JP3523894B2 - 画像処理装置 - Google Patents
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Description
ファクシミリ装置,デジタル複写機等における画像処理
装置に関する。 【0002】 【従来の技術】スキャナ等の画像処理装置では、原稿を
光学系により光走査してその反射光による原稿像をイメ
ージセンサ上に投影し、光電変換により画信号に変換す
ることによって原稿画像の読み取りを行い、その画信号
に対して種々の画像処理を施している。 【0003】ところで、このような画像読取装置では、
光源の照度偏差,レンズの収差,イメージセンサの感度
ばらつき等に起因する画信号の歪(シェーディング歪)
により、均一濃度の原稿画像を読み取ってもイメージセ
ンサの出力(画信号)レベルが均一にならなかった。 【0004】そこで、この歪みを補正するために、原稿
画像の読み取りに先立って基準の白色部材を光走査し、
その反射光をイメージセンサで受光して画信号に変換
し、その画信号をシェーディング歪を補正するための補
正データとしてメモリに格納しておき、原稿画像の読み
取り時にはこの補正データを読み出して、イメージセン
サから読み出される画信号に対して所定の補正演算を施
し、シェーディング歪を補正している。 【0005】また、デジタル画像処理部においては、原
稿画像の再現性を高めるため、原稿画像の読み取り時に
イメージセンサから出力される画信号のピークレベル
(最大レベル)を検出して追従し、このピークレベルを
リファレンスとして画信号の量子化を行っている。すな
わち、原稿の地肌濃度が白レベルとして処理され、原稿
画像の読み取り途中でその地肌濃度が変化しても良好な
2値化処理が行われる。 【0006】中間調処理モードの場合には、濃度変化を
忠実に再現する必要があるため、ピークレベルの追従は
上昇側のみ行う。これにより、原稿中の最も白い(反射
率の高い)部分を基準に中間調処理が行われる。ピーク
レベルの更新法としては、入力画信号が量子化リファレ
ンスレベルを越えた時に発生する量子化オーバフロー信
号またはシェーディング補正演算結果が所定レベルを越
えたときに発生する演算オーバフロー信号を監視し、そ
の信号の発生時にピークレベルを所定量上昇させるのが
一般的である。 【0007】また、従来の画像処理装置においては、例
えば特開平2−60372号公報に見られるように、A
D変換時のオーバフロー信号(量子化オーバフロー信
号)とシェーディング補正演算時のオーバフロー信号
(演算オーバフロー信号)の合計量に応じて帰線区間内
に量子化リファレンスレベルを上昇させるようにものも
ある。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような量子化オーバフロー応答方式を用いた場合に
は、オーバフロー発生頻度が少ないため応答速度は遅く
なるが、常に入力画信号レベルのピークレベルが量子化
リファレンスレベルとなるため、量子化のダイナミック
レンジが大きくなる。 【0009】上述したような演算オーバフロー応答方式
を用いた場合には、オーバフロー発生頻度が高いため応
答速度は早くなるが、リファレンスレベルが実際の入力
画信号のピークレベルよりも高くなる場合があり、量子
化のダイナミックレンジが低下してしまう。 【0010】また、特開平2−60372号公報に見ら
れるような画像処理装置では、量子化オーバフローとシ
ェーディング補正演算オーバフロー信号の合計量に比例
して量子化リファレンスレベルを上昇させるので、リフ
ァレンスレベルが過上昇しやすい。また、リファレンス
レベルの上昇を帰線区間内に行うため、急激な濃度変化
部分では先端部の追従性が劣化する。 【0011】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、ピーク追従速度および量子化のダイナミックレ
ンジを両立できるようにすることを目的としている。 【0012】 【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、原稿を光走査してその画像を読み取り、
その読み取り画像をアナログ画信号として出力する原稿
読取手段を備えた画像処理装置において、以下に示すよ
うにしたことを特徴とする。 【0013】すなわち、原稿読取手段から出力されるア
ナログ画信号を量子化リファレンスレベルを基準にデジ
タル画信号に量子化すると共に、該アナログ画信号のレ
ベルが該量子化リファレンスレベルを越えたときに量子
化オーバフロー信号を発生する画信号量子化手段と、原
稿読取手段により原稿画像の読み取りに先立って基準の
白色部材を光走査してその画像を読み取らせ、その原稿
読取手段から出力されるアナログ画信号を画信号量子化
手段によりデジタル画信号に量子化させ、その画信号量
子化手段から出力されるデジタル画信号により光学系に
よるシェーディング歪を補正するための補正データを画
素毎に採取して記憶する補正データ記憶手段と、原稿読
取手段による原稿画像の読み取り時に、画信号量子化手
段から出力されるデジタル画信号の光学系によるシェー
ディング歪を上記補正データに基づいて画素毎に補正す
ると共に、該補正後のデジタル画信号のレベルが補正デ
ータ記憶手段に記憶されている補正データ中の対応する
画素レベルを越えたときに演算オーバフロー信号を発生
するシェーディング歪補正手段と、画信号量子化手段か
ら発生される量子化オーバフロー信号とシェーディング
歪補正手段から発生される演算オーバフロー信号とを入
力し、そのいずれか一方を選択するオーバフロー信号選
択手段と、ピークレベルを保持し、オーバフロー信号選
択手段によって選択されたオーバフロー信号を検出する
毎に該ピークレベルを更新するピークレベル検出手段
と、該手段に保持されているピークレベルを量子化リフ
ァレンスレベルとして画信号量子化手段へ出力する量子
化リファレンスレベル出力手段と、量子化オーバフロー
信号と演算オーバフロー信号の選択境界閾値を予め設定
し、補正データ記憶手段に記憶されている補正データ中
の対応する画素レベルと選択境界閾値とを比較し、該画
素レベルが該選択境界閾値より大きい場合には演算オー
バフロー信号を、該画素レベルが該選択境界閾値以下の
場合には量子化オーバフロー信号をそれぞれオーバフロ
ー信号選択手段に選択させるピークレベル追従制御手段
とを設けたものである。 【0014】 【0015】 【0016】 【0017】 【作用】この発明による画像処理装置では、原稿読取手
段により原稿画像の読み取りに先立って基準の白色部材
を光走査してその画像を読み取らせ、その原稿読取手段
から出力されるアナログ画信号を画信号量子化手段によ
りデジタル画信号に量子化させ、その画信号量子化手段
から出力されるデジタル画信号により光学系によるシェ
ーディング歪を補正するための補正データを画素毎に採
取して補正データ記憶手段に記憶する。このとき、画信
号量子化手段は、原稿読取手段から出力されるアナログ
画信号のレベルが量子化リファレンスレベルを越える
と、量子化オーバフロー信号を発生する。 そして、シェ
ーディング歪補正手段が、原稿読取手段による原稿画像
の読み取り時に、画信号量子化手段から出力されるデジ
タル画信号の光学系によるシェーディング歪を上記補正
データに基づいて画素毎に補正する。このとき、その補
正後のデジタル画信号のレベルが補正データ記憶手段に
記憶されている補正データ中の対応する画素レベルを越
えると、演算オーバフロー信号を発生する。 【0018】また、ピークレベル追従制御手段が、補正
データ記憶手段に記憶されている補正データ中の対応す
る画素レベルと予め設定された選択境界閾値とを比較
し、その画素レベルが選択境界閾値より大きい場合には
演算オーバフロー信号を、選択境界閾値以下の場合には
量子化オーバフロー信号をそれぞれオーバフロー信号選
択手段に選択させ、ピークレベル検出手段が、オーバフ
ロー信号選択手段によって選択されたオーバフロー信号
を検出する毎にピークレベルを更新し、量子化リファレ
ンスレベル出力手段が、そのピークレベルを量子化リフ
ァレンスレベルとして画信号量子化手段へ出力する。 よ
って、画信号量子化手段は、原稿読取手段から出力され
るアナログ画信号を量子化リファレンスレベル出力手段
によって出力された量子化リファレンスレベルを基準に
デジタル画信号に量子化することになる。したがって、
総合的なダイナミックレンジを損なうことなく、スキャ
ンライン上への異物付着によるシェーディング過補正を
低減して良好な量子化を行える。また、シェーディング
歪補正手段による補正前後の画信号レベルを選択して上
記ピークレベルの追従を行えると共に、耐ノイズ性を高
めることもできる。 【0019】 【0020】 【0021】 【0022】 【0023】 【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて具
体的に説明する。図2はこの発明の一実施例であるファ
クシミリ装置の構成例を示すブロック図であり、システ
ム制御部1,システムメモリ2,パラメータメモリ3,
スキャナ4,プロッタ5,操作パネル6,符号化復号化
部7,画像蓄積装置8,モデム9,網制御装置(ネット
ワークコントロールユニット)10を備えている。 【0024】システム制御部1は、装置各部の制御処理
とファクシミリ伝送制御手順処理を行う中央処理装置で
ある。システムメモリ2は、システム制御部1に各種制
御処理を行わせるための制御処理プログラム及び各種デ
ータを記憶すると共に、システム制御部1が各種制御処
理を行う際に使用するワークエリアとして使用する。 【0025】パラメータメモリ3は、G3ファクシミリ
装置に固有な各種の情報を記憶するためのメモリであ
る。スキャナ4は、原稿を光学系により光走査してその
反射光による原稿像をイメージセンサ上に投影し、光電
変換により画信号に変換することによって原稿画像を所
定の解像度で読み取り、その画信号に対して種々の画像
処理を施す。 【0026】プロッタ部5は、スキャナ4で画像処理さ
れた画信号または別のファクシミリ装置から受信した画
信号を所定の解像度で紙に記録する。操作パネル6は、
このファクシミリ装置を操作するためのものであり、各
種操作キーと各種表示器とからなる。 【0027】符号化復号化部7は、画信号を符号化圧縮
すると共に、符号化圧縮されている画情報(画信号)を
元の画信号に復号化する。画像蓄積装置8は、符号化復
号化部7によって符号化圧縮された状態の画情報を記憶
する。 【0028】モデム9はG3ファクシミリ装置のモデム
機能を実現するためのものであり、伝送手順信号をやり
とりするための低速モデム機能(V.21モデム)と主
に画情報をやりとりするための高速モデム機能(V29
モデム,V.27terモデム)を備えている。網制御
装置10は、このファクシミリ装置を公衆回路に接続す
るためのものであり、自動発着信機能を備えている。 【0029】これらのシステム制御部1,システムメモ
リ2,パラメータメモリ3,スキャナ4,プロッタ5,
操作パネル6,符号化復号化部7,画像蓄積装置8,モ
デム9,及び網制御装置10はシステムバス11に接続
されており、これらの各要素間でのデータのやりとりと
主としてこのシステムバス11を介して行われる。ま
た、網制御装置10とモデム9との間のデータのやりと
りは直接行われる。 【0030】次に、この発明に係わるスキャナ4につい
て説明する前に、それを判り易くするために一般のスキ
ャナにおける演算オーバフロー追従型と量子化オーバフ
ロー追従型の制御部について説明しておく。図3は、ス
キャナにおける演算オーバフロー追従型の制御部を示す
ブロック構成図である。 【0031】同図において、12は図示しない光源によ
り照射された原稿からの反射光を画信号(アナログ画信
号)に光電変換するイメージセンサ、13はイメージセ
ンサ12からの画信号を所定のリファレンスレベルを基
準にデジタル画信号に量子化(AD変換)するAD変換
部、14はAD変換部13により量子化されたディジタ
ル画信号に対してシェーディング歪の補正を施すシェー
ディング歪補正部である。 【0032】15は光学系によるシェーディング歪を補
正するための補正データ(白基準データ)を格納するラ
インバッファ、16はシェーディング歪補正部14によ
る歪補正後の画信号に各種画像処理を施すディジタル画
像処理部、17は上記歪補正後の画信号のピークレベル
(最大レベル)を検出して保持するピーク検出部、18
はピーク検出部17で保持されたピークレベル(ディジ
タル値)をアナログ値に変換して、AD変換部13の量
子化リファレンスレベルを示す量子化リファレンス信号
を供給するDA変換部である。 【0033】イメージセンサ12で光電変換されたアナ
ログ画信号は、AD変換部13によってデジタル画信号
に量子化された後、シェーディング歪補正部14でシェ
ーディング歪補正を受ける。その際、ピーク検出部17
がシェーディング歪補正部14による歪補正演算後のデ
ジタル画信号のピークレベルを検出し、D/A変換部1
8に出力する。 【0034】この従来例では、シェーディング歪補正部
14が歪補正演算結果が所定レベルを越えたときに演算
オーバフロー信号を発生し、そのオーバフロー信号発生
時にピークレベルの上昇追従を行っている。DA変換部
18はこのピークレベル(ピーク値)をアナログ値に変
換し、量子化リファレンス信号としてAD変換部13に
供給する。この一連の動作により、常に画信号のピーク
レベルを基準に量子化が行われることになる。 【0035】図4は、スキャナにおける量子化オーバフ
ロー追従型の制御部を示すブロック構成図である。この
制御部においては、ピーク検出の対象を歪補正前画信
号、即ちAD変換部13によるAD変換後の画信号とし
ている。この従来例では、AD変換部13が入力画信号
が量子化リファレンスレベルを越えたときに量子化オー
バフロー信号を発生し、そのオーバフロー信号発生時に
ピークレベルの上昇追従を行っている。 【0036】図5は図3に示した演算オーバフロー追従
型の制御部のピーク追従動作を示しており、シェーティ
ング歪補正部14は(a)に示すように歪補正演算後の
入力画信号レベルがピークレベルを越えたとき、すなわ
ちピークレベルを基準にしたときの入力画信号レベルが
白基準レベル(ラインバッファ15に記憶されている補
正データ)よりも大きくなったときに、(b)に示すよ
うに演算オーバフロー信号を発生する(ハイレベル
“H”にする)。 【0037】ピーク検出部17は、演算オーバフロー信
号を検出する毎にピークレベルを上昇させる。ところ
が、演算オーバフロー追従モードの場合には、シェーテ
ィング歪補正部14が入力画信号のピーク領域以外でも
ピークレベルを上昇させるため追従速度は早いものの、
図5の(c)に示すように量子化リファレンスレベルV
pがVp´へと変化するように入力画信号の実ピークレ
ベルよりも高くなりやすく、量子化のダイナミックレン
ジを低下させてしまう。 【0038】図6は図4に示した量子化オーバフロー追
従型の制御部のピーク追従動作を示しており、AD変換
部13は(a)に示すように歪補正演算前の入力画信号
レベルが量子化リファレンスレベルVpを越えたとき、
量子化オーバフロー信号を発生し、ピーク検出部17が
それに応じて(c)に示すように量子化リファレンスレ
ベルVpをVp´へと上昇させる。 【0039】この場合、量子化リファレンスレベルVp
は入力画信号の真のピークレベルに設定されるが、オー
バフロー発生領域が少ないため追従速度は遅くなる。な
お、これらの例ではピークレベル(量子化リファレンス
レベル)の追従をオーバフロー信号によりディジタル的
に行っているが、これをオペアンプ等のアナログ回路で
構成することも可能である。 【0040】図1は図2のスキャナ4におけるこの発明
に係わる制御部の一例を示すブロック構成図であり、図
3及び図4と対応する部分に同一符号を付している。同
図において、19はシェーディング歪補正部14による
歪補正前と補正後の画信号のいずれか一方を選択してピ
ーク検出部17に出力するセレクタである。なお、波線
はアナログ画信号を示す。 【0041】イメージセンサ12により光電変換された
アナログ画信号は、シェーディング歪補正部14によっ
てラインバッファ15に記憶されている補正データ(白
基準データ)によりシェーディング歪補正が行われる。
セレクタ19は、シェーディング歪補正部14による補
正前と補正後のアナログ画信号のいずれか一方を選択し
てピーク検出部17に出力する。ピーク検出部17は、
入力された画信号のアナログピークホールドを行い、量
子化リファレンスレベルとしてAD変換部13に出力す
る。 【0042】図7は、スキャナ4における制御部のシェ
ーディング歪補正に係わる通常時の動作を示している。
スキャナ4では、原稿画像の読み取りに先立って、図示
しない基準の白色部材を光学系により光走査してその反
射光による原稿像をイメージセンサ12上に投影し、光
電変換により図7の(a)に示すようなアナログ画信号
(補正データ)を出力し、それにより光学系によるシェ
ーディング歪を補正するための補正データを画素毎に採
取してラインバッファ15に記憶する。 【0043】原稿画像の読み取り時には、その原稿を光
学系により光走査してその反射光による原稿像をイメー
ジセンサ12上に投影し、光電変換によってアナログ画
信号を出力し、その画信号の光学系によるシェーディン
グ歪をシェーディング歪補正部14が上記補正データに
基づいて変換する。このとき、上記画信号のシェーディ
ング歪補正は上記補正データに基づいて各画素の増幅率
が制御され、図7の(b)に示すように一律にピークレ
ベル(量子化リファレンスレベルVp)に補正される。
すなわち、AD変換部13による量子化前に歪が取り除
かれる。 【0044】図8は、スキャナ4における制御部のシェ
ーディング歪補正に係わる異物付着時の動作を示してい
る。スキャナ4では、原稿画像の読み取りに先立って、
上述と同様にして光学系によるシェーディング歪を補正
するための補正データを画素毎に採取してラインバッフ
ァ15に記憶するが、この時スキャンライン上に塵等の
異物が付着されていると、その部分の光路が遮られてイ
メージセンサ12の出力レベルが図8の(a)に示すよ
うに部分的に低くなり、上記補正データもこれに準じた
ものとなる。 【0045】それによって、原稿画像の読み取り時には
該当部分の増幅率は高く設定されるが、このとき原稿の
搬送等によりスキャンライン上の異物が除去されると、
イメージセンサ12の出力は正常に戻るので、シェーデ
ィング歪補正後の画信号は図8の(b)に示すように部
分的に過補正となってしまう。したがって、シェーディ
ング補正後の画信号を参照してピークレベルの追従を行
うと、ピークレベルが過上昇して画像が劣化(地肌汚れ
等)してしまう。 【0046】一方、シェーディング補正前の画信号を参
照してピークホールドレベルの追従を行った場合には、
本来のピークレベルを検出できるので画像全体が劣化す
ることはない。実際に量子化の対象となるのはシェーデ
ィング補正後の画信号であるため、この信号を参照して
ピーク検出を行うのが望ましいが、前述したように不具
合が発生する場合にはセレクタ19によってシェーディ
ング補正前の画信号を選択してピーク検出の対象にした
方がよい。 【0047】塵等の付着度合いは各アプリケーションの
機構によって大きく変わるため、画像処理系を図1の構
成にしておくことで汎用性を高めることができる。ま
た、ピーク検出部17によるピークレベルの検出領域を
有効画素中の所定領域に限定することにより、原稿端部
からの正反射光等によるピークレベルの過上昇を低減す
ることができる。 【0048】図9はスキャナ4におけるこの発明に係わ
る制御部の他の例を示すブロック構成図であり、図1及
び図3と対応する部分には同一符号を付している。同図
において、20は各種条件に応じてセレクタ19に演算
オーバーフロー信号と量子化オーバフロー信号のいずれ
か一方を選択させるための選択信号を発生して、ピーク
検出部17によって検出されるピークレベルの追従を制
御するピーク追従制御部である。 【0049】シェーディング歪補正部14から発生され
る演算オーバフロー信号とAD変換部13から発生され
る量子化オーバフロー信号は常時セレクタ19に入力さ
れる。セレクタ19は、ピーク追従制御部20からの選
択信号により上記2種類のオーバフロー信号のいずれか
一方を選択してピーク検出部17に出力する。ピーク検
出部17は、それを受けてDA変換部18に出力するピ
ークレベルの更新を行っていく。 【0050】このように、この制御部においては、シェ
ーディング歪補正部14から演算オーバフロー信号を、
AD変換部13から量子化オーバフロー信号をそれぞれ
発生させ、セレクタ19がその量子化オーバフロー信号
と演算オーバフロー信号を入力してそのいずれか一方を
選択するので、図1に示した制御部のピーク追従動作を
ディジタル的に行うことができ、耐ノイズ性を高めるこ
とができる。 【0051】なお、この制御部においては以下の(1)
〜(13)に示すような動作も実現できる。 (1)ピーク検出部17が上記ピークレベルの検出領域
を有効画素中の所定領域に限定する。それによって、原
稿端部からの正反射光等によるピークレベルの過上昇を
低減することができる。 (2)ピーク追従制御部20が量子化オーバフロー信号
又は演算オーバフロー信号のいずれか一方をその発生状
況に応じて随時セレクタ19に選択させ、上記ピークレ
ベルの追従を制御する。それによって、適応的に良好な
量子化を行える。 【0052】(3)上記ピークレベルの上昇追従を画素
単位に行う。それによって、追従速度の向上を図ること
ができる。例えば、DA変換部18として8ビットのD
A変換器を使用する場合、256画素分のオーバフロー
でフルケースをスウィングすることができ、急激な濃度
変化部でも該当ライン内で追従が可能である。 (4)ピーク追従制御部20が量子化オーバフロー信号
又は演算オーバフロー信号のいずれか一方を上記画素毎
の補正データのレベルに応じてセレクタ19に選択さ
せ、上記ピークレベルの追従を制御する。 【0053】ここで、補正データレベルの小さい画素は
出力レベルの低い画素であるから、量子化のダイナミッ
クレンジはもともと低い。この画素に対して演算オーバ
フロー信号によりピーク追従を行うと、ダイナミックレ
ンジを更に低下させることになる。一方、補正データレ
ベルの大きい画素は出力レベルも高く、量子化のダイナ
ミックレンジは高い。 【0054】以上により、補正データレベルが所定レベ
ル以下の画素に対してはダイナミックレンジを重視した
量子化オーバフロー信号を適用し、それ以上の画素に対
しては応答性を重視した演算オーバフロー信号を適用す
ることにより、ダイナミックレンジ・応答性を両立した
量子化を行うことができる。 【0055】図10はスキャナ4(図9の制御部を含
む)における1ライン処理(2048画素/ライン)の
一例を示すフローチャート、図11はその処理中のピー
ク追従動作の一例を示すタイミングチャートである。 【0056】図10のルーチンは原稿画像の読み取り指
示により図示しないメインルーチンによってコールされ
た時にスタートし、まず読み取り画素を指示する図示し
ないラインカウンタのカウント値nを「0」にリセット
したり量子化オーバフロー信号と演算オーバフロー信号
の選択境界閾値THを予め設定された初期値にするなど
の初期化処理を行う。 【0057】次いで、前述したようにシェーディング歪
補正データを採取してラインバッファ15に記憶すると
共に、AD変換部18の量子化リファレンスレベル(ピ
ークレベル)Vpを初期化した後、原稿画像の読み取り
をスタートし、それに伴ってラインカウンタ(カウント
値n)をインクリメント(+1)し、ラインバッファ1
5に記憶されているシェーディング歪補正データ中の画
素レベルXn(カウント値nに対応する画素レベル)を
読み出した後、その画素レベルXnと選択境界閾値TH
との比較を行う。 【0058】そして、Xn>THならばシェーディング
歪補正部14から出力される演算オーバフロー信号を、
Xn≦THならばAD変換部13から出力される量子化
オーバフロー信号をそれぞれを参照する。すなわち、ピ
ーク追従制御部20がXn>THならばシェーディング
歪補正部14から出力される演算オーバフロー信号を、
Xn≦THならばAD変換部13から出力される量子化
オーバフロー信号をそれぞれセレクタ19に選択させ
る。 【0059】その後、ピーク検出部17がいずれかのオ
ーバフロー信号(入力画信号のピークレベル)を検出し
た時にのみDA変換部18から対応する量子化リファレ
ンス信号を出力させて、AD変換部13の量子化リファ
レンスレベルVpを所定レベルαだけ上昇させた後、ラ
インカウンタのカウント値nが「2048」に達したか
否かを判断する。 【0060】そして、ラインカウンタのカウント値nが
「2048」に達していない場合、すなわち1ライン処
理が終了していない場合には、ラインカウンタをインク
リメント(+1)して上述の処理を繰返し、ラインカウ
ンタのカウント値nが「2048」に達して1ライン処
理が終了した場合にはメインルーチンへリターンする。 【0061】(5)ピーク追従制御部20が量子化オー
バフロー信号又は演算オーバフロー信号のいずれか一方
をAD変換部13による量子化後の入力画信号レベルに
応じてセレクタ19に選択させ、上記ピークレベルの追
従を制御する。例えば、入力画信号レベルが所定レベル
以下の画素に対してはダイナミックレンジを重視した量
子化オーバフロー信号を、入力画信号レベルが所定レベ
ル以上の画素に対しては応答性を重視した演算オーバフ
ロー信号をそれぞれ選択させ、それを参照してピークレ
ベルの追従を行わせる。それによって、総合的なダイナ
ミックレンジを損なうことなく良好な量子化を行うこと
ができる。 【0062】(6)ピーク追従制御部20が量子化オー
バフロー信号又は演算オーバフロー信号のいずれか一方
をピーク検出部17によって検出されるピークレベル
(量子化リファレンスレベル)に応じてセレクタ19に
選択させ、上記ピークレベルの追従を制御する。例え
ば、上記ピークレベルが所定レベル以下の場合には信号
レベルが総じて低いと判断し、ダイナミックレンジを重
視した量子化オーバフロー信号を参照してピークレベル
の追従を行わせる。一方、ピークレベルが所定レベル以
上の場合には信号のダイナミックレンジが大きいと判断
し、応答性重視の演算オーバフロー信号を参照してピー
クレベルの追従を行わせる。それによって、総合的なダ
イナミックレンジを損なうことなく良好な量子化を行う
ことができる。 【0063】(7)(4)〜(6)における量子化オーバフ
ロー信号と演算オーバフロー信号の選択境界閾値(所定
レベル)を操作パネル6等の外部からの操作信号によっ
て設定可能にする。それによって、使用環境・ユーザの
好み等により微妙な調整が可能になると共に、汎用性を
高めることができる。 【0064】図12は、スキャナ4(図9の制御部を含
む)における1ライン処理(2048画素/ライン)の
他の例を示すタイミングチャートである。このルーチン
も図10のルーチンと同様に原稿画像の読み取り指示に
よりメインルーチンによってコールされた時にスタート
し、まずラインカウンタのカウント値nを「0」にリセ
ットしたり量子化オーバフロー信号と演算オーバフロー
信号の選択境界閾値THを予め設定された初期値にする
などの初期化処理を行う。 【0065】次いで、前述したようにシェーディング歪
補正データを採取してラインバッファ15に記憶すると
共に、AD変換部18の量子化リファレンスレベル(ピ
ークレベル)Vpを初期化した後、例えば外部からの操
作信号に応じて追従モードを選択する。 【0066】ここで、追従モードには、補正データレベ
ルに応じて選択されるオーバフロー信号を参照して入力
画信号のピークレベルの追従を行う第1のモードと、入
力画信号レベルに応じて選択されるオーバフロー信号を
参照して上記ピークレベルの追従を行う第2のモード
と、上記ピークレベルに応じて選択されるオーバフロー
信号を参照して上記ピークレベルの追従を行う第3のモ
ードがある。 【0067】追従モードの選択が完了すると、次に外部
からの操作信号によって選択境界閾値THの設定変更が
指示されたか否かを判断して、指示されなければそのま
ま、指示された場合には選択境界閾値THをその指示に
応じた値に再設定した後、原稿画像の読み取りをスター
トし、ラインカウンタ(カウント値n)をインクリメン
ト(+1)した後、判定レベルと選択境界閾値THとを
比較する。 【0068】ここで、第1のモードが選択された場合に
は、前述したようにラインバッファ15からシェーディ
ング歪補正データ中の画素レベルXn(カウント値nに
対応する画素レベル)を読み出し、その画素レベルXn
を判定レベルとする。また、第2のモードが選択された
場合には入力画信号レベル(カウント値nに対応する画
素レベル)を、第3のモードが選択された場合には入力
画信号のピークレベル(カウント値nに対応する画素レ
ベル)をそれぞれ判定レベルとする。 【0069】そして、判定レベル>THならばシェーデ
ィング歪補正部14から出力される演算オーバフロー信
号を、判定レベル≦THならばAD変換部13から出力
される量子化オーバフロー信号をそれぞれを参照する。
すなわち、ピーク追従制御部20が判定レベル>THな
らばシェーディング歪補正部14から出力される演算オ
ーバフロー信号を、判定レベル≦THならばAD変換部
13から出力される量子化オーバフロー信号をそれぞれ
セレクタ19に選択させる。 【0070】その後、ピーク検出部17がいずれかのオ
ーバフロー信号(入力画信号のピークレベル)を検出し
た時にのみDA変換部18から対応する量子化リファレ
ンス信号を出力させて、AD変換部13の量子化リファ
レンスレベルVpを所定レベルαだけ上昇させた後、ラ
インカウンタのカウント値nが「2048」に達したか
否かを判断する。 【0071】そして、ラインカウンタのカウント値nが
「2048」に達していない場合、つまり1ライン処理
が終了していない場合には、ラインカウンタをインクリ
メント(+1)して上述の処理を繰返し、ラインカウン
タのカウント値nが「2048」に達して1ライン処理
が終了した場合にはメインルーチンへリターンする。 【0072】(8)図13に示すようにAD変換部13
から発生される量子化オーバフロー信号とシェーディン
グ歪補正部14から発生される演算オーバフロー信号と
の論理積を演算する論理積演算部21を追加し(セレク
タ19,ピーク追従制御部20の図示は省略)、それに
よって量子化オーバフロー信号と演算オーバフロー信号
が同時に発生した時にのみピークレベル(量子化リファ
レンスレベル)の上昇制御を行う。 【0073】すなわち、論理積演算部21は図14に示
すように、各オーバフロー信号が同時に発生した時、つ
まりアクティブ(“H”)になった時にのみ、出力信号
である合成オーバフロー信号をアクティブ(“H”)に
して、ピークレベルの上昇制御を行う。それによって、
アナログ信号に誘発する突発的なノイズや前述した異物
付着に起因するピークレベルの過上昇を防止することが
できる。 【0074】(9)ピーク追従制御部20が量子化オー
バフロー信号又は演算オーバフロー信号のいずれか一方
を入力画信号の画像処理モードに応じてセレクタ19に
選択させ、それを参照することにより上記ピークレベル
の追従を制御する。例えば、入力画信号の画像処理モー
ドとして2値処理モードが選択されている場合には、量
子化のダイナミックレンジはそれほど高い必要はなく、
逆に地肌レベルへの応答性が重要である。 【0075】一方、入力画信号の画像処理モードとして
中間調処理モードが選択されている場合には、量子化時
のダイナミックレンジが画質に与える影響は大きく、地
肌のレベルの変動に敏速に応答する必要はない。したが
って、2値処理モードが選択されている場合には演算オ
ーバフロー信号を、中間調処理モードが選択されている
場合には量子化オーバフロー信号をそれぞれ選択参照し
てピークレベルの追従を行うことにより、画像処理モー
ドに応じた良好な量子化を行うことができる。 【0076】(10)ピーク検出部17を例えば図15
に示すようにアップ/ダウンカウンタ(以下「U/Dカ
ウンタ」という)22とクロック生成部23とによって
構成し、それによって量子化オーバフロー信号追従時と
演算オーバフロー信号追従時とで上記ピークレベルの上
側追従変位量を可変する。U/Dカウンタ22は、上記
ピークレベルの上昇/下降及び保持を行う。クロック生
成部23は、U/Dカウンタ22を動作させるためのク
ロック信号を発生する。 【0077】セレクタ19からのオーバフロー信号は、
U/Dカウンタ22の端子UPEに入力される。U/D
カウンタ22は、例えば図16に示すように、端子UP
Eに入力されるオーバフロー信号が“H”の間、クロッ
ク生成部23からのクロック信号CLKに同期してイン
クリメント(アップカウント)し、そのカウント値すな
わちピークレベル(量子化リファレンス)Vpを更新し
てそれを示す信号を端子Dout から出力する。また、端
子Load への入力信号がアクティブ(“L”)になって
いる時は、クロック信号CLKの立ち上がりで端子Din
への入力データを量子化リファレンスレベル(ピークレ
ベル)Vpの初期値として直接取り込むことができる。 【0078】各オーバフロー信号は画素単位に発生する
ため、クロック信号CLKの周波数を変化させることに
より、1オーバフロー信号発生当たりのカウント変位量
を制御することができる。図16には1オーバフロー信
号発生につきU/Dカウンタ22を2アップカウントさ
せる例を示しているが、このカウント変位量はクロック
信号CLKの周波数を変えることで任意に制御できる。 【0079】例えば、応答速度の遅い量子化オーバフロ
ー信号追従時にはカウント変位量(上記ピークレベルの
上側追従変位量)を大きくし、応答速度の早い演算オー
バフロー信号追従時にはカウント変位量を小さくするこ
とにより、追従方式による時間当たりのカウント変位量
をほぼ同等にすることが可能になる。よって、良好なピ
ーク追従及び量子化を行える。 【0080】(11)副走査方向の原稿搬送速度に応じ
て1オーバフロー信号発生当りの上記ピークレベルの上
側追従変位量を可変する。すなわち、副走査方向の原稿
搬送速度が速いほど1オーバフロー信号発生当りの上記
ピークレベルの上側追従変位量を大きくする。それによ
って、原稿の単位搬送量当たりの上記ピークレベルの上
側追従変位量をほぼ同等にすることができ、原稿の搬送
速度によらずに良好なピーク追従を行える。 【0081】(12)ピーク検出部17を例えば図17
に示すようにU/Dカウンタ22とクロック生成部23
とによって構成する(図15と同じ)と共に、セレクタ
19から選択出力される演算オーバフロー信号と量子化
オーバフロー信号をU/Dカウンタ22の端子UPEと
端子Load に分けて入力させることにより、量子化オー
バフロー信号追従時には上記ピークレベルをオーバフロ
ー信号発生時の画信号レベルに上昇させ、演算オーバフ
ロー信号追従時にはオーバフロー信号発生時に上記ピー
クレベルを所定量上昇させる。 【0082】シェーディング歪補正部14から演算オー
バフロー信号が発生し、この時その演算オーバフロー信
号がセレクタ19によって選択出力されると、その演算
オーバフロー信号はU/Dカウンタ22の端子UPEに
入力される。また、AD変換部13から量子化オーバフ
ロー信号が発生し、この時その量子化オーバフロー信号
がセレクタ19によって選択出力(反転出力)される
と、その量子化オーバフロー信号はU/Dカウンタ22
の端子Load に入力される。 【0083】U/Dカウンタ22は、例えば図18に示
すように、端子UPEに入力される演算オーバフロー信
号が“H”の間、クロック生成部23からのクロック信
号CLKに同期してアップカウントし、そのカウント値
すなわちピークレベル(量子化リファレンス)Vpを更
新してそれを示す信号を端子Dout から出力する。ま
た、端子Load に入力される量子化オーバフロー信号が
“L”の間、クロック信号CLKの立ち上がりで端子D
inへの入力データを量子化リファレンスレベル(ピーク
レベル)Vpの初期値として取り込み、それを示す信号
を端子Dout から出力する。 【0084】このように、発生頻度の低い量子化オーバ
フロー信号発生時には上記ピークレベルをその際の入力
画信号レベルまで上昇させ、発生頻度の高い演算オーバ
フロー信号発生時には上記ピークレベルを入力画信号の
レベルに関わらず所定量だけ上昇させることにより、上
記ピークレベルの過上昇防止,応答性の改善を両立する
ことができる。 【0085】なお、セレクタ19は量子化オーバフロー
信号と演算オーバフロー信号が同時に発生した時にはそ
のいずれか一方を優先して選択しなければならないが、
その設定は操作パネル6等の外部からの操作信号によっ
て予め設定しておくことができ、それによってアプリケ
ーションに応じたピーク追従を行える。 【0086】(13)AD変換部13の量子化リファレ
ンスレベル(ピーク検出部17によって検出されるピー
クレベル)を所定期間毎に一定量下降させる。それによ
り、適度な下降時定数を持たせることができ、良好なピ
ーク追従を行える。また、発生頻度の高い演算オーバフ
ロー信号追従時には発生頻度の低い量子化オーバフロー
信号追従時に比べて上記ピークレベルの下降量を大きく
する。よって、そのピークレベルの集束を早めることが
できる。 【0087】図19は、スキャナ4(図9の制御部を含
む)における下降変位量制御の一例を示すフローチャー
トである。このルーチンも図10のルーチンと同様に原
稿画像の読み取り指示によりメインルーチンによってコ
ールされた時にスタートし、まず間隔計数カウンタのカ
ウント値Lを「0」にリセットするなどの初期化処理を
行う。 【0088】次いで、ピーク値下降間隔Sを設定し、セ
レクタ19に追従オーバフロー信号(量子化オーバフロ
ー信号又は演算オーバフロー信号のいずれか一方)をそ
の発生状況等に応じて選択させた後、そのオーバフロー
信号が演算オーバフロー信号か否かを判別し、演算オー
バフロー信号ならば量子化リファレンスレベル(ピーク
レベル)Vpの下降量Δとしてαを、演算オーバフロー
信号でなく量子化オーバフロー信号ならば下降量Δとし
てβをそれぞれ設定する。なお、α,βの関係はα>β
である。 【0089】その後、原稿の1ライン分の画像読み取り
を行う1ライン処理を実行し、それが終了した時に間隔
計数カウンタ(カウント値L)をインクリメント(+
1)して、そのカウント値Lとピーク値下降間隔Sとを
比較し、L>Sでなければそのまま、L>Sならば量子
化リファレンスレベルVpを下降量Δだけ下降させると
共に間隔計数カウンタのカウント値Lを「0」にリセッ
トした後、原稿1ページ分の読み取り処理が終了したか
どうかを判断して、終了でなければ次の1ライン処理へ
進んで上述と同様な処理を繰り返し、終了した時にメイ
ンルーチンへリターンする。 【0090】なお、量子化リファレンスレベル(ピーク
レベル)の下降を、オーバフロー信号が所定期間発生し
ない場合あるいは入力画信号の帰線区間(無信号期間)
に行うようにしたり、中間調処理モード時には行わない
ようにすることもできる。また、演算オーバフロー追従
時には量子化オーバフロー追従時に比べてオーバフロー
信号の未発生判定期間を長くすることもできる。 【0091】以上、この発明をファクシミリ装置に適用
した実施例について説明したが、この発明はこれに限ら
ず、単体のイメージスキャナやデジタル複写機等のスキ
ャナを搭載した複合機に適用し得るものである。 【0092】 【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
る画像形成装置によれば、総合的なダイナミックレンジ
を損なうことなく、スキャンライン上への異物付着によ
るシェーディング過補正を低減して良好な量子化を行え
る。また、シェーディング歪補正手段による補正前後の
画信号レベルを選択して上記ピークレベルの追従を行え
ると共に、耐ノイズ性を高めることもできる。 【0093】 【0094】 【0095】 【0096】
部の一例を示すブロック構成図である。 【図2】この発明の一実施例であるファクシミリ装置の
構成例を示すブロック図である。 【図3】一般のスキャナにおける演算オーバフロー追従
型の制御部を示すブロック構成図である。 【図4】同じく量子化オーバフロー追従型の制御部を示
すブロック構成図である。 【図5】図3に示した演算オーバフロー追従型の制御部
のピーク追従動作の一例を示すタイミング図である。 【図6】図4に示した量子化オーバフロー追従型の制御
部のピーク追従動作の一例を示すタイミング図である。 【図7】図1の制御部のシェーディング歪補正に係わる
通常時の動作の一例を示す波形図である。 【図8】同じく異物付着時の動作の一例を示す波形図で
ある。 【図9】図2のスキャナにおけるこの発明に係わる制御
部の他の例を示すブロック構成図である。 【図10】図2のスキャナ(図9の制御部を含む)にお
ける1ライン処理の一例を示すフロー図である。 【図11】その処理中のピーク追従動作の一例を示すタ
イミング図である。 【図12】図2のスキャナ(図9の制御部を含む)にお
ける1ライン処理の他の例を示すフロー図である。 【図13】図9の制御部における論理積演算部の追加例
を示すブロック構成図である。 【図14】図13の制御部によるピーク追従動作の一例
を示すタイミング図である。 【図15】図9の制御部におけるピーク検出に係わる部
分の具体例を示すブロック構成図である。 【図16】図15の制御部によるピーク追従動作の一例
を示すタイミング図である。 【図17】図9の制御部におけるピーク検出に係わる部
分の他の具体例を示すブロック構成図である。 【図18】図17の制御部によるピーク追従動作の一例
を示すタイミング図である。 【図19】図2のスキャナ4(図9の制御部を含む)に
おける下降変位量制御の一例を示すフロー図である。 【符号の説明】 1:システム制御部 4:スキャナ 6:操作パネル 12:イメージセンサ 13:AD変換部 14:シェーディング歪補正部 15:ラインバッファ 16:ディジタル画像処理部 17:ピーク検出部 18:DA変換部 19:セレクタ 20:ピーク追従制御部 21:論理積演算部 22:U/Dカウンタ 23:クロック発生部
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 原稿を光走査してその画像を読み取り、
その読み取り画像をアナログ画信号として出力する原稿
読取手段を備えた画像処理装置において、前記原稿読取手段から出力されるアナログ画信号を量子
化リファレンスレベルを基準にデジタル画信号に量子化
すると共に、該アナログ画信号のレベルが該量子化リフ
ァレンスレベルを越えたときに量子化オーバフロー信号
を発生する画信号量子化手段と、 前記原稿読取手段により原稿画像の読み取りに先立って
基準の白色部材を光走査してその画像を読み取らせ、そ
の原稿読取手段から出力されるアナログ画信号を前記画
信号量子化手段によりデジタル画信号に量子化させ、そ
の画信号量子化手段から出力されるデジタル画信号によ
り光学系によるシェーディング歪を補正するための補正
データを画素毎に採取して記憶する補正データ記憶手段
と、 前記原稿読取手段による原稿画像の読み取り時に、前記
画信号量子化手段から出力されるデジタル画信号の光学
系によるシェーディング歪を前記補正データに基づいて
画素毎に補正すると共に、該補正後のデジタル画信号の
レベルが前記補正データ記憶手段に記憶されている補正
データ中の対応する画素レベルを越えたときに演算オー
バフロー信号を発生するシェーディング歪補正手段と、 前記画信号量子化手段から発生される量子化オーバフロ
ー信号と前記シェーディング歪補正手段から発生される
演算オーバフロー信号とを入力し、そのいずれか一方を
選択するオーバフロー信号選択手段と、 ピークレベルを保持し、前記オーバフロー信号選択手段
によって選択されたオーバフロー信号を検出する毎に該
ピークレベルを更新するピークレベル検出手段と、 該手段に保持されているピークレベルを量子化リファレ
ンスレベルとして前記画信号量子化手段へ出力する量子
化リファレンスレベル出力手段と、 前記量子化オーバフロー信号と前記演算オーバフロー信
号の選択境界閾値を予め設定し、前記補正データ記憶手
段に記憶されている補正データ中の対応する画素レベル
と前記選択境界閾値とを比較し、該画素レベルが該選択
境界閾値より大きい場合には前記演算オーバフロー信号
を、該画素レベルが該選択境界閾値以下 の場合には前記
量子化オーバフロー信号をそれぞれ前記オーバフロー信
号選択手段に選択させるピークレベル追従制御手段 とを
設けたことを特徴とする画像処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31226193A JP3523894B2 (ja) | 1993-12-13 | 1993-12-13 | 画像処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31226193A JP3523894B2 (ja) | 1993-12-13 | 1993-12-13 | 画像処理装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07170401A JPH07170401A (ja) | 1995-07-04 |
JP3523894B2 true JP3523894B2 (ja) | 2004-04-26 |
Family
ID=18027114
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31226193A Expired - Fee Related JP3523894B2 (ja) | 1993-12-13 | 1993-12-13 | 画像処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3523894B2 (ja) |
-
1993
- 1993-12-13 JP JP31226193A patent/JP3523894B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07170401A (ja) | 1995-07-04 |
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