JP3524920B2 - 抗ウイルス組成物及びその使用方法 - Google Patents

抗ウイルス組成物及びその使用方法

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JP3524920B2 JP51040093A JP51040093A JP3524920B2 JP 3524920 B2 JP3524920 B2 JP 3524920B2 JP 51040093 A JP51040093 A JP 51040093A JP 51040093 A JP51040093 A JP 51040093A JP 3524920 B2 JP3524920 B2 JP 3524920B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の背景] 本発明は、メタロ有機コバルト化合物、及びウイルス
及びウイルス感染により引き起こされる状態及び疾患の
患者の治療にそれを使用することに関する。哺乳種に於
けるある種の状態及び疾患、例えば、炎症、熱傷、創傷
並びに細菌及び真菌により引き起こされる疾患が、構造
式: [式中、各Aは、同じか又は異なっていてよく、アルキ
ル基、フェニル基、又はフェニル基の置換誘導体であ
り、 各Yは、同じか又は異なっていてよく、水素、非分岐
のアルキル基、ハロゲン化物、又は構造式 (但し、Rは水素、アルコキシド基、アルキル基又はOH
である)を有する基であり、 各Bは同じか又は異なっていてよく、それぞれは水素
又はアルキル基であり、 各Xは同じか又は異なっていてよく、それぞれは弱乃
至中度の配位子場強度を有する水溶性基であり、そして Z-は可溶性の、医薬的に受容し得る陰イオンである] を有するコバルトのある種の錯体で治療することができ
ることが見出されている。
今日、ウイルス感染は人及び獣医学に於ける罹病率及
び死亡率の重要な原因であることが知られている。これ
らの疾患の多くは治療できないものであるか、又は利用
できる療法は完全には満足することができないか若しく
は最小の臨床的応答を与えるのみである。大抵は、ウイ
ルス疾患が従来の抗生物質による治療に対して応答しな
いことが知られている。抗ウイルス性化学治療剤の開発
に於ける幾つかの最近の成功にもかかわらず、これらの
疾患の新しい治療に於ては、臨床医学に於けるウイルス
感染の管理を改良することが必要である。
上記参照した親出願第502,294号には、上記の化合物
を抗ウイルス剤として使用することが開示されている。
[発明の要旨] 本発明者は、今や、下記構造式: [式中、各Aは、同じか又は異なっていてよく、アルキ
ル基、フェニル基、又はフェニル基の置換誘導体であ
り、 各Yは、同じか又は異なっていてよく、水素、非分岐
のアルキル基、ハロゲン化物、又は構造式 (但し、Rは水素、アルコキシド基、アルキル基又はOH
である)を有する基であり、 各Bは同じか又は異なっていてよく、それぞれは水素
又はアルキル基であり、 Z-は可溶性の、医薬的に受容し得る陰イオンであり、
そして 各Xは、同じか又は異なっていてよく、式: (式中、R1、R2、R3及びR4は同じか又は異なっていてよ
く、水素又は1〜4個の炭素原子を有する低級アルキル
基である) を有する単位、及び式: (式中、R5、R6、R7、R8及びR9は同じか又は異なってい
てよく、電子供与性基及び電子求引性基からなる群から
選択される) を有する単位からなる群から選択されるアキシアル(ax
ial)配位子である。但し、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R
7、R8及びR9は、立体障害のためにアキシアル配位子のC
o原子への結合を阻止しないように十分に小さい大きさ
のものである。] を有する一連の新規な化合物を見出した。
本明細書で使用するとき、用語「アキシアル」は、用
語「配位子」と一緒に使用するとき、配位子が分子の平
面の外側に配向している事実を指し、米国特許第5,049,
557号の図1と結びつけて記載されているものと同じ意
味を有する。本明細書で使用するとき、他に示さない限
り、アルキル基は1〜6個の炭素原子を含む線状、分枝
状又は環式アルキル基を意味する。
式IIの構造を有する本発明の化合物は、抗ウイルス剤
として著しい活性を示し、そのままで又は医薬的に受容
し得る担体と組み合わせたとき組成物の形でウイルス感
染を治療するために使用することができる。感染の性質
及びそれが顕れる態様に依存して、本発明の抗ウイルス
組成物を従来の投薬方式、例えば、経口、局所適用、非
経口等々を使用して投薬することができる。
本発明の抗ウイルス組成物は、適当な医薬的に受容し
得る担体、及び感染を起こすウイルスの複製を抑制する
ために及び/又は感染寿命サイクルを阻止するために有
効な量の本発明の化合物からなる。
[図面の簡単な説明] 図1〜図7は、本発明の化合物で処理した動物及び比
較化合物で処理した動物に於ける皮質疾患研究を描いた
グラフである。
[発明の詳述な記述] 本発明の化合物は多数の対イオンと共に結晶化させる
ことができる。ハロゲン化物イオン、PF6 -及びBF4 -のよ
うな医薬的に受容でき水溶性である対イオンが好まし
い。本発明の化合物の臭化物及び塩化物塩が、これらが
本発明の化合物の他の塩よりも水溶性であるので最も好
ましい。
上記のように、Aは、アルキル基、フェニル基、又は
フェニル基の置換誘導体である。好ましくは、アルキル
基はC1〜C5基であり、メチル、エチル及びブチル基が特
に好ましい。適当なフェニル基の置換誘導体は、各置換
基がハロゲン化物、アルキル基、又は構造式 (但し、Rは水素、アルコキシド基、アルキル基、又は
OH基である)を有する基である誘導体である。今日まで
最も有用な誘導体は、置換基がハロゲン化物又はアルキ
ル基であるものであることが証明されている。
Yは、水素、非分岐のアルキル基、ハロゲン化物、又
は構造式 (但し、Rは水素、アルコキシド基、アルキル基又はOH
である)を有する基である。ある態様において、Yが塩
素原子、水素原子、又はC1〜C3アルキル基であることが
好ましい。Yが構造式 を有する態様に於いて、Rが水素、メチル基又はOH基で
あることが好ましい。
Bは水素又はアルキル基であり、好ましくはC1〜C3
ルキル基である。
Xは、環の窒素原子を介してコバルト原子に結合して
いるイミダゾール基又はピリジニル基である。イミダゾ
ール核又はピリジニル核は、水素原子又はそれに置換さ
れた電子供与性若しくは電子求引性基を有していてもよ
い。
側鎖基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7及びR8を構成して
もよい電子求引性又は供与性基は、芳香核に特定の電子
求引性又は供与性効果を及ぼす当該技術分野で公知のも
のである。電子供与性基の典型は、アルキル、ヒドロキ
シル等々である。電子求引性基の典型は、NO2 -、Cl-、B
r-等々である。特定の基の同一性(identity)は、それ
が化合物の所望の性質に有害である性質、例えば、低下
した抗ウイルス活性、増加した毒性等々をその分子に与
えない限り、非常に重要なことではない。更に、この基
は、立体効果、例えば、立体障害のためにアキシアル配
位子がコバルト原子に結合するのを阻止するほど大きい
ものであってはならない。
好ましくは、結合した基は1〜3個の炭素原子を有す
るアルキルである。中でもメチル及びエチルが最も好ま
しい。非置換、2−メチル、4−メチル及び2−エチル
イミダゾール並びに非置換ピリジニルが好ましい。
下記の表は本発明による好ましい化合物の構造を示
す。抗ウイルス活性を示すものとして親出願第502,294
号に開示されている化合物23は、下記の実施例で比較と
して示されるので含めている。下記の図表に於いて、B
は各場合にメチルであり、A、Y、X及びZ-は構造式II
に使用した記号を指す。
本発明の組成物は医薬的に受容し得る担体及び抗ウイ
ルス有効量の上記定義した化合物からなる。勿論、一般
的にウイルス感染によりもたらされる状態の治療に於い
て、薬物投与がある期間にわたって周期的用量で与えら
れる治療の養生が必要であることが理解される。
何れにしても、本発明の化合物を使用する治療に於い
て、抗ウイルス有効量又は用量及び抗ウイルス有効用量
養生を使用することが重要である。本明細書で使用する
とき、抗ウイルス有効量又は用量又は養生は、ウイルス
の複製を抑制するために及び/又はウイルスの有効寿命
サイクルを阻止するために必要なこれらの濃度を十分に
超えている感染の細胞部位での特定化合物の十分な濃度
になる量、用量又は養生を意味する。
本発明の化合物及び組成物は、種々のウイルスにより
引き起こされる感染を治療する際に使用することができ
る。このグループ内にある種の化合物は、本発明のグル
ープ内の他の化合物に比較して特定されたウイルスに対
して一層大きい効能を示すことができる。従って、本発
明には、組成物が治療する特定のウイルスに対して有効
である量で上記定義したような化合物を含有する本発明
の組成物が含まれる。臨床的に重要な公知のウイルス
は、Stedman′s Medical Dictionary,24th Ed.,William
s & Wilkins,1559−1565頁,(1982);Virology,B.N.F
ields,D.M.Knipe,R.M.Chanock,J.L.Melnick,& R.E.Sho
pe,Raven Press,N.Y.(1985)に開示されている。Antiv
iral Agents and Viral Disease of Man,George J.Gala
sso,Richard J.Whitley,and Thomas C.Meriyan,Ed.,Thi
rd Edition,1990,Raven Press,N.Y.も参照されたい。
本発明の化合物は、中でも、ヘルペスウイルス、例え
ば、HSV−1、HSV−2、CMV、VZV、HHV−6、EBV等々に
対して特に有効である。
本発明の組成物は、適当な投薬形、例えば、糖衣錠、
カプセル剤、錠剤、エリキシル剤、又はその他の経口剤
形で経口で投薬できる。また、この組成物は滅菌蒸留水
又は生理食塩水中で皮下注射により投薬することもでき
る。局所投薬の場合、本発明の組成物はジメチルスルホ
キシド(DMSO)、生理食塩水中に入れたり、又は軟膏、
膏薬、クリーム等々の形態にすることができる。
典型的に、用量は、ウイルス状態の程度及び性質に依
存して、又は毎日よりも少ない頻度、例えば、隔日、毎
週等々のスケジュールに依存して一日1〜9回投薬する
ことができる。本発明の組成物は、マイクロカプセル形
からなるか又はリポゾーム内のカプセル化のような他の
系を介するもののような、持続性放出又は制御放出組成
物に処方することができる。これらの持続性放出系は、
所望の治療効能を得ながらより少ない頻度の投薬を許容
することができる。好ましくは、投薬は医療管理の下に
行い、ウイルス感染が治まるとき用量を減らすか又は一
日の投薬回数を制限する。
本発明の化合物は、溶解度は化合物によって変わるけ
れども水溶性であり、多数の従来の医薬的に受容し得る
担体に溶解することができる。適当な担体には、水又は
標準食塩水のような極性でプロトン性の溶媒が含まれ
る。この化合物はまた水と非混和性である懸濁媒体、例
えば、ペトロラタムに懸濁させることもできる。
これらの本発明の組成物を局所ルートで投薬すると
き、溶媒懸濁媒体中の濃度は0.1〜50mg/mLに変えること
ができる。好ましい濃度範囲は0.5〜10mg/mLである。
本発明の組成物を非経口ルートで与えるとき、0.01mg
/kg/日〜10mg/kg/日の用量範囲を使用することができ
る。
本発明の化合物の一般的な合成方法は、前記参照して
本明細書に含めた米国特許第5,049,557号に記載されて
いる。この特許に記載されているように、Co(II)錯体
と分子状酸素との反応は広範囲に研究された(R.S.Drag
o and B.R.Corden,Acc.Chem.Res.,1980,13,353及びE.C.
Niederhoffer,J.H.Timmons and A.E.Martell,Chem.Rev.
1984,84,137参照)。通常、コバルト(II)は水溶液中
で2:1ペルオキソ橋かけ錯体を形成する(E.C.Niederhof
fer,J.H.Timmons and A.E.Martell,Chem.Rev.1984,84,1
37参照)。近年、多数のCo(II)錯体が室温で1:1コバ
ルト−酸素付加物を与えることが報告されている。これ
らの錯体には、普通、Co(II)に結合したとき低スピン
平面幾何学的配列になる配位子が含まれている。これら
の錯体に塩基及びO2を添加すると、塩基とO2がアキシア
ル位置(axial position)を占める八面体錯体が形成す
ることになる(A.Summerville,R.D.Jones,B.M.Hoffman
and F.Basolo,J.Chem.Educ.,1979,56,3,157参照)。
種々の物理的技術を利用した測定に基づいて、Co:O2
単位の最も正確な電子構造記述は、O2 -に結合したCo(I
II)イオンであり、Co→O2電子移動の実際の量は配位子
と供与体セットの性質に依存していることが、今よく受
け入れられる事実である(A.Summerville,R.D.Jones,B.
M.Hoffman and F.Basolo,J.Chem.Educ.,1979,56,3,157
及びD.Getz,E.Melamud,B.L.Silver and Z.Dori,J.Am.Ch
em.Soc.,1975,97,3846参照)。電子移動は配位子場強度
の増加につれて増加することが示された(R.S.Drago an
d B.R.Corden,Acc.Chem.Res.,1980,13,353参照)。この
ことは米国特許第5,049,557号の図1に描かれた分子軌
道図解及びその記述から容易に理解できる。
下記の実施例は本発明を示す。実施例で使用した方法
は下記の参照文献に記載されている。
1.修正Vero細胞培養モデル中及び涙液膜中でのin vitro
滴定測定(実施例3)について、Green and Dunkel,Ant
imicrob Agents and Chemother 20;580−582,1981;及び
Green and Dunkel,Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.19;1336
−1341,1981参照。
2.in vivo上皮HSV−1誘発角膜炎(実施例3、4及び
5)について、Trousdale,Dunkel,Nesburn,Invest.Opht
halmol.Vis.Sci.19;267−270,1980;Pavan−Langston,La
ss,Campbell,Am.J.Ophthalmol.86;618−623,1978;Gree
n、Dunkel,Pavan−Langston,Exp.Eye Res.45;375−387,
1987参照。
3.in vivo皮質HSV−1誘発角膜炎について、Sabbaga,Pa
van−Langston,Bean,Dunkel,Exp.Eye Res.47;545−553,
Boisjoly,Woog,Pavan−Langston,Park,Arch.Ophthalmo
l.102;1804−1807,1984;Pavan−Langston,Dunkel,Arch.
Ophthalmol.107;1068−1072,1989参照。
4.ヘルペスウイルス用抗ウイルス薬物のin vitro活性及
び毒性について、上記のAntiviral Agents and Viral D
isease of Man,も参照。特に、第3章Dr.Earl R.Kernに
よるPreclinical Evaluation of Antiviral Agents:In
vitro and Animal Model Testing;及び第6章Dr.Debora
h Paran−LangstonによるMajor Ocular Viral Infectio
ns。
実施例1 HSV−1ウイルスでのin vitroアッセイ 試験する化合物の直接殺ウイルス効能、化合物の潜在
的毒性及び細胞内抗ウイルス活性を測定するために、in
vitroアッセイを行った。この試験は下記のようにして
行った。
A.使用したウイルス株 HSV−1 McKrae株を最小必須媒体(MEM)中で105PFU
/mLの最終濃度まで希釈した。その後、この希釈液を便
宜上HSV−1懸濁液と呼ぶ。
B.試験する本発明の化合物の溶液の調製 5mg/mLの濃度の試験すべき各化合物の貯蔵溶液を調製
した。この貯蔵溶液をハンクスの平衡塩類溶液(HBSS)
中で順次希釈して、5、2、1、0.5、0.1、0.01、0.00
1及び0.0001mg/mLの最終薬物濃度を得た。これらの実験
のときに、ある種の化合物はより高い濃度で不活性であ
ることが観察された。このような場合に、得ることがで
きた最も高い溶解した濃度を用いた。後にこの不溶性は
単に溶解のために使用した方法のため、即ち、不十分な
攪拌を使用したことによるものであったことが分かっ
た。十分に攪拌すると、これらの化合物も完全に溶解し
た。
C.直接殺ウイルス効能の測定 それぞれの薬物溶液をHSV−1懸濁液と1:1比率で混合
した。薬物及びHSV−1懸濁混合物を37℃で30分間10分
毎に攪拌しながらインキュベーションした。インキュベ
ーションした後、50μLのアリコートを三重融合ヒト包
皮線維芽細胞(HFF)細胞単層の上に載せた。接種物を3
0分間吸収させ、次いでMEM中に適当な薬物濃度を含む媒
体を、培養ウエル当り0.5mLの最終容積まで単層に添加
した。単層を37℃でインキュベーションした。発生する
(developing)HSV−1細胞病理(Cytopathology)を倒
立光学顕微鏡により二日間毎日モニターした。力価を重
回帰分析により算出した。全てのデータを接種後(PI)
24時間及び/又は48時間での平均PFU/mL減少として表わ
す。
D.対照 偽接種非処理HFF細胞単層を、「細胞単層対照」とし
て薬物処理単層と共に含めた。
1.HSV−1接種非化合物処理HFF単層を「陽性対照」とし
て含めた。
2.偽接種化合物処理HFF単層を化合物の潜在的「毒性効
果」を示すために含めた。
E.細胞内抗ウイルス活性の測定 HFF細胞単層に、上記のようにして調製したHSV−1懸
濁液を30分間37℃で吸収させることによって接種した。
ウイルスを吸収させた後、接種物を細胞単層から吸引
し、各化合物濃度の500μLを三重HSV−1感染単層に添
加することにより、HSV−1感染単層を適当な濃度の化
合物の溶液を含む媒体で再水和した。全ての単層を37℃
でインキュベーションした。発生するHSV−1細胞病理
を倒立光学顕微鏡により二日間毎日モニターし、力価を
重回帰分析により算出した。分子内抗ウイルス活性につ
いて、「細胞単層対照」は薬物処理単層と共に偽接種非
処理HFF細胞単層を使用して得た。「陽性対照」はHSV−
1接種非CTC化合物処理HFF単層を使用して得た。
F.結果 表に於いて、記号は下記の意味を有する。
+ =有毒 − =毒性無し +/− =中度の毒性 ND =行わず T =CPE評価で干渉された毒性効果 CPE=細胞変性効果 実験1 結果: 細胞単層対照 これらの単層中で有害なHFF細胞効果は明らかに無か
った。
コメント: 化合物82の毒性は、観察された23及び76の毒性よりも
一桁小さいと測定された。
82の殺ウイルス効能(IC50)は23及び76について観察
されたものよりも一桁小さかった。それでこれらの化合
物について、HFF細胞毒性の低下は殺ウイルス効能と引
き替えたことが明らかである。
実験2 結果: 細胞単層対照 これらの単層中で有害なHFF細胞効果は明らかに無か
った。
コメント: 化合物96は10mg/mLの不溶性であった。1mg/mLの濃度
での貯蔵溶液は適度に不溶性であった。前記のように、
この不溶性は不十分な攪拌のためであったことが後でわ
かった。しかしながら、96に毒性が無いことは1mg/mLで
明らかであり、抗ウイルス活性は23について観察された
ものと同様であった。
実験3 結果: 細胞単層対照 これらの単層中で有害なHFF細胞効果は明らかに無か
った。
実験4 結果: 細胞単層対照 これらの単層中で有害なHFF細胞効果は明らかに無か
った。
in vivoの化合物の抗ウイルス効能 コメント: 化合物の細胞内抗ウイルス活性は殺ウイルス活性より
少なくとも1log高い。このことは、本発明の化合物がHS
V−1への細胞内効果を有することに加えてHSV−1への
直接殺ウイルス効果を有することを示している。細胞内
効果は非特異性で時間依存性であると思われる。
実験5 結果: コメント: IC50及びIC90薬物レベルは、非薬物処理対照単層に比
較したHSV力価に於ける減少に基づいて算出する。予め
観察したとき、毒性に於ける減少は効能の低下になる。
実験6 細胞単層対照 これらの単層中で有害なHFF細胞効果は明らかに無か
った。
コメント: IC50薬物レベルは、非薬物処理対照単層に比較したHS
V力価に於ける減少に基づいて算出した。毒性に於ける
減少(例えば、93及び96)は、この殺ウイルスアッセイ
に於ける化合物の効能の低下をもたらした。93及び96に
ついて観察された毒性を再び示した。毒性は0.5及び0.1
mg/mL濃度で一層顕著であると思われる。毒性は細胞球
状化、単層からの離脱、増大した粒状度及び正常形態の
損失として明らかである。0.5及び0.1mg/mLより低い濃
度では、細胞単層は明白な毒性効果無しに正常であると
(目視により)見えた。
実験7 コメント: 化合物の細胞内抗ウイルス活性は殺ウイルス活性より
少なくとも1log高い。
実施例2 A.使用したウイルス VZVをHFF細胞単層上で3−4+のVZVによるin vitro
アッセイに於けるCPEレベルまで成長させた。VZVをフラ
スコから掻きとり、遠心分離し、細胞ペレットを完全媒
体10mL中に再懸濁させた。VZV細胞結合接種物100〜200
μLを、37℃で60分間吸収させることによって集密的HF
F細胞単層に接種した。ウイルスが吸収された後、接種
物を細胞単層から吸引した。
B.試験する溶液の調製 化合物93、96及び23の濃縮物を下記のようにして調製
した。5mg/mLの濃度の各化合物の貯蔵溶液を調製した。
この貯蔵溶液をハンクスの平衡塩類溶液中で順次希釈し
て、5、2、1、0.5、0.1、0.01、0.001及び0.0001mg/
mLの最終薬物濃度を得た。各薬物濃度の500μLを三重
感染単層に添加した。(化合物93は5及び2mg/mL濃度で
可溶性でなかったことが観察された。これらのアッセイ
で使用したこの化合物の最高濃度は1mg/mLであった。後
で説明するように、これは不十分な攪拌のためであっ
た。) C.接種及び分析 VZV感染単層を、適当な濃度の試験する化合物を含む
媒体で再水和した。全ての単層を37℃でインキュベーシ
ョンした。発生するVZV細胞病理を倒立光学顕微鏡によ
り7日間毎日モニターした。力価を重回帰分析により算
出した。
対照 偽接種非処理HFF細胞単層を、細胞単層対照として薬
物処理単層と共に含めた。
VZV接種非処理HFF単層を陽性対照として含めた。
結果 細胞単層対照 これらの単層中で有害なHFF細胞効果は明らかに無か
った。
in vivo研究 下記の例は、ウサギのRE株HSV−1誘発皮質角膜炎に
於ける本発明の化合物の局所眼効能評価を記載する。こ
れらの評価には、本発明の化合物の単独又はある例では
トリフルオロチミジン(TFT)との組み合わせの両方の
局所効能の分析が含まれていた。評価は、臨床パラメー
ターとウイルス学的(HSV−1回復)パラメーターとの
両方を一緒にした分析により行った。
各例に共通する手順は下記の通りである。
ウイルス接種 特定数のNZWウサギ(1.5〜2.0kg)を使用した。動物
は、これを動物飼育施設の条件に順応させるために接種
の少なくとも二日前に受け入れた。接種前の動物のこの
コンディショニングは動物変動性を最小にする。順応さ
せた後、予め存在する前区眼欠陥を有する全ての動物を
除外するために、動物を細隙光試験にかけた。動物には
105PFU RE株HSV−1の皮質内注射により左右両方に接
種した。次いで動物を再び一匹ずつ檻内に入れた。
動物グループ分け及び毎日の評価 接種後(PI)第三日に、動物を細隙光顕微鏡により評
価した。角膜皮質、虹彩及び結膜疾患を、0+から4+
まで酷度の増加する目盛りで評点を付けた。評価した
後、動物を、一致した角膜皮質包含を基にそれぞれ等し
い数の動物を含む特定の数のグループに分けた。動物を
グループ分けした直後に局所治療を開始した。全ての動
物についてPI3日から7日まで毎日細隙光評価を行っ
た。眼HSV−1誘発疾患酷度を毎日記録した。
結膜及び角膜培養からのHSV−1回復 PI0日(前培養物)、3日、5日及び7日に、全ての
眼を感染HSV−1の存在についてモニターした。これ
は、下及び上結膜嚢を綿棒で拭き取り、鼻円蓋中に綿棒
を10秒間留めておくことにより涙膜を得ることによって
行った。この綿棒を個々にHBSS中に溶出した。ウイルス
−HBSS溶出液の50μLアリコートを融合HFF細胞単層に
5分間吸収させた。この単層をMEMで水和し、37℃でイ
ンキュベーションし、HSV感染(HSV CPE)と一致する
発生する細胞病理を検出するために1〜2週間毎日観察
した。HSV CPEを示さない培養物は、陰性を確認するた
めにブラインド通過させた。
データ解析 本発明の化合物単独の(又は実施例4に於けるTFTと
一緒の)臨床的効能を、TFT及び偽薬治療の効能と比較
した。皮質変化の疾患消散及び発生に於ける差異が満足
できるように分析される。局所治療の間及び後のウイル
ス回復を比較した。
実施例3 皮質角膜炎のウサギモデルに於ける皮質HSV−1感染
への化合物23及び96の局所効能を評価した。
この研究のために全部で20匹のNZWウサギを使用し
た。治療グループには下記のものが含まれた。
グループ#1:ウサギ5匹、1mg/mL化合物23局所治療、9
回/日、5日間; グループ#2:ウサギ5匹、1mg/mL化合物96局所治療、9
回/日、5日間; グループ#3:ウサギ5匹、0.1%TFT局所治療、9回/
日、5日間; グループ#4:ウサギ5匹、偽薬(滅菌水)治療、9回/
日、5日間; 全ての動物について、PI3日〜7日、及び9日及び10
日に毎日細隙光評価を行った。眼HSV−1誘発疾患酷度
を毎日記録した。
PI10日目に、動物を犠牲にし、角膜上皮を目から掻き
取り、上皮及び角膜皮質培養をHFF細胞単層上で行っ
た。より深部の皮質ウイルス感染から上皮ウイルスを分
離することにより、これらの明瞭な角膜層中のHSVの分
析が可能になる。角膜上皮及び皮質培養物を、倒立光学
顕微鏡により毎日評価した。HSV CPEを示さない培養物
は、陰性を確認するためにブラインド通過させた。
掻き取りの際に、三重結節腫を除き、HBSSで洗浄し、
細断し複製のHFF細胞単層上に浮かべた。細胞共培養物
を倒立光学顕微鏡で2週間モニターした。陰性の培養物
は7日間隔で二回ブラインド通過させた。全体細胞共培
養物に於けるHSV CPEの検出を、陽性又は陰性で評価し
た。本発明の化合物で処理した、TFTで処理した、及び
偽薬で処理した三重結節腫からのHSV回復を比較し、回
復速度に於ける差異を分析した。
結果 4匹のウサギに偽接種し、これを化合物96で治療し、
1mg/mLの治療レベルでのウサギの目への潜在的眼毒性効
果を評価した。5日間局所治療をした後、毒性効果は明
らかに無く、角膜、結膜及び虹彩は臨床的に正常であっ
た。
ウサギへのHSV−1皮質感染の間の化合物23及び96の
効能を、TFT及び偽薬での効能と共に図1に示す。治療
グループの全ての目はこの分析に含まれた。図示するよ
うに、化合物96による治療は、PI4日、5日及び6日で
他の局所治療よりも著しく良好な結果(p<0.05)をも
たらす。ウサギの皮質HSV−1感染の間試験した化合物
の効能順位は下記の通りである。
化合物96>>化合物23>TFT>偽薬 接種後の皮質疾患発生(development)を三通りの異
なった方法でモニターした。図1は、全ての目を分析し
た第一の分析型を示す。第二の分析に於ては、治療グル
ープを、治療を開始した日に初期皮質疾患酷度が<0.75
の皮質疾患クラスと>0.75の皮質疾患クラスとに分け
た。第三の分析には、HSV−1感染の他の眼パラメータ
ーの比較が含まれた。これらのパラメーターには、ウサ
ギに於ける上皮HSV−1障害、結膜炎及び虹彩炎発生が
含まれた。
化合物96は、化合物23に比較してこの研究に於いて使
用した治療の全てに於いて優れた性質を示した。更に、
化合物96は角膜皮質角膜炎の発生を減少させたり及び/
又は防止する上で他の全ての治療剤よりも優れていた。
化合物23はPI7日、9日及び10日でTFT治療よりも優れて
いた。皮質疾患随伴がPI3日(治療を開始した日)に中
乃至高レベルであったとき、局所治療の効能の欠落が観
察された。しかしながら、化合物96での局所治療は、PI
3日目に<0.75の皮質疾患発生を有する治療した目でTF
T、偽薬及び化合物23よりも満足できるほど良かった。
化合物96で治療した動物に示されるスキャリング(scar
ring)は、TFT動物に於けるスキャリングよりも著しく
低かった(スキャリングは新血管新生を伴うか又は伴わ
ない皮質曇り及びヘイズとして臨床的に明らかであ
る)。
下記の表22に、PI3日、5日、7日及び9日の涙膜培
養物からの並びに角膜上皮、角膜皮質及び三重結節腫か
らのウイルス回復の結果を示す。表の数値は、試料の全
数に対する陽性試料のパーセントを表わす。HSV−1の
涙膜回復は、PI7日のTFT処理グループで著しく異なって
いる。しかしながら、化合物間で示される他の差異は統
計的に有意ではない。しかしながら、角膜上皮培養物か
らのHSV−1の回復は、他の治療グループに比較して化
合物23治療目について著しく減少している。角膜皮質培
養物からの及び三重腫培養物からのHSV−1回復につい
て有意な差異は明らかにない。この結果は、最小のウイ
ルス増殖抑制又は殺ウイルスレベルより低い濃度で局所
的に適用した薬物が三重結節腫のレベルに決して到達し
ないか又は結節腫に到達するので予想されないことであ
る。
実施例4 皮質角膜炎のウサギモデルの皮質HSV−1感染への化
合物23、96及び82の局所効能を評価した。
この研究のために全部で21匹のNZWウサギを使用し
た。治療グループには下記のものが含まれた。
グループ#1:ウサギ4匹、1mg/mL化合物23局所治療、9
回/日、5日間; グループ#2:ウサギ4匹、1mg/mL化合物96局所治療、9
回/日、5日間; グループ#3:ウサギ5匹、1mg/mL化合物82局所治療、9
回/日、5日間; グループ#4:ウサギ5匹、0.1%TFT局所治療、9回/
日、5日間; グループ#5:ウサギ4匹、偽薬治療、9回/日、5日
間; 全ての動物について、PI3日〜7日に毎日細隙光評価
を行った。眼HSV−1誘発疾患酷度を毎日記録した。
結果 接種後の皮質疾患発生を三通りの異なった方法でモニ
ターした。最初に、治療グループの全ての目についての
皮質疾患評価を分析した。二番目に、治療グループを、
治療を開始した日に初期皮質疾患酷度が<0.5の皮質疾
患クラスと>0.5の皮質疾患クラスとに分けた。第三の
分析には、実施例3に於けるようなHSV−1感染の他の
眼パラメーターの比較が含まれる。
化合物82(1mg/mL)は、PI3日目に皮質疾患酷度<0.5
+を有する目の皮質疾患の発生を減少させるのに有効で
あった。皮質疾患酷度>0.75を有する目に於いて、化合
物82治療は皮質疾患の発生又は進行を変えなかった。化
合物82は化合物23と96との間の中間の効能を示した。
化合物23、96及び82は全て涙膜内のHSV−1の回復を
減少させた。しかしながら、本発明の化合物とTFTとの
間に満足できる有意な差異は明らかに無かった。
図2は、試験した全ての化合物についての平均皮質疾
患評価を示し、化合物の効能順位が下記の通りであるこ
とを示している。
化合物96>化合物82>化合物23>TFT=偽薬 実施例5 皮質角膜炎のウサギモデルの皮質HSV−1感染への、T
FTと組み合わせた化合物23及び96の局所効能を評価し
た。
この研究のために全部で21匹のNZWウサギを使用し
た。治療グループには下記のものが含まれた。
グループ#1:ウサギ5匹、化合物23(1mg/mL)局所治療
4回/日及びTFT局所治療4回/日、5日間; グループ#2:ウサギ5匹、化合物96(1mg/mL)局所治療
4回/日及びTFT局所治療4回/日、5日間; グループ#3:ウサギ5匹、偽薬治療、8回/日、5日
間; グループ#4:ウサギ2匹、0.1%TFT局所治療、4回/
日、5日間; グループ#5:ウサギ2匹、化合物23(1mg/mL)局所治
療、4回/日、5日間; グループ#6:ウサギ2匹、化合物96(1mg/mL)局所治
療、4回/日、5日間; グループ1、2及び3には、それぞれ組み合わせ治療
当り全部で10個の目のために5匹の動物が含まれてい
る。これは、個々の動物変動の最小化及び組み合わせ治
療の結果の統計的分析の実施を可能にした。グループ
3、4及び5にはそれぞれ2匹の動物が含まれている。
これらの単一剤治療はこれらの化合物の効能に於ける前
記のデータを確認するために使用した。化合物は組み合
わせ剤グループの投薬養生に合致させるためにより少な
い頻度の投与で使用した。結局、この研究もより少ない
頻度の局所投与として(前記の研究の9回/日に対して
4回/日)化合物23及び96での比較情報を与える。
PI7日目に、動物を犠牲にし、角膜上皮を目から掻き
取り、上皮及び角膜皮質培養をHFF細胞単層上で行っ
た。より深部の皮質ウイルス感染から上皮ウイルスを分
離することにより、これらの明瞭な角膜層中のHSVの分
析が可能になる。角膜上皮及び皮質培養物を、倒立光学
顕微鏡により毎日評価した。HSV CPEを示さない培養物
は、陰性を確認するためにブラインド通過させた。
結果 図3は、PI3日目に平均皮質疾患評価が<0.5であった
ときの皮質疾患への組み合わせ薬物治療効能を示す。化
合物23又は化合物96の何れかを含む組み合わせ治療は、
ウサギ角膜に於ける皮質疾患の発生を減少させるのに有
効であった。組み合わせ治療眼皮質疾患評価は、PI6日
及び7日で偽薬治療とは統計的に異なっていた(p<0.
01:研究者のT試験)。この研究の過程で化合物96組み
合わせ治療と化合物23組み合わせ治療との間に統計的差
異は観察されなかった。図4は、PI3日目に平均皮質疾
患評価が>0.5であったときの皮質疾患への組み合わせ
薬物治療効能を示す。皮質疾患はこれらの中度乃至重度
の皮質疾患目での局所組み合わせ治療に応答しなかっ
た。
図5は、PI3日目に初期皮質疾患が<0.5であったとき
のTFTプラス化合物23の組み合わせに比較した単一剤TF
T、化合物23及び偽薬治療の効能を示す。TFT及び偽薬治
療は皮質疾患酷度を低下させる上で有効では無かった。
化合物23は皮質疾患の進行を遅くした。組み合わせ薬物
治療はこれらの動物の皮質疾患の進行を低下させる上で
有効であった。組み合わせ治療の結果はPI7日目で全て
の他の治療とは統計的に異なっていた。
図6は、PI3日目に初期皮質疾患が>0.5であったとき
の偽薬治療に対する及びTFTプラス化合物23の組み合わ
せ治療に対する単一剤TFT、化合物20及び化合物23の効
能を示す。単一剤又は組み合わせ剤治療はこれらの目に
於ける皮質疾患の進行を低下させる上で有効であるとは
思われない。
図7は、PI3日目に平均皮質疾患評価が<0.5であった
ときの皮質疾患への組み合わせ薬物治療効能対単一剤治
療を比較する。偽薬治療及びTFT治療(4回/日)は皮
質疾患の発生及び進行を低下させる上で有効では無かっ
た。4回/日の頻度での化合物96による治療は非常に有
効で、皮質疾患の進行及び発生を遅くした。この処理グ
ループについての平均皮質疾患はPI6日及び7日に偽薬
治療及びTFT治療の両方とは統計的に異なっていた(p
<0.01)。単一剤としての化合物96と組み合わせ剤とし
ての化合物96プラスTFTとの間に差異は見られなかっ
た。また組み合わせ薬物治療は皮質疾患を低下させる上
で非常に有効であった。組合わせ治療グループはPI6日
及び7日でTFT及び偽薬治療グループとは統計的に異な
っていた(p<0.01)。単一剤としての化合物96及びTF
Tとの化合物96の組み合わせの間に、皮質疾患評価に於
ける統計的な差異は観察されなかった。
図7は、PI3日目で平均疾患評価が>0.5であるときの
HSV誘発皮質疾患への単一剤治療との組み合わせ薬物治
療効能の比較を示す。この疾患の発生及び進行を低下さ
せる上で、組み合わせ治療も単一剤治療も効果を持って
いない。
表23は、単一剤及び組み合わせ剤眼治療からのHSV−
1回復を示す。数値は培養物の全数当りの陽性回復培養
物%を表わす。
表23に示されるように、組み合わせ治療目に於けるウ
イルスの回復は、単一剤で治療した目の場合より低い。
実施例6 モルモットの一次性器HSV−2感染に於ける本発明の
抗ウイルス性化合物23、76及び82の活性を比較するため
に、一連の研究を行った。実験は偽薬対照とするもので
あり、非感染動物を、皮膚刺激を評価し、最大耐量を決
定するために三種の濃度のそれぞれの調合物で処理し
た。
モルモットの一般的HSV−2感染 A.最大耐量の決定 3匹の非感染動物のグループを、皮膚刺激又は目に見
える毒性を評価するために、各化合物の20、10又は5mg/
mLの濃度で、局所的に(0.1mL膣内に+0.1mL外性器皮膚
に)一日三回(約8時間毎に)7日間処理した。
B.ウイルス接種 実験動物感染のためにHSV−2のMS株を使用した。体
重250〜300gの雌性ハートレー系モルモット(Charles R
iver Breeding Laboratories,Kingston,NY)に、膣分泌
物を除去するために綿棒で拭き取って1時間後に、1.4
×105プラーク形成単位のHSV−2を膣内に接種した。
C.モルモットの処理 10匹の感染モルモットのグループを、HSV−2で感染
させて6時間後又は24時間後に開始して、20mg/mL(最
大耐量)の各化合物で上記のようにして局所的に処理し
た。
D.試料捕集及びウイルスアッセイ 膣ウイルス複製への処理の効果を決定するために、膣
分泌物のスワブをHSV−2接種後1日、3日、5日、7
日及び10日に得て、2.0mLの媒体を含む管内に入れ、転
回し、HSV−2について滴定するまで−70℃で凍結させ
た。全ての試料を集めたとき、これらを溶かし、順次希
釈し、HSV−2力価をウサギ腎細胞を使用してマイクロ
タイター(microtiter)CPEアッセイで測定した。平均
極大ウイルス力価及びウイルス力価−日曲線下面積を算
出し分析した。
E.外性器病変の評点付け 外性器病変の発達及び展開に於ける治療の効果を決定
するために、病変酷度を一次感染(21日間)を通して0
〜5+目盛りで評点を付けた。平均極大病変評価及び病
変評点−日曲線下面積を算出し分析した。
F.効能の評価 感染した動物の数/接種した動物の数、病変−日曲線
下面積及びウイルス力価−日面積、未処理動物と偽薬処
理動物との間の又は偽薬処理動物と薬物処理動物との間
の極大病変評点及び極大ウイルス力価を、Mann−Whitne
y Uランクサム試験(rank sum test)を使用して比較し
た。0.05又はこれより小さいp−値を有意であると考え
た。
結果 皮膚刺激への化合物23、化合物76又は化合物82による処
理の効果 三匹のモルモットのグループを、前記のように化合物
23、化合物76又は化合物82の20、10又は5mg/mLで処理し
た。これらの化合物によりこれらの濃度でどのような皮
膚刺激又は性器毒性の目に見える徴候も観察されなかっ
た。研究の間動物は外見上健康で正常であった。
II 膣ウイルス複製への化合物23、化合物76又は化合物
82による処理の効果 HSV−2接種した後、膣道に於けるウイルス複製は3
〜5日で極大に達し、次いで殆どの動物で徐々に減退し
10日に消失した。膣ウイルス力価への局所化合物23、化
合物76及び化合物82による治療の評価を表24に要約す
る。全ての三種の化合物による初期の処理は、HSV−2
で感染するようになった(少なくとも一スワブ日でウイ
ルスを単離した)動物の数を減少させた。感染6時間後
に開始して化合物23、化合物76又は化合物82を受けた動
物は50%の感染比率を有していた。全ての他のグループ
に於いて、接種した全ての動物(10%)は感染した。
ウイルス接種6時間後又は24時間後に開始した偽薬で
処理した動物は、未処理対照グループと同様であったウ
イルス力価−日曲線下面積(AUC)値及び平均極大ウイ
ルス力価を有していた。接種6時間後に開始して化合物
23、化合物76又は化合物82を受けた動物のウイルス力価
−日AUC値は、偽薬処理グループに比較したとき有意に
減少した(<0.001のP−値)。+6時間でのこれらの
化合物による処理も、偽薬処理動物と比較して平均極大
ウイルス力価を有意に減少させた(<0.001のP−
値)。ウイルス接種24時間後に開始した化合物23又は化
合物76による治療もウイルス力価AUCを減少させた(<
0.05P−値)。+24時間での化合物82による処理はウイ
ルス力価AUCを変えることができず、+24時間で与えた
ときどの化合物も平均極大ウイルス力価を減少させなか
った。
III. 病変発達への化合物23、化合物76又は化合物82に
よる処理の効果 HSV−2接種3〜4日後に、小嚢状の病変が外性器皮
膚に現れ始める。病変は7〜8日で潰瘍段階にまで進行
し、15〜21日で徐々に治癒する。病変発達及び酷度への
局所化合物23、化合物76及び化合物82治療の評価を表25
に示す。+6時間及び+24時間に偽薬で処理した動物
は、未処理対照グループと比較したとき病変評点−日AU
C値を有意に増加させた(<0.001のP−値)。+6時間
に与えた偽薬についての平均極大病変評点も、未処理対
照動物のそれよりも有意に大きかった(<0.05のP−
値)。病変評点−日AUC値及び平均極大病変評点の両方
により決定した病変発達は、適当な偽薬処理した動物に
比較したとき、感染6時間後に開始したとき化合物23、
化合物76又は化合物82による処理により有意に減少した
(<0.001のP−値)。また、感染+24時間で投与した
化合物76は病変AUCを有意に変えた(<0.01のP−値)
が、+24時間偽薬処理グループと比較したときのみであ
った。この差異は未処理対照動物と比較したとき有意で
はなかった。
実施例7 一連のウイルススクリーニング試験を化合物23、64、
67、93、96及び102について行った。化合物番号64及び6
7の構造は、米国特許第5,049,557号明細書の実験詳細部
のパラグラフ2及び3に記載されている。特に、化合物
64については、Aはフェニルであり、Yは水素であり、
Bはメチルであり、Z−は塩化物であり、そしてX及び
X′はNH3である。化合物67について、Aはメチルであ
り、Bはメチルであり、Yは塩素であり、Z−は塩化物
であり、そしてX及びX′はNH3である。化合物23、64
及び67は比較目的のためにスクリーニングした。その結
果を表26に示す。
抗ウイルス効能及び毒性を決定するために下記の方法
を使用した。
A.ヒト包皮線維芽細胞の調製 新生児のヒト包皮を、環状切除を行った後できるだけ
早く得て、バンコマイシン、フンギゾーン(fungizon
e)、ペニシリン、及びゲンタマイシンを通常の濃度で
含有する最少必須培地(MEM)に4時間置いた。次いで
この培地を除き、包皮を小片に細断し、赤色細胞がもは
や存在しなくなるまで繰り返して洗浄した。次いでこの
組織をCO2インキュベーター内で37℃で15分間連続的に
攪拌しながら0.25%でトリプシンを使用してトリプシン
処理した。各15分間の終わりに、組織をフラスコの底に
沈殿させた。細胞を含む上澄み液を滅菌した寒冷紗を通
してMEM及び10%ウシ胎児血清が入っているフラスコに
注いだ。培地が入ったフラスコをトリプシン処理手順の
間中氷の上に保持した。各細胞の添加の後で、寒冷紗を
少量の血清含有MEMで洗浄した。新しいトリプシンを各
時点で包皮片に添加し、この手順をより以上の細胞が得
られなくなるまで繰り返した。次いで細胞含有培地を10
00RPMで4℃で10分間遠心分離した。上澄み液を捨て、1
0%FBSを含む少量のMEM中に細胞を再懸濁させた。次い
で細胞を、適当な数の25cm2組織培養フラスコに入れ
た。細胞は集密化しトリプシン処理を必要とするので、
これをより大きいフラスコに次第に広げた。細胞を継代
四までバンコマイシン及びフンギゾーン上に保持した。
B.細胞変性効果阻害アッセイ 低継代ヒト包皮線維芽細胞を、10%ウシ胎児血清(FB
S)で補足された(MEM)0.1mL中の2.5×104細胞/mLの細
胞濃度で、使用する24時間前に96ウエル組織培養プレー
ト内に播種した。次いでこの細胞をCO2インキュベータ
ー中で37℃で24時間インキュベーションした。インキュ
ベーションした後、培地を除去し、第一列以外の全てに
2%FBSを含むMEM100μLを添加した。第一列に於て
は、実験薬物125μLを三重ウエルに添加した。細胞ウ
エル及びウイルス対照ウエルの両方に培地単独を添加し
た。次いでウエルの第一列の薬物を、Cetus Liquid Han
dling Machineを使用して25μLを移すことによって残
りのウエルに亘って順に1:5に希釈した。薬物を希釈し
た後、適当なウイルス濃度の100μLを、MEM100μLを
入れた対照ウエルを除いて各ウエルに添加した。HSV−
1及びHSV−2アッセイについては、使用したウイルス
濃度は1000PFU/ウエルであった。CMV及びVZVアッセイに
ついては、添加したウイルス濃度は2500PFU/ウエルであ
った。次いでプレートをCO2インキュベーター中で37
℃、HSV−1及びHSV−2については3日間、VZVについ
ては10日間又はCMVについては14日間インキュベーショ
ンした。インキュベーション期間後、培地を吸引し、細
胞を0.1%クリスタルバイオレット溶液で30分間染色し
た。次いで染色物を取り出し、水道水を使用して全ての
過剰の染色物が除去されるまで洗浄した。プレートを24
時間乾燥し、次いでSkatron Plate Readerで620nmで読
み取った。
C.半固形オーバーレイを使用するHSV−1及びHSV−2に
ついてのプラーク減少アッセイ 使用する二日前に、HFF細胞を6ウエルプレートに入
れ、5%CO2及び90%湿度で37℃でインキュベーション
する。アッセイの当日、薬物を二倍MEM中で所望濃度の
二倍に調製し、次いで6種の薬物濃縮物を使用して二倍
MEM中で1:5に順に希釈する。最初の出発濃度は普通200
μg/mLであり0.06μg/mLまで下げる。使用するウイルス
は、10%FBSを含有するMEM中で20〜30プラーク/ウエル
を与える所望の濃度にまで希釈する。次いで培地をウエ
ルから吸引し、0.2mLのウイルスを、薬物毒性ウエルに
添加する培地0.2mLと共に二通りで各ウエルに添加す
る。次いでプレートを15分毎に振盪させながら1時間イ
ンキュベーションする。インキュベーション期間の後、
等量の1%アガロースを等容積の各薬物希釈物に添加し
た。これにより100μg/mLで始まり0.03μg/mLで終わる
最終薬物濃度及び0.5%の最終アガロースオーバーレイ
濃度が得られる。薬物アガロース混合物を各ウエルに2m
Lの容積で適用し、次いでプレートを三日間インキュベ
ーションし、その後細胞をニュートラルレッドの1.5%
溶液で染色した。4〜6時間のインキュベーション期間
の後、染色物を吸引し、10倍の倍率で立体顕微鏡を使用
してプラークをカウントする。
D. VZVプラーク減少アッセイ−半固形オーバーレイ この手順は、下記の二点が異なる他は前記のHSVプラ
ークアッセイについてのものと基本的に同じである。
1. 薬物を使用した後、プレートを10日間インキュベー
ションした。
2. 3日目及び6日目に、等量の二倍MEM及び1%アガ
ロースを含むオーバーレイの追加の1mLを添加する。
E. CMVプラーク減少アッセイ−半固形オーバーレイ この手順は、下記の小さな変更を伴う他はHSV分析に
ついてのものと基本的に同じである。最初のオーバーレ
イ及び二個のオーバーレイについて使用したアガロース
は、1%ではなく0.8%である。アッセイは4日目及び
8日目に追加のオーバーレイ1mLを適用して14日間イン
キュベーションする。
F.液体培地オーバーレイを使用するプラーク減少アッセ
イ 液体オーバーレイプラークアッセイについての手順
は、アガロースオーバーレイを使用するものと同様であ
る。ウイルスを添加するための手順は、標準プラークを
添加する手順と同じである。薬物は、MEM中2%FBSの使
用濃度で調製する。薬物は前のアッセイに於けるように
二倍濃度で調製せず、所望の濃度で調製する。HSV−1
及びHSV−2アッセイについて、Baxter Health Care Co
rporationから入手した抗体標本を1:500に希釈し、薬物
が希釈されている培地に添加する。CMV及びVZVについ
て、オーバーレイ中に抗体は使用しない。CMVアッセイ
について、新規な薬物を含まない追加の培地を6日目に
添加し、全部で11日間インキュベーションする。VZVア
ッセイについて、追加の培地を5日目に添加し、全部で
8日間インキュベーションする。全てのアッセイについ
てインキュベーション期間の終わりに、培地を除去し、
細胞を洗浄し、次いで0.1%クリスタルバイオレット溶
液で10分間染色する。次いで細胞を数回すすいで過剰の
クリスタルバイオレットを除き、立体顕微鏡を使用して
プラークを数える。
G.細胞増殖アッセイ アッセイの24時間前に、HFF細胞を6ウエルプレート
に10%FBSを含有するMEM中ウエル当り2.5×104細胞の濃
度で入れる。アッセイの当日、薬物を10%FBSを含有す
るMEM中で1:5の増分で順次希釈し、10μg/mLから0.03μ
g/mLまでの範囲をカバーする。DMSO中に溶解させる薬物
については、対照ウエルに10%DMSOを含有するMEMを入
れる。次いでウエルから培地を吸引し、次いで各薬物濃
度の2mLを各ウエルに添加する。次いで細胞をCO2インキ
ュベーター中で37℃で72時間インキュベーションする。
この時間の終わりに、培地−薬物溶液をウエルから取り
出し、細胞を洗浄する。0.25%トリプシン1mLを各ウエ
ルに添加し、細胞がプレートから取れ始めるまでインキ
ュベーションする。次いで、細胞−培地混合物をピペッ
トで吸い上げそして激しく落として細胞懸濁液を壊し、
この混合物0.2mLをIsoton III 9.8mLに添加し、コール
ターカウンターを用いてカウントする。各試料は、一試
料当り三個の複製ウエルで三回カウントする。
H.細胞毒性のためのMTTアッセイ アッセイの24時間前に、HFF細胞を96ウエルプレート
にウエル当り2.5×104細胞の濃度で入れる。24時間後
に、培地を吸引し、薬物1256μLを第一列のウエルに添
加し、次いで自動Cetus Liquid Handling Systemを用い
てCPEアッセイで用いたものと同様の方法で順次1:5に希
釈する。次いでプレートをCO2インキュベーター中で37
℃で7日間インキュベーションする。この時点で、各ウ
エルにダルベッコの燐酸塩緩衝食塩水中のMTTの1μg/m
L溶液50μLを入れる。次いでプレートを更に4時間イ
ンキュベーションする。この時点で、培地を取り出し、
イソプロパノール中の0.04N塩酸100μLで置き換える。
簡単に振盪した後、プレートをプレートリーダーで550n
mで読み取る。
I. EC50値も、公知の抗ウイルス剤について試験したウ
イルスのそれぞれについて測定した。比較化合物は、DH
PGが比較化合物であったHCMV以外の全てのウイルスにつ
いてACVであった。表26に於いて、これらの比較EC50値
を星印と共に示す。表27に於いて、対照として薬物FIAU
(2′−フルオロ−5−ヨード−アラビノシル−ウラシ
ル)を用いた。
実施例8 本発明の化合物は下記の一般的な方法によって製造す
ることができる。コバルト−II錯体は、等モル量のN,
N′−ビスエチレンジイミン配位子、例えば、米国特許
第5,049,557号に開示されているようなL23及び類似物と
酢酸コバルトとをメタノール中で窒素下で混合すること
によって製造される。約2.2当量の所望のアキシアル配
位子を添加し、次いで酸化する。次いで塩化ナトリウム
又は臭化ナトリウムの飽和水溶液を添加することによっ
て所望の生成物を沈殿させ、次いでエタノール−水溶液
から再結晶させる。
化合物96(対イオンとして臭化物を有する)を下記の
ようにして合成した。
窒素バブラー及び2リットル滴下ロートを取り付けた
三ツ口フラスコに、純粋メタノール500mL中の配位子(L
23又はN,N′−ビス−(アセチルアセトン)エチレンジ
イミン)112g(0.5モル)を入れた。配位子溶液に、脱
気したメタノール1.5リットル中に溶解した酢酸コバル
ト四水和物125g(0.5モル)を添加する。反応混合物を
2時間攪拌し、次いで熱水浴上で15分間還流させる。オ
レンジ色の溶液が得られ、これにメタノール100mLに溶
解した2−メチルイミダゾール90g(1.1モル)を添加す
る。激しく攪拌しながら反応混合物を開放空気に曝す。
活性炭10gを攪拌した混合物に添加し、酸化を一夜続け
る。
次いで混合物を濾過し、最小量の水に溶解した臭化ナ
トリウム50gを、濾過した褐色溶液に添加する。得られ
た溶液を濃縮し、結晶化させる。粗生成物を熱エタノー
ル−水溶液から室温又はそれより低い温度で静置するこ
とによって再結晶化させる。生成物の純度を元素分析、
電子スペクトル及びNMRにより確認する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07F 15/06 C07F 15/06 (56)参考文献 国際公開91/015212(WO,A1) Polish J.Chem.,Vo l.64,No.1−6,p.305−316 (1990) Chemical Abstract s,抄録番号112:15518(1990) Chemical Abstract s,抄録番号98:171833(1983) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 213/20 C07D 235/20 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記構造式を有する化合物: [式中、各Aは、同じか又は異なっていてよく、アルキ
    ル基、フェニル基、又は置換基として、ハロゲン原子、
    炭素原子数1〜5のアルキル基、もしくは構造式R−CO
    −(但し、Rは水素、炭素原子数1〜5のアルコキシド
    基、炭素原子数1〜5のアルキル基、もしくはOH基であ
    る)を有する置換フェニル基であり、 Yは、同じか又は異なっていてよく、水素、非分岐の炭
    素原子数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子、又は構造
    式R−CO−(但し、Rは水素、炭素原子数1〜5のアル
    コキシド基、炭素原子数1〜5のアルキル基、又はOH基
    である)を有する基であり、 Bは同じか又は異なっていてよく、それぞれ水素又は炭
    素原子数1〜5のアルキル基であり、 Z-は可溶性の、医薬的に受容し得る陰イオンであり、そ
    して Xは、同じか又は異なっていてよく、式: (式中、R1、R2、R3及びR4は同じか又は異なっていてよ
    く、水素又は1〜4この炭素原子を有する低級アルキル
    基である)を有する単位である。]
  2. 【請求項2】Aが置換フェニル基であり、Yが、水素、
    非分岐の炭素原子数1〜5のアルキル基、ハロゲン原
    子、又は構造式R−CO−(但し、RはH、CH3又はOH基
    である)を有する基であり、Bが水素又はC1〜C3のアル
    キル基であり、そしてZ-がBr-又はCl-である請求項1に
    記載の化合物。
  3. 【請求項3】Aがメチル、エチル、ブチル、又はフェニ
    ルであり、Yが塩素、水素、又はC1〜C3のアルキル基で
    あり、BがC1〜C3のアルキル基である、請求項1に記載
    の化合物。
  4. 【請求項4】Bがメチルであり、YがH又はClであり、
    Z-がBr-又はCl-であり、Aが−CH3又はフェニルであ
    り、そしてXが下記の群から選択される基である請求項
    1に記載の化合物。
  5. 【請求項5】医薬的に受容し得る担体及び抗ウイルス的
    に有効量の請求項1乃至4から選ばれるいずれかの項に
    記載の化合物からなる抗ウイルス組成物。
  6. 【請求項6】医薬的に受容し得る担体及び抗ヘルペスウ
    イルス有効量の請求項1乃至4から選ばれるいずれかの
    項に記載の化合物からなる抗ウイルス組成物。
  7. 【請求項7】該化合物が、単純ヘルペスウイルス、サイ
    トメガウイルス、水痘帯状疱疹ヘルペスウイルス、及び
    エプスタイン・バールウイルスからなる群から選択され
    るウイルスに対して有効量で存在する、請求項5もしく
    は6に記載の組成物。
  8. 【請求項8】医薬的に受容し得る担体及び抗ウイルス的
    に有効量の下記の化合物からなる抗ウイルス組成物。 [式中、各Aは、同じか又は異なっていてよく、アルキ
    ル基、フェニル基、又は置換基として、ハロゲン原子、
    炭素原子数1〜5のアルキル基、もしくは構造式R−CO
    −(但し、Rは水素、炭素原子数1〜5のアルコキシド
    基、炭素原子数1〜5のアルキル基、もしくはOH基であ
    る)を有する置換フェニル基であり、 Yは、同じか又は異なっていてよく、水素、非分岐の炭
    素原子数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子、又は構造
    式R−CO−(但し、Rは水素、炭素原子数1〜5のアル
    コキシド基、炭素原子数1〜5のアルキル基、又はOH基
    である)を有する基であり、 Bは同じか又は異なっていてよく、それぞれ水素又は炭
    素原子数1〜5のアルキル基であり、 Z-は可溶性の、医薬的に受容し得る陰イオンであり、そ
    して Xは、同じか又は異なっていてよく、式: [式中、R5、R6、R7、R8及びR9は水素原子を表す]。
  9. 【請求項9】該化合物が、抗ヘルペスウイルス有効量で
    存在する請求項8に記載の化合物からなる抗ウイルス組
    成物。
  10. 【請求項10】該化合物が、単純ヘルペスウイルス、サ
    イトメガウイルス、水痘帯状疱疹ヘルペスウイルス、及
    びエプスタイン・バールウイルスからなる群から選択さ
    れるウイルスに対して有効量で存在する、請求項8に記
    載の組成物。
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