JP3526599B2 - 感熱性揮散調節構造体 - Google Patents

感熱性揮散調節構造体

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JP3526599B2
JP3526599B2 JP32774893A JP32774893A JP3526599B2 JP 3526599 B2 JP3526599 B2 JP 3526599B2 JP 32774893 A JP32774893 A JP 32774893A JP 32774893 A JP32774893 A JP 32774893A JP 3526599 B2 JP3526599 B2 JP 3526599B2
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宇田川賢
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エステー化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は芳香剤等の揮散物の揮
散速度、揮散量の調節が可能な感熱性揮散調節構造体に
関するものである。
【0002】
【従来技術およびその問題点】一般に、揮散物、例えば
芳香剤にあっては、雰囲気温度によって揮散速度、揮散
量が変化するため、雰囲気温度の変化によって香りが強
すぎたり弱すぎたりする不具合が生じる。このため、雰
囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の適度な香
りを提供するには、揮散速度、揮散量を調節する何等か
の機構が必要となってくる。
【0003】このような揮散速度、揮散量を調節する機
構としては、従来種々のタイプのものが提案されている
が、いずれのものにあっても操作に手間がかかり、ま
た、構造も複雑であるため製造コストが高くなってしま
うという問題点があった。
【0004】この発明は、前記のような従来のもののも
つ問題点を解決したものであって、雰囲気温度に応じて
揮散速度、揮散量の調節を自動的に行うことのできる感
熱性揮散調節構造体を提供することを目的とするもので
ある。
【0005】
【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るためにこの発明は、内部に揮散物が貯溜される容器
と、この容器内の揮散物が揮散するまでの経路の少なく
とも一部を形成するとともに、前記揮散物の温度に応じ
て膨張または収縮変形する伸縮性部材とを具えた手段を
採用している。また、内部に揮散物が貯溜されるととも
に、上部に口部を有する容器と、前記口部に上下方向を
向くように挿着されて前記容器内外を連通するととも
に、内部に前記揮散物が導かれるようになっているシリ
ンダ部と、このシリンダ部内に設けられるとともに、シ
リンダ部内に導かれる揮散物が含浸し、揮散物の温度に
応じて膨張または収縮変形する伸縮性部材とを具えた手
段を採用している。さらに、前記シリンダ部内に、伸縮
性部材と吸い上げ部材とを互いに接触させ、かつ伸縮性
部材を下側にした状態で設け、少なくとも伸縮性部材を
シリンダ部に導かれる揮散物に浸漬させた手段を採用
ている。さらに、前記シリンダ部内に、伸縮性部材と吸
い上げ部材とを互いに接触させ、かつ伸縮性部材を上側
にした状態で設け、少なくとも吸い上げ部材をシリンダ
部に導入される揮散物に浸漬させた手段を採用してい
る。さらに、前記シリンダ部内に、伸縮性部材を一対の
吸い上げ部材間で挟持した状態で設け、下側の吸い上げ
部材または下側の吸い上げ部材と伸縮性部材とをシリン
ダ部に導入される揮散物に浸漬させた手段を採用してい
る。さらに、前記シリンダ部には揮散紙が設けられ、こ
の揮散紙に前記伸縮性部材が接離可能となっている手段
を採用している。さらに、前記シリンダ部の先端には揮
散紙が設けられ、この揮散紙に前記吸い上げ部材が接離
可能となっている手段を採用している。さらに、前記シ
リンダ部の先端には揮散紙が設けられ、この揮散紙に前
記伸縮性部材が接離可能となっている手段を採用してい
る。さらに、前記シリンダ部の先端には揮散紙が設けら
れ、この揮散紙に前記上側の吸い上げ部材が接離可能と
なっている手段を採用している。さらに、内部に揮散物
が貯溜される容器の底部に支持部を設けて、その内部に
伸縮性部材を設けた手段を採用している。さらに、内部
に揮散物が貯溜される容器と、この容器の口部に装着さ
れ、一端が容器内の揮散物に浸漬される吸い上げ部材
と、この吸い上げ部材の上部に設けられるとともに、前
記揮散物の温度に応じて膨張または収縮変形する伸縮性
部材と、この伸縮性部材に対向して設けられる揮散紙と
を具えた手段を採用している。さらに、前記伸縮性部材
は感熱伸縮性高分子ゲルからなる手段を採用している。
さらに、前記揮散物は芳香剤である手段を採用してい
る。
【0006】
【作用】この発明は前記のような手段を採用したことに
より、伸縮性部材が揮散物の温度に応じて膨脹または収
縮変形することになるので、伸縮性部材を単体で使用
し、若しくは伸縮性部材に吸い上げ部材等を組み合わせ
て使用し、伸縮性部材の膨脹変形時に伸縮性部材若しく
は吸い上げ部材等を容器外に突出させるかあるいは揮散
紙と接触させ、伸縮性部材の収縮変形時に伸縮性部材若
しくは吸い上げ部材等を容器内に没入させるかあるいは
揮散紙と離間させるようにすれば、伸縮性部材の膨脹変
形時に揮散物の揮散速度・揮散量を多く、収縮変形時に
少なくすることができる。したがって、雰囲気温度に影
響されることなく、揮散物の揮散速度・揮散量を常にほ
ぼ一定とすることができる。
【0007】
【実施例】以下、図面に示すこの発明の実施例について
説明する。図1(a)(b)には、この発明による感熱
性揮散調節構造体の第1の実施例が示されていて、この
実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、内部に揮散物
である芳香剤4が貯溜されるとともに、上部に内外を連
通する口部2aが設けられ、この口部2aを介して内部
が開放される容器2と、この容器2の口部2aに上下方
向を向くように挿着されるとともに、一端が容器2内の
芳香剤4内に位置し他端が容器2外に位置し、かつ内部
に前記芳香剤4が導かれるようになっている筒状のシリ
ンダ部3と、このシリンダ部3内に装着されるととも
に、シリンダ部3内に導かれる芳香剤4に浸漬され、膨
張・収縮変形可能な棒状の伸縮性部材5とを具えてい
る。
【0008】前記伸縮性部材5は、浸漬される芳香剤4
の温度に応じて膨脹または収縮変形する三次元網目構造
の高分子ゲル、いわゆる感熱伸縮性高分子ゲルであっ
て、例えば、「N−イソプロピルアクリルアミド、N−
ノルマルプロピルアクリルアミド、N−シクロプロピル
アクリルアミド等のN−置換アルキルアクリルアミド重
合体」、「N−置換アルキルアクリルアミドとブチルメ
タクリレート、ヘキシルメタクリレート等のメタクリル
酸エステルとの共重合体」、「N−置換アルキルアクリ
ルアミドとアクリル酸との共重合体」、「N−置換アル
キルアクリルアミドと2−アクリルアミド−2−メチル
プロパンスルホン酸ナトリウム等のアクリルアミド系イ
オン性モノマーとの共重合体」、「ビニルメチルエーテ
ル重合体」等からなる感熱性高分子を、架橋剤や放射線
照射等によって架橋して得られるものである。但し、こ
れらに限定することなく、同様の性質を有するものであ
ればよいものである。また、前記棒状の伸縮性部材5は
必ずしもこれら感熱伸縮性高分子ゲルからなる必要はな
く、例えば、線状、ビーズ状等の高分子ゲルを他の材料
とともに加工して棒状にしたものでもよい。以下の実施
例において棒状の伸縮性部材と記したものも同様であ
る。
【0009】前記伸縮性部材5は、前記芳香剤4が低温
レベルにある場合にはいわゆる膨潤状態となり、膨脹変
形して芳香剤4を多量に吸収し、体積を増加させること
で一端をシリンダ部3外に突出させ、その部分が空気に
触れることで芳香剤4を揮散させ、空気中に芳香剤4の
香りを漂わせることになる。
【0010】一方、前記芳香剤4が高温レベルにある場
合には、前記伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベ
ルで多量に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少さ
せることでシリンダ部3外に突出させていた一端をシリ
ンダ部3内に没入させ、空気との接触面積を減少させる
ことで芳香剤4の揮散速度、揮散量を制限することにな
る。
【0011】この場合、前記伸縮性部材5の膨脹状態か
ら収縮状態への転移温度、あるいは収縮状態から膨脹状
態へ転移温度は、芳香剤4の処方や伸縮性部材5の種類
を変更したりすることにより適宜の値に設定できるよう
になっているので、芳香剤4の揮散速度が速く、揮散量
が多くなる夏季の高温時や直射日光が当たることにより
高温状態となる日中の自動車の車内等において伸縮性部
材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮散速度が遅
く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射日光が当た
らないことにより低温状態となる夜間の自動車の車内等
において伸縮性部材5を膨脹状態とするように伸縮性部
材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香剤4の揮散
量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等を増加させ
ることができる。
【0012】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができることになる。なお、
本実施例ではシリンダ部3の先端が容器2外に位置する
構造体を示したが、先端が容器2内に位置する構造体で
あってもよいものである。
【0013】図2(a)(b)には、この発明による感
熱性揮散調節構造体の第2の実施例が示されていて、こ
の実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部
3内に伸縮性部材5と棒状の吸い上げ部材6とを互いに
接触させ、かつ吸い上げ部材6を外側(上側)にした状
態で設けて、伸縮性部材5をシリンダ部3に導かれる芳
香剤4に浸漬させるようにしたものであって、その他の
構成は前記第1の実施例に示すものと同様の構成を有し
ているので、前記第1の実施例に示すものと同一の部分
には同一の番号を付してその構成の詳細な説明は省略す
るものとする。ここで、伸縮性部材5は棒状、ビーズ
状、ブロック状等いかなる形状の集合体あるいは単体で
構成した場合でもよく、また、他の材料とともに加工し
たものであってもよい。以下の実施例においても単に伸
縮性部材と記したものは同様である。
【0014】そして、この実施例に示す伸縮性部材5に
あっても前記第1の実施例に示すものと同様に、芳香剤
4が低温レベルにある場合にはいわゆる膨潤状態とな
り、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積を増加
させることで伸縮性部材5に接触する吸い上げ部材6を
上方に押し上げ、吸い上げ部材6の先端部をシリンダ部
3外に突出させ、その部分が空気に触れることで伸縮性
部材5を介して吸い上げ部材6に到達した芳香剤4を揮
散させ、空気中に芳香剤4の香りを漂わせることにな
る。
【0015】また、前記芳香剤4が高温レベルにある場
合には、前記伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベ
ルで多量に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少さ
せることで伸縮性部材5に接触している吸い上げ部材6
の先端部をシリンダ部3内に没入させ、空気との接触面
積を減少させることで芳香剤4の揮散速度、揮散量を制
限することになる。
【0016】そして、この実施例においても前記第1の
実施例に示すものと同様に、前記伸縮性部材5の膨脹状
態から収縮状態への転移温度、あるいは収縮状態から膨
脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や伸縮性部材5
の種類を変更することにより適宜の値に設定できるよう
になっているので、芳香剤4の揮散速度が速く、揮散量
が多くなる夏季の高温時や直射日光が当たることにより
高温状態となる日中の自動車の車内等において伸縮性部
材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮散速度が遅
く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射日光が当た
らないことにより低温状態となる夜間の自動車の車内等
において伸縮性部材5を膨脹状態とするように伸縮性部
材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香剤4の揮散
量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等を増加させ
ることができる。
【0017】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができることになる。
【0018】図3には、この発明による感熱性揮散調節
構造体の第3の実施例が示されていて、この実施例に示
す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3内に吸い上
げ部材6と伸縮性部材5とを互いに接触させ、かつ吸い
上げ部材6を内側(下側)にした状態で設けて、吸い上
げ部材6をシリンダ部3内に導かれる芳香剤4に浸漬さ
せるようにしたものであって、そのほかの構成は前記第
1の実施例に示すものと同様の構成を有しているので、
前記第1の実施例に示すものと同一の部分には同一の番
号を付してその構成の詳細な説明は省略するものとす
る。
【0019】そして、この実施例に示すものにあっても
前記第1の実施例に示すものと同様に、吸い上げ部材6
を介して伸縮性部材5に到達した芳香剤4が低温レベル
にある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨潤状態とな
り、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積を増加
させることで一端をシリンダ部3外に突出させ、その部
分が空気に触れることで芳香剤4を揮散させ、空気中に
芳香剤4の香りを漂わせることになる。
【0020】一方、吸い上げ部材6を介して伸縮性部材
5に到達した芳香剤4が高温レベルにある場合には、伸
縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量に吸収
した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させることでシリ
ンダ部3外に突出させていた一端をシリンダ部3内に没
入させ、空気との接触面積を減少させることで芳香剤4
の揮散速度、揮散量を制限することになる。
【0021】そして、この実施例に示すものにあっても
前記第1の実施例に示すものと同様に、前記伸縮性部材
5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収縮
状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や伸
縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設定
できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が速
く、揮散量が多くなる夏季の高温時等に前記伸縮性部材
5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮散速度が遅く、
揮散量が少なくなる冬季の低温時等に前記伸縮性部材5
を膨脹状態とするように伸縮性部材5の転移温度を設定
すれば、高温時に芳香剤4の揮散量等を制限し、低温時
に芳香剤4の揮散量等を増加させることができる。
【0022】したがって、雰囲気温度に左右されること
なく常にほぼ一定の適度な香りを提供することができ
る。
【0023】図4には、この発明による感熱性揮散調節
構造体の第4の実施例が示されていて、この実施例に示
す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3内に伸縮性
部材5を一対の吸い上げ部材6、6間で挟持した状態に
設け、内側(下側)の吸い上げ部材6または内側(下
側)の吸い上げ部材6と伸縮性部材5とをシリンダ部3
内に導かれる芳香剤4に浸漬させるようにしたものであ
って、その他の構成は前記第1の実施例に示すものと同
様の構成を有しているので、前記第1の実施例に示すも
のと同一の部分には同一の番号を付してその構成の詳細
な説明は省略するものとする。
【0024】そして、この実施例に示すものにあっても
前記第1の実施例に示すものと同様に、内側の吸い上げ
部材6を介して伸縮性部材5に到達した芳香剤4が低温
レベルにある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨潤状
態となり、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積
を増加させることで外側(上側)の吸い上げ部材6の一
端をシリンダ部3外に突出させ、その部分が空気に触れ
ることで芳香剤4を揮散させ、空気中に芳香剤4の香り
を漂わせることになる。
【0025】一方、内側の吸い上げ部材6を介して伸縮
性部材5に到達した芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
でシリンダ部3外に突出させていた外側の吸い上げ部材
6の一端をシリンダ部3内に没入させ、空気との接触面
積を減少させることで芳香剤4の揮散速度、揮散量を制
限することになる。
【0026】そして、この実施例に示すものにあっても
前記第1の実施例に示すものと同様に、前記伸縮性部材
5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収縮
状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や伸
縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設定
できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が速
く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当たる
ことにより高温状態となる日中の自動車の車内等におい
て伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮散
速度が遅く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射日
光が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動車
の車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするように
伸縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香剤
4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等を
増加させることができる。
【0027】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく、常にほぼ一定
の適度な香りを提供することができる。
【0028】図5(a)(b)(c)には、この発明に
よる感熱性揮散調整構造体の第5の実施例が示されてい
て、この実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、内部
に揮散物である芳香剤4が貯溜されるとともに、口部2
aを介して内部が開放される一対の容器2、2と、各容
器2、2の口部2a、2aに装着されるとともに、一端
が容器2、2内の芳香剤4、4内に位置し他端が容器
2、2外に位置し、かつ内部に前記芳香剤4、4が導か
れるようになっている筒状のシリンダ部3、3と、各シ
リンダ部3、3内に装着されるとともに、シリンダ部
3、3内に導かれる芳香剤4、4に浸漬され、芳香剤
4、4の温度に応じて膨脹・収縮変形可能な伸縮性部材
5、5とを具えたものであって、その他の構成は前記第
1の実施例に示すものと同様の構成を有している。な
お、前記一対の容器2、2内にはそれぞれ特性の異なる
芳香剤4、4が貯溜されている。
【0029】そして、この実施例による感熱性揮散調節
構造体1にあっても前記第1の実施例に示すものと同様
に、芳香剤4、4が低温レベルにある場合には伸縮性部
材5、5はいわゆる膨潤状態となり、膨脹変形した芳香
剤4、4を多量に吸収し、体積を増加させることで一端
をシリンダ部3、3外に突出させ、その部分が空気に触
れることで芳香剤4、4を揮散させ、空気中に芳香剤
4、4の香りを漂わせることになる。
【0030】また、芳香剤4、4が高温レベルにある場
合には、伸縮性部材5、5は収縮変形して前記低温レベ
ルで多量に吸収した芳香剤4、4を吐き出し、体積を減
少させることでシリンダ部3、3外に突出させていた一
端をシリンダ部3、3内に没入させ、空気との接触面積
を減少させることで芳香剤4、4の揮散速度・揮散量を
制限することになる。
【0031】そして、この場合、一対の容器2、2には
それぞれ種類の異なる芳香剤4、4が貯溜されているの
で、伸縮性部材5、5の膨脹状態から収縮状態への転移
温度を一方の容器2と他方の容器2とで異ならせること
ができることになり、2種類の芳香剤4、4を用途に応
じて選択揮散させることができる。
【0032】そして、この実施例に示すものにあって
も、各伸縮性部材5、5の膨脹状態から収縮状態への転
移温度、あるいは収縮状態から膨脹状態への転移温度
は、芳香剤4、4の処方や伸縮性部材5、5の種類を変
更したりすることにより適宜の値に設定できるようにな
っているので、芳香剤4、4の揮散速度が速く、揮散量
が多くなる夏季の高温時や直射日光が当たることにより
高温状態となる日中の自動車の車内等において伸縮性部
材5、5を収縮状態とし、また、芳香剤4、4の揮散速
度が遅く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射日光
が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動車の
車内等において伸縮性部材5、5を膨脹状態とするよう
に伸縮性部材5、5の転移温度を設定すれば、高温時に
芳香剤4、4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4、
4の揮散量等を増加させることができる。
【0033】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4、4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合が
なくなり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一
定の適度な香りを提供することができる。さらに、2種
類の芳香剤4、4の転移温度を異なるものとすることに
よって温度変化にともなって香調を変えることができ
る。
【0034】図6(a)(b)(c)には、この発明に
よる感熱性揮散調構造体の第6の実施例が示されてい
て、この実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、一対
の容器2、2の各口部2a、2aに装着されているシリ
ンダ部3、3内にそれぞれ伸縮性部材5、5と棒状の吸
い上げ部材6、6とを互いに接触させ、かつ吸い上げ部
材6、6を外側(上側)にした状態に設けて、各伸縮性
部材5、5をシリンダ部3、3に導かれる芳香剤4、4
に浸漬させるようにしたものであって、その他の構成は
前記第5の実施例に示すものと同様の構成を有している
ので、前記第5の実施例に示すものと同一の部分には同
一の番号を付してその詳細な説明は省略するものとす
る。
【0035】そして、この実施例による感熱性揮散調節
構造体1にあっても前記第1の実施例に示すものと同様
に、芳香剤4、4が低温レベルにある場合には伸縮性部
材5、5はいわゆる膨潤状態となり、膨脹変形した芳香
剤4、4を多量に吸収し、体積を増加させることで伸縮
性部材5、5に接触する吸い上げ部材6、6を上方に押
し上げ、吸い上げ部材6、6の先端部をシリンダ部3、
3外に突出させ、その部分が空気に触れることで伸縮性
部材5、5を介して吸い上げ部材6、6に到達した芳香
剤4、4を揮散させ、空気中に芳香剤4、4の香りを漂
わせることになる。
【0036】一方、芳香剤4、4が高温レベルにある場
合には、伸縮性部材5、5は収縮変形して前記低温レベ
ルで多量に吸収した芳香剤4、4を吐き出し、体積を減
少させることで伸縮性部材5、5に接触している吸い上
げ部材6、6の先端部をシリンダ部3、3内に没入さ
せ、空気との接触面積を減少させることで芳香剤4、4
の揮散速度・揮散量を制限することになる。
【0037】そして、この実施例においても、一対の容
器2、2にはそれぞれ種類の異なる芳香剤4、4が貯溜
されているので、伸縮性部材5、5の膨脹状態から収縮
状態への転移温度を一方の容器2と他方の容器2とで異
ならせることができることになり、2種類の芳香剤4、
4を用途に応じて選択揮散させることができる。
【0038】そして、この実施例に示すものにあって
も、各伸縮性部材5、5の膨脹状態から収縮状態への転
移温度、あるいは収縮状態から膨脹状態への転移温度
は、芳香剤4、4の処方や伸縮性部材5、5の種類を変
更したりすることにより適宜の値に設定できるようにな
っているので、芳香剤4、4の揮散速度が速く、揮散量
が多くなる夏季の高温時や直射日光が当たることにより
高温状態となる日中の自動車の車内等において伸縮性部
材5、5を収縮状態とし、また、芳香剤4、4の揮散速
度が遅く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射日光
が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動車の
車内等において伸縮性部材5、5を膨脹状態とするよう
に伸縮性部材5、5の転移温度を設定すれば、高温時に
芳香剤4、4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4、
4の揮散量等を増加させることができる。
【0039】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4、4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合が
なくなり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一
定の適度な香りを提供することができる。さらに、2種
類の芳香剤4、4の転移温度を異なるものとすることに
よって温度変化にともなって香調を変えることができ
る。
【0040】図7(a)(b)(c)には、この発明に
よる感熱性揮散調整構造体の第7の実施例が示されてい
て、この実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、一対
の容器2、2の各口部2a、2aに装着されているシリ
ンダ部3、3内にそれぞれ棒状の伸縮性部材5、5と棒
状の吸い上げ部材6、6とを互いに接触させ、かつ吸い
上げ部材6、6を内側(下側)にした状態に設けて、各
吸い上げ部材6、6をシリンダ部3、3内に導かれる芳
香剤4、4に浸漬させるようにしたものであって、その
他の構成は前記第5の実施例に示すものと同様の構成を
有しているので、前記第5の実施例に示すものと同一の
部分には同一の番号を付してその詳細な説明は省略する
ものとする。
【0041】そして、この実施例による感熱性揮散調節
構造体1にあっても前記第1の実施例に示すものと同様
に、吸い上げ部材6、6を介して伸縮性部材5、5に到
達した芳香剤4、4が低温レベルにある場合には、伸縮
性部材5、5はいわゆる膨潤状態となり、膨脹変形して
芳香剤4、4を多量に吸収し、体積を増加させることで
一端をシリンダ部3、3外に突出させ、その部分が空気
に触れることで芳香剤4、4を揮散させ、空気中に芳香
剤4、4の香りを漂わせることになる。
【0042】一方、吸い上げ部材6、6を介して伸縮性
部材5、5に到達した芳香剤4、4が高温レベルにある
場合には、伸縮性部材5、5は収縮変形して前記低温レ
ベルで多量に吸収した芳香剤4、4を吐き出し、体積を
減少させることでシリンダ部3、3外に突出させていた
一端をシリンダ部3、3内に没入させ、空気との接触面
積を減少させることで芳香剤4、4の揮散速度、揮散量
を制限することになる。
【0043】そして、この実施例においても、一対の容
器2、2にはそれぞれ種類の異なる芳香剤4、4が貯溜
されているので、伸縮性部材5、5の膨脹状態から収縮
状態への転移温度を一方の容器2と他方の容器2とで異
ならせることができることになり、2種類の芳香剤4、
4を用途に応じて選択揮散させることができる。
【0044】そして、この実施例に示すものにあって
も、各伸縮性部材5、5の膨脹状態から収縮状態への転
移温度、あるいは収縮状態から膨脹状態への転移温度
は、芳香剤4、4の処方や伸縮性部材5、5の種類を変
更したりすることにより適宜の値に設定できるようにな
っているので、芳香剤4、4の揮散速度が速く、揮散量
が多くなる夏季の高温時や直射日光が当たることにより
高温状態となる日中の自動車の車内等において伸縮性部
材5、5を収縮状態とし、また、芳香剤4、4の揮散速
度が遅く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射日光
が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動車の
車内等において伸縮性部材5、5を膨脹状態とするよう
に伸縮性部材5、5の転移温度を設定すれば、高温時に
芳香剤4、4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4、
4の揮散量等を増加させることができる。
【0045】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4、4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合が
なくなり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一
定の適度な香りを提供することができる。さらに、2種
類の芳香剤4、4の転移温度を異なるものとすることに
よって温度変化にともなって香調を変えることができ
る。
【0046】図8(a)(b)(c)には、この発明に
よる感熱性揮散調整構造体の第8の実施例が示されてい
て、この実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、一対
の容器2、2の各口部2a、2aに装着されているシリ
ンダ部3、3内にそれぞれ伸縮性部材5、5を一対の吸
い上げ部材6、6間で挟持した状態に設け、内側(下
側)の吸い上げ部材6または内側(下側)の吸い上げ部
材6と伸縮性部材5とをシリンダ部3、3内に導かれる
芳香剤4、4に浸漬させるようにしたものであって、そ
の他の構成は前記第4の実施例に示すものと同様の構成
を有しているので、前記第5の実施例に示すものと同一
の部分には同一の番号を付してその詳細な説明は省略す
るものとする。
【0047】そして、この実施例による感熱性揮散調節
構造体1にあっても前記第1の実施例に示すものと同様
に、内側の吸い上げ部材6、6を介して伸縮性部材5、
5に到達した芳香剤4、4が低温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5、5はいわゆる膨潤状態となり、膨脹
変形して芳香剤4、4を多量に吸収し、体積を増加させ
ることで外側(上側)の吸い上げ部材6、6の一端をシ
リンダ部3、3外に押し出し、その部分が空気に触れる
ことで芳香剤4、4を揮散させ、空気中に芳香剤4、4
の香りを漂わせることになる。
【0048】一方、内側の吸い上げ部材6、6を介して
伸縮性部材5、5に到達した芳香剤4、4が高温レベル
にある場合には、伸縮性部材5、5は収縮変形して前記
低温レベルで多量に吸収した芳香剤4、4を吐き出し、
体積を減少させることでシリンダ部3、3外に突出させ
ていた外側の吸い上げ部材6、6の一端をシリンダ部
3、3内に没入させ、空気との接触面積を減少させるこ
とで芳香剤4、4の揮散速度、揮散量を制限することに
なる。
【0049】そして、この実施例においても、一対の容
器2、2にはそれぞれ種類の異なる芳香剤4、4が貯溜
されているので、伸縮性部材5、5の膨脹状態から収縮
状態への転移温度を一方の容器2と他方の容器2とで異
ならせることができることになり、2種類の芳香剤4、
4を用途に応じて選択揮散させることができる。
【0050】また、各伸縮性部材5、5の膨脹状態から
収縮状態への転移温度、あるいは収縮状態から膨脹状態
への転移温度は、芳香剤4、4の処方や伸縮性部材5、
5の種類を変更したりすることにより適宜の値に設定で
きるようになっているので、芳香剤4、4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5、5を収縮状態とし、また、芳香剤
4、4の揮散速度が遅く、揮散量が少なくなる冬季の低
温時や直射日光が当たらないことにより低温状態となる
夜間の自動車の車内等において伸縮性部材5、5を膨脹
状態とするように伸縮性部材5、5の転移温度を設定す
れば、高温時に芳香剤4、4の揮散量等を制限し、低温
時に芳香剤4、4の揮散量等を増加させることができ
る。
【0051】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4、4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合が
なくなり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一
定の適度な香りを提供することができる。さらに、2種
類の芳香剤4、4の転移温度を異なるものとすることに
よって温度変化にともなって香調を変えることができ
る。
【0052】なお、前記第2、第3、第4、第6、第7
および第8の実施例においては、伸縮性部材5と吸い上
げ部材6とを単に接触させるだけの構成としたが、図9
(a)に示すように両者間を連結部材7を介して一体に
連結してもよいものであり、図9(b)に示すように接
着剤8を介して一体に連結してもよいものであり、図9
(c)〜(e)に示すように、伸縮性部材5に凸部5
a、5aまたは凹部5b、5bを設けるとともに、これ
に合致する凹部6a、6cまたは凸部6bを吸い上げ部
材6に設けて、それらを嵌合させることで一体に連結し
てもよいものである。
【0053】図10には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第9の実施例の要部が示されていて、この実
施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3内
に装着される伸縮性部材5の先端部にシリンダ部3の開
口部を開閉し得る板状の蓋部材9を設け、伸縮性部材5
の膨脹変形時にシリンダ部3の開口部を開放し、収縮変
形時に閉塞するようにしたものであって、その他の構成
は前記第1の実施例に示すものと同様の構成を有してい
るので、前記第1の実施例に示すものと同一の部分には
同一の番号を付してその構成の詳細な説明は省略するも
のとする。
【0054】そして、この実施例に示すものにあって
も、芳香剤4が低温レベルにある場合には、伸縮性部材
5はいわゆる膨潤状態となって膨脹変形して芳香剤4を
多量に吸収し、体積を増加させることで一端をシリンダ
部3外に突出させ、このとき蓋部材9を一体に押し上げ
ることによりシリンダ部3の開口部が開放され、シリン
ダ部3外に突出した部分が空気に触れることにより芳香
剤4が揮散し、空気中に芳香剤4の香りが漂うことにな
る。
【0055】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
でシリンダ部3外に突出させていた一端をシリンダ部3
内に没入させ、このとき蓋部材9を一体に押し下げるこ
とによりシリンダ部3の開放部を閉塞され、芳香剤4の
揮散速度、揮散量が制限されることになる。
【0056】そして、この場合においても、伸縮性部材
5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収縮
状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や伸
縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設定
できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が速
く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当たる
ことにより高温状態となる日中の自動車の車内等におい
て伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮散
速度が速く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射日
光が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動車
の車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするように
伸縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香剤
4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等を
増加させることができる。
【0057】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0058】図11には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第10の実施例の要部が示されていて、この
実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3
内に伸縮性部材5と棒状の吸い上げ部材6とを互いに接
触させ、かつ、吸い上げ部材6を外側(上側)にした状
態に設けて、伸縮性部材5をシリンダ部3内に導かれる
芳香剤4に浸漬させるとともに、吸い上げ部材6の先端
部に板状の蓋部材9を設け、前記伸縮性部材5の膨脹変
形時にシリンダ部3の開放部を開放し、収縮変形時にシ
リンダ部3の開口部を閉塞するようにしたものであっ
て、その他の構成は前記第9の実施例に示すものと同様
の構成を有しているので、前記第9の実施例に示すもの
と同一の部分には同一の番号を付してその構成の詳細な
説明は省略するものとする。
【0059】そして、この実施例に示すものにあって
も、芳香剤4が低温レベルにある場合には、伸縮性部材
5はいわゆる膨潤状態となり、膨脹変形して芳香剤4を
多量に吸収し、体積を増加させることで伸縮性部材5に
接触している吸い上げ部材6を押し上げ、吸い上げ部材
6の先端部をシリンダ部3外に突出させ、このとき蓋部
材9を一体に押し上げることによりシリンダ部3の開口
部が開放され、シリンダ部3外に突出した部分が空気に
触れることで伸縮性部材5を介して吸い上げ部材6に達
した芳香剤4が揮散し、空気中に芳香剤4の香りが漂う
ことになる。
【0060】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
で伸縮性部材5に接触している吸い上げ部材6の先端部
をシリンダ部3内に没入させ、このとき蓋部材9を一体
に押し下げることでシリンダ部3の開放部が閉塞され、
芳香剤4の揮散速度、揮散量が制限されることになる。
【0061】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が速く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動
車の車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするよう
に伸縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香
剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等
を増加させることができる。
【0062】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0063】図12には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第11の実施例の要部が示されていて、この
実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3
内に棒状の伸縮性部材5と棒状の吸い上げ部材6とを互
いに接触させ、かつ、吸い上げ部材6を内側(下側)に
した状態に設けて、吸い上げ部材6をシリンダ部3内に
導かれる芳香剤4に浸漬させるとともに、伸縮性部材5
の先端部に板状の蓋部材9を設け、伸縮性部材5の膨脹
変形時にシリンダ部3の開口部を開放し、収縮変形時に
シリンダ部3の開口部を閉塞するように構成したもので
あって、その他の構成は前記第9の実施例に示すものと
同様の構成を有しているので、前記第9の実施例に示す
ものと同一の部分には同一の番号を付してその構成の詳
細な説明は省略するものとする。
【0064】そして、この実施例に示すものにあって
も、芳香剤4が低温レベルにある場合には、伸縮性部材
5はいわゆる膨潤状態となり、膨脹変形して芳香剤4を
多量に吸収し、体積を増加させることで伸縮性部材5に
接触している吸い上げ部材6を押し上げ、吸い上げ部材
6の先端部をシリンダ部3外に突出させ、このとき蓋部
材9を一体に押し上げることでシリンダ部3の開口部が
開放され、シリンダ部3外に突出した部分が空気に触れ
ることで伸縮性部材5を介して吸い上げ部材6に達した
芳香剤4が揮散し、空気中に芳香剤4の香りが漂うこと
になる。
【0065】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
で伸縮性部材5に接触している吸い上げ部材6の先端部
をシリンダ部3内に没入させ、このとき蓋部材9を一体
に押し下げることでシリンダ部3の開放部が閉塞され、
芳香剤4の揮散速度、揮散量が制限されることになる。
【0066】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が速く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動
車の車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするよう
に伸縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香
剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等
を増加させることができる。
【0067】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0068】図13には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第12の実施例の要部が示されていて、この
実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3
内に伸縮性部材5を一対の吸い上げ部材6、6間で挟持
した状態に設け、内側(下側)の吸い上げ部材6または
内側(下側)の吸い上げ部材6と伸縮性部材5とをシリ
ンダ部3内に導かれる芳香剤4に浸漬させるとともに、
外側の吸い上げ部材6の先端部に板状の蓋部材9を設
け、伸縮性部材5の膨脹変形時にシリンダ部3の開口部
を開放し、収縮変形時にシリンダ部3の開口部を閉塞す
るように構成したものであって、その他の構成は前記9
の実施例に示すものと同様の構成を有しているので、前
記第9の実施例に示すものと同一の部分には同一の番号
を付してその構成の詳細な説明は省略するものとする。
【0069】そして、この実施例に示すものにあっても
前記第9の実施例に示すものと同様に、内側の吸い上げ
部材6を介して伸縮性部材5に到達した芳香剤4が低温
レベルにある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨潤状
態となり、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積
を増加させることで外側(上側)の吸い上げ部材6の一
端をシリンダ部3外に押し出し、このとき蓋部材9を一
体に押し上げることでシリンダ部3の開口部が開放さ
れ、シリンダ部3外に突出した部分が空気に触れること
で伸縮性部材5に達した芳香剤4が揮散し、空気中に芳
香剤の香りが漂うことになる。
【0070】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
で伸縮性部材5に接触している吸い上げ部材6の先端部
をシリンダ部3内に没入させ、このとき蓋部材9を一体
に押し下げることでシリンダ部3の開放部が閉塞され、
芳香剤4の揮散速度、揮散量が制限されることになる。
【0071】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤揮散速
度が速く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射日光
が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動車の
車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするように伸
縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香剤4
の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等を増
加させることができる。
【0072】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0073】図14には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第13の実施例の要部が示されていて、この
実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3
内に装着される伸縮性部材5の先端部にシリンダ部3の
開口部を開閉し得る傘形状の蓋部材12を設け、伸縮性
部材5の膨脹変形時にシリンダ部3の開口部を開放し、
収縮変形時に閉塞するようにしたものであって、その他
の構成は前記第9の実施例に示すものと同様の構成を有
しているので、前記第9の実施例に示すものと同一の部
分には同一の番号を付してその構成の詳細な説明は省略
するものとする。
【0074】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記第9の実施例に示すものと同様の作用効果を示
すことになる。
【0075】図15には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第14の実施例の要部が示されていて、この
実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3
内に伸縮性部材5と棒状の吸い上げ部材6とを互いに接
触させ、かつ、吸い上げ部材6を外側(上側)にした状
態に設けて、伸縮性部材5をシリンダ部3内に導かれる
芳香剤4に浸漬させるとともに、吸い上げ部材6の先端
部に傘形状の蓋部材12を設け、前記伸縮性部材5の膨
脹変形時にシリンダ部3の開放部を開放し、収縮変形時
にシリンダ部3の開口部を閉塞するようにしたものであ
って、その他の構成は前記第10の実施例に示すものと
同様の構成を有しているので、前記第10の実施例に示
すものと同一の部分には同一の番号を付してその構成の
詳細な説明は省略するものとする。
【0076】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記第10の実施例に示すものと同様の作用効果を
示すことになる。
【0077】図16には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第15の実施例の要部が示されていて、この
実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3
内に棒状の伸縮性部材5と棒状の吸い上げ部材6とを互
いに接触させ、かつ、吸い上げ部材6を内側(下側)に
した状態に設けて、吸い上げ部材6をシリンダ部3内に
導かれる芳香剤4に浸漬させるとともに、伸縮性部材5
の先端部に板状の蓋部材12を設け、伸縮性部材5の膨
脹変形時にシリンダ部3の開口部を開放し、収縮変形時
にシリンダ部3の開口部を閉塞するように構成したもの
であって、その他の構成は前記第11の実施例に示すも
のと同様の構成を有しているので、前記第11の実施例
に示すものと同一の部分には同一の番号を付してその構
成の詳細な説明は省略するものとする。
【0078】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記第11の実施例に示すものと同様の作用効果を
示すことになる。
【0079】図17には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第16の実施例の要部が示されていて、この
実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3
内に伸縮性部材5を一対の吸い上げ部材6、6間で挟持
した状態に設け、内側(下側)の吸い上げ部材6または
内側(下側)の吸い上げ部材6と伸縮性部材5をシリン
ダ部3内に導かれる芳香剤4に浸漬させるとともに、外
側の吸い上げ部材6の先端部に傘形状の蓋部材12を設
け、伸縮性部材5の膨脹変形時にシリンダ部3の開口部
を開放し、収縮変形時にシリンダ部3の開口部を閉塞す
るように構成したものであって、その他の構成は前記第
12の実施例に示すものと同様の構成を有しているの
で、前記第12の実施例に示すものと同一の部分には同
一の番号を付してその構成の詳細な説明は省略するもの
とする。
【0080】そして、この実施例に示すものにあっても
前記第12の実施例に示すものと同様の作用効果を示す
ことになる。
【0081】なお、前記第9〜第16の実施例において
は板状または傘形状の蓋部材12を使用したが、これに
限定することなく他の形状であってもよいものであり、
要は、シリンダ部3の開口部を開閉できる形状であれば
よいものである。
【0082】図18には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第17の実施例の要部が示されていて、この
実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3
の開口部にそこを開閉し得る蓋部材10をヒンジ11を
介して装着し、伸縮性部材5の膨脹変形時にシリンダ部
3の開口部を開放し、収縮変形時に閉塞するようにした
ものであって、その他の構成は前記第1の実施例に示す
ものと同様の構成を有しているので、前記第1の実施例
に示すものと同一の部分には同一の番号を付してその構
成の詳細な説明は省略するものとする。
【0083】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記第1の実施例と同様に、芳香剤4が低温レベル
にある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨潤状態とな
って膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積を増加
させることで一端をシリンダ部3外に突出させ、このと
き蓋部材10を押し上げることによりシリンダ部3の開
口部が開放され、シリンダ部3外に突出した伸縮性部材
5の部分が空気に触れることにより芳香剤4が揮散し、
空気中に芳香剤4の香りが漂うことになる。
【0084】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
でシリンダ部3外に突出させていた一端をシリンダ部3
内に没入させ、このとき蓋部材10はその自重で下降し
てシリンダ部3の開放部を閉塞し、芳香剤4の揮散速
度、揮散量が制限されることになる。
【0085】そして、この場合においても、伸縮性部材
5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収縮
状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や伸
縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設定
できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が速
く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当たる
ことにより高温状態となる日中の自動車の車内等におい
て伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮散
速度が速く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射日
光が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動車
の車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするように
伸縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香剤
4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等を
増加させることができる。
【0086】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0087】図19には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第18の実施例の要部が示されていて、この
実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3
内に伸縮性部材5と棒状の吸い上げ部材6とを互いに接
触させ、かつ、吸い上げ部材6を外側(上側)にした状
態に設けて、伸縮性部材5をシリンダ部3内に導かれる
芳香剤4に浸漬させるとともに、シリンダ部3の開口部
にそこを開閉し得る蓋部材10をヒンジ11を介して装
着し、伸縮性部材5の膨脹変形時にシリンダ部3の開放
部を開放し、収縮変形時にシリンダ部3の開口部を閉塞
するようにしたものであって、その他の構成は前記第2
の実施例に示すものと同様の構成を有しているので、前
記第2の実施例に示すものと同一の部分には同一の番号
を付してその構成の詳細な説明は省略するものとする。
【0088】そして、この実施例に示すものにあって
も、芳香剤4が低温レベルにある場合には、伸縮性部材
5はいわゆる膨潤状態となり、膨脹変形して芳香剤4を
多量に吸収し、体積を増加させることで伸縮性部材5に
接触している吸い上げ部材6を押し上げ、吸い上げ部材
6の先端部をシリンダ部3外に突出させ、このとき蓋部
材10を一体に押し上げることでシリンダ部3の開口部
が開放され、シリンダ部3外に突出した吸い上げ部材6
の部分が空気に触れることで伸縮性部材5を介して吸い
上げ部材6に達した芳香剤4が揮散し、空気中に芳香剤
4の香りが漂うことになる。
【0089】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
で伸縮性部材5に接触している吸い上げ部材6の先端部
をシリンダ部3内に没入させ、このとき蓋部材10はそ
の自重で下降してシリンダ部3の開放部を閉塞し、芳香
剤4の揮散速度、揮散量が制限されることになる。
【0090】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が速く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動
車の車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするよう
に伸縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香
剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等
を増加させることができる。
【0091】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0092】図20には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第19の実施例の要部が示されていて、この
実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3
内に棒状の伸縮性部材5と棒状の吸い上げ部材6とを互
いに接触させ、かつ、吸い上げ部材6を内側(下側)に
した状態に設けて、吸い上げ部材6をシリンダ部3内に
導かれる芳香剤4に浸漬させるとともに、シリンダ部3
の開口部にそこを開閉し得る蓋部材10をヒンジ11を
介して装着し、伸縮性部材5の膨脹変形時にシリンダ部
3の開口部を開放し、収縮変形時にシリンダ部3の開口
部を閉塞するように構成したものであって、その他の構
成は前記第3の実施例に示すものと同様の構成を有して
いるので、前記第3の実施例に示すものと同一の部分に
は同一の番号を付してその構成の詳細な説明は省略する
ものとする。
【0093】そして、この実施例に示すものにあって
も、芳香剤4が低温レベルにある場合には、伸縮性部材
5はいわゆる膨潤状態となり、膨脹変形して芳香剤4を
多量に吸収し、体積を増加させることで伸縮性部材5に
接触している吸い上げ部材6を押し上げ、吸い上げ部材
6の先端部をシリンダ部3外に突出させ、このとき蓋部
材10を一体に押し上げることでシリンダ部3の開口部
が開放され、シリンダ部3外に突出した部分が空気に触
れることで伸縮性部材5を介して吸い上げ部材6に達し
た芳香剤4が揮散し、空気中に芳香剤4の香りが漂うこ
とになる。
【0094】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
で伸縮性部材5に接触している吸い上げ部材6の先端部
をシリンダ部3内に没入させ、このとき蓋部材10がそ
の自重で下降することによりシリンダ部3の開放部が閉
塞され、芳香剤4の揮散速度、揮散量が制限されること
になる。
【0095】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が速く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動
車の車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするよう
に伸縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香
剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等
を増加させることができる。
【0096】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0097】図21には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第20の実施例の要部が示されていて、この
実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3
内に伸縮性部材5を一対の吸い上げ部材6、6間で挟持
した状態に設け、内側(下側)の吸い上げ部材6または
内側(下側)の吸い上げ部材6と伸縮性部材5とをシリ
ンダ部3内に導かれる芳香剤4に浸漬させるとともに、
シリンダ部3の開口部にそこを開閉し得る蓋部材10を
ヒンジ11を介して設け、伸縮性部材5の膨脹変形時に
シリンダ部3の開口部を開放し、収縮変形時にシリンダ
部3の開口部を閉塞するように構成したものであって、
その他の構成は前記第4の実施例に示すものと同様の構
成を有しているので、前記第4の実施例に示すものと同
一の部分には同一の番号を付してその構成の詳細な説明
は省略するものとする。
【0098】そして、この実施例に示すものにあっても
前記第4の実施例に示すものと同様に、内側の吸い上げ
部材6を介して伸縮性部材5に到達した芳香剤4が低温
レベルにある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨潤状
態となり、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積
を増加させることで外側(上側)の吸い上げ部材6の一
端をシリンダ部3外に押し出し、このとき蓋部材10を
一体に押し上げることでシリンダ部3の開口部が開放さ
れ、シリンダ部3外に突出した部分が空気に触れること
で伸縮性部材5に達した芳香剤4が揮散し、空気中に芳
香剤4の香りが漂うことになる。
【0099】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
で伸縮性部材5に接触している吸い上げ部材6の先端部
をシリンダ部3内に没入させ、このとき蓋部材10が自
重で下降することによりシリンダ部3の開放部が閉塞さ
れ、芳香剤4の揮散速度、揮散量が制限されることにな
る。
【0100】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が速く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動
車の車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするよう
に伸縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香
剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等
を増加させることができる。
【0101】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0102】なお、前記第10、第11、第12、第1
5、第16、第17、第19および第20の実施例にお
いては、伸縮性部材5と吸い上げ部材6とを単に接触さ
せるだけの構成としたが、図9(a)に示すように両者
間を連結部材7を介して一体に連結してもよいものであ
り、図9(b)に示すように接着剤8を介して一体に連
結してもよいものであり、図9(c)〜(e)に示すよ
うに、伸縮性部材5に凸部5aまたは凹部5bを設ける
とともに、これに合致する凹部6aまたは凸部6bを吸
い上げ部材6に設けて、それらを嵌合させることで一体
に連結してもよいものである。
【0103】図22には、この発明による感熱性揮散調
整構造体の第21の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調整構造体1は、シリンダ部3内に伸
縮性部材5を設けて、シリンダ部3内に導かれる芳香剤
4に浸漬させるとともに、シリンダ部3の開口部に平板
状の揮散紙18を設けて、その下面側に前記伸縮性部材
5の膨脹変形時に伸縮性部材5の先端部を接触させるよ
うに構成したものであって、その他の構成は前記第1の
実施例に示すものと同様の構成を有しているので、前記
第1の実施例に示すものと同一の部分には同一の番号を
付してその構成の詳細な説明は省略するものとする。
【0104】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記第1の実施例に示すものと同様に、芳香剤4が
低温レベルにある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨
潤状態となり、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、
体積を増加させることでその先端部がシリンダ部3の開
口部に設けられている揮散紙18に接触し、伸縮性部材
5を介して揮散紙18に達した芳香剤が揮散紙18を介
して揮散し、芳香剤4の香りが空気中に漂うことにな
る。
【0105】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
で伸縮性部材5が揮散紙18から離間し、芳香剤の揮散
速度、揮散量が制限されることになる。
【0106】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が速く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動
車の車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするよう
に伸縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香
剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等
を増加させることができる。
【0107】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0108】図23には、この発明による感熱性揮散調
整構造体の第22の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調整構造体1は、シリンダ部3内に伸
縮性部材5と棒状の吸い上げ部材6とを互いに接触さ
せ、かつ吸い上げ部材6を外側(上側)にした状態に設
けて、伸縮性部材5をシリンダ部3に導かれる芳香剤4
に浸漬させ、さらに、シリンダ部3の開口部に平板状の
揮散紙18を設けて、前記伸縮性部材5の膨脹変形時に
前記吸い上げ部材6の先端部が前記揮散紙18に接触す
るように構成したものであって、その他の構成は前記第
2の実施例に示すものと同様の構成を有しているので、
前記第2の実施例に示すものと同一の部分には同一の番
号を付してその構成の詳細な説明は省略するものとす
る。
【0109】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記第2の実施例に示すものと同様に、芳香剤4が
低温レベルにある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨
潤状態となり、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、
体積を増加させることで伸縮性部材5に接触している吸
い上げ部材6を押し上げ、吸い上げ部材6の先端部がシ
リンダ部3の開口部に設けられている揮散紙18に接触
し、伸縮性部材5、吸い上げ部材6を介して芳香剤4が
揮散紙18を介して揮散し、芳香剤4の香りが空気中に
漂うことになる。
【0110】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
で吸い上げ部材6が揮散紙18から離間し、芳香剤4の
揮散速度、揮散量が制限されることになる。
【0111】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が速く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動
車の車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするよう
に伸縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香
剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等
を増加させることができる。
【0112】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0113】図24には、この発明による感熱性揮散調
整構造体の第23の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調整構造体1は、シリンダ部3内に伸
縮性部材5と棒状の吸い上げ部材6とを互いに接触さ
せ、かつ吸い上げ部材6を内側(下側)にした状態に設
けて、吸い上げ部材6をシリンダ部3に導かれる芳香剤
4に浸漬させ、さらに、シリンダ部3の開口部に平板状
の揮散紙18を設けて、前記伸縮性部材5の膨脹変形時
にその先端部が揮散紙18に接触するように構成したも
のであって、その他の構成は前記第3の実施例に示すも
のと同様の構成を有しているので、前記第3の実施例に
示すものと同一の部分には同一の番号を付してその構成
の詳細な説明は省略するものとする。
【0114】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記第3の実施例に示すものと同様に、芳香剤4が
低温レベルにある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨
潤状態となり、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、
体積を増加させることで伸縮性部材5の先端部がシリン
ダ部3の開口部に設けられている揮散紙18に接触し、
吸い上げ部材6、伸縮性部材5を介して揮散紙18に達
した芳香剤4が揮散紙18を介して揮散し、芳香剤4の
香りが空気中に漂うことになる。
【0115】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
で伸縮性部材5が揮散紙18から離間し、芳香剤4の揮
散速度、揮散量が制限されることになる。
【0116】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が速く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動
車の車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするよう
に伸縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香
剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等
を増加させることができる。
【0117】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0118】図25には、この発明による感熱性揮散調
整構造体の第24の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調整構造体1は、シリンダ部3内に伸
縮性部材5を一対の吸い上げ部材6、6間で挟持した状
態に設け、内側(下側)の吸い上げ部材6または内側
(下側)の吸い上げ部材6と伸縮性部材5とをシリンダ
部3内に導かれる芳香剤4に浸漬させ、かつ、シリンダ
部3の開口部に平板状の揮散紙18を設けて、伸縮性部
材5の膨脹変形時に上側の吸い上げ部材6の先端部が揮
散紙18に接触するように構成したものであって、その
他の構成は前記第4の実施例に示すものと同様の構成を
有しているので、前記第4の実施例に示すものと同一の
部分には同一の番号を付してその構成の詳細な説明は省
略するものとする。
【0119】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記第4の実施例に示すものと同様に、芳香剤4が
低温レベルにある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨
潤状態となり、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、
体積を増加させることで伸縮性部材5に押し上げられた
上側の吸い上げ部材6の先端部がシリンダ部3の開口部
に設けられている揮散紙18に接触し、吸い上げ部材
6、伸縮性部材5、吸い上げ部材6を介して揮散紙18
に達した芳香剤4が揮散紙18を介して揮散し、芳香剤
4の香りが空気中に漂うことになる。
【0120】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
で上側の吸い上げ部材6が揮散紙18から離間し、芳香
剤4の揮散速度、揮散量が制限されることになる。
【0121】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が速く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動
車の車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするよう
に伸縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香
剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等
を増加させることができる。
【0122】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0123】図26には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第25の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3内に棒
状の伸縮性部材5を設けて、シリンダ部3内に導かれる
シリンダ部3内に導かれる芳香剤4に浸漬させるととも
に、シリンダ部3の上方に2枚の平板状の揮散紙18、
18を上下方向に所定の間隔をおいて位置させ、下側の
揮散紙18の中心部に穿設した孔の内面側に伸縮性部材
5の周面を常時接触させるとともに、伸縮性部材5の膨
脹変形時に伸縮性部材5の先端部を上側の揮散紙18の
下面側に接触させるように構成したものであって、その
他の構成は前記第1の実施例に示すものと同様の構成を
有しているので、前記第1の実施例に示すものと同一の
部分には同一の番号を付してその構成の詳細な説明は省
略するものとする。
【0124】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記第1の実施例に示すものと同様に、芳香剤4が
低温レベルにある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨
潤状態となり、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、
体積を増加させることでその先端部がシリンダ部3の上
方に位置している上側の揮散紙18の下面側に接触し、
伸縮性部材5を介して両揮散紙18、18に達した芳香
剤4が両揮散紙18、18を介して空気中に揮散され、
芳香剤4の香りが空気中に漂うことになる。
【0125】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
で伸縮性部材5の先端部が上側揮散紙18から離間し、
伸縮性部材5が下側の揮散紙18のみに接触することに
より、芳香剤4の揮散速度、揮散量が制限されることに
なる。
【0126】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が速く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動
車の車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするよう
に伸縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香
剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等
を増加させることができる。
【0127】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0128】図27には、この発明による感熱性揮散調
整構造体の第26の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調整構造体1は、シリンダ部3内に伸
縮性部材5と棒状の吸い上げ部材6とを互いに接触さ
せ、かつ吸い上げ部材6を外側(上側)にした状態に設
けて、伸縮性部材5をシリンダ部3に導かれる芳香剤4
に浸漬させるとともに、シリンダ部3の上方に2枚の平
板状の揮散紙18、18を上下方向に所定の間隔をおい
て位置させ、下側の揮散紙18の中心部に穿設した孔の
内面側に吸い上げ部材6の周面を常時接触させるととも
に、伸縮性部材5の膨脹変形時に吸い上げ部材6の先端
部を上側の揮散紙18の下面側に接触させるように構成
したものであって、その他の構成は前記第2の実施例に
示すものと同様の構成を有しているので、前記第2の実
施例に示すものと同一の部分には同一の番号を付してそ
の構成の詳細な説明は省略するものとする。
【0129】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記第2の実施例に示すものと同様に、芳香剤4が
低温レベルにある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨
潤状態となり、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、
体積を増加させることで伸縮性部材5に接触している吸
い上げ部材6を押し上げ、吸い上げ部材6の先端部が上
側の揮散紙18の下面側に接触し、伸縮性部材5、吸い
上げ部材6を介して両揮散紙18に達した芳香剤4が両
揮散紙18を介して空気中に揮散され、芳香剤4の香り
が空気中に漂うことになる。
【0130】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
で吸い上げ部材6の先端部が上側の揮散紙18から離間
し、吸い上げ部材6が下側の揮散紙18のみに接触する
ことにより、芳香剤4の揮散速度、揮散量が制限される
ことになる。
【0131】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が速く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動
車の車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするよう
に伸縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香
剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等
を増加させることができる。
【0132】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0133】図28には、この発明による感熱性揮散調
整構造体の第27の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調整構造体1は、シリンダ部3内に棒
状の伸縮性部材5と棒状の吸い上げ部材6とを互いに接
触させ、かつ吸い上げ部材6を内側(下側)にした状態
に設けて、吸い上げ部材6をシリンダ部3に導かれる芳
香剤4に浸漬させるとともに、シリンダ部3の上方に2
枚の平板状の揮散紙18、18を上下方向に所定の間隔
をおいて位置させ、下側の揮散紙18の中心部に穿設し
た孔の内面側に伸縮性部材5の周面を常時接触させると
ともに、伸縮性部材5の膨脹変形時にその先端部を上側
の揮散紙18の下面側に接触させるように構成したもの
であって、その他の構成は前記第3の実施例に示すもの
と同様の構成を有しているので、前記第3の実施例に示
すものと同一の部分には同一の番号を付してその構成の
詳細な説明は省略するものとする。
【0134】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記第3の実施例に示すものと同様に、吸い上げ部
材6を介して伸縮性部材5に達した芳香剤4が低温レベ
ルにある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨潤状態と
なり、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積を増
加させることで伸縮性部材5の先端部が上側の揮散紙1
8の下面側に接触し、吸い上げ部材6、伸縮性部材5を
介して両揮散紙18、18に達した芳香剤4は両揮散紙
18、18を介して空気中に揮散され、芳香剤4の香り
が空気中に漂うことになる。
【0135】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
で伸縮性部材5の先端部が上側の揮散紙18から離間
し、伸縮性部材5が下側の揮散紙18のみに接触するこ
とにより、芳香剤4の揮散速度、揮散量が制限されるこ
とになる。
【0136】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤揮散速
度が速く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射日光
が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動車の
車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするように伸
縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香剤4
の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等を増
加させることができる。
【0137】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0138】図29には、この発明による感熱性揮散調
整構造体の第28の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調整構造体1は、シリンダ部3内に伸
縮性部材5を一対の吸い上げ部材6、6間で挟持した状
態に設け、内側(下側)の吸い上げ部材6または内側
(下側)の吸い上げ部材6と伸縮性部材5とをシリンダ
部3内に導かれる芳香剤4に浸漬させるとともに、シリ
ンダ部3の上方に2枚の平板状の揮散紙18、18を上
下方向に所定の間隔をおいて位置させ、下側の揮散紙1
8の中心部に穿設した孔の内面側に上側の吸い上げ部材
6の周面を常時接触させるとともに、伸縮性部材5の膨
脹変形時に上側の吸い上げ部材6の先端部を上側の揮散
紙18の下面側に接触させるように構成したものであっ
て、その他の構成は前記第4の実施例に示すものと同様
の構成を有しているので、前記第4の実施例に示すもの
と同一の部分には同一の番号を付してその構成の詳細な
説明は省略するものとする。
【0139】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記第4の実施例に示すものと同様に、芳香剤4が
低温レベルにある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨
潤状態となり、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、
体積を増加させることで伸縮性部材5に押し上げられた
上側の吸い上げ部材6の先端部が上側の揮散紙18の下
面側に接触し、吸い上げ部材6、伸縮性部材5、吸い上
げ部材6を介して両揮散紙18、18に達した芳香剤4
が両揮散紙18、18を介して空気中に揮散され、芳香
剤4の香りが空気中に漂うことになる。
【0140】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
で上側の吸い上げ部材6の先端部が上側の揮散紙18か
ら離間し、上側の吸い上げ部材6が下側の揮散紙18の
みに接触し、芳香剤4の揮散速度、揮散量が制限される
ことになる。
【0141】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が速く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動
車の車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするよう
に伸縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香
剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等
を増加させることができる。
【0142】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0143】なお、前記第22、第23、第24、第2
6、第27および第28の実施例においては、伸縮性部
材5と吸い上げ部材6とを単に接触させるだけの構成と
したが、図9(a)に示すように両者間を連結部材7を
介して一体に連結してもよいものであり、図9(b)に
示すように接着剤8を介して一体に連結してもよいもの
であり、図9(c)〜(e)に示すように、伸縮性部材
5に凸部5aまたは凹部5bを設けるとともに、これに
合致する凹部6aまたは凸部6bを吸い上げ部材6に設
けて、それらを嵌合させることで一体に連結してもよい
ものである。
【0144】図30には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第29の実施例の要部が示されていて、この
実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3
内に吸い上げ部材6を設けて、シリンダ部3内に導かれ
るシリンダ部3内に導かれる芳香剤4に浸漬させるとと
もに、シリンダ部3の上方に2枚の平板状の揮散紙1
8、18を上下方向に所定の間隔をおいて位置させ、下
側の揮散紙18の上面側に伸縮性部材5を設けて、吸い
上げ部材6を介して下側の揮散紙18に芳香剤4を作用
させるとともに、下側の揮散紙18を介して下側の揮散
紙18の上面に設けられている伸縮性部材5に芳香剤4
を作用させるようにしたものである。
【0145】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記各実施例に示すものと同様に、芳香剤4が低温
レベルにある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨潤状
態となり、膨脹変形して芳香剤を多量に吸収し、体積を
増加させることでその先端部が上側の揮散紙18の下面
側に接触し、両揮散紙18、18を介して芳香剤4が空
気中に揮散され、芳香剤4の香りが空気中に漂うことに
なる。
【0146】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
で伸縮性部材5が上側揮散紙18から離間し、下側の揮
散紙18のみを介して芳香剤4が空気中に揮散され、芳
香剤4の揮散速度、揮散量が制限されることになる。
【0147】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が速く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動
車の車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするよう
に伸縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香
剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等
を増加させることができる。
【0148】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0149】なお、この実施例においてはシリンダ部3
内に吸い上げ部材6を装着したが、図31に示すよう
に、吸い上げ部材6の代わりに伸縮性部材5を設けて、
伸縮性部材5の先端部を下側の揮散紙18に接触させる
ようにしてもよいものであり、図32に示すように、伸
縮性部材5を下側にその上側に吸い上げ部材6を設け
て、吸い上げ部材6の先端部を下側の揮散紙18に接触
させるようにしてもよいものであり、図33に示すよう
に、吸い上げ部材6を下側にその上側に伸縮性部材5を
設けて、伸縮性部材5の先端部を下側側の揮散紙18に
接触させるようにしてもよいものであり、図34に示す
ように、伸縮性部材5を一対の吸い上げ部材6、6で挟
持した状態に設けて、上側の吸い上げ部材6の先端部を
下側の揮散紙18に接触させるようにしてもよいもので
ある。
【0150】図35には、この発明による感熱性揮散調
整構造体の第30の実施例の要部が示されていて、この
実施例に示す感熱性揮散調整構造体1は、シリンダ部3
内に吸い上げ部材6を設けて、シリンダ部3内に導かれ
る芳香剤4に浸漬させるとともに、シリンダ部3の上方
に2枚の平板状の揮散紙18、18を上下方向に所定の
間隔をおいて位置させ、下側の揮散紙18の周縁部を所
定の角度で屈曲させて略くの字状の屈曲部を形成し、そ
の内部に伸縮性部材5を収納するとともに、吸い上げ部
材6、下側の揮散紙18を介して前記伸縮性部材5に芳
香剤4を作用させるように構成したものである。
【0151】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記各実施例に示すものと同様に、芳香剤4が低温
レベルにある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨潤状
態となり、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積
を増加させることで下側の揮散紙18の屈曲部を押し上
げ、その先端部を上側の揮散紙18の下面側に接触さ
せ、両揮散紙18、18を介して芳香剤4が空気中に揮
散され、芳香剤4の香りが空気中に漂うことになる。
【0152】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
で下側の揮散紙18の屈曲部が上側の揮散紙18から離
間し、下側の揮散紙18のみによって芳香剤4が空気中
に揮散され、芳香剤4の揮散速度、揮散量が制限される
ことになる。
【0153】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が速く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動
車の車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするよう
に伸縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香
剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等
を増加させることができる。
【0154】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0155】なお、この実施例においても、図36に示
すように、吸い上げ部材6の代わりに伸縮性部材5を設
けて、その先端部を下側の揮散紙18に接触させるよう
にしてもよいものであり、図37に示すように、伸縮性
部材5を下側にその上側に吸い上げ部材6を設けて、吸
い上げ部材6の先端部を下側の揮散紙18に接触させる
ようにしてもよいものであり、図38に示すように、吸
い上げ部材6を下側にその上側に伸縮性部材5を設け
て、伸縮性部材5の先端部を下側側の揮散紙18に接触
させるようにしてもよいものであり、図39に示すよう
に、伸縮性部材5を一対の吸い上げ部材6、6で挟持し
た状態に設けて、上側の吸い上げ部材6の先端部を下側
の揮散紙18に接触させるようにしてもよいものであ
る。
【0156】図40には、この発明による感熱性揮散調
整構造体の第31の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調整構造体1は、シリンダ部3内に吸
い上げ部材6を設けて、シリンダ部3内に導かれる芳香
剤4に浸漬させるとともに、シリンダ部3の上方に2枚
の平板状の揮散紙18、18を上下方向に所定の間隔を
おいて位置させ、下側の揮散紙18を断面が三角形状で
中空をなすように形成し、その頂部と上側の揮散紙18
との間に所定の間隙を形成して、中空部に伸縮性部材5
を収納し、吸い上げ部材6、下側の揮散紙18を介して
伸縮性部材5に芳香剤4を作用させるように構成したも
のである。
【0157】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記各実施例に示すものと同様に、芳香剤4が低温
レベルにある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨潤状
態となり、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積
を増加させることで下側の揮散紙18の頂部を押し上げ
て上側の揮散紙18の下面側に接触させ、両揮散紙1
8、18を介して芳香剤4が空気中に揮散され、芳香剤
4の香りが空気中に漂うことになる。
【0158】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
で下側の揮散紙18の頂部が上側の伸縮性部材5から離
間し、下側の揮散紙18のみを介して芳香剤4が空気中
に揮散され、芳香剤4の揮散速度、揮散量が制限される
ことになる。
【0159】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が速く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらないことにより低温状態となる夜間の自動
車の車内等において伸縮性部材5を膨脹状態とするよう
に伸縮性部材5の転移温度を設定すれば、高温時に芳香
剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等
を増加させることができる。
【0160】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0161】なお、この実施例においても、図41に示
すように、吸い上げ部材6の代わりに伸縮性部材5を設
けて、その先端部を下側の揮散紙18に接触させるよう
にしてもよいものであり、図42に示すように、伸縮性
部材5を下側にその上側に吸い上げ部材6を設けて、吸
い上げ部材6の先端部を下側の揮散紙18に接触させる
ようにしてもよいものであり、図43に示すように、吸
い上げ部材6を下側にその上側に伸縮性部材5を設け
て、伸縮性部材5の先端部を下側の揮散紙18に接触さ
せるようにしてもよいものであり、図44に示すよう
に、伸縮性部材5を一対の吸い上げ部材6、6で挟持し
た状態に設けて、上側の吸い上げ部材6の先端部を下側
の揮散紙18に接触させるようにしてもよいものであ
る。
【0162】図45には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第32の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3内に吸
い上げ部材6を設けて、シリンダ部3内に導かれる芳香
剤4に浸漬させるとともに、吸い上げ部材6の先端部周
囲に部分的または全体に渡って伸縮性部材5を設け、さ
らに、伸縮性部材5の径方向外方に所定の間隔をおいて
揮散紙18を位置させたものであって、この場合の揮散
紙18の形状、枚数は特に限定されるものではなく、例
えば平板状のものを部分的に設けてもよいものであり、
また筒状のものを全体に設けてもよいものである。
【0163】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記各実施例に示すものと同様に、吸い上げ部材6
を介して伸縮性部材5に達した芳香剤4が低温レベルに
ある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨潤状態とな
り、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積を増加
させることで先端部が径方向外方に位置している揮散紙
18に接触し、揮散紙18を介して芳香剤4が空気中に
揮散され、芳香剤4の香りが空気中に漂うことになる。
【0164】一方、吸い上げ部材6を介して伸縮性部材
5に達した芳香剤4が高温レベルにある場合には、伸縮
性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量に吸収し
た芳香剤4を吐き出し、体積を減少させることで揮散紙
18から離間し、芳香剤4の揮散速度、揮散量が制限さ
れることになる。
【0165】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が遅く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらない低温状態の夜間の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を膨脹状態とするように伸縮性部材5
の転移温度を設定すれば、高温時に芳香剤4の揮散量等
を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等を増加させるこ
とができる。
【0166】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0167】図46には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第33の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3内に吸
い上げ部材6を設けて、シリンダ部3内に導かれる芳香
剤4に浸漬させるとともに、吸い上げ部材6の先端(上
面)に伸縮性部材5を一体に設け、さらに、伸縮性部材
5の上部に板状、網状、波形状等の保持部材19を一体
に設けて、この保持部材19の下面側に前記伸縮性部材
5と径方向に所定の間隙が形成されるように揮散紙18
を部分的にまたは全体に渡って設けたものであって、こ
の場合の揮散紙18の形状は特に限定されるものではな
く、平板状のものを部分的に設けてもよいものであり、
筒状のものを全体に設けてもよいものである。
【0168】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記各実施例に示すものと同様に、吸い上げ部材6
を介して伸縮性部材5に達した芳香剤4が低温レベルに
ある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨潤状態とな
り、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積を増加
させることで周面が径方向外方に位置している揮散紙1
8に接触し、揮散紙18を介して芳香剤4が空気中に揮
散され、芳香剤4の香りが空気中に漂うことになる。
【0169】一方、吸い上げ部材6を介して伸縮性部材
5に達した芳香剤4が高温レベルにある場合には、伸縮
性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量に吸収し
た芳香剤4を吐き出し、体積を減少させることで揮散紙
18から離間し、芳香剤4の揮散速度、揮散量が制限さ
れることになる。
【0170】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が遅く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらない低温状態の夜間の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を膨脹状態とするように伸縮性部材5
の転移温度を設定すれば、高温時に芳香剤4の揮散量等
を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等を増加させるこ
とができる。
【0171】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0172】図47には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第34の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3内に吸
い上げ部材6を設けて、シリンダ部3内に導かれる芳香
剤4に浸漬させるとともに、吸い上げ部材6の大径に形
成した先端部周面に伸縮性部材5を部分的にまたは全体
に渡って一体に設け、さらに、吸い上げ部材6の上面に
板状、網状、波形状等の保持部材19を一体に設けて、
この保持部材19の下面側に前記伸縮性部材5と径方向
に所定の間隙が形成されるように揮散紙18を部分的に
または全体に渡って設けたものであって、この場合の揮
散紙18の形状も特に限定されるものではなく、平板状
のものを部分的に設けてもよいものであり、筒状のもの
を全体に設けてもよいものである。
【0173】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記第35の実施例に示すものと同様の作用・効果
を示すことになる。
【0174】図48には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第35の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調節構造体1は、シリンダ部3内に吸
い上げ部材6を設けて、シリンダ部3内に導かれる芳香
剤4に浸漬させるとともに、吸い上げ部材6の先端部を
図中下方にくの字状に屈曲させ、さらに、そのくの字状
に形成した部分に伸縮性部材5を収納するとともに、吸
い上げ部材6の径方向外方に所定の間隔をおいて揮散紙
18を部分的にまたは全体に渡って設けたものであっ
て、この場合の揮散紙18の形状も特に限定されるもの
ではなく、平板状のものを部分的に設けてもよいもので
あり、筒状のものを全体に設けてもよいものである。
【0175】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記各実施例に示すものと同様に、吸い上げ部材6
を介して伸縮性部材5に達した芳香剤4が低温レベルに
ある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨潤状態とな
り、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積を増加
させることで吸い上げ部材6のくの字状に屈曲している
部分を径方向外方に押し広げ、その先端部を介して吸い
上げ部材6が揮散紙18に接触し、揮散紙18を介して
芳香剤4が空気中に揮散され、芳香剤4の香りが空気中
に漂うことになる。
【0176】一方、吸い上げ部材6を介して伸縮性部材
5に達した芳香剤4が高温レベルにある場合には、伸縮
性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量に吸収し
た芳香剤4を吐き出し、体積を減少させることで揮散紙
18に接触していた吸い上げ部材6の先端部が揮散紙1
8から離間し、芳香剤4の揮散速度、揮散量が制限され
ることになる。
【0177】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が遅く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらない低温状態の夜間の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を膨脹状態とするように伸縮性部材5
の転移温度を設定すれば、高温時に芳香剤4の揮散量等
を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等を増加させるこ
とができる。
【0178】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0179】図49には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第36の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調節構造体1は、内部に芳香剤4が貯
溜されている容器2内にくの字状に屈曲させた吸い上げ
部材6を位置させるとともに、吸い上げ部材6の屈曲さ
せた部分に伸縮性部材5を介在させて芳香剤4に浸漬さ
せ、さらに、吸い上げ部材6の上方に所定の間隔をおい
て平板状の揮散紙18を位置させたものである。
【0180】そして、この実施例に示すものにあって
も、前記各実施例に示すものと同様に、芳香剤4が低温
レベルにある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨潤状
態となり、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積
を増加させることで吸い上げ部材6のくの字状に屈曲し
ている部分を上方に押し広げ、その先端部が吸い上げ部
材6の上方に位置している揮散紙18に接触し、揮散紙
18を介して芳香剤4が空気中に揮散され、芳香剤4の
香りが空気中に漂うことになる。
【0181】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
で揮散紙18に接触していた吸い上げ部材6の先端部が
揮散紙18から離間し、芳香剤4の揮散速度、揮散量が
制限されることになる。
【0182】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が遅く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらない低温状態の夜間の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を膨脹状態とするように伸縮性部材5
の転移温度を設定すれば、高温時に芳香剤4の揮散量等
を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等を増加させるこ
とができる。
【0183】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0184】図50には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第37の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調節構造体1は、内部に揮散物である
芳香剤4が貯溜されている容器2の底部に筒状の支持部
2bを一体に設けて、その内部に棒状の伸縮性部材5の
下端部を位置させるとともに、伸縮性部材5の一部また
は全部を前記芳香剤4に浸漬させたものであって、その
他の構成は前記第1の実施例に示すものと同様の構成を
有しているので、前記第1の実施例に示すものと同様の
部分には同一の番号を付してその構成の詳細な説明は省
略するものとする。
【0185】そして、この実施例に示すものにあって
も、芳香剤4が低温レベルにある場合には、伸縮性部材
5はいわゆる膨潤状態となり、膨脹変形して芳香剤4を
多量に吸収し、体積を増加させることで上端部が容器2
の口部2aから容器2外に突出し、その部分が空気に触
れることで芳香剤4が空気中に揮散され、空気中に芳香
剤4の香りが漂うことになる。
【0186】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して低温レベルで多量に吸
収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させることで容
器2の口部2aから容器2外に突出していた部分がシリ
ンダ部3内に没入し、空気との接触面積が減少すること
で芳香剤4の揮散速度、揮散量が制限されることにな
る。
【0187】そして、この実施例においても、伸縮性部
材5の膨脹状態から収縮状態への転移温度、あるいは収
縮状態から膨脹状態への転移温度は、芳香剤4の処方や
伸縮性部材5の種類を変更することにより適宜の値に設
定できるようになっているので、芳香剤4の揮散速度が
速く、揮散量が多くなる夏季の高温時や直射日光が当た
ることにより高温状態となる日中の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮
散速度が遅く、揮散量が少なくなる冬季の低温時や直射
日光が当たらない低温状態の夜間の自動車の車内等にお
いて伸縮性部材5を膨脹状態とするように伸縮性部材5
の転移温度を設定すれば、高温時に芳香剤4の揮散量等
を制限し、低温時に芳香剤4の揮散量等を増加させるこ
とができる。
【0188】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0189】図51には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第38の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調節構造体1は、内部に揮散物である
芳香剤が貯溜されている容器2の底部に筒状の支持部2
aを一体に設けて、その内部に伸縮性部材5の下端部を
位置させるとともに、伸縮性部材5の上部に棒状の吸い
上げ部材6を接触した状態に位置させ、伸縮性部材5ま
たは伸縮性部材5と吸い上げ部材6の両方を容器2内の
芳香剤4に浸漬させるようにしたものであって、その他
の構成は前記第2の実施例に示すものと同様の構成を有
しているので、前記第2の実施例に示すものと同様の部
分には同一の番号を付してその構成の詳細な説明は省略
するものとする。
【0190】そして、この実施例に示すものにあって
も、芳香剤4が低温レベルにある場合には、伸縮性部材
5はいわゆる膨潤状態となり、膨脹変形して芳香剤4を
多量に吸収し、体積を増加させることで伸縮性部材5に
接触している吸い上げ部材6を押し上げ、吸い上げ部材
6の先端部を容器2の口部2aから容器2外に突出さ
せ、その部分が空気に触れることで伸縮性部材5を介し
て吸い上げ部材6に到達した芳香剤4を揮散させ、空気
中に芳香剤4の香りを漂わせることになる。
【0191】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して低温レベルで多量に吸
収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させることで容
器2の口部2aから容器2外に突出させていた吸い上げ
部材6の先端部がシリンダ部3内に没入し、空気との接
触面積を減少させることで芳香剤4の揮散速度、揮散量
を制限することになる。
【0192】そして、この実施例においても前記第2の
実施例に示すものと同様に、伸縮性部材5の膨脹状態か
ら収縮状態への転移温度、あるいは収縮状態から膨脹状
態への転移温度は、芳香剤4の処方や伸縮性部材5の種
類を変更することにより適宜の値に設定できるようにな
っているので、芳香剤4の揮散速度が速く、揮散量が多
くなる夏季の高温時や直射日光が当たることにより高温
状態となる日中の自動車の車内等において伸縮性部材5
を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮散速度が遅く、揮
散量が少なくなる冬季の低温時や直射日光が当たらない
低温状態の夜間の自動車の車内等において伸縮性部材5
を膨脹状態とするように伸縮性部材5の転移温度を設定
すれば、高温時に芳香剤4の揮散量等を制限し、低温時
に芳香剤4の揮散量等を増加させることができる。
【0193】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0194】図52には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第39の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調節構造体1は、内部に揮散物である
芳香剤4が貯溜されている容器2の底部に筒状の支持部
2aを一体に設け、その内部に棒状の吸い上げ部材6の
下端部を位置させるとともに、吸い上げ部材6の上部に
棒状の伸縮性部材5を接触させた状態で位置させ、吸い
上げ部材6または吸い上げ部材6と伸縮性部材5の両方
を容器2内の芳香剤4に浸漬させるようにしたものであ
って、その他の構成は前記第3の実施例に示すものと同
様の構成を有しているので、前記第3の実施例に示すも
のと同様の部分には同一の番号を付してその構成の詳細
な説明は省略するものとする。
【0195】そして、この実施例に示すものにあって
も、吸い上げ部材6を介して伸縮性部材5に達した芳香
剤4が低温レベルにある場合には、伸縮性部材5はいわ
ゆる膨潤状態となり、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸
収し、体積を増加させることで先端部を容器2の口部2
aから容器2外に突出させ、その部分が空気に触れるこ
とで芳香剤4を空気中に揮散させ、空気中に芳香剤4の
香りを漂わせることになる。
【0196】一方、吸い上げ部材6を介して伸縮性部材
5に達した芳香剤4が高温レベルにある場合には、伸縮
性部材5は収縮変形して低温レベルで多量に吸収した芳
香剤4を吐き出し、体積を減少させることで容器2の口
部2aから容器2外に突出させていた先端部をシリンダ
部3内に没入させ、空気との接触面積を減少させること
で芳香剤4の揮散速度、揮散量を制限することになる。
【0197】そして、この実施例においても前記第3の
実施例に示すものと同様に、伸縮性部材5の膨脹状態か
ら収縮状態への転移温度、あるいは収縮状態から膨脹状
態への転移温度は、芳香剤4の処方や伸縮性部材5の種
類を変更することにより適宜の値に設定できるようにな
っているので、芳香剤4の揮散速度が速く、揮散量が多
くなる夏季の高温時や直射日光が当たることにより高温
状態となる日中の自動車の車内等において伸縮性部材5
を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮散速度が遅く、揮
散量が少なくなる冬季の低温時や直射日光が当たらない
低温状態の夜間の自動車の車内等において伸縮性部材5
を膨脹状態とするように伸縮性部材5の転移温度を設定
すれば、高温時に芳香剤4の揮散量等を制限し、低温時
に芳香剤4の揮散量等を増加させることができる。
【0198】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0199】図53には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第40の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調節構造体1は、内部に揮散物である
芳香剤4が貯溜されている容器2の底部に筒状の支持部
2aを一体に設けて、その内部に棒状の吸い上げ部材6
の下端部を位置させるとともに、その上部に伸縮性部材
5を介して棒状の吸い上げ部材6を位置させ、内側(下
側)の吸い上げ部材6または内側(下側)の吸い上げ部
材6と伸縮性部材5の両方を芳香剤4に浸漬させるよう
にしたものであって、その他の構成は前記第4の実施例
に示すものと同様の構成を有しているので、前記第4の
実施例に示すものと同様の部分には同一の番号を付して
その構成の詳細な説明は省略するものとする。
【0200】そして、この実施例に示すものにあって
も、内側の吸い上げ部材6を介して伸縮性部材5に達し
た芳香剤4が低温レベルにある場合には、伸縮性部材5
はいわゆる膨潤状態となり、膨脹変形して芳香剤4を多
量に吸収し、体積を増加させることで外側の吸い上げ部
材6を押し上げて、外側の吸い上げ部材6の先端部を容
器2の口部2aから容器2外に突出し、その部分が空気
に触れることで芳香剤4が空気中に揮散し、空気中に芳
香剤4の香りが漂うことになる。
【0201】一方、内側の吸い上げ部材6を介して伸縮
性部材5に達した芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して低温レベルで多量に吸
収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させることで容
器2の口部2aから容器2外に突出していた外側の吸い
上げ部材6の先端部がシリンダ部3内に没入し、空気と
の接触面積が減少することで芳香剤4の揮散速度、揮散
量が制限されることになる。
【0202】そして、この実施例においても前記第4の
実施例に示すものと同様に、伸縮性部材5の膨脹状態か
ら収縮状態への転移温度、あるいは収縮状態から膨脹状
態への転移温度は、芳香剤4の処方や伸縮性部材5の種
類を変更することにより適宜の値に設定できるようにな
っているので、芳香剤4の揮散速度が速く、揮散量が多
くなる夏季の高温時や直射日光が当たることにより高温
状態となる日中の自動車の車内等において伸縮性部材5
を収縮状態とし、また、芳香剤4の揮散速度が遅く、揮
散量が少なくなる冬季の低温時や直射日光が当たらない
低温状態の夜間の自動車の車内等において伸縮性部材5
を膨脹状態とするように伸縮性部材5の転移温度を設定
すれば、高温時に芳香剤4の揮散量等を制限し、低温時
に芳香剤4の揮散量等を増加させることができる。
【0203】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0204】図54には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第41の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調節構造体1は、内部に揮散物である
芳香剤4が貯溜されている箱体状の容器2内に、その約
半分が充満されるように伸縮性部材5を設けるととも
に、伸縮性部材5の上面側にプレートを介して棒状の吸
い上げ部材6を立設して、その先端部を容器2外に突出
させるようにしたものであって、この場合のプレート
は、芳香剤4を含浸可能な材質のものであればよいもの
である。
【0205】そして、この実施例に示すものにあって
も、芳香剤4が低温レベルにある場合には、伸縮性部材
5はいわゆる膨潤状態となり、膨脹変形して芳香剤4を
多量に吸収し、体積を増加させることで伸縮性部材5に
接触する吸い上げ部材6を押し上げ、吸い上げ部材6の
容器2外に位置している部分の面積が増大し、その部分
を介して芳香剤4が空気中に揮散し、空気中に芳香剤4
の香りが漂うことになる。
【0206】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して低温レベルで多量に吸
収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させることで伸
縮性部材5に接触している吸い上げ部材6の容器2外に
位置している部分の面積が減少し、空気との接触面積が
減少することで芳香剤4の揮散速度、揮散面積が制限さ
れることになる。
【0207】そして、この実施例においても前記各実施
例に示すもの同様に、伸縮性部材5の膨脹状態から収縮
状態への転移温度、あるいは収縮状態から膨脹状態への
転移温度は、芳香剤4の処方や伸縮性部材5の種類を変
更することにより適宜の値に設定できるようになってい
るので、芳香剤4の揮散速度が速く、揮散量が多くなる
夏季の高温時や直射日光が当たることにより高温状態と
なる日中の自動車の車内等において伸縮性部材5を収縮
状態とし、また、芳香剤4の揮散速度が遅く、揮散量が
少なくなる冬季の低温時や直射日光が当たらない低温状
態の夜間の自動車の車内等において伸縮性部材5を膨脹
状態とするように伸縮性部材5の転移温度を設定すれ
ば、高温時に芳香剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳
香剤4の揮散量等を増加させることができる。
【0208】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0209】図55(a)(b)には、この発明による
感熱性揮散調節構造体の第42の実施例が示されてい
て、この実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、内部
に揮散物である芳香剤4が貯溜されている容器2と、こ
の容器2の口部2aに装着され、一端が容器2内の芳香
剤4内に位置するとともに、他端が容器2外に位置する
上端が閉塞された筒状の収納部材21と、この収納部材
21内に収納されるビーズ状の複数の伸縮性部材5とを
具えており、この場合、前記収納部材21の表面には全
体に渡って内外を連通する孔21aが複数箇所に穿設さ
れていて、それらの孔21aの一部を介して容器2内の
芳香剤4が収納部材21内に導かれるようになってい
る。
【0210】そして、この実施例に示すものにあって
も、芳香剤4が低温レベルにある場合には、複数のビー
ズ状の伸縮性部材5はいわゆる膨潤状態となり、各々が
膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積を増加させ
ることで伸縮性部材5が収納部材21の全体に行き渡
り、容器2外に突出している収納部材21の部分の孔2
1aを介して芳香剤4が空気中に揮散され、空気中に芳
香剤4の香りが漂うことになる。
【0211】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、各々の伸縮性部材5は収縮変形して低温レベルで多
量に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させるこ
とで伸縮性部材5の全体が容器2内に没入し、空気との
接触面積を減少させることで芳香剤4の揮散速度、揮散
量を制限することになる。
【0212】そして、この実施例においても前記各実施
例に示すものと同様に、伸縮性部材5の膨脹状態から収
縮状態への転移温度、あるいは収縮状態から膨脹状態へ
の転移温度は、芳香剤4の処方や伸縮性部材5の種類を
変更することにより適宜の値に設定できるようになって
いるので、芳香剤4の揮散速度が速く、揮散量が多くな
る夏季の高温時や直射日光が当たることにより高温状態
となる日中の自動車の車内等において伸縮性部材5を収
縮状態とし、また、芳香剤4の揮散速度が遅く、揮散量
が少なくなる冬季の低温時や直射日光が当たらない低温
状態の夜間の自動車の車内等において伸縮性部材5を膨
脹状態とするように伸縮性部材5の転移温度を設定すれ
ば、高温時に芳香剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳
香剤4の揮散量等を増加させることができる。
【0213】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0214】なお、前記の説明においては伸縮性部材5
をビーズ状としたが、これに限定することなく、ブロッ
ク状でもよいものであり、要は、複数の伸縮性部材5を
収納部材21内に収納すればよいものである。
【0215】図56には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第43の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調節構造体1は、内部に揮散物である
芳香剤4が貯溜されている上端が開口する容器2と、こ
の容器2の開口部に装着されるとともに、底面に上下方
向に貫通する複数の孔22aが穿設されている椀形状の
受け部材22と、この受け部材22の中心部を貫通して
一端が前記容器2内の芳香剤4内に浸漬し、他端が受け
部材22内に位置する棒状の吸い上げ部材6と、前記受
け部材22に収納されるビーズ状の複数の伸縮性部材5
とを具えている。
【0216】そして、この実施例に示すものにあって
も、吸い上げ部材6を介して受け部材22内の複数の伸
縮性部材5に達した芳香剤4が低温レベルにある場合に
は、各伸縮性部材5はいわゆる膨潤状態となり、膨脹変
形して芳香剤4を多量に吸収し、体積を増加させ、受け
部材22の開口部を介して空気に触れることで芳香剤4
を空気中に揮散させ、芳香剤4の香りを空気中に漂わせ
ることになる。
【0217】一方、吸い上げ部材6を介して受け部材2
2内の複数の伸縮性部材5に達した芳香剤4が高温レベ
ルにある場合には、各々の伸縮性部材5は収縮変形して
低温レベルで多量に吸収した芳香剤4を吐き出し、この
とき吐き出した芳香剤4は受け部材22の複数の孔22
aを介して容器2内に戻され、伸縮性部材5は体積を減
少させることで空気との接触面積を減少させ、芳香剤4
の揮散速度、揮散量を制限することになる。
【0218】そして、この実施例においても前記各実施
例に示すものと同様に、伸縮性部材5の膨脹状態から収
縮状態への転移温度、あるいは収縮状態から膨脹状態へ
の転移温度は、芳香剤4の処方や伸縮性部材5の種類を
変更することにより適宜の値に設定できるようになって
いるので、芳香剤4の揮散速度が速く、揮散量が多くな
る夏季の高温時や直射日光が当たることにより高温状態
となる日中の自動車の車内等において伸縮性部材5を収
縮状態とし、また、芳香剤4の揮散速度が遅く、揮散量
が少なくなる冬季の低温時や直射日光が当たらない低温
状態の夜間の自動車の車内等において伸縮性部材5を膨
脹状態とするように伸縮性部材5の転移温度を設定すれ
ば、高温時に芳香剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳
香剤4の揮散量等を増加させることができる。
【0219】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0220】図57(a)(b)には、この発明による
感熱性揮散調節構造体の第44の実施例の要部が示され
ていて、この実施例に示す感熱性揮散調節構造体1は、
棒状の吸い上げ部材6の先端部に円板状の伸縮性部材5
を一体に連結したものであって、この場合、芳香剤4を
収納する容器2の形状は前記いずれの実施例に示すもの
であってもよいものである。
【0221】そして、この実施例に示すものにあっても
前記各実施例に示すものと同様に、吸い上げ部材6を介
して伸縮性部材5に達した芳香剤4が低温レベルにある
場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨潤状態となり、膨
脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積を増加させる
ことで空気との接触面積を増大させ、多量の芳香剤4を
空気中に揮散させ、空気中に芳香剤4の香りを漂わせる
ことになる。
【0222】一方、吸い上げ部材6を介して伸縮性部材
5に達した芳香剤4が高温レベルにある場合には、伸縮
性部材5は収縮変形して低温レベルで多量に吸収した芳
香剤4を吐き出し、体積を減少させることで空気との接
触面積を減少させ、芳香剤4の揮散速度、揮散量を制限
することになる。
【0223】そして、この実施例においても前記各実施
例に示すものと同様に、伸縮性部材5の膨脹状態から収
縮状態への転移温度、あるいは収縮状態から膨脹状態へ
の転移温度は、芳香剤4の処方や伸縮性部材5の種類を
変更することにより適宜の値に設定できるようになって
いるので、芳香剤4の揮散速度が速く、揮散量が多くな
る夏季の高温時や直射日光が当たることにより高温状態
となる日中の自動車の車内等において伸縮性部材5を収
縮状態とし、また、芳香剤4の揮散速度が遅く、揮散量
が少なくなる冬季の低温時や直射日光が当たらない低温
状態の夜間の自動車の車内等において伸縮性部材5を膨
脹状態とするように伸縮性部材5の転移温度を設定すれ
ば、高温時に芳香剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳
香剤4の揮散量等を増加させることができる。
【0224】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0225】図58には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第45の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調節構造体1は、上部が開口するプレ
ート14に支点15を中心として揺動可能に傘形状のカ
バー16を設けて、前記支点15を中心としてプレート
14の開口部の左半部または右半部をそれぞれ前記カバ
ー16で開閉可能とするとともに、前記左半部に前記第
1の実施例に示すものと同様の容器2を、前記右半部に
揮散物である固形状の芳香剤13をそれぞれ位置したも
のである。
【0226】そして、この実施例に示す感熱性揮散調節
構造体1にあっては、容器2内の芳香剤4が低温レベル
にある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨潤状態とな
り、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積を増加
させることで伸縮性部材5の先端部がカバー16の左半
部を押し上げ、カバー16は支点15を中心として右方
向に揺動し、容器2側が開放されるとともに、固形の芳
香剤13側が閉塞され、シリンダ部3から突出している
伸縮性部材5の部分を介して芳香剤4が空気中に揮散さ
れ、芳香剤4の香りが空気中に漂うことになる。
【0227】一方、前記容器2内の芳香剤4が高温レベ
ルにある場合には、前記伸縮性部材5は収縮変形して前
記低温レベルで多量に吸収した芳香剤4を吐き出し、体
積を減少させることで先端部がシリンダ部3内に没入
し、これに追従してカバー16が支点15を中心として
図中左方向に揺動し、容器2側が閉塞されるとともに、
固形の芳香剤13側が開放され、固形の芳香剤13が揮
散し、その香りが空気中に漂うことになる。
【0228】そして、この実施例においても前記各実施
例に示すものと同様に、伸縮性部材5の膨脹状態から収
縮状態への転移温度、あるいは収縮状態から膨脹状態へ
の転移温度は、芳香剤4の処方や伸縮性部材5の種類を
変更することにより適宜の値に設定できるようになって
いるので、芳香剤4の揮散速度が速く、揮散量が多くな
る夏季の高温時や直射日光が当たることにより高温状態
となる日中の自動車の車内等において伸縮性部材5を収
縮状態とし、また、芳香剤4の揮散速度が遅く、揮散量
が少なくなる冬季の低温時や直射日光が当たらない低温
状態の夜間の自動車の車内等において伸縮性部材5を膨
脹状態とするように伸縮性部材5の転移温度を設定すれ
ば、高温時に芳香剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳
香剤4の揮散量等を増加させることができる。
【0229】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0230】また、液状の芳香剤4と固形状の芳香剤1
3の2種類の芳香剤を選択揮散させることができるの
で、用途に応じて種類の異なる香りを提供することがで
きる。さらに、温度の変化にともなって香調を変えるこ
とができる。
【0231】図59には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第46の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調節構造体1は、上部が開口するプレ
ート14に支点15を中心として揺動可能に傘形状のカ
バー16を設けて、前記支点15を中心としてプレート
14の開口部の左半部または右半部をそれぞれ前記カバ
ー16で開閉可能とするとともに、前記左半部に前記第
2の実施例に示すものと同様の容器2を、前記右半部に
揮散物である固形状の芳香剤13をそれぞれ位置したも
のである。
【0232】そして、この実施例に示す感熱性揮散調節
構造体1にあっては、伸縮性部材5を介して吸い上げ部
材6に達した容器2内の芳香剤4が低温レベルにある場
合には、伸縮性部材5はいわゆる膨潤状態となり、膨脹
変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積を増加させるこ
とで伸縮性部材5に接触している吸い上げ部材6を押し
上げ、吸い上げ部材6の先端部でカバー16の左半部が
押し上げられ、カバー16は支点15を中心として右方
向に揺動し、容器2側が開放されるとともに、固形の芳
香剤13側が閉塞され、シリンダ部3から突出している
吸い上げ部材6の部分を介して芳香剤4が空気中に揮散
され、芳香剤4の香りが空気中に漂うことになる。
【0233】一方、前記容器2内の芳香剤4が高温レベ
ルにある場合には、前記伸縮性部材5は収縮変形して前
記低温レベルで多量に吸収した芳香剤4を吐き出し、体
積を減少させることで吸い上げ部材6の先端部がシリン
ダ部3内に没入し、これに追従してカバー16が支点1
5を中心として図中左方向に揺動し、容器2側が閉塞さ
れるとともに、固形の芳香剤13側が開放され、固形の
芳香剤13が揮散し、その香りが空気中に漂うことにな
る。
【0234】そして、この実施例においても前記各実施
例に示すものと同様に、伸縮性部材5の膨脹状態から収
縮状態への転移温度、あるいは収縮状態から膨脹状態へ
の転移温度は、芳香剤4の処方や伸縮性部材5の種類を
変更することにより適宜の値に設定できるようになって
いるので、芳香剤4の揮散速度が速く、揮散量が多くな
る夏季の高温時や直射日光が当たることにより高温状態
となる日中の自動車の車内等において伸縮性部材5を収
縮状態とし、また、芳香剤4の揮散速度が遅く、揮散量
が少なくなる冬季の低温時や直射日光が当たらない低温
状態の夜間の自動車の車内等において伸縮性部材5を膨
脹状態とするように伸縮性部材5の転移温度を設定すれ
ば、高温時に芳香剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳
香剤4の揮散量等を増加させることができる。
【0235】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0236】また、液状の芳香剤4と固形状の芳香剤1
3の2種類の芳香剤を選択揮散させることができるの
で、用途に応じて種類の異なる香りを提供することがで
きる。さらに、温度の変化にともなって香調を変えるこ
とができる。
【0237】図60には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第47の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調節構造体1は、上部が開口するプレ
ート14に支点15を中心として揺動可能に傘形状のカ
バー16を設けて、前記支点15を中心としてプレート
14の開口部の左半部または右半部をそれぞれ前記カバ
ー16で開閉可能とするとともに、前記左半部に前記第
3の実施例に示すものと同様の容器2を、前記右半部に
揮散物である固形状の芳香剤13をそれぞれ位置したも
のである。
【0238】そして、この実施例に示す感熱性揮散調節
構造体1にあっては、吸い上げ部材6を介して伸縮性部
材5に達した容器2内の芳香剤4が低温レベルにある場
合には、伸縮性部材5はいわゆる膨潤状態となり、膨脹
変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積を増加させるこ
とでその先端部でカバー16の左半部を押し上げ、カバ
ー16は支点15を中心として右方向に揺動し、容器2
側が開放されるとともに、固形の芳香剤13側が閉塞さ
れ、シリンダ部3から突出している伸縮性部材5の部分
を介して芳香剤4が空気中に揮散され、芳香剤4の香り
が空気中に漂うことになる。
【0239】一方、前記容器2内の芳香剤4が高温レベ
ルにある場合には、前記伸縮性部材5は収縮変形して前
記低温レベルで多量に吸収した芳香剤4を吐き出し、体
積を減少させることで先端部がシリンダ部3内に没入
し、これに追従してカバー16が支点15を中心として
図中左方向に揺動し、容器2側が閉塞されるとともに、
固形の芳香剤13側が開放され、固形の芳香剤13が揮
散し、その香りが空気中に漂うことになる。
【0240】そして、この実施例においても前記各実施
例に示すものと同様に、伸縮性部材5の膨脹状態から収
縮状態への転移温度、あるいは収縮状態から膨脹状態へ
の転移温度は、芳香剤4の処方や伸縮性部材5の種類を
変更することにより適宜の値に設定できるようになって
いるので、芳香剤4の揮散速度が速く、揮散量が多くな
る夏季の高温時や直射日光が当たることにより高温状態
となる日中の自動車の車内等において伸縮性部材5を収
縮状態とし、また、芳香剤4の揮散速度が遅く、揮散量
が少なくなる冬季の低温時や直射日光が当たらない低温
状態の夜間の自動車の車内等において伸縮性部材5を膨
脹状態とするように伸縮性部材5の転移温度を設定すれ
ば、高温時に芳香剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳
香剤4の揮散量等を増加させることができる。
【0241】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0242】また、液状の芳香剤4と固形状の芳香剤1
3の2種類の芳香剤を選択揮散させることができるの
で、用途に応じて種類の異なる香りを提供することがで
きる。さらに、温度変化にともなって香調を変えること
ができる。
【0243】図61には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第48の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調節構造体1は、上部が開口するプレ
ート14に支点15を中心として揺動可能に傘形状のカ
バー16を設けて、前記支点15を中心としてプレート
14の開口部の左半部または右半部をそれぞれ前記カバ
ー16で開閉可能とするとともに、前記左半部に前記第
4の実施例に示すものと同様の容器2を、前記右半部に
揮散物である固形状の芳香剤13をそれぞれ位置したも
のである。
【0244】そして、この実施例に示す感熱性揮散調節
構造体1にあっては、下側の吸い上げ部材6を介して伸
縮性部材5に達した容器2内の芳香剤4が低温レベルに
ある場合には、伸縮性部材5はいわゆる膨潤状態とな
り、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積を増加
させることで上側の吸い上げ部材6を押し上げ、その先
端部でカバー16の左半部が押し上げられ、カバー16
は支点を中心として右方向に揺動し、容器2側が開放さ
れるとともに、固形の芳香剤13側が閉塞され、シリン
ダ部3から突出している上側の吸い上げ部材6の部分を
介して芳香剤4が空気中に揮散され、芳香剤4の香りが
空気中に漂うことになる。
【0245】一方、前記容器2内の芳香剤4が高温レベ
ルにある場合には、前記伸縮性部材5は収縮変形して前
記低温レベルで多量に吸収した芳香剤4を吐き出し、体
積を減少させることで上側の伸縮性部材5の先端部がシ
リンダ部3内に没入し、これに追従してカバー16が支
点15を中心として図中左方向に揺動し、容器2側が閉
塞されるとともに、固形の芳香剤13側が開放され、固
形の芳香剤13が揮散し、その香りが空気中に漂うこと
になる。
【0246】そして、この実施例においても前記各実施
例に示すものと同様に、伸縮性部材5の膨脹状態から収
縮状態への転移温度、あるいは収縮状態から膨脹状態へ
の転移温度は、芳香剤4の処方や伸縮性部材5の種類を
変更することにより適宜の値に設定できるようになって
いるので、芳香剤4の揮散速度が速く、揮散量が多くな
る夏季の高温時や直射日光が当たることにより高温状態
となる日中の自動車の車内等において伸縮性部材5を収
縮状態とし、また、芳香剤4の揮散速度が遅く、揮散量
が少なくなる冬季の低温時や直射日光が当たらない低温
状態の夜間の自動車の車内等において伸縮性部材5を膨
脹状態とするように伸縮性部材5の転移温度を設定すれ
ば、高温時に芳香剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳
香剤4の揮散量等を増加させることができる。
【0247】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0248】また、液状の芳香剤4と固形状の芳香剤1
3の2種類の芳香剤を選択揮散させることができるの
で、用途に応じて種類の異なる香りを提供することがで
きる。さらに、温度変化にともなって香調を変えること
ができる。
【0249】図62には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第49の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調節構造体1は、椀形状をなすととも
に、内部に揮散物である芳香剤が貯溜される容器2と、
この容器2の開口部にヒンジ24を介して取り付けら
れ、容器2の開口部を開閉可能な逆椀形状の蓋部材25
と、容器2内に設けられるとともに、容器2内の芳香剤
4に浸漬される伸縮性部材5とを具えている。
【0250】そして、この実施例に示す感熱性揮散調節
構造体1にあっても、前記各実施例に示すものと同様
に、芳香剤4が低温レベルにある場合には、伸縮性部材
5はいわゆる膨潤状態となり、膨脹変形して芳香剤4を
多量に吸収し、体積を増加させることで蓋部材25を押
し上げて容器2の開口部を開放し、伸縮性部材5を空気
に触れさせることで芳香剤4を揮散させ、空気中に芳香
剤4の香りを漂わせることになる。
【0251】一方、芳香剤4が高温レベルにある場合に
は、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで多量
に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させること
で容器2の開口部を開放していた蓋部材25が下降して
容器2の開口部を閉塞し、伸縮性部材5の空気との接触
面積を減少させ、芳香剤4の揮散速度、揮散量を制限す
ることになる。
【0252】そして、この実施例においても前記各実施
例に示すものと同様に、伸縮性部材5の膨脹状態から収
縮状態への転移温度、あるいは収縮状態から膨脹状態へ
の転移温度は、芳香剤4の処方や伸縮性部材5の種類を
変更することにより適宜の値に設定できるようになって
いるので、芳香剤4の揮散速度が速く、揮散量が多くな
る夏季の高温時や直射日光が当たることにより高温状態
となる日中の自動車の車内等において伸縮性部材5を収
縮状態とし、また、芳香剤4の揮散速度が遅く、揮散量
が少なくなる冬季の低温時や直射日光が当たらない低温
状態の夜間の自動車の車内等において伸縮性部材5を膨
脹状態とするように伸縮性部材5の転移温度を設定すれ
ば、高温時に芳香剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳
香剤4の揮散量等を増加させることができる。
【0253】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。
【0254】図63には、この発明による感熱性揮散調
節構造体の第50の実施例が示されていて、この実施例
に示す感熱性揮散調節構造体1は、内部に揮散物である
芳香剤4が貯溜されるとともに、口部2aを介して内部
が開放される容器2と、この容器2の口部2aに装着さ
れ、一端が前記芳香剤4内に浸漬されるとともに、他端
が容器2外に突出する棒状の吸い上げ部材6と、この吸
い上げ部材6の上面に設けられるとともに、前記芳香剤
4の温度に応じて膨脹、収縮変形可能な伸縮性部材5
と、この伸縮性部材5の上方に対向して設けられるとと
もに、容器2の口部2aに保持部材19を介して固定さ
れる揮散紙18とを具えている。
【0255】そして、この実施例に示す感熱性揮散調節
構造体1にあっても、前記各実施例に示すものと同様
に、吸い上げ部材6を介して伸縮性部材5に達した芳香
剤4が低温レベルにある場合にはいわゆる膨潤状態とな
り、膨脹変形して芳香剤4を多量に吸収し、体積を増加
させることで上端部を揮散紙18の下面側に接触させ、
揮散紙18を介して芳香剤4が空気中に揮散され、空気
中に芳香剤4の香りが漂うことになる。
【0256】一方、前記芳香剤4が高温レベルにある場
合には、伸縮性部材5は収縮変形して前記低温レベルで
多量に吸収した芳香剤4を吐き出し、体積を減少させる
ことで揮散紙18から離間し、芳香剤4の揮散速度、揮
散量が制限されることになる。
【0257】そして、この場合においても、前記各実施
例に示すものと同様に、伸縮性部材5の膨脹状態から収
縮状態への転移温度、あるいは収縮状態から膨脹状態へ
の転移温度は、芳香剤4の処方や伸縮性部材5の種類を
変更することにより適宜の値に設定できるようになって
いるので、芳香剤4の揮散速度が速く、揮散量が多くな
る夏季の高温時や直射日光が当たることにより高温状態
となる日中の自動車の車内等において伸縮性部材5を収
縮状態とし、また、芳香剤の揮散速度が遅く、揮散量が
少なくなる冬季の低温時や直射日光が当たらない低温状
態の夜間の自動車の車内等において伸縮性部材5を膨脹
状態とするように伸縮性部材5の転移温度を設定すれ
ば、高温時に芳香剤4の揮散量等を制限し、低温時に芳
香剤4の揮散量等を増加させることができる。
【0258】したがって、雰囲気温度の変化によって芳
香剤4の香りが強すぎたり弱すぎたりする不具合がなく
なり、雰囲気温度に左右されることなく常にほぼ一定の
適度な香りを提供することができる。本実施例では、吸
い上げ部材6の上端が容器2外に突出する構造体を示し
たが、上端が容器2外に突出することのないように口部
2aに保持されている構造体であってもよい。
【0259】なお、前記各実施例においては、揮散物と
して芳香剤4を用いたが、これに限定することなく同様
の特性を有するものであればよいものであり、例えば、
消臭剤、殺虫剤、防虫剤、忌避剤、誘引剤、抗菌・抗カ
ビ剤、酸化防止剤またはオゾン分解剤等であってもよい
ものである。
【0260】
【発明の効果】この発明は前記のように構成したことに
より、容器内のシリンダ部等に装着される伸縮性部材が
芳香剤等の揮散物の温度に応じて膨脹または収縮変形す
ることになるので、膨脹変形時に伸縮性部材の空気との
接触面積を大きくし、収縮変形時に伸縮性部材の空気と
の接触面積を少なくするように伸縮性部材の形状、寸法
等を設定するとともに、芳香剤の揮散速度が速く、揮散
量が多くなる夏季の高温時等に伸縮性部材を収縮状態と
し、また、芳香剤の揮散速度が遅く、揮散量が少なくな
る冬季の低温時等に前記伸縮性部材を膨脹状態とするよ
うに伸縮性部材の転移温度を設定すれば、高温時に芳香
剤の揮散量等を制限し、低温時に芳香剤の揮散量等を増
加させることにより、雰囲気温度に左右されることなく
常にほぼ一定の適度な香りを提供することができること
になる等の優れた効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による感熱性揮散調節構造体の第1の
実施例を示した概略図であり、(a)は伸縮性部材の膨
脹状態を示したもの、(b)は伸縮性部材の収縮状態を
示したものである。
【図2】この発明による感熱性揮散調節構造体の第2の
実施例を示した概略図であり、(a)は伸縮性部材の膨
脹状態を示したもの、(b)は伸縮性部材の収縮状態を
示したものである。
【図3】この発明による感熱性揮散調節構造体の第3の
実施例を示した概略図である。
【図4】この発明による感熱性揮散調節構造体の第4の
実施例を示した概略図である。
【図5】この発明による感熱性揮散調節構造体の第5の
実施例を示した概略図であり、(a)は両伸縮性部材の
膨脹状態を示したもの、(b)は一方の伸縮性部材の膨
脹状態を示したもの、(c)は両伸縮性部材の収縮状態
を示したものである。
【図6】この発明による感熱性揮散調節構造体の第6の
実施例を示した概略図である。
【図7】この発明による感熱性揮散調節構造体の第7の
実施例を示した概略図である。
【図8】この発明による感熱性揮散調節構造体の第8の
実施例を示した概略図である。
【図9】この発明による感熱性揮散調節構造体の吸い上
げ部材と伸縮性部材の連結方法を示したものであり、
(a)は連結部材を介して連結したもの、(b)は接着
剤を介して連結したもの、(c)〜(e)は凹部、凸部
を嵌合させることにより連結したものである。
【図10】この発明による感熱性揮散調節構造体の第9
の実施例の要部を示した概略図である。
【図11】この発明による感熱性揮散調節構造体の第1
0の実施例の要部をを示した概略図である。
【図12】この発明による感熱性揮散調節構造体の第1
1の実施例の要部をを示した概略図である。
【図13】この発明による感熱性揮散調節構造体の第1
2の実施例の要部を示した概略図である。
【図14】この発明による感熱性揮散調節構造体の第1
3の実施例の要部を示した概略図である。
【図15】この発明による感熱性揮散調節構造体の第1
4の実施例の要部を示した概略図である。
【図16】この発明による感熱性揮散調節構造体の第1
5の実施例の要部を示した概略図である。
【図17】この発明による感熱性揮散調節構造体の第1
6の実施例の要部を示した概略図である。
【図18】この発明による感熱性揮散調節構造体の第1
7の実施例の要部を示した概略図である。
【図19】この発明による感熱性揮散調節構造体の第1
8の実施例の要部を示した概略図である。
【図20】この発明による感熱性揮散調節構造体の第1
9の実施例の要部を示した概略図である。
【図21】この発明による感熱性揮散調節構造体の第2
0の実施例の要部を示した概略図である。
【図22】この発明による感熱性揮散調節構造体の第2
1の実施例を示した概略図である。
【図23】この発明による感熱性揮散調節構造体の第2
2の実施例を示した概略図である。
【図24】この発明による感熱性揮散調節構造体の第2
3の実施例を示した概略図である。
【図25】この発明による感熱性揮散調節構造体の第2
4の実施例を示した概略図である。
【図26】この発明による感熱性揮散調節構造体の第2
5の実施例を示した概略図である。
【図27】この発明による感熱性揮散調節構造体の第2
6の実施例を示した概略図である。
【図28】この発明による感熱性揮散調節構造体の第2
7の実施例を示した概略図である。
【図29】この発明による感熱性揮散調節構造体の第2
8の実施例を示した概略図である。
【図30】この発明による感熱性揮散調節構造体の第2
9の実施例の要部を示した概略図である。
【図31】この発明による感熱性揮散調節構造体の第3
0の実施例の要部を示した概略図である。
【図32】この発明による感熱性揮散調節構造体の第3
1の実施例の要部を示した概略図である。
【図33】この発明による感熱性揮散調節構造体の第3
2の実施例の要部を示した概略図である。
【図34】この発明による感熱性揮散調節構造体の第3
3の実施例の要部を示した概略図である。
【図35】この発明による感熱性揮散調節構造体の第3
4の実施例の要部を示した概略図である。
【図36】この発明による感熱性揮散調節構造体の第3
5の実施例の要部を示した概略図である。
【図37】この発明による感熱性揮散調節構造体の第3
6の実施例の要部を示した概略図である。
【図38】この発明による感熱性揮散調節構造体の第3
7の実施例の要部を示した概略図である。
【図39】この発明による感熱性揮散調節構造体の第3
8の実施例の要部を示した概略図である。
【図40】この発明による感熱性揮散調節構造体の第3
9の実施例の要部を示した概略図である。
【図41】この発明による感熱性揮散調節構造体の第4
0の実施例の要部を示した概略図である。
【図42】この発明による感熱性揮散調節構造体の第4
1の実施例の要部を示した概略図である。
【図43】この発明による感熱性揮散調節構造体の第4
2の実施例の要部を示した概略図である。
【図44】この発明による感熱性揮散調節構造体の第4
3の実施例の要部を示した概略図である。
【図45】この発明による感熱性揮散調節構造体の第4
4の実施例の要部を示した概略図である。
【図46】この発明による感熱性揮散調節構造体の第4
5の実施例の要部を示した概略図である。
【図47】この発明による感熱性揮散調節構造体の第4
6の実施例の要部を示した概略図である。
【図48】この発明による感熱性揮散調節構造体の第4
7の実施例の要部を示した概略図である。
【図49】この発明による感熱性揮散調節構造体の第4
8の実施例を示した概略図である。
【図50】この発明による感熱性揮散調節構造体の第4
9の実施例を示した概略図である。
【図51】この発明による感熱性揮散調節構造体の第5
0の実施例を示した概略図である。
【図52】この発明による感熱性揮散調節構造体の第5
1の実施例を示した概略図である。
【図53】この発明による感熱性揮散調節構造体の第5
2の実施例を示した概略図である。
【図54】この発明による感熱性揮散調節構造体の第5
3の実施例を示した概略図である。
【図55】この発明による感熱性揮散調節構造体の第5
4の実施例を示した概略図であり、(a)は伸縮性部材
の膨脹状態を示すもの、(b)は伸縮性部材の収縮状態
を示すものである。
【図56】この発明による感熱性揮散調節構造体の第5
5の実施例を示した概略図である。
【図57】この発明による感熱性揮散調節構造体の第5
6の実施例を示した概略図であり、(a)は伸縮性部材
の膨脹状態を示すもの、(b)は伸縮性部材の収縮状態
を示すものである。
【図58】この発明による感熱性揮散調節構造体の第5
7の実施例を示した概略図であり、(a)は伸縮性部材
の膨脹状態を示すもの、(b)は伸縮性部材の収縮状態
を示すものである。
【図59】この発明による感熱性揮散調節構造体の第5
8の実施例を示した概略図であり、(a)は伸縮性部材
の膨脹状態を示すもの、(b)は伸縮性部材の収縮状態
を示すものである。
【図60】この発明による感熱性揮散調節構造体の第5
9の実施例を示した概略図であり、(a)は伸縮性部材
の膨脹状態を示すもの、(b)は伸縮性部材の収縮状態
を示すものである。
【図61】この発明による感熱性揮散調節構造体の第6
0の実施例を示した概略図であり、(a)は伸縮性部材
の膨脹状態を示すもの、(b)は伸縮性部材の収縮状態
を示すものである。
【図62】この発明による感熱性揮散調節構造体の第6
1の実施例を示した概略図であり、(a)は伸縮性部材
の膨脹状態を示すもの、(b)は伸縮性部材の収縮状態
を示すものである。
【図63】この発明による感熱性揮散調節構造体の第6
2の実施例を示した概略図である。
【符号の説明】
1……感熱性揮散調節構造体 2……容器 2a……口部 3……シリンダ部 4、13……芳香剤 5……伸縮性部材 5a、6b……凸部 5b、6a、6c……凹部 6……吸い上げ部材 7……連結部材 8……接着剤 9、10、12、25……蓋部材 11、24……ヒンジ 14……プレート 15……支点 16……カバー 18……揮散紙 19……保持部材 21……収納部材 21a、22a……孔 22……受け部材
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61L 9/00 - 9/22 A01M 1/00 - 31/06

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に揮散物が貯溜される容器と、この
    容器内の揮散物が揮散するまでの経路の少なくとも一部
    を形成するとともに、前記揮散物の温度に応じて膨張ま
    たは収縮変形する伸縮性部材とを具えたことを特徴とす
    る感熱性揮散調節構造体。
  2. 【請求項2】 内部に揮散物が貯溜されるとともに、上
    部に口部を有する容器と、前記口部に上下方向を向くよ
    うに挿着されて前記容器内外を連通するとともに、内部
    に前記揮散物が導かれるようになっているシリンダ部
    と、このシリンダ部内に設けられるとともに、シリンダ
    部内に導かれる揮散物が含浸し、揮散物の温度に応じて
    膨張または収縮変形する伸縮性部材とを具えたことを特
    徴とする感熱性揮散調節構造体。
  3. 【請求項3】 前記シリンダ部内に、伸縮性部材と吸い
    上げ部材とを互いに接触させ、かつ伸縮性部材を下側
    した状態で設け、少なくとも伸縮性部材をシリンダ部に
    導かれる揮散物に浸漬させた請求項2記載の感熱性揮散
    調節構造体。
  4. 【請求項4】 前記シリンダ部内に、伸縮性部材と吸い
    上げ部材とを互いに接触させ、かつ伸縮性部材を上側
    した状態で設け、少なくとも吸い上げ部材をシリンダ部
    に導入される揮散物に浸漬させた請求項2記載の感熱性
    揮散調節構造体。
  5. 【請求項5】 前記シリンダ部内に、伸縮性部材を一対
    の吸い上げ部材間で挟持した状態で設け、下側の吸い上
    げ部材または下側の吸い上げ部材と伸縮性部材とをシリ
    ンダ部に導入される揮散物に浸漬させた請求項2記載の
    感熱性揮散調節構造体。
  6. 【請求項6】 前記シリンダ部には揮散紙が設けられ、
    この揮散紙に前記伸縮性部材が接離可能となっている請
    求項2記載の感熱性揮散調節構造体。
  7. 【請求項7】 前記シリンダ部の先端には揮散紙が設け
    られ、この揮散紙に前記吸い上げ部材が接離可能となっ
    ている請求項3記載の感熱性揮散調節構造体。
  8. 【請求項8】 前記シリンダ部の先端には揮散紙が設け
    られ、この揮散紙に前記伸縮性部材が接離可能となって
    いる請求項4記載の感熱性揮散調節構造体。
  9. 【請求項9】 前記シリンダ部の先端には揮散紙が設け
    られ、この揮散紙に前記上側の吸い上げ部材が接離可能
    となっている請求項5記載の感熱性揮散調節構造体。
  10. 【請求項10】 内部に揮散物が貯溜される容器の底部
    に支持部を設けて、その内部に伸縮性部材を設けたこと
    を特徴とする感熱性揮散調節構造体。
  11. 【請求項11】 内部に揮散物が貯溜される容器と、こ
    の容器の口部に装着され、一端が容器内の揮散物に浸漬
    される吸い上げ部材と、この吸い上げ部材の上部に設け
    られるとともに、前記揮散物の温度に応じて膨張または
    収縮変形する伸縮性部材と、この伸縮性部材に対向して
    設けられる揮散紙とを具えたことを特徴とする感熱性揮
    散調節構造体。
  12. 【請求項12】 前記伸縮性部材は感熱伸縮性高分子ゲ
    ルからなる請求項1から11の何れかに記載の感熱性揮
    散調節構造体。
  13. 【請求項13】 前記揮散物は芳香剤である請求項1か
    12の何れかに記載の感熱性揮散調節構造体。
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