JP3531016B2 - カメラ - Google Patents

カメラ

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JP3531016B2
JP3531016B2 JP00327295A JP327295A JP3531016B2 JP 3531016 B2 JP3531016 B2 JP 3531016B2 JP 00327295 A JP00327295 A JP 00327295A JP 327295 A JP327295 A JP 327295A JP 3531016 B2 JP3531016 B2 JP 3531016B2
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zoom
lens
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zooming
barrel
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春樹 中山
聡 中本
裕一 本田
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Konica Minolta Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、ズームレンズ鏡胴に
より駆動されるズームファインダを有するカメラに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、ズームレンズが搭載されたレンズ
シャッタカメラが普及しており、そのファインダは通常
外光式のズームファインダになっている。ズームファイ
ンダは撮影レンズのズーミング動作に機械的に連動して
駆動される。
【0003】また、ズームレンズは焦点距離、即ち撮影
倍率を変化させるレンズであり、その最も長い焦点距離
と最も短い焦点距離との比である変倍比を高める高変倍
比化とズームレンズ鏡胴の小型化に関する技術競争が激
化している。高変倍比化と小型化とは相反する技術であ
るが、高変倍比においても鏡胴を増大させることのない
ズームレンズ鏡胴が各種提案されている。
【0004】この1例として、本出願人による特願平5-
104456公報に記載されたズームレンズ鏡胴がある。従来
のズームレンズ鏡胴は、焦点距離の変化即ちズーミング
と、焦点調節即ちフォーカシングとは夫々別個の機構で
行っていたが、本公報によればズーミングとフォーカシ
ングとを同一の機構で行うことができるように構成した
ため、非常に小型なズームレンズ鏡胴を実現することが
できる。
【0005】本公報は、最も長い焦点距離と最も短い焦
点距離との間を所定の数の段数即ちステップ数の焦点距
離に区切った、所謂ステップズーム方式である。このス
テップズームを図1のズーム線図で説明する。同図にお
いて、横軸は焦点距離の変化を示し、Wは最も焦点距離
が短い状態を示し、M1,M2と逐次焦点距離が長くな
り、Tで最も焦点距離が長くなる。このように焦点距離
を4ステップに切り替えることができる。縦軸は撮影レ
ンズの前群レンズと後群レンズとの光軸方向への移動量
を示す。
【0006】前群レンズは回動するカム筒とヘリコイド
螺合しているので、カム筒の回動と共に直線的な移動を
行う。一方、後群レンズはカム筒に刻まれたカムにより
駆動され、撮影距離Uは∞即ち無限遠の焦点位置とN即
ち至近距離の焦点位置との間を前群レンズより離間する
方向への移動と接近する方向への移動とを繰り返して移
動するようにカムが形成されている。例えば、焦点距離
がWの位置に設定されたとき、フォーカシングを行うと
撮影距離に応じてWとの間で前群レンズと後群レンズ
が移動し、望遠側に1ステップのズーミングを行うと
を経由してM1の位置に前群レンズと後群レンズが移動
する。同様に、望遠側に2ステップのズーミングを行え
ば、,M1,を経由してM2の位置に移動する。この
ように前群レンズと後群レンズの移動によりフォーカシ
ングとズーミングを繰り返し行うように構成されている
ので、フォーカシング用の機構とズーミング用の機構は
同一の機構で前群レンズと後群レンズを駆動でき、必然
的に部品点数が低減して簡単な構成になるので、小型な
ズームレンズ鏡胴が実現できる。
【0007】また、本出願人はより高変倍のズームレン
ズを搭載することができる下記の如きズームレンズ鏡胴
の発明を、特願平6-235474により出願した。
【0008】図2はそのズームレンズ鏡胴におけるズー
ム線図である。本図おいては、焦点距離を8ステップに
区切ったズーム線図であり、先に述べた出願と同様に前
群レンズはヘリコイド駆動により直線的に移動するが、
後群レンズはカムにより前群レンズより離間する方向へ
の移動と前群レンズに接近する方向への移動を交互に繰
り返す。
【0009】しかし、本図においては先に述べた出願と
下記の点において相違する。即ち、焦点距離がWのと
き、望遠側にズーミングを1ステップ行うと、焦点距離
はWからM1に変化し、更に1ステップのズーミングを
行うと、焦点距離はM1からM2に変化する。このよう
に、WとTとの間で8ステップのズーミングを行うこと
ができる。
【0010】一方、例えば焦点距離がWのとき、前群レ
ンズと後群レンズをWとM1の間の領域で無限大(∞)
から至近距離(N)まで合焦させるように移動させるこ
とによりフォーカシングを行う。また、焦点距離がM1
のときは、前群レンズと後群レンズをM1とM2の間の領
域で至近距離(N)から無限大(∞)まで合焦させるよ
うに移動させることによりフォーカシングを行う。この
ようにWとTとの間にあるズーミング領域の全てのステ
ップ間でフォーカシングを行うが、このズームレンズは
前群レンズが直線的に移動するのに対し、後群レンズは
無限大から至近距離への移動と至近距離から無限大への
移動を繰り返して移動するように構成されている。
【0011】従って、本ズーム線図はズーミング領域内
にフォーカシング領域が連続して設けられている。この
結果、本図を図1のズーム線図と比較すると、焦点距離
は図1が4ステップであるのに対して本図は2倍の8ス
テップに増加しているが、後群レンズが移動する傾斜が
増大することなく、円滑な後群レンズの作動を行うこと
ができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記に示した2つの発
明はステップズーム方式と呼ばれるが、ステップズーム
方式のズームレンズ鏡胴を搭載したカメラには、ズーミ
ングに連動して変倍を行う外光式のズームファインダが
搭載されることになる。一般に、機械的スペースや原価
上の理由により、ズームファインダの変倍はズームレン
ズ鏡胴のレンズ移動に機械的に連動している。ステップ
ズーム方式においては、ズーミングのときもフォーカシ
ングのときも同一の撮影レンズが移動するのであるか
ら、ズーミングのときでもフォーカシングのときでもズ
ームファインダは連動駆動され、変倍作動を行うことに
なる。
【0013】撮影レンズのズーミングのときにズームフ
ァインダが変倍することは極めて自然なことであるが、
オートフォーカス機構を設け、レリーズ釦を押した後、
撮影レンズが自動的に移動してフォーカシングを行うこ
とによりファインダレンズも移動し、その結果ズームフ
ァインダが変倍することになると、ファインダを覗いて
いて違和感を受ける。
【0014】従って、上述の如き問題を生じさせないよ
うに、本願発明の課題は、ズーミングとフォーカシング
とを同一の機構で行うズームレンズ鏡胴に連動して移動
するズームファインダにおいて、ズームレンズ鏡胴がズ
ーミングを行う場合は、それに連動して変倍し、フォー
カシングを行う場合には、連動しないようにさせる機構
を有するズームファインダを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題は本願発明にお
ける、前群レンズ及び後群レンズの光軸方向に離間させ
る方向への移動と接近する方向への移動とを交互に繰り
返すことによってフォーカシング及びズーミングを行う
ステップズーム方式のズームレンズ鏡胴を有するカメラ
において、前記ズームレンズ鏡胴に設けられ前記レンズ
群の移動に伴って光軸方向に移動する移動部材と、変倍
可能なズームファインダと、前記移動部材と前記ズーム
ファインダとを連結する連結部材とを有し、ズーミング
を行う場合には前記移動部材と前記ズームファインダと
を連結することにより前記ズームファインダの変倍を行
い、フォーカシングを行場合は前記移動部材と前記ズ
ームファインダとの連結を解除して前記ズームファイン
ダの変倍を行わないようにするための解除手段を設けた
ことを特徴とするカメラ、又は、前群レンズ及び後群レ
ンズの光軸方向に離間させる方向への移動と接近する方
向への移動とを交互に繰り返すことによってフォーカシ
ング及びズーミングを行うステップズーム方式のズーム
レンズ鏡胴を有するカメラにおいて、変倍可能なズーム
ファインダと、ズーミングを行場合は前記ズームファ
インダ内のファインダレンズを光軸方向に移動させ、フ
ォーカシングを行う場合に前記ファインダレンズを光軸
方向に移動させない案内経路が形成されている移動手段
とを有することを特徴とするカメラにより、解決され
る。
【0016】
【実施例】先ず、本願発明のズームレンズ鏡胴の実施例
を図3乃至図13に基づいて、詳細に説明する。
【0017】図3はズームレンズ鏡胴の分解斜視図、図
4はその縦断面図であり、鏡胴上半分は焦点距離を広角
に設定した図、鏡胴下半分は焦点距離を望遠に選択した
図であり、図5は固定板の組み立て説明図、図6はファ
インダ連動機構の平面図、図7はファインダ連動機構の
正面図、図8はファインダ連動機構の側面図、図9は連
結板と直進ガイドとの連結を解除したファインダ連動機
構の正面図である。
【0018】1はカメラ本体と一体的に固定された固定
胴であり、内周にメスヘリコイド1aを螺設しており、メ
スヘリコイド1aの左右側部には後述する直進ガイド21
のためのガイド溝1bがメスヘリコイド1aを横切って
設けられている。2はカム筒であり、外周にメスヘリコ
イド1aと螺合するオスヘリコイド2aと大歯車2bと
が一体的に形成され、内周にメスヘリコイド2cとイン
ナーカムであるカム溝2dが形成され、後端部の内方向
にリブ2eを設けている。また、大歯車2bの歯先円は
オスヘリコイド2aの谷径より小さく形成されており、
鏡胴の小型化に寄与している。なお、カム筒2と大歯車
2bを樹脂で一体成形すると、大歯車2bはカム筒2の
後端面に配置することにより、成形型を分割して成形す
るのではなく、型の抜き方向に一体の型で成形できるた
め、精度の高い部品が簡単な型構造で製造できる。
【0019】3は前群摺動枠であり、正の合成焦点距離
の前群レンズ5を保持する前群鏡枠4を前方からネジに
より取り付けている。レンズ系部品の製造寸法誤差は、
このネジの部分の取り付け位置を変更し行う。前群摺動
枠3の外周にはメスヘリコイド2cと螺合するオスヘリ
コイド3aと後述する直進ガイド21のためのガイド溝3
bとを設け、後述するガイドシャフト11のための穴3c
を穿設している。6は後群摺動枠であり、内周にて負の
合成焦点距離の後群レンズ7を保持し、外周に後述する
直進ガイド21のためのガイド溝6aを設けると共にカム
溝2dと係合する後群カムピン8を埋設し、前方にガイ
ドシャフト11を突設している。13はガイドシャフト11に
挿入されるシャフトバネ、12はシャフトバネ13の抜け止
めのためのE形止め輪である。
【0020】21は移動部材である直進ガイドで、左右の
突出部21aにて固定胴1のガイド溝1bと滑合し、もう
1つの突出部21bで後述する駆動歯車44を回転自在に軸
支し、前方に折り曲げられた腕部21cにてガイド溝3b
及びガイド溝6aと滑合する。22はカム筒2と直進ガイ
ド21とを連結するガイド固定板、23は直進ガイド21とガ
イド固定板22とを連結し、カム筒2をリブ2eにて保持
するガイド固定軸、24は直進ガイド21をガイド固定軸23
に保持する止めネジである。
【0021】31は鏡胴駆動モータであり、そのシャフト
32にはプロペラ33が取り付けられ、フォトインタラプタ
34により前群レンズ5及び後群レンズ7の作動位置を示
す連続的なパルスを発生する。35はモータに直結したピ
ニオンであり、モータ31の回転は第1歯車36、第2歯車
37、第3歯車38、第4歯車42により、光軸方向に長い歯
車を設けた第5歯車43に伝達され、更に駆動歯車44に伝
達される。駆動歯車44はカム筒2の大歯車2bと歯合し
ている。第3歯車38のシャフト39にはプロペラ40が取り
付けられ、フォトインタラプタ41によりズーミングの位
置を示す断続的なパルスを発生する。
【0022】52はシャッタ、53はシャッタ駆動用モータ
であり、前群摺動枠3に搭載されている。51はFPC基
板であり、シャッタ駆動用モータ53と本体側の電装部品
を搭載したプリント基板54とを接続している。FPC基
板51は、シャッタ駆動用モータ53と接続した後、カメラ
後方に直進ガイド21の腕部21cとカム筒2の内周との間
隙を通過し、カム筒2の後端で折り返し、カメラ前方に
カム筒2の外周と固定胴1との間隙を通過する。固定胴
1にカム筒2が最も繰り出されたときのカム筒2の後端
よりカメラ前方に穴1cが設けられており、FPC基板
51は、穴1cを通過して固定胴1の外周に引き出され、
本体側のプリント基板54と接続される。なお、51aは鏡
胴を最も沈胴させた位置におけるFPC基板51を示して
いる。61はカメラ外観形状であり、化粧環62はカム筒2
に、前筒63は前群摺動枠3に取り付けられている。
【0023】図6〜図9において、101はズームファイ
ンダーの第1レンズ、102は第2レンズ、103は第3レン
ズ、104は第4レンズである。本実施例ではこの4枚構
成のレンズにより第4レンズ104後方に実像を結び、図
示していない公知の接眼レンズによりこの実像を観察す
る実像式ファインダーであり、且つ第2レンズ102及び
第3レンズ103を移動させることによって変倍を行うズ
ームファインダーである。
【0024】図6において、第2レンズ102及び第3レ
ンズ103は実線で広角の位置を示すが、二点鎖線は望遠
に変倍した位置を示す。第2レンズ102及び第3レンズ1
03の側部102a,103aには下方にピン102b,103bが突
出しており、カム板111に設けられたカム穴111a,111
bとそれぞれ係合している。第2レンズ102、第3レン
ズ103の側部102a,103aには光軸に平行な穴が穿設さ
れており、図示していないファインダーベースに固定さ
れたガイドピン106と嵌合して、第2レンズ102、第3レ
ンズ103の光軸精度を保持しながら光軸方向への移動さ
せるガイドとなっている。カム板111はガイド穴111c,
111dにて固定胴1に立設したガイドピン112,113と係
合して横方向に移動可能になっている。また、カム板11
1に設けられたカム穴111eと固定胴1の側面に取り付け
られた連動板116に立設したピン117と係合している。連
動板116にはガイド穴116aにて固定胴1に立設したガイ
ドピン118と係合して撮影レンズおよびファインダーの
光軸方向に摺動可能となっている。連動板116には直角
に曲げた曲げ部116bがあり、その曲げ部116bには軸12
1が立設している。軸121には連結部材としての連結板12
2の長穴122aが嵌合し、止め輪123 で抜け止めが行われ
ている。従って、連結板122は連動板116に対して摺動自
在に組付けられている。
【0025】一方、図3に示す如く解除手段であり電磁
駆動を行うアクチュエータ124が図示していない固定胴
1の一部に設けられ、その腕部124aが連結板122の上部
切り欠き122bと係合している。通常アクチュエータ124
は腕部124aを連動板116側に移動させているので、連結
板122の下部切り欠き122cは固定胴1に設けられた長穴
1c内に挿入され、直進ガイド21の突出部21aと係合し
ている。
【0026】次に、ズームレンズ鏡胴の基本動作につい
て説明する。
【0027】本実施例のズームレンズ鏡胴はズーミング
を行う領域内にフォーカシングを行う領域が複数個設け
られ、同一機構により前群レンズ5及び後群レンズ7を
駆動し、ズーミング及びフォーカシングを行う。従っ
て、ズーミング若しくはフォーカシングを行うとき、図
示していない信号により駆動モータ31が回転駆動する
と、その駆動力が歯車列35,36,37,38及び42を通じて
第5歯車43に伝えられ、第5歯車43は直進ガイド21に取
り付けられている駆動歯車44に、駆動力を伝える。駆動
歯車44は大歯車2bと歯合し、カム筒2を回転させ、固
定胴1とヘリコイド螺合しているカム筒2を光軸方向に
移動させる。このとき、駆動モータ31の回転方向によ
り、カム筒2は光軸方向に前進または後退を行う。カム
筒2のリブ2eにはガイド固定板22、ガイド固定軸23、
止めネジ24により、直進ガイド21が一体的に取り付けら
れているが、直進ガイド21は左右の突出部21aと固定胴
1のガイド溝1bにより回転を阻止され、光軸方向への
移動のみ行う。同様に直進ガイド21の腕部21cにより、
前群摺動枠3はガイド溝3bにおいて回転を阻止されて
いる。また、後群摺動枠6に突設したガイドシャフト11
が前群摺動枠3を貫通しているので、後群摺動枠6も前
群摺動枠3と共に回転を阻止されている。従って、カム
筒2が回転移動したとき、カム筒2とヘリコイド結合し
ている前群摺動枠3及びカム筒2とカム結合している後
群摺動枠6は光軸方向に前進または後退のみ行う。
【0028】なお、カム筒2のカム溝2dはメスヘリコ
イド2cのリード角より小さい傾斜角と大きい傾斜角が
交互に繰り返されて形成されており、前群摺動枠3がヘ
リコイドにより直線的な移動を行うのに対し、後群摺動
枠6は山形の不連続な移動を行う。詳細は、後述のズー
ム線図において説明するが、ズーミング領域内に複数の
フォーカシング領域を設けているため、フォーカシング
駆動とズーミング駆動を同一の機構で行うことができ
る。
【0029】また、カム筒2の移動に伴って、第5歯車
43と駆動歯車44との噛み合い位置は光軸方向に変化する
が、第5歯車43が光軸方向に長い歯を設けた歯車なの
で、この噛み合いはカム筒2の移動に拘わらず、常に維
持される。更に、カム筒2のリブ2eは直進ガイド21のス
ラスト抜け止め以外にリブ内面部はカム筒2の回転を受
ける軸受面となっており、駆動力伝達時におけるカム筒
2の変形を防止している。
【0030】直進ガイド21とガイド固定板22が組み込ま
れる状態を図5(A)及び図5(B)により説明する。
図5(A)において、組立作業性を高めるために、2個
の固定板22は、止めネジ24により各々1箇所づつ直進ガ
イド21に仮止し、直進ガイド21をカム筒2にカメラ背後
から組み込んだ後、止めネジ24を中心に時計方向に回動
させ、図5(B)の如く止めネジ24及び止めネジ25の合
計6箇所で直進ガイド21とネジ止め連結する。このよう
に直進ガイド21が、単一の部品で固定胴1と前群摺動枠
3との直進案内が可能であるので、前群摺動枠3の直進
精度が高く、直進動作をさせるための駆動力の効率が高
い。
【0031】このようにして組み立てられたズームレン
ズ鏡胴において、ズーミング作動によりカム筒2が回動
しながら光軸方向に繰り出されると直進ガイド21も光軸
方向に繰り出される。従って、直進ガイド21の突出部21
aにより連結板122を介して連動板116も撮影レンズ前方
に移動させられる。連動板116の移動に伴って、ピン117
も撮像レンズ前方に移動するので、カム板111は、カム
穴111eに従って図6の右方向への応力を受け、ガイド
穴111c,111dはガイドピン112,113に対してスライド
し、右方向へ移動する。するとカム板111のカム穴111
a,111bによりピン102b,103bが光軸方向に移動
し、第2レンズ102、第3レンズ103は実線の位置から破
線の方向に移動し、ファインダーは広角側から望遠側に
変倍する。なお、このときピン102b,103bは図示して
いないバネにより互に接近する方向に付勢されているの
で、ピン102b,103bはカム穴111a,111bの片面に当
接して位置決めが行われる。
【0032】また、ズーミング作動により繰り出された
カム筒2が沈胴するときは、直進ガイド21も光軸方向に
後退し、連結板122と共に連動板116も後方に移動する。
従って、図6の右方向に移動したカム板111は左方向に
移動し、第2レンズ102、第3レンズ103は二点鎖線の位
置から実線の方向に移動する。
【0033】次に、所定の焦点距離までズーミングを行
った後、フォーカシングを行うときは、アクチュエータ
124が電磁駆動により作動し、腕部124aにより連結板12
2を固定胴1より遠ざかる方向に移動させ、切り欠き122
cと直進ガイド21の突出部21aとの係合を解除する。従
って、フォーカシングによりカム筒2が移動して各撮影
レンズが移動しても連動板116は移動しないので、ファ
インダのレンズは移動せず、変倍が行われない。
【0034】即ち、ズーミングとフォーカシングを連続
した経路で行う可変焦点距離レンズ鏡胴において、ズー
ミングとフォーカシングとを別々の経路で行う場合も、
同一の経路で行う場合も、本願発明を用いることによ
り、フォーカシングの際にファインダのレンズの移動を
行わない様にすることができる。
【0035】図10は本実施例におけるカメラのブロック
図であり、図2のズーム線図と共に撮影レンズの作動に
ついて説明する。
【0036】例えば、焦点距離がWのとき、ズーム釦S
Tを押してCPU70にSTの信号が入力されると、CPU
70は鏡胴駆動モータ31を正転方向に回転させ、歯車列35
〜34を介して前群レンズ5及び後群レンズ7を移動させ
ると共にプロペラ40も回転させる。プロペラ40がフォト
インタラプタ41を通過するときにフォトインタラプタ41
からのCPU70への信号が変化したとき、CPU70は鏡
胴駆動モータ31の回転を停止させ、前群レンズ5及び後
群レンズ7をM1の焦点距離の位置で停止させる。
【0037】ズーム釦STを更に押すと、上記と同様に
2〜Tの何れかの焦点距離の位置で停止させることが
できる。
【0038】また、レンズ群がM1〜Tの焦点距離にあ
るときに、ズーム釦SWを押してCPU70にSWの信号が
入力されると、CPU70は鏡胴駆動モータ31を逆転方向
に回転させ、上記同様にフォトインタラプタ41からCP
U70への信号が変化したときに鏡胴駆動モータ31の回転
を停止させ、W〜M6の何れかの焦点距離の位置で停止
させことができる。
【0039】以上の如く、本実施例においてはWとTと
の間で8ステップのズーミングを行うことができるが、
前述の如くズーミングのときは直進ガイド21の移動と共
に、連結板122を介して連動板116が移動するので、カム
板111により第2レンズ102及び第3レンズ103が移動
し、ファインダが変倍することになる。
【0040】このようにして所定の焦点距離を選択した
後、カメラのレリーズ釦を押してスイッチS1及びS2
ONされると、図示していないオートフォーカス回路に
より発生する測距情報がCPU70に入力される。CPU
70は測距情報とズームポジション(W,M1〜M6,T)
に応じて所定のパルス数を設定する。CPU70は鏡胴駆
動モータ31を正転方向に回転させ、歯車列35〜44を介し
て前群レンズ5及び後群レンズ7を駆動すると共にプロ
ペラ33も回転し、フォトインタラプタ34からCPU70に
パルスが入力され、パルスカウントを行う。パルスカウ
ントが前記所定のパルス数に達すると、鏡胴駆動モータ
31を停止させ、フォーカシングを行う。
【0041】一方、S1が入力されるとCPU70はアク
チュエータ124を制御して電磁駆動させる。この結果、
アクチュエータ124により連結板122を退避させるので、
直進ガイド21の突出部21aとの係合が解除される。従っ
て、前群レンズ5及び後群レンズ7が駆動されてもファ
インダが駆動されることはなく、ファインダはレリーズ
釦を押す前の位置より動くことがない。
【0042】その後、図示していないシャッタを駆動
し、フィルムへの露光を行う。露光完了後、鏡胴駆動モ
ータ31を逆転方向に回転させ、所定のパルス数をカウン
トして元のズームポジションに復帰した所で鏡胴駆動モ
ータ31を停止する。その後、アクチュエータ124はOF
Fになって元の状態に復帰し、連結板122と直進ガイド2
1の突出部21aとの係合が行われる。
【0043】なお、以上の実施例において、フォーカシ
ング時に連結板122と突出部21aとの係合が解除されて
いるとき、カメラに振動や衝撃が加わり、連動板116と
共に連結板122が移動してしまうと、直進ガイド21と再
び係合ができなくってしまう恐れがある。この問題を解
決した実施例を図11及び図12に示す。
【0044】図11はズームレンズ鏡胴の分解斜視図、図
12ファインダ連動機構の平面図である。本実施例におい
ては、連結板122に突起部122dを設けて、前述の如くフ
ォーカシングのとき移動した連結板122の突起部122dを
係止する係止部材125を設けたものである。係止部材125
には設定された焦点距離の数に相当する複数の凹部125
aが設けられ、連動板116は引っ張りバネ119により一方
向に付勢されているので、突起部122dが凹部125aに突
入すると、図12に示すように連結板122の突起部122dは
引っ張りバネ119により凹部125aの側面に当接して位置
決めされることになる。従って、カメラに振動や衝撃が
加わっても連結板122の位置がずれることなく、撮影が
完了すれば連結板122は突出部21aに確実に係合するこ
とができる。
【0045】次に、フォーカシング時においてもズーム
レンズ鏡胴とファインダとの連動を切り離さず、ファイ
ンダのカムによりフォーカシング時はファインダが変倍
しないようにした実施例を説明する。
【0046】図13はファインダのカム板111の拡大図で
あり、図13(A)は図1により説明した従来技術に用い
るカム板である。図1により説明したズームレンズ鏡胴
はズーミング領域とフォーカシング領域とが連続的に繰
り返されるので、このズームレンズ鏡胴と連動するファ
インダもズーミング領域とフォーカシング領域とにより
連続的に変倍する。
【0047】前述の如く、連動板116に立設したピン117
が図の上下方向に移動すれば、カム111eによりカム板1
11はガイド穴111c,111dとガイドピン112,113との係
合により図の左右方向に移動し、カム穴111a,111bを
介してピン102b,103bを図の上下方向に移動すること
により、ファインダのレンズを移動させて変倍を行う。
従って、ピン117が図の上下方向に移動してもフォーカ
シング時はカム板111が移動しないように、カム111eを
形成すればよい。
【0048】このようにカムを形成したカム板の図が図
13(B)である。同図によれば、フォーカシング時にお
いては、カム板211のカム211eがピン117の移動方向と
平行に形成されているので、ファインダはズーミング時
のみ移動して変倍し、フォーカシング時は移動しないの
で変倍を行わない。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、フォーカシング時にフ
ァインダは撮影レンズの移動に対して連動しないので、
変倍が行われず、その結果ファインダを覗いていても違
和感が生じることがない。
【0050】
【0051】また、他の本発明によれば、ファインダレ
ンズを光軸方向に駆動させる部材の案内経路の形状によ
りフォーカシング時にファインダの移動を行わないよう
に構成したので、フォーカシング時にファインダが変倍
することを簡単に防止できる。
【0052】更に、他の本発明によれば、案内経路をカ
ムによって形成したので、安価で、設計に自由度を持た
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ステップズームのズーム線図である。
【図2】他のステップズームのズーム線図である。
【図3】ズームレンズ鏡胴の分解斜視図である。
【図4】ズームレンズ鏡胴の縦断面図である。
【図5】固定板の組み立て説明図である。
【図6】ファインダ連動機構の平面図である。
【図7】ファインダ連動機構の正面図である。
【図8】ファインダ連動機構の側面図である。
【図9】連結板と直進ガイドとの連結を解除したファイ
ンダ連動機構の正面図である。
【図10】カメラのブロック図である。
【図11】他の実施例のズームレンズ鏡胴の分解斜視図
である。
【図12】他の実施例のファインダ連動機構の平面図で
ある。
【図13】他の実施例のファインダのカム板の図であ
る。
【符号の説明】
1 固定胴 2 カム筒 3 前群摺動枠 5 前群レンズ 6 後群摺動枠 7 後群レンズ 21 直進ガイド 31 鏡胴駆動モータ 70 CPU 101 第1レンズ 102 第2レンズ 103 第3レンズ 104 第4レンズ 111,211 カム板 116 連動板 122 連結板 124 アクチュエータ 125 係止部材
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−313831(JP,A) 特開 平6−75155(JP,A) 特開 平4−277732(JP,A) 特開 平5−19332(JP,A) 実開 平4−20026(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/02 - 7/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前群レンズ及び後群レンズの光軸方向に
    離間させる方向への移動と接近する方向への移動とを交
    互に繰り返すことによってフォーカシング及びズーミン
    グを行うステップズーム方式のズームレンズ鏡胴を有す
    るカメラにおいて、 前記ズームレンズ鏡胴に設けられ前記レンズ群の移動に
    伴って光軸方向に移動する移動部材と、 変倍可能なズームファインダと、 前記移動部材と前記ズームファインダとを連結する連結
    部材とを有し、ズーミング を行う場合には前記移動部材と前記ズームフ
    ァインダとを連結することにより前記ズームファインダ
    の変倍を行い、フォーカシングを行場合は前記移動部
    材と前記ズームファインダとの連結を解除して前記ズー
    ムファインダの変倍を行わないようにするための解除手
    段を設けたことを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 前記解除手段は、電磁駆動によって前記
    連結部材による前記移動部材と前記ズームファインダと
    の連結を解除するものであることを特徴とする請求項1
    に記載のカメラ。
  3. 【請求項3】 前群レンズ及び後群レンズの光軸方向に
    離間させる方向への移動と接近する方向への移動とを交
    互に繰り返すことによってフォーカシング及びズーミン
    グを行うステップズーム方式のズームレンズ鏡胴を有す
    るカメラにおいて、 変倍可能なズームファインダと、ズーミング を行場合は前記ズームファインダ内のファ
    インダレンズを光軸方向に移動させ、フォーカシングを
    行う場合に前記ファインダレンズを光軸方向に移動させ
    ない案内経路が形成されている移動手段とを有すること
    を特徴とするカメラ。
  4. 【請求項4】 前記移動手段がカムであることを特徴と
    する請求項に記載のカメラ。
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