JP3532184B2 - 蝶 番 - Google Patents

蝶 番

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JP3532184B2
JP3532184B2 JP2001401927A JP2001401927A JP3532184B2 JP 3532184 B2 JP3532184 B2 JP 3532184B2 JP 2001401927 A JP2001401927 A JP 2001401927A JP 2001401927 A JP2001401927 A JP 2001401927A JP 3532184 B2 JP3532184 B2 JP 3532184B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は蝶番に関し、特に
家具等の扉を家具本体に取り付けるための蝶番に関す
る。
【0002】
【従来の技術】家具本体に形成された開口を扉で塞ぐ場
合、蝶番による扉の取付形態には、開口内に扉を収めて
しまう取り付け形態と、開口周縁面に扉内面側の外周縁
部を重ね合わせて取り付け形態との2種類がある。後者
の方式は、扉を閉じたとき、開口が隠されて見えなくな
るので外観もよく、広く用いられている。この場合、蝶
番の取付は、扉の木端面と家具本体外側面にまたがって
取り付ける方法が簡便であるが、蝶番が露出して外観が
損なわれる難点がある。この不具合を解消するために
は、図9に示すように、扉内面と家具本体内側面とにま
たがって蝶番を取り付けるようにする(以下、内面結合
型蝶番という)。
【0003】一方、家具用の扉は、閉状態ではむやみに
開いたりしないように、閉鎖状態を保持する機構が必要
である。また、逆に開状態では、家具本体への物品の出
し入れの妨げにならないよう、開状態を保持する機構が
設けられていると便利である。この2つの機能を簡便に
実現する方法として、蝶番にターンオーバ機構を設ける
方法がある。
【0004】図9(a)は、このようなターンオーバ機
構を有した内面結合型蝶番の従来品を示すものである。
この蝶番101は、第一蝶番部材102と第二蝶番部材
103とを、ダブルリンク結合した構造を有し、第一蝶
番部材102の2つのリンク旋回軸5,6を、第二蝶番
部材3側の2つのリンク旋回軸7,8にそれぞれ結合す
る2つのリンク部材9,10の間に、ターンオーバ機能
を実現するためのねじりコイルばね14とばね付勢片1
6を設けた構造になっている。このうち、扉側に取り付
けられる第一蝶番部材102には、扉閉状態において第
二蝶番部材103の結合基端部103aと2つのリンク
部材9,10とを収容するためのカップ部111が設け
られている。このようなカップ部111を設けるのは、
リンク部材9,10の取付スペースと、リンク部材9,
10の旋回代とを確保するためである。このカップ部1
11は、扉50の内面に凹部53を掘り込み形成し、こ
こに埋設する形で取り付ける。カップ部11の外周面開
口端部には、鍔状の取付プレート112を一体形成し、
その裏面側を凹部53の開口周縁面に当接させ、取付プ
レート112を貫通するねじ部材等により固定を行う
(なお、図面に示す断面では、ねじ部材は表れていな
い)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近、家具
の軽量化や低廉化を図るために、扉の厚さを小さくする
要望が多く出されている。図9に示すような蝶番103
を用いる場合、その扉厚さの減少により、次のような問
題が生じる。すなわち、扉側に取り付ける第一蝶番部材
103は、扉の厚さ方向に埋設されるカップ部111を
有する。扉の厚さがカップ部111の深さ方向寸法より
も小さくなると、カップ部111は扉を貫通して扉表面
に露出して外観を損ねるから、カップ部111の埋設深
さは、当然、扉の厚さによって制限される。
【0006】ところが、このカップ部111の深さは、
次のような事情により無制限には小さくすることができ
ない。すなわち、ターンオーバ機構を組み込んだ蝶番1
01により扉50を本体51に取り付ける場合、扉50
の開閉をスムーズに行うことができるように、その旋回
軌跡を設定しなければならない。この場合、ターンオー
バ機構をなす2つのリンク部材9,10の旋回軸5,6
は、扉50内面の取付側のエッジ50eが旋回時に本体
51と干渉しないように、カップ部11内の深さ方向に
おいて一定以上離して配置する必要がある。従って、カ
ップ部111の深さ方向寸法、旋回軸5,6間の深さ方
向距離を必要十分な値に確保できるよう、一定以上に大
きく設定する必要がある。
【0007】しかし、扉50の厚さがさらに削減された
場合は、上記の事情によりカップ部111の深さ方向寸
法を十分に縮小できないため、図9(b)に示すよう
に、扉50の凹部53の深さが、カップ部111の深さ
方向寸法に対して相対的に不足する。その結果、取付プ
レート112が扉50の取付面(凹部53の開口周縁面
である)から浮き上がってしまい、安定的な締め付け固
定ができなくなる不具合を生ずる。
【0008】本発明は、カップ部を有したターンオーバ
機構付の蝶番において、カップ部が埋設される扉等の取
付対象物の厚さが縮小された場合でも、蝶番部材の取り
付けを安定的に行うことができる蝶番を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記の課
題を解決するために、本発明の蝶番は、第一蝶番部材及
び第二蝶番部材と、それら第一蝶番部材及び第二蝶番部
材とを、両者が最も接近した状態となる第一角度位置
と、同じく最も離間した状態となる第二角度位置との間
で相対回転可能に結合するとともに、第一角度位置と第
二角度位置とをそれぞれ固定保持可能なターンオーバリ
ンク機構とを有し、ターンオーバリンク機構は、第一蝶
番部材側に設けられた2つのリンク旋回軸を、第二蝶番
部材側に設けられた2つのリンク旋回軸とそれぞれ結合
する2つのリンク部材を有し、第一蝶番部材は、第二蝶
番部材を第一角度位置まで相対回転させたとき、該第二
蝶番部材の2つのリンク部材との結合側端部を、該リン
ク部材の少なくとも一部とともに収容するカップ部と、
該第一蝶番部材を取付対象物に取り付けるために、その
カップ部の側壁外周面に一体化され、かつカップ深さ方
向と直交する向きに延出する取付プレートとを有し、カ
ップ部の内側には、第一蝶番部材側の2つのリンク旋回
軸が、カップ深さ方向の異なる位置において各々カップ
深さ方向と直交し、かつ各々両端がカップ部の側壁内周
面に支持された形で配置され、さらに、それら2つのリ
ンク旋回軸のうちカップ部の開口縁に近いもの(以下、
開口側旋回軸という)と取付プレートとが、カップ深さ
方向において共存区間が生ずるように、当該取付プレー
トが、カップ部の側壁外周面の開口側端部に結合されて
なることを特徴とする。
【0010】上記の構成においては、第一蝶番部材に設
けられるカップ部に対し、扉等の取付対象物側へ第一蝶
番部材を取り付けるための取付プレートを、カップ部の
側壁外周面の開口側端部に結合する。この際、その取付
プレートの結合位置を、ターンオーバリンク機構をなす
リンク部材の旋回軸のうちカップ部の開口縁に近いもの
(開口側旋回軸)と、カップ深さ方向において共存区間
が生ずるように設定する。すなわち、取付プレートが、
開口側旋回軸位置まで深さ方向に下がった形で設けられ
ることで、カップ部の深さ方向全寸法のうち、その側壁
外周面の開口側端部をなす一定区間が、取付プレート厚
さに配分される。その結果、カップ部の取付対象物側の
凹部に埋設される深さが、取付プレート厚さ分だけ削減
され、浅い凹部でも取付プレートの主裏面を該凹部の開
口周縁面に密接させることができ、安定的な取り付けが
可能となる。そして、凹部の形成深さが浅くて済むとい
うことは、扉の厚さもより小さくできることを意味する
から、扉付家具等の更なる軽量化あるいは低廉化に寄与
することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を用いて説明する。図1〜図6に、本発明の一実施形
態をなす蝶番1を示す。図1は平面図、図2は側面図、
図6は側面断面図を示す。蝶番1は、第一蝶番部材2及
び第二蝶番部材3とを有する。それら第一蝶番部材2及
び第二蝶番部材3は、図7の動作説明図に示すように、
ターンオーバリンク機構4により、両者が最も接近した
状態となる第一角度位置Aと、同じく最も離間した状態
となる第二角度位置Bとの間で相対回転可能に結合さ
れ、かつ、第一角度位置Aと第二角度位置Bとをそれぞ
れ固定保持可能な状態とされている。本実施形態におい
ては、第一蝶番部材2が家具の扉50に、第二蝶番部材
3がその扉50によって塞がれる家具本体51にそれぞ
れ取り付けられ、第一角度位置Aが扉閉位置に、第二角
度位置Bが扉開放位置に対応している。その基本的な取
付形態は、図9に示す従来の蝶番101とほぼ同じであ
り、共通部に同一の符号を付与することにより説明の一
部を省略する。
【0012】図6に示すように、ターンオーバリンク機
構4は、第一蝶番部材2側に設けられた2つのリンク旋
回軸5,6を、第二蝶番部材3側に設けられた2つのリ
ンク旋回軸7,8とそれぞれ結合する2つのリンク部材
9,10を有する。また、第一蝶番部材2は、第二蝶番
部材3を第一角度位置Aまで相対回転させたとき、該第
二蝶番部材3の2つのリンク部材9,10との結合側端
部3aを、該リンク部材9,10の少なくとも一部とと
もに収容するカップ部11を有する。そして、該第一蝶
番部材2を取付対象物(ドア51)に取り付けるための
取付プレート12が、カップ深さ方向dと直交する向き
に延出する形で、カップ部11の側壁外周面に一体化さ
れている。
【0013】カップ部11の内側には、第一蝶番部材2
側の2つのリンク旋回軸5,6が、カップ深さ方向dの
異なる位置において各々カップ深さ方向dと直交し、か
つ各々両端がカップ部11の側壁内周面に支持された形
で配置されている。そして、図4に示すように、それら
2つのリンク旋回軸5,6のうちカップ部11の開口縁
に近いもの(以下、開口側旋回軸6ともいう)と取付プ
レート12とが、カップ深さ方向dにおいて共存区間k
が生ずるように、当該取付プレート12が、カップ部1
1の側壁外周面の開口側端部に結合されてなる。
【0014】つまり、取付プレート12がカップ部11
に対し、図9に示す従来の蝶番101と比較して、開口
側リンク旋回軸6の位置まで深さ方向に下がった形で設
けられることで、カップ部11の深さ方向全寸法のう
ち、その側壁外周面の開口側端部をなす一定区間が、取
付プレート12の厚さtに配分される。その結果、カッ
プ部11の、扉50側の凹部53に埋設される深さδ
が、取付プレート12の厚さt分だけ削減され、浅い凹
部53でも取付プレート12の取付面(凹部53の開口
周縁面との当接面である)12fを、該凹部53の開口
周縁面に密接させることができる。その結果、扉50の
厚さをより小さくでき、家具の軽量化あるいは低廉化に
大きく貢献する。
【0015】なお、第一蝶番部材側に設けられた2つの
リンク旋回軸5,6は、本実施形態では、カップ部11
の側壁部に対し、その周方向において互いに異なる位置
に取り付けられている。これにより、リンク旋回軸5,
6の間隔を広げることができ、扉開閉時の前記した干渉
を避けるための設計上の余裕を生じさせることができ
る。
【0016】以下、さらに詳細に説明する。本実施形態
において、ターンオーバ機能は具体的には以下のような
機構により実現されている。すなわち、図6(a)に示
すように、2つのリンク部材9,10の一方を第一リン
ク部材9とし、他方を第二リンク部材10とする。ま
た、第二蝶番部材3に設けられる2つのリンク旋回軸
7,8のうち、第一リンク部材9が結合されるものを第
一リンク旋回軸7とし、第二リンク部材10が結合され
るものを第二リンク旋回軸8とする。そして、ターンオ
ーバの弾性付勢機能を担うのは、図6(b)に示すねじ
りコイルばね14である。ねじりコイルばね14は、コ
イル状の本体部14mと、その本体部14mから周方向
にそれぞれ延出する第一端末部分14a及び第二端末部
分14bとを有する。そして、その本体部14mに第一
旋回軸7が挿通され、第二端末部分14bが第二蝶番部
材3側のばね受け部15に固定的に支持されている。こ
の実施形態において、第二蝶番部材3は、縦長の金属板
材の幅方向両側部分を、同一側に直角に曲げ成型したケ
ーシング61を有し、その板材の幅方向中央部により形
成される頂面部分15の内面側をばね受け部として利用
している。なお、リンク旋回軸7,8はケーシング61
に固定されている。
【0017】また、第二リンク旋回軸8は、第二リンク
部材3の末端部に形成された軸受けスリーブ10sに挿
入され、かつ該軸受けスリーブ10sの外周面からは、
先端がねじりコイルばね14の第一端末部分14aに当
接するばね付勢片16が延出形成されている。また、他
のリンク旋回軸5〜7も、各々リンク部材9,10の対
応する端部形成された軸受けスリーブ9a,9b,10
aに挿入されている。
【0018】図7に示すように、第二蝶番部材3を第一
角度位置Aと第二角度位置Bとの間で旋回移動させると
き、ばね付勢片16は、それら第一角度位置Aと第二角
度位置Bとに対応する2つの角度位置C,D間で軸受け
スリーブ10sとともに一体的に回転する。そして、そ
の回転に伴い、第一端末部分14aに対し第二端末部分
14bに接近する向きの弾性変位を生じさせ、かつ、2
つの角度位置C,Dの中間位置にて弾性変位の最大点を
通過するものとなるように、回転に伴うばね付勢片16
の先端軌跡が定められている。すなわち、2つの角度位
置C,Dではねじりコイルばね14の弾性変位が小さく
なるため安定位置となる。そして、蝶番1は、ばね付勢
片16が一方の安定位置から弾性変位の最大点を乗り越
えて他方の安定位置へ移動することにより、第一角度位
置A(扉閉位置)と第二角度位置B(扉開放位置)をそ
れぞれ安定保持位置とするターンオーバ機構が実現す
る。なお、ばね付勢片16の先端位置は、角度位置C,
Dにおいても、ねじりコイルばね14の第一端末部分1
4aを一定変位にて付勢するように設定されてなり、そ
の弾性復帰力により、扉50を閉位置又は開放位置に固
定保持する効果が高められている。
【0019】なお、図6(a)に示すように、第二蝶番
部材3には、扉50の取付位置を3次元的に微調整する
ための位置調整機構62が設けられている。この位置調
整機構62は、第二蝶番部材3を家具本体50に取り付
ける取付ベースプレート63を有し、図3に示すよう
に、貫通ねじ孔64にて該取付ベースプレート63を貫
く取付ねじ(図示せず)を家具本体50にねじ込むこと
で取付固定される。そして、図2及び図6(a)に示す
ように、この取付ベースプレート63に対し、ケーシン
グ61と、該ケーシング61内に収容されるスライドプ
レート65が、ケーシング61の幅方向において一体的
に、一定範囲でスライド可能に取り付けられている。ス
ライドプレート65には上記幅方向の長孔67が形成さ
れ、この長孔66を貫通して第一調整ねじ66が取付ベ
ースプレート63のねじ孔68にねじ込まれている。該
第一調整ねじ66を緩め、長孔67の範囲内にてスライ
ドプレート65を幅方向に移動させて位置調整し、その
後第一調整ねじ66を締めこむことで、該スライドプレ
ート65及びケーシング61、ひいてはこれに第一蝶番
部材2を介して結合される扉50の上記幅方向の位置
(つまり、扉高さ方向位置)を調整できる。なお、ドラ
イバーによる第一調整ねじ66の操作は、ケーシング6
1の頂面部分15に形成された操作窓69を経て行うこ
とができる。
【0020】また、ケーシング61は、スライドプレー
ト65に対し長手方向及びプレート厚さ方向に、それぞ
れ一定範囲でスライド移動可能とされている。図1に示
すように、ケーシング61の長手方向の後端部には、該
長手方向に切れ込む切欠(長孔でもよい)70が形成さ
れ、図6に示すように、この切欠70を貫通して第二調
整ねじ71がスライドプレート65のねじ孔72にねじ
込まれている。該第二調整ねじ71を緩め、切欠70の
長さ範囲内にてケーシング61を長手方向に移動させて
位置調整し、その後第二調整ねじ71を締めこむこと
で、ケーシング61、ひいてはこれに第一蝶番部材2を
介して結合される扉50の上記長手方向の位置(つま
り、扉厚さ方向位置)を調整できる。
【0021】また、ケーシング61の頂面部分15には
さらに別のねじ孔73が形成され、そのねじ孔73に第
三調整ねじ74がねじ込まれている。第三調整ねじ74
の先端はスライドプレート65に、そのスラスト方向の
結合位置が固定となるように結合されており、該第三調
整ねじ74を回転操作することにより、ケーシング61
が第三調整ねじ74のスラスト方向に移動し、結果的に
ケーシング61に対し第一蝶番部材2を介して結合され
る扉50の、上記スラスト方向の位置(つまり、扉幅方
向位置)を調整できる。なお、本実施形態では、第三調
整ねじ74の先端に溝74aが形成され、その溝74a
に、スライドプレート65の前端部に形成された長手方
向の切欠75が挿入されている。これにより、第三調整
ねじ74に対するスライドプレート65の長手方向の相
対移動が許容される。また、スライドプレート65は第
三調整ねじ74と第二調整ねじ71により、長手方向両
端部にて2点支持される形となるので、安定的なスライ
ド移動が可能となる。
【0022】次に、図6に示すように、カップ部11の
開口縁11pと取付プレート12の主表面12mとは、
互いに面一とされている。これにより、カップ部11の
全深さ方向寸法のうち、取付プレート12の厚さtに配
分される寸法を最大化でき、カップ部11の埋設深さを
より小さくすることができる。
【0023】図4及び図6に示すように、取付プレート
12は、カップ部11の開口縁11pに沿って、開口側
軸6に対応する区間を包含する形で設けられている。そ
して、図4に示すように、取付プレート12には、開口
側軸6との重なり位置において当該開口側軸6との干渉
を避けるための切欠13がプレート厚さ方向に形成され
ている。このような切欠13を設けることにより、取付
プレート12と開口側軸6との重なり区間kの寸法を大
きくすることができ、カップ部11の埋設深さ縮小に効
果的に寄与する。
【0024】次に、図1に示すように、取付プレート1
2の主表面12m上において、第二蝶番部材3の旋回半
径方向を基準方向Jとし、該基準方向Jにおいて開口側
旋回軸6に近づく向きを前方側とし、さらに基準方向J
と直交する向きをカップ部11の幅方向wとする。カッ
プ部11には、第二蝶番部材2の結合側端部3aを収容
する本体部11mと、その前方側に一体化されるととも
に該本体部11mよりも狭幅の旋回軸収容部11xとが
形成されている。そして、旋回軸収容部11xには、基
準方向Jと直交する向きに2つのリンク旋回軸5,6が
収容されている。そして、取付プレート12は、本体部
11mの幅方向両側から延出するとともに取付ねじ孔2
0,20を有する第一部分12aと、旋回軸収容部11
xの幅方向両側から延出するとともに第一部分12aよ
りも小面積の第二部分12bとを有する。本実施形態で
は、この大面積の第一部分12aの裏面側取付面12f
を、第二部分12bの主表面12p位置よりも深さ方向
d(図6参照)においてカップ底寄りに位置するものと
することで、カップ部11の埋設深さ縮小効果が高めら
れている。また、図4に示すように、取付プレート12
の第二部分12bの裏面側において開口側旋回軸6との
重なり位置に、前記切欠13が形成されている。なお、
取付プレート12は、取付ねじ孔20,20において該
取付プレート12を貫通するねじ(図示せず)を、ドア
50にねじ込むことにより取り付けられる。
【0025】また、図5及び図6に示すように、カップ
部11の旋回軸収容部11xの底は開放形態に形成され
ている。これは、カップ部11へのリンク部材9,10
及びリンク旋回軸5,6の組み付けの便宜を図るためで
ある。
【0026】また、図5に示すように、取付プレート1
2の主裏面外周縁に沿って、プレート補強用の周縁リブ
12rが形成されている。これにより、取付プレート1
2の剛性が高められ、ドア50に取り付けたりする際に
取付プレート12に曲がり等を生ずることが効果的に防
止される。そして、この周縁リブ12rの端12e,1
2eは、カップ部11の側壁外周面に一体的に結合され
ている。これにより、取付プレート12の剛性を高める
効果が一層顕著となる。
【0027】上記のような周縁リブ12rを有した取付
プレート12とカップ部11とが一体化された第一蝶番
部材2を製造する場合、カップ部11に対し深さ方向に
取付プレート12が重なって位置するために、図9の従
来の蝶番101とは異なり、板金のプレス成型による製
造が非常に困難である。そこで、本実施形態では、取付
プレート12とカップ部11とをダイキャスト(例えば
亜鉛ダイキャスト)により一体化したものとして構成し
ている。これにより、上記な複雑な形状の第一蝶番部材
2も簡単に製造することができる。
【0028】なお、本実施形態においては、図4に示す
ように、カップ部11を扉50内に埋設し、取付プレー
ト12を扉50の内面から突出させる形態としている。
これにより、扉50の厚さを減少させる効果が非常に顕
著となるが、扉50と本体51との間には取付プレート
12の厚みに相当する隙間が発生するので、これを被覆
するために、扉50の外周面に沿って扉50の厚さより
も広幅の枠状のカバー22を巻きつけ固定している。
【0029】他方、本発明の蝶番1の活用形態として、
上記のように扉50の厚さ削減を優先させる形態以外
に、カバー22の省略を優先させた形態を採用すること
もできる。この場合、図8に示すように、扉50の厚み
は図4よりは大きく設定し、その代わり、扉50に形成
する凹部53の開口周縁に沿って座ぐり49を形成し、
ここに取付プレート12を収容する。これにより、扉5
0と本体51との間の隙間が減少し、カバー22を省略
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態たる蝶番の平面図。
【図2】図1の部分断面図。
【図3】図1の別位置での部分断面図。
【図4】図1の蝶番の側面図。
【図5】図1の蝶番の第一の蝶番部材の裏面図。
【図6】図1の蝶番の側面断面図。
【図7】図1の蝶番の作動説明図。
【図8】図1の蝶番の取付形態の変形例を示す断面図。
【図9】従来の蝶番を示す説明図。
【符号の説明】
1 蝶番 2 第一蝶番部材 3 第二蝶番部材 3a 結合側端部 4 ターンオーバリンク機構 5,6 リンク旋回軸 7,8 リンク旋回軸 9,10 リンク部材 11 カップ部 12 取付プレート

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一蝶番部材及び第二蝶番部材と、それ
    ら第一蝶番部材及び第二蝶番部材とを、両者が最も接近
    した状態となる第一角度位置と、同じく最も離間した状
    態となる第二角度位置との間で相対回転可能に結合する
    とともに、前記第一角度位置と第二角度位置とをそれぞ
    れ固定保持可能なターンオーバリンク機構とを有し、 前記ターンオーバリンク機構は、第一蝶番部材側に設け
    られた2つのリンク旋回軸を、第二蝶番部材側に設けら
    れた2つのリンク旋回軸とそれぞれ結合する2つのリン
    ク部材を有し、 前記第一蝶番部材は、前記第二蝶番部材を前記第一角度
    位置まで相対回転させたとき、該第二蝶番部材の前記2
    つのリンク部材との結合側端部を、該リンク部材の少な
    くとも一部とともに収容するカップ部と、該第一蝶番部
    材を取付対象物に取り付けるために、そのカップ部の側
    壁外周面に一体化され、かつカップ深さ方向と直交する
    向きに延出する取付プレートとを有し、 前記カップ部の内側には、前記第一蝶番部材側の2つの
    リンク旋回軸が、カップ深さ方向の異なる位置において
    各々カップ深さ方向と直交し、かつ各々両端がカップ部
    の側壁内周面に支持された形で配置され、 さらに、それら2つのリンク旋回軸のうち前記カップ部
    の開口縁に近いもの(以下、開口側旋回軸という)と前
    記取付プレートとが前記カップ深さ方向において共存区
    間が生ずるように、当該取付プレートが前記カップ部の
    側壁外周面の開口側端部に結合されてなることを特徴と
    する蝶番。
  2. 【請求項2】 前記カップ部の開口縁と前記取付プレー
    トの主表面とが互いに面一とされてなる請求項1記載の
    蝶番。
  3. 【請求項3】 前記取付プレートは、前記カップ部の開
    口縁に沿って、前記開口側軸に対応する区間を包含する
    形で設けられてなり、かつ前記開口側旋回軸との重なり
    位置には、当該開口側旋回軸との干渉を避けるための切
    欠がプレート厚さ方向に形成されてなる請求項1又は2
    に記載の蝶番。
  4. 【請求項4】 前記取付プレートの主表面上において、
    前記第二蝶番部材の旋回半径方向を基準方向とし、該基
    準方向において前記開口側旋回軸に近づく向きを前方側
    とし、さらに前記基準方向と直交する向きを前記カップ
    部の幅方向として、 前記カップ部は、前記第二蝶番部材の前記結合側端部を
    収容する本体部と、その前方側に一体化されるとともに
    該本体部よりも狭幅の旋回軸収容部とを有し、前記旋回
    軸収容部には、前記基準方向と直交する向きに前記2つ
    のリンク旋回軸が収容されてなり、 前記取付プレートは、前記本体部の幅方向両側から延出
    するとともに取付ねじ孔を有した第一部分と、前記旋回
    軸収容部の幅方向両側から延出するとともに前記第一部
    分よりも小面積の第二部分とを有し、前記第一部分の裏
    面側取付面、前記第二部分の主表面位置よりも前記深
    さ方向においてカップ底寄りに位置する請求項1ないし
    3のいずれか1項に記載の蝶番。
  5. 【請求項5】 前記取付プレートの前記第二部分の裏面
    側には、前記開口側旋回軸との重なり位置に、該開口側
    旋回軸との干渉を避けるための切欠がプレート厚さ方向
    に形成されてなる請求項4記載の蝶番。
  6. 【請求項6】 前記カップ部の前記旋回軸収容部の底が
    開放形態に形成されてなる請求項4又は5に記載の蝶
    番。
  7. 【請求項7】 前記取付プレートの主裏面外周縁に沿っ
    てプレート補強用の周縁リブが形成されてなる請求項1
    ないし6のいずれか1項に記載の蝶番。
  8. 【請求項8】 前記周縁リブの端が前記カップ部の側壁
    外周面に一体的に結合されてなる請求項7記載の蝶番。
  9. 【請求項9】 前記取付プレートと前記カップ部とがダ
    イキャストにより一体化されてなる請求項7又は8に記
    載の蝶番。
  10. 【請求項10】 第一蝶番部材側に設けられた2つのリ
    ンク旋回軸は、カップ部の側壁部に対し、その周方向に
    おいて互いに異なる位置に取り付けられてなる請求項1
    ないし9のいずれか1項に記載の蝶番。
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