JP3529043B2 - アーク溶接装置 - Google Patents

アーク溶接装置

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JP3529043B2
JP3529043B2 JP2000338205A JP2000338205A JP3529043B2 JP 3529043 B2 JP3529043 B2 JP 3529043B2 JP 2000338205 A JP2000338205 A JP 2000338205A JP 2000338205 A JP2000338205 A JP 2000338205A JP 3529043 B2 JP3529043 B2 JP 3529043B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は溶接ワイヤと被溶
接母材との間にアークを発生させて溶接を行うアーク溶
接装置に関する。
【0002】
【発明の背景】従来よりこの種のアーク溶接装置とし
て、溶接トーチ本体に給電チップを連結し、中心部のワ
イヤ挿通孔を通じて溶接ワイヤを送給し、そのワイヤ挿
通孔の一部を成す給電チップの給電孔において溶接ワイ
ヤと給電チップとを接触させて溶接ワイヤに給電を行う
ようになしたものが一般に用いられている。
【0003】ここで従来の通常のアーク溶接装置の場
合、溶接ワイヤの自由曲りを利用して給電孔の先端と溶
接ワイヤとの接触を確保している。即ち給電点の位置を
一定に確保している。ワイヤ突き出し長さはこの給電点
からワイヤ先端までの長さで規定され、従って上記アー
ク溶接装置によればワイヤ突き出し長さを一定に保持す
ることができる。
【0004】これに対して、給電チップから送り出され
た溶接ワイヤを中心部のガイド孔において案内する絶縁
ガイドと、その絶縁ガイドを内側に保持する金属ガイド
とを備えたアーク溶接装置が提案されている。
【0005】図13はその一例を示している。同図にお
いて200は給電チップで、雄ねじ部202において溶
接トーチ本体204の雌ねじ部206にねじ結合されて
いる。この給電チップ200は給電孔216を有してお
り、その給電孔216において溶接ワイヤWに接触し、
これに給電を行う。尚、208は溶接トーチ本体204
内部に挿入されたコンジットチューブである。
【0006】210は筒状をなす金属ガイドであって、
雌ねじ部212において給電チップ200の雄ねじ部2
14にねじ結合されている。この金属ガイド210の内
側には、パイプ状をなすセラミック製の絶縁ガイド21
8が保持されている。この絶縁ガイド218は中心部に
ガイド孔220を有しており、このガイド孔220にお
いて溶接ワイヤWの送給ガイドを行う。尚222は被溶
接母材を表しており、またAは溶接ワイヤWと被溶接母
材222との間に発生するアークを表している。
【0007】この図13に示すアーク溶接装置の場合、
給電チップ200の先端側に金属ガイド210及び絶縁
ガイド218を設けることで、溶接ワイヤWの突き出し
長さを長く取ることができる。而してこのように溶接ワ
イヤWの突き出し長さが長くなれば、その突き出した部
分、即ち溶接ワイヤWの給電チップ200との接触点
(給電点)から先端側の部分に流れる電流によって発生
する発熱量(IR)がそれだけ大きくなる。発熱量が
大となれば、アークAを発生する前に溶接ワイヤWの温
度が高くなって溶け易くなり、従って溶接ワイヤWに対
して供給するエネルギー量が少なくて済む利点が得られ
る。
【0008】しかしながら一方でこのように給電チップ
200の先端側に絶縁ガイド218を設けた場合、溶接
ワイヤWに対する給電点の位置が不安定化する不都合が
生ずる。従来の通常のアーク溶接装置では、溶接ワイヤ
の自由曲りを利用して給電点の位置を一定に保持できた
のが、給電チップ200の先端側に絶縁ガイド218を
設けることで給電チップ200から出た溶接ワイヤWが
曲ることができなくなり、この結果溶接ワイヤWと給電
チップ200との接触点(給電点)の位置が不安定化し
てしまうのである。
【0009】アーク溶接を良好に行うためには、溶接ワ
イヤWの突き出し長さ、即ち給電点の位置が一定してい
て溶接ワイヤWの突き出した部分の加熱が一定に行われ
ることが必要であり、この点において上記図13に示す
アーク溶接装置の場合未だ不十分な点を有しているので
ある。
【0010】そこで本発明者は給電点を安定化すべく、
図14に示しているように給電チップ200における給
電孔216を細孔径として(例えばワイヤ径1.20m
mに対して孔径を1.23mm程度とする)アーク溶接
試験を行ったが、満足すべき結果は得られなかった。
【0011】その理由は、当初においては給電孔216
が一定位置で溶接ワイヤWに接触していたとしても、溶
接ワイヤWを送給し続けるうちに給電孔216が早期に
摩耗してしまい、接触点つまり給電点が不安定化してし
まうことによる。
【0012】そこで本発明者は給電孔216を斜めの孔
とすることに着眼し、図15に示すようなアーク溶接装
置を案出した。しかしながらこのようにした場合におい
ても、給電点を安定化する上で尚十分とは言えないもの
であった。その理由については必ずしも十分明らかでな
いが、一応次のような理由によるものと考えられる。
【0013】即ち、給電孔216先端と溶接ワイヤWと
の確実な接触を確保しようとすると、給電孔216をあ
る程度急角度の斜め孔とせざるを得ないが、このように
すると溶接ワイヤWを送給する際に給電孔216の部分
で局部的に大きな抵抗力が働いてしまって、溶接ワイヤ
Wを円滑に送ることができなくなるとともに、溶接ワイ
ヤWは一定の剛性を有しているため、給電孔216先端
が摩耗することによって溶接ワイヤWに対して給電孔2
16先端を接触させる強制力が漸次弱まるといったこと
が考えられる。
【0014】更にまた溶接ワイヤWが給電孔216の部
分で急激に曲げられることから、給電孔216より先端
側の部分(溶接ワイヤの)がセラミック製の絶縁ガイド
218に強く当って、場合によりその力が強過ぎると絶
縁ガイド218が割れてしまうといった不都合を生ず
る。
【0015】一方このような不都合を是正しようとして
給電孔216の傾斜角度を小さくすると、今度は給電孔
216と溶接ワイヤWとの接触が不安定化してしまう。
即ち図13に示す従来の通常の給電孔216に近いもの
となってしまう。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のアーク溶接装置
はこのような課題を解決するために案出されたものであ
る。而して請求項1のものは、(イ)溶接トーチ本体
と、(ロ)該溶接トーチ本体に連結されるとともに中心
部に給電孔を有し、該給電孔を挿通する溶接ワイヤと接
触して給電を行う給電チップと、(ハ)該給電孔より先
端側に設けられて該給電チップから送り出される溶接ワ
イヤを該給電孔より先端側で中心部のガイド孔において
案内するパイプ状をなすセラミック製の絶縁ガイドと、
(ニ)前記給電チップに連結され、前記絶縁ガイドを内
側に保持する筒状の金属ガイドとを備え、該溶接ワイヤ
先端と被溶接母材との間にアークを発生させて溶接を行
うアーク溶接装置であって、前記給電チップにおける前
記給電孔周りの給電部に、周方向所定個所において縦の
割り溝を形成して該給電部に軸直角方向の変形能を付与
し、前記溶接ワイヤと該給電孔との接触を確保するよう
になすとともに、前記金属ガイドを前記給電部の外周側
において前記給電チップに連結したことを特徴とする。
【0017】請求項2のものは、請求項1において、前
記給電部の外周面に前記金属ガイドを強制外嵌させるよ
うになし、該金属ガイドの強制外嵌による前記給電部の
軸直角方向内方の変形に基づいて、前記溶接ワイヤと前
記給電孔との接触を確保するようになしたことを特徴と
する。
【0018】請求項3のものは、請求項2において、前
記変形前における前記給電部の外径に対して、前記金属
ガイドにおける前記給電部への外嵌部の内径が小とされ
ていることを特徴とする。
【0019】請求項4のものは、請求項1〜3の何れか
において、前記給電部を組付前に予め軸直角方向内方に
変形させて前記給電孔を少なくとも部分的に狭めてお
き、その予備変形に基づいて組付後における該給電部の
軸直角方向の変形能を確保してあることを特徴とする。
【0020】請求項5のものは、請求項4において、前
記給電孔の先端部の内径が前記溶接ワイヤの外径よりも
小径となるように、前記給電部の先端部に対して前記予
備変形が施してあることを特徴とする。
【0021】請求項6のものは、請求項1〜5の何れか
において、前記給電部の外周面に且つ周方向に沿って溝
を形成して該溝にリングを嵌め込み、該リングを介して
前記金属ガイドを前記給電部に外嵌させるようになした
ことを特徴とする。
【0022】請求項7のものは、請求項6において、前
記リングがCリングであることを特徴とする。
【0023】請求項8のものは、請求項1〜7の何れか
において、前記給電部には周方向に隔たった複数位置に
前記割り溝が形成されていて、該給電部が2つ割り若し
くはそれ以上の複数割り構成となしてあることを特徴と
する。
【0024】
【作用及び発明の効果】上記のように本発明は、給電チ
ップにおける給電孔周りの給電部に縦の割り溝を形成し
て、その給電部に軸直角方向の変形能を持たせ、これに
より溶接ワイヤと給電孔との接触を確保するようになし
たもので、本発明によれば割り溝の幅や長さ,給電孔の
孔径等を適宜に設定することによって、溶接ワイヤと給
電孔との間に最適な接触力を確保することができる。
【0025】例えば給電孔と溶接ワイヤとの接触力(接
触抵抗力)が弱過ぎたりすると、給電が不安定となって
アーク溶接を良好に行うことができず、逆に接触力が強
過ぎると給電は確保できるものの、溶接ワイヤの送りに
対する抵抗力が大きくなり過ぎて溶接ワイヤを円滑に送
給することができず、ひいてはアーク溶接を円滑に行う
ことができなくなる。しかるに本発明によれば、給電孔
と溶接ワイヤとの接触力を適正な接触力となすことがで
き、これにより給電を安定して行い得てアーク溶接を良
好に行うことができるのである。
【0026】本発明では、給電部の外周面に金属ガイド
を強制外嵌させて、その強制外嵌により給電部を軸直角
方向内方に変形させ、溶接ワイヤと給電孔との接触を確
保するようになすことができる(請求項2)。
【0027】この場合において、変形前における給電部
の外径に対し、金属ガイドにおける給電部への外嵌部の
内径を小となしておくことができる(請求項3)。これ
により金属ガイドの外嵌部を給電部に強制的に外嵌させ
たときに、その外径と内径との差によって給電部を強制
的に軸直角方向内方に変形させることができる。その際
にそれら外径と内径とを適正に設定しておくことで、容
易に給電孔と溶接ワイヤとの接触力を適正な接触力とな
すことができる。
【0028】請求項4のものは、給電部を組付前に予め
軸直角方向内方に変形させて給電孔を少なくとも部分的
に狭めておき、その予備変形に基づいて組付後における
給電部の軸直角方向の変形能を確保するようになしたも
ので、このようにしておけば、給電孔を挿通する溶接ワ
イヤに対して給電孔を弾性的に接触させることができ、
給電孔と溶接ワイヤとの接触力を更に容易且つ確実に適
正な接触力となすことができる。この場合において、給
電孔の先端部の内径が溶接ワイヤの外径よりも小径とな
るように、給電部の先端部に対して上記の予備変形を施
しておくことができる(請求項5)。
【0029】請求項6のものは、給電部の外周面に且つ
周方向に沿って溝を形成し、そこにリングを嵌め込ん
で、そのリングを介して金属ガイドを給電部に外嵌させ
るようになしたもので、このようにした場合において
も、溶接ワイヤと給電孔との接触力を適正な接触力とな
すことができる。ここで上記リングはCリングとなして
おくことができる(請求項7)。
【0030】本発明においてはまた、給電部に周方向の
隔たった複数位置に上記割り溝を形成し、その給電部を
2つ割り若しくはそれ以上の複数割り構成となしておく
ことができる(請求項8)。このようにすることによっ
て、給電部をより容易に且つ全周に亘ってより均等に軸
直角方向に変形させることができる。
【0031】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図1においてWは溶接ワイヤで、10はコイ
ル状に巻かれた溶接ワイヤWを溶接部に供給するワイヤ
送給装置である。12は本例のアーク溶接装置で、給電
チップ14を有している。
【0032】給電チップ14は上端側に雄ねじ部16を
有しており、この雄ねじ部16が、溶接トーチ本体18
の下端側の雌ねじ部20にねじ結合されている。尚、2
2は溶接トーチ本体18内部に挿入されたコンジットチ
ューブである。
【0033】24は筒状をなす金属ガイドで、図中上端
側に雌ねじ部26を有しており、この雌ねじ部26にお
いて給電チップ14の下端側の雄ねじ部28にねじ結合
されている。金属ガイド24の内側にはパイプ状をなす
セラミック製の絶縁ガイド30が保持されている。
【0034】この絶縁ガイド30は中心部にガイド孔3
2を有しており、このガイド孔32において溶接ワイヤ
Wを案内するようになっている。尚、34は被溶接母材
であり、Aは溶接ワイヤWと被溶接母材34との間に発
生したアークを表している。
【0035】図2に示しているように、給電チップ14
の中心部にはワイヤ挿通孔36が形成されていて、その
下端部が給電孔38とされている。而して給電チップ1
4における給電孔38周りの給電部40には、図3に示
しているように周方向に90°ずつ隔たる4個所におい
て縦の割り溝42が形成されており、その割り溝42に
よって給電部40に対し軸直角方向(求心方向)の変形
能が付与されている。尚割り溝42は、給電チップ14
の下端から雄ねじ部28の一部にかけて形成されてい
る。
【0036】給電部40は雄嵌合部とされていて、その
外周面に軸心と平行な方向の雄嵌合面44と、これに続
く下端側に雄テーパ面46とが形成されている。一方金
属ガイド24における上端部には、雌ねじ部26の下側
部位に雌嵌合部(外嵌部)48が形成されている。この
雌嵌合部48の内周面には、軸心と平行な方向の上記雄
嵌合面44に対応した雌嵌合面50と、これに続く下側
において雌テーパ面52とが形成されている。尚図2,
図3において、60は給電部40における先端部を表し
ている。
【0037】本例のアーク溶接装置12にあっては、金
属ガイド24を給電チップ14にねじ込むと、詳しくは
金属ガイド24における雌ねじ部26を給電チップ14
における雄ねじ部28にねじ込み、金属ガイド24の雌
嵌合部48を給電部40に強制的に外嵌させると、雄テ
ーパ面46と雌テーパ面52との作用により給電部40
が軸直角方向内方に強制的に縮径変形させられ、これに
よって溶接ワイヤWと給電孔38との間に適正な接触力
が確保される。尚この例において、雌嵌合面50の内径
を雄嵌合面44の外径よりも小となしておくことができ
る。
【0038】図4〜図6は本発明の他の実施例を示した
もので、この例では図5に示しているように、給電チッ
プ14における給電部40を4個所の割り溝42によっ
て4つ割り構成とするとともに、その給電部40の外周
面に軸心と平行な方向の雄嵌合面44を形成する一方、
金属ガイド24における雌嵌合部48の内周面に、同じ
く軸心と平行な方向の雌嵌合面50を形成して、それら
雄嵌合面44と雌嵌合面50とを強制的に嵌合させるよ
うになし、且つ図6に示しているように雄嵌合面44の
外径(給電部40の外径)dに対して、雌嵌合面50
の内径(雌嵌合部48の内径)dを小となしたもので
ある。尚図4〜図6において、60は給電部40におけ
る小径の先端部を表してる。
【0039】この例のアーク溶接装置12の場合、金属
ガイド24を給電チップ14に対しねじ込んで行くと、
雄嵌合面44と雌嵌合面50との強制嵌合によって給電
部40が軸直角方向内方に強制的に縮径変形させられ、
これによって溶接ワイヤWと給電孔38との間に適正な
接触力が確保される。尚他の構成については上記実施例
と同様である。
【0040】これらのアーク溶接装置12によれば、給
電部40の縮径変形に基づき溶接ワイヤWと給電孔38
との間に最適な接触力を確保することができ、給電を安
定して行い得てアーク溶接を円滑且つ良好に行うことが
できる。
【0041】因みに図7は、図4〜図6の実施例におい
て雌嵌合部48の内径d、即ち雌嵌合面50の内径d
を6.60mmに一定となして、給電部40の外径d
、即ち雄嵌合面44の外径dを種々変化させてワイ
ヤ引出抵抗値(接触抵抗値)を測定した結果を表してい
る。
【0042】尚ワイヤ引出抵抗値の測定は、給電チップ
14と絶縁ガイド30と金属ガイド24の3者を組み合
わせた状態で、内部に溶接ワイヤWを挿通し、そしてこ
れを先端側からばね計りで引っ張って溶接ワイヤWを引
き出し、その際の引出抵抗値を測定したものである。
【0043】図示のように給電部40の外径を適当に選
ぶことによって、望ましい引出抵抗値を得ることがで
き、この場合の望ましい引出抵抗値は1.5〜4.5k
gを示している。適正な引出抵抗値は使用する溶接ワイ
ヤWの抗張力,ワイヤ径等に依存するので、上記の値は
その一例である。
【0044】図8はこのようにして溶接ワイヤWと給電
孔38との間の接触抵抗値を適正な接触抵抗値となした
場合に良好な給電安定性の得られることを表している。
尚図8の結果は、図9の模式図に表しているように水冷
ドラム54の外周に沿って45秒間連続してアーク溶接
を行った後、15秒間休止し、これを1サイクルとして
20サイクルまで溶接試験を行ったときの、各サイクル
ごとの溶接性の良否を、様々な接触抵抗値の下において
評価した結果を表している。この図8に示しているよう
に、接触抵抗値(引出抵抗値)を1.5〜4.5kgの
範囲とすることで、良好な給電安定性を得ることができ
る。
【0045】図10は本発明の更に他の実施例を示して
いる。この例は図4〜図6に示す実施例において、給電
チップ14における給電部40の先端部60、即ち雄テ
ーパ面46を有する雄テーパ形状の先端部60を組付前
に予め軸直角方向内方に変形させておき、その変形状態
で給電チップ14を金属ガイド24等とともに組み付け
るようになした例である。この例において給電部40の
先端部60は、給電孔38の先端の内径が溶接ワイヤW
の外径よりも小径となるように予備変形させられてい
る。
【0046】尚この先端部60は図10(I)に示して
いるように、雌テーパ部62を有し且つ溶接ワイヤWよ
りも小径の芯金64を保持させた曲げ型66を用い、そ
の雌テーパ部62に給電部40の先端部60を軸方向に
押し込んで鍛圧成形することで、軸直角方向内方に変形
させておくことができる。尚図10(I)における変形
加工に際して、給電孔38の孔径φ1.30mmに対
し、芯金64としてφ1.15mmのものを用いること
ができる。
【0047】この例の場合給電チップ14と金属ガイド
24とを組み付けた状態において、雄テーパ形状の先端
部60が軸直角方向に変形(弾性変形)可能であり、そ
の弾性変形能に基づいて給電孔38を挿通する溶接ワイ
ヤWと給電孔38との間の接触力を常に適正な接触力に
保持することができる。尚この例において、場合により
給電部40における雄嵌合面44の外径dを、金属ガ
イド24における雌嵌合面50の内径dに対してd
≦dとすることもできる。
【0048】図11は本発明の更に他の実施例を示して
いる。この例は給電部40の外周面に且つ周方向に沿っ
て環状の溝68を形成して、そこに弾性Cリング70を
嵌め込み、そしてその弾性Cリング70を介して金属ガ
イド24を給電部40に対し外嵌状態に給電チップ14
に組み付けるようになした例で、この場合においても給
電部40に軸直角方向の変形能を付与することができ、
且つ図1ないし図6に示す実施例に比べてその変形能を
より高めることができ、以って溶接ワイヤWと給電孔3
8との接触力を適正な接触力となすことができる。
【0049】図12は図10に示す実施例と図11に示
す実施例とを組み合わせたもので、この場合においても
溶接ワイヤWと給電孔38との適正な接触力を確保する
ことができる。
【0050】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示である。例えば本発明においては給電孔3
8を斜めの孔としたり湾曲した孔としたり或いは他の屈
曲形状となしたりすることも場合によって可能である
し、更にはまた給電チップ14における給電部40を2
つ割り或いは3つ割り構成としたり、或いはまた場合に
よって縦の割り溝42を1本だけ設けるといったことも
可能であるなど、本発明はその主旨を逸脱しない範囲に
おいて種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるアーク溶接装置を示す
図である。
【図2】同じ実施例のアーク溶接装置の要部を拡大して
示す図である。
【図3】同じ実施例のアーク溶接装置を各部材に分解し
て示す図である。
【図4】本発明の他の実施例のアーク溶接装置の要部を
示す図である。
【図5】同じ実施例のアーク溶接装置を各部材に分解し
て示す図である。
【図6】同じ実施例のアーク溶接装置の要部を更に拡大
して示す図である。
【図7】図4〜図6の実施例のアーク溶接装置を用いて
溶接ワイヤの引出抵抗値を測定した結果を表している。
【図8】図4〜図6の実施例のアーク溶接装置を用いて
連続アーク溶接試験を行ったときの結果を表している。
【図9】図8の連続アーク溶接試験の試験方法を模式的
に表した図である。
【図10】本発明の更に他の実施例であるアーク溶接装
置の要部を予備的な変形加工の方法とともに示す図であ
る。
【図11】本発明の更に他の実施例であるアーク溶接装
置の要部を示す図である。
【図12】本発明の更に他の実施例であるアーク溶接装
置の要部を示す図である。
【図13】従来のアーク溶接装置の一例を示す図であ
る。
【図14】図13のアーク溶接装置の改良案の例を示す
図である。
【図15】図14とは異なる改良案の例を示す図であ
る。
【符号の説明】 12 アーク溶接装置 14 給電チップ 18 溶接トーチ本体 24 金属ガイド 30 絶縁ガイド 32 ガイド孔 34 被溶接母材 38 給電孔 40 給電部 42 割り溝 48 雌嵌合部(外嵌部) 60 先端部 68 溝 70 弾性Cリング W 溶接ワイヤ A アーク d 給電部の外径 d 雌嵌合部(外嵌部)の内径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 香川 馨一郎 愛知県名古屋市名東区松井町275 (56)参考文献 特開 平9−94667(JP,A) 特開 平7−256460(JP,A) 特開 平10−193123(JP,A) 特開 平10−193124(JP,A) 実開 平5−28567(JP,U) 実開 昭58−143070(JP,U) 実開 昭63−29672(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 9/133 502 B23K 9/173 B23K 9/29

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)溶接トーチ本体と、(ロ)該溶接ト
    ーチ本体に連結されるとともに中心部に給電孔を有し、
    該給電孔を挿通する溶接ワイヤと接触して給電を行う給
    電チップと、(ハ)該給電孔より先端側に設けられて
    給電チップから送り出される溶接ワイヤを該給電孔より
    先端側で中心部のガイド孔において案内するパイプ状を
    なすセラミック製の絶縁ガイドと、(ニ)前記給電チッ
    プに連結され、前記絶縁ガイドを内側に保持する筒状の
    金属ガイドとを備え、該溶接ワイヤ先端と被溶接母材と
    の間にアークを発生させて溶接を行うアーク溶接装置で
    あって、 前記給電チップにおける前記給電孔周りの給電部に、周
    方向所定個所において縦の割り溝を形成して該給電部に
    軸直角方向の変形能を付与し、前記溶接ワイヤと該給電
    孔との接触を確保するようになすとともに、前記金属ガ
    イドを前記給電部の外周側において前記給電チップに連
    結したことを特徴とするアーク溶接装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記給電部の外周面
    に前記金属ガイドを強制外嵌させるようになし、該金属
    ガイドの強制外嵌による前記給電部の軸直角方向内方の
    変形に基づいて、前記溶接ワイヤと前記給電孔との接触
    を確保するようになしたことを特徴とするアーク溶接装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記変形前における
    前記給電部の外径に対して、前記金属ガイドにおける前
    記給電部への外嵌部の内径が小とされていることを特徴
    とするアーク溶接装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記給
    電部を組付前に予め軸直角方向内方に変形させて前記給
    電孔を少なくとも部分的に狭めておき、その予備変形に
    基づいて組付後における該給電部の軸直角方向の変形能
    を確保してあることを特徴とするアーク溶接装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記給電孔の先端部
    の内径が前記溶接ワイヤの外径よりも小径となるよう
    に、前記給電部の先端部に対して前記予備変形が施して
    あることを特徴とするアーク溶接装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかにおいて、前記給
    電部の外周面に且つ周方向に沿って溝を形成して該溝に
    リングを嵌め込み、該リングを介して前記金属ガイドを
    前記給電部に外嵌させるようになしたことを特徴とする
    アーク溶接装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記リングがCリン
    グであることを特徴とするアーク溶接装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れかにおいて、前記給
    電部には周方向に隔たった複数位置に前記割り溝が形成
    されていて、該給電部が2つ割り若しくはそれ以上の複
    数割り構成となしてあることを特徴とするアーク溶接装
    置。
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