JP4024192B2 - ハイブリッド作業機械の駆動制御装置 - Google Patents
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Description
上部旋回体と、この上部旋回体に取着されるブームと、エンジンと、このエンジンにより駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油により作動される油圧作動部と、前記エンジンの出力軸に動力伝達機構を介して連結されてエンジンとの間でトルクの伝達を行えるように設けられる電動・発電機と、この電動・発電機との間で電気エネルギの授受を行う蓄電手段を備えるハイブリッド作業機械の駆動制御装置であって、
前記エンジンの実回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、前記油圧作動部の所定の動作状態に基づいて定められる特定の動作形態を判別する動作形態判別手段と、前記油圧ポンプに対する入力トルクを制御するポンプ吸収トルク制御手段と、前記電動・発電機の作動を制御する電動・発電機制御手段を備え、
前記動作形態判別手段によって前記特定の動作形態が上部旋回体の旋回動作とブームの下げ動作との組合せ動作であるダウン旋回動作であると判定されたときに、前記ポンプ吸収トルク制御手段は、前記入力トルクの最大値を、そのダウン旋回動作に応じた所定値に設定するとともに、前記電動・発電機制御手段は、前記エンジン回転数検出手段によって検出される実回転数を参照することで得られる前記エンジンの出力トルク値と、前記所定値に設定される入力トルクの最大値との偏差に応じて前記電動・発電機に出力させるべき回生トルク値を算出し、この算出された回生トルク値を前記電動・発電機が出力するようにその電動・発電機の作動を制御することを特徴とするものである。
(A)油圧ポンプ17に対する入力トルクを一定に制御し、かつその入力トルクの最大値を調整する。
(B)負荷〔油圧作動部(走行装置2b、旋回装置3、作業機5)に係わる負荷W〕が要求する圧力と流量を油圧ポンプ17に吐出させる。
(C)油圧ポンプ17に対する入力トルクの最大値をエンジン16の実回転数と目標回転数との偏差の増大に応じて減少させる。
(1)上部旋回体4の旋回動作に対応する旋回操作信号
(2)ブーム7の上げ動作に対応するブーム上げ操作信号
(3)ブーム7の下げ動作に対応するブーム下げ操作信号
(4)アーム8を前方に送り出す動作に対応するアームダンプ操作信号
(5)アーム8を手前に引き込む動作に対応するアーム掘削操作信号
(6)バケット9を前方に送り出す動作に対応するバケットダンプ操作信号
(7)バケット9を手前に引き込む動作に対応するバケット掘削操作信号
(8)下部走行体2の走行動作に対応する走行操作信号
作業モード判別手段によって判別された作業モードが作業モード1である場合、コントローラ21は、表1に示されるデータテーブルAを選択するとともに、回転数センサ27によって検出されるエンジン16の実回転数に基づいてその選択されたデータテーブルAを検索する。今、一例として、回転数センサ27によって検出されるエンジン16の実回転数がNAであったとすると、コントローラ21は、テーブル検索により、電動・発電機20に出力させるべきトルク値として力行トルク値TM1を算出し、この算出された力行トルク値TM1に基づく駆動信号をインバータ38に出力する。これにより、電動・発電機20は、力行トルク値TM1を出力する力行動作を行う。また、この実回転数NAにおいて、前記ポンプ吸収トルク制御装置30は、油圧ポンプ17に対する入力トルクが、エンジン16の出力トルク値TE1と電動・発電機20の力行トルク値TM1との合成出力トルク値である(TE1+TM1)となるように、図中記号PL1で示されるポンプ吸収トルク制御ラインに沿ってその入力トルクを一定に制御する。また、例えば、回転数センサ27によって検出されるエンジン16の実回転数がNBであったとすると、コントローラ21は、テーブル検索により、電動・発電機20に出力させるべきトルク値として回生トルク値TG1を算出し、この算出された回生トルク値TG1に基づく駆動信号をインバータ38に出力する。これにより、電動・発電機20は、回生トルク値TG1による発電動作を行う。
作業モード判別手段によって判別された作業モードが作業モード2である場合、コントローラ21は、表1に示されるデータテーブルBを選択するとともに、回転数センサ27によって検出されるエンジン16の実回転数に基づいてその選択されたデータテーブルBを検索する。また、ポンプ吸収トルク制御装置30は、油圧ポンプ17に対する入力トルクの最大値をTL2に設定するとともに、その入力トルク値がTL2に到達した際には図中記号PL2で示されるポンプ吸収トルク制御ラインに沿ってその入力トルク値をTL2に一定に制御する。こうして、作業モード2に応じた最適な油圧ポンプ17の出力特性が設定される。今、一例として、回転数センサ27によって検出されるエンジン16の実回転数が、前記入力トルクの最大値TL2に対応する実回転数NDであったとすると、コントローラ21は、テーブル検索により、電動・発電機20に出力させるべきトルク値として回生トルク値TG3を算出し、この算出された回生トルク値TG3に基づく駆動信号をインバータ38に出力する。これにより、電動・発電機20は、回生トルク値TG3を出力する発電動作を行う。ここで、この回生トルク値TG3は、実回転数NDにおいてエンジン16が出力するトルク値TE3と、前記入力トルクの最大値TL2との偏差(TE3−TL2)に応じて設定されている。こうして、エンジンの余剰出力〔k・(TE3−TL2)・ND〕(k:所定の係数)を確実に電気エネルギに変換して回収するようにされている。
作業モード判別手段によって判別された作業モードが作業モード3である場合、コントローラ21は、表1に示されるデータテーブルCを選択するとともに、回転数センサ27によって検出されるエンジン16の実回転数に基づいてその選択されたデータテーブルCを検索する。また、ポンプ吸収トルク制御装置30は、油圧ポンプ17に対する入力トルクの最大値をTL3に設定するとともに、その入力トルクがTL3に到達した際には図中記号PL3で示されるポンプ吸収トルク制御ラインに沿ってその入力トルク値をTL3に一定に制御する。こうして、作業モード3に応じた最適な油圧ポンプ17の出力特性が設定される。今、一例として、回転数センサ27によって検出されるエンジン16の実回転数が、前記入力トルクの最大値TL3に対応する実回転数NEであったとすると、コントローラ21は、テーブル検索により、電動・発電機20に出力させるべきトルク値として回生トルク値TG2を算出し、この算出された回生トルク値TG2に基づく駆動信号をインバータ38に出力する。これにより、電動・発電機20は、回生トルク値TG2を出力する発電動作を行う。ここで、この回生トルク値TG2は、実回転数NEにおいてエンジン16が出力するトルク値TE4と、前記入力トルクの最大値TL3との偏差(TE4−TL3)に応じて設定されている。こうして、エンジンの余剰出力〔k・(TE4−TL3)・NE〕(k:所定の係数)を確実に電気エネルギに変換して回収するようにされている。
作業モード判別手段によって判別された作業モードが作業モード4である場合、コントローラ21は、表1に示されるデータテーブルDを選択するとともに、回転数センサ27によって検出されるエンジン16の実回転数に基づいてその選択されたデータテーブルDを検索する。また、ポンプ吸収トルク制御装置30は、油圧ポンプ17に対する入力トルクの最大値をTL1に設定するとともに、その入力トルク値がTL1に到達した際には図中記号PL4で示されるポンプ吸収トルク制御ラインに沿ってその入力トルク値をTL1に一定に制御する。こうして、作業モード4に応じた最適な油圧ポンプ17の出力特性が設定される。今、一例として、回転数センサ27によって検出されるエンジン16の実回転数が、前記入力トルクの最大値TL1に対応する実回転数NFであったとすると、コントローラ21は、テーブル検索により、電動・発電機20に出力させるべきトルク値として回生トルク値TG4を算出し、この算出された回生トルク値TG4に基づく駆動信号をインバータ38に出力する。これにより、電動・発電機20は、回生トルク値TG4を出力する発電動作を行う。ここで、この回生トルク値TG4は、実回転数NFにおいてエンジン16が出力するトルク値TE2と、前記入力トルクの最大値TL1との偏差(TE2−TL1)に応じて設定されている。こうして、エンジンの余剰出力〔k・(TE2−TL1)・NF〕(k:所定の係数)を確実に電気エネルギに変換して回収するようにされている。
2a 走行用油圧モータ
2b 走行装置
3 旋回装置
3a 旋回用油圧モータ
7 ブーム
8 アーム
9 バケット
10 ブームシリンダ
11 アームシリンダ
12 バケットシリンダ
15 駆動制御装置
16 エンジン
17 油圧ポンプ
20 電動・発電機
21 コントローラ
27 回転数センサ
38 インバータ
39 蓄電装置
44 作業機操作レバー
45 走行操作レバー
48,49 油圧スイッチ
Claims (1)
- 上部旋回体と、この上部旋回体に取着されるブームと、エンジンと、このエンジンにより駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプから吐出される圧油により作動される油圧作動部と、前記エンジンの出力軸に動力伝達機構を介して連結されてエンジンとの間でトルクの伝達を行えるように設けられる電動・発電機と、この電動・発電機との間で電気エネルギの授受を行う蓄電手段を備えるハイブリッド作業機械の駆動制御装置であって、
前記エンジンの実回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、前記油圧作動部の所定の動作状態に基づいて定められる特定の動作形態を判別する動作形態判別手段と、前記油圧ポンプに対する入力トルクを制御するポンプ吸収トルク制御手段と、前記電動・発電機の作動を制御する電動・発電機制御手段を備え、
前記動作形態判別手段によって前記特定の動作形態が上部旋回体の旋回動作とブームの下げ動作との組合せ動作であるダウン旋回動作であると判定されたときに、前記ポンプ吸収トルク制御手段は、前記入力トルクの最大値を、そのダウン旋回動作に応じた所定値に設定するとともに、前記電動・発電機制御手段は、前記エンジン回転数検出手段によって検出される実回転数を参照することで得られる前記エンジンの出力トルク値と、前記所定値に設定される入力トルクの最大値との偏差に応じて前記電動・発電機に出力させるべき回生トルク値を算出し、この算出された回生トルク値を前記電動・発電機が出力するようにその電動・発電機の作動を制御することを特徴とするハイブリッド作業機械の駆動制御装置。
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