伴う機関始動性の悪化を極力抑制す
ることができるようになる。また、本実施形態では、吸
入空気量をスロットル開度TAに基づいて推定するよう
にしているが、この吸入空気量は、例えばこれを吸気圧
PM及び機関回転速度NEに基づいて推定し、或いはエ
アフロメータを備える場合には、同メータにより検出さ
れる吸入空気流量に基づいて推定することもできる。
【0052】しかしながら、通常、機関始動時において
は、吸気圧PM、機関回転速度NE、吸入空気流量の変
動が大きくなるため、こうしたパラメータに基づいて吸
入空気量を推定するようにすると、例えば、本来、補助
燃料噴射弁の燃料噴射を禁止すべき状態にあるときに
も、一時的な吸入空気量の減少によって同燃料噴射が許
可されてしまう懸念がある。
【0053】(3)この点、本実施形態によれば、吸入
空気量がその変動分を除去した平均的な値として推定さ
れるようになり、その推定値に基づいて補助燃料噴射弁
の燃料噴射を禁止するか否かが決定されるため、バック
ファイヤの発生をより確実に抑制することができるよう
になる。
【0054】[第2の実施形態]次に、本発明の第2の
実施形態について上記第1の実施形態との相違点を中心
に説明する。
【0055】本実施形態では、機関始動に必要とされる
燃料噴射量の総量(総燃料噴射量QTOTAL)を、ア
クセル開度ACCP等に基づき設定される分割比kに応
じて上記筒内燃料噴射量QINJST及び補助燃料噴射
量QINJADDに分割することにより、これら各噴射
量QINJST,QINJADDをバックファイヤの発
生及び機関始動性の悪化をそれぞれ抑制する上で好適な
値に設定するようにしている。
【0056】以下、こうした本実施形態に係る燃料噴射
制御の詳細について図4及び図5を併せ参照して説明す
る。図4は、機関始動時の燃料噴射量を算出する際の処
理手順を示すフローチャートである。このフローチャー
トに示す一連の処理は、所定のクランク角毎(例えば3
0°CA毎)の割込処理として制御系30、詳しくは電
子制御装置32の演算部33により実行される。
【0057】まず、この処理に際しては、機関回転速度
NEに基づいて機関始動時であるか否かが判定される
(ステップ210)。そして、機関始動時ではないと判
定されると(ステップ210:NO)、処理が一旦終了
され、別の処理ルーチンを通じて主燃料噴射弁21の燃
料噴射量が決定される。
【0058】一方、機関始動時であると判定されると
(ステップ210:YES)、冷却水温THWに基づい
て総燃料噴射量QTOTALが算出される(ステップ2
20)。次に、冷却水温THW及びアクセル開度ACC
Pに基づいて分割比k(0≦k<1.0)が算出される
(ステップ230)。
【0059】この分割比kは、総燃料噴射量QTOTA
Lに対する補助燃料噴射量QINJADDの割合を決定
するものである。総燃料噴射量QTOTALを一定とし
た場合には、この分割比kが大きく設定されるほど補助
燃料噴射量QINJADDが多くなり、同分割比kが
「0」に設定された場合には、補助燃料噴射弁26の燃
料噴射が停止されることとなる。
【0060】また、この分割比kと冷却水温THW及び
アクセル開度ACCPとの関係は、例えば図5に示すよ
うな関数マップとして電子制御装置32の記憶部34に
記憶されている。同図に示すように、この分割比kは、
アクセル開度ACCPを一定とした場合には、冷却水温
THWが低くなるほど、大きい値に設定される。従っ
て、冷却水温THWが低くなるほど補助燃料噴射弁26
から噴射される燃料の割合が増大するようになる。
【0061】更に、分割比kは、冷却水温THWを一定
とした場合には、アクセル開度ACCPが大きくなるほ
ど小さい値に設定される。従って、アクセル開度ACC
Pが大きくなるほど、補助燃料噴射弁26から噴射され
る燃料の割合が減少するようになる。
【0062】ここで、アクセル開度ACCPは、スロッ
トル開度TA及び同スロットル開度TAに応じて変化す
る吸入空気量と相関を有するものとして、分割比kの決
定に用いられている。即ち、このアクセル開度ACCP
が大きくなるほど、スロットル開度TAが大きくなるた
め、吸入空気量がより多いと判断できる。このため、上
記のようにアクセル開度ACCPに基づいて分割比kを
決定することにより、補助燃料噴射弁26から噴射され
る燃料の割合は、吸入空気量が多くなって燃焼空燃比の
リーン化度合が大きくなるほど減少するようになる。
【0063】こうして分割比kが決定されると、次の演
算式(1),(2)に従って補助燃料噴射量QINJA
DD及び筒内燃料噴射量QINJSTがそれぞれ算出さ
れ(ステップ240,250)、処理が一旦終了され
る。
【0064】 QINJADD=QTOTAL×k ・・・(式1) QINJST=QTOTALーQINJADD ・・・(式2) 上記各演算式(1),(2)及び図5に示す関数マップ
から明らかなように、アクセル開度ACCPを「0°」
とした場合の補助燃料噴射量QINJADD及び筒内燃
料噴射量QINJSTの値をそれぞれの基準値QINJ
ADDK,QINJSTKとすると、補助燃料噴射量Q
INJADDは、アクセル開度ACCPに応じてその基
準値QINJADDKから減量され、その減量度合△Q
INJADDは、同アクセル開度ACCPが大きくなる
ほど大きく設定されることになる。
【0065】一方、筒内燃料噴射量QINJSTは、ア
クセル開度ACCPに応じてその基準値QINJSTK
から増量され、その増量度合△QINJSTは、同アク
セル開度ACCPが大きくなるほど、換言すれば補助燃
料噴射量QINJADDの減量度合△QINJADDが
大きくなるほど大きく設定されることとなる。
【0066】従って、吸入空気量が増大し、燃焼空燃比
のリーン化度合が大きくなって同燃焼室14内の混合気
の燃焼速度が低下するほど、吸気通路11内に生成され
る混合気の燃料濃度が抑えられるようになり、また、補
助燃料噴射量QINJADDの減量に伴う機関始動性の
低下が筒内燃料噴射量QINJSTの増量によって好適
に補償されるようになる。
【0067】従って、本実施形態によれば、上記第1の
実施形態において(1)及び(2)に記載した作用効果
に加えて更に、(4)バックファイヤの発生と機関始動
性の悪化とをそれぞれ適切に抑制することができるよう
になる。
【0068】また、アクセル開度ACCPに基づいて機
関始動時の吸入空気量を推定するようにしているため、
同吸入空気量はその変動分を除去した平均的な値として
推定されるようになる。従って、本実施形態によって
も、第1の実施形態において記載した(3)と同等の作
用効果を奏することができる。
【0069】[第3の実施形態]次に、本発明の第3の
実施形態について上記第1の実施形態との相違点を中心
に説明する。
【0070】本実施形態では、バックファイヤの発生す
るおそれがある場合には、スタータ19による始動動作
を禁止し、主燃料噴射弁21及び補助燃料噴射弁26の
双方の燃料噴射を実質的に禁止することで、バックファ
イヤの発生を抑制するようにしている。
【0071】以下、こうした本実施形態における機関始
動制御の詳細について説明する。図6は、機関始動時に
おいてスタータ19を動作させる際の処理手順を示すフ
ローチャートである。このフローチャートに示す一連の
処理は、所定時間毎の割込処理として制御系30、詳し
くは電子制御装置32の演算部33により実行される。
【0072】この処理では、まず、イグニッションスイ
ッチが始動位置に切り換えられている否かが判断される
(ステップ310)。そして、イグニッションスイッチ
が始動位置にある場合には(ステップ310:YE
S)、機関回転速度NEが所定回転速度TNEと比較さ
れ(ステップ320)、機関回転速度NEが所定回転速
度TNE以下である場合には(ステップ320:YE
S)、機関始動が完了していないものとして、更に、冷
却水温THWが所定判定温度TTHWと比較される(ス
テップ330)。この所定判定温度TTHWは、補助燃
料噴射弁26の燃料噴射量要求値(上記補助燃料噴射量
QINJADDに相当)が「0」以上であるか否か、換
言すれば、補助燃料噴射弁26の燃料噴射が実行される
か否かを判定するための判定値である。
【0073】そして、冷却水温THWが所定判定温度T
THW以下である場合には(ステップ330:YE
S)、補助燃料噴射弁26による燃料噴射が実行される
ものと判定され、続いてアクセル開度ACCPが「0
°」であるか否か、換言すれば、スロットル開度TAが
アイドル開度以上に設定されて、燃焼室14内に所定量
以上の吸入空気が導入される状態にあるか否かが判断さ
れる(ステップ340)。
【0074】そして、アクセル開度ACCPが「0°」
ではない場合には(ステップ340:NO)、始動許可
フラグXSTRTが「OFF」に設定される(ステップ
355)。また、イグニッションスイッチが始動位置に
ない場合(ステップ310:NO)、或いは機関回転速
度NEが所定回転速度TNEより大きい場合(ステップ
320:NO)にも同様に、始動許可フラグXSTRT
が「OFF」に設定される(ステップ355)。
【0075】一方、冷却水温THWが所定判定温度TT
HWより高い場合(ステップ330:NO)、或いはア
クセル開度ACCPが「0°」である場合(ステップ3
40:YES)にはいずれも、始動許可フラグXSTR
Tが「ON」に設定される(ステップ350)。
【0076】次に、始動許可フラグXSTRTが「O
N」であるか否かが判断され(ステップ360)、同フ
ラグXSTRTが「ON」である場合(ステップ36
0:YES)には、スタータ19による始動動作が開始
され(ステップ370)、同フラグXSTRTが「OF
F」である場合(ステップ360:NO)には、スター
タ19による始動動作が停止(禁止)され(ステップ3
80)、処理が一旦終了される。
【0077】このように本実施形態によれば、アクセル
ペダル13の踏み込みによってスロットルバルブ17が
アイドル開度以上に開かれており、補助燃料噴射弁26
による燃料噴射を実行すると、バックファイヤの発生す
るおそれがあると判断される場合には、スタータ19に
よる始動動作を禁止するようにしている。従って、主燃
料噴射弁21及び補助燃料噴射弁26の双方の燃料噴射
もまた実質的に禁止されることになるため、バックファ
イヤの発生を確実に防止することができるようになる。
【0078】またここで、本実施形態とは異なり、補助
燃料噴射弁26の燃料噴射のみを禁止するようにして
も、バックファイヤの発生については、これを確実に抑
制することはできる。しかしながら、このように補助燃
料噴射弁26の燃料噴射を禁止し、主燃料噴射弁21の
燃料噴射のみによって機関始動を行うようにすると、機
関始動性が低下するようになる。その結果、始動が完了
せずに、主燃料噴射弁21から噴射された燃料が燃焼し
ないまま燃焼室14の壁面に付着することがある。この
ため、始動をやり直す場合には、前回の始動時に機関燃
焼室の壁面に付着した燃料の気化によって燃焼室14内
の燃焼空燃比が過度にリッチになり、こうしたやり直し
の始動時における機関始動性が悪化してしまうおそれが
ある。
【0079】この点、本実施形態では、上記のように機
関始動性が悪化した状態で燃料噴射が行われて、燃焼室
14の壁面に多量の燃料が付着してしまうことはなく、
アクセルペダル13の踏み込みが解除されれば、速やか
にエンジン10を始動させることができる。
【0080】(5)従って、本実施形態によれば、上記
のようなやり直しの始動時における機関始動性の悪化を
抑制することができるようになる。 [その他の実施形態]以上説明した各実施形態は、以下
のように構成を変更して実施することもできる。
【0081】・第1の実施形態では、スロットル開度T
Aが所定開度a°以上であるときに、補助燃料噴射弁2
6の燃料噴射を禁止するようにしたが、同補助燃料噴射
弁26の燃料噴射量(補助燃料噴射量QINJADD)
を減量するようにしてもよい。また、その減量に際し
て、スロットル開度TAが大きくなるほど補助燃料噴射
量QINJADDの減量度合を大きく設定するようにし
てもよい。また更に、主燃料噴射弁21の燃料噴射量を
その減量度合に応じて増量するようにしてもよい。
【0082】・第1の実施形態では、スロットル開度T
Aと所定開度a°との比較を通じて燃焼空燃比のリーン
化度合を監視するようにしたが、例えば、吸気圧PM及
び機関回転速度NEから算出される吸入空気量や、アク
セル開度ACCP、吸気圧PM等の燃焼室14に導入さ
れる吸入空気の量と相関を有して変化するパラメータに
基づいて同リーン化度合を監視するようにしてもよい。
また、エアフロメータを備える構成とした場合には、同
メータにより検出される吸入空気流量に基づいて、こう
したリーン化度合を監視することもできる。
【0083】・第2の実施形態では、上記分割比kを冷
却水温THWの他、アクセル開度ACCPに基づいて算
出するようにしたが、アクセル開度ACCPに代えてス
ロットル開度TAに基づいて同分割比kを算出するよう
にしてもよい。また、同分割比kを吸気圧PM及び機関
回転速度NEから算出される吸入空気量や、吸気圧PM
等の燃焼室14に導入される吸入空気の量と相関を有し
て変化するパラメータに基づいて算出するようにしても
よい。
【0084】・上記各実施形態では、補助燃料噴射弁2
6の燃料噴射を禁止し、或いはその燃料噴射量(補助燃
料噴射量QINJADD)を減量することにより、バッ
クファイヤの発生を抑制するようにしたが、これに併せ
て、点火時期を進角側の時期に変更することにより、そ
の発生を更に確実に抑制するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る燃料噴射制御装置の全体構成を
示す概略構成図。
【図2】第1の実施形態の始動時燃料噴射量の算出手順
を示すフローチャート。
【図3】筒内燃料噴射量及び補助燃料噴射量と冷却水温
との関係を示す関数マップ。
【図4】第2の実施形態の始動時燃料噴射量の算出手順
を示すフローチャート。
【図5】補助燃料噴射量を決定するための分割比と冷却
水温及びアクセル開度との関係を示す関数マップ。
【図6】第3の実施形態の機関始動処理についてその処
理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
10…エンジン、11…吸気通路、12…サージタン
ク、13…アクセルペダル、14…燃焼室、15…点火
プラグ、16…イグナイタ、17…スロットルバルブ、
18…スロットルモータ、19…スタータ、20…燃料
供給系、21…主燃料噴射弁、22…デリバリパイプ、
23…燃料タンク、24…サプライポンプ、25…フィ
ードポンプ、26…補助燃料噴射弁、30…制御系、3
2…電子制御装置、33…演算部、34…記憶部、35
…出力部、36…入力部、40…検出系、41…アクセ
ルセンサ、42…水温センサ、43…吸気圧センサ、4
4…スロットルセンサ、45…回転数センサ、46…気
筒判別センサ、#1〜#4…気筒。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 篤 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車 株式会社 内 (56)参考文献 特開 平10−176574(JP,A) 実開 昭58−137843(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/00 - 41/40

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関燃焼室内に燃料を噴射する主燃料噴射
    弁と、機関始動時に吸気通路内に燃料を噴射する補助燃
    料噴射弁とを備えた筒内噴射式火花点火内燃機関の燃料
    噴射制御装置において、 前記機関燃焼室に導入される吸入空気の量を調節するス
    ロットルバルブの開度が所定開度より大きいときに前記
    補助燃料噴射弁の燃料噴射を禁止する補助燃料噴射禁止
    手段を備えることを特徴とする筒内噴射式火花点火内燃
    機関の燃料噴射制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した筒内噴射式火花点火内
    燃機関の燃料噴射制御装置において、前記補助燃料噴射禁止手段により前記補助燃料噴射弁の
    燃料噴射が禁止されるときに前記主燃料噴射弁の燃料噴
    射を禁止する主燃料噴射禁止手段を更に備える ことを特
    徴とする筒内噴射式火花点火内燃機関の燃料噴射制御装
    置。
  3. 【請求項3】請求項に記載した筒内噴射式火花点火内
    燃機関の燃料噴射制御装置において、 前記補助燃料噴射禁止手段により前記補助燃料噴射弁の
    燃料噴射が禁止されるときに前記主燃料噴射弁の燃料噴
    量を増量する主燃料噴射増量手段を更に備えることを
    特徴とする筒内噴射式火花点火内燃機関の燃料噴射制御
    装置。
  4. 【請求項4】機関燃焼室内に燃料を噴射する主燃料噴射
    弁と、機関始動時に吸気通路内に燃料を噴射する補助燃
    料噴射弁とを備えた筒内噴射式火花点火内燃機関の燃料
    噴射制御装置において、前記機関燃焼室に導入される吸入空気の量を調節するス
    ロットルバルブの開度が所定開度より大きいときに前記
    補助燃料噴射弁の燃料噴射量を減量する補助燃料噴射減
    量手段を備える ことを特徴とする筒内噴射式火花点火内
    燃機関の燃料噴射制御装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載した筒内噴射式火花点火内
    燃機関の燃料噴射制御装置において、前記補助燃料噴射減量手段により前記補助燃料噴射弁の
    燃料噴射量が減量されるときに前記主燃料噴射弁の燃料
    噴射量を増量する主燃料噴射増量手段を更に備える こと
    を特徴とする筒内噴射式火花点火内燃機関の燃料噴射制
    御装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載した筒内噴射式火花点火内
    燃機関の燃料噴射制御装置において、 前記補助燃料噴射減量手段は前記スロットルバルブの開
    度が大きくなるほど前記補助燃料噴射弁の燃料噴射量の
    減量度合を大きく設定し、 前記主燃料噴射増量手段は前記補助燃料噴射弁の燃料噴
    射量の減量度合に応じて前記主燃料噴射弁の燃料噴射量
    の増量度合を設定する ことを特徴とする筒内噴射式火花
    点火内燃機関の燃料噴射制御装置。
  7. 【請求項7】機関燃焼室内に燃料を噴射する主燃料噴射
    弁と、機関始動時に吸気通路内に燃料を噴射する補助燃
    料噴射弁とを備えた筒内噴射式火花点火内燃機関の燃料
    噴射制御装置において、前記機関燃焼室に導入される吸入空気の量を調節するス
    ロットルバルブの開度が大きくなるほど前記補助燃料噴
    射弁の燃料噴射量を大きく減量する補助燃料噴射減量手
    段を備える ことを特徴とする筒内噴射式火花点火内燃機
    関の燃料噴射制御装置。
  8. 【請求項8】請求項7に記載した筒内噴射式火花点火内
    燃機関の燃料噴射制御装置において、前記補助燃料噴射減量手段により前記補助燃料噴射弁の
    燃料噴射量を減量する際の減量度合が大きくなるほど前
    記主燃料噴射弁の燃料噴射量を大きく増量する主燃料噴
    射増量手段を更に備える ことを特徴とする筒内噴射式火
    花点火内燃機関の燃料噴射制御装置。
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