JP2016068093A - 溶接用分割型コンタクトチップ - Google Patents

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Abstract

【課題】先端部の硬度を向上させると共に、材料費や製作費等のコストを抑制しつつ、溶接ワイヤに対して安定した給電状態を維持できる溶接用分割型コンタクトチップの提供。【解決手段】本発明は、母材2と溶接ワイヤ3との間にアークを発生させるアーク溶接に用いられる溶接用分割型コンタクトチップ1において、溶接ワイヤ3をアークの発生位置へ導く溶接トーチ11に取付けられる本体部16と、本体部16に取外し可能に設けられ、冷間鍛造により形成された先端部17とを備え、先端部17は、冷間鍛造後に穿設され、溶接ワイヤ3を挿通させる溶接ワイヤ挿通孔18を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、母材と溶接ワイヤとの間にアークを発生させるアーク溶接に用いられる溶接用分割型コンタクトチップに関する。
一般に、油圧ショベル等の建設機械の構成部材のように、金属材料から成る2つの部材を接合して製品に要求される形状や強度を確保する手段として、マグ溶接やパルス溶接等のアーク溶接が行われている。アーク溶接は、例えば、接合対象の母材に溶接ワイヤを対向させ、母材と溶接ワイヤとの間にアークを発生させることにより、アークの熱で溶接ワイヤを母材へ溶かし込みながら溶接する方法である。
このようなアーク溶接の熱源となるアークを発生させるために、従来より、溶接ワイヤに接触しながら給電するコンタクトチップが用いられている。このコンタクトチップは、アーク溶接中にアークの発生位置へ送給される溶接ワイヤと摺動することで内壁が徐々に摩耗することにより、発生したアークの状態が不安定になるので、その内壁の摩耗量に応じて新しいものに交換する必要がある。
従って、コンタクトチップは消耗品であるため、特に建設機械の構成部材のように比較的大きくなり易い部材の接合にアーク溶接を用いた場合には、コンタクトチップの交換頻度が高くなってコストがかかることが問題になっていた。そこで、コンタクトチップを先端部と、この先端部を支持するホルダとしての本体部とに分割する構成とし、本体部よりも消耗し易い先端部のみを交換することにより、一体型のコンタクトチップに比べて交換に必要なコストを低減することができる溶接用分割型コンタクトチップが提案されている。
この種の溶接用分割型コンタクトチップの従来技術の1つとして、中心にワイヤ送り出し孔を備えたチップを筒状のアダプターの先端に装着した電気溶接機のコンタクトチップが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、溶接用分割型コンタクトチップの他の従来技術の1つとして、導電性材料から成り、溶接ワイヤの通路に沿って形成された螺子穴を先端に有するコンタクトチップ本体と、溶接ワイヤの通路に沿って形成された螺子部を有するコンタクトチップ先端部とから構成された溶接用コンタクトチップが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−61639号公報 特開平7−256461号公報
特許文献1に開示された従来技術の電気溶接機のコンタクトチップでは、チップ及びアダプターを導電性及び硬度に優れ、かつ安価なクロム銅合金で鍛造して作製しているが、特許文献1には、チップをアダプターの中空部内に先端側から装着した構造である点は従来のこの種のコンタクトチップと基本的に同じである旨が記載されているので、ワイヤ送り出し孔を絞って目的の径寸法に調整するために、チップ及びアダプターをスエージング加工により作製していると考えられる。このような製作過程では、スエージング加工を行う前にチップにある程度のワイヤ送り出し孔が既に形成されていることから、チップにスエージング加工を行っても十分な硬度を確保できないことが問題になっている。
また、特許文献2に開示された従来技術の溶接用コンタクトチップでは、コンタクトチップ先端部及びコンタクトチップ本体を、耐摩耗性を有する材料で形成するようにしており、この耐摩耗性を有する材料として、例えば銅(Cu)とベリリウム(Be)の合金から成るベリリウム銅(BeCu)や銅とタングステン(W)の合金から成る銅タングステン(CuW)を用いた場合には、合金成分のベリリウムやタングステンがレアメタルで高価であるため、コンタクトチップの材料費や製作費等のコストが高くなることが懸念されている。
さらに、これらのベリリウムやタングステンのようなコンタクトチップに含まれる不純物の含有量が多くなると、コンタクトチップの電気伝導率が低下するので、コンタクトチップが溶接ワイヤに対して電力を安定的に供給することができず、アーク溶接を適切に行うことができない虞がある。
本発明は、このような従来技術の実情からなされたもので、その目的は、先端部の硬度を向上させると共に、材料費や製作費等のコストを抑制しつつ、溶接ワイヤに対して安定した給電状態を維持することができる溶接用分割型コンタクトチップを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の溶接用分割型コンタクトチップは、母材と溶接ワイヤとの間にアークを発生させるアーク溶接に用いられる溶接用分割型コンタクトチップにおいて、前記溶接ワイヤをアークの発生位置へ導く溶接トーチに取付けられる本体部と、前記本体部に取外し可能に設けられ、冷間加工により形成された先端部とを備え、前記先端部は、前記冷間加工後に穿設され、前記溶接ワイヤを挿通させる溶接ワイヤ挿通孔を含むことを特徴としている。
このように構成した本発明では、溶接ワイヤを挿通させる溶接ワイヤ挿通孔を穿設する前に、本体部に取付けられる先端部に対して冷間加工を行うことにより、先端部が塑性変形して硬化するので、先端部の硬度を十分に確保することができる。さらに、先端部の製作過程において、母材の合金成分としてベリリウムやタングステン等のレアメタルを用いなくても、耐摩耗性に優れた先端部が得られるので、コンタクトチップを安価に製作することができる。しかも、コンタクトチップの不純物の含有量が抑えられるので、コンタクトチップの電気伝導率を高く維持することができる。このように、先端部の硬度を向上させると共に、材料費や製作費等のコストを抑制しつつ、溶接ワイヤに対して安定した給電状態を維持することができる。
また、本発明に係る溶接用分割型コンタクトチップは、前記発明において、前記先端部は、前記溶接ワイヤが前記溶接ワイヤ挿通孔に挿通した際に、両端の内壁に接触して通電するように形成された一対の通電部を含むことを特徴としている。
このように構成した本発明は、アーク溶接によって母材へ溶け込まれる溶接ワイヤを先端部の溶接ワイヤ挿通孔を通して送給している間、仮に先端部の両端のうち一方の内壁が摩耗して溶接ワイヤとの接触状態が不安定になっても、先端部の他方の内壁と溶接ワイヤが接触しているので、先端部が通電部を介して溶接ワイヤに確実に通電することができる。
また、本発明に係る溶接用分割型コンタクトチップは、前記発明において、前記先端部は、前記一対の通電部の間の中央部分に設けられ、前記本体部に取付ける取付部を含むことを特徴としている。
このように構成した本発明は、先端部を本体部に取付ける取付部が先端部における一対の通電部の間の中央部分に配置されていることにより、溶接ワイヤとの接触によって各通電部に押圧力が作用した際に、取付部が本体部に対する先端部の回動支点となるので、溶接ワイヤの送給に伴う取付部の振動を低減することができる。これにより、先端部及び本体部が破損するのを防止することができる。
また、本発明に係る溶接用分割型コンタクトチップは、前記発明において、前記本体部は、先端に雌螺子が形成された開口を有する筒体から成り、前記先端部は、前記開口に沿って後方へ延設され、前記本体部の先端から前記開口の内側へ挿入されて前記本体部の先端を基端側へ案内するガイド部を含み、前記取付部は、前記ガイド部の基端に形成され、前記雌螺子と螺合する雄螺子から成り、前記本体部の前記雌螺子と前記ガイド部の前記雄螺子が螺合した状態で、前記本体部の内壁と前記ガイド部との間に間隙を設けたことを特徴としている。
このように構成した本発明では、アーク溶接中に溶接ワイヤが先端部の各通電部に接触して通電することにより、先端部が発熱する。このとき、本体部の内壁と先端部のガイド部との間の間隙が先端部から本体部への熱の伝導を遮蔽することにより、アーク溶接における本体部への熱影響を低減することができる。
また、本発明に係る溶接用分割型コンタクトチップは、前記発明において、前記本体部の内径は、前記先端部の前記溶接ワイヤ挿通孔の径よりも大きく設定されたことを特徴としている。このように構成すると、溶接ワイヤを本体部の内側に挿通し易くなり、本体部から先端部の溶接ワイヤ挿通孔へ容易に導くことができるので、溶接ワイヤの円滑な送給を実施することができる。
本発明の溶接用分割型コンタクトチップによれば、先端部の硬度を向上させると共に、材料費や製作費等のコストを抑制しつつ、溶接ワイヤに対して安定した給電状態を維持することができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る溶接用分割型コンタクトチップの一実施形態が設置される溶接装置の構成を示す図である。 本実施形態に係る溶接用分割型コンタクトチップの構成を示す図である。 本実施形態に係る溶接用分割型コンタクトチップの先端部の構成を示す図である。 本実施形態に係る溶接用分割型コンタクトチップの本体部の構成を示す図である。
以下、本発明に係る溶接用分割型コンタクトチップを実施するための形態を図に基づいて説明する。
図1は本実施形態に係る溶接用分割型コンタクトチップが設置される溶接装置の構成を模式的に示す全体図である。
図1に示すように、本実施形態に係る溶接用分割型コンタクトチップ(以下、便宜的にコンタクトチップと称する)1は、金属材料から成る母材2と溶接ワイヤ3との間にアークを発生させるアーク溶接に用いられ、このアーク溶接の条件を設定してアーク溶接を実施する溶接装置4に設置されるものである。
溶接ワイヤ3は、例えば、母材2と同質の成分の金属材料が使用され、表面が銅等の材料でめっき加工されており、耐摩耗性を有している。このような溶接ワイヤ3は、発生したアークの熱で母材2へ溶け込まれ、母材2の表面に溶接ビード5を形成しながら別個の2つの母材2が接合される。
溶接装置4は、例えば、溶接ワイヤ3をアークの発生位置へ導く溶接トーチ11と、アーク溶接の電力の供給源となり、母材2及び溶接トーチ11に対して出力を行う溶接機12と、アーク溶接により母材2へ溶け込まれる溶接ワイヤ3のコンタクトチップ1からの突出し長さを維持するために、溶接ワイヤ3を溶接トーチ11へ送給する溶接ワイヤ送給装置13と、母材2の溶接部分を保護するためのシールドガスをホース14Aを介して溶接トーチ11へ供給するシールドガス供給装置14とから少なくとも構成されている。
溶接機12では、正極側の端子に溶接トーチ11が電気ケーブル12Aを介して接続され、負極側の端子に母材2が電気ケーブル12Bを介して接続されている。溶接ワイヤ送給装置13は、溶接ワイヤ3がコイル状に巻き掛けられたシーブ13Aを有し、このシーブ13Aの回転速度を制御することにより、溶接ワイヤ3の送給量を調整するようにしている。
シールドガスには、例えば、アルゴン(Ar)を主成分とするアルゴンガス又は二酸化炭素(CO)を主成分とする炭酸ガスが用いられる。シールドガス供給装置14から溶接トーチ11へ供給されたシールドガスは、溶接トーチ11から噴出されて母材2の溶接部分の周辺を包み込むようになっている。これにより、母材2の溶接部分を大気から遮断して保護しながら、母材2と溶接ワイヤ3との間に発生したアークの状態を安定させている。
図2はコンタクトチップ1の構成を示す全体図である。
図2に示すように、コンタクトチップ1は、例えば、溶接トーチ11に取付けられる本体部16と、この本体部16に取外し可能に設けられ、冷間加工により形成された先端部17とを備えており、これらの本体部16と先端部17とを分割する構成としている。従って、先端部17が溶接ワイヤ送給装置13によって送給される溶接ワイヤ3と摺動して摩耗した場合には、先端部17のみを新しいものと交換することができる。なお、先端部17は、後述するように溶接ワイヤ3と通電するため、本体部16よりも消耗し易くなっており、このように本体部16と先端部17との分割型にすることでコンタクトチップ1の交換にかかるコストを低減することができる。
本実施形態は、本体部16及び先端部17を製作する材料に同一の金属材料、例えば、クロム銅合金を使用している。また、先端部17に施す冷間加工として、例えば、先端部17の型を鋳造等で作製した後、この型に対して押出成形を行うことにより圧縮応力を付与して塑性変形させる冷間鍛造が用いられている。
図3は先端部17の構成を示す全体図、図4は本体部16の構成を示す全体図である。
図2、図3に示すように、先端部17は、例えば、本体部16に取付けるためのレンチ等の工具の装着部17A1が形成され、後端面が本体部16の先端と当接する頭部17Aと、この頭部17Aの後端面から後方(図2に示す矢印A方向)へ突出した後部17Bとから構成されており、これらの頭部17A及び後部17Bは円柱状に形成されている。
また、先端部17は、冷間鍛造後に穿設され、溶接ワイヤ3を挿通させる溶接ワイヤ挿通孔18を含んでいる。この溶接ワイヤ挿通孔18は先端部17の軸線に沿って形成されており、溶接ワイヤ挿通孔18の径は溶接ワイヤ3の外径よりも若干大きく設定されている。特に、溶接ワイヤ挿通孔18の両端のうち後部17B側の一端の径は、他の部分の径よりも大きく設定されており、当該一端はテーパ状に拡径して形成されている。
ここで、溶接ワイヤ3は溶接ワイヤ送給装置13のシーブ13Aに巻き掛けられていることから、溶接ワイヤ3には曲り癖がついている。そのため、溶接ワイヤ3が先端部17の溶接ワイヤ挿通孔18に挿通されると、先端部17の内壁と接触することになる。
本実施形態では、先端部17は、溶接ワイヤ3が溶接ワイヤ挿通孔18に挿通した際に、両端の内壁に接触して通電するように形成された一対の通電部19A,19Bと、これらの通電部19A,19Bの間の中央部分に設けられ、本体部16に取付ける取付部20とを含んでいる。なお、先端部17の長さは、溶接ワイヤ3が両端の各通電部19A,19Bと接触し得る最小の寸法に設定されている。
図2、図4に示すように、本体部16は、先端に雌螺子21が形成された開口22を有する筒体から成っており、本体部16の内径は、先端部17の溶接ワイヤ挿通孔18の径よりも大きく設定されている。さらに、本体部16の後端側には、溶接トーチ11に取付ける取付部16Aが設けられている。
また、図2、図3において、先端部17の後部17Bは、頭部17Aから本体部16の開口22に沿って後方へ延設され、本体部16の先端から開口22の内側へ挿入されて本体部16の先端を基端側へ案内するガイド部から構成されている。取付部20は、例えば、このガイド部17Bの基端に形成され、本体部16の雌螺子21と螺合する雄螺子から成っている。
そして、図2、図4に示すように、コンタクトチップ1は、本体部16の雌螺子21と先端部17のガイド部17Bの雄螺子20が螺合した状態で、本体部16の内壁とガイド部17Bとの間に間隙25を設けている。従って、本体部16の開口22奥側の大きさは、先端部17のガイド部17Bの先端(図2に示す矢印A方向側の一端)部分よりも大きく設定された中空構造となり、本体部16の内壁とガイド部17Bの先端が接触しないようにしている。
このように構成した本実施形態に係るコンタクトチップ1によれば、先端部17の型を作製し、この型に対して冷間鍛造を用いて加工硬化させてから、先端部17に溶接ワイヤ挿通孔18を穿設するようにしているので、先端部17の硬度を十分に確保することができる。従って、本実施形態では、スエージング加工を用いた溶接ワイヤ挿通孔18の形成では得られない先端部17の強度を冷間鍛造によって容易に実現できるので、先端部17の耐久性を高めることができる。
また、コンタクトチップ1の材料として使用したクロム銅合金は、ベリリウム(Be)やタングステン(W)等のレアメタルよりも安価であるので、コンタクトチップ1の材料費や製作費等のコストを削減することができる。さらに、本実施形態は、先端部17の所望の硬度を冷間鍛造により実現しているので、先端部17の硬度を改善するための不純物を添加しなくて済み、先端部17の通電部19A,19Bと溶接ワイヤ3との良好な通電を持続することができる。このように、先端部17の硬度を向上させると共に、材料費や製作費等のコストを抑制しつつ、溶接ワイヤ3に対して安定した給電状態を維持することができるので、経済性及び信頼性に優れたコンタクトチップ1を提供することができる。
また、本実施形態では、先端部17の両端の内壁に通電部19A,19Bが形成され、これらの通電部19A,19Bと溶接ワイヤ3との接点が2箇所になるので、溶接ワイヤ送給装置13がシーブ13Aから溶接ワイヤ3を先端部17の溶接ワイヤ挿通孔18を通して送給している間、仮に先端部17の両端のうち一方の内壁が摩耗して溶接ワイヤ3との接触状態が不安定になっても、先端部17の他方の内壁を溶接ワイヤ3に接触させることができる。これにより、先端部17が通電部19A,19Bを介して溶接ワイヤ3に確実に通電できるので、アーク溶接中の溶接ワイヤ3の母材2への溶け込みを効率良く行うことができ、アーク溶接における生産性を向上させることができる。
また、本実施形態は、先端部17の雄螺子20が両端の通電部19A,19Bの間の中央部分に設けられているので、溶接ワイヤ3との接触によって各通電部19A,19Bに押圧力が作用した際に、雄螺子20が本体部16に対する先端部17の回動支点となる。そのため、溶接ワイヤ送給装置13による溶接ワイヤ3の送給中に本体部16と先端部17の締結部分の振動が低減され、螺合した本体部16の雌螺子21と先端部17の雄螺子20が緩むことを防止することができる。これにより、コンタクトチップ1における強固な固定構造を実現できるので、高い耐久性を得ることができる。
また、本実施形態は、先端部17のガイド部17Bの雄螺子20を本体部16の雌螺子21に螺合して先端部17を本体部16に取付けると、本体部16の内壁と先端部17のガイド部17Bとの間に間隙25が形成される。このとき、本体部16と先端部17との接触部分が雌螺子21と雄螺子20が形成された範囲に限定されているので、アーク溶接中に先端部17の各通電部19A,19Bと溶接ワイヤ3が通電して先端部17が発熱しても、先端部17から本体部16へ熱が移動するのを妨げることができる。
特に、先端部17の雄螺子20は両端の通電部19A,19Bから引き離された位置にあるので、本体部16の発熱を効果的に抑制することができ、アーク溶接に伴う熱影響を受けて本体部16が劣化するのを回避することができる。さらに、本体部16及び先端部17を製作する材料に同一の材料を用いているので、本体部16及び先端部17の熱膨張係数が等しくなり、アーク溶接中における本体部16及び先端部17にかかる負荷を軽減することができる。これにより、コンタクトチップ1の高寿命化を図ることができる。
また、本実施形態では、本体部16の内径は、先端部17の溶接ワイヤ挿通孔18の径よりも大きく設定されているので、溶接ワイヤ3を本体部16の内側に挿通し易くなり、本体部16から先端部17の溶接ワイヤ挿通孔18へ容易に導くことができる。しかも、溶接ワイヤ挿通孔18の両端のうち後部17B側の一端は、テーパ状に拡径しているので、溶接ワイヤ3の溶接ワイヤ挿通孔18への挿通性を高めることができる。これにより、溶接ワイヤ送給装置13による溶接ワイヤ3の円滑な送給を実施できるので、溶接ワイヤ3のコンタクトチップ1からの突出し長さを的確に調整することができる。
なお、上述した本実施形態は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。
また、本実施形態では、先端部17に施す冷間加工として、先端部17の型を鋳造等で作製した後、この型に対して押出成形を行うことにより圧縮応力を付与して塑性変形させる冷間鍛造を用いた場合について説明したが、この場合に限らず、例えば、作製した先端部17の型に対して引抜成形により圧縮応力を付与して塑性変形させる冷間鍛造を用いてもよい。この場合には、押出成形による冷間鍛造と比較して、得られた先端部17の内壁の表面を良好に仕上げることができる。
1 溶接用分割型コンタクトチップ
2 母材
3 溶接ワイヤ
4 溶接装置
5 溶接ビード
11 溶接トーチ
12 溶接機
12A,12B 電気ケーブル
13 溶接ワイヤ送給装置
13A シーブ
14 シールドガス供給装置
14A ホース
16 本体部(筒体)
16A 取付部
17 先端部
17A 頭部
17A1 装着部
17B ガイド部(後部)
18 溶接ワイヤ挿通孔
19A,19B 通電部
20 雄螺子(取付部)
21 雌螺子
22 開口
25 間隙

Claims (5)

  1. 母材と溶接ワイヤとの間にアークを発生させるアーク溶接に用いられる溶接用分割型コンタクトチップにおいて、
    前記溶接ワイヤをアークの発生位置へ導く溶接トーチに取付けられる本体部と、
    前記本体部に取外し可能に設けられ、冷間加工により形成された先端部とを備え、
    前記先端部は、前記冷間加工後に穿設され、前記溶接ワイヤを挿通させる溶接ワイヤ挿通孔を含むことを特徴とする溶接用分割型コンタクトチップ。
  2. 請求項1に記載の溶接用分割型コンタクトチップにおいて、
    前記先端部は、前記溶接ワイヤが前記溶接ワイヤ挿通孔に挿通した際に、両端の内壁に接触して通電するように形成された一対の通電部を含むことを特徴とする溶接用分割型コンタクトチップ。
  3. 請求項2に記載の溶接用分割型コンタクトチップにおいて、
    前記先端部は、前記一対の通電部の間の中央部分に設けられ、前記本体部に取付ける取付部を含むことを特徴とする溶接用分割型コンタクトチップ。
  4. 請求項3に記載の溶接用分割型コンタクトチップにおいて、
    前記本体部は、先端に雌螺子が形成された開口を有する筒体から成り、
    前記先端部は、前記開口に沿って後方へ延設され、前記本体部の先端から前記開口の内側へ挿入されて前記本体部の先端を基端側へ案内するガイド部を含み、
    前記取付部は、前記ガイド部の基端に形成され、前記雌螺子と螺合する雄螺子から成り、
    前記本体部の前記雌螺子と前記ガイド部の前記雄螺子が螺合した状態で、前記本体部の内壁と前記ガイド部との間に間隙を設けたことを特徴とする溶接用分割型コンタクトチップ。
  5. 請求項1に記載の溶接用分割型コンタクトチップにおいて、
    前記本体部の内径は、前記先端部の前記溶接ワイヤ挿通孔の径よりも大きく設定されたことを特徴とする溶接用分割型コンタクトチップ。
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