JP7424563B2 - ルテニウムナノ粒子触媒を利用した有機ケイ素化合物の製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、ルテニウムナノ粒子触媒を利用した有機ケイ素化合物の製造方法に関する。
炭素-ケイ素結合を形成する反応は、有機ケイ素化学工業において、有用な反応である。中でも、ヒドロシリル化反応は、シリコーン樹脂、シリコーンゴム等の工業的に有用な有機ケイ素化合物を製造するための最も重要な反応の1つである。
ヒドロシリル化反応の触媒としては、工業的には、Speier’s触媒、Karstedt’s触媒等の白金触媒が最も多く用いられてきた。しかしながら、これらの白金触媒は、高価である上に、反応後に回収することが難しいため、コストの低減が難しいという問題がある。そのため、より低コストの代替触媒の開発が行われている。
例えば、非特許文献1には、ヒドロシリル化触媒として、コバルトイオンがドープされた酸化チタン触媒が開示されている。この酸化チタン触媒は、白金触媒に比べて安価であり、反応後の回収も可能であるものの、反応系のpHの調整、水熱処理等の複雑な操作が必要となるため、工業上の利用には適さない。
また、非特許文献2には、ルテニウム錯体の存在下で、アルケン類とヒドロシラン類とを反応させ、有機ケイ素化合物を製造する方法が開示されている。この製造方法では、白金触媒を使用する必要はないものの、ヒドロシラン類として工業的に有用性の高い第3級ヒドロシラン類を用いると、ヒドロシリル化反応が進行しないという問題がある。
このような事情に鑑み、本出願人は、先に、ヒドロシリル化反応の触媒として、白金ナノ粒子触媒又は白金ナノ粒子触媒と鉄ナノ粒子触媒との混合触媒を利用することで、白金触媒を回収可能としたり、白金触媒の使用量を低減する技術を開示している(特許文献1)。さらに、本出願人は、ヒドロシリル化触媒として鉄元素含有ナノ粒子のみを利用し、有機ケイ素化合物を製造する方法を開示している(特許文献2、非特許文献3)。
国際公開第2018/131430号 特開2015-129103号公報
Takao Mitsudome, et.al., Green Chem., 2019, 21, 4566-4570 Paul B. Glaser, et.al., J. Am. Chem. Soc. 2003, 125, 13640-13641 Yasushi Obora, et.al., ChemCatChem, 2018, 10, 2378-2382
しかしながら、特許文献1に記載の製造方法では、白金触媒の非存在下でヒドロシリル化反応を進行させることができない点で、さらなる改善が望まれる。さらに、特許文献2及び非特許文献3に記載の製造方法では、アルケン類と第3級ヒドロシラン類との反応において、触媒活性が十分ではない点で、改善の余地がある。
従って、本発明の課題は、白金を含有せず、かつ、触媒反応後に回収できるヒドロシリル化触媒を用い、アルケン類と種々のヒドロシラン類とを反応させることで、効率よく有
機ケイ素化合物を製造する方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、表面に配位性溶媒が配位したルテニウムナノ粒子触媒の存在下において、アルケン類とヒドロシラン類との反応が進行し、有機ケイ素化合物が製造されることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明の要旨は、以下の通りである。
[1]
ヒドロシリル化触媒の存在下で、アルケン類とヒドロシラン類とを反応させるヒドロシリル化工程を含み、
前記ヒドロシリル化触媒が、表面に配位性有機溶媒が配位したルテニウムナノ粒子触媒である、有機ケイ素化合物の製造方法。
[2]
前記アルケン類が、式(A)で表される化合物である、請求項1に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
Figure 0007424563000001
(式(A)中、R~Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数6~20の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数3~20の芳香族複素環基を表す。)
[3]
前記ヒドロシラン類が、式(B)で表される化合物である、[1]又は[2]に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
Figure 0007424563000002
(式(B)中、Rは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数6~20の芳香族炭化水素基を表し;nは、0~3の整数を表す。)
[4]
前記式(B)中、nが1~3の整数であり、少なくとも1つのRが前記炭素数6~20の芳香族炭化水素基である、[3]に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
[5]
前記式(B)中、nが3である、[3]に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
[6]
前記配位性有機溶媒が、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)である、[1]~[5]の何れかに記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
[7]
前記ヒドロシリル化工程が、ジグリム中で行われる、[1]~[6]の何れかに記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
本発明によれば、白金を含有せず、かつ、触媒反応後に回収できるヒドロシリル化触媒を用い、アルケン類と種々のヒドロシラン類とを反応させることで、効率よく有機ケイ素
化合物を製造する方法を提供することができる。
本発明の詳細を説明するにあたり、具体例を挙げて説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り以下の内容に限定されるものではなく、適宜変更して実施することができる。
本発明の一実施態様に係る有機ケイ素化合物の製造方法は、ヒドロシリル化触媒の存在下で、アルケン類とヒドロシラン類とを反応(ヒドロシリル化反応)させるヒドロシリル化工程を含む。
1.ヒドロシリル化工程
1-1.ヒドロシリル化触媒
本実施態様におけるヒドロシリル化触媒は、表面に配位性有機溶媒が配位したルテニウムナノ粒子触媒である。かかるヒドロシリル化触媒は、粒子状であるため、反応後にろ過等により容易に回収することができ、回収された触媒は、ヒドロシリル化触媒として再利用し得る。
本実施態様におけるヒドロシリル化触媒は、白金触媒を含有しない。なお、本明細書において、「白金触媒を含有しない」とは、ヒドロシリル化触媒に意図的に白金触媒を含有させないことを意味し、ヒドロシリル化触媒に不純物として極微量の白金が含まれることまで排除するものではない。
[表面に配位性有機溶媒が配位したルテニウムナノ粒子]
本明細書において、「ルテニウムナノ粒子」とは、ルテニウム元素を構成元素として含む粒子を意味する。従って、ルテニウムを含むものであれば具体的な組成は特に限定されず、ルテニウム単体のナノ粒子の他、ルテニウム合金のナノ粒子;ルテニウム単体のナノ粒子に酸素原子、炭素原子等のその他の原子がドープされているナノ粒子;酸化ルテニウム等の無機ルテニウム化合物のナノ粒子;等も含まれる。
ルテニウムナノ粒子の粒子径(累積中位径(Median径))は、0.3nm以上200nm以下の範囲であれば特に限定されないが、好ましくは0.5nm以上、さらに好ましくは1nm以上であり、好ましくは100nm以下、より好ましくは50nm以下、さらに好ましくは10nm以下である。なお、累積中位径(Median径)は、透過型電子顕微鏡(TEM)で測定することができる。
また、「表面に配位性有機溶媒が配位した」とは、ルテニウムナノ粒子の表面に配位性有機溶媒の分子が配位していることを意味する。
ルテニウムナノ粒子に配位する配位性有機溶媒は、目的の触媒反応に応じて適宜選択することができる。また、配位性有機溶媒がルテニウムナノ粒子に配位しているか否かについては、分散剤等による表面処理を施すことなく、ルテニウムナノ粒子触媒が配位性有機溶媒中に安定的に分散するか否かで判断することができる。すなわち、例えば配位性有機溶媒としてN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)が配位したルテニウムナノ粒子触媒は、DMFと親和性のある配位性有機溶媒に安定的に分散させることができる。
配位性有機溶媒としては、例えばN,N-ジメチルアセトアミド(DMA)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド(DMSO)等のスルホキシド系溶媒;1,4-ジオキサン、ジグリム、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル系溶媒;エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール系溶媒;等が挙げられる。これらの中でも、DMFは、表面に配位性有機溶媒が配位したルテニウムナノ粒子触媒の製造において、配位性有機溶媒、反応溶媒及び還元剤として作用し、1ステップでの製造が可能であるため、特に
好適である。
表面に配位性有機溶媒が配位したルテニウム元素ナノ粒子触媒の製造方法は、特に限定されないが、例えば、特開2015-129103、国際公開第2018/131430号等に記載されている方法に準じた製造方法を採用することができる。具体的には、ルテニウム元素を含んだ前駆体を配位性有機溶媒中で加熱還流する方法により、表面に配位性有機溶媒が配位したルテニウム元素ナノ粒子を製造することができる。
1-2.アルケン類
アルケン類の具体的種類は、特に限定されず、例えば下記式(A)で表される化合物(以下、「アルケン類(A)」と称することがある。)が挙げられる。なお、アルケン類は、公知であるか、公知の製造方法に準じた方法により容易に製造し得るものである。
Figure 0007424563000003
(R~R
式(A)中、R~Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数6~20の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数3~20の芳香族複素環基を表す。
~Rで表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
~Rで表される炭素数1~20の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基、n-デシル基、n-ドデシル基、n-テトラデシル基、n-ヘキサデシル基、n-オクタデシル基、n-エイコシル基等の直鎖又は分岐のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1-アダマンチル基、2-アダマンチル基等のシクロアルキル基;等が挙げられる。
これらのうち、脂肪族炭化水素基は、好ましくは直鎖又は分岐のアルキル基であり、より好ましくは直鎖アルキル基である。また、脂肪族炭化水素基の炭素数は、好ましくは2以上、より好ましくは4以上、さらに好ましくは6以上、また、好ましくは18以下、より好ましくは15以下、さらに好ましくは12以下である。特に好適な脂肪族炭化水素基としては、n-デシル基が挙げられる。
~Rで表される炭素数6~20の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、フルオレニル基、インデニル基、ピレニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ペリレニル基等が挙げられる。なお、芳香族炭化水素基の炭素数は、好ましくは18以下、より好ましくは16以下、さらに好ましくは10以下である。
~Rで表される炭素数3~20の芳香族複素環基としては、ピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、チエニル基、フリル基、ピロリル基、キノリル基、イソキノ
リル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、カルバゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、キノキサリニル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチエニル基、カルボリニル基等が挙げられる。なお、芳香族複素環基の炭素数は、好ましくは15以下、より好ましくは10以下、さらに好ましくは5以下である。
~Rで表される炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、炭素数6~20の芳香族炭化水素基又は炭素数3~20の芳香族複素環基は、置換基を有していてもよく、無置換であってもよい。置換基としては、重水素原子;ヒドロキシル基;カルボキシル基;メルカプト基;アミノ基;ウレイド基;イソシアネート基;チオイソシアネート基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、グリシジルオキシ基、n-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、イソブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ヘキシルオキシ基等の炭素数1~6のアルコキシ基;オキシラニル基、オキセタニル基、テトラヒドロフリル基等の環状エーテル基;フェニルオキシ基、トリルオキシ基等のアリールオキシ基;ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基等のアリールアルキルオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基等のジアルキルアミノ基;ピリジル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、チエニル基、フリル基、ピロリル基、キノリル基、イソキノリル基、インドリル基、カルバゾリル基等の炭素数3~12の芳香族複素環基;等が挙げられる。
なお、R~Rで表される炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、炭素数6~20の芳香族炭化水素基又は炭素数3~20の芳香族複素環基が置換基を有する場合、前記炭素数は、置換基の炭素数と脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基の炭素数との合計の炭素数を意味する。
~Rは、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1~20の脂肪族炭化水素基又は炭素数6~20の芳香族炭化水素基であることが好ましく、水素原子又は炭素数1~20の脂肪族炭化水素基であることがより好ましい。
また、R~Rの特に好適な態様としては、R~Rが何れも水素原子である態様;又はRが炭素数1~20の脂肪族炭化水素基であり、かつ、R~Rが何れも水素原子である態様;が挙げられる。
具体的なアルケン類(A)としては、1-プロペン、1-ヘプテン、3-メチル-1-ブテン、3,3-ジメチル-1-ブテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、4-フェニル-1-ブテン、6,6-ジメチル-1-ヘプテン、4,4-ジメチル-1-ヘキセン、スチレン、アリルアミン、アリル尿素、アリルメルカプタン等のα-オレフィンが挙げられる。特に好適なアルケン類としては、1-ドデセンが挙げられる。
1-3.ヒドロシラン類
ヒドロシラン類の具体的種類は、特に限定されず、製造目的である有機ケイ素化合物に応じて適宜選択することができる。ヒドロシラン類としては、例えば下記式(B)で表される化合物(以下、「ヒドロシラン類(B)」と称することがある。)が挙げられる。なお、ヒドロシラン類は、公知であるか、公知の製造方法に準じた方法により容易に製造し得るものである。
Figure 0007424563000004
(R
式(B)中、Rは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭
素数1~20の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数6~20の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数3~20の芳香族複素環基を表す。
で表されるハロゲン原子、炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、炭素数6~20の芳香族炭化水素基又は炭素数3~20の芳香族複素環基としては、それぞれ、R~Rで表されるハロゲン原子、炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、炭素数6~20の芳香族炭化水素基又は炭素数3~20の芳香族複素環基と同様のものが挙げられる。
が炭素数1~20の脂肪族炭化水素基である場合、その炭素数は、好ましくは10以下、より好ましくは5以下、さらに好ましくは3以下である。
が炭素数6~20の芳香族炭化水素基である場合、その炭素数は、好ましくは18以下、より好ましくは16以下、さらに好ましくは10以下である。
が炭素数3~20の芳香族複素環基である場合、その炭素数は、好ましくは15以下、より好ましくは10以下、さらに好ましくは5以下である。
は、それぞれ独立して、炭素数1~20の脂肪族炭化水素基又は炭素数6~20の芳香族炭化水素基であることが好ましい。特に好適なRとしては、メチル基、エチル基又はフェニル基が挙げられる。
また、式(B)中にRが複数ある場合、Rは、互いに同一であってもよく、異なっていてもよい。
で表される炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、炭素数6~20の芳香族炭化水素基又は炭素数3~20の芳香族複素環基は、置換基を有していてもよく、無置換であってもよい。置換基としては、R~Rで表される炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、炭素数6~20の芳香族炭化水素基又は炭素数3~20の芳香族複素環基が有していてもよい置換基と同様のものが挙げられる。
なお、Rで表される炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、炭素数6~20の芳香族炭化水素基又は炭素数3~20の芳香族複素環基を有する場合、前記炭素数は、置換基の炭素数と脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基の炭素数との合計の炭素数を意味する。
(n)
式(B)中、nは、0~3の整数を表す。nは、好ましくは1~3の整数であり、より好ましくは2又は3、さらに好ましくは3である。
具体的なヒドロシラン類(B)としては、メチルシラン、エチルシラン、プロピルシラン等のモノアルキルシラン類;ジメチルシラン、ジエチルシラン、エチルメチルシラン等のジアルキルシラン類;トリメチルシラン、トリエチルシラン等のトリアルキルシラン類;フェニルシラン、ナフチルシラン等のモノアリールシラン類;ジフェニルシラン、ジナフチルシラン等のジアリールシラン類;トリフェニルシラン、トリナフチルシラン等のトリアリールシラン類;ジフェニルメチルシラン、ジフェニルエチルシラン等のジアリールアルキルシラン類;フェニルジメチルシラン、フェニルジエチルシラン等のアリールジアルキルシラン類;等が挙げられる。
これらのうち、ヒドロシラン類(B)は、トリアルキルシラン類、モノアリールシラン類、ジアリールシラン類、ジアリールアルキルシラン類、アリールジアルキルシラン類であることが好ましく、ジアリールアルキルシラン類であることがより好ましい。
1-4.有機ケイ素化合物
本実施態様に係る製造方法で製造される有機ケイ素化合物は、アルケン類のヒドロシリル化生成物であれば、具体的な構造は特に限定されず、幅広い有機ケイ素化合物であってよい。具体的には、アルケン類(A)とヒドロシラン類(B)との反応により得られる、
式(C1)又は式(C2)で表される有機ケイ素化合物(以下、「有機ケイ素化合物(C1)」又は「有機ケイ素化合物(C2)」と称することがある。)が挙げられる。
Figure 0007424563000005
式(C1)及び(C2)中、R~Rは、式(A)中のR~Rと同様に定義され、好ましい態様も同様である。また、式(C1)及び(C2)中、R及びnは、それぞれ、式(B)中のR及びnと同様に定義され、好ましい態様も同様である。
1-5.反応条件
[ヒドロシリル化触媒の量]
ヒドロシリル化工程に用いるヒドロシリル化触媒の量は、特に限定されないが、アルケン類に対して総金属換算(ルテニウム換算)で通常0.01mol%以上、好ましくは0.03mol%以上、より好ましくは0.05mol%以上、さらに好ましくは0.1m
ol%以上、また、通常5.0mol%以下、好ましくは2.0mol%以下、より好ましくは1.0mol%以下、さらに好ましくは0.5mol%以下である。
[基質のモル比]
アルケン類に対するヒドロシラン類の量は、特に制限されないが、アルケン類に対して、通常1.0モル当量以上10.0モル当量以下である。精製の容易性の観点からは、アルケン類に対するヒドロキシシラン類の量は、好ましくは9.0モル当量以下、より好ま
しくは7.5モル当量以下であり、また、有機ケイ素化合物の収率向上の観点から、好ましくは2.0モル当量以上、より好ましくは3.0モル当量以上、さらに好ましくは5.0モル当量以上である。
[反応溶媒]
ヒドロシリル化工程は、無溶媒で行ってもよく、反応溶媒中で行ってもよい。反応溶媒としては、特に限定されず、例えばヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素溶媒;ジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、ジグリム、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル溶媒;1,2-ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素溶媒;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル溶媒;酢酸、エタノール、ブタノール、エチレングリコール、グリセリン等のプロトン性極性溶媒;アセトン、N,N-ジメチルアセトアミド(DMA)、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N-メチルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)等の非プロトン性極性溶媒;等が挙げられる。これらのうち、有機ケイ素化合物の収率向上の観点から、反応溶媒は、ジグリムであることが好ましい。なお、これらの反応溶媒は、1種類に限られず、2種類以上を組み合わせた混合溶媒であってもよい。また、反応溶媒は、脱水脱酸素化して用いることが好ましい。
[反応温度]
反応温度は、触媒の種類、基質の反応性、反応溶媒の種類、反応時間等の反応条件に応じて適宜選択すればよく、通常70℃以上150℃以下である。反応温度の下限は、有機ケイ素化合物の収率の観点から、好ましくは50℃以上、より好ましくは80℃以上、さらに好ましくは100℃以上である。また、反応温度の上限は、触媒の分解又は不活性化
を抑制する観点から、好ましくは140℃以下、より好ましくは135℃以下、さらに好ましくは130℃以下である。
[反応時間]
反応時間は、触媒の種類、基質の反応性、反応溶媒の種類、反応温度等の反応条件に応じて適宜選択すればよく、通常1時間以上48時間以下である。有機ケイ素化合物の収率向上の観点から、反応時間の下限は、好ましくは4時間以上、より好ましくは10時間以上、さらに好ましくは15時間以上である。また、副反応抑制の観点から、反応時間の上限は、好ましくは42時間以下、より好ましくは36時間以下、さらに好ましくは30時間以下である。
[雰囲気ガス等]
ヒドロシリル化工程は、常圧下で行ってもよく、加圧下で行ってもよい。また、ヒドロシリル化工程は、厳密な禁水条件は必要としないが、通常窒素、アルゴン等の不活性雰囲気下で行う。
2.その他工程
本実施態様に係る有機ケイ素化合物の製造方法においては、上記触媒製造工程及びヒドロシリル化工程の他、任意の工程を含んでいてもよい。任意の工程としては、有機ケイ素化合物の純度を高めるための精製工程が挙げられる。精製工程においては、ろ過、吸着、カラムクロマトグラフィー、蒸留等の有機合成分野で通常行われる精製方法を採用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
なお、実施例におけるガスクロマトグラフィー(GC)の測定方法は、以下の通りである。
<GC測定条件>
装置名:GC-2025(株式会社島津製作所)
カラム:BP-5(Trajan Scientific and Medical)
キャリアガス:窒素
<ヒドロシリル化触媒の合成>
(合成例1:ルテニウムナノ粒子触媒分散液の調製)
スクリュー管に塩化ルテニウム0.2mmol、純水1.8mL及び36%塩酸0.2
mLを加え、暗所で6時間静置することで、塩化ルテニウム溶液を得た。次いで、三ツ口丸底フラスコに、メスシリンダーで量り取ったDMF50mLを加え、攪拌しながらDMFを140℃で10分間予備加熱した。この際、三ツ口フラスコ、メスシリンダー、攪拌子等の器具は、DMFで共洗いしてから使用した。続いて、三ツ口丸底フラスコに塩化ルテニウム溶液500μLを加え、10時間加熱還流することにより、ルテニウムナノ粒子触媒(以下、「Ru NPs」と称することがある。)の分散液を得た。
塩化ルテニウムが全てルテニウムナノ粒子に変換されたと仮定すると、得られた分散液のルテニウム元素の濃度は、1.0mmol/Lとなる。
(合成例2:コバルトナノ粒子触媒分散液の調製)
スクリュー管に酢酸コバルト(II)0.1mmol、DMF1mLを加え、暗所で6時間静置することで、酢酸コバルト(II)溶液を得た。次いで、三ツ口丸底フラスコに
、メスシリンダーで量り取ったDMF50mLを加え、攪拌しながらDMFを140℃で10分間予備加熱した。この際、三ツ口フラスコ、メスシリンダー、攪拌子等の器具は、DMFで共洗いしてから使用した。続いて、三ツ口丸底フラスコに酢酸コバルト(II)溶液500μLを加え、8時間加熱還流することにより、コバルトナノ粒子触媒(以下、「Co NPs」と称することがある。)の分散液を得た。
酢酸コバルト(II)が全てコバルトナノ粒子に変換されたと仮定すると、得られた分散液のコバルト元素の濃度は、1.0mmol/Lとなる。
(合成例3:鉄ナノ粒子触媒分散液の調製)
スクリュー管にアセチルアセトン鉄(III)0.1mmol、DMF1mLを加え、暗所で6時間静置することで、アセチルアセトン鉄(III)溶液を得た。次いで、三ツ口丸底フラスコに、メスシリンダーで量り取ったDMF50mLを加え、攪拌しながらDMFを140℃で10分間予備加熱した。この際、三ツ口フラスコ、メスシリンダー、攪拌子等の器具は、DMFで共洗いしてから使用した。続いて、三ツ口丸底フラスコにアセチルアセトン鉄(III)溶液500μLを加え、10時間加熱還流することにより、鉄ナノ粒子触媒(以下、「Fe NPs」と称することがある。)の分散液を得た。
アセチルアセトン鉄(III)が全て鉄ナノ粒子に変換されたと仮定すると、得られた分散液の鉄元素の濃度は、1.0mmol/Lとなる。
<有機ケイ素化合物の製造>
(実験例1-1:触媒の検討)
Figure 0007424563000006
シュレンク管に、合成例1で得たルテニウムナノ粒子触媒分散液500μL(Ru換算で0.5μmol)を投入し、真空下で分散媒を留去した。ルテニウムナノ粒子に配位していないDMFを厳密に除去するため、得られた残渣をさらに真空下、80℃で乾燥し、ルテニウムナノ粒子触媒を得た。
このシュレンク管内をアルゴンで置換した。次いで、シュレンク管に1-ドデセン0.5mmol(0.0842g)及びジフェニルメチルシラン3.0mmol(0.595g)を投入した。シュレンク管内にアルゴンを流通させた後、120℃で加熱しながら、24時間攪拌した。反応液を氷浴にて冷却した後、反応液にヘキサン約10mL及び内部基準物質としてノナンを加え、GC測定を行った。GC測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表1に示す。
(実験例1-2、1-3:触媒の検討)
合成例1で得たルテニウムナノ粒子触媒分散液に代え、合成例2で得たコバルトナノ粒子触媒分散液500μL(Co換算で0.5μmol)又は合成例3で得た鉄ナノ粒子触媒分散液500μL(Fe換算で0.5μmol)を用いた以外は、実験例1-1と同様の方法でヒドロシリル化反応を行った。GC測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表1に示す。
Figure 0007424563000007
表1に示した結果から、コバルトナノ粒子触媒及びルテニウムナノ粒子触媒は、それぞれ、単独でヒドロシリル化反応の触媒活性を示すこと(実験例1-1、1-2)及びルテニウムナノ粒子触媒の触媒活性は、コバルトナノ粒子触媒の触媒活性と比較して高いことが確認された。一方、上記条件下において、鉄ナノ粒子触媒単独では、ヒドロシリル化反応の触媒活性を示さないことがわかった(実験例1-3)。
(実験例2-1、2-2:触媒量の検討)
Figure 0007424563000008
ルテニウムナノ粒子触媒の量が表2の通りとなる量のルテニウムナノ粒子触媒分散液を用いた以外は、実験例1-1と同様の方法でヒドロシリル化反応を行った。GC測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表2に示す。
Figure 0007424563000009
(実験例3-1:反応溶媒の検討)
Figure 0007424563000010
シュレンク管に、合成例1で得たルテニウムナノ粒子触媒分散液1000μL(Ru換算で1.0μmol)を加え、真空下で分散媒を留去した。ルテニウムナノ粒子に配位していないDMFを厳密に除去するため、得られた残渣をさらに真空下、80℃で乾燥し、ルテニウムナノ粒子触媒を得た。
このシュレンク管内をアルゴンで置換した。次いで、シュレンク管にジグリム1mL、1-ドデセン0.5mmol(0.0842g)及びジフェニルメチルシラン3.0mmol(0.595g)加えた。シュレンク管内にアルゴンを流通させた後、120℃で加熱しながら、24時間攪拌した。反応液を氷浴にて冷却した後、反応液にヘキサン約10mL及び内部基準物質としてノナンを加え、GC測定を行った。GC測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表3に示す。
(実験例3-2~3-4:反応溶媒の検討)
反応溶媒を表3の通りに変更した以外は実験例3-1と同様の方法でヒドロシリル化反応を行った。GC測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表3に示す。
Figure 0007424563000011
表3に示した結果から、反応溶媒としてジグリムを用いた場合には(実験例3-1)、無溶媒の場合(実験例3-4)よりもアルケン類の転化率が増加し、有機ケイ素化合物の収率も増加することがわかった。また、反応溶媒としてトルエンや1,4-ジオキサンを用いた場合(実験例3-2、3-3)、無溶媒の場合(実験例3-4)よりも有機ケイ素化合物の収率は低下したものの、ヒドロシリル化反応は進行することが確認された。
(実験例4-1~4-3:基質量の検討)
Figure 0007424563000012
ジフェニルメチルシランの量を表4の通りに変更した以外は、実験例3-1と同様の方法でヒドロシリル化反応を行った。GC測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表4に示す。
Figure 0007424563000013
表4に示した結果から、ヒドロシラン類の量を変動させても、アルケン類の転化率にはほとんど影響を及ぼさないことが示された。また、ヒドロシラン類の量の増加に伴い、ヒドロシラン類の転化率は低下するものの、転化量は増加し、有機ケイ素化合物の収率も増加することがわかった。
(実験例5-1~5-3:反応溶媒量の検討)
Figure 0007424563000014
ジグリムの量を表5の通りに変更した以外は、実験例3-1と同様の方法でヒドロシリル化反応を行った。GC測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表5に示す。
Figure 0007424563000015
表5に示されるように、上記反応スケールにおいて、ジグリムの量を0.5mLとした場合に、ヒドロシラン類の転化率及び有機ケイ素化合物の収率が増加した。
(実験例6-1~6-4:基質の種類の検討)
Figure 0007424563000016
ヒドロシラン類を表6に示す2’とした以外は、実験例5-1と同様の方法でヒドロシリル化反応を行った。GC-MSの測定結果より算出した基質の転化率及び生成物の収率を表6に示す。
Figure 0007424563000017
表6の結果から、ルテニウムナノ粒子触媒は、アルケン類と種々の第1級~第3級ヒドロシラン類との反応において、触媒活性を示すことが確認された。また、ヒドロシラン類のケイ素に芳香族炭化水素基が結合している場合に、高い触媒活性を示す傾向があることがわかった。
本発明によれば、ルテニウムナノ粒子触媒の存在下で、アルケン類と種々のヒドロシラン類との反応が進行し、効率よく有機ケイ素化合物を製造することができる。本発明の製造方法によって製造される有機ケイ素化合物は、塗料、シリコーンオイル、医薬品、化粧品等の分野において有用な化合物である。

Claims (7)

  1. ヒドロシリル化触媒の存在下で、アルケン類とヒドロシラン類とを反応させるヒドロシリル化工程を含み、
    前記ヒドロシリル化触媒が、表面に配位性有機溶媒が配位したルテニウムナノ粒子触媒である、有機ケイ素化合物の製造方法。
  2. 前記アルケン類が、式(A)で表される化合物である、請求項1に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
    Figure 0007424563000018
    (式(A)中、R~Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数6~20の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数3~20の芳香族複素環基を表す。)
  3. 前記ヒドロシラン類が、式(B)で表される化合物である、請求項1又は2に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
    Figure 0007424563000019
    (式(B)中、Rは、それぞれ独立して、ハロゲン原子、置換基を有していてもよい炭素数1~20の脂肪族炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数6~20の芳香族炭化水素基を表し;nは、0~3の整数を表す。)
  4. 前記式(B)中、nが1~3の整数であり、少なくとも1つのRが前記炭素数6~20の芳香族炭化水素基である、請求項3に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
  5. 前記式(B)中、nが3である、請求項3に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
  6. 前記配位性有機溶媒が、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)である、請求項1~5の何れか1項に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
  7. 前記ヒドロシリル化工程が、ジグリム中で行われる、請求項1~6の何れか1項に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
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