JP3533052B2 - バッテリ駆動の作業機械 - Google Patents
バッテリ駆動の作業機械Info
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Description
リからの電力によって各種の作業を行うバッテリ駆動の
作業機械に関するものである。
報によって開示されているように、搭載されたバッテリ
からの電力を得て所定の土木作業等を行うバッテリ駆動
方式の作業機械が知られている。この作業機械は、バッ
テリからの電力で電動機を駆動し、この電動機の駆動で
油圧ポンプを運転し、油圧ポンプから吐出される作動油
によって油圧モータを駆動させ、この油圧モータの駆動
でショベル等の作業部材を動作させるように構成されて
いる。
は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機
関を駆動源として用いる内燃機関方式の作業機械よりも
騒音が少く、かつ、排気ガスが排出されないため、建物
が密集した市街地での作業に適している。
な従来のバッテリ駆動方式の作業機械は、電動機の駆動
力を油圧ポンプ、作動油、および油圧モータ介して作業
部材に伝達をするものであるため、電動機の駆動力が油
圧ポンプの駆動、送油管内での作動油の移動、および油
圧モータの駆動によって減衰し、効率的に作業部材に伝
わらず、その分バッテリの寿命が短くなるという問題点
を有していた。
機を油圧ポンプや油圧モータを介することなく作業部材
に直接伝達することが考えられ、こうすることで油圧ポ
ンプや油圧モータを介さない分、エネルギー効率が改善
されるが、作業部材は、通常、往復動を頻繁に行うこと
によって所定の作業を行うようになっているため、作
動、停止が頻繁に繰り返され、一旦動いた作業部材がす
ぐに停止されることによってエネルギー効率が低下する
という問題点は解消されない。
ためになされたものであり、電動機への電力の供給を効
率的に行うことによってバッテリの寿命を延ばし、長時
間に亘って作業を継続し得るバッテリ駆動の作業機械を
提供することを目的としている。
基台と、この基台に旋回可能に連結された旋回体と、こ
の旋回体に揺動可能に連結された作業部材とを備えたバ
ッテリ駆動の作業機械において、上記旋回体を旋回させ
る旋回用電動機と、上記旋回用電動機に電力を供給する
バッテリと、上記旋回体を旋回作動させるための操作手
段である旋回用操作レバーとを備え、上記旋回用操作レ
バーは、上記旋回体が作動を停止する中立位置と、旋回
体が旋回作動する作動位置との間で操作可能に設けら
れ、上記操作レバーを中立位置から作動位置に切り換え
ることによりバッテリからの電力を旋回用電動機に供給
して旋回体を旋回作動させ、上記旋回体の旋回作動中に
上記旋回用操作レバーを中立位置に切り換えることによ
り上記旋回体の慣性作動で従動する旋回用電動機からの
誘起電力でバッテリを充電する駆動回路が設けられてい
ることを特徴とするものである。
立位置に設定することにより、バッテリからの電力は旋
回用電動機に供給されないため、この電動機は停止状態
になって作業部材の作動が停止される。ついで、旋回用
操作レバーを中立位置から作動位置に操作することによ
り、バッテリからの電力が旋回用電動機に供給されて電
動機は駆動し、旋回体は所定の旋回を行う。
ーを、旋回体の旋回途中で中立位置に戻すことにより、
作業部材は慣性で旋回しているためこの慣性旋回によっ
て電動機は従動し(すなわち電動機のロータが慣性回転
し)、この電動機の従動によって生じた誘起電力がバッ
テリに供給され、これによってバッテリは充電される。
する誘起電力をバッテリに回収するようにしているた
め、その分バッテリの寿命を延ばすことが可能になり、
1回の外部電力からの充電によって、より長時間の作業
を行い得るようになる。
明において、上記基台を走行させる走行用電動機と、上
記走行用電動機に電力を供給するバッテリと、上記基台
を走行させるための操作手段である走行用操作レバーと
を備え、上記走行用操作レバーは、上記基台が走行を停
止する中立位置と、基台が走行する走行位置との間で操
作可能に設けられ、上記操作レバーを中立位置から走行
位置に切り換えることによりバッテリからの電力を走行
用電動機に供給して基台を走行させ、上記基台の走行中
に上記走行用操作レバーを中立位置に切り換えることに
より上記基台の慣性走行で従動する走行用電動機からの
誘起電力でバッテリを充電する駆動回路が設けられてい
ることを特徴とするものである。
加え、作業機械の慣性走行による誘起電力によってもバ
ッテリが充電されるため、バッテリの寿命をさらに延ば
すことができる。
一実施形態を示す側面視の略図である。この図では、作
業機械として小型のショベルカーを示している。ショベ
ルカー1は、オペレータが搭乗して運転操作を行う搭乗
部11と、この搭乗部11の底部に設けられた移動用の
クローラ12と、搭乗部11の前部に屈折自在に設けら
れ、かつ、アクチュエータ14の駆動によって作動する
作業部材13とを備えて形成されている。上記クローラ
12は、それを支持する基台12aの両側部(図1の紙
面に垂直な方向の両側部)に設けられ、上記搭乗部11
はこの基台12aの中心部に立設された垂直軸12b回
りに回動自在に軸支されている。
2b回りに回動させて作業部材13を旋回させる旋回用
電動機3が設けられ、この旋回用電動機3の駆動によっ
て搭乗部11はクローラ12に対して水平方向の向きを
変えることができるようになっている。また、上記クロ
ーラ12は、基台12aに設けられた走行用電動機3a
によって周回駆動し、これによってショベルカー1は前
進、後退および進路変更し得るようになっている。
の水平軸11b回りに回動自在に軸支された基端側アー
ム13aと、この基端側アーム13aの先端部に屈折自
在に連設された先端側アーム13bと、この先端側アー
ム13bの先端部に屈折自在に連設されたショベル13
cとからなっている。また、上記アクチュエータ14
は、基端側アーム13aを水平軸11b回りに回動させ
る基端アクチュエータ14aと、先端側アーム13bを
水平軸11c回りに回動させる中間アクチュエータ14
bと、ショベル13cを水平軸11d回りに回動させる
先端アクチュエータ14cとからなっている。
載されているとともに、このバッテリ2からの電力を得
て駆動する油圧ポンプ用電動機3bおよびこの油圧ポン
プ用電動機3bによって駆動される油圧ポンプ4が内装
されている。そして、搭乗部11および基台12a内に
は、各アクチュエータ14a,14b,14cに油圧ポ
ンプ4の駆動によって生じた油圧を送る複数の循環系路
が設けられているとともに、各油圧系統の作動油の方向
の切り換えおよび作動油の停止を行う複数の切換え弁が
設けられている。
にはオペレータが着座してショベルカー1を運転する運
転席15が設けられているとともに、搭乗部11の前部
には運転席15に対向した操作台16が立設され、この
操作台16に旋回用電動機3、走行用電動機3aおよび
各アクチュエータ14a,14b,14cに対応した複
数の操作レバー5が設けられている。これらの操作レバ
ー5を操作することにより、旋回用電動機3の駆動で搭
乗部11を垂直軸12b回りに正逆回動させたり、走行
用電動機3aの駆動でクローラ12を周回させてショベ
ルカー1を走行させたり、油圧ポンプ用電動機3bの駆
動で油圧ポンプ4を介してアクチュエータ14a,14
b,14c,11aを駆動させたりするようになってい
る。
旋回用電動機3および走行用電動機3aの系統のように
バッテリ2からの電力をショベルカー1の動作に直接伝
えるものと、油圧ポンプ用電動機3bの系統のように、
バッテリ2からの電力を油圧ポンプ用電動機3bの駆動
で一旦油圧ポンプ4に伝達し、油圧ポンプ4からの作動
油の圧力でショベルカー1を動作(作業部材13の動
作)させるものとが併用されている。そして、本発明
は、電動機3,3aの駆動力を、油圧ポンプを介するこ
となくショベルカー1の動作に直接伝達するものであ
る。
統)の一実施形態を示す配線図である。図2において
は、説明の簡素化のために複数ある電気系統の内、作業
部材13を垂直軸12b回りに旋回させる旋回用電動機
3に係る系統のみを代表して示している。この図に示す
ように、電気系統6は、バッテリ2の電力を旋回用電動
機3に供給する電力供給回路7と、旋回用電動機3の駆
動を制御する制御回路8とを備えて形成されている。
に接続された陽極側配線71aおよびバッテリ2の陰極
に接続された陰極側配線71bと、これら両配線71
a,71b間に並列でエミッタおよびコレクタが接続さ
れた第1並列配線72aおよび第2並列配線72bと、
上記第1並列配線72aに陽極側配線71aから陰極側
配線71bに向けて直列でエミッタおよびコレクタが順
次接続された第1トランジスタ73aおよび第4トラン
ジスタ73dと、上記第2並列配線72bに陽極側配線
71aから第2並列配線72bに向けて直列でエミッタ
およびコレクタが順次接続された第2トランジスタ73
bおよび第3トランジスタ73cとを備えている。
74a、第2ダイオード74b、第3ダイオード74c
および第4ダイオード74dを有している。
ジスタ73aおよび第4トランジスタ73d間の第1並
列配線72aと、陽極側配線71a間で第1トランジス
タ73aに並列で、かつ、カソード側を陽極側配線71
aに向けて設けられている。
トランジスタ73bおよび第3トランジスタ73c間の
第2並列配線72bと、陽極側配線71aとの間で第2
トランジスタ73bに並列で、かつ、カソード側を陽極
側配線71aに向けて設けられている。
トランジスタ73bおよび第3トランジスタ73c間の
第2並列配線72bと、陰極側配線71bとの間で第3
トランジスタ73cに並列で、かつ、カソード側を第2
並列配線72bに向けて設けられている。
トランジスタ73aおよび第4トランジスタ73d間の
第1並列配線72aと、陰極側配線71bとの間に第4
トランジスタ73dに並列で、かつ、カソード側を第1
並列配線72aに向けて設けられている。
4トランジスタ73d間の第1並列配線72aと、第2
トランジスタ73bおよび第3トランジスタ73c間の
第2並列配線72bとの間に電動機用配線75が架橋さ
れ、この電動機用配線75に旋回用電動機3が介設され
ている。上記陽極側配線71aには、キースイッチ70
が設けられ、このキースイッチ70をオン・オフするこ
とにより各トランジスタ73a,73b,73c,73
dの開閉状況に応じて旋回用電動機3にバッテリ2の電
力が供給され、旋回用電動機3が正逆駆動するようにな
っている。また、旋回用電動機3の駆動軸が、複数のギ
ア等を組み合わせて形成された変速機31に接続され、
この変速機31を介して搭乗部11が垂直軸12b回り
に正逆回動し、これによって作業部材13が正逆旋回す
るようになっている。
度(操作量)を検出する操作角度センサ81と、この操
作角度センサ81の検出結果を基に所定の制御信号を各
トランジスタ73a,73b,73c,73dに向けて
出力する制御手段82とを備えて形成されている。上記
操作角度センサ81の検出結果は検出信号線81aを介
して制御回路8に入力されるようにしている。
の直立状態を基準にして前後に倒れたときの倒れ角度を
検出するように構成された公知のセンサであり、この操
作角度センサ81の検出結果は電流値によるアナログ信
号として検出信号線81aを介して制御手段82に入力
される。
の検出結果を基に旋回用電動機3に対する電力供給量と
電流供給方向とを演算する電力供給制御部83と、各ト
ランジスタ73a,73b,73c,73dに向けてパ
ルス信号を出力するチョッパ回路84を有している。
の操作方向および操作量に応じた、すなわち、操作角度
センサ81が検出した操作方向および操作角度に応じた
電流値に基づいて、オンすべきトランジスタ(第1〜第
4トランジスタ73a,73b,73c,73dのいず
れか)を選択するとともに、選択されたトランジスタに
ついて、所定のデューティ比が得られるように、チョッ
パ回路84に向けて制御信号を出力するように構成され
ている。
の電流を一定の周期で断続して出力するものであり、電
力供給制御部83からの制御信号に基づくパルス幅の電
圧パルスが出力されるようになっている。そして、チョ
ッパ回路84と第1トランジスタ73aのベースとの間
には第1パルス信号線84aが配線され、チョッパ回路
84と第2トランジスタ73bのベースとの間には第2
パルス信号線84bが配線され、チョッパ回路84と第
3トランジスタ73cのベースとの間には第3パルス信
号線84cが配線され、チョッパ回路84と第4トラン
ジスタ73dのベースとの間には第4パルス信号線84
dが配線され、電力供給制御部83からのパルス信号
は、これらパルス信号線84a,84b,84c,84
dを通して所定のトランジスタ73a,73b,73
c,73dに向けて出力されえるようにしている。
御部83によって選択されたトランジスタのベースに向
けて上記デューティ比が達成されるためのパルス信号を
出力するため、そのトランジスタは所定のタイミングの
オン・オフ動作を行い、旋回用電動機3には上記デュー
ティ比のパルス電圧が印加され、旋回用電動機3に操作
レバー5の操作量に応じた電力が供給される。これによ
って旋回用電動機3は操作レバー5の操作量に応じた回
転数で駆動し、旋回用電動機3の駆動により搭乗部およ
び作業部材13は変速機31を介して操作レバー5の操
作量に応じた速度で旋回する。
給回路7を流れるパルス電圧との関係を例示する波形図
であり、(イ)は操作レバー5が中立位置に設定された
状態、(ロ)は操作レバー5が全操作量の30%操作さ
れた状態、(ハ)は操作レバー5が全操作量の60%操
作された状態、(ニ)は操作レバー5が全操作量操作さ
れた状態をそれぞれ示している。
バー5が中立位置に設定された状態では、操作角度セン
サ81(図2)は、「0」を検出し、この検出信号が制
御手段82の電力供給制御部83に入力される。電力供
給制御部83は、検出信号が「0」の場合は、トランジ
スタ73(第1〜第4トランジスタ73a,73b,7
3c,73dの内の所定のもの)のベースにはチョッパ
回路84からの信号の出力がないため、トランジスタ7
3はオフになり、これによって電力供給回路7には、図
3の(イ)に示すように、バッテリ2からの電力は供給
されない。従って、旋回用電動機3は駆動されず、バッ
テリ2の電力は消費されない。
レバー5が全操作量に対して30%操作されると、電圧
パルスのパルス幅d1は、パルス電圧の周期Dに対して
30%に設定された状態になる(d1/D=0.3)。
すなわち、操作角度センサ81の検出結果に基づく電力
供給制御部83での演算によってデューティ比が0.3
になるような制御信号がチョッパ回路84に向けて出力
され、これによるチョッパ回路84からのパルス信号に
よってトランジスタ73がデューティ比を0.3にする
ようにオン・オフすることにより、旋回用電動機3に図
3の(ロ)に示すようなパルス電圧が印加される。これ
によって電力供給回路7を流れる電流の経時的な平均値
は、バッテリ2の起電力の30%になり、旋回用電動機
3は、この電圧値に対応する回転速度で回転することに
なる。
レバー5の操作量が全操作量に対して60%に設定され
ると、電圧パルスのパルス幅d2は、パルス電圧の周期
Dに対して60%に設定された状態になっている(d2
/D=0.6)。これによって電力供給回路7を流れる
電流の経時的な平均値は、バッテリ2の起電力の60%
になり、旋回用電動機3は、先のデューティ比が0.3
の場合よりも速い回転速度で回転することになる。
レバー5が最大限にまで操作されると、チョッパ回路8
4からトランジスタ73に向けて信号が常時出力された
状態になり、これによってバッテリ2の起電力はすべて
旋回用電動機3に印加され、旋回用電動機3は最高回転
速度で回転することになる。
ー5を図2における右に操作すると、電力供給制御部8
3は、操作角度センサ81の検出信号を基に操作レバー
5が右に操作されたことを判別し、旋回用電動機3を一
方向に回転駆動させるべく、第1パルス信号線84aお
よび第3パルス信号線84cを介して第1トランジスタ
73aおよび第3トランジスタ73cのベースにパルス
信号を出力するようにしている。
ジスタ73aおよび第3トランジスタ73cは断続的に
オンされ、バッテリ2からの電流は、陽極側配線71
a、第1並列配線72a上の第1トランジスタ73a、
および第2並列配線72b上の第3トランジスタ73c
を流れ、これによって旋回用電動機3には図2における
左方から右方に向けて電流が供給され、旋回用電動機3
は変速機31を介して一方向に回転駆動する。
操作すると、電力供給制御部83は、操作角度センサ8
1の検出信号を基に操作レバー5が左に操作されたこと
を判別し、旋回用電動機3を他方向に回転駆動させるべ
く、第2パルス信号線84bおよび第4パルス信号線8
4dを介して第2トランジスタ73bおよび第4トラン
ジスタ73dのベースにパルス信号を出力するようにし
ている。
ジスタ73bおよび第4トランジスタ73dは断続的に
オンされ、バッテリ2からの電流は、陽極側配線71
a、第2並列配線72b上の第2トランジスタ73b、
および第1並列配線72a上の第4トランジスタ73d
を流れ、これによって旋回用電動機3には図2における
右方から左方に向けて電流が供給され、旋回用電動機3
は変速機31を介して他方向に回転駆動する。
定された状態では、それを操作角度センサ81からの検
出信号に基づいて判別した電力供給制御部83からの制
御信号により、チョッパ回路84からはいずれのトラン
ジスタ73a,73b,73c,73dにもパルス信号
が出力されないようにしている。従って、操作レバー5
が中立位置に設定された状態では、各トランジスタ73
a,73b,73c,73dがオフになっているため、
旋回用電動機3にはバッテリ2からの電力が供給され
ず、慣性で回転している以外は旋回用電動機3は回転し
ない。
れた状態で、旋回用電動機3が慣性回転しているときに
は、旋回用電動機3が発電機の役割を果たし、得られた
誘起電力が所定のダイオード74(第1〜第4ダイオー
ド74a,74b,74c,74dの内のいずれか)を
介してバッテリ2に供給され、これによってバッテリ2
は充電されるようになっている。
るための説明図であり、図4は、操作レバー5を右方に
操作した後、中立位置に戻した場合の電流経路を示し、
(イ)は操作レバーを右方に操作した電動機駆動モー
ド、(ロ)は操作レバーを中立位置に戻した電動機発電
モードをそれぞれ示している。また、図5は、操作レバ
ー5を左方に操作した後、中立位置に戻した場合の電流
経路を示し、(イ)は操作レバーを左方に操作した電動
機駆動モード、(ロ)は操作レバーを中立位置に戻した
電動機発電モードをそれぞれ示している。
駆動モードについて図4を基に説明する。キースイッチ
70がオンされた状態で操作レバー5を右方に倒すと、
チョッパ回路84から第1トランジスタ73aおよび第
3トランジスタ73cのベースに向けて操作レバー5の
操作量に応じたパルス信号が出力される。この場合、第
2トランジスタ73bおよび第4トランジスタ73dに
はパルス信号は出力されない。そうすると、電力供給回
路7には図4の(イ)に太い実線で示すようなバッテリ
2からの電流経路が形成されて電動機用配線75上の旋
回用電動機3には左方から右方に向けてバッテリ2から
の電流が供給され、これによって旋回用電動機3は一方
向に回転し、作業部材13は変速機31を介して垂直軸
12b回りに一方向に旋回する。
回途中で操作レバー5を中立位置に戻すと、これを判別
した電力供給制御部83からの制御信号に基づいてチョ
ッパ回路84からの第1トランジスタ73aおよび第2
トランジスタ73bへのパルス信号の出力が停止され
る。しかし、作業部材13は、慣性によって垂直軸12
b回りの一方向への旋回を継続するため、旋回用電動機
3は発電機の役割に切り換えられ、電力供給回路7に図
4の(ロ)に太い実線で示す発電モードの電流の流れが
形成される。これによってバッテリ2は充電される。
について図5を基に説明する。操作レバー5を左方に倒
すと、チョッパ回路84から第2トランジスタ73bお
よび第4トランジスタ73dのベースに向けて操作レバ
ー5の操作量に応じたパルス信号が出力される。この場
合、第1トランジスタ73aおよび第3トランジスタ7
3cにはパルス信号は出力されない。そうすると、電力
供給回路7には図5の(イ)に太い実線で示すようなバ
ッテリ2からの電流経路が形成され、これによって電動
機用配線75上の旋回用電動機3には右方から左方に向
けてバッテリ2からの電流が供給され、これによって旋
回用電動機3は変速機31を介して他方向に回転し、作
業部材13は垂直軸12b回りに他方向に旋回する。
回途中で操作レバー5を中立位置に戻すと、これを判別
した電力供給制御部83からの制御信号に基づいてチョ
ッパ回路84からの第2トランジスタ73bおよび第2
トランジスタ73bへのパルス信号の出力が停止され
る。しかし、作業部材13は、慣性によって垂直軸12
b回りの他方向への旋回を継続するため、旋回用電動機
3は発電機の役割に切り換えられ、電力供給回路7に図
5の(ロ)に太い実線で示す発電モードの電流の流れが
形成される。これによってバッテリ2は充電される。
駆動のショベルカー1において、旋回用電動機3への電
力供給回路7に所定の配置で複数のトランジスタ73
a,73b,73c,73dおよびダイオード74a,
74b,74c,74dを設けるとともに、各トランジ
スタ73a,73b,73c,73dに向けて出力する
パルス信号を操作レバー5の操作方向および操作量に応
じて制御する制御手段82を設け、操作レバー5の作動
位置への操作による旋回用電動機3の駆動によって作業
部材13を旋回させるとともに、作業部材13の旋回途
中で操作レバー5を中立位置に戻すことにより、慣性で
旋回を継続している作業部材13に旋回用電動機3を共
回りさせ、この旋回用電動機3のロータの慣性回転によ
る誘起電力をバッテリ2に蓄電するように構成したた
め、操作レバー5を適正に操作して作業部材13を可能
な限り慣性旋回させることにより、この慣性旋回による
旋回用電動機3のロータの慣性回転で発電された誘起電
力がバッテリ2に蓄電され、これによってバッテリ2の
寿命を延長させることが可能になり、より長時間ショベ
ルカー1を運転することができるようになる。
のではなく、以下の内容をも包含するものである。 (1)上記の実施形態においては、作業機械としてクロ
ーラ式のショベルカー1を例に挙げて説明したが、本発
明は作業機械がクローラ式のショベルカーであることに
限定されるものではなく、ホイール式のショベルカーで
あってもよいし、クローラ式、ホイール式に拘らず、そ
の他の作業機械、例えばクレーン車、ローダー車等であ
ってもよい。 (2)上記の実施形態においては、作業部材13の基端
側アーム13a、先端側アーム13bおよびショベル1
3cの作動は、ポンプ4の駆動による各アクチュエータ
14a,14b,14cの作動によって行われるように
しているが、こうする代りに、作業部材13の基端側ア
ーム13a、先端側アーム13bおよびショベル13c
の作動も油圧ポンプ4を介さずに電動機3の駆動を直接
伝達することで行うようにしてもよい。 (3)上記の実施形態においては、電力供給回路7にス
イッチ素子としてのトランジスタ73a,73b,73
c,73dを設けているが、本発明は、電力供給回路7
にスイッチ素子を設けることに限定されるものではな
く、通常のリレースイッチを設け、このリレースイッチ
を開閉することによって旋回用電動機3のロータの慣性
回転による誘起電力を回収するようにしてもよい。
作レバーを中立位置から作動位置に切り換えることによ
ってバッテリからの電力が電動機に供給される一方、旋
回用操作レバーを作動位置から中立位置に切り換えるこ
とにより作業部材の慣性作動で慣性回転する電動機から
の誘起電力がバッテリに供給されるため、その分バッテ
リの寿命を延ばすことが可能になり、1回の外部電力か
らのバッテリの充電によって、より長時間の作業を行う
ことができる。従って、外部電力による充電操作のため
に作業を中断する頻度が減少し、その分作業効率を向上
させることができる。
載の発明に加え、作業機械の慣性走行による誘起電力に
よってもバッテリが充電されるため、バッテリの寿命を
さらに延ばすことができる。
視の略図である。
態を示す配線図である。
力供給回路を流れるパルス電圧との関係を例示する波形
図である。
した場合の電流経路を示し、(イ)は電動機駆動モー
ド、(ロ)は電動機発電モードをそれぞれ示している。
した場合の電流経路を示し、(イ)は電動機駆動モー
ド、(ロ)は電動機発電モードをそれぞれ示している。
ータ 14b 中間アクチュエータ 14c 先端アクチュエ
ータ 2 バッテリ 3 旋回用電動機 31 変速機 4 油圧ポンプ 5 操作レバー 6 電気系統(駆動回
路) 7 電力供給回路 71a 陽極側配線 71b 陰極側配線 72a 第1並列配線 72b 第2並列配線 73a〜73d 第1〜
第4トランジスタ 74a〜74b 第1〜第4ダイオード 75 電動機用配線 8 制御回路 81 操作角度センサ 82 制御手段 83 電力供給制御部 84a〜84d 第1〜
第4パルス信号線
Claims (2)
- 【請求項1】 基台と、この基台に旋回可能に連結され
た旋回体と、この旋回体に揺動可能に連結された作業部
材とを備えたバッテリ駆動の作業機械において、 上記旋回体を旋回させる旋回用電動機と、 上記旋回用電動機に電力を供給するバッテリと、 上記旋回体を旋回作動させるための操作手段である旋回
用操作レバーとを備え、 上記旋回用操作レバーは、上記旋回体が作動を停止する
中立位置と、旋回体が旋回作動する作動位置との間で操
作可能に設けられ、 上記操作レバーを中立位置から作動位置に切り換えるこ
とによりバッテリからの電力を旋回用電動機に供給して
旋回体を旋回作動させ、 上記旋回体の旋回作動中に上記旋回用操作レバーを中立
位置に切り換えることにより上記旋回体の慣性作動で従
動する旋回用電動機からの誘起電力でバッテリを充電す
る駆動回路が設けられている ことを特徴とするバッテリ
駆動の作業機械。 - 【請求項2】 請求項1記載のバッテリ駆動の作業機械
において、 上記基台を走行させる走行用電動機と、 上記走行用電動機に電力を供給するバッテリと、 上記基台を走行させるための操作手段である走行用操作
レバーとを備え、 上記走行用操作レバーは、上記基台が走行を停止する中
立位置と、基台が走行する走行位置との間で操作可能に
設けられ、 上記操作レバーを中立位置から走行位置に切り換えるこ
とによりバッテリからの電力を走行用電動機に供給して
基台を走行させ、 上記基台の走行中に上記走行用操作レバーを中立位置に
切り換えることにより上記基台の慣性走行で従動する走
行用電動機からの誘起電力でバッテリを充電する駆動回
路 が設けられていることを特徴とするバッテリ駆動の作
業機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25056396A JP3533052B2 (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | バッテリ駆動の作業機械 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25056396A JP3533052B2 (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | バッテリ駆動の作業機械 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1096250A JPH1096250A (ja) | 1998-04-14 |
JP3533052B2 true JP3533052B2 (ja) | 2004-05-31 |
Family
ID=17209762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25056396A Expired - Lifetime JP3533052B2 (ja) | 1996-09-20 | 1996-09-20 | バッテリ駆動の作業機械 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3533052B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11343642A (ja) * | 1998-06-01 | 1999-12-14 | Kobe Steel Ltd | バッテリー駆動式作業機械 |
JP5367199B2 (ja) * | 2000-02-10 | 2013-12-11 | 住友建機株式会社 | ショベル |
JP5562288B2 (ja) * | 2011-05-25 | 2014-07-30 | 日立建機株式会社 | 建設機械の電動駆動装置 |
JP5559742B2 (ja) | 2011-05-25 | 2014-07-23 | 日立建機株式会社 | 建設機械の電動駆動装置 |
JP5711201B2 (ja) * | 2012-11-19 | 2015-04-30 | 住友建機株式会社 | ショベル |
JP5882385B2 (ja) * | 2014-04-07 | 2016-03-09 | 住友建機株式会社 | ショベルの制御方法 |
-
1996
- 1996-09-20 JP JP25056396A patent/JP3533052B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1096250A (ja) | 1998-04-14 |
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