JP3524432B2 - 地盤強化方法 - Google Patents

地盤強化方法

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JP3524432B2
JP3524432B2 JP15608499A JP15608499A JP3524432B2 JP 3524432 B2 JP3524432 B2 JP 3524432B2 JP 15608499 A JP15608499 A JP 15608499A JP 15608499 A JP15608499 A JP 15608499A JP 3524432 B2 JP3524432 B2 JP 3524432B2
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地盤中に締固めた
砂杭を適宜のピッチで多数造成して地盤の強化を図る1
打設3連囲み打ち又は4連囲み打ちによる締固め砂杭造
成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】締固め砂杭造成工法は、特公昭62−2
5808号公報などに開示されているように、中空管を
地盤中の設計深度まで貫入した後、地表まで引き抜く過
程で、前記中空管を所定高さ引き抜き管内に投入された
砂等を排出する引き抜き工程と、前記中空管を再び貫入
して排出砂等を締固める再貫入工程とを繰り返して行う
ことにより、所定の強度に締固めた砂杭を造成し、地盤
を改良するものである。
【0003】この締固め砂杭造成工法により地盤中に締
固めた砂杭を多数造成する方法のうち、1回の打設で、
例えば、平面形状が正三角形や正四角形の頂点に位置す
る砂杭の造成を同時に行う複数連囲み打ち工法が知られ
ている。この複数連囲み打ち工法は1回の打設で多数の
砂杭を造成できるため、単位面積当たりの施工性が向上
するという利点がある。従来、例えば4連囲み打ち工法
の場合、図9及び図10(簡略のため、図9と異なり、
平面形状で四角形の交点が砂杭となる態様である。)に
示すように、強化地盤領域2に公知の4連式砂杭造成装
置を用いて、先ず互いに等ピッチpで平面形状が正方形
の4連31a〜31dで一組の砂杭31Aを造成し、次
いで一組の砂杭31Bを前組の砂杭31c又は31dに
対してピッチpの間隔を離した位置で打設し、以降順次
同様のピッチpで31C、31Dを当初の設計打設位置
で施工していた。すなわち、1回の打設で1本の砂杭を
造成する単連打ちで設計されると同様の砂杭径、砂杭長
及び砂杭間ピッチで施工されていた。このため、単位地
盤容積に占める砂杭の容積、所謂砂杭の置き換え率は単
連打ちで設計されると同じ置き換え率であると同時に、
強化地盤領域2全体に亘り一定であった。また、その打
設方向は、通常、施工が容易であることから図9中、左
側Aから右側Bへ向かう方向のように、外周部から中心
部、中心部から他側の外周部という一方向のものが一般
的であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
1打設複数連囲み打ち工法は、5連以上となると砂杭造
成装置の装備が過剰となり、逆にコストを押し上げてし
まい、2連では砂杭造成装置の装備の割りには施工性が
向上しないという問題があった。また、この1打設複数
連囲み打ち工法は、施工性が向上するという利点を有す
るものの、依然として、等ピッチ間隔で打設していた。
また、打設が進むに連れ、すなわち打設方向側(図9
中、B側)に近くなる程、既に打設済みの砂杭の近傍で
は杭の打設が困難になる場合があった。さらに、砂杭の
造成施工終了後、土質調査を行ったところ、1打設の複
数連の砂杭で囲まれる地盤や杭の打設が困難になる場所
では地盤強度の改善が過剰であり、従って、設計地盤領
域全体で、強度的に過剰な部分が生じるという問題があ
ると共に、不経済でもあった。
【0005】従って、本発明の目的は、地盤中に締固め
た砂杭を適宜のピッチで多数造成して地盤の強化を図る
1打設複数連囲み打ち締固砂杭造成工法において、地盤
強度に過剰な部分ができず、従来よりも更に施工効率を
向上させる地盤強化方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意検討を行ったところ、(I)多連囲み打
ちの1打設で同時に形成される砂杭で囲まれた場所に、
打設にともなう強化効果が顕著に現れること、(II)複
数連囲み打ちのなかでも、3連囲み打ち又は4連囲み打
ち工法が砂杭造成装置が比較的重装備とならず且つ施工
性の向上が図れること、(III)打設が進むにつれて地盤
強度に過剰な部分が生じるのは、砂杭の打設にともなう
地盤強化が打設進行方向に効果的に現れるためであるこ
と、従って、(1)3連囲み打ち又は4連囲み打ち工法
においては、1打で同時に造成される3本又は4本の砂
杭の置き換え率を1回の打設で1本の砂杭を造成する単
連打ちで設計される砂杭の置き換え率よりも低減できる
こと、前の打設に続く次の打設では砂杭の置き換え率が
低減できること、(2)更に、砂杭の打設を外周部から
中央部に向う方向で行えば、中央部においてこの強化効
果がより一層高められるから、該中央部の砂杭の置き換
え率を更に低減でき、地盤強度が部分的に過剰とならず
均一化されると共に、工期の短縮などによる施工効率が
一段と改善されること、(3)既設構造物が一方の側に
存在する地盤においては、砂杭の打設を既設構造物に近
接する側から遠ざける方向に行えば、打設に伴う変位は
打設方向に向かうから、既設構造物への変位影響が低減
されることなどを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明(1)は、地盤中に締固
めた砂杭を適宜のピッチで多数造成して地盤の強化を図
る際、1回の打設で3本又は4本の砂杭の造成を同時に
行う3連囲み打ち又は4連囲み打ちによる締固め砂杭造
成工法において、前記同時に打設された3本又は4本の
砂杭の置き換え率を1回の打設で1本の砂杭を造成する
単連打ちで設計される砂杭の置き換え率よりも低減せし
めて打設することを特徴とする地盤強化方法を提供する
ものである。
【0008】
【0009】また、本発明()は、地盤中に締固めた
砂杭を適宜のピッチで多数造成して地盤の強化を図る
際、1回の打設で3本又は4本の砂杭の造成を同時に行
う3連囲み打ち又は4連囲み打ちによる締固め砂杭造成
工法において、砂杭の打設を外周部から中央部に向かう
方向で行い、前記中央部においては、前記外周部に比し
て、砂杭の置き換え率を低減せしめて打設することを特
徴とする地盤強化方法を提供するものである。また、本
発明()は、地盤中に締固めた砂杭を適宜のピッチで
多数造成して地盤の強化を図る際、1回の打設で3本又
は4本の砂杭の造成を同時に行う3連囲み打ち又は4連
囲み打ちによる締固め砂杭造成工法において、砂杭の打
設を既存構造物に近接する側から該既存構造物から離れ
る側に向かって行い、砂杭の置き換え率を低減せしめて
打設することを特徴とする地盤強化方法を提供するもの
である。また、本発明()は、前記砂杭の置き換え率
を低減する方法が、砂杭間のピッチを広げる方法、砂杭
径を小さくする方法又は砂杭長を短くする方法であるこ
とを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記
載の地盤強化方法を提供するものである。
【0010】かかる構成を採ることにより、1打設で同
時に平面形状で正三角形又は正四角形の頂点に位置する
3本又は4本の砂杭が造成され、この砂杭で囲まれた場
所では地盤の強化効果が顕著にあらわれるため、1打で
同時に造成される3本又は4本の砂杭の置き換え率を1
回の打設で1本の砂杭を造成する単連打ちで設計される
砂杭の置き換え率よりも低減できる。また、前の打設に
続く次の打設では砂杭の置き換え率が低減できる。砂杭
の打設にともなう地盤強化が中央部でより効果的に現れ
るため、前記中央部では、前記外周部に比して、砂杭の
置き換え率を更に低減できる。砂杭の置き換え率を低減
する方法として、砂杭間のピッチを広げる方法、砂杭径
を小さくする方法又は砂杭長を短くする方法などが採用
できるから、工期の短縮などによる施工効率が大幅に改
善されると共に、地盤強度が均一化される。また、打設
が進むにつれ、また、強化地盤領域の中央部での砂や砂
杭の本数を更に減少でき、既設構造物が一方の側に存在
する地盤においては、砂杭の打設を既設構造物に近接す
る側から該既設構造物から離れる側に向かって行うか
ら、既設構造物への変位影響が低減される。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において、1打設3連囲み
打ち又は4連囲み打ちの締固め砂杭造成工法は公知の複
数連打ち工法を採用でき、例えば、適当な間隔を置いて
配置された3本又は4本の中空管の上部を砂供給ホッパ
ーを含む一体的な構体に固定し、この構体の上部に振動
機を装着してなる3連式又は4連式砂杭造成装置を使用
し、3連又は4連の中空管を地盤中の設計深度まで貫入
した後、地表まで引き抜く過程で、前記中空管を所定高
さ引き抜き管内に投入された砂等を排出する引き抜き工
程と、必要に応じて前記中空管を再び貫入して排出砂等
を締固める再貫入工程とを繰り返して行うことにより、
所定の強度の締固の砂杭を造成し、地盤を改良するもの
である。この砂杭造成装置は、比較的小型の振動機を装
着した直径約200mmの比較的小径の中空管を用いたも
のであっても、比較的大型の振動機を装着した直径約4
00mmの比較的大径の中空管を用いたものであってもよ
い。また、上記以外の締固め砂杭造成工法としては、ケ
ーシング先端にバイブレータを装着した先端振動式工
法、ケーシングパイプの下端に装着したバイブロフロッ
トで排出された砂を、連続且つ直接に締固め、強固な砂
杭を地盤中に造成する工法などが挙げられる。
【0012】砂としては、砂、砂利、砕石、鉱さいなど
の砂類似粒状材料及びこれらを組み合わせた混合物が挙
げられる。また、本発明の複数連式締固め砂杭造成工法
が適用される地盤としては、砂質系地盤及び粘性土系地
盤などが挙げられるが、このうち、砂質系地盤に適用す
ると効果が顕著に表れる。
【0013】本発明の地盤強化方法において、1打設3
連囲み打ち又は4連囲み打ちで造成される平面形状で正
三角形又は正四角形の頂点に位置する3本又は4本の砂
杭の置き換え率を低減する方法としては、単連打ちで多
数の砂杭を造成して均一強度地盤(改良目標N値)を達
成する設計上の砂杭間ピッチ、砂杭径及び砂杭長と比較
して、それぞれ、前記3本又は4本の砂杭間のピッチを
より広く採る方法、すなわち、同時造成の砂杭で形成さ
れる平面形状の正三角形又は正四角形の面積を増大させ
る方法、当該各砂杭の径を小さくする方法、当該各砂杭
長を短くする方法などが挙げられる。本発明において、
単連打ちで造成される設計上の均一強度地盤とは、当該
単連打ち工法で実質的に所望の均一地盤を造成する砂杭
の打設において、標準貫入試験装置を使用して得られる
改良目標N値のばらつきを±30%程度以内とすること
を意味する。このような打設方法によれば、従来の1打
設3連囲み打ち又は4連囲み打ちの締固め砂杭造成工法
に比して、工期の短縮などによる施工効率が改善される
と共に、地盤強度に過剰な部分がなく均一化される。
【0014】本発明の地盤強化方法において、打設方向
に向けて打設する場合、すなわち、前の砂杭の打設に続
いて次の砂杭の打設を行う場合について図1を参照して
説明する。図1は1打設4連囲み打ち砂杭の打設方向に
向けて打設ピッチが異なる場合を示す模式図である。図
1中、1A〜1Dは1打設により1度に形成される4本
1組の砂杭であり、砂杭1a〜1d間のピッチはp0
各砂杭を結ぶ平面形状は正方形である。先ず、1組の砂
杭1Aが打設され、次いで、1組の砂杭間と同じピッチ
p間隔で次の1組の砂杭1Bが打設される。次いで、打
設される1組の砂杭1Cは、p0 より大きいp1 間隔に
離した位置で打設され、更に、同様の打設間隔p1 で1
組の砂杭1Dが打設される。このような打設方法によれ
ば、1組の砂杭間で囲まれた場所12では、4本の砂杭
が1度で同時に打たれることに伴う地盤強度効果が、1
本を各々単独で打設する場合に比して顕著に向上する。
従って、隣接して打設される次の1組は打設間隔を大き
く採ることができる。すなわち、打設方向に向けて、砂
杭の置き換え率を低減でき、工期の短縮などによる施工
効率が改善されると共に、地盤強度に過剰な部分がなく
均一化される。この打設方向に向けて打設する場合にお
いては、強化地盤領域の少なくとも1部において適用さ
れれば効果が認められる。従って、強化地盤領域のどの
範囲まで適用するかは地盤の特性、施工性などの観点か
ら適宜決定すればよい。また、上記の実施の形態例で言
えば、1Cと1Dの間隔p1 はp1 より大きなピッチp
2 としてもよい。
【0015】次に、本発明の地盤強化方法において、1
打設4連囲み打ち砂杭の打設を外周部から中央部に向か
って行う態様について、図2〜図4を参照して説明す
る。図2は強化地盤領域が円形の場合の打設方向、図3
は強化地盤領域が四角形の場合の打設方向、図4は強化
地盤領域が円形の場合の他の態様の打設方向をそれぞれ
示す模式図である。図2中、1は4本の砂杭を1打設で
造成された1組の砂杭であり、矢印は砂杭の打設方向を
示す(図3〜図5も同様)。すなわち、砂杭の打設は先
ず、外周部の最外の一周から時計回り方向で行われ、
次いでその内側の周の砂杭の打設が順次に行われる。こ
の操作が領域でも繰り返され、続いて、中央部の砂
杭が同様に打設される。打設が行われる回転方向として
は、上記以外反時計回りであってもよく、また、1周毎
又は任意の周毎に時計回り又は反時計回りを逆転させて
もよい。図3において、図2と異なる点は、強化地盤領
域が四角形である以外は、図2と同様である。
【0016】図4において、砂杭の打設は外周部の砂杭
を始めとして、矢印のように中央部に向かう半径方向
で行われる。次いで、反対の方向(向かい側)の外周部
の砂杭から、矢印にように中央部に向かう半径方向で
行われる。そして、この打設を→→→→→
と順次に行う。この方法において、半径方向行き戻り後
の次の方向、すなわち、、、の次の方向としては
上記のように、既存砂杭を等分割する方向、すなわち、
それぞれ、、方向のものが好ましいが、これに限
定されるものではない。
【0017】図では省略するが、砂杭の打設方向は外周
部から中央部に向けて螺旋状に打設されるものであって
も、また、砂杭の打設方向が外周部から中央部に向けて
渦巻き状を形成するようなものであってもよい。図4の
半径方向への打設方法及び螺旋状又は渦巻き状の打設方
法は、前記図2の外周部から中央部へ1周毎に打設され
る方法を組み合わせて適用してもよい。すなわち、1周
毎に所定数を打設した後、半径方向への打設方法に切り
換えてもよく、1周毎に所定数を打設した後、螺旋状又
は渦巻き状の打設方法に切り換えてもよい。
【0018】次に、砂杭の打設を既設構造物に近接する
側から該既設構造物から離れる側に向かって行う形態の
ものを図5を参照して説明する。図5は3連式又は4連
式砂杭造成装置により締固め砂杭造成が行われた地盤の
断面を示す模式図である。地盤10には地中構造物5を
有する既設構造物3が存在し、既設構造物3に隣接して
道路6の高盛土4を造成する場合であり、既設構造物3
の向かい側には既設構造物がない。この場合、砂杭1の
打設は矢印で示すように既設構造物3に近接する側から
既設構造物3から離れる側に向かって施工される。これ
により、砂杭の打設による地盤の強化効果は、既設構造
物3とは逆の方向に向かうから既設構造物3への変位影
響が低減される。この打設方法は打設方向が一方向であ
り、1打設の砂杭間で囲まれる場所での地盤の強化効果
は認められるものの、前記のような外周部から中央部へ
向かう打設方法に比して、打設方向側に対する地盤の強
化効果は小さい。本実施の形態例では、図5に示すよう
に、既設構造物から離れるに従い、砂杭径D1 =D2
3 =D4 =D5 >D6 =D 7=D8 =D9 のように砂
杭径を小さくして、砂杭の置き換え率を低減させること
ができる。また、既設構造物は地上構造物のみでなく、
地中にあるものも含まれる。
【0019】強化地盤領域の形状は、特に制限されず、
上記円形状、四角形状の他、図では省略する菱形状、楕
円形状などが挙げられる。また、中央部とは、中心を含
む一定の領域をいい、その範囲は、地盤強化領域の形状
や広さ、地盤の土質、砂杭の打設数、砂杭径及び砂杭長
さなどによって適宜に決定される。
【0020】次に、打設方向に向けて砂杭の置き換え率
を低減する方法又は中央部あるいは既設構造物から離れ
る側の地盤に対する砂杭の置き換え率を低減する方法、
すなわち、強化地盤領域2における単位地盤容積に占め
る砂杭の容積を低減する方法について、図6〜図8の四
角形の交点に砂杭が造成される場合を参照して説明す
る。図6は、砂杭間(1組の砂杭と隣接する他の組の砂
杭との間)のピッチを広げる例を示したものである。図
6中、多数の砂杭は同一径の同一長さであり、砂杭間の
ピッチのみを異にする。すなわち、外周部から中央部に
向けて打設された砂杭は、中央部において、砂杭間ピッ
チが疎になる打設方法である。図中、砂杭間のピッチp
1 〜p6 はp1 =p6 <p2 =p3 =p4 =p5 の関係
にある。これにより、外周部に比して、中央部の砂杭の
置き換え率が低減されるから、中央部の過度の強度が緩
和され全体として均一強度の地盤が得られると共に、砂
材料及び砂杭の本数が削減でき経済的であり、工期も短
縮できる。砂杭間のピッチを広げる形態としては、これ
に制限されず、例えば、p1 =p2 =p5 =p6 <p 3
=p4 又はp1 =p6 <p2 =p5 <p3 =p4 の関係
としてもよい。
【0021】図7は砂杭径を小さくする例を示したもの
である。図7中、多数の砂杭は砂杭間同一ピッチの同一
長さであり、砂杭径のみを異にする。すなわち、外周部
側にある1組の砂杭1A、他の1組の砂杭1Gの各砂杭
(例えば、砂杭1a〜1d)の径よりも次に打設された
中央部の砂杭1E、1Fの各砂杭の径の方が小さくなる
打設方法である。図中、砂杭径d1 〜d4 は、d1 =d
4 >d2 =d3 の関係にある。これにより、外周部に比
して、中央部の砂杭の置き換え率が低減されるから、中
央部の過度の強度が緩和され全体として均一強度の地盤
が得られると共に、砂材料が削減でき経済的である。ま
た、砂杭径の調節方法としては、公知の方法が適用で
き、引き抜き工程で排出される砂量と再貫入工程での再
貫入の程度によって調節される。例えば、引き抜き工程
で排出される砂量が一定の場合、再貫入工程での再貫入
の程度を大きくすれば、砂杭径の大きなものが得られ、
逆に、再貫入工程での再貫入の程度を小さくすれば、砂
杭径の小さなものが得られる。
【0022】図8は強化地盤10上にタンク7を建設す
る際、中央部の砂杭長を短くする例を示したものであ
る。図8中、多数の砂杭は砂杭間同一ピッチの同一径で
あり、砂杭長のみを異にする。すなわち、外周部から中
央部に向けて打設された砂杭は、中央部において砂杭長
が短くなる打設方法である。図中、砂杭1の長さは、中
央部の3組の砂杭の砂杭長h2 が外周部の他の砂杭の砂
杭長h1 より短い関係にある。これにより、外周部に比
して、中央部の砂杭の置き換え率が低減されるから、中
央部の過度の強度が緩和され全体として均一強度の地盤
が得られると共に、砂材料の削減及び施工時間の短縮な
どができ経済的である。
【0023】また、砂杭の置き換え率を低減する方法と
しては、前述の砂杭間のピッチを広げる方法、砂杭径を
小さくする方法及び砂杭長を短くする方法を組み合わせ
て行ってもよい。具体的には、砂杭間のピッチを広げ且
つ砂杭径を小さくする方法、砂杭間のピッチを広げ且つ
砂杭長を短くする方法、砂杭径を小さくし且つ砂杭長を
短くする方法である。また、砂杭径を小さくする変形例
として、砂杭の上方部の径を大きく、下方部に径を小さ
くする一段又は複数段の段差杭であってもよく、砂杭の
下方部から上方部に向けて径が増大する略テーパ状の杭
であってもよい。
【0024】
【実施例】実施例1 本発明の地盤強化方法について、砂質系地盤に対する図
9に示す砂杭の打設位置で、1回の打設で1本の砂杭を
造成する単連打ちで設計される砂杭径70mm、杭間隔
1.8m 、長さ15m のところ、砂杭径を60mmとする
以外は同じ砂杭を造成できる4連式締固砂杭造成装置を
用いて施工を行い、その後の土質調査を行った。結果
は、所定の各測定点におけるN値は(22〜27)でほ
とんど差がなく、均一強度を有する地盤を造成すること
ができた。N値は標準貫入試験装置を使用して得られる
値である。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、1打設で同時に3本又
は4本の砂杭が造成され、この砂杭で囲まれた場所では
地盤の強化効果が顕著にあらわれるため、1回の打設で
1本の砂杭を造成する単連打ちで設計される砂杭の置き
換え率よりも低い置き換え率で施工できる。また、前の
打設に続く次の打設では更に砂杭の置き換え率が低減で
きる。特に、砂杭の打設にともなう地盤強化が中央部で
より効果的に現れるため、前記中央部では、前記外周部
に比して、砂杭の置き換え率を更に低減できる。これに
より、工期の短縮などによる施工効率が改善されると共
に、地盤強度に過剰な部分がなく均一化される。また、
強化地盤領域の中央部での砂や砂杭の本数を減少でき、
既設構造物が一方の側に存在する地盤においては、砂杭
の打設を既設構造物に近接する側から該既設構造物から
離れる側に向かって行うから、既設構造物への変位影響
が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の地盤強化方法における打設方向に向け
て打設ピッチが異なる例を示す模式図である。
【図2】本発明の地盤強化方法における打設方向の1例
を示す模式図である。
【図3】本発明の地盤強化方法における打設方向の他の
例を示す模式図である。
【図4】本発明の地盤強化方法における打設方向の他の
例を示す模式図である。
【図5】本発明の他の形態の地盤強化方法における打設
方向を示す模式図である。
【図6】置き換え率の低減方法の一例を示す説明図であ
る。
【図7】置き換え率の低減方法の他の例を示す説明図で
ある。
【図8】置き換え率の低減方法の他の例を示す説明図で
ある。
【図9】従来の締固砂杭造成方法における砂杭の位置図
である。
【図10】従来の締固砂杭造成方法における砂杭の打設
方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1、1A〜1G、31A〜31D 4本の砂杭で造成さ
れた1組の砂杭 1a〜1h、31a〜31d 個々の砂杭 2 強化地盤領域 3 既設構造物 4 高盛土 5 地中構造物 6 道路 7 タンク 10 地盤

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤中に締固めた砂杭を適宜のピッチで
    多数造成して地盤の強化を図る際、1回の打設で3本又
    は4本の砂杭の造成を同時に行う3連囲み打ち又は4連
    囲み打ちによる締固め砂杭造成工法において、前記同時
    に打設される3本又は4本の砂杭の置き換え率を1回の
    打設で1本の砂杭を造成する単連打ちで設計される砂杭
    の置き換え率よりも低減せしめて打設することを特徴と
    する地盤強化方法。
  2. 【請求項2】 地盤中に締固めた砂杭を適宜のピッチで
    多数造成して地盤の強化を図る際、1回の打設で3本又
    は4本の砂杭の造成を同時に行う3連囲み打ち又は4連
    囲み打ちによる締固め砂杭造成工法において、砂杭の打
    設を外周部から中央部に向かう方向で行い、前記中央部
    においては、前記外周部に比して、砂杭の置き換え率を
    低減せしめて打設することを特徴とする地盤強化方法。
  3. 【請求項3】 地盤中に締固めた砂杭を適宜のピッチで
    多数造成して地盤の強化を図る際、1回の打設で3本又
    は4本の砂杭の造成を同時に行う3連囲み打ち又は4連
    囲み打ちによる締固め砂杭造成工法において、砂杭の打
    設を既存構造物に近接する側から該既存構造物から離れ
    る側に向かって行い、砂杭の置き換え率を低減せしめて
    打設することを特徴とする地盤強化方法。
  4. 【請求項4】 前記砂杭の置き換え率を低減する方法
    が、砂杭間のピッチを広げる方法、砂杭径を小さくする
    方法又は砂杭長を短くする方法であることを特徴とする
    請求項1〜のいずれか1項に記載の地盤強化方法。
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