JP2001199169A - 光学記録媒体 - Google Patents

光学記録媒体

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JP2001199169A
JP2001199169A JP2000011290A JP2000011290A JP2001199169A JP 2001199169 A JP2001199169 A JP 2001199169A JP 2000011290 A JP2000011290 A JP 2000011290A JP 2000011290 A JP2000011290 A JP 2000011290A JP 2001199169 A JP2001199169 A JP 2001199169A
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JP
Japan
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group
ring
recording medium
optical recording
carbon atoms
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Pending
Application number
JP2000011290A
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English (en)
Inventor
Yutaka Kurose
裕 黒瀬
Yuko Okijima
祐子 大木島
Takashi Teruda
尚 照田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高感度で、高速での光学的情報記録再生に適
した記録媒体に使用できる色素を提供する。 【解決手段】 基板上にレーザーによる書き込みおよび
/または読み取りが可能な記録層を設けた光学記録媒体
であり、該記録層が下記一般式(1)で示されるアゾ系
化合物と金属とのアゾ金属キレート色素を含有すること
を特徴とする光学記録媒体。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アゾ系化合物と金
属とのアゾ金属キレート色素と、これを用いた光学記録
媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザーを用いる光学記録は、高密度の
情報の記録保存およびその再生を可能とするため、近年
特に開発が活発に取りすすめられている。該記録に用い
る媒体として、従来提案されている光学記録媒体として
は、光磁気記録媒体、相変化型光学記録媒体、カルコゲ
ン酸化物光学記録媒体、有機色素系光学記録媒体等があ
る。これらの中で、安価で製造プロセスも簡便であると
いう点で、有機色素系光学記録媒体は有意なものである
と考えられている。有機色素系光学記録媒体としては追
記可能なコンパクトディスク(CD―R)として、反射
率の高い金属層を有機色素層の上に積層したタイプのも
のが量産されている。CD―Rの記録層に用いる色素と
しては、シアニン系色素、フタロシアニン系色素、金属
キレート系色素など種々のものが提案され、実用化がな
されているが、本発明者らは、耐光性、耐環境性に優れ
る金属キレート色素に着目し、特再表平3―818057、特
開平6―65514などに始まり、この系統の色素を用
いた光学記録媒体を多数提案してきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近はコンピューター
の高速化に伴い、従来の8倍以上の高速で書き込みので
きるCD―Rが市場では求められている。このような高
速記録可能な光学記録媒体として、本発明者らは既に特
願平11―125645、特願平11―210397等
を提案してきたが、今般新たに高速記録に対応可能な、
記録感度が改良された、光学記録媒体を得ることのでき
る、アゾ金属キレート色素を見い出した。
【0004】
【発明を解決するための手段】本発明者らはこの目的を
達成するべく鋭意検討を重ねた結果、ジアゾ成分として
環状化合物を縮合させた2―アミノベンゾチアゾールを
用いて得られるアゾ系化合物と、金属とから形成される
アゾ金属キレート色素を記録層に用いることにより、記
録感度の優れて良好な光学記録媒体が得られることを見
いだした。すなわち本発明は基板上にレーザーによる書
き込みおよび/または読み取りが可能な記録層を設けた
光学記録媒体であり、該記録層が下記一般式(1)で示
されるアゾ系化合物と金属とのアゾ金属キレート色素を
含有することを特徴とする光学記録媒体
【0005】
【化4】
【0006】(式中、環Aはチアゾール環の他に縮合環
を有するベンゼン環を表し、環Bは置換基を有していて
もよい芳香族炭化水素環を表し、Yは活性水素を有する
基を表す。)および該金属キレート色素に存する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明につき詳細に説明す
る。本発明の金属キレート色素を記録層に用いた光学記
録媒体は耐光性、対環境性が良好でしかも記録感度が高
いという特長を有している。一般式(1)において環A
はチアゾール環の他に縮合環を有するベンゼン環であ
り、更に置換基を有していてもよい。環Aにチアゾール
環とは別に縮合する環は、炭化水素環であっても、複素
環であってもよく、5員環または6員環が好ましい。な
お、飽和していても、不飽和でもよいが、現行の光学記
録媒体、およびより短波長のレーザーによる光学記録媒
体への使用に適するという点からは、最大吸収波長が長
波長側へシフトしすぎない飽和の環が、より好ましい。
一般式(1)における
【0008】
【化5】
【0009】の構造の例としては具体的には以下のもの
が挙げられる。
【0010】
【化6】
【0011】(式中、R1 〜R60はそれぞれ独立して水
素原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、sec
−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素
数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基;トリフルオロ
メチル基、ペンタフルオロエチル基、2−フルオロエチ
ル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリ
フルオロエチル基、2H−テトラフルオロエチル基、ヘ
プタフルオロ−n−プロピル基、3,3,3−トリフル
オロプロピル基、1H,1H−ペンタフルオロプロピル
基、1H,1H,3H−テトラフルオロプロピル基、パ
ーフルオロ−n−ブチル基、1H,1H−ヘプタフルオ
ロブチル基、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブチル
基、パーフルオロ−n−ペンチル基、1H,1H,5H
−オクタフルオロペンチル基、パーフルオロ−n−ヘキ
シル基、2−(パーフルオロブチル)エチル基等の炭素
数1〜6の直鎖のフッ化アルキル基;
【0012】1−(トリフルオロメチル)テトラフルオ
ロエチル基、1−(トリフルオロメチル)−2,2,2
−トリフルオロエチル基、1−(トリフルオロメチル)
エチル基、1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフル
オロエチル基、1−(フルオロメチル)−2−フルオロ
エチル基、パーフルオロ−1,1−ジメチルエチル基、
1,1−ジ(トリフルオロメチル)エチル基、1−(ト
リフルオロエチル)−1−メチルエチル基、1−メチル
−1H−パーフルオロプロピル基、1−メチル−1H−
パーフルオロブチル基、2,2−ジ(トリフルオロメチ
ル)プロピル基、2−メチル−4,4,4−トリフルオ
ロブチル基、パーフルオロ−3−メチルブチル基、2−
(パーフルオロ−1−メチルエチル)エチル基、3−
(パーフルオロ−1−メチルエチル)プロピル基等の炭
素数1〜6の分岐のフッ化アルキル基;
【0013】トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロ
メトキシ基、2−フルオロエトキシ基、2,2−ジフル
オロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ
基、2H−テトラフルオロエトキシ基、ヘプタフルオロ
−n−プロポキシ基、3,3,3−トリフルオロプロポ
キシ基、1H,1H−ペンタフルオロプロポキシ基、1
H,1H,3H−テトラフルオロプロポキシ基、パーフ
ルオロ−n−ブトキシ基、1H,1H−ヘプタフルオロ
ブトキシ基、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブトキ
シ基、パーフルオロ−n−ペンチルオキシ基、1H,1
H,5H−オクタフルオロペンチルオキシ基、パーフル
オロ−n−ヘキシルオキシ基、2−(パーフルオロブチ
ル)エトキシ基等の炭素数1〜6の直鎖のフッ化アルコ
キシ基;1−(トリフルオロメチル)テトラフルオロエ
トキシ基、1−(トリフルオロメチル)−2,2,2−
トリフルオロエトキシ基、1−(トリフルオロメチル)
エトキシ基、1−(ジフルオロメチル)−2,2−ジフ
ルオロエトキシ基、1−(フルオロメチル)−2−フル
オロエトキシ基、パーフルオロ−1,1−ジメチルエト
キシ基、1,1−ジ(トリフルオロメチル)エトキシ
基、1−(トリフルオロエチル)−1−メチルエトキシ
基、1−メチル−1H−パーフルオロプロポキシ基、1
−メチル−1H−パーフルオロブトキシ基、2,2−ジ
(トリフルオロメチル)プロポキシ基、2−メチル−
4,4,4−トリフルオロブトキシ基、パーフルオロ−
3−メチルブトキシ基、2−(パーフルオロ−1−メチ
ルエチル)エトキシ基、3−(パーフルオロ−1−メチ
ルエチル)プロポキシ基等の炭素数1〜6の分岐のフッ
化アルコキシ基;
【0014】シクロプロピル基、シクロブチル基、シク
ロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜6の環
状のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポ
キシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、tert
−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキ
シ基、n−ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6のアルコ
キシ基;アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イ
ソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイ
ル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基等の炭素数2〜
7のアルキルカルボニル基;ビニル基、プロペニル基、
ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の炭素数2
〜6の直鎖または分岐のアルケニル基;シクロペンテニ
ル基、シクロヘキセニル等の炭素数3〜6の環状のアル
ケニル基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲ
ン原子;ホルミル基;
【0015】ヒドロキシル基;カルボニル基;ヒドロキ
シメチル基、ヒドロキシエチル基等の炭素数1〜6のヒ
ドロキシアルキル基;メトキシカルボニル基、エトキシ
カルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロ
ポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、te
rt−ブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボ
ニル基、n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシ
ルオキシカルボニル基等の炭素数2〜7のアルコキシカ
ルボニル基;シアノ基;アミノ基;
【0016】メチルアミノ基、エチルアミノ基、n−プ
ロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、ジメチルアミノ
基、ジエチルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、ジ
−n−ブチルアミノ基等の炭素数1〜10のアルキルア
ミノ基;メトキシカルボニルメチル基、メトキシカルボ
ニルエチル基、エトキシカルボニルメチル基、エトキシ
カルボニルエチル基、n−プロポキシカルボニルエチル
基、n−プロポキシカルボニルプロピル基、イソプロポ
キシカルボニルメチル基、イソプロポキシカルボニルエ
チル基等の炭素数3〜7のアルコキシカルボニルアルキ
ル基;メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ
基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、tert
−ブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、n−ペンチル
チオ基、n−ヘキシルチオ基等の炭素数1〜6のアルキ
ルチオ基;
【0017】トリフルオロメチルチオ基、ペンタフルオ
ロエチルチオ基、2−フルオロエチルチオ基、2,2−
ジフルオロエチルチオ基、2,2,2−トリフルオロエ
チルチオ基、2H−テトラフルオロエチルチオ基、ヘプ
タフルオロ−n−プロピルチオ基、3,3,3−トリフ
ルオロプロピルチオ基、1H,1H−ペンタフルオロプ
ロピルチオ基、1H,1H,3H−テトラフルオロプロ
ピルチオ基、パーフルオロ−n−ブチルチオ基、1H,
1H−ヘプタフルオロブチルチオ基、1H,1H,3H
−ヘキサフルオロブチルチオ基、パーフルオロ−n−ペ
ンチルチオ基、1H,1H,3H−オクタフルオロペン
チルチオ基、パーフルオロ−n−ヘキシルチオ基、2−
(パーフルオロブチル)エチルチオ基等の炭素数1〜6
の直鎖のフッ化アルキルチオ基;
【0018】1−(トリフルオロメチル)テトラフルオ
ロエチルチオ基、1−(トリフルオロメチル)−2,
2,2−トリフルオロエチルチオ基、1−(トリフルオ
ロメチル)エチルチオ基、1−(ジフルオロメチル)−
2,2−ジフルオロエチルチオ基、1−(フルオロメチ
ル)−2−フルオロエチルチオ基、パーフルオロ−1,
1−ジメチルエチルチオ基、1,1−ジ(トリフルオロ
メチル)エチルチオ基、1−(トリフルオロエチル)−
1−メチルエチルチオ基、1−メチル−1H−パーフル
オロプロピルチオ基、1−メチル−1H−パーフルオロ
ブチルチオ基、2,2−ジ(トリフルオロメチル)プロ
ピルチオ基、2−メチル−4,4,4−トリフルオロブ
チルチオ基、パーフルオロ−3−メチルブチルチオ基、
2−(パーフルオロ−1−メチルエチル)エチルチオ
基、3−(パーフルオロ−1−メチルエチル)プロピル
チオ基等の炭素数1〜6の分岐のフッ化アルキルチオ
基;メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−プ
ロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、n−
ブチルスルホニル基、tert−ブチルスルホニル基、
sec−ブチルスルホニル基、n−ペンチルスルホニル
基、n−ヘキシルスルホニル基等の炭素数1〜6のアル
キルスルホニル基;
【0019】トリフルオロメチルスルホニル基、ペンタ
フルオロエチルスルホニル基、2−フルオロエチルスル
ホニル基、2,2−ジフルオロエチルスルホニル基、
2,2,2−トリフルオロエチルスルホニル基、2H−
テトラフルオロエチルスルホニル基、ヘプタフルオロ−
n−プロピルスルホニル基、3,3,3−トリフルオロ
プロピルスルホニル基、1H,1H−ペンタフルオロプ
ロピルスルホニル基、1H,1H,3H−テトラフルオ
ロプロピルスルホニル基、パーフルオロ−n−ブチルス
ルホニル基、1H,1H−ヘプタフルオロブチルスルホ
ニル基、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブチルスル
ホニル基、パーフルオロ−n−ペンチルスルホニル基、
1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルスルホニル
基、パーフルオロ−n−ヘキシルスルホニル基、2−
(パーフルオロブチル)エチルスルホニル基等の炭素数
1〜6の直鎖のフッ化アルキルスルホニル基;
【0020】1−(トリフルオロメチル)テトラフルオ
ロエチルスルホニル基、1−(トリフルオロメチル)−
2,2,2−トリフルオロエチルスルホニル基、1−
(トリフルオロメチル)エチルスルホニル基、1−(ジ
フルオロメチル)−2,2−ジフルオロエチルスルホニ
ル基、1−(フルオロメチル)−2−フルオロエチルス
ルホニル基、パーフルオロ−1,1−ジメチルエチルス
ルホニル基、1,1−ジ(トリフルオロメチル)エチル
スルホニル基、1−(トリフルオロエチル)−1−メチ
ルエチルスルホニル基、1−メチル−1H−パーフルオ
ロプロピルスルホニル基、1−メチル−1H−パーフル
オロブチルスルホニル基、2,2−ジ(トリフルオロメ
チル)プロピルスルホニル基、2−メチル−4,4,4
−トリフルオロブチルスルホニル基、パーフルオロ−3
−メチルブチルスルホニル基、2−(パーフルオロ−1
−メチルエチル)エチルスルホニル基、3−(パーフル
オロ−1−メチルエチル)プロピルスルホニル基等の炭
素数1〜6の分岐のフッ化アルキルスルホニル基;
【0021】置換基を有していてもよい炭素数6〜16
のアリール基;置換基を有していてもよい炭素数7〜1
7のアリールカルボニル基;−CR61=C(CN)R62
(R60は水素原子、または前記R1 〜R60において定義
したものと同義の炭素数1〜6のアルキル基を表わし、
62はシアノ基または前記R1 〜R19において定義した
ものと同義の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基を
表わす。)のいずれかである。
【0022】なおR1 〜R60として挙げた基のうちより
好ましいものは、環Aに対する縮合環の位置により異な
るが、水素原子、アルキル基、フッ素原子、フッ素化ア
ルキル基、フッ素化アルコキシ基、アルキルチオ基、フ
ッ素化アルキルチオ基である。環Aに対する縮合環の位
置としては、チアゾール環、環A、および環Aに縮合す
る環が一直線上に並ぶ位置関係、すなわちアゾ系化合物
が下記一般式(2)
【0023】
【化7】
【0024】(式中、環Dは環A’に縮合している環を
表し、環A’は環D及びチアゾール環が縮合していない
炭素原子に置換基を有していてもよいベンゼン環を表
す。環BおよびYは一般式(1)におけると同義であ
る。)で表される場合が好ましい。
【0025】
【化8】
【0026】構造としてあげたもののうち、より好まし
いのは
【0027】
【化9】
【0028】であり、さらに好ましいのは
【0029】
【化10】
【0030】である。一般式(1)において、環Bは芳
香族炭化水素環であり、Yの他に置換基を有していても
良い。より好ましくは、環Bは
【0031】
【化11】
【0032】(式中、ベンゼン環B′はYおよび−NG
1 2 以外の置換基を有していても良く、G1 およびG
2 は、各々独立に、水素原子、置換基を有していてもよ
いアルキル基、置換基を有していてもよいアリール基、
置換基を有していてもよいアルケニル基または置換基を
有していてもよいシクロアルキル基を表す。またG1
1 と、G2 はC2 と結合して、各々ベンゼン環Bに縮
合する環を形成する残基であってもよく、G1 とG2
結合して環を形成してもよい。Yは活性水素を有する基
を表す。) G1 およびG2 が各々独立に、水素原子、置換基を有し
ていてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいア
リール基、置換基を有していてもよいアルケニル基また
は置換基を有していてもよいシクロアルキル基を表す場
合、具体的には、水素原子;
【0033】メチル基、エチル基、n−プロピル基、イ
ソプロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、s
ec−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n
−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ド
デシル基、n−オクタデシル基等の炭素数1〜20の直
鎖または分岐のアルキル基、好ましくは炭素数1〜10
の直鎖または分岐のアルキル基、より好ましくは炭素数
1〜6の直鎖または分岐のアルキル基;フェニル基、ト
リル基、キシリル基、ナフチル基等の炭素数6〜12の
アリール基;
【0034】ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、
イソプロペニル基、2−ブテニル基、1,3−ブタジエ
ニル基、2−ペンテニル基、ヘキセニル基等の炭素数2
〜10の直鎖または分岐のアルケニル基;またはシクロ
プロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シク
ロヘキシル基等の炭素数3〜10の環状のアルキル基が
挙げられる。かかる炭素数1〜20の直鎖または分岐の
アルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数2〜
10の直鎖または分岐のアルケニル基および炭素数3〜
10の環状のアルキル基は、メトキシ基、エトキシ基、
n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ
基、tert−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、n−
ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチ
ルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ
基等の炭素数1〜10のアルコキシ基;
【0035】メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ
基、プロポキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、エト
キシエトキシ基、プロポキシエトキシ基、メトキシプロ
ポキシ基、エトキシプロポキシ基、メトキシブトキシ
基、エトキシブトキシ基等の炭素数2〜12のアルコキ
シアルコキシ基;メトキシメトキシメトキシ基、メトキ
シメトキシエトキシ基、メトキシエトキシメトキシ基、
メトキシエトキシエトキシ基、エトキシメトキシメトキ
シ基、エトキシメトキシエトキシ基、エトキシエトキシ
メトキシ基、エトキシエトキシエトキシ基等の炭素数3
〜15のアルコキシアルコキシアルコキシ基;
【0036】アリルオキシ基;フェニル基、トリル基、
キシリル基、ナフチル基等の炭素数6〜12のアリール
基;フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ
基、ナフチルオキシ基等の炭素数6〜12のアリールオ
キシ基;シアノ基;ニトロ基;ヒドロキシ基;テトラヒ
ドロフリル基;
【0037】メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホ
ニルアミノ基、n−プロピルスルホニルアミノ基、イソ
プロピルスルホニルアミノ基、n−ブチルスルホニルア
ミノ基、tert−ブチルスルホニルアミノ基、sec
−ブチルスルホニルアミノ基、n−ペンチルスルホニル
基アミノ、n−ヘキシルスルホニルアミノ基等の炭素数
1〜6のアルキルスルホニルアミノ基;フッ素原子、塩
素原子、臭素原子等のハロゲン基;メトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル
基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボ
ニル基、tert−ブトキシカルボニル基、sec−ブ
トキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル
基、n−ヘキシルオキシカルボニル基等の炭素数2〜7
のアルコキシカルボニル基;
【0038】メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボ
ニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソ
プロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオ
キシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、sec
−ブチルカルボニルオキシ基、n−ペンチルカルボニル
オキシ基、n−ヘキシルカルボニルオキシ基等の炭素数
2〜7のアルキルカルボニルオキシ基;メトキシカルボ
ニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロ
ポキシカルボニルオキシ基、イソプロポキシカルボニル
オキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基、tert
−ブトキシカルボニルオキシ基、sec−ブトキシカル
ボニルオキシ基、n−ペンチルオキシカルボニルオキシ
基、n−ヘキシルオキシカルボニルオキシ基等の炭素数
2〜7のアルコキシカルボニルオキシ基等で置換されて
いてもよい。
【0039】さらにG1 およびG2 が、各々前述の炭素
数6〜12のアリール基および前述の炭素数3〜10の
環状のアルキル基である場合は、メチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、te
rt−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、
n−ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖または分岐のア
ルキル基;ビニル基;のいずれかで置換されていてもよ
い。一般式(1)におけるベンゼン環Bは、Yおよび−
NG2 3 の他に置換基を有していてもよく、該置換基
としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、se
c−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭
素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基;メトキシ
基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ
基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、sec−
ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキ
シ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基;フッ素原子、塩
素原子、臭素原子等のハロゲン基;シアノ基;ニトロ
基;メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−プ
ロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、n−
ブチルスルホニル基、tert−ブチルスルホニル基、
sec−ブチルスルホニル基、n−ペンチルスルホニル
基、n−ヘキシルスルホニル基等の炭素数1〜6のアル
キルスルホニル基;
【0040】メトキシカルボニル基、エトキシカルボニ
ル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカ
ルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、tert−ブ
トキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、
n−ペンチルオキシカルボニル基、n−ヘキシルオキシ
カルボニル基等の炭素数2〜7のアルコキシカルボニル
基;およびチオシアナート基などが挙げられる。一般式
(1)において、G1 がC1 と、G2 がC2 と結合し
て、各々ベンゼン環B′に縮合する環を形成する場合、
およびG1 とG2 が結合して環を形成する場合として、
具体的には、下記のような構造が挙げられる。
【0041】
【化12】
【0042】(G3 :水素原子または置換されていても
よいアルキル基) G1 がC1 と、G2 がC2 と結合して形成する環は、G
3 以外の置換基を有していてもよい。環の大きさは5員
環または6員環が好ましく、6員環が特に好ましい。G
3 は水素原子または置換基を有していてもよいアルキル
基であり、該アルキル基は例えば、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
tert−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル
基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル
基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−オクタデシル
基等の炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルキル基、
好ましくは炭素数1〜10の直鎖または分岐のアルキル
基、より好ましくは炭素数1〜6の直鎖または分岐のア
ルキル基である。
【0043】かかる炭素数1〜20の直鎖または分岐の
アルキル基はメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ
基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブ
トキシ基、sec−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ
基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n
−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基等の炭素数1
〜10のアルコキシ基;メトキシメトキシ基、エトキシ
メトキシ基、プロポキシメトキシ基、メトキシエトキシ
基、エトキシエトキシ基、プロポキシエトキシ基、メト
キシプロポキシ基、エトキシプロポキシ基、メトキシブ
トキシ基、エトキシブトキシ基等の炭素数2〜12のア
ルコキシアルコキシ基;
【0044】メトキシメトキシメトキシ基、メトキシメ
トキシエトキシ基、メトキシエトキシメトキシ基、メト
キシエトキシエトキシ基、エトキシメトキシメトキシ
基、エトキシメトキシエトキシ基、エトキシエトキシメ
トキシ基、エトキシエトキシエトキシ基等の炭素数3〜
15のアルコキシアルコキシアルコキシ基;アリルオキ
シ基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基
等の炭素数6〜12のアリール基;フェノキシ基、トリ
ルオキシ基、キシリルオキシ基、ナフチルオキシ基等の
炭素数6〜12のアリールオキシ基;シアノ基;ニトロ
基;ヒドロキシ基;テトラヒドロフリル基;
【0045】メチルスルホニルアミノ基、エチルスルホ
ニルアミノ基、n−プロピルスルホニルアミノ基、イソ
プロピルスルホニルアミノ基、n−ブチルスルホニルア
ミノ基、tert−ブチルスルホニルアミノ基、sec
−ブチルスルホニルアミノ基、n−ペンチルスルホニル
基アミノ、n−ヘキシルスルホニルアミノ基等の炭素数
1〜6のアルキルスルホニルアミノ基;フッ素原子、塩
素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メトキシカルボニ
ル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニ
ル基、イソプロポキシカルボニル基、n−ブトキシカル
ボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、sec−
ブトキシカルボニル基、n−ペンチルオキシカルボニル
基、n−ヘキシルオキシカルボニル基等の炭素数2〜7
のアルコキシカルボニル基;
【0046】メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボ
ニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソ
プロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオ
キシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、sec
−ブチルカルボニルオキシ基、n−ペンチルカルボニル
オキシ基、n−ヘキシルカルボニルオキシ基等の炭素数
2〜7のアルキルカルボニルオキシ基;メトキシカルボ
ニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロ
ポキシカルボニルオキシ基、イソプロポキシカルボニル
オキシ基、n−ブトキシカルボニルオキシ基、tert
−ブトキシカルボニルオキシ基、sec−ブトキシカル
ボニルオキシ基、n−ペンチルオキシカルボニルオキシ
基、n−ヘキシルオキシカルボニルオキシ基等の炭素数
2〜7のアルコキシカルボニルオキシ基等で置換されて
いてもよい。
【0047】これらG3 の中で、特に好ましいのは、無
置換のアルキル基、ハロゲン原子またはアルケニル基で
置換されたアルキル基である。G1 がC1 と、G2 がC
2 と結合して形成する環が、G3 以外に有する置換基と
しては、ハロゲン原子、置換されていてもよい直鎖また
は分岐のアルキル基、置換されていてもよい直鎖または
分岐のアルコキシ基等が挙げられる。置換されていても
よい直鎖または分岐のアルキル基としては、G3 として
挙げたものがいずれも使用できるが、中でも無置換のア
ルキル基またはハロゲン化アルキル基が好ましい。
【0048】また置換されていてもよい直鎖または分岐
のアルコキシ基としても、そのアルキル鎖部分がG3
「置換されていてもよい直鎖または分岐のアルキル基」
として挙げたもののいずれかであるアルコキシ基が使用
できるが、中でも好ましいのは、無置換のアルコキシ基
およびハロゲン化アルコキシ基である。なお、G1 およ
びG2 としては、各々別個の基であるよりG1 とC1
2 とC2 、或いはG1 とG2 が結合している方が記録
特性の点から好ましい。
【0049】前記一般式(1)において、Yとしては−
SH、−SO2 H、−SO3 H−、−NH2 、−NH
R、−OH、−COOH、−B(OH)2 、−PO(O
H)2、−NHCOH、−NHCOR、−NHSO2
等の活性水素を有する基が挙げられる。中でも好ましい
のは、−SO3 H、−NH2 、−NHR、−COOH、
−NHCOH、−NHSO2 Rであり、最も好ましく
は、−SO3 H、−COOH、−OH、−NHSO2
である。ここでRとしては、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、tert
−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、n−
ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基;またはフェ
ニル基を表し、これらはフッ素原子、塩素原子、臭素原
子等のハロゲン原子で置換されていても良い。なお、Y
が−SO3 Hのように陰イオンが解離し得る基である場
合、金属キレート色素形成に際しては該アゾ系色素をそ
のままの形で用いても、また陽イオンとの塩の形で用い
ても良い。陽イオンとしては、Na、Li、K等の無機
系の陽イオンまたは
【0050】
【化13】
【0051】等の有機系の陽イオンが挙げられる。本発
明のアゾ金属キレート色素を形成する、アゾ系化合物の
具体例としては、以下のものが挙げられる。各構造式
中、Xは水素または1価の陽イオンを表す。
【0052】
【化14】
【0053】
【化15】
【0054】本発明において、アゾ系化合物とキレート
化合物を形成する金属としては、特に制限はないが、遷
移金属が好ましく、Ni、Co、Fe、Zn、Cu、P
d、Pt、Ru、Rh、Osがより好ましく、中でもN
i、Co、Cuが特に好ましい。本発明の光学記録媒体
は、基本的には基板と前記アゾ系化合物と金属との金属
キレート化合物とから構成されるものであるが、さらに
必要に応じて基板上に下引き層を設けることができる。
また、好ましい層構成の一例としては、記録層上に金、
銀、アルミニウムの様な金属反射層および保護層を設け
て高反射率の媒体とし、追記型の記録メディアとするこ
とが挙げられる。
【0055】前記基板としては、使用するレーザー光に
対して透明なものが好ましく、ガラスや種々のプラスチ
ックが用いられる。このような基板としては、例えばア
クリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリオレフィン系樹脂(特に非晶質ポリオレフィ
ン)、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキ
シ樹脂等の樹脂からなるもの、ガラスからなるもの、ガ
ラス上に光硬化性樹脂等の放射線硬化性樹脂からなる樹
脂層を設けたもの等を使用することができる。高生産
性、コスト、耐吸湿性などの点からは、射出成型ポリカ
ーボネートが好ましい。耐薬品性、耐吸湿性などの点か
らは、非晶質ポリオレフィンが好ましい。また高速応答
性などの点からは、ガラス基板が好ましい。記録層に接
して樹脂基板または樹脂層を設け、その樹脂基板または
樹脂層上に記録再生光の案内溝やピットを有していても
よい。
【0056】本発明の光学記録媒体におけるアゾ系化合
物と金属との金属キレート色素の記録層の膜厚は100
Å〜5μm、好ましくは700Å〜3μmである。記録
膜の成膜方法としては、真空蒸着法、スパッタリング
法、ドクターブレード法、キャスト法、スピナー法、浸
漬法等一般に行われている薄膜形成法で成膜することが
できるが、量産性、コスト面からスピナー法が好まし
い。また、必要に応じてバインダーを使用することもで
きる。バインダーとしてはポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、ケトン樹脂、ニトロセルロース、酢
酸セルロース、ポリビニルブチラール、ポリカーボネー
ト等既知のものが用いられる。この場合本発明のモノア
ゾ化合物と金属との金属キレート化合物は、樹脂中に1
0重量%以上含有されていることが好ましい。
【0057】スピナー法による成膜の場合、回転数は5
00〜8000rpmが好ましく、スピンコートの後、
場合によっては、加熱あるいは溶媒蒸気にあてる等の処
理を行ってもよい。これらの有機色素は1種類の色素を
用いてもよいし、数種類の色素を混合して使用しても構
わない。また、記録層の安定や耐光性向上のために、一
重項酸素クエンチャーとして遷移金属キレート化合物
(たとえば、アセチルアセトナートキレート、ビスフェ
ニルジチオール、サリチルアルデヒドオキシム、ビスジ
チオ−α−ジケトン等)等や、記録感度向上のために金
属系化合物等の記録感度向上剤を含有していてもよい。
ここで金属系化合物とは、遷移金属等の金属が原子、イ
オン、クラスター等の形で化合物に含まれるものを言
い、例えばエチレンジアミン系錯体、アゾメチン系錯
体、フェニルヒドロキシアミン系錯体、フェナントロリ
ン系錯体、ジヒドロキシアゾベンゼン系錯体、ジオキシ
ム系錯体、ニトロソアミノフェノール系錯体、ピリジル
トリアジン系錯体、アセチルアセトナート系錯体、メタ
ロセン系錯体、ポリフィリン系錯体のような有機金属化
合物が挙げられる。金属原子としては特に限定されない
が、遷移金属であることが好ましい。
【0058】他の色素としては別の種類の同系統の化合
物でもよいし、トリアリールメタン系色素、アゾ系色
素、シアニン系色素、アクワリリウム系色素、含金属イ
ンドアニリン系色素、フタロシアニン系色素等他系の色
素でもよい。ドクターブレード法、キャスト法、スピナ
ー法、浸漬法、特にスピナー法等の塗布方法により記録
層を形成する場合の塗布溶媒としては、基板を侵さない
溶媒なら特に限定されない。例えば、ジアセトンアルコ
ール、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン等の
ケトンアルコール系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセ
ロソルブ等のセロソルブ系溶媒、n−ヘキサン、n−オ
クタン等の炭化水素系溶媒、シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロ
ヘキサン、n−ブチルシクロヘキサン、t−ブチルシク
ロヘキサン、シクロオクタン等の炭化水素系溶媒、ジイ
ソプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル系
溶媒、テトラフルオロプロパノール、オクタフルオロペ
ンタノール、ヘキサフルオロブタノール等のパーフルオ
ロアルキルアルコール系溶媒、乳酸メチル、乳酸エチ
ル、イソ酪酸メチル等のヒドロキシエステル系溶媒等が
挙げられる。
【0059】本発明の光学記録媒体の記録層は基板の両
面に設けてもよいし、片面に設けてもよい。また反射層
面、更に基板を貼り合わせてもよく、また反射層相互を
内面として対向させ、光学記録媒体2枚を貼り合わせて
もよい。基板鏡面側に、表面保護やゴミ付着防止のた
め、紫外線硬化性樹脂層や無機系薄膜を成膜してもよ
い。なお、記録再生光の入射面ではない面に、インクジ
ェット、感熱転写などの各種プリンター、あるいは各種
筆記具にて記入(印刷)可能な印刷受容層を設けてもよ
い。上記のようにして得られた光学記録媒体への記録
は、基板の両面または片面に設けた記録層に1μm程度
に集束したレーザー光、好ましくは、半導体レーザーの
光をあてることにより行う。レーザー光の照射された部
分には、レーザー光エネルギーの吸収による、分解、発
熱、溶融等の記録層の熱的変形が起こる。記録された情
報の再生は、レーザー光により、熱的変形が起きている
部分と起きていない部分の反射率の差を読み取ることに
より行う。本発明の光学記録媒体について使用されるレ
ーザー光はN2、He−Cd、Ar、He−Ne、ルビ
ー、半導体、色素レーザー等が挙げられるが、特に、軽
量性、取扱の容易さ、コンパクト性等の点から半導体レ
ーザーが好適である。
【0060】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、かかる実施例はその要旨を越えないかぎり、本発明
を限定するものではない。 実施例1 1)製造例 5−アミノインダン6.7gとチオシアン酸アンモニウム9.
52g を酢酸100ml と水5ml1の混合液中に分散させ、かき
まぜながら、10℃以下に冷却する。この中に、臭素1
0gを酢酸25ml中に溶かした溶液を約20分で、10℃
を越えないように滴下した。これを5〜10℃で1時間
かきまぜたのち、10〜20℃でさらに2時間かきまぜ
た。これを加熱し70〜80℃で1時間かきまぜたの
ち、50℃以上の温度を保ったままろ過した。得られた
ろ液を約80℃の温水800ml中に放出し、生成した結
晶をろ過、水洗、乾燥し、下記構造式(a)で表される
化合物4.3gを得た。
【0061】
【化16】
【0062】得られた化合物(a)1.9gを酢酸26
ml中に分散させ、かきまぜながら、10℃以下に冷却
し、85%リン酸17.8gおよび95%硫酸3.4g
を加えた。これを5℃以下に冷却し、0〜5℃でかきま
ぜながら43%ニトロシル硫酸の硫酸溶液3.6gを滴
下し、5℃以下でさらに1時間かき混ぜた。つぎにこの
反応混合物を、下記構造式(b)で表される化合物
【0063】
【化17】
【0064】12mmolを含有する水溶液中に、尿素1g
を加え酢酸と水酸化ナトリウム25%水溶液を適宜加え
てpH5としたものの中に、0〜5℃の温度範囲となる
ように冷却しながら、pH5〜5.5のpH範囲を保つ
ように10%アンモニア水を適宜加えながら、滴下し
た。この反応混合物を5℃以下でさらに2時間かきまぜ
たのち、一晩放置した。得られた結晶をろ過、水洗、乾
燥することにより下記構造式(c)で表される化合物
3.18gを得た。
【0065】
【化18】
【0066】得られた化合物(c)1.03gをテトラ
ヒドロフラン100ml中に分散させ、酢酸ナトリウム
0.32gを加え、かき混ぜながら、酢酸ニッケル4水
和物0.27gをメタノール10mlに溶解させた溶液
を滴下した。この反応液を1時間かきまぜたのち、不溶
物をろ別し、得られたろ液に水を200mlw加え1時
間かきまぜた。生成した結晶をろ過、水洗、乾燥し、下
記構造式(d)で表される化合物0.4gを得た。
【0067】
【化19】
【0068】この化合物のクロロホルム溶液中の最大吸
収波長(λmax )は684nm、分子量を965.8と
仮定したときの分子吸光係数(ε)は11万であった。
この化合物のクロロホルム溶液中のスペクトルを図1に
示す。
【0069】2)記録媒体作成例 前記1)製造例で得られたアゾ系化合物のニッケル錯体
(d)のオクタフルオロペンタノールの3%溶液を調整
し、孔径0.22μmのフィルターでろ過し、色素溶液
を得た。この色素溶液をあらかじめ案内溝を形成した射
出成型ポリカーボネート樹脂基板(直径12cm)上に
滴下し、スピナー法により塗布した。塗布後、80℃で
5分間乾燥した。塗布膜の最大吸収波長は722nmで
あった。得られた塗布膜のスペクトルを図2に示す。次
にこの塗布膜の上にスパタリング法により、膜厚100
0ÅのAg膜を成膜し、反射層を形成した。さらに、こ
の反射膜の上に紫外線硬化樹脂をスピンコートし、これ
に紫外線を照射して硬化させ、厚さ5μmの保護層を形
成した。
【0070】c)評価例 上記記録媒体を5.6m/sで回転させながら、中心波
長780nmのレーザー光を、記録パワー9.8mWで照
射し、EFM信号を記録した。次にこの記録部を中心波
長780nmのCDプレーヤーを用いて再生したところ
良好な再生信号を得た。本記録媒体の、耐光性(キセノ
ンフェードメーター加速テスト:20時間)および保存
安定性(70℃、85%RH;100時間)を試験した
ところ、製造直後の媒体と比べて記録感度および記録特
性の劣化は見られず、光学記録媒体としてはきわめて優
れたものであることが分かった。
【0071】実施例2 1) 製造例 5−アミノ−2,2−ジフルオロベンゾ−1,3−ジオ
キソール8.66gとチオシアン酸アンモニウム9.52g
を酢酸100ml と水5ml の混合液中に分散させ、かきまぜ
ながら、10℃以下に冷却する。この中に、臭素10g
を酢酸25ml中に溶かした溶液を約20分で、10℃を越
えないように滴下した。このものを5〜10℃で1時間
かきまぜたのち、10〜20℃でさらに2時間かきまぜ
た。これを加熱し70〜80℃で1時間かきまぜたの
ち、50℃以上の温度を保ったままろ過した。得られた
ろ液を約80℃の温水800ml中に放出し、生成した結
晶をろ別した。得られたろ液に炭酸ナトリウムを加えて
pH5とし生成した結晶をろ過、水洗、乾燥し、下記構
造式(e)で表される化合物10.66gを得た。
【0072】
【化20】
【0073】得られた化合物(e)2.30gを酢酸2
0ml中に分散させ、かきまぜながら、10℃以下に冷
却し、85%リン酸18gおよび95%硫酸3.4gを
加えた。これを5℃以下に冷却し、0〜5℃でかきまぜ
ながら43%ニトロシル硫酸の硫酸溶液3.6gを滴下
し、5℃以下でさらに1時間かき混ぜた。つぎにこの反
応混合物を、下記構造式(f)で表される化合物
【0074】
【化21】
【0075】12mmolを含有する水溶液中に、尿素1g
を加え酢酸と水酸化ナトリウム25%水溶液を適宜加え
てpH5としたものの中に、0〜5℃の温度範囲となる
ように冷却しながら、pH5〜5.5のpH範囲を保つ
ように10%アンモニア水を適宜加えながら、滴下し
た。この反応混合物を5℃以下でさらに2時間かきまぜ
たのち、一晩放置した。得られた結晶をろ過、水洗して
得られた湿結晶をアルコール30ml中に分散させ1時
間かき混ぜた。結晶をろ過、乾燥して下記構造式(g)
で表される化合物3.6gを得た。
【0076】
【化22】
【0077】上記のようにして得られた化合物(g)
3.6gをメッタノール500ml中に分散させ、25
℃で1時間かき混ぜたのち、不溶物をろ過し、酢酸ニッ
ケル4水和物1.1gをメタノール15mlに溶解させ
た溶液を滴下した。この反応液を1時間かきまぜたの
ち、一晩放置し生成した結晶をろ過した。このものをメ
タノール50ml中に分散させ、1時間攪拌したのちろ
過、乾燥し、下記構造式(h)で表される化合物1.5
gを得た。
【0078】
【化23】
【0079】この化合物のクロロホルム溶液中の最大吸
収波長(λmax )は692nm、分子量を1053。6
と仮定したときの分子吸光係数(ε)は14.6万であ
った。この化合物のクロロホルム溶液中のスペクトルを
図3に示す。 2)記録媒体作成例 上記のようにして得られた構造式(h)でしめされる化
合物を、実施例1とほぼ同様の条件でポリカーボネート
基板上に塗布した。塗布膜のスペクトルを図4に示す。
【0080】実施例3〜12 実施例1、2に示した方法に準じて表−1に示す各化合
物を合成した。各化合物のクロロホルム溶液中の最大吸
収波長、分子吸光係数、塗布膜での最大吸収波長を実施
例1、2の結果とともに表−1に示す。
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【0084】
【表4】
【0085】比較例1 実施例1とほぼ同様の処方で合成した下記構造式(r)
【0086】
【化24】
【0087】で表される化合物を用いて、実施例1と同
様の条件で光学記録媒体を作成した。この記録媒体を
5.6m/sで回転させながら、中心波長780nmの
レーザー光を、記録パワー9.5mWで照射し、EFM
信号の記録を試みた。次にこの記録部を、中心波長78
0nmのCDプレーヤーを用いて再生したところ、信号
を読み出すことができなかった。さらに上記記録媒体を
5.6m/sで回転させながら、中心波長780nmの
レーザー光を、記録パワー12.5mWで照射し、EF
M信号を記録し、この記録部を中心波長780nmのC
Dプレーヤーを用いて再生したところ良好な再生信号を
得た。実施例1は比較例1より低い記録パワーで良好な
記録が可能であることから、本発明の化合物を用いた光
学記録媒体は感度が良く、高速記録に適していることが
わかる。
【0088】
【発明の効果】本発明により、今後ますます必要とされ
る高速での記録に非常に適した、記録感度の高い光学記
録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1にて合成した金属キレート色素の、ク
ロロホルム溶液中の吸収スペクトルである。
【図2】実施例1にて合成した金属キレート色素の、塗
布膜の吸収スペクトルである。
【図3】実施例2にて合成した金属キレート色素の、ク
ロロホルム溶液中の吸収スペクトルである。
【図4】実施例2にて合成した金属キレート色素の、塗
布膜の吸収スペクトルである。
フロントページの続き (72)発明者 照田 尚 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 Fターム(参考) 2H111 EA03 EA12 EA22 EA25 EA33 FA01 FB42 5D029 JA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にレーザーによる書き込みおよび
    /または読み取りが可能な記録層を設けた光学記録媒体
    であり、該記録層が下記一般式(1)で示されるアゾ系
    化合物と金属とのアゾ金属キレート色素を含有すること
    を特徴とする光学記録媒体。 【化1】 (式中、環Aはチアゾール環の他に縮合環を有するベン
    ゼン環を表し、環Bは置換基を有していてもよい芳香族
    炭化水素環を表し、Yは活性水素を有する基を表す。)
  2. 【請求項2】 アゾ系化合物が下記一般式(2)で表さ
    れる、請求項1記載の光学記録媒体。 【化2】 (式中、環Dは環A’に縮合している環を表し、環A’
    は環D及びチアゾール環が縮合していない炭素原子に置
    換基を有していてもよいベンゼン環を表す。環Bおよび
    Yは一般式(1)におけると同義である。)
  3. 【請求項3】 環BがYの他に置換基を有していても良
    いベンゼン環である、請求項1または2項記載の光学記
    録媒体。
  4. 【請求項4】 環Dが5員環または6員環である、請求
    項1ないし3のいずれかに記載の光学記録媒体。
  5. 【請求項5】 Yが−SH、−SO2 H、−SO3 H、
    −NH2 、−NHR、−OH、−COOH、−B(O
    H)2 、−PO(OH)2 、−NHCOH、−NHCO
    Rまたは−NHSO2 R(但し、Rは置換基を有してい
    ても良い、芳香属環または炭素数1〜6のアルキル基を
    表す。)である、請求項1ないし4のいずれかに記載の
    光学記録媒体。
  6. 【請求項6】 下記一般式(1)で示されるアゾ系化合
    物と金属とのアゾ金属キレート色素を含有することを特
    徴とする金属キレート色素。 【化3】 (式中、環Aはチアゾール環の他に縮合環を有するベン
    ゼン環を表し、環Bは置換基を有していてもよい芳香族
    炭化水素環を表し、Yは活性水素を有する基を表す。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007018263A1 (ja) * 2005-08-10 2007-02-15 Mitsubishi Kagaku Media Co., Ltd. 光記録媒体、アゾ系鉄キレート色素及びアゾ系金属キレート色素添加剤

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WO2007018263A1 (ja) * 2005-08-10 2007-02-15 Mitsubishi Kagaku Media Co., Ltd. 光記録媒体、アゾ系鉄キレート色素及びアゾ系金属キレート色素添加剤

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