JP3525778B2 - 光学記録媒体 - Google Patents

光学記録媒体

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JP3525778B2
JP3525778B2 JP36528498A JP36528498A JP3525778B2 JP 3525778 B2 JP3525778 B2 JP 3525778B2 JP 36528498 A JP36528498 A JP 36528498A JP 36528498 A JP36528498 A JP 36528498A JP 3525778 B2 JP3525778 B2 JP 3525778B2
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methyl
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理恵子 藤田
卓美 長尾
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アゾ系化合物と金
属との金属キレート化合物を用いた光学記録媒体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】レーザーを用いる光学記録は、高密度の
情報記録保存及びその再生を可能とするため、近年、特
に開発が取り進められている。光学記録媒体の一例とし
ては光ディスクを挙げることができる。一般に、光ディ
スクは、円形の基体に設けられた薄い記録層に、収束し
たレーザー光を照射し、高密度の情報記録を行うもので
ある。ディスクは通常、案内溝を有するプラスチック基
板上に色素を主成分とする記録層、金属反射膜、保護膜
を順次積層することにより構成され、場合によってはそ
れが貼り合わされている場合もある。情報の記録は、照
射されたレーザー光エネルギーの吸収によって、その箇
所の記録層、反射層または基板に、分解、蒸発、溶解等
の熱的変形が生成することにより行われる。また、記録
された情報の再生は、レーザー光により変形が起きてい
る部分と起きていない部分の反射率の差を読み取ること
により行われる。したがって、光学記録媒体としてはレ
ーザー光のエネルギーを効率よく吸収する必要があり、
レーザー吸収色素が用いられる。このような光ディスク
は書込みを1回だけ行うことができるため、ライトワン
スディスクと呼ばれている。
【0003】このようなライトワンスディスクの記録層
に使用する色素としては、特開昭58−112790
号、同58−114989号、同59−85791号、
同60−83236号各公報にシアニン系色素を用いた
ものが開示されている。しかし、シアニン系色素は溶解
性が高く、塗布によるコーティングが可能であるという
利点を有する反面、耐光性に劣るという問題点を有して
いる。この点に関して記録層用の色素としてWO911
8057、特開平5−279580号、同6−6551
4号、特公平7−51673号各公報にアゾ系化合物と
金属との金属キレート化合物を用いたものが提案されて
いる。アゾ系化合物と金属との金属キレート化合物は一
般に耐候性に優れて、有機溶媒に対する溶解性が高く、
好ましいが、4倍速記録などの高速記録において記録感
度が不足しているという問題点を有していた。また、ジ
ュロリジン系アゾ色素の金属キレート化合物についても
特願平3−137566、特開平9−175031等で
提案されているが、いずれも吸収形状がわるく反射率が
不足しているという問題点を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決する光学記録媒体として、アゾ系化合物と金属
との金属キレート化合物を用いた光学記録媒体を提供す
ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこの目的を
達成するべく鋭意検討した結果、下記一般式〔I〕で示
されるアゾ系化合物と金属との金属キレート化合物を用
いると記録感度が向上し、高速記録特性に優れることを
見い出した。すなわち本発明は基板と記録層からなり、
該記録層が下記一般式〔I〕一般式〔I〕
【0006】
【化2】
【0007】(式中、Aはそれが結合している炭素原子
および窒素原子と一緒になって複素環を形成する残基を
表わし、Xは水酸基を除く活性水素を有する基を表わ
す。ジュロリジン環は置換されていてもよい。)で示さ
れるアゾ系化合物と金属との金属キレート化合物を含有
することを特徴とする光学記録媒体に存する。
【0008】以下本発明につき詳細に説明する。本発明
のアゾ系化合物と金属との金属キレート化合物を記録層
とする光学記録媒体は、高感度、パワーマージンが広
く、高速記録特性に優れる。本発明におけるアゾ系化合
物としては、前記一般式〔I〕において、Aはそれが結
合している炭素原子および窒素原子と一緒になって複素
環を形成する残基であればよく、特に制限されないが、
例えば、一般式〔I〕において
【0009】
【化3】
【0010】としては下記のものが挙げられる。
【0011】
【化4】
【0012】(式中、D1 〜D4 はそれぞれ独立して水
素原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec
−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素
数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基;トリフルオロ
メチル基、ペンタフルオロエチル基、2−フルオロエチ
ル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリ
フルオロエチル基、2H−テトラフルオロエチル基、ヘ
プタフルオロ−n−プロピル基、3,3,3−トリフル
オロプロピル基、1H,1H−ペンタフルオロプロピル
基、1H,1H,3H−テトラフルオロプロピル基、パ
ーフルオロ−n−ブチル基、1H,1H−ヘプタフルオ
ロブチル基、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブチル
基、パーフルオロ−n−ペンチル基、1H,1H,5H
−オクタフルオロペンチル基、パーフルオロ−n−ヘキ
シル基、2−(パーフルオロブチル)エチル基等の炭素
数1〜6の直鎖のフッ化アルキル基;1−(トリフルオ
ロメチル)テトラフルオロエチル基、1−(トリフルオ
ロメチル)−2,2,2−トリフルオロエチル基、1−
(トリフルオロメチル)エチル基、1−(ジフルオロメ
チル)−2,2−ジフルオロエチル基、1−(フルオロ
メチル)−2−フルオロエチル基、パーフルオロ−1,
1−ジメチルエチル基、1,1−ジ(トリフルオロメチ
ル)エチル基、1−(トリフルオロエチル)−1−メチ
ルエチル基、1−メチル−1H−パーフルオロプロピル
基、1−メチル−1H−パーフルオロブチル基、2,2
−ジ(トリフルオロメチル)プロピル基、2−メチル−
4,4,4−トリフルオロブチル基、パーフルオロ−3
−メチルブチル基、2−(パーフルオロ−1−メチルエ
チル)エチル基、3−(パーフルオロ−1−メチルエチ
ル)プロピル基等の炭素数1〜6の分岐のフッ化アルキ
ル基;トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロメトキ
シ基、2−フルオロエトキシ基、2,2−ジフルオロエ
トキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2H
−テトラフルオロエトキシ基、ヘプタフルオロ−n−プ
ロポキシ基、3,3,3−トリフルオロプロポキシ基、
1H,1H−ペンタフルオロプロポキシ基、1H,1
H,3H−テトラフルオロプロポキシ基、パーフルオロ
−n−ブトキシ基、1H,1H−ヘプタフルオロブトキ
シ基、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブトキシ基、
パーフルオロ−n−ペンチルオキシ基、1H,1H,5
H−オクタフルオロペンチルオキシ基、パーフルオロ−
n−ヘキシルオキシ基、2−(パーフルオロブチル)エ
トキシ基等の炭素数1〜6の直鎖のフッ化アルコキシ
基;1−(トリフルオロメチル)テトラフルオロエトキ
シ基、1−(トリフルオロメチル)−2,2,2−トリ
フルオロエトキシ基、1−(トリフルオロメチル)エト
キシ基、1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフルオ
ロエトキシ基、1−(フルオロメチル)−2−フルオロ
エトキシ基、パーフルオロ−1,1−ジメチルエトキシ
基、1,1−ジ(トリフルオロメチル)エトキシ基、1
−(トリフルオロエチル)−1−メチルエトキシ基、1
−メチル−1H−パーフルオロプロポキシ基、1−メチ
ル−1H−パーフルオロブトキシ基、2,2−ジ(トリ
フルオロメチル)プロポキシ基、2−メチル−4,4,
4−トリフルオロブトキシ基、パーフルオロ−3−メチ
ルブトキシ基、2−(パーフルオロ−1−メチルエチ
ル)エトキシ基、3−(パーフルオロ−1−メチルエチ
ル)プロポキシ基等の炭素数1〜6の分岐のフッ化アル
コキシ基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロ
ペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜6の環状
のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキ
シ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−
ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ
基、n−ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6のアルコキ
シ基;アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソ
ブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル
基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基等の炭素数2〜7
のアルキルカルボニル基;ビニル基、プロペニル基、ブ
テニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の炭素数2〜
6の直鎖または分岐のアルケニル基;シクロペンテニル
基、シクロヘキセニル等の炭素数3〜6の環状のアルケ
ニル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン
基;ホルミル基;ヒドロキシル基;カルボキシル基;ヒ
ドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基等の炭素数1〜
6のヒドロキシアルキル基;メトキシカルボニル基、エ
トキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イ
ソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル
基、tert−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキ
シカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n
−ヘキシルオキシカルボニル基等の炭素数2〜7のアル
コキシカルボニル基;ニトロ基;シアノ基;アミノ基;
メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プロピルアミノ
基、n−ブチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチル
アミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジ−n−ブチル
アミノ基等の炭素数1〜10のアルキルアミノ基;メト
キシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルエチル
基、エトキシカルボニルメチル基、エトキシカルボニル
エチル基、n−プロポキシカルボニルエチル基、n−プ
ロポキシカルボニルプロピル基、イソプロポキシカルボ
ニルメチル基、イソプロポキシカルボニルエチル基等の
炭素数3〜7のアルコキシカルボニルアルキル基;メチ
ルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプ
ロピルチオ基、n−ブチルチオ基、tert−ブチルチ
オ基、sec−ブチルチオ基、n−ペンチルチオ基、n
−ヘキシルチオ基等の炭素数1〜6のアルキルチオ基;
トリフルオロメチルチオ基、ペンタフルオロエチルチオ
基、2−フルオロエチルチオ基、2,2−ジフルオロエ
チルチオ基、2,2,2−トリフルオロエチルチオ基、
2H−テトラフルオロエチルチオ基、ヘプタフルオロ−
n−プロピルチオ基、3,3,3−トリフルオロプロピ
ルチオ基、1H,1H−ペンタフルオロプロピルチオ
基、1H,1H,3H−テトラフルオロプロピルチオ
基、パーフルオロ−n−ブチルチオ基、1H,1H−ヘ
プタフルオロブチルチオ基、1H,1H,3H−ヘキサ
フルオロブチルチオ基、パーフルオロ−n−ペンチルチ
オ基、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルチオ
基、パーフルオロ−n−ヘキシルチオ基、2−(パーフ
ルオロブチル)エチルチオ基等の炭素数1〜6の直鎖の
フッ化アルキルチオ基;1−(トリフルオロメチル)テ
トラフルオロエチルチオ基、1−(トリフルオロメチ
ル)−2,2,2−トリフルオロエチルチオ基、1−
(トリフルオロメチル)エチルチオ基、1−(ジフルオ
ロメチル)−2,2−ジフルオロエチルチオ基、1−
(フルオロメチル)−2−フルオロエチルチオ基、パー
フルオロ−1,1−ジメチルエチルチオ基、1,1−ジ
(トリフルオロメチル)エチルチオ基、1−(トリフル
オロエチル)−1−メチルエチルチオ基、1−メチル−
1H−パーフルオロプロピルチオ基、1−メチル−1H
−パーフルオロブチルチオ基、2,2−ジ(トリフルオ
ロメチル)プロピルチオ基、2−メチル−4,4,4−
トリフルオロブチルチオ基、パーフルオロ−3−メチル
ブチルチオ基、2−(パーフルオロ−1−メチルエチ
ル)エチルチオ基、3−(パーフルオロ−1−メチルエ
チル)プロピルチオ基等の炭素数1〜6の分岐のフッ化
アルキルチオ基;メチルスルホニル基、エチルスルホニ
ル基、n−プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホ
ニル基、n−ブチルスルホニル基、tert−ブチルス
ルホニル基、sec−ブチルスルホニル基、n−ペンチ
ルスルホニル基、n−ヘキシルスルホニル基等の炭素数
1〜6のアルキルスルホニル基;トリフルオロメチルス
ルホニル基、ペンタフルオロエチルスルホニル基、2−
フルオロエチルスルホニル基、2,2−ジフルオロエチ
ルスルホニル基、2,2,2−トリフルオロエチルスル
ホニル基、2H−テトラフルオロエチルスルホニル基、
ヘプタフルオロ−n−プロピルスルホニル基、3,3,
3−トリフルオロプロピルスルホニル基、1H,1H−
ペンタフルオロプロピルスルホニル基、1H,1H,3
H−テトラフルオロプロピルスルホニル基、パーフルオ
ロ−n−ブチルスルホニル基、1H,1H−ヘプタフル
オロブチルスルホニル基、1H,1H,3H−ヘキサフ
ルオロブチルスルホニル基、パーフルオロ−n−ペンチ
ルスルホニル基、1H,1H,5H−オクタフルオロペ
ンチルスルホニル基、パーフルオロ−n−ヘキシルスル
ホニル基、2−(パーフルオロブチル)エチルスルホニ
ル基等の炭素数1〜6の直鎖のフッ化アルキルスルホニ
ル基;1−(トリフルオロメチル)テトラフルオロエチ
ルスルホニル基、1−(トリフルオロメチル)−2,
2,2−トリフルオロエチルスルホニル基、1−(トリ
フルオロメチル)エチルスルホニル基、1−(ジフルオ
ロメチル)−2,2−ジフルオロエチルスルホニル基、
1−(フルオロメチル)−2−フルオロエチルスルホニ
ル基、パーフルオロ−1,1−ジメチルエチルスルホニ
ル基、1,1−ジ(トリフルオロメチル)エチルスルホ
ニル基、1−(トリフルオロエチル)−1−メチルエチ
ルスルホニル基、1−メチル−1H−パーフルオロプロ
ピルスルホニル基、1−メチル−1H−パーフルオロブ
チルスルホニル基、2,2−ジ(トリフルオロメチル)
プロピルスルホニル基、2−メチル−4,4,4−トリ
フルオロブチルスルホニル基、パーフルオロ−3−メチ
ルブチルスルホニル基、2−(パーフルオロ−1−メチ
ルエチル)エチルスルホニル基、3−(パーフルオロ−
1−メチルエチル)プロピルスルホニル基等の炭素数1
〜6の分岐のフッ化アルキルスルホニル基;置換基を有
していてもよい炭素数6〜16のアリール基;置換基を
有していてもよい炭素数7〜17のアリールカルボニル
基;−CD5 =C(CN)D6 (D5 は水素原子、また
は前記D1 〜D4 において定義したものと同義の炭素数
1〜6のアルキル基を表わし、D6 はシアノ基または前
記D1 〜D 4 において定義したものと同義の炭素数2〜
7のアルコキシカルボニル基を表わす。)のいずれかで
ある。更にD1 〜D4 の内、隣り合う基が結合して、環
Aに縮合する環を形成してもよい。)
【0013】化4として挙げた10種の環のうち、より
好ましいのはチアゾール環、イミダゾール環、ピラゾー
ル環、イソキサゾール環、ピリジン環、ベンズチアゾー
ル環およびベンズイミダゾール環であり、最も好ましい
のは、チアゾール環、イミダゾール環、ピラゾール環、
イソキサゾール環、ベンズチアゾール環およびベンズイ
ミダゾール環である。また、化合物〔I〕のジュロリジ
ン基
【0014】
【化5】
【0015】において、R1 〜R13は特に制限されない
が、それぞれ独立して水素原子;メチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、te
rt−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、
n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n
−デシル基、n−ドデシル基、n−オクタデシル基等の
炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルキル基、好まし
くは炭素数1〜10の直鎖または分岐のアルキル基、よ
り好ましくは炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル
基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等
の炭素数6〜12のアリール基;ビニル基、プロペニル
基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の炭素
数2〜10の直鎖または分岐のアルケニル基;シクロプ
ロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル等の炭素数3〜10の環状のアルキル基を表わ
す。かかる炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルキル
基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜10の直
鎖または分岐のアルケニル基、炭素数3〜10の環状の
アルキル基は、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキ
シ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−
ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ
基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n
−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基等の炭素数1
〜10のアルコキシ基;メトキシメトキシ基、エトキシ
メトキシ基、プロポキシメトキシ基、メトキシエトキシ
基、エトキシエトキシ基、プロポキシエトキシ基、メト
キシプロポキシ基、エトキシプロポキシ基、メトキシブ
トキシ基、エトキシブトキシ基等の炭素数2〜12のア
ルコキシアルコキシ基;メトキシメトキシメトキシ基、
メトキシメトキシエトキシ基、メトキシエトキシメトキ
シ基、メトキシエトキシエトキシ基、エトキシメトキシ
メトキシ基、エトキシメトキシエトキシ基、エトキシエ
トキシメトキシ基、エトキシエトキシエトキシ基等の炭
素数3〜15のアルコキシアルコキシ基;アリルオキシ
基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等
の炭素数6〜12のアリール基;フェノキシ基、トリル
オキシ基、キシリルオキシ基、ナフチルオキシ基等の炭
素数6〜12のアリールオキシ基;シアノ基;ニトロ
基;ヒドロキシ基;テトラヒドロフリル基;メチルスル
ホニルアミノ基、エチルスルホニルアミノ基、n−プロ
ピルスルホニルアミノ基、イソプロピルスルホニルアミ
ノ基、n−ブチルスルホニルアミノ基、tert−ブチ
ルスルホニルアミノ基、sec−ブチルスルホニルアミ
ノ基、n−ペンチルスルホニル基アミノ、n−ヘキシル
スルホニルアミノ基等の炭素数1〜6のアルキルスルホ
ニルアミノ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハ
ロゲン基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカル
ボニル基、n−ブトキシカルボニル基、tert−ブト
キシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、n
−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシカ
ルボニル基等の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル
基;メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキ
シ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピル
カルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、
tert−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチル
カルボニルオキシ基、n−ペンチルカルボニルオキシ
基、n−ヘキシルカルボニルオキシ基等の炭素数2〜7
のアルキルカルボニルオキシ基;メトキシカルボニルオ
キシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシ
カルボニルオキシ基、イソプロポキシカルボニルオキシ
基、n−ブトキシカルボニルオキシ基、tert−ブト
キシカルボニルオキシ基、sec−ブトキシカルボニル
オキシ基、n−ペンチルオキシカルボニルオキシ基、n
−ヘキシルオキシカルボニルオキシ基等の炭素数2〜7
のアルコキシカルボニルオキシ基等で置換されていても
よい。さらにR22およびR23で表わされる前述の炭素数
6〜12のアリール基および前述の炭素数3〜10の環
状のアルキル基は、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル
基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル
基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基また
はビニル基で置換されていてもよい。);メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペン
チル基、n−ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖または
分岐のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロ
ポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、ter
t−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオ
キシ基、n−ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6のアル
コキシ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲ
ン基;シアノ基;ニトロ基;メチルスルホニル基、エチ
ルスルホニル基、n−プロピルスルホニル基、イソプロ
ピルスルホニル基、n−ブチルスルホニル基、tert
−ブチルスルホニル基、sec−ブチルスルホニル基、
n−ペンチルスルホニル基、n−ヘキシルスルホニル基
等の炭素数1〜6のアルキルスルホニル基;メトキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカ
ルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキ
シカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、s
ec−ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカル
ボニル基、n−ヘキシルオキシカルボニル基等の炭素数
2〜7のアルコキシカルボニル基;およびチオシアナー
ト基から選ばれる1以上の置換基を有していてもよい。
また、R1 とR2 、R7 とR8 は環を形成していてもよ
い。
【0016】前記一般式〔I〕において、Xとしては−
SH、−SO2 H、−SO3 H、−NH2 、−NH
14、−COOH、−B(OH)2 、−PO(OH)
2 、−NHCOR14、−NHSO214等の、水酸基を
除く活性水素を有する基が挙げられる。中でも好ましい
のは、−SO3 H、−NH2 、−NHR14、−COO
H、−NHCOH、−NHSO2 14であり、最も好ま
しくは、−SO3 H、−NH2、−NHR4 、−NHC
OH、−NHSO2 14である。ここでR14としては、
水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、se
c−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭
素数1〜6のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n
−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、
tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペン
チルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6
のアルコキシ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等の
ハロゲン基で置換されていても良いフェニル基;または
フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子で置
換されていても良いメチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル
基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル
基等の炭素数1〜6のアルキル基を表わす。
【0017】なお、Xが−SO3 Hのように陰イオンが
解離し得る基である場合には、金属キレート化合物形成
に際してはこのままの形で用いても、また陽イオンとの
塩の形で用いても良い。この陽イオンとしては、Na、
Li、K等の無機系の陽イオンまたは
【0018】
【化6】
【0019】等の有機系の陽イオンが挙げられる。本発
明のアゾ系化合物としては、例えば表−1に示すものが
有用である。表−1中、Yは水素原子、または陽イオン
を表す。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】
【表5】
【0025】
【表6】
【0026】
【表7】
【0027】
【表8】
【0028】
【表9】
【0029】
【表10】
【0030】
【表11】
【0031】
【表12】
【0032】
【表13】
【0033】
【表14】
【0034】
【表15】
【0035】
【表16】
【0036】
【表17】
【0037】
【表18】
【0038】
【表19】
【0039】
【表20】
【0040】本発明において、アゾ系化合物とキレート
化合物を形成する金属としては、特に制限はないが、N
i、Co、Fe、Zn、Cu、Pd、Pt、Ru、R
h、Osなどの遷移金属が好ましく、Ni、Co、Cu
が好ましい。
【0041】本発明の光学記録媒体は、基本的には基板
と前記アゾ系化合物と金属との金属キレート化合物とか
ら構成されるものであるが、さらに必要に応じて基板上
に下引き層を設けることができる。また、好ましい層構
成の一例としては、記録層上に金、銀、アルミニウムの
様な金属反射層および保護層を設けて高反射率の媒体と
し、追記型の記録メディアとすることが挙げられる。
【0042】前記基板としては、使用するレーザー光に
対して透明なものが好ましく、ガラスや種々のプラスチ
ックが用いられる。プラスチックとしては、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ニトロセルロース、ポリエス
テル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポ
リイミド樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂等が挙
げられるが、高生産性、コスト、耐吸湿性の点から射出
成型ポリカーボネート樹脂基板が特に好ましい。
【0043】本発明の光学記録媒体におけるアゾ系化合
物と金属との金属キレート化合物の記録層の膜厚は10
0Å〜5μm、好ましくは700Å〜3μmである。記
録膜の成膜方法としては、真空蒸着法、スパッタリング
法、ドクターブレード法、キャスト法、スピナー法、浸
漬法等一般に行われている薄膜形成法で成膜することが
できるが、量産性、コスト面からスピナー法が好まし
い。
【0044】また、必要に応じてバインダーを使用する
こともできる。バインダーとしてはポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ケトン樹脂、ニトロセルロ
ース、酢酸セルロース、ポリビニルブチラール、ポリカ
ーボネート等既知のものが用いられる。この場合本発明
のモノアゾ化合物と金属との金属キレート化合物は、樹
脂中に10重量%以上含有されていることが好ましい。
【0045】スピナー法による成膜の場合、回転数は5
00〜8000rpmが好ましく、スピンコートの後、
場合によっては、加熱あるいは溶媒蒸気にあてる等の処
理を行ってもよい。これらの有機色素は1種類の色素を
用いてもよいし、数種類の色素を混合して使用しても構
わない。また、記録層の安定や耐光性向上のために、一
重項酸素クエンチャーとして遷移金属キレート化合物
(たとえば、アセチルアセトナートキレート、ビスフェ
ニルジチオール、サリチルアルデヒドオキシム、ビスジ
チオ−α−ジケトン等)等や、記録感度向上のために金
属系化合物等の記録感度向上剤を含有していてもよい。
ここで金属系化合物とは、遷移金属等の金属が原子、イ
オン、クラスター等の形で化合物に含まれるものを言
い、例えばエチレンジアミン系錯体、アゾメチン系錯
体、フェニルヒドロキシアミン系錯体、フェナントロリ
ン系錯体、ジヒドロキシアゾベンゼン系錯体、ジオキシ
ム系錯体、ニトロソアミノフェノール系錯体、ピリジル
トリアジン系錯体、アセチルアセトナート系錯体、メタ
ロセン系錯体、ポルフィリン系錯体のような有機金属化
合物が挙げられる。金属原子としては特に限定されない
が、遷移金属であることが好ましい。
【0046】他の色素としては別の種類の同系統の化合
物でもよいし、トリアリールメタン系色素、アゾ系色
素、シアニン系色素、アクワリリウム系色素、含金属イ
ンドアニリン系色素、フタロシアニン系色素等他系の色
素でもよい。ドクターブレード法、キャスト法、スピナ
ー法、浸漬法、特にスピナー法等の塗布方法により記録
層を形成する場合の塗布溶媒としては、基板を侵さない
溶媒なら特に限定されない。例えば、ジアセトンアルコ
ール、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン等の
ケトンアルコール系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ等のセロソルブ系溶媒、n−ヘキサン、n−オ
クタン等の炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロ
ヘキサン、n−ブチルシクロヘキサン、t−ブチルシク
ロヘキサン、シクロオクタン等の炭化水素系溶媒、ジイ
ソプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル系
溶媒、テトラフルオロプロパノール、オクタフルオロペ
ンタノール、ヘキサフルオロブタノール等のパーフルオ
ロアルキルアルコール系溶媒、乳酸メチル、乳酸エチ
ル、イソ酪酸メチル等のヒドロキシエステル系溶媒等が
挙げられる。
【0047】本発明の光学記録媒体の記録層は基板の両
面に設けてもよいし、片面に設けてもよいし、記録層を
塗布した基板を貼り合わせても良い。上記のようにして
得られた光学記録媒体への記録は、基板の両面または片
面に設けた記録層に1μm程度に集束したレーザー光、
好ましくは、半導体レーザーの光をあてることにより行
う。レーザー光の照射された部分には、レーザー光エネ
ルギーの吸収による、分解、発熱、溶融等の記録層の熱
的変形が起こる。
【0048】記録された情報の再生は、レーザー光によ
り、熱的変形が起きている部分と起きていない部分の反
射率の差を読み取ることにより行う。本発明の光学記録
媒体について使用されるレーザー光はN2 、He−C
d、Ar、He−Ne、ルビー、半導体、色素レーザー
等が挙げられるが、特に、軽量性、取扱の容易さ、コン
パクト性等の点から半導体レーザーが好適である。
【0049】
【実施例】以下実施例によりこの発明を具体的に説明す
るが、かかる実施例はその要旨を越えない限り、本発明
を限定するものではない。 実施例1 (a)化合物製造例 30%発煙硫酸15ml中、氷浴下、下記構造式〔III
【0050】
【化7】
【0051】で示される2,3,6,7−テトラヒドロ
−1H,5H−ベンゾキノリジン(ジュロリジン)5.
2g(0.03mol)の濃硫酸5ml溶液を滴下し、
1時間室温で撹拌した後50℃で1時間加熱撹拌した。
50mlの氷水にあけ、ジュロリジンスルホン酸誘導体
(下記構造式〔IV〕)水溶液を得た。
【0052】
【化8】
【0053】次に、リン酸6.9g、濃硫酸0.5g中
に下記構造式〔V〕で示される
【0054】
【化9】
【0055】2−アミノ−6−ペンタフルオロエチルチ
オベンゾチアゾール1.50g(5mmol)の酢酸
6.5ml溶液を加え、プロピオン酸6.5ml、硝酸
ナトリウム0.43gを加えたあと、0〜5℃で濃硫酸
1.22gを、0〜−5℃で44%ニトロシル硫酸1.
78gを滴下し、ジアゾ溶液を得た。得られたジアゾ溶
液をメタノール50mlに上記構造式〔IV〕で示される
ジュロリジンスルホン酸誘導体水溶液を1.5等量、尿
素0.2g、酢酸ナトリウム2.0gを溶解させた溶液
に0〜10℃の温度下でアンモニウム水溶液等のアルカ
リ化合物を用いてpH4〜6を保ちながら滴下した。撹
拌後、析出した結晶を濾別し、トルエンで懸洗した後、
乾燥して下記構造式〔VI〕で示される黒緑色粉末1.2
0gを得た。
【0056】
【化10】
【0057】前記のようにして得られた構造式〔VI〕で
示されるアゾ化合物1.0gをメタノール100mlに
溶解し、酢酸ニッケル0.55gのメタノール10ml
溶液を加えたあと、室温で7時間撹拌した。析出した結
晶を濾別し、メタノールを振りかけ洗浄し、乾燥させた
ところ、銅光沢緑色粉末のアゾ色素ニッケルキレート化
合物0.47gを得た。この化合物のλmax(クロロ
ホルム中)は683nm(ε=13.0×104 )であ
った。また、融点は250℃よりも高かった。
【0058】(b)記録媒体例 上記一般式〔VI〕で示されるアゾ系化合物とニッケルと
の金属キレート化合物のエチルセロソルブ2.4wt%
溶液を調整し、濾過して、溶解液を得た。この溶液を直
径120mm、厚さ1.2mmの射出成型ポリカーボネ
ート樹脂基板上に滴下し、スピナー法により塗布した。
塗布後、80℃で5分間乾燥した。次に、この塗布膜の
上にスパッタリング法により、膜厚1000Åの銀膜を
成膜し、反射層を形成した。さらにこの反射層の上に紫
外線硬化性樹脂をスピンコートし、これに紫外線を照射
して硬化させ、厚み5μmの保護層を形成した。
【0059】(b)光記録法 上記記録媒体を5.6m/sで回転させながら、中心波
長780nmの半導体レーザー光で、4倍速記録時の最
適記録パワー10.0mWで照射し、EFM信号を記録
した。パワーマージン(≦BLER100)は24%で
あった。次にこの記録部を中心波長780nmの半導体
レーザーを有するCDプレーヤーで再生したところ、良
好な再生信号を得た。
【0060】実施例2 (a)化合物製造例 リン酸8.9g、濃硫酸0.5g中に下記構造式〔VII
〕で示される
【0061】
【化11】
【0062】2−アミノ−6−tertブチルベンゾチ
アゾール1.03g(5mmol)の酢酸6.5ml溶
液を加え、プロピオン酸6.5ml、硫酸ナトリウム
0.43gを加えたあと、0〜5℃で濃硫酸1.22g
を、0〜−5℃で44%ニトロシル硫酸1.78gを滴
下し、ジアゾ溶液を得た。得られたジアゾ溶液をメタノ
ール50mlに上記構造式〔IV〕で示されるジュロリジ
ンスルホン酸誘導体水溶液を1.5等量、尿素0.2
g、酢酸ナトリウム2.0gを溶解させた溶液に0〜1
0℃の温度下でアンモニウム水溶液等のアルカリ化合物
を用いてpH4〜6を保ちながら滴下した。撹拌後、析
出した結晶を濾別し、トルエンで懸洗した後、乾燥して
下記構造式〔VIII〕で示される黒緑色粉末2.0gを得
た。
【0063】
【化12】
【0064】前記のようにして得られた構造式〔VIII〕
で示されるアゾ化合物1.5gをメタノール100ml
に溶解し、酢酸ニッケル0.95gのメタノール10m
l溶液を加えたあと、室温で6時間撹拌した。析出した
結晶を濾別し、メタノールを振りかけ洗浄し、乾燥させ
たところ、濃紺粉末のアゾ色素ニッケルキレート化合物
1.16gを得た。この化合物のλmax(クロロホル
ム中)は681nm(ε=12.1×104 )であっ
た。また、融点は250℃よりも高かった。
【0065】(b)記録媒体例 上記一般式〔VIII〕で示されるアゾ系化合物とニッケル
との金属キレート化合物のエチルセロソルブ2.4wt
%溶液を調整し、濾過して、溶解液を得た。この溶液を
直径120mm、厚さ1.2mmの射出成型ポリカーボ
ネート樹脂基板上に滴下し、スピナー法により塗布し
た。塗布後、80℃で5分間乾燥した。次に、この塗布
膜の上にスパッタリング法により、膜厚1000Åの銀
膜を成膜し、反射層を形成した。さらにこの反射層の上
に紫外線硬化性樹脂をスピンコートし、これに紫外線を
照射して硬化させ、厚み5μmの保護層を形成した。
【0066】(c)光記録法 上記記録媒体を5.6m/sで回転させながら、中心波
長780の半導体レーザー光で、4倍速記録時の最適記
録パワー10.5mWで照射し、FEM信号を記録し
た。パワーマージン(≦BLER100)は20%であ
った。次にこの記録部を中心波長780nmの半導体レ
ーザーを有するCDプレーヤーで再生したところ、良好
な再生信号を得た。
【0067】実施例3 (a)化合物製造例 リン酸8.9g、濃硫酸0.5g中に下記構造式〔IX〕
で示される
【0068】
【化13】
【0069】2−アミノ−6−(1,1,2,2−テト
ラフルオロエトキシ)ベンゾチアゾール2.66g(1
0mmol)の酢酸13ml溶液を加え、プロピオン酸
13ml、硫酸ナトリウム0.86gを加えたあと、0
〜5℃で濃硫酸2.45gを、0〜−5℃で44%ニト
ロシル硫酸3.56gを滴下し、ジアゾ溶液を得た。得
られたジアゾ溶液をメタノール50mlに上記構造式
〔IV〕で示されるジュロリジンスルホン酸誘導体水溶液
を1.5等量、尿素0.4g、酢酸ナトリウム4.0g
を溶解させた溶液に0〜10℃の温度下でアンモニウム
水溶液等のアルカリ化合物を用いてpH4〜6を保ちな
がら滴下した。撹拌後、析出した結晶を濾別し、トルエ
ンで懸洗した後、乾燥して下記構造式〔X〕で示される
濃紺色粉末4.6gを得た。
【0070】
【化14】
【0071】前記のようにして得られた構造式〔X〕で
示されるアゾ化合物4.5gをメタノール200mlに
溶解し、酢酸ニッケル3.20gのメタノール30ml
溶液を加えたあと、室温で2時間半撹拌した。析出した
結果を濾別し、メタノールを振りかけ洗浄し、乾燥させ
たところ、銅色粉末のアゾ色素ニッケルキレート化合物
3.36gを得た。この化合物のλmax(クロロホル
ム中)は682nm(ε=11.8×104 )であっ
た。また、融点は250℃よりも高かった。
【0072】(b)記録媒体例 上記一般式〔X〕で示されるアゾ系化合物とニッケルと
の金属キレート化合物のエチルセロソルブ2.4wt%
溶液を調整し、濾過して、溶解液を得た。この溶液を直
径120mm、厚さ1.2mmの射出成型ポリカーボネ
ート樹脂基板上に滴下し、スピナー法により塗布した。
塗布後、80℃で5分間乾燥した。次に、この塗布膜の
上にスパッタリング法により、膜厚1000Åの銀膜を
成膜し、反射層を形成した。さらにこの反射層の上に紫
外線硬化性樹脂をスピンコートし、これに紫外線を照射
して硬化させ、厚み5μmの保護層を形成した。
【0073】(b)光記録法 上記記録媒体を5.6m/sで回転させながら、中心波
長780nmの半導体レーザー光で、4倍速記録時の最
適記録パワー11.5mWで照射し、EFM信号を記録
した。パワーマージン(≦BLER100)は23%で
あった。次にこの記録部を中心波長780nmの半導体
レーザーを有するCDプレーヤーで再生したところ、良
好な再生信号を得た。
【0074】実施例4 (a)化合物例 下記構造式〔XII 〕で示されるトリメチルキノリン6.
7gとクロロブロモプロパン3.9gを窒素気流下10
時間環流させ、室温に放置後ろかして白色結晶得た。そ
れを水に溶解し、NaClで中和し、酢酸エチルで抽出
して、かっ色のトリメチルジュロリジン(下記構造式
〔XIII〕を得た。
【0075】
【化15】
【0076】30%発煙硫酸15ml中、氷溶下、上記
構造式〔XIII〕で示されるトリメチルジュロリジン6.
4g(0.03mol)の濃硫酸5ml溶液を滴下し、
1時間室温で攪拌した後50℃で1時間加熱攪拌した。
50mlの氷水にあけ、置換ジュロリジンスルホン酸誘
導体(下記構造式〔XIV 〕)水溶液を得た。
【0077】
【化16】
【0078】次に、リン酸17.8g、濃硫酸1.0g
中に前記構造式〔VII 〕で示される2−アミノ−6−t
ertブチルベンゾチアゾール2.06g(10mmo
l)の酢酸13ml溶液を加え、プロピオン酸13m
l、硫酸ナトリウム0.86gを加えたあと、0〜5℃
で濃硫酸2.45gを、0〜−5℃で44%ニトロシル
硫酸3.56gを滴下し、ジアゾ溶液を得た。得られた
ジアゾ溶液をメタノール50mlに前記構造式〔XIV 〕
で示されるジュロリジンスルホン酸誘導体水溶液を1.
5等量、尿素0.4g、酢酸ナトリウム4.0gを溶解
させた溶液に0〜10℃の温度下でアンモニウム水溶液
等のアルカリ化合物を用いてpH4〜6を保ちながら滴
下した。攪拌後、析出した結晶を濾別し、トルエンで懸
洗した後、乾燥して下記構造式〔XV〕で示される青紫色
粉末7.0gを得た。
【0079】
【化17】
【0080】前記のようにして得られた構造式〔XV〕で
示されるアゾ化合物5.0gをメタノール100mlに
溶解し、酢酸ニッケル2.9gのメタノール20ml溶
液を加えたあと、室温で5時間攪拌した。析出した結晶
を濾別し、メタノールを振りかけ洗浄し、乾燥させたと
ころ、濃紺茶粉末のアゾ色素ニッケルキレート化合物
2.69gを得た。この化合物のλmax(クロロホル
ム中)は686nm(ε=11.9×104 )であっ
た。また、融点は250℃よりも高かった。この様にし
て得られたアゾ色素ニッケルキレート化合物を用い、実
施例1の(b)記録媒体例に準ずる方法にて、光学記録
媒体を製造することができる。
【0081】比較例 (a)記録媒体例 下記化合物〔XI〕のニッケルキレート化合物を用い、同
様にして記録媒体を作成した。
【0082】
【化18】
【0083】(b)光記録法 上記記録媒体を5.6m/sで回転させながら、中心波
長780nmの半導体レーザー光で記録したところ、E
FM信号を記録するために最適記録パワー13.5mW
が必要で、パワーマージン(≦BLER100)は17
%であり、実施例1〜3に示した本発明の光記録媒体と
比べ、記録感度、反射率ともに劣るものであった。
【0084】
【発明の効果】本発明のアゾ系化合物と金属との金属キ
レート化合物を記録層とする光学記録媒体は、高感度、
パワーマージンが広く、高速記録特性に優れ、高速記録
時の感度が良好で工業的に極めて有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/26 G11B 7/24 516

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にレーザーによる情報の書き込み
    および/または読み取りが可能な記録層が設けられた光
    学記録媒体において、該記録層が下記一般式〔I〕一般
    式〔I〕 【化1】 (式中、Aはそれが結合している炭素原子および窒素原
    子と一緒になって複素環を形成する残基を表わし、Xは
    水酸基を除く活性水素を有する基を表わす。ジュロリジ
    ン環は置換されていてもよい。)で示されるアゾ系化合
    物と金属との金属キレート化合物を含有することを特徴
    とする光学記録媒体。
  2. 【請求項2】 該Xが、スルホン基、アミノ基、カルボ
    キシル基、アルキルスルホンアミノ基又はホルミルアミ
    ド基のいずれかである請求項1記載の光学記録媒体。
  3. 【請求項3】 該Xが、スルホン基、アミノ基、アルキ
    ルスルホンアミノ基又はホルミルアミド基のいずれかで
    ある請求項1記載の光学記録媒体。
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FR2912912B1 (fr) * 2007-02-23 2009-08-14 Oreal Composition de coloration comprenant au moins un colorant azoique cationique a motif julolidine et au moins un colorant direct nitre particulier et procede de coloration
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