JP3529523B2 - 歯科用リン酸塩系埋没材組成物 - Google Patents

歯科用リン酸塩系埋没材組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科精密鋳造に使
用される歯科用リン酸塩系埋没材組成物に関するもの
で、より詳細には四フッ化エチレン樹脂の微細粒子捕捉
効果により、埋没材の製造時に空気輸送される埋没材中
の微細粒子がサイクロン分離器で分離されて包装工程ま
で輸送されるので、安定した性能を保持し得る歯科用リ
ン酸塩系埋没材組成物を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】歯科金属修復物は、ロストワックス法に
よる精密鋳造技術により修復物の形態をワックス材料で
形成し、それにスプルー線(溶融金属注入口)を付し、
これを歯科用埋没材で埋没し、この歯科用埋没材が硬化
した後にスプルー線を抜き取り、ワックスを焼却除去す
ることによって出来た空洞に溶融金属を注入する手順に
よって作製されている。特に歯科金属修復物は、欠損し
た歯牙の修復を目的として口腔内に装着して使用される
ため高い寸法精度が要求されており、高い寸法精度を有
する歯科金属修復物を得るためには歯科用埋没材の硬化
時及び加熱時の膨張を利用して金属の鋳造収縮を補償す
る必要がある。
【0003】そのためには、歯科用埋没材においては、
凝結時の膨張(凝結膨張値)及び加熱時の膨張(熱膨張
値)を厳密にコントロールし、常に安定した鋳造収縮の
補償が可能となるように調整されている必要がある。凝
結膨張値及び熱膨張値に影響を与える因子としては埋没
材粒子の粒度分布が重要なファクターとなっている。粒
度分布が異なると凝結膨張値,熱膨張値が変動し、それ
に伴い鋳造収縮を補償する能力が変化し、最終的には金
属修復物の寸法精度に影響が現れる。そのため歯科用埋
没材の粒度分布のコントロールは、歯科用埋没材の生産
において重要な管理項目となっている。
【0004】歯科用埋没材としては、石英及び/又はク
リストバライトなどの耐火材に結合材としてα−半水石
こうを混合した石こう系埋没材と、石英及び/又はクリ
ストバライトなどの耐火材に結合材として酸化マグネシ
ウムとリン酸二水素アンモニウムとを混合した耐熱性の
高いリン酸塩系埋没材との二種類が一般に使用されてい
る。溶融温度が1100℃を超える陶材焼付用合金や金属製
の義歯床などに用いるコバルトクロム合金などの鋳造に
は、歯科用石こう系埋没材では耐熱性が不足するため歯
科用リン酸塩系埋没材が主に使用されている。
【0005】以下に、歯科用リン酸塩系埋没材の製造工
程の概略を示す。 耐火材(石英やクリストバライトなど)の粉砕工程。 粉砕された耐火材に、結合材としての酸化マグネシウ
ムとリン酸二水素アンモニウムとを加え、更に粉砕・混
合する工程。 粉砕・混合後に行う硬化時間や流動性、粒度などの調
整工程。 包装工程。 通常及びの工程はボールミルなどのバッチ処理装置
で実施される。の調整工程はミルからの排出前に実施
される。調整後ミルから排出された粉体はの包装工程
に移行される。包装工程に歯科用リン酸塩系埋没材を輸
送するには、一般には空気を利用した空気輸送装置が利
用される。
【0006】空気輸送装置とは空気の流れに粉体を混合
して輸送する装置であり、その方式としては圧送式と吸
引式とがある。どちらの方式でも最終的には粉体と空気
流とを分離する必要があり、この分離にはサイクロン分
離器が一般に使用されているが、このサイクロン分離器
において微細な粉末粒子が空気流と分離されずに空気流
に乗ってサイクロン分離器の空気排出口に設置されてい
るエアーバグフィルターに捕捉されて廃棄されたり、よ
り微細な粒子はエアーバグフィルターを通り抜けて大気
中に放出されてしまう現象が発生する。それによってミ
ル排出時の歯科用リン酸塩系埋没材の粒度分布と空気輸
送後の粒度分布が異なるという現象が起きている。その
結果、空気輸送後は、歯科用リン酸塩系埋没材中の微細
な粒子が輸送前と比較して減少しており、それによって
凝結膨張値,熱膨張値などの諸性質が変化してしまい、
歯科用リン酸塩系埋没材として期待された性能が発揮で
きないような不都合な現象が生じている。
【0007】具体的には、歯科用リン酸塩系埋没材から
微細な粒子が除去されると凝結膨張値,熱膨張値共に低
下し、金属修復物の鋳造収縮を補償する能力が低下し、
結果として金属修復物は期待した寸法より小さくなり、
口腔内に装着した場合の適合性が悪化し、咀嚼機能の回
復が不十分となるばかりではなく二次う蝕などの重大な
臨床上の問題点の原因にもなる。また、微細な粒子が除
去されると歯科用リン酸塩系埋没材の硬化後の圧縮強さ
が低下し、埋没材が加熱中の熱応力を受けて鋳型割れが
起こり易くなり、その結果として鋳バリなどの鋳造欠陥
が発生し、臨床上での使用が不可能となる。
【0008】空気輸送後に期待された性能が発揮される
ようにミルの混合・粉砕の条件を見い出せれば前記欠陥
の発生防止対策とはなり得るが、実際には空気輸送によ
って起きる粒度分布の変化(微細粒子がどの程度除去さ
れてしまうか)は常に一定ではないために、粒度分布の
変化を前以って見込んだミルの粉砕・混合の条件を見い
出すことは事実上は不可能である。また空気輸送後に歯
科用リン酸塩系埋没材の各種の特性の調整を実施するこ
とは困難であり、空気輸送中の粒度分布の変化は製品の
安定性、最終的には金属修復物の寸法精度の安定性とい
う面においては大きな問題となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記従来技術
の問題点を解決し、歯科用リン酸塩系埋没材のミル排出
から包装工程に粉体を空気輸送して取り出す場合に、微
細な粉末がサイクロン分離器で分離されずにサイクロン
分離器の空気排出口に設置されているエアーバグフィル
ターに捕捉されたり、このエアーバグフィルターを通り
抜けて大気中に放出されたりすることなく、最終的な埋
没材製品中に微細な粉末が残留して期待される性能が安
定して得られ、常に寸法精度の高い金属修復物を得るこ
とができる歯科用リン酸塩系埋没材組成物を開発するこ
とを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究の結果、結合材としての酸化マグネ
シウムとリン酸二水素アンモニウム、耐火材としての石
英とクリストバライトとから構成される粉末状歯科用リ
ン酸塩系埋没材組成物に、微細粉末捕捉材としての四フ
ッ化エチレン樹脂を所定量混合すれば、それが有する微
粒子捕捉作用により埋没材の微細粒子が空気輸送の最終
段階に設置されているサイクロン分離器で確実に空気と
分離されるので、常に安定した性能を保持した歯科用リ
ン酸塩系埋没材組成物を得ることができ、更にこの歯科
用リン酸塩系埋没材組成物にアルキルベンゼンスルフォ
ン酸塩,アルキル硫酸塩から成る群より選出される1種
又は2種以上の陰イオン系界面活性剤を混合すれば練和
操作性が改善されることを究明したのでる。
【0011】
【発明の実施の形態】即ち、本発明に係る歯科用リン酸
塩系埋没材組成物は、 a)結合材としての酸化マグネシウムとリン酸二水素ア
ンモニウム、 b)耐火材としての石英とクリストバライト、から構成
される混合物100重量部に対し、四フッ化エチレン樹脂
0.01〜0.5重量部が混合された第1の発明と、 a)結合材としての酸化マグネシウムとリン酸二水素ア
ンモニウム、 b)耐火材としての石英とクリストバライト、から構成
される混合物100重量部に対し、四フッ化エチレン樹脂
0.01〜0.5重量部と、アルキルベンゼンスルフォン酸
塩,アルキル硫酸塩から成る群より選ばれた1種又は2
種以上の陰イオン系界面活性剤0.001〜0.05重量部とが
混合された第2の発明とから成るものである。
【0012】水溶液中で四フッ化エチレンを重合する
と、微細な粒子状の四フッ化エチレンの樹脂が得られ
る。この微細な樹脂の分子鎖は、分子間凝集力が低く、
僅かな圧縮・剪断応力を受けることにより微細な蜘蛛の
巣状の繊維になる。この蜘蛛の巣状の繊維となった四フ
ッ化エチレン樹脂が埋没材中の微細な粒子を捕捉するの
で、埋没材粒子を空気輸送した場合にサイクロン分離器
で微細な粒子だけが空気と分離されずに選択的にサイク
ロン分離器の空気排出口に設置されているエアーバグフ
ィルターに捕捉されたり、このエアーバグフィルターを
通り抜けて大気中に放出されたりすることが防止される
のである。
【0013】具体的には、歯科用リン酸塩系埋没材の製
造中に耐火材及び結合材の粉砕の過程でミルの中に微細
な四フッ化エチレン樹脂を添加し、ミルによる剪断・圧
縮応力を四フッ化エチレン樹脂にも負荷するのである。
四フッ化エチレン樹脂は、分子鎖の主鎖のC−C結合は
強固であるがそれに対して他の分子鎖に対する分子間引
力は極端に小さいため、剪断・圧縮応力を負荷された四
フッ化エチレン分子は微細に繊維化する。この繊維が埋
没材中の微細な耐火材,結合材の粒子を絡み付くような
状態で捕捉する。この現象は走査型電子顕微鏡の観察結
果でも確認され、このことにより外観上では埋没材粒子
が凝集しているような効果を示すが、これは通常の粒子
を造粒する操作により起こる微粒子の緻密な凝集とは異
なり、微細な繊維の網目に微細粒子が捕捉された状態で
の軽度の粉体の凝集であるため歯科用リン酸塩系埋没材
としての特性に影響を与えることは生じない。
【0014】四フッ化エチレン樹脂の微細な繊維に捕捉
された埋没材中の微細粒子は、空気輸送中においても四
フッ化エチレン樹脂と凝集している状態を維持し続ける
ので、空気輸送の最終段階に設置されているサイクロン
分離器で空気と分離されるため、微細な粒子だけが選択
的にサイクロン分離器の空気排出口に設置されているエ
アーバグフィルターに捕捉されたり、このエアーバグフ
ィルターを通り抜けて大気中に放出されたりすることが
防止される。これにより埋没材中の微細な粒子が除去さ
れることなく埋没材中に含有されるため、四フッ化エチ
レン樹脂を添加していない埋没材のように空気輸送後の
埋没材の特性値、特に凝結膨張値,熱膨張値が低下した
り、硬化後の圧縮強さが低下するような現象が防止でき
るのである。
【0015】この混合される四フッ化エチレン樹脂の添
加量が0.01重量部未満では、歯科用リン酸塩系埋没材の
微細粒子の捕捉作用が不十分で空気輸送による微細粒子
の喪失を防止する効果が十分に発揮されず、その結果と
して埋没材の重要な性質である凝結膨張値及び熱膨張値
が不安定になる。この理由から四フッ化エチレン樹脂の
添加量の下限を0.01重量部と規定した。
【0016】また、四フッ化エチレン樹脂の添加量の上
限を0.5重量部とした理由は、以下の通りである。四フ
ッ化エチレン樹脂は前述した通り剪断・圧縮応力を負荷
されると微細に繊維化するが、添加量が埋没材に対して
過剰になると微細な粒子の捕捉作用だけでなくより大き
な粒子に対しても作用し、粉末が顆粒状に凝集する現象
が生じる。ミルから埋没材粉末を排出する工程は、ミル
の蓋を開けてミルを回転させながら排出口から落下する
粉末をホッパーで受けることにより行われるが、埋没材
粒子が過剰な四フッ化エチレン樹脂により顆粒状に凝集
しているとミルの排出口から排出される粉末量が減少
し、その結果として排出時間が可及的に増大する。また
ミルからの排出時の回転によっても、ミル内に残留した
埋没材は粉砕を受け続けるが、ミル粉砕の効率は粉末の
量とミル玉の相対的な割合で決定され、ミル玉の割合が
大きくなるほど粉砕効率は指数級数的に増大するためミ
ルからの排出時間が長くなることにより、ミルから最終
的に排出される粉末は最初に排出された粉末と比較して
粉砕が非常に過剰となって性質も全く異なってしまい、
粉砕後の調整が無意味となってしまう。このような理由
からミルからの排出時間の限度を鑑みて四フッ化エチレ
ン樹脂の添加量の上限を0.5重量部と規定した。
【0017】第2の発明では、前記の第1の発明の組成
に加えてアルキルベンゼンスルフォン酸塩,アルキル硫
酸塩から成る群より選ばれる1種又は2種以上の陰イオ
ン系界面活性剤を0.001〜0.05重量部添加するものであ
るが、その理由を以下に述べる。
【0018】四フッ化エチレン樹脂は撥水性が非常に強
く、これを含有する埋没材を練和液で練和した場合に
「埋没材と練和液とのなじみ」と称する使用上の操作感
に悪影響を与える。具体的には粉末と液の濡れ性が悪化
し、短時間で粉末と液との混合ができず、液の上に粉末
が浮いている状態になり、練和操作を行い難くなる。こ
の性質は、埋没材自体の性能・性質には直接には影響を
与えないが、練和性などの使用時の操作性に問題を生ず
る。この問題点を解決するために、四フッ化エチレン樹
脂の添加による練和時の「練和液とのなじみ」の悪化す
る現象を陰イオン系界面活性剤を添加し、粉末と液との
濡れ性を改善して練和性の向上を図ったのが第2の発明
である。
【0019】上記の理由により陰イオン系界面活性剤を
添加するのであるが、非イオン系界面活性剤では四フッ
化エチレン樹脂の添加による「練和液とのなじみ」の性
質低下を改善するには多量の添加が必要であり、その結
果として埋没材の硬化物の圧縮強さの低下の傾向を示
し、溶融金属の流入時に鋳造圧力により鋳型の破損を招
くので望ましくない。アルキルベンゼンスルフォン酸
塩,アルキル硫酸塩は非イオン系界面活性剤に比べて少
量で「練和液とのなじみ」の改善が認められ、埋没材硬
化物の圧縮強さの低下も認められないので好ましい。
【0020】陰イオン系界面活性剤であるアルキルベン
ゼンスルフォン酸塩としてはドデシルベンゼンスルフォ
ン酸ナトリウムなどが使用され、アルキル硫酸塩として
はラウリル硫酸ナトリウム,ラウリル硫酸カリウム,ミ
リスチル硫酸ナトリウム,セチル硫酸ナトリウム,ステ
アリル硫酸ナトリウムなどが使用される。
【0021】陰イオン系界面活性剤の添加量は、0.001
重量部以上であれば「練和液とのなじみ」の改善が確認
されたので添加量の下限を0.001重量部と規定した。一
方、上限を0.05重量部と規定したのは、添加量が多くな
るほど、練和時の「練和液とのなじみ」は向上するが、
或る添加量を超えると埋没材の重要な特性である「凝結
時間」,「保存安定性」,「圧縮強さ」に影響を与える
ことが確認されたことによるものである。特に「圧縮強
さ」の低下は鋳造時の鋳バリ等の鋳造欠陥の原因とな
り、実用上埋没材の特性に悪影響を与えない添加量は0.
05重量部であることが実験で検証されたので陰イオン系
界面活性剤の添加量の上限を0.05重量部と規定した。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例と比較例を挙げ本発明
を更に詳細に説明する。実施例1〜10は表1に示した
組成で、比較例1〜9は表3に示した組成で、結合材と
して酸化マグネシウムとリン酸二水素アンモニウムを、
耐火材として石英とクリストバライトを使用し、また実
施例1〜10,比較例3〜9では四フッ化エチレン樹脂
を配合したものであり、更に実施例6〜10,比較例7
〜9では陰イオン系界面活性剤を添加したものである。
【0023】表2及び表4に示す各特性試験は、以下の
方法により行った。具体的には内容量100リットルの試
験配合用ボールミルを用いて埋没材の総重量を50Kgとし
たスケールによる粉砕・混合を行った。初めに耐火材で
ある石英とクリストバライトと場合によってはそれに加
えて微細粒子捕捉材である四フッ化エチレン樹脂の粉末
をミルに投入して耐火材が所定の粒度分布を示すまで粉
砕した。その後、結合材である酸化マグネシウムとリン
酸二水素アンモニウムを、場合によってはそれに加えて
陰イオン系界面活性剤をミルに投入し粉砕・混合を行い
凝結時間・流動性の調整を行った後にミルから排出し、
ホッパーに貯蔵した。四フッ化エチレン樹脂の粉末は、
耐火材及び結合材の粉砕・混合工程で剪断・圧縮応力を
負荷されて微細な繊維状となって埋没材の微細粒子を捕
捉している。ホッパーに貯蔵した埋没材の中から特性試
験用として1Kgずつランダムに5回サンプリングし合計
で5Kgの試料を採取し、残りの45Kgの埋没材を空気輸送
装置で空気輸送を行い、空気輸送により埋没材の微細な
粒子がどの程度喪失され、それによって埋没材の各特性
にどのような影響が現れるかの検証を行った。空気輸送
後のサンプルも輸送前と同様に1Kgずつランダムに5Kg
のサンプリングを行い試料とした。
【0024】それぞれの試料は、JIS T 6601「歯科鋳造
用石こう系埋没材」に定められた方法に準じて、空気輸
送前と空気輸送後の埋没材の特性を測定した。また微細
粒子の喪失の程度は、島津製作所社製の粒度分布計「SA
LD1100型」を使用し、測定レンジBで自動測定して、1.
9μm以下の粒子の体積パーセントを比較することにより
行った。鋳造体の適合精度の評価方法は、ニッシン社製
のA.D.A.No.2試験体のMOD模型に、通法に従ってワック
スパターンを作製し、それぞれの埋没材で埋没し、練和
開始から60分後から加熱を開始し、150分で800℃まで昇
温して30分間係留し、鋳型を800℃均一な状態にした
後、歯科用遠心鋳造機を用いてジーシー社製の歯科陶材
焼付用金合金「商品名:ジーセラボンドタイプIIゴー
ルドハード」を鋳造し、鋳造体掘り出し後にJIS#240メ
ッシュのアルミナ粉末によるサンドブラスト処理を施
し、焼付いた埋没材や酸化被膜を除去してMOD模型に戻
し模型との浮き上がり量を投影機を用いて測定し、その
大小で適合精度を評価した。それぞれの特性値は空気輸
送前,空気輸送後のそれぞれ1Kgずつ採取した試料で測
定した繰り返し5回の平均値であり、データのバラツキ
の程度は標準偏差で表現した。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】四フッ化エチレン樹脂の添加による微細粒
子捕捉効果の確認は、表1の組成及び表2の特性値から
明らかである。実施例1〜10は微細粒子捕捉材として
四フッ化エチレン樹脂が0.01から0.5重量部添加されて
いる。表2の特性値から明らかなように空気輸送前と空
気輸送後では凝結膨張,熱膨張や圧縮強さの値は空気輸
送時に僅かながらも微粉末が喪失するので低下する傾向
が確認された。一方、バラツキの程度を表す標準偏差は
やや増大する場合もあれば反対に減少する時もある。し
かしながら、これらの特性値の低下及びバラツキの変化
は歯科用リン酸塩系埋没材として最も重要な性質である
鋳造体の鋳造精度に対しては影響を与えず、両者間に統
計的な有意な差は確認されず、どちらも同様な鋳造精度
を有していた。このことから実施例1〜10において
は、四フッ化エチレン樹脂を埋没材に添加したボールミ
ルによる粉砕工程において、四フッ化エチレン樹脂が繊
維化し埋没材中の耐火材であるクリストバライトや石英
の微細粒子、及び結合材であるリン酸二水素アンモニウ
ムとマグネシアの微細粒子を捕捉する効果を発揮し、空
気輸送前と空気輸送後との間には物理的な特性の差違は
生ずることなく、その結果として実用上において最も重
要な特性である鋳造精度の低下は確認されず本発明の効
果が確認できた。
【0030】一方、比較例1及び2では、組成的には実
施例1及び2と四フッ化エチレン樹脂以外は同様である
が、比較例1及び2では四フッ化エチレン樹脂が添加さ
れていないため空気輸送中に微細な粒子が喪失してしま
い、その結果として空気輸送前と空気輸送後では表4か
ら明らかなように特性値に差異が生じている。具体的に
は、鋳造体の寸法精度に影響を及ぼす特性である凝結膨
張値及び熱膨張値が、空気輸送前と空気輸送後では輸送
前の値に比べ輸送後の値が低下しており、このことによ
り鋳造体の適合精度が低下している。それに加えて大き
な問題点はバラツキの程度を示す標準偏差の値が大きく
なっている現象である。このことから比較例1及び2の
埋没材を用いて鋳造した場合には鋳造精度が悪化するこ
とと、鋳造精度のバラツキが生じ易くなる。膨張値が低
下することによる鋳造精度の悪化は、他の臨床上の対策
(鋳造用リングの内側に裏層するライナーの厚み,材質
などの選択など)により或る程度の解決は可能である
が、バラツキが大きくなることの対策は臨床上のテクニ
ックでは解決不可能であり、臨床上の使用に大きな問題
点となる。
【0031】同様に四フッ化エチレン樹脂の添加量が本
発明の範囲の下限未満である比較例3及び4では、実施
例3及び4と比較して空気輸送前であれば実施例と差異
は確認されないが、空気輸送後では適合精度において適
合精度の低下とバラツキの上昇が確認され、四フッ化エ
チレン樹脂添加の効果は発揮されていない。
【0032】四フッ化エチレン樹脂の添加量が本発明の
上限を超えた例が比較例5,6,8及び9である。四フ
ッ化エチレン樹脂は撥水性が特に強い物質であり、添加
量が0.8〜1.0重量部で且つ練和操作性向上のための陰イ
オン系界面活性剤を配合していない比較例5と比較例6
では練和操作性が極端に悪化して通常の歯科における埋
没材の練和方法では練和不可能であり、特性の測定も不
可能であった。また陰イオン系界面活性剤を添加した比
較例8及び9では練和操作性の評価は「良好」であった
が、四フッ化エチレン樹脂が過剰に添加されたことによ
り埋没材をミルから排出する工程で埋没材の粉末同士が
凝集する現象が起きて排出口から排出される量が減少
し、排出のためのミルの回転が残留した埋没材を粉砕
し、過剰粉砕になり更に凝集が進行し、ミルからの排出
が遅れるという悪循環が発生し、排出の初期と排出の最
後では粉末の特性、特に凝結膨張,熱膨張などの差異が
大きくなり、空気輸送以前に埋没材のバラツキを生じ
た。また排出に要する時間が長くなり、実際の操業は不
可能となった。また過剰粉砕により凝結膨張と熱膨張値
が大きくなり過ぎて鋳造精度の悪化を来たしている試験
体も存在した。以上の結果より、排出時の時間と排出時
の回転による粉砕の問題から四フッ化エチレン樹脂の添
加量の上限が0.5重量部であることが確認できた。
【0033】また、表1の実施例1〜4において、撥水
性の強い物質である四フッ化エチレン樹脂が埋没材に添
加された場合に、0.1重量部までの添加量であれば陰イ
オン系界面活性剤が埋没材に配合されてなくとも「練和
液とのなじみ」の性質は「普通」の評価であった。この
「普通」の評価は、具体的には現行の歯科用リン酸塩系
埋没材製品と比較したもので、「良好」とは現行の製品
より評価が高く、「普通」とは現行製品と同等であるこ
とを示している。実施例4では四フッ化エチレン樹脂の
添加量が0.3重量部まで上昇すると「練和液とのなじ
み」が低下傾向を示して「やや難」の評価となる。「や
や難」の評価の具体的な意味は、実用上では練和するこ
とができるが、現行の製品よりは「練和液とのなじみ」
が悪く、それによって練和性が劣ることを示している。
実施例5の四フッ化エチレン樹脂の添加量が0.5重量部
になると練和性は低下したが、臨床ではかろうじて使用
可能という状態であった。
【0034】リン酸塩系埋没材に、強い撥水性を有する
四フッ化エチレン樹脂を添加することにより練和性が低
下することは上述の通りであるが、実施例6〜10はこ
の特性を改良するために陰イオン系の界面活性剤を添加
したものであり、陰イオン系界面活性剤を添加すること
により練和操作性の向上が確認された。具体的には、実
施例1と実施例6との比較において、配合上での差異は
陰イオン系界面活性剤の添加の有無だけであるが、実施
例1では練和操作性の評価が「普通」であるが、実施例
6では「良好」となる。同様に、実施例2と実施例7と
の比較において陰イオン系界面活性剤の添加の有無によ
り表1から判るように練和操作性に差が生じるが、表2
から判るように凝結膨張,熱膨張,圧縮強さ,1.9μm以
下の粒子の体積などの特性に加えて埋没材として最も重
要な特性である適合精度においては陰イオン系界面活性
剤の添加による影響は確認されなかった。
【0035】また陰イオン系界面活性剤の添加による効
果としては、実施例9及び10では四フッ化エチレン樹
脂がそれぞれ0.3重量部と0.5重量部とかなりの量が添加
されているが、練和操作性の評価は「良好」となった。
それに対して陰イオン系界面活性剤以外の組成は同じで
ある実施例4及び5では陰イオン系界面活性剤が配合さ
れていないため練和操作性の評価は「やや難」となって
いる。これらの実施例の比較により、陰イオン系界面活
性剤の添加量が0.05重量部までであれば物理的性質に大
きな影響を及ぼすことはないことが確認された。
【0036】また、陰イオン系界面活性剤の添加量の下
限を0.001重量部と規定した根拠は以下の通りである。
比較例7では四フッ化エチレン樹脂が0.5重量部添加さ
れており練和操作性は「やや難」である。四フッ化エチ
レン樹脂を0.5重量部添加した例としては比較例7の他
に実施例5及び実施例10があるが、実施例10では陰
イオン系界面活性剤が0.05重量部添加されており練和操
作性の評価は「良好」である。それに対して、実施例5
は陰イオン系界面活性剤が配合されておらず評価は「や
や難」である。比較例7では陰イオン系界面活性剤が0.
0007重量部添加されているが同様に「やや難」であり、
陰イオン系界面活性剤の添加効果は確認されなかった。
一方、実施例1と実施例6を比較すると、組成の違いは
陰イオン系界面活性剤の有無だけで、その添加量も0.00
1重量部であるが、練和操作性に対する効果は明確に現
われており、評価が「普通」から「良好」になった。以
上の理由により、練和操作性の向上に対する陰イオン系
界面活性剤の添加の下限を0.001重量部と規定した。
【0037】陰イオン系界面活性剤の添加量の上限を0.
05重量部と規定した根拠は以下の通りである。比較例8
及び比較例9の四フッ化エチレン樹脂の添加量は0.8〜
1.0重量部と本発明の上限を超えているが、陰イオン系
界面活性剤の添加量も0.1〜0.2重量部と本発明の上限を
超えているために練和操作性の評価は「良好」である。
しかしながら、陰イオン系界面活性剤の過剰な添加は特
性値の中で、圧縮強さを大きく低下させる。また表2に
は示されていないが、リン酸塩系埋没材として重要な性
質である凝結時間を遅延させるという臨床上において大
きな欠陥をもたらす。圧縮強さの低下は鋳型の強度を低
下させ鋳造時の溶融金属の流入による圧力によって鋳型
が破損し、鋳バリの発生という致命的な鋳造欠陥の主要
因となるため避けなければならない現象である。鋳バリ
の発生しない圧縮強さの値は、従来からの実験及び経験
により4.0MPa以上あれば良いという結論があり、比較例
8及び9ではこの値を下回っているために鋳造体の中に
鋳バリの欠陥を有する試験体が確認された。それ以外の
鋳型で作製した試験体には鋳バリの発生は皆無であった
ためこの理論は正しいと考えられる。以上の実験結果よ
り陰イオン系界面活性剤の添加量の上限を圧縮強さから
鑑みて、且つ安全性を考慮して0.05重量部と規定した。
【0038】
【発明の効果】以上に詳述した如く、本発明に係る歯科
用リン酸塩系埋没材組成物は、結合材としての酸化マグ
ネシウムとリン酸二水素アンモニウムと耐火材としての
石英とクリストバライトから構成される混合物に四フッ
化エチレン樹脂を添加し、粉砕工程において四フッ化エ
チレン樹脂を微細な繊維化することにより、埋没材中の
微細粒子を捕捉し埋没材の空気輸送工程における埋没材
中の微細粒子の喪失を防止することができるので、その
結果として凝結膨張,熱膨張などの各特性値が安定した
歯科用リン酸塩系埋没材が得られ、寸法精度高い歯科金
属修復物の製作が可能となったのである。
【0039】また、撥水性の高い四フッ化エチレン樹脂
を添加することによる練和操作性の悪化に対しては、ア
ルキルベンゼンスルフォン酸塩,アルキル硫酸塩から成
る群より選ばれる1種又は2種以上の陰イオン系界面活
性剤を添加することにより上記の問題を解決することが
可能となった。そして付随効果として、四フッ化エチレ
ン樹脂を添加し、粉砕工程で繊維化することによる微細
粒子捕捉効果により鋳型作製時の埋没材の練和操作時に
埋没材中の微細粒子の飛散を防止する効果も得られた。
【0040】前記したような種々の効果を有する本発明
に係る歯科用リン酸塩系埋没材組成物の歯科分野に貢献
する価値は非常に大きなものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−58834(JP,A) 特開 平4−200950(JP,A) 特開 昭50−111890(JP,A) 特開 平6−336409(JP,A) 特開 昭62−212255(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22C 9/04 A61K 6/00 B22C 1/00 B22C 1/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)結合材としての酸化マグネシウムとリ
    ン酸二水素アンモニウム、 b)耐火材としての石英とクリストバライト、から構成
    される混合物100重量部に対し、四フッ化エチレン樹脂
    0.01〜0.5重量部が混合されていることを特徴とする歯
    科用リン酸塩系埋没材組成物。
  2. 【請求項2】a)結合材としての酸化マグネシウムとリ
    ン酸二水素アンモニウム、 b)耐火材としての石英とクリストバライト、から構成
    される混合物100重量部に対し、四フッ化エチレン樹脂
    0.01〜0.5重量部と、アルキルベンゼンスルフォン酸
    塩,アルキル硫酸塩から成る群より選ばれる1種又は2
    種以上の陰イオン系界面活性剤0.001〜0.05重量部とが
    混合されていることを特徴とする歯科用リン酸塩系埋没
    材組成物。
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