JP3523740B2 - 導電性強化繊維シートによる構造物の補強方法 - Google Patents

導電性強化繊維シートによる構造物の補強方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、導電性強化繊維シ
ートによる柱、梁、スラブ、壁、煙突、トンネル等の構
造物の補強及び補修方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、柱、梁、スラブ、壁、煙突、トン
ネル等の構造物の建築、補修等において、これらの構造
物に十分な強度を持たせるための補強・補修方法とし
て、補強部分等に鉄板等を貼着する方法が行なわれてい
る。しかし、鉄道構造物(トンネル壁、柱)、地下鉄構
造物(天井、壁、柱)、送電地下路構造物(壁、天井)
及び電柱等の電気工作物を有する構造物の場合には、導
電性を有する鉄板等を使用すると、絶縁性が不充分とな
り、これに伴う問題が生じている。また、鉄板等を用い
る場合、重量が重く柔軟性がなく、且つ加工が困難であ
るため作業性が悪いという問題もある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
問題点を解決し、絶縁性を有し、作業性が良く且つ効果
的な導電性強化繊維シートによる構造物の補強方法を提
供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、炭素繊
維からなる導電性強化繊維を含む導電性強化繊維シート
を構造物の表面に設けて該構造物を補強するにあたり、
該導電性強化繊維シートと、抵抗率10 9 〜10 20 Ωcmの
縁材料シートとを、最外層シートが前記絶縁材料シート
となるように前記構造物の表面に積層して設けることを
特徴とする導電性強化繊維シートによる構造物の補強方
法が提供される。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明の補強方法で用いる導電性
強化繊維シートとしては、経糸及び緯糸の一方が導電性
強化繊維を含む強化繊維、他方が熱可塑性樹脂含有繊維
からなり、該経糸と該緯糸とが前記熱可塑性樹脂含有繊
維中の熱可塑性樹脂により固着されたもの等を使用する
ことができる。 【0006】前記導電性強化繊維としては、炭素繊維、
導電性セラミック繊維、炭化珪素繊維等を用いることが
できるが、軽量で且つ耐食性があることから、炭素繊維
を必須とする。導電性強化繊維シートを構成する強化繊
維は、導電性強化繊維を含み、シート全体が導電性を示
ようにしたものであれば、例えばガラス繊維、アラミ
ド繊維等の非導電性繊維を含んでいても良い。 【0007】前記導電性強化繊維を含む強化繊維は、通
常1000〜100000本、好ましくは1000〜2
0000本のフィラメントから構成することができる。
これらのフィラメントは、通常0.1〜20回/m、好
ましくは0.1〜5回/mの撚りをかけて導電性強化繊
維を含む強化繊維とすることができる。このように僅か
な撚りをかけて用いることにより、前記導電性強化繊維
を含む強化繊維と前記熱可塑性樹脂含有繊維との固着の
際、前記熱可塑性樹脂含有繊維が前記導電性強化繊維を
含む強化繊維に面接触し、好ましい導電性強化繊維シー
トとすることができる。 【0008】なお、前記導電性強化繊維を含む強化繊維
は、後述する貼着工程におけるマトリックス樹脂の含浸
性を良好とするため、後に詳述する熱可塑性樹脂含有繊
維とは異なり、樹脂を含んでいないことが好ましい。 【0009】前記導電性強化繊維を含む強化繊維は、引
張弾性率が通常150〜1000GPa、好ましくは2
00〜1000GPa、引張強度が通常2〜10GP
a、好ましくは3.5〜10GPa、破断伸度が通常1
〜10%、好ましくは1.5〜10%であることが望ま
しい。 【0010】前記熱可塑性樹脂含有繊維としては、熱可
塑性樹脂を含有する限り特に限定されないが、ガラス繊
維、アラミド繊維等に熱可塑性樹脂を含浸又は塗布する
か、あるいはガラス繊維、アラミド繊維等に熱可塑性樹
脂の繊維を混繊又は付着させたもの等を使用することが
できる。 【0011】前記熱可塑性樹脂としては、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、ポリプロピレン等を用いることがで
きる。 【0012】前記熱可塑性樹脂含有繊維は、通常10〜
10000本、好ましくは100〜1000本のフィラ
メントから構成することができる。 【0013】前記導電性強化繊維シートにおいて、前記
経糸と緯糸との織り方は特に限定されないが、平織り、
綾織り、朱子織り等の織り方で織ったものを使用するこ
とができる。緯糸と経糸とは、通常90°で交差するも
のを使用するが、90°以外で交差したものを使用する
こともできる。 【0014】前記導電性強化繊維を含む強化繊維及び熱
可塑性樹脂含有繊維の配置間隔は、特に限定されない
が、該強化繊維を保持すること、後述するマトリックス
樹脂の含浸性をよくすること、該強化繊維方向を選択的
に強化すること等の観点から、導電性強化繊維を含む強
化繊維の間隔が好ましくは0〜10mmおき、さらに好
ましくは0〜5mmおきと密であり、かつ前記熱可塑性
樹脂含有繊維が好ましくは10〜500mmおき、さら
に好ましくは10〜200mmと疎であることが望まし
い。 【0015】前記経糸と緯糸との固着方法は、熱可塑性
樹脂含有繊維中の熱可塑性樹脂による固着であれば特に
限定されず、ホットメルト接着等の通常の方法を用いる
ことができる。また、固着するとは、前記熱可塑性樹脂
の少なくとも一部が溶融し、前記導電性強化繊維を含む
強化繊維に付着又は含浸した後硬化し、経糸と緯糸とが
接触又は固定された状態をいう。 【0016】前記導電性強化繊維シートの設計厚さは通
常0.05〜5mm、好ましくは0.1〜0.5mmで
あることが望ましい。また、導電性強化繊維シートの寸
法は特に限定されず強化対象の構造物に応じて決定され
るが、通常幅10〜100cm、長さ1〜500mのも
のを用いることができる。導電性強化繊維シートの繊維
目付は通常100〜1000g/m2、好ましくは20
0〜1000g/m2のものを用いることができる。 【0017】本発明の補強方法で用いる絶縁材料シート
は、絶縁材料で構成されたシート状物であって、抵抗率
109〜1020Ωcmを示すものである。絶縁材料シートの設
計厚みは、通常0.005〜30mm、好ましくは0.02〜1.0mmが
望ましい。 【0018】前記絶縁材料シートを構成する絶縁材料と
しては、ガラス繊維や有機繊維等が使用できる。具体的
にはポリエチレン繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維、ポ
リアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊
維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリ塩化ビニル繊維等が
好ましい。該絶縁繊維は、織物、フェルト、短繊維、一
方向材として使用でき、織物、一方向材が良い。 【0019】前記絶縁材料シートを絶縁繊維で構成する
場合の目付は、10〜2500g/m2として用いるこ
とができる。この際の織り方は平織、綾織、朱子織等が
用いられる。 【0020】本発明の補強方法では、鉄道構造物(トン
ネル壁、柱)、地下鉄構造物(天井、壁、柱)、送電地
下路構造物(壁、天井)、電柱等の電気工作物を有する
構造物をはじめとし、種々の柱、梁、スラブ、壁、煙
突、トンネル等の構造物の表面に、前記導電性強化繊維
シートを設けるにあたり、前記導電性強化繊維シート
と、前記絶縁材料シートとを、最外層シートが前記絶縁
材料シートとなるように積層して設けることにより実施
できる。このような態様としては、導電性強化繊維シー
トの下表面に絶縁材料シートを設ける場合、導電性強化
繊維シートの上下両方の表面に絶縁材料表面を設ける場
合がある。この際、例えば導電性強化繊維シートが複数
層の場合には、導電性強化繊維シートと絶縁材料シート
とを交互に配置しても良い。尚、導電性強化繊維シート
を完全に絶縁する場合には、全体を絶縁材料シートで覆
うように配置するのが好ましいが、必ずしもこれに限定
されるものではなく、絶縁を必要とする箇所の表面部分
に設けることができる。本発明において、表面に設ける
とは、表面に直接であっても、また後述する下塗り層、
中塗層や上塗り層を介して間接的に設けることも含む意
味である。 【0021】本発明の補強方法の具体的な施工方法とし
ては、例えば図1に示される、コンクリート等の構造物
表面11にプライマー層12、下塗り層13を形成した
後、導電性強化繊維シート14を貼着し、さらにその上
に中塗り層15を形成し、絶縁材料シート16を貼着
し、更に上塗り層17、保護層18を形成する施工方法
等を挙げることができる。以下、この施工例に基づいて
更に詳細に説明する。 【0022】まず、構造物表面11の洗浄、研磨処理、
及び下地調整材を用いた段差、欠損部位19等の前処理
を行う。前記洗浄方法としては、ディスクサンダー、サ
ンドブラスト、高圧洗浄、ウエス、有機溶剤等で取り除
く方法等を用いることができる。前記下地調整材として
は、コンクリート強度と同等以上の圧縮強度を有する樹
脂、例えばパテ状エポキシ樹脂、エポキシ樹脂モルタル
等を用いることができる。また、前記前処理工程におい
て、出隅、入隅のR仕上げを併せて施すことが好まし
い。 【0023】前処理終了後、導電性強化繊維シート14
の貼着位置の墨出しを行う。次に、構造物表面11にロ
ーラー刷毛等でプライマーを塗布し、プライマー層12
を形成する工程を行う。前記プライマーとしては、構造
物表面11及び下塗り層13との接着性が良好なもの、
例えば溶剤型エポキシ樹脂あるいは無溶剤型エポキシ樹
脂等を使用することができる。 【0024】前記プライマーの乾燥時間は、20℃にお
いて通常1〜20時間、好ましくは1〜15時間である
ことが望ましい。また、前記プライマーの混合粘度は、
20℃において通常1〜2000cps、好ましくは1
0〜1000cpsであることが、作業性の点で好まし
い。また、プライマーの使用温度は、通常−10℃〜5
0℃であることが好ましい。プライマーの塗布量は、通
常0.01〜2kg/m2、好ましくは0.1〜0.5
kg/m2であることが望ましい。 【0025】次に、プライマー層12上に、下塗り層1
3としてのマトリックス樹脂等を塗布する工程を行う。 【0026】前記マトリックス樹脂としては、熱硬化性
樹脂、常温硬化性樹脂等を使用することができるが、作
業性の点で常温硬化性樹脂が好ましい。 【0027】前記常温硬化性樹脂としては、20℃にお
ける硬化時間が好ましくは30分間〜5時間、さらに好
ましくは30分間〜3時間のものが作業性の点で望まし
い。 【0028】前記マトリックス樹脂の設計強度発現時間
は20℃において通常1〜20日、好ましくは1〜7日
であることが望ましい。また、粘度は20℃において通
常10〜30000cps、好ましくは100〜200
00cpsであることが、含浸性及び脱泡性がよいため
望ましい。 【0029】前記下塗り層13を塗布する工程は、前記
マトリックス樹脂をローラー刷毛やゴムベラ等で通常
0.01〜2kg/m2、好ましくは0.1〜1kg/
2を均一に塗布することにより行うことができる。 【0030】次に、下塗り層13上に、導電性強化繊維
シート14を貼着する工程を行う。本工程は、下塗り層
13の塗布直後に導電性強化繊維シート14を前記墨出
し位置に沿って貼着し、好ましくはシート14の表面を
導電性強化繊維方向に、さらに好ましくはシート14の
中心部から端部に導電性強化繊維方向に沿ってゴムベラ
等でしごき、マトリックス樹脂を導電性強化繊維の中に
含浸させ、且つ導電性強化繊維中の空気を追い出し平滑
に仕上げることにより行うことができる。 【0031】前記貼着工程の際、シートの長さが長すぎ
ると作業が困難であるため、導電性強化繊維シート14
を適度の長さに切断し、継ぎ重ねて貼着することができ
る。この場合、強度を確保するために、継ぎ重ね部分は
長手方向(導電性強化繊維方向)に100mm以上重な
るよう貼着することが好ましい。横手方向の継ぎ重ね
は、強度の確保の観点からは必要ない。 【0032】次に、導電性強化繊維シート14上に、中
塗り層15としてのマトリックス樹脂等を塗布する工程
を行う。本工程は、前記下塗り工程で使用したものと同
様のマトリックス樹脂を用い、同様な条件等で行うこと
ができる。この中塗り層15上に、絶縁材料シート16
を、前記導電性強化繊維シート14と同様に貼着した
後、上塗り層17としてのマトリックス樹脂等を塗布す
る工程を下塗り層13と同様に行う。 【0033】最後に、仕上げ工程を行う。本工程は、上
塗り層17上に、ウレタン樹脂あるいはフッ素樹脂等の
耐候性塗料を塗布し保護層18を形成することによって
行うことができる。 【0034】前記各工程において、繊維の膨れ、皺、よ
れ等が発生したら直ちに修正することが好ましい。ま
た、汚れの付着、降雨等からの保護を十分に行うことが
好ましい。 【0035】以上において説明した施工例では、1層の
導電性強化繊維シートのみを設けたが、本発明の補強方
法では、2層以上の導電性強化繊維シートを設けること
もできる。2層以上の導電性強化繊維シートは、前記下
塗り工程、導電性強化繊維シートの貼着工程、及び上塗
り工程を必要な回数だけ繰り返すことにより設けること
ができ、またこれに合わせて絶縁材料シートを前述のと
おり設けることができる。 【0036】 【発明の効果】本発明の補強方法は、導電性強化繊維シ
ートと、絶縁材料シートとを構造物の表面に設ける補強
方法であるので、鉄道構造物(トンネル壁、柱)、地下
鉄構造物(天井、壁、柱)、送電地下路構造物(壁、天
井)、電柱等の電気工作物を有する構造物をはじめと
し、種々の柱、梁、スラブ、壁、煙突、トンネル等の構
造物の補強、補修等を高い作業性で効果的に行うことが
でき、しかも必要箇所に絶縁性を付与することができ
る。 【0037】 【実施例】以下、図2を参照して本発明の補強方法を詳
細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。 【0038】図2において20は、本発明の補強方法を
施した高架橋である。高架橋20は、舗装部21、鉄筋
コンクリート製のRC床版22、及び橋脚23を持つ構
造物であって、床版22下面が導電性強化繊維シート1
4及び絶縁材料シート16を設けた層により補強されて
いる。 【0039】この補強は、まず、床版22下面のコンク
リート表面をディスクサンダーにより処理し、コンクリ
ート表面の汚れを取り除いた。 【0040】次に、型枠の段差やコンクリートの欠損に
よる表面の凹凸を、コンクリートと同等以上の強度を有
するパテ状エポキシ樹脂を塗布又は充填し、表面が平滑
になるように仕上げた。 【0041】パテ状エポキシ樹脂が硬化した後、導電性
強化繊維シート接着位置の墨出しを行った。 【0042】次に導電性強化繊維シート接着位置のコン
クリート面に、ローラー刷毛等で20℃における粘度6
00cpsのプライマーを0.3kg/m2の塗布量で
均一に塗布した。 【0043】次に導電性強化繊維シート接着位置に20
℃における可使時間120分、20℃における粘度60
00cpsのエポキシ樹脂をローラー刷毛で塗布量0.
6kg/m2となるように均一に塗布して下塗り処理を
した。 【0044】導電性強化繊維シートとして、一方向性の
強化シート(引張強度3.5GPa、引張弾性率230
GPa、厚さ0.11mm)を用い、寸法取りを行っ
た。この導電性強化繊維シートは、図3に示す通り炭素
繊維のフィラメント12000本を束ね、5回/mの軽
い撚りをかけたものを緯糸32として隙間なく密に配置
し、また熱可塑性樹脂繊維とガラス繊維とをフィラメン
トとして含有する熱可塑性樹脂含有繊維を経糸31とし
て1.5cm間隔で疎に配置して織物とし、さらに緯糸
32と経糸31とをホットメルトで接着したものであ
る。 【0045】前記エポキシ樹脂塗布後直ちに、寸法取り
した前記導電性強化繊維シートを、緯糸を主筋方向Pに
配向させて墨出し位置に合わせながら塗布面に貼着し、
シート表面を導電性強化繊維方向へゴムベラでしごき、
エポキシ樹脂を繊維の中に含浸させ、繊維中の空気を追
い出して平滑にした。 【0046】貼着後、さらに前記エポキシ樹脂を、前記
導電性強化繊維シートの上から塗布量0.3kg/m2
で均一に塗布し、十分強化繊維に含浸させて中塗り処理
をした。 【0047】さらにこの上に、同様な方法で下塗り、貼
着、及び中塗りの工程を行い、もう1層の導電性強化繊
維シートを配力筋方向(既に貼着した導電性強化繊維シ
ートの強化繊維の配向方向と直行する方向)に設けた。
さらに同様の方法で下塗り、貼着、及び中塗りの工程を
もう2回繰り返し、主筋方向P、続いて配力筋方向にも
う一層づつ導電性強化繊維シートを設け、最終的には導
電性強化繊維シートを、補強部分の主筋方向P及び配力
筋方向に、互い違いにそれぞれ2層づつ4層設けた。さ
らに同様な方法で下塗り(導電性強化繊維シートの上塗
り)し、ガラスクロス(平織、目付120g/m2、厚
さ0.05mm、平均抵抗率1010Ωcm)を貼着し、
前記エポキシ樹脂を上塗りした。なお、各上塗り工程後
繊維の膨れ、皺、よれ等が発生した際には、ゴムベラ、
脱泡ローラー等を用いて、内部の空気を取り除く、導電
性強化繊維方向にしごく等の処理を行った。 【0048】4層の導電性強化繊維シートおよびガラス
クロスを設けた後、仕上げとしてウレタン系の耐候性塗
料を塗装した。 【0049】このように床版下面を導電性強化繊維シー
トで補強したことにより、主筋方向P、配力筋方向共
に、このコンクリートの引張応力度を75kgf/cm
2から68kgf/cm2に、引張鉄筋の引張応力度を1
700kgf/cm2から1360kgf/cm2に低下
させ、それぞれ許容応力度以下とすることができた。 【0050】絶縁性を絶縁テスター(max2000M
Ω)で1000Vの電圧をかけて測定したところ絶縁抵
抗値は無限大を示し、良好な絶縁性を有していた。な
お、絶縁層を有しない場合は、絶縁抵抗値は100Ω以
下であった。
【図面の簡単な説明】 【図1】図1は、導電性強化繊維シートと絶縁材料シー
トとを設けた本発明の補強方法の施工例を模式的に示す
断面図である。 【図2】図2は、本発明の補強方法による、RC床版の
補強例を示す断面図である。 【図3】図3は、本発明に用いる導電性強化繊維シート
を示す模式図である。 【符号の説明】 12:プライマー層 13:下塗り層 14:導電性強化繊維シート 15:中塗り層 16:絶縁材料シート 17:上塗り層 18:保護層 22:床版 31:経糸 32:緯糸

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 炭素繊維からなる導電性強化繊維を含む
    導電性強化繊維シートを構造物の表面に設けて該構造物
    を補強するにあたり、該導電性強化繊維シートと、抵抗
    率10 9 〜10 20 Ωcmの絶縁材料シートとを、最外層シート
    が前記絶縁材料シートとなるように前記構造物の表面に
    積層して設けることを特徴とする導電性強化繊維シート
    による構造物の補強方法。
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