JP3525288B2 - 瓦素地の乾燥用パレット - Google Patents
瓦素地の乾燥用パレットInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、柔軟な未乾燥の
瓦素地を乾燥させる際に使用する瓦素地の乾燥用パレッ
トに関する。とくに、傾斜状態で乾燥させる必要のある
役物瓦の瓦素地のための乾燥用パレットに関する。 【0002】 【従来の技術】粘土瓦の製造においては、水分を含んだ
粘土を原料とする瓦素地を成形するため、成形された瓦
素地を乾燥させることが必要であった。瓦素地を乾燥さ
せるための乾燥用パレットが多く知られているが、たと
えば実開平60−9944号公報に示されるように、未
乾燥の瓦素地の姿勢を水平状態にして乾燥する乾燥用パ
レットが知られている。 【0003】この種の乾燥用パレットは、桟瓦など所定
の生産量を見込まれる瓦素地専用の乾燥用パレットであ
り、瓦素地の裏面形状に倣った受具を必要とするから汎
用性に欠けていた。したがって、役物瓦に代表されるよ
うに生産量の比較的少ない瓦素地を乾燥させる場合、専
用の乾燥用パレットを準備することは生産上の費用対効
果の面で問題があった。 【0004】そこで、多品種の瓦素地を載置することが
できる乾燥用パレットが多数提案されているが、いずれ
も瓦素地の裏面形態に倣った受具を必要するものであ
り、根本的に本質的に汎用性を向上するものではなかっ
た(特開平5−43301号公報を参照)。一方、異な
る瓦素地の裏面形態について共通する箇所に共用する受
具を備えた乾燥用パレットが存在するが、利用できる瓦
素地の種類が限定されるものであって、汎用性は低いも
のであった(実開平7−38147号公報を参照)。 【0005】他方、瓦素地を傾斜状態で乾燥させるため
の受具を備えた乾燥台車が知られているが、乾燥台車へ
の瓦素地の移載は人手に頼るしかなかった。また、特開
平5−169428号公報に示されるように、乾燥台車
への移載の自動化を試みると、複雑で大掛かりな移載機
を準備する必要があるほか、移載機の微妙な制御に対応
するように乾燥台車を正確に製作または改造する必要が
あるなど結局のところ実用性に乏しいと問題を生じてい
た。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、多品種の瓦素地を水平状態で乾燥させる
場合、瓦素地の裏面形状に倣う受具を設ける必要がある
ほか、乾燥の対象となる瓦素地の種類に制限を受け、本
質的な汎用性の向上が図られていない点にある。また、
傾斜状態で瓦素地を乾燥させる場合、瓦素地の移載を人
手に頼る必要があり作業の煩雑な点であり、瓦素地の移
載について自動化を試みても複雑で大掛かりな移載機を
必要するなど実用性に乏しい点にある。 【0007】この発明の目的は、瓦素地の種類を問わず
瓦素地を支持して乾燥させることができるとともに、瓦
素地の乾燥用パレットへの積み込み、または乾燥用パレ
ットからの積み降ろしを自動化することが容易な実用性
の高い乾燥用パレットの提供にある。 【0008】 【問題を解決するための手段および作用効果】上記の目
的を達成するため、請求項1記載の瓦素地の乾燥用パレ
ットは、役物瓦を傾斜状態に支持する受具を備えた瓦素
地の乾燥用パレットであって、一対の略方形の側枠が相
対するように垂設されるとともに、側枠間に連結杆が固
定され、複数種の瓦素地を支持するように断面略L字状
の受具が連結杆に傾斜状態で固定され、側枠を介して多
段状に積み重ね自在としたことを特徴とするものであ
る。 【0009】請求項1記載の発明は、上記のとおりであ
るから、瓦素地は、瓦素地の種類を問わず断面略L字状
の受具に凭れ掛るように傾斜状態で支持される。そし
て、瓦素地を搭載した乾燥用パレットは、乾燥台車など
に多段状に積み重ねられ、乾燥炉などに送り込まれ、瓦
素地が乾燥される。なお、乾燥用パレットの姿勢を制御
することにより、乾燥用パレットへの瓦素地の積み込み
や瓦素地の積み降ろしの自動化を図ってもよい。 【0010】請求項1記載の発明によれば、瓦素地の種
類を問わず断面略L字状の受具のみにより瓦素地を支持
することができるので、瓦素地の種類毎に瓦素地の裏面
に倣う受具を用意する必要がなく、瓦素地の乾燥用パレ
ットの汎用性が飛躍的に向上した。また、乾燥用パレッ
トを多段状に積み重ねることができるので、専用の乾燥
台車を準備する必要もなく、乾燥用パレットの積み込み
や積み降ろしの自動化が容易となった。さらに、乾燥用
パレットの姿勢を制御すれば、簡単な移載装置を設ける
だけで乾燥用パレットへの瓦素地の積み込みや瓦素地の
積み降ろしの自動化を図ることができる。 【0011】 【発明の実施の形態】この発明の実施の形態に係る図面
を参照して説明する。図1はこの発明の実施の形態に係
る瓦素地の乾燥用パレットの斜視図。図2は瓦素地を支
持した状態を示す乾燥用パレットの側面図、図3はこの
実施の形態に係る瓦素地の斜視図、図4はこの実施の形
態の乾燥用パレットに搭載することができる瓦素地の斜
視図、図5はこの実施の形態に係る乾燥用パレットの使
用した場合の自動化を図った移載ラインを示す概略側面
図である。 【0012】この実施の形態における乾燥用パレット1
0は、図1に示されるように、略方形の一対の側枠12
が相対するように垂設されている。この実施の形態の側
枠12はアングル材14、16から構成されているが、
板状や柱状のものとしてもよい。側枠12の上面には多
段状に積み重ねた際に、位置ずれを防止するための突起
18が設けられており、側枠12の下面に上面に設けら
れた突起18に対応するように孔20が設けられてい
る。なお、この実施の形態では互いの乾燥用パレット1
0の位置ずれ防止のために突起18と孔20を採用した
が、突起18と孔20の組み合わせに限らず、乾燥用パ
レット10相互の位置ずれが発生しない構成とすればよ
い。 【0013】側枠12をそれぞれ連結する連結杆22が
側枠12の下面付近に2本平行になるように固定されて
いる。また、側枠12の一側における上面付近には、側
枠12をそれぞれ連結するように別の連結杆24が固定
されている。したがって、側枠12の他側の上面付近に
は連結杆24が設けられず、開放されている。このよう
に、受具26を除く乾燥用パレット10の基本構成は一
対の側枠12と3本の連結杆22、24から構成されて
いることになる。 【0014】次に受具26について説明すると、受具2
6は板状のものであって断面が略L字状に形成されてい
る。そして、受具26は底板28と側板30を備えてお
り、側板30が底板28と比較して面積が大きくものと
なっている。さらに、底板28と側板30の屈曲部31
を受具26の最下端とし、側板30を側枠12の一側に
向けて傾斜され、底板28の他側が持ち上げられるよう
に底板28が傾斜されている。尚、屈曲部31は側枠1
2の一側と他側の中央付近よりやや一側寄りに配置され
ている。この実施の形態では、側板30の水平面に対す
る傾斜角度を80度としているが、側板30の傾斜角度
は60〜85度の範囲にあればよい。また、瓦素地Wに
対する通気性を高めるために、板状の受具26に替え
て、通孔を多数設けた受具や、メッシュ状の受具として
もよい。 【0015】この実施の形態においては、F形棟瓦の瓦
素地Wを載置する場合について説明する。図3に示され
るように棟瓦の瓦素地Wは幅方向の断面が略へ字状であ
って、幅方向に相向する側面Aと長さ方向に相向する側
面B、Cが有するが側面Cには断面形状にほぼ対応する
突出部Dが設けられている。 【0016】このような瓦素地Wを乾燥用パレット10
に載置する場合、受具26の底板28に瓦素地Wの側面
Bを当接させ、受具26の側板30に瓦素地Wの裏面と
側面Aとの境界部Eを当接させる。したがって、瓦素地
Wの側面Bおよび2個所の境界部Eの当接により瓦素地
Wは80度の傾斜角度を以って受具26に支持される。 【0017】なお、図4に示される瓦素地は、この実施
の形態の乾燥用パレット10に載置することができる瓦
素地の一部であり、F形袖瓦、J形棟瓦であるのし瓦、
冠瓦、J形袖瓦の瓦素地である。また、図4においては
便宜上、乾燥用パレット10の受具26の底板28に当
接する部位を符号Fとし、側板30に当接する部位をG
とした。さらに、図示はしないが、J形桟瓦、S形桟
瓦、S形棟瓦、S形袖瓦の瓦素地なども乾燥用パレット
10に載置することができる。因みに、この乾燥パレッ
ト10に載置することができる瓦素地は、少なくとも底
板28に対して面接触可能な部位を有し、かつ側板30
に対して線接触また面接触可能な部位を有する瓦素地で
あればよい。 【0018】次に、この乾燥用パレット10を用い、瓦
素地Wの載置と乾燥台車32への乾燥用パレット10の
搭載について自動化を図った移載ラインを説明する。図
5に示されるように乾燥用パレット10を1台毎に搬送
する搬送コンベア34が設けられている。搬送コンベア
34の上方には、乾燥済の瓦素地Wを乾燥用パレット1
0から搬出コンベア(図示せず)へ積み降ろすための積
み降ろし機36が設けられている。また、積み降ろし機
36の下流側において未乾燥の瓦素地Wを搬入コンベア
(図示せず)から乾燥用パレット10に載置させるため
の積み込み機38が同様に設置されている。 【0019】そして、積み降ろし機36と積み込み機3
8との区間における搬送コンベア34にパレット傾斜手
段(図示せず)が設けられ、この区間において乾燥用パ
レット10の側板30が水平状態となるように乾燥用パ
レット10が傾斜状態で搬送される。 【0020】一方、搬送コンベア34の上流端および下
流端に隣接して乾燥台車32がそれぞれ待機できるよう
に構成されている。搬送コンベア34の上流端付近には
乾燥台車32から多段状に搭載された乾燥用パレット1
0を搬送コンベア34へ順次移し替えるためのパレット
降ろし手段40が設けられている。また、下流端付近に
は搬送コンベア34から乾燥台車34に乾燥用パレット
10を多段状に順次搭載するパレット積み手段42が設
けられている。 【0021】なお、未乾燥の瓦素地Wを載置した乾燥用
パレット10を搭載した乾燥台車32は、乾燥工程を経
て瓦素地を乾燥させた後、搬送コンベア34の上流端に
達するように走行経路が配設されている一方、乾燥用パ
レット10を搬送コンベア34に全て積み降ろした空の
乾燥台車32が搬送コンベアの下流端へ到達することが
できるように図られている。 【0022】このように構成された移載ラインによれ
ば、搬送コンベア34の上流端に達した乾燥台車32か
ら乾燥用パレット10がパレット降ろし手段40により
搬送コンベア34の上流端側に載置される。搬送用コン
ベア34に載置された乾燥用パレット10は、積み降ろ
し機36へ向けて搬送されるが、搬送過程において徐々
に傾斜される。 【0023】積み降ろし機36の下方に達したとき、乾
燥用パレット10の受具26の側板30が水平状態とな
り、瓦素地Wも水平状態となる。次いで、積み降ろし機
36により乾燥済みの瓦素地Wが搬出コンベアに移載さ
れ、一方、空となった乾燥用パレット10は積み込み機
38へ向けて搬送する。この実施の形態においては、積
み降ろし機36から積み込み機38へ向けて搬送される
乾燥用パレット10の姿勢を傾斜状態に保ち続ける。 【0024】空の乾燥用パレット10が積み込み機38
の下方に達すると、積み込み機38により未乾燥の瓦素
地Wが搬入コンベアから乾燥用パレット10に載置され
る。そして、未乾燥の瓦素地Wを載置した乾燥用パレッ
ト10は、搬送コンベア34の下流端へ向けて搬送され
るが、乾燥用パレット10の姿勢は徐々に傾斜状態から
復帰される。 【0025】搬送コンベア34の下流端に達した乾燥用
パレット10は、パレット積み手段42により搬送コン
ベア34の下流端側に待機している乾燥台車32に搭載
される。そして乾燥台車32に乾燥用パレット10が多
段状に積み込まれると、乾燥工程へ乾燥台車32が送り
込まれる。乾燥台車32に搭載された多段状の乾燥用パ
レット10は、突起18と孔20との相互の嵌合により
位置ずれが発生することなく安全に搬送される。 【0026】なお、搬送コンベア34において乾燥用パ
レット10を傾斜状態に姿勢制御する傾斜手段の具体例
を示さなかったが、乾燥用パレット10を案内するガイ
ドレールを搬送コンベアに設置することなどで容易に乾
燥用パレット10の姿勢制御を図ることができる。
瓦素地を乾燥させる際に使用する瓦素地の乾燥用パレッ
トに関する。とくに、傾斜状態で乾燥させる必要のある
役物瓦の瓦素地のための乾燥用パレットに関する。 【0002】 【従来の技術】粘土瓦の製造においては、水分を含んだ
粘土を原料とする瓦素地を成形するため、成形された瓦
素地を乾燥させることが必要であった。瓦素地を乾燥さ
せるための乾燥用パレットが多く知られているが、たと
えば実開平60−9944号公報に示されるように、未
乾燥の瓦素地の姿勢を水平状態にして乾燥する乾燥用パ
レットが知られている。 【0003】この種の乾燥用パレットは、桟瓦など所定
の生産量を見込まれる瓦素地専用の乾燥用パレットであ
り、瓦素地の裏面形状に倣った受具を必要とするから汎
用性に欠けていた。したがって、役物瓦に代表されるよ
うに生産量の比較的少ない瓦素地を乾燥させる場合、専
用の乾燥用パレットを準備することは生産上の費用対効
果の面で問題があった。 【0004】そこで、多品種の瓦素地を載置することが
できる乾燥用パレットが多数提案されているが、いずれ
も瓦素地の裏面形態に倣った受具を必要するものであ
り、根本的に本質的に汎用性を向上するものではなかっ
た(特開平5−43301号公報を参照)。一方、異な
る瓦素地の裏面形態について共通する箇所に共用する受
具を備えた乾燥用パレットが存在するが、利用できる瓦
素地の種類が限定されるものであって、汎用性は低いも
のであった(実開平7−38147号公報を参照)。 【0005】他方、瓦素地を傾斜状態で乾燥させるため
の受具を備えた乾燥台車が知られているが、乾燥台車へ
の瓦素地の移載は人手に頼るしかなかった。また、特開
平5−169428号公報に示されるように、乾燥台車
への移載の自動化を試みると、複雑で大掛かりな移載機
を準備する必要があるほか、移載機の微妙な制御に対応
するように乾燥台車を正確に製作または改造する必要が
あるなど結局のところ実用性に乏しいと問題を生じてい
た。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、多品種の瓦素地を水平状態で乾燥させる
場合、瓦素地の裏面形状に倣う受具を設ける必要がある
ほか、乾燥の対象となる瓦素地の種類に制限を受け、本
質的な汎用性の向上が図られていない点にある。また、
傾斜状態で瓦素地を乾燥させる場合、瓦素地の移載を人
手に頼る必要があり作業の煩雑な点であり、瓦素地の移
載について自動化を試みても複雑で大掛かりな移載機を
必要するなど実用性に乏しい点にある。 【0007】この発明の目的は、瓦素地の種類を問わず
瓦素地を支持して乾燥させることができるとともに、瓦
素地の乾燥用パレットへの積み込み、または乾燥用パレ
ットからの積み降ろしを自動化することが容易な実用性
の高い乾燥用パレットの提供にある。 【0008】 【問題を解決するための手段および作用効果】上記の目
的を達成するため、請求項1記載の瓦素地の乾燥用パレ
ットは、役物瓦を傾斜状態に支持する受具を備えた瓦素
地の乾燥用パレットであって、一対の略方形の側枠が相
対するように垂設されるとともに、側枠間に連結杆が固
定され、複数種の瓦素地を支持するように断面略L字状
の受具が連結杆に傾斜状態で固定され、側枠を介して多
段状に積み重ね自在としたことを特徴とするものであ
る。 【0009】請求項1記載の発明は、上記のとおりであ
るから、瓦素地は、瓦素地の種類を問わず断面略L字状
の受具に凭れ掛るように傾斜状態で支持される。そし
て、瓦素地を搭載した乾燥用パレットは、乾燥台車など
に多段状に積み重ねられ、乾燥炉などに送り込まれ、瓦
素地が乾燥される。なお、乾燥用パレットの姿勢を制御
することにより、乾燥用パレットへの瓦素地の積み込み
や瓦素地の積み降ろしの自動化を図ってもよい。 【0010】請求項1記載の発明によれば、瓦素地の種
類を問わず断面略L字状の受具のみにより瓦素地を支持
することができるので、瓦素地の種類毎に瓦素地の裏面
に倣う受具を用意する必要がなく、瓦素地の乾燥用パレ
ットの汎用性が飛躍的に向上した。また、乾燥用パレッ
トを多段状に積み重ねることができるので、専用の乾燥
台車を準備する必要もなく、乾燥用パレットの積み込み
や積み降ろしの自動化が容易となった。さらに、乾燥用
パレットの姿勢を制御すれば、簡単な移載装置を設ける
だけで乾燥用パレットへの瓦素地の積み込みや瓦素地の
積み降ろしの自動化を図ることができる。 【0011】 【発明の実施の形態】この発明の実施の形態に係る図面
を参照して説明する。図1はこの発明の実施の形態に係
る瓦素地の乾燥用パレットの斜視図。図2は瓦素地を支
持した状態を示す乾燥用パレットの側面図、図3はこの
実施の形態に係る瓦素地の斜視図、図4はこの実施の形
態の乾燥用パレットに搭載することができる瓦素地の斜
視図、図5はこの実施の形態に係る乾燥用パレットの使
用した場合の自動化を図った移載ラインを示す概略側面
図である。 【0012】この実施の形態における乾燥用パレット1
0は、図1に示されるように、略方形の一対の側枠12
が相対するように垂設されている。この実施の形態の側
枠12はアングル材14、16から構成されているが、
板状や柱状のものとしてもよい。側枠12の上面には多
段状に積み重ねた際に、位置ずれを防止するための突起
18が設けられており、側枠12の下面に上面に設けら
れた突起18に対応するように孔20が設けられてい
る。なお、この実施の形態では互いの乾燥用パレット1
0の位置ずれ防止のために突起18と孔20を採用した
が、突起18と孔20の組み合わせに限らず、乾燥用パ
レット10相互の位置ずれが発生しない構成とすればよ
い。 【0013】側枠12をそれぞれ連結する連結杆22が
側枠12の下面付近に2本平行になるように固定されて
いる。また、側枠12の一側における上面付近には、側
枠12をそれぞれ連結するように別の連結杆24が固定
されている。したがって、側枠12の他側の上面付近に
は連結杆24が設けられず、開放されている。このよう
に、受具26を除く乾燥用パレット10の基本構成は一
対の側枠12と3本の連結杆22、24から構成されて
いることになる。 【0014】次に受具26について説明すると、受具2
6は板状のものであって断面が略L字状に形成されてい
る。そして、受具26は底板28と側板30を備えてお
り、側板30が底板28と比較して面積が大きくものと
なっている。さらに、底板28と側板30の屈曲部31
を受具26の最下端とし、側板30を側枠12の一側に
向けて傾斜され、底板28の他側が持ち上げられるよう
に底板28が傾斜されている。尚、屈曲部31は側枠1
2の一側と他側の中央付近よりやや一側寄りに配置され
ている。この実施の形態では、側板30の水平面に対す
る傾斜角度を80度としているが、側板30の傾斜角度
は60〜85度の範囲にあればよい。また、瓦素地Wに
対する通気性を高めるために、板状の受具26に替え
て、通孔を多数設けた受具や、メッシュ状の受具として
もよい。 【0015】この実施の形態においては、F形棟瓦の瓦
素地Wを載置する場合について説明する。図3に示され
るように棟瓦の瓦素地Wは幅方向の断面が略へ字状であ
って、幅方向に相向する側面Aと長さ方向に相向する側
面B、Cが有するが側面Cには断面形状にほぼ対応する
突出部Dが設けられている。 【0016】このような瓦素地Wを乾燥用パレット10
に載置する場合、受具26の底板28に瓦素地Wの側面
Bを当接させ、受具26の側板30に瓦素地Wの裏面と
側面Aとの境界部Eを当接させる。したがって、瓦素地
Wの側面Bおよび2個所の境界部Eの当接により瓦素地
Wは80度の傾斜角度を以って受具26に支持される。 【0017】なお、図4に示される瓦素地は、この実施
の形態の乾燥用パレット10に載置することができる瓦
素地の一部であり、F形袖瓦、J形棟瓦であるのし瓦、
冠瓦、J形袖瓦の瓦素地である。また、図4においては
便宜上、乾燥用パレット10の受具26の底板28に当
接する部位を符号Fとし、側板30に当接する部位をG
とした。さらに、図示はしないが、J形桟瓦、S形桟
瓦、S形棟瓦、S形袖瓦の瓦素地なども乾燥用パレット
10に載置することができる。因みに、この乾燥パレッ
ト10に載置することができる瓦素地は、少なくとも底
板28に対して面接触可能な部位を有し、かつ側板30
に対して線接触また面接触可能な部位を有する瓦素地で
あればよい。 【0018】次に、この乾燥用パレット10を用い、瓦
素地Wの載置と乾燥台車32への乾燥用パレット10の
搭載について自動化を図った移載ラインを説明する。図
5に示されるように乾燥用パレット10を1台毎に搬送
する搬送コンベア34が設けられている。搬送コンベア
34の上方には、乾燥済の瓦素地Wを乾燥用パレット1
0から搬出コンベア(図示せず)へ積み降ろすための積
み降ろし機36が設けられている。また、積み降ろし機
36の下流側において未乾燥の瓦素地Wを搬入コンベア
(図示せず)から乾燥用パレット10に載置させるため
の積み込み機38が同様に設置されている。 【0019】そして、積み降ろし機36と積み込み機3
8との区間における搬送コンベア34にパレット傾斜手
段(図示せず)が設けられ、この区間において乾燥用パ
レット10の側板30が水平状態となるように乾燥用パ
レット10が傾斜状態で搬送される。 【0020】一方、搬送コンベア34の上流端および下
流端に隣接して乾燥台車32がそれぞれ待機できるよう
に構成されている。搬送コンベア34の上流端付近には
乾燥台車32から多段状に搭載された乾燥用パレット1
0を搬送コンベア34へ順次移し替えるためのパレット
降ろし手段40が設けられている。また、下流端付近に
は搬送コンベア34から乾燥台車34に乾燥用パレット
10を多段状に順次搭載するパレット積み手段42が設
けられている。 【0021】なお、未乾燥の瓦素地Wを載置した乾燥用
パレット10を搭載した乾燥台車32は、乾燥工程を経
て瓦素地を乾燥させた後、搬送コンベア34の上流端に
達するように走行経路が配設されている一方、乾燥用パ
レット10を搬送コンベア34に全て積み降ろした空の
乾燥台車32が搬送コンベアの下流端へ到達することが
できるように図られている。 【0022】このように構成された移載ラインによれ
ば、搬送コンベア34の上流端に達した乾燥台車32か
ら乾燥用パレット10がパレット降ろし手段40により
搬送コンベア34の上流端側に載置される。搬送用コン
ベア34に載置された乾燥用パレット10は、積み降ろ
し機36へ向けて搬送されるが、搬送過程において徐々
に傾斜される。 【0023】積み降ろし機36の下方に達したとき、乾
燥用パレット10の受具26の側板30が水平状態とな
り、瓦素地Wも水平状態となる。次いで、積み降ろし機
36により乾燥済みの瓦素地Wが搬出コンベアに移載さ
れ、一方、空となった乾燥用パレット10は積み込み機
38へ向けて搬送する。この実施の形態においては、積
み降ろし機36から積み込み機38へ向けて搬送される
乾燥用パレット10の姿勢を傾斜状態に保ち続ける。 【0024】空の乾燥用パレット10が積み込み機38
の下方に達すると、積み込み機38により未乾燥の瓦素
地Wが搬入コンベアから乾燥用パレット10に載置され
る。そして、未乾燥の瓦素地Wを載置した乾燥用パレッ
ト10は、搬送コンベア34の下流端へ向けて搬送され
るが、乾燥用パレット10の姿勢は徐々に傾斜状態から
復帰される。 【0025】搬送コンベア34の下流端に達した乾燥用
パレット10は、パレット積み手段42により搬送コン
ベア34の下流端側に待機している乾燥台車32に搭載
される。そして乾燥台車32に乾燥用パレット10が多
段状に積み込まれると、乾燥工程へ乾燥台車32が送り
込まれる。乾燥台車32に搭載された多段状の乾燥用パ
レット10は、突起18と孔20との相互の嵌合により
位置ずれが発生することなく安全に搬送される。 【0026】なお、搬送コンベア34において乾燥用パ
レット10を傾斜状態に姿勢制御する傾斜手段の具体例
を示さなかったが、乾燥用パレット10を案内するガイ
ドレールを搬送コンベアに設置することなどで容易に乾
燥用パレット10の姿勢制御を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態に係る瓦素地の乾燥用パレットの
斜視図である。 【図2】 瓦素地を支持した状態を示す乾燥用パレット
の側面図である。 【図3】 この実施の形態に係る瓦素地の斜視図であ
る。 【図4】 実施の形態に係る乾燥用パレットに搭載する
ことができる瓦素地の斜視図である。 【図5】 実施の形態に係る乾燥用パレットの使用した
場合の自動化を図った移載ラインを示す概略側面図であ
る。 【符号の説明】 10 乾燥用パレット 12 側枠 14 アングル材 16 アングル材 18 突起 20 孔 22 連結杆 24 連結杆 26 受具 28 底板 30 側板 31 屈曲部 32 乾燥台車 34 搬送コンベア 36 積み降ろし機 38 積み込み機 40 パレット降ろし手段 42 パレット積み手段 W 瓦素地 Wa F形袖瓦 Wb のし瓦(J形) Wc 冠瓦(J形) Wd J形袖瓦
斜視図である。 【図2】 瓦素地を支持した状態を示す乾燥用パレット
の側面図である。 【図3】 この実施の形態に係る瓦素地の斜視図であ
る。 【図4】 実施の形態に係る乾燥用パレットに搭載する
ことができる瓦素地の斜視図である。 【図5】 実施の形態に係る乾燥用パレットの使用した
場合の自動化を図った移載ラインを示す概略側面図であ
る。 【符号の説明】 10 乾燥用パレット 12 側枠 14 アングル材 16 アングル材 18 突起 20 孔 22 連結杆 24 連結杆 26 受具 28 底板 30 側板 31 屈曲部 32 乾燥台車 34 搬送コンベア 36 積み降ろし機 38 積み込み機 40 パレット降ろし手段 42 パレット積み手段 W 瓦素地 Wa F形袖瓦 Wb のし瓦(J形) Wc 冠瓦(J形) Wd J形袖瓦
─────────────────────────────────────────────────────
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(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C04B 33/30
F27D 3/12
B28B 11/00
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 役物瓦の瓦素地を傾斜状態に支持する受
具を備えた瓦素地の乾燥用パレットであって、 一対の略方形の側枠が相対するように垂設されるととも
に、側枠間に連結杆が固定され、 複数種の瓦素地を支持するように断面略L字状の受具が
連結杆に傾斜状態で固定され、 側枠を介して多段状に積み重ね自在としたことを特徴と
する瓦素地の乾燥用パレット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19178599A JP3525288B2 (ja) | 1999-07-06 | 1999-07-06 | 瓦素地の乾燥用パレット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19178599A JP3525288B2 (ja) | 1999-07-06 | 1999-07-06 | 瓦素地の乾燥用パレット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001019532A JP2001019532A (ja) | 2001-01-23 |
JP3525288B2 true JP3525288B2 (ja) | 2004-05-10 |
Family
ID=16280510
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19178599A Expired - Fee Related JP3525288B2 (ja) | 1999-07-06 | 1999-07-06 | 瓦素地の乾燥用パレット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3525288B2 (ja) |
-
1999
- 1999-07-06 JP JP19178599A patent/JP3525288B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001019532A (ja) | 2001-01-23 |
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