JP3530929B2 - 有機ケイ素化合物の製造法 - Google Patents
有機ケイ素化合物の製造法Info
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
フィンとヒドロシラン化合物とを直接反応させ、ポリフ
ルオロ有機ケイ素化合物を効率よく製造する方法に関す
るものである。
はケイ素単体と有機ハロゲン化合物を反応させるいわゆ
る直接法、ハロシランとグリニャール試薬を反応させる
方法、不飽和有機化合物とヒドロシランを反応させるヒ
ドロシリル化反応等が知られている。このうちヒドロシ
リル化反応は、オレフィンなどの安価な原料を用いて種
々多様な有機ケイ素化合物を得ることができる有用な反
応である。通常ヒドロシリル化反応は、白金、ロジウム
等を含む遷移金属化合物やラジカル発生剤を触媒として
実施されるが、位置異性体や脱水素シリル化物などの副
生、有機溶剤の後処理等に問題があった。
性、耐酸性、耐塩基性、撥水性、撥油性等に関して優れ
た物理化学特性を有し、各種の機能材料に利用されてい
る(商品名:テフロン、PEEK等)。また、ある種の
ポリフルオロ有機ケイ素化合物はガラス表面の化学的性
質や物理的特性を改善するなどのシランカップリング剤
として興味深い性質を示すことが報告されている。しか
し、その合成には特殊なフッ素系有機溶媒を必要とし、
収率も満足すべきものではなく[「Bulletin ofJapan C
hemical Society 誌」,第66巻,第472〜476
ページ(1993年)]、より効率的かつ環境負荷の小さ
い、工業的に有利な合成法の確立が望まれていた。
有機溶媒の代替として利用する技術が注目され、さらに
反応面に利用する研究が積極的になされている。この方
法は、有機溶媒を用いる従来の反応方法に比べ、1)反
応媒体に毒性、可燃性が無く環境に優しい、2)反応後
の脱圧によって反応媒体を反応系から簡単な処理操作に
より容易に分離・除去することができる等の長所を有す
る。特に金属錯体触媒と組み合わせて用いた場合には、
活性、選択性が顕著に向上する事例が報告されている
[「Chemical Review 誌」,第99巻,第353〜354
ページ(1999年)]。さらに、超臨界または液化二酸化
炭素はパーフルオロ有機化合物に高い親和性を示し、優
れた反応媒体となることが記載されているが[「Chemic
al Review誌」,第99巻,第475〜493ページ(199
9年)]、ポリフルオロオレフィンのヒドロシリル化反
応への応用については知られていない。
事情のもとで、ポリフルオロオレフィンのヒドロシリル
化によって、ポリフルオロ有機ケイ素化合物(例えば、
パーフルオロ基を有するシランカップリング剤など)を
効率よく、高収率でかつ工業的に有利に製造する方法を
提供することを目的としてなされたものである。
オロオレフィンのヒドロシリル化について鋭意研究を重
ねた結果、溶媒として超臨界二酸化炭素又は液化二酸化
炭素を用い、ポリフルオロホスフィン化合物を配位子と
する遷移金属錯体の存在下に反応を実施することにより
均一相が形成され、前記目的を達成しうることを見出
し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。本
願明細書でいう遷移金属錯体とは、好ましくは8族遷移
金属錯体である。
二酸化炭素又は液化二酸化炭素を用い、ポリフルオロホ
スフィン化合物を配位子とする遷移金属錯体の存在下
に、ポリフルオロオレフィンとヒドロシラン化合物とを
反応させることを特徴とするポリフルオロ有機ケイ素化
合物の製造方法を提供するものである。
用いられるポリフルオロオレフィンとしてはその炭素数
は特に制限するものではないが、炭素数2〜20のも
の、特に4〜12のものが好ましい。炭素数が大きすぎ
ると、原料化合物が高価となるうえ、その反応性が低下
して工業的に不利である。このオレフィンはヒドロシリ
ル化反応に不活性な基、例えばアルコキシ基、アリーロ
キシ基、ビス(ヒドロカルビル)アミノ基、他のハロゲ
ン原子などで置換されていてもよい。また、本発明にお
いて用いられるポリフルオロオレフィンとは、少なくと
も1個の炭素原子上に2個以上のフッ素原子を有してい
るものであり、好ましくは、その炭素原子上の水素原子
が全てフッ素原子で置換されているもの(パーフルオロ
基)である。
ン化合物としては、一般式 HSiR1R2R3で示さ
れるものであり、式中R1、R2、R3は、水素、アル
キル基(炭素数が好ましくは1〜20、より好ましくは
1〜3)、アルコキシ基(炭素数が好ましくは1〜2
0、より好ましくは1〜3)、アリール基(炭素数が好
ましくは6〜18、より好ましくは6〜10)などであ
り、それらは互いに同一であってもよいし、異なってい
てもよいが、R1、R2、R3が全部水素である場合及
びR1、R2、R3が全てアルキル基のものは除かれる
ものである。前記一般式で表わされるヒドロシラン化合
物で特に好ましいものを具体的に挙げると、ジメトキシ
メチルシラン、メトキシジメチルシラン、ジメトキシエ
チルシラン、ジエトキシメチルシラン、ジメトキシフェ
ニルシラン、メトキシジフェニルシランなどである。本
発明においてポリフルオロオレフィン1モルに対するヒ
ドロシラン化合物の反応モルは、好ましくは1〜5モ
ル、より好ましくは1〜3モルである。
フルオロホスフィン化合物を配位子とする遷移金属錯体
が用いられる。この遷移金属錯体における遷移金属成分
としては、ルテニウム、ロジウム、イリジウム、ニッケ
ル、パラジウム、白金などが挙げられるが、これらの中
でルテニウム及びロジウムが好ましく、選択性を考える
とルテニウムが特に好適である。
用いられるホスフィン化合物としては、例えば、一般式
R1R2R3P (I) (式中のR1、R2及びR3は、それぞれアリール基、ア
ラルキル基の芳香族炭化水素基及びアルキル基、シクロ
アルキル基の脂肪族炭化水素基などであり、それらはた
がいに同一であってもよいし、異なっていてもよい)で
表わされるモノホスフィン化合物や、 一般式 R4R5P−A−PR6R7 (II) (式中のR4、R5、R6及びR7は、それぞれアリール
基、アラルキル基の芳香族炭化水素基及びアルキル基、
シクロアルキル基の脂肪族炭化水素基などであり、それ
らはたがいに同一であってもよいし、異なっていてもよ
く、Aはアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレ
ン基、アラルキレン基又はフェロセニレン基である)で
表わされるビスホスフィン化合物を挙げることができ
る。
リフルオロホスフィン化合物とは、少なくとも1個の炭
素原子上に2個以上のフッ素原子を有しているものであ
り、好ましくはその炭素原子上の水素原子が全てフッ素
原子で置換されているもの(パーフルオロ基)である。
前記一般式(I)及び(II)におけるR1〜R7で示され
る各基の炭素数は特に制限はないが、通常は20以下で
ある。また、このR1〜R7は、アリール基、アラルキル
基の芳香族炭化水素基及びアルキル基やシクロアルキル
基の脂肪族炭化水素基よりも、フッ素置換基を有するア
リール基、アラルキル基の芳香族炭化水素基及びアルキ
ル基やシクロアルキル基の脂肪族炭化水素基の方が、触
媒性能の点から好ましい。前記一般式(I)又は(II)
で表わされるポリフルオロホスフィン化合物を具体的に
述べると、トリ−パーフルオロホスフィン(PR
f3)、トリ−パラ−パーフルオロフェニルホスフィ
ン、亜りん酸トリ−パラ−パーフルオロフェニル{R
f:−CH2CH2−(CF2)n−CF3 n=1〜
20}、トリ−パラ−トリフルオロメチルフェニルホス
フィン、ジ−パラ−トリフルオロメチルフェニルトリデ
カフルオロヘキシルホスフィン、パラ−トリフルオロメ
チルフェニルジ−トリフルオロオクチルホスフィン、ビ
ス(ジ−パラ−トリフルオロメチルフェニルホスフィ
ン)メタンなどが挙げられる。
る遷移金属錯体は、配位子として前記ポリフルオロホス
フィン化合物を少なくとも1個有するものであればよ
く、特に制限はない。このような遷移金属錯体として
は、例えばRhX(R1(R2)R3P)3、RhX(C
O)(R1(R2)R3P)2、RhX(R4(R5)P−
A−PR6R7) 3、RuX2(R1R2R3P)3、Ru
X2(R4R5P−A−PR6R7)3、RuX2(CO)
(R1R2R3P)2、RhX(CH2=CH2)(R1
(R2)R3P)2、[Rh(R1(R2)R3P)4]
Y、[Rh(R1(R2)R3P)2(CNR)2]Y、
Cp’RhH2(R1(R2)R3P)、IrX(R1(R
2)R3P)3、IrX(CO)(R1(R2)R3
P)2、IrH5(R1(R2)R3P)2、IrH
3(CO)(R1(R2)R3P)2、IrX(CO)
(R4R5P−A−PR6R7)、Cp’IrH2(R1
(R2)R3P)、Ni(CO)4、Ni(R1(R2)R
3P)4、NiX2(R1(R2)R3P)2、Ni(CH
2=CH2)(R1(R2)R3P)2、NiX2(R4R
5P−A−PR6R7)、PdX2(R1(R2)R3
P)2、Pd(CH2=CH2)(R1(R2)R3P)
2、Pd(CO)(R1(R2)R3P)3、Pd(R1
(R2)R3P)4、PdX2(R4R5P−A−PR6R
7)、PtX2(R1(R2)R3P)2、Pt(CH2=
CH2)(R1(R2)R3P)2、Pt(CO)(R1
(R2)R3P)3、Pt(R1(R2)R3P)4、Pt
(R1(R2)R3P)3、PtHX(R1(R2)R3P)
2、PtX2(R4R5P−A−PR6R7)などが挙げら
れる。なお、上記式において、Xはハロゲン原子、水酸
基、シアノ基、アルコキシ基、カルボキシラト基又はチ
オシアナト基、YはPF6、B(C6H5)4、B
F 4、ClO4、CNはイソニトリル基、Rはアルキル
基又はアリール基、Cp’はペンタメチルシクロペンタ
ジエニル基を示し、R1〜R7及びAは前記と同じ意味を
もつ。
錯体は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて
用いてもよい。また、該遷移金属錯体は、予め調製して
使用する必要はなく、前記ホスフィン化合物と適当な遷
移金属化合物とを反応系に共存させ、反応系中(in sit
u)において所望の遷移金属錯体を形成させてもよい。
物としては特に制限はないが、遷移金属がロジウムの場
合について例を示せば、RhX3、RhX(DE)2、R
hX(EN)2などが挙げられる。なお、上記式におい
て、DEはノルボルナジエン、1,5‐シクロオクタジ
エン又は1,5‐ヘキサジエン、ENはエチレン又はシ
クロオクテンを示し、Xは前記と同じ意味をもつ。
二酸化炭素又は液化二酸化炭素を用い、前記遷移金属錯
体の存在下に、ポリフルオロオレフィンとヒドロシラン
化合物を反応させることにより、直接ポリフルオロ有機
ケイ素化合物が得られる。ポリフルオロ置換基をもつホ
スフィンの金属錯体は、反応条件でCO2溶媒中におい
て均一な溶液となるが、周知の金属錯体は完全には溶解
しない。反応圧力によって相変化が生起するが、60気
圧では気相と液相であるが、CO2圧力が上昇すると気
相が少なくなり、300気圧付近で、反応混合物は完全
に均一な相となる。
用量は特に制限はなく、任意に選ぶことができるが、原
料のポリフルオロオレフィンに対して、遷移金属換算で
0.001〜5モル%の範囲になるように選ぶのが有利
である。原料のポリフルオロオレフィンは、最初に反応
系に一括して全量仕込んでもよいし、反応系に逐次添加
してもよい。また、反応温度及び反応圧力は、二酸化炭
素の超臨界領域又は液化領域にあればよく、特に制限は
ない。反応終了後の生成物の分離は、脱圧後、例えば蒸
留、再結晶、クロマトグラフィーなどの通常の分離操作
に付すことにより、容易に実施することができる。この
ようにして、ポリフルオロオレフィンのヒドロシリル化
により、ポリフルオロ有機ケイ素化合物が効率よく得ら
れる。
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。なお、生成物は、ガスクロマトグラ
フィー(GC)の保持時間及びGC−MSのフラグメン
テーションパターンによって確認した。 実施例1 内容積20mlのステンレススチール製のオートクレー
ブに、ジクロロトリス(トリ−パラ−トリフルオロメチ
ルフェニルホスフィン)ルテニウム5mg (0.005 mmol)
と3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−1−
オクテン0.35g(1mmol)及びジメトキシメチルシ
ラン0.22g (1.2 mmol)を室温で仕込んだ。ついで炭
酸ガスボンベから液化炭酸ガスを充填して内圧を60Kg
/cm2に調整した。その後、オートクレーブ内を撹拌しつ
つ油浴中で90℃に加熱し、内圧を300気圧に昇圧
後、24時間反応させた。得られた反応液を冷却後、残
存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグ
ラフィーにより分析した。ポリフルオロ有機ケイ素化合
物の全収率は仕込みの3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−ト
リデカフルオロ−1−オクテン基準で74%であった。
結果を表1の番号1に示す。この反応式を示すと次のと
おりである。
せた以外は実施例1と同様に実施した。ポリフルオロ有
機ケイ素化合物の全収率は仕込みのポリフルオロオレフ
ィン基準で70%であった。結果を表1の番号2に示
す。 比較例1(有機溶媒:ヘキサン) ジクロロトリス(トリ−パラ−トリフルオロメチルフェ
ニルホスフィン)ルテニウム5mg (0.005 mmol)と3,3,
4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−1−オクテ
ン0.35g(1mmol)及びジメトキシメチルシラン
0.22g (1.2 mmol)をヘキサン5mlに溶かし、仕込ん
だ。その後、オートクレーブ内を撹拌しつつ90℃に加
熱し、24時間反応させた。得られた反応液を冷却後、
反応混合物をガスクロマトグラフィーにより分析した。
ポリフルオロ有機ケイ素化合物の全収率は仕込みの3,3,
4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−1−オクテ
ン基準で5%であった。結果を表1の番号3に示す。 比較例2 ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム
8mg (0.005 mmol)と3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリ
デカフルオロ−1−オクテン0.35g(1mmol)及びジ
メトキシメチルシラン0.22g (1.2 mmol)を仕込ん
だ。ついで炭酸ガスボンベから液化炭酸ガスを充填して
内圧を60Kg/cm2に調整した。その後、オートクレーブ
内を撹拌しつつ90℃に加熱し、内圧を300気圧に昇
圧後、24時間反応させた。得られた反応液を冷却後、
残存する炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマト
グラフィーにより分析した。ポリフルオロ有機ケイ素化
合物の全収率は仕込みの3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−
トリデカフルオロ−1−オクテン基準で11%であっ
た。結果を表1の番号4に示す。
ルホスフィン)ロジウム8mg (0.005 mmol)と3,3,4,4,
5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ−1−オクテン
0.35g(1mmol)及びジメトキシメチルシラン0.
22g (1.2 mmol)を仕込んだ。ついで炭酸ガスボンベか
ら液化炭酸ガスを充填して内圧を60Kg/cm2に調整し
た。その後、オートクレーブ内を撹拌しつつ油浴中で9
0℃に加熱し、内圧を300気圧に昇圧後、24時間反
応させた。得られた反応液を冷却後、残存する炭酸ガス
を放出し、反応混合物をガスクロマトグラフィーにより
分析した。ポリフルオロ有機ケイ素化合物の全収率は仕
込みの3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロ
−1−オクテン基準で72%であった。結果を表1の番
号5に示す。
(0.005 mmol)と3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカ
フルオロ−1−オクテン0.35g(1mmol)及びジメト
キシメチルシラン0.22g (1.2 mmol)を仕込んだ。つ
いで炭酸ガスボンベから液化炭酸ガスを充填して内圧を
60Kg/cm2に調整した。その後、オートクレーブ内を撹
拌しつつ90℃に加熱し、内圧を300気圧に昇圧後、
24時間反応させた。得られた反応液を冷却後、残存す
る炭酸ガスを放出し、反応混合物をガスクロマトグラフ
ィーにより分析した。ポリフルオロ有機ケイ素化合物の
全収率は仕込みの3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデ
カフルオロ−1−オクテン基準で1%であった。結果を
表1の番号6に示す。 実施例4 カルボニルクロロビス(トリ−トリデカフルオロオクチ
ルホスフィン)ロジウム0.005mmolを触媒とし
て採用した以外は、実施例3と同様に実施した。ポリフ
ルオロ有機ケイ素化合物の全収率は仕込みのポリフルオ
ロオレフィン基準で50%であった。結果を表1の番号
7に示す。実施例1と比較例2、また実施例3と比較例
3とを比較すると、ポリフルオロ部分を含むホスフィン
化合物を配位子とする錯体は、優れた触媒活性が認めら
れることは驚くべきことである。
容易な二酸化炭素を溶媒として用い、ポリフルオロオレ
フィンとヒドロシラン化合物とを遷移金属錯体の存在下
に反応させることにより、種々のポリフルオロ有機ケイ
素化合物を効率よく高収率で製造することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 溶媒として超臨界二酸化炭素又は液化二
酸化炭素を用い、ポリフルオロホスフィン化合物を配位
子とする遷移金属錯体の存在下に、ポリフルオロオレフ
ィンとヒドロシラン化合物とを反応させることを特徴と
するポリフルオロ有機ケイ素化合物の製造方法。 - 【請求項2】 遷移金属錯体がルテニウム、ロジウム、
イリジウム、ニッケル、パラジウム又は白金の錯体であ
る請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 遷移金属錯体がルテニウム又はロジウム
の錯体である請求項1記載の方法。
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