JP3523537B2 - 引き戸用自閉装置 - Google Patents

引き戸用自閉装置

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JP3523537B2 JP23347799A JP23347799A JP3523537B2 JP 3523537 B2 JP3523537 B2 JP 3523537B2 JP 23347799 A JP23347799 A JP 23347799A JP 23347799 A JP23347799 A JP 23347799A JP 3523537 B2 JP3523537 B2 JP 3523537B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、引き戸を自動的に
閉動作することができる引き戸用自閉装置に関し、特
に、引き戸の開動作時の負荷及び閉動作時の移動速度を
簡単に調節することができるとともに、その調節量を確
認することができるようにした引き戸用自閉装置に関す
るものである。 【0002】 【従来の技術】従来、引き戸を自動的に閉動作すること
ができる引き戸用自閉装置として、引き戸のレールを
引き戸の閉鎖方向が低くなるように傾斜させて開口上枠
等に取り付け、引き戸を引き戸の自重によりレールに沿
って移動するようにしたもの(以下、「傾斜レール方
式」という。)索条の先端を係止する索条固定具と、
索条を巻き取る巻取ドラム及びこの巻取ドラムを索条を
巻き取る方向に付勢するトーションスプリングを備え、
引き戸の開閉に追従して索条の巻き出し、巻き取りを行
う自閉装置本体とより構成し、固定側又は引き戸側のい
ずれか一方側に索条固定具を、他方側に自閉装置本体を
それぞれ取り付けるようにしたもの(以下、「索条方
式」という。)等が実用化されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、このうち、
の傾斜レール方式の引き戸用自閉装置は、レールの傾
斜角度、引き戸の重量、引き戸の移動距離等によって、
引き戸の移動速度が変化し、具体的には、レールの傾斜
角度や引き戸の重量が大きくなるほど、また、引き戸の
移動距離が長くなるほど、引き戸の移動速度が増大する
こととなり、引き戸の移動速度の調節に困難を伴うとい
う問題があった。また、引き戸の移動速度は、閉動作の
開始時が低速度で、終了時が高速度となることから、引
き戸が開口竪枠等に衝突するようにして停止することと
なり、このとき、大きな衝撃音を発するとともに、指詰
め等の傷害を引き起こすおそれがあった。 【0004】一方、の索条方式の引き戸用自閉装置
は、構造がコンパクトであるという利点を有するもの
の、巻取ドラムを索条を巻き取る方向に付勢するトーシ
ョンスプリングの付勢力により、引き戸の開動作時の負
荷及び閉動作時の移動速度が決まることとなるため、軽
快に引き戸の開動作を行うことができるようにしなが
ら、指詰め等の傷害を防止するために、低速度で引き戸
の閉動作を行うようにし、さらに、確実に引き戸を閉鎖
することができるようにするという互いに相反する要請
に適合したトーションスプリングを選定することは困難
であった。なお、これに対処するために、付勢力の異な
るトーションスプリングを選定するようにしたり、トー
ションスプリングの付勢力を調節することができるよう
にした機構も提案されているが、いずれの場合も、調節
に手数を要するとともに、その調節量が確認しにくいと
いう問題があった。 【0005】本発明は、上記従来の引き戸用自閉装置の
有する問題点に鑑み、構造がコンパクトであるという
の索条方式の引き戸用自閉装置の利点を生かしながら、
引き戸の開動作時の負荷及び閉動作時の移動速度を簡単
に調節することができるとともに、その調節量を確認す
ることができるようにした引き戸用自閉装置を提供する
ことを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の引き戸用自閉装置は、索条の先端を係止す
る索条固定具と、引き戸の開閉に追従して索条の巻き出
し、巻き取りを行う自閉装置本体とからなり、固定側又
は引き戸側のいずれか一方側に索条固定具を、他方側に
自閉装置本体をそれぞれ取り付けるようにした引き戸用
自閉装置において、前記自閉装置本体を、索条を巻き取
る巻取ドラムと、該巻取ドラムに一端を固定し、索条を
巻き取る方向に付勢するトーションスプリングと、該ト
ーションスプリングの他端を固定する支軸と、該支軸を
回転することによりトーションスプリングの付勢力を調
節するハンドルと、外ケースとから構成し、外ケースの
外表面にハンドルのつまみの移動経路に沿って穴部で以
て構成した複数のハンドル係止部を形成し、該穴部に、
ばねにより突出するように付勢したハンドルのつまみの
先端部を嵌入することにより、ハンドルを係止するよう
したことを特徴とする。 【0007】この引き戸用自閉装置は、自閉装置本体の
構造がコンパクトであり、固定側又は引き戸側のいずれ
にも取り付けることができるとともに、トーションスプ
リングの他端を固定する支軸を回転することによりトー
ションスプリングの付勢力を調節するハンドルを設け、
このハンドル係止部を外ケースに形成することにより、
引き戸の開動作時の負荷及び閉動作時の移動速度を簡単
に調節することができるようにしながら、ハンドルの揺
動角度及び回転数によって、その調節量を簡易に確認す
ることができる。 【0008】そして、特に、外ケースの外表面にハンド
ルのつまみの移動経路に沿って穴部で以て構成した複数
のハンドル係止部を形成し、該穴部に、ばねにより突出
する ように付勢したハンドルのつまみの先端部を嵌入す
ることにより、ハンドルを係止するようにすることによ
り、ハンドルの操作性が向上し、トーションスプリング
の付勢力を容易に調節することができる。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の引き戸用自閉装置
の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜図2
に、本発明の引き戸用自閉装置を適用した引き戸の一例
を示す。 【0010】この引き戸Dは、支持方式として、上部を
開口上枠等の固定側Fに固定した吊ガイドレールにラン
ナー2,2を介して垂設するとともに、下部をガイド部
材6により支持する構造を採用するようにしているが、
支持方式は、これに限定されず、開口下枠に固定した敷
居レールにより引き戸に取り付けた戸車を支持する方式
等、任意の支持方式を採用することができる。 【0011】ここで、引き戸Dの開動作時の負荷及び閉
動作時の移動速度を簡単に調節することができるととも
に、その調節量を確認することができるようにした引き
戸用自閉装置について説明する。この引き戸用自閉装置
は、特に限定されるものではないが、図1〜図2に示す
ように、自閉装置本体1を固定側Fに、索条固定具(本
実施例においては、一方のランナー2を索条固定具とし
て用いており、このように、他の部材を利用して索条5
の先端を係止する場合を排除しないものとする。)を引
き戸D側に、それぞれ取り付け、自閉装置本体1とラン
ナー2間に索条5を張架するようにしている。この場
合、索条5は、引き戸Dの開閉動作時に繰り返して作用
する張力に十分耐え、かつ円滑に巻き出し、巻き取りを
行うことができるものであれば、その材質、形状は限定
されるものではなく、例えば、直径1mm〜3mm程度
のスチールワイヤなどを採用することができる。 【0012】自閉装置本体1の一実施例を、図3〜図1
1に示す。この自閉装置本体1は、取付プレート12を
有する外ケース11により区画された箱状に形成し、そ
の中に、索条5を巻き取る巻取ドラム13及びその蓋1
4と、巻取ドラム13の内側に配設するとともに、その
一端を固定し、索条5を巻き取る方向に付勢する平板ば
ねを所要回数渦巻状に巻回したトーションスプリング
(図示省略)と、このトーションスプリングの他端を固
定する支軸16と、この支軸16を回転することにより
トーションスプリングの付勢力を調節するハンドル15
とで、その主要部が構成されている。この場合、トーシ
ョンスプリングの材質、板厚、幅、巻回数等は、所要の
長さの索条5を巻き取るために必要とされる巻取ドラム
13の索条5の巻き取り方向の付勢力の大きさに応じて
適宜選定又は設定するようにする。 【0013】外ケース11は、図4に示すように、中心
に支軸16を挿通する軸受孔11aを穿設するととも
に、トーションスプリングの付勢力を調節するハンドル
15を係止するハンドル係止部としての穴部11bを、
軸受孔11aの周囲に等間隔に、6個形成するように
し、これにより、ハンドル15を揺動角度60°毎に係
止することができるようにして、トーションスプリング
の付勢力を微調節することができるようにしている。そ
して、隣接する穴部11bの周囲の凸部同士を円弧状の
突条11cにより接続することにより、後述のハンドル
15のつまみ17の先端部17bを、円滑に穴部11b
に導くことができるようにしている。また、外ケース1
1の側面には、外ケース11内に配設する巻取ドラム1
3から巻き出された索条5を挿通する切欠11dを形成
するようにする。この切欠11dには、図3に示すよう
に、索条5の巻き出し、巻き取りを円滑に行うことがで
きるようにするとともに、摩耗による索条5の損傷を防
止するために、低摩擦材で以て形成したガイド部材19
を装着することが望ましい。また、外ケース11の適宜
位置には、ビス孔11eを形成し、取付プレート12を
ビス止めにより一体化して箱状に形成することができる
ようにする。 【0014】取付プレート12は、図5に示すように、
中心に支軸16を挿通する軸受孔12aを穿設するとと
もに、外ケース11のビス孔11eに対応する位置にビ
ス孔12bを形成するようにする。そして、長孔12d
を穿設した取付片12cを一体に形成し、この取付片1
2cを介して、自閉装置本体1を固定側Fに、ボルト・
ナットにより取り付けることができるようにしている。 【0015】索条5を巻き取る巻取ドラム13及びその
蓋14は、図6及び図7に示すように、中心に支軸16
を挿通する軸受孔13a,14aを穿設するとともに、
トーションスプリングを配設する巻取ドラム13の内周
面には、トーションスプリングの一端を嵌挿、固定する
係止溝13b及び索条5の基端を嵌挿、固定する係止溝
13cを形成するようにする。そして、巻取ドラム13
及びその蓋14は、それぞれ対応する位置にビス孔13
d,14bを形成し、支軸16を挿通するとともに、内
部にトーションスプリングを配設した後、ビス止めによ
り一体化して、索条5を巻き取ることができるように、
フランジを有する筒状に形成するようにする。 【0016】取付プレート12を有する外ケース11並
びにビス止巻取ドラム13及びその蓋14の軸受孔11
a,11b,13a,14aに挿通される支軸16は、
図9に示すように、トーションスプリングの他端を嵌
挿、固定するスリット状の係止溝16aを形成するとと
もに、一端に外ケース11の軸受孔11aから突出させ
てハンドル15を固定するハンドル固定部16bを形成
するようにする。 【0017】支軸16のハンドル固定部16bにビス止
めにより固定し、支軸16を回転することによりトーシ
ョンスプリングの付勢力を調節するハンドル15は、図
8に示すように、基部にハンドル固定部16bと嵌合す
る凹部15aを形成するとともに、先端につまみ17を
取り付ける凹部15bを形成する。 【0018】ハンドル15のつまみ17は、図10及び
図11に示すように、ハンドル15の基部に形成した凹
部15bに、ばね18を介してつまみ17を挿入して、
つまみ部17aを装着することにより、つまみ17の先
端部17bが、ばね18の付勢力により、ハンドル15
より突出するようにする。 【0019】この引き戸用自閉装置によれば、通常(非
操作時)は、つまみ17の先端部17bが、外ケース1
1に形成したハンドル係止部としての穴部11bに嵌入
するようにして、ハンドル15を揺動角度60°毎に係
止することができるようにする。そして、トーションス
プリングの付勢力を調節する場合は、つまみ部17aを
ばね18の付勢力に抗して引き上げるようにすることに
より、つまみ17の先端部17bと穴部11bの係止状
態を解除し、ハンドル15を揺動角度60°を単位とし
て揺動して、トーションスプリングの他端を固定した支
軸16を回転させた後(このとき、トーションスプリン
グの一端を固定した巻取ドラム13は回転しないため、
支軸16の回転によって、トーションスプリングは、巻
きが強められたり、弱められたりすることとなる。)、
つまみ17の先端部17bを穴部11bに嵌入してハン
ドル15を係止することにより、トーションスプリング
の付勢力を容易に調節することができる。これにより、
引き戸Dの開動作時の負荷及び閉動作時の移動速度を簡
単に調節することができるとともに、ハンドル15の揺
動角度及び回転数によって、その調節量を簡易に確認す
ることができるものとなる。 【0020】次に、自閉装置本体1の参考例を、図12
〜図17に示す。この自閉装置本体1は、上記実施例と
同様に、取付プレート12を有する外ケース11により
区画された箱状に形成し、その中に、索条5を巻き取る
巻取ドラム13及びその蓋14と、巻取ドラム13の内
側に配設するとともに、その一端を固定し、索条5を巻
き取る方向に付勢する平板ばねを所要回数渦巻状に巻回
したトーションスプリング(図示省略)と、このトーシ
ョンスプリングの他端を固定する支軸16と、この支軸
16を回転することによりトーションスプリングの付勢
力を調節するハンドル15とで、その主要部が構成され
ている。 【0021】外ケース11は、図12〜図13に示すよ
うに、中心に支軸16を挿通する軸受孔11aを穿設す
るとともに、その側面には、外ケース11内に配設する
巻取ドラム13から巻き出された索条5を挿通する切欠
11dを形成するようにする。この切欠11dには、図
12(A)に示すように、索条5の巻き出し、巻き取り
を円滑に行うことができるようにするとともに、摩耗に
よる索条5の損傷を防止するために、低摩擦材で以て形
成したガイド部材19を装着することが望ましい。ま
た、外ケース11の適宜位置には、ビス孔11eを形成
し、取付プレート12をビス止めにより一体化して箱状
に形成することができるようにする。 【0022】取付プレート12は、図12及び図14に
示すように、中心に支軸16を挿通する軸受孔12aを
穿設するとともに、外ケース11のビス孔11eに対応
する位置にビス孔12bを形成するようにする。そし
て、長孔12dを穿設した取付片12cを一体に形成
し、この取付片12cを介して、自閉装置本体1を固定
側Fに、ボルト・ナットにより取り付けることができる
ようにしている。 【0023】そして、外ケース11、より具体的には、
取付プレート12には、後述の支軸16の端部に形成し
た多角形状の係止部16cを挟持して支軸16の回り止
めをする2本の平行な線ばね51,51の端部を係止す
る線ばね止め具52を固定するためのビス孔12eを形
成するようにする。 【0024】取付プレート12を有する外ケース11並
びにビス止巻取ドラム13及びその蓋14の軸受孔11
a,11b,13a,14aに挿通される支軸16は、
図17に示すように、トーションスプリングの他端を嵌
挿、固定するスリット状の係止溝16aを形成するとと
もに、一方の端部に外ケース11の軸受孔11aから突
出させてハンドル15を固定するハンドル固定部16b
を、他方の端部に取付プレート12の軸受孔12aから
突出させて、取付プレート12に係止された2本の平行
な線ばね線ばね51,51に挟持されて支軸16の回り
止めをする多角形状の係止部16cを形成するようにす
る。この支軸16の端部に形成した係止部16cは、本
参考例においては、六角形に形成したが、これに限定さ
れず、例えば、四角形、八角形等、2本の平行な線ばね
線ばね51,51に挟持されて支軸16の回り止めをす
ることができる限りにおいて、任意の形状に形成するこ
とができる。 【0025】支軸16のハンドル固定部16bにビス止
めにより固定し、支軸16を回転することによりトーシ
ョンスプリングの付勢力を調節するハンドル15は、図
12に示すように、基部にハンドル固定部16bと嵌合
する凹部を形成するとともに、先端につまみ17を取り
付ける凹部を形成する。なお、支軸16とハンドル15
とを一体形成することもできる。 【0026】線ばね51は、図15に示すように、ステ
ンレススチール製等のばね鋼からなり(本明細書におい
て、「線ばね」には、本参考例に示す、断面円形の線材
のほか、断面矩形の線材(板ばね)を含むものとす
る。)、この線ばね51を、2本平行に配設することに
より支軸16の端部に形成した多角形状の係止部16c
を挟持するようにして、図16に示す、ビス孔52a,
52aを穿孔し、線ばね51の端部を取付プレート12
との間で抱持する窪み52b,52bを形成した薄い板
状体からなる線ばね止め具52を介して、取付プレート
12に取り付けるようにする。 【0027】この引き戸用自閉装置によれば、通常(非
操作時)は、外ケース11、より具体的には、取付プレ
ート12に2本平行に取り付けた線ばね51,51によ
り、支軸16の端部に形成した多角形状の係止部16c
を挟持して支軸16の回り止めをして、ハンドル15を
支軸16の端部に形成した多角形状の係止部16cに応
じた揺動角度、本参考例においては、60°毎に係止す
ることができるようにする。そして、トーションスプリ
ングの付勢力を調節する場合は、単にハンドル15を揺
動角度60°を単位として揺動して、トーションスプリ
ングの他端を固定した支軸16を回転させた後(このと
き、トーションスプリングの一端を固定した巻取ドラム
13は回転しないため、支軸16の回転によって、トー
ションスプリングは、巻きが強められたり、弱められた
りすることとなる。また、2本平行に取り付けた線ばね
51,51は、支軸16の端部に形成した多角形状の係
止部16cの頂点が通過するとき一時的に撓み、係止部
16cの多角形状の他の面を順次挟持して支軸16の回
り止めをする。)、トーションスプリングの付勢力を容
易に調節することができる。なお、この状態でハンドル
15を離しても、取付プレート12に2本平行に取り付
けた線ばね51,51により、支軸16の端部に形成し
た多角形状の係止部16cを挟持して支軸16の回り止
めをしているため、支軸16及びハンドル15が自然に
回転することはない。これにより、引き戸Dの開動作時
の負荷及び閉動作時の移動速度を簡単に調節することが
できるとともに、ハンドル15の揺動角度及び回転数に
よって、その調節量を簡易に確認することができるもの
となる。 【0028】なお、本参考例の自閉装置本体1のその他
の構成及び作用は、上記実施例の自閉装置本体1と同様
である。 【0029】次に、上記の引き戸用自閉装置のような引
き戸Dを自動的に閉動作することができる各種の引き戸
用自閉装置、例えば、上記の引き戸用自閉装置や傾斜レ
ール方式の引き戸用自閉装置と組み合わせて用いること
により、軽快に引き戸Dの開動作を行うことができると
ともに、低速度で引き戸Dの閉動作を行うことにより、
指詰め等の傷害を防止しながら、確実に引き戸を閉鎖す
ることができるようにした引き戸自閉装置用減速装置に
ついて説明する。この引き戸自閉装置用減速装置は、特
に限定されるものではないが、図1〜図2に示すよう
に、ラック4を固定側Fに、このラック4と噛合するピ
ニオン39及びピニオン39に回転抵抗を付与する減速
装置本体3を引き戸D側に、それぞれ取り付けるように
している。 【0030】減速装置本体3は、図18〜図26に示す
ように、連係機構側プレート31と油室側プレート32
により構成し、その内部に油室32aを形成して、油室
32aに回転可能に羽根車33を配設するとともに、連
係機構を配設して、ピニオン39と羽根車33とを、ピ
ニオン39の回転数を増速して羽根車に伝達する連係機
構を介して、連係するように構成している。 【0031】油室32aを形成する油室側プレート32
は、図20に示すように、油室32aを矩形に形成する
とともに、その角部に抵抗板32bを突設して、油室3
2内に充填される油の循環が阻止されるように形成する
ようにし、これにより、小形の装置によって、大きな抵
抗を発生させ、減速度を得ることができるようにする。
そして、油室側プレート32の油室32aの中心に、羽
根車33の回転軸38を軸支する軸受32cを形成する
とともに、油室32aの周辺の適宜位置にビス孔32e
を形成し、連係機構側プレート31とビス止めにより一
体化することができるようにする。また、油室側プレー
ト32には、油供給孔32dを形成し、油室32aに充
填する油の量や性状を適宜調節することができるように
し、これにより、構成部材を交換等することなく、引き
戸Dの減速度合いを簡易に調整することができるように
する。なお、油供給孔32dには、栓32fを配設する
ようにする。 【0032】羽根車33は、図21に示すように、複数
枚、本実施例においては4枚の羽根33aを有するとと
もに、その中心に回転軸38を固定する軸孔32bを穿
設するようにする。 【0033】連係機構を配設する連係機構側プレート3
1は、図18及び図19に示すように、内部に内歯歯車
35及びこの内歯歯車35と噛合するピニオン37から
なる連係機構を配設する空間31aを形成する。そし
て、連係機構側プレート31の空間31aの中心に、ラ
ック4と噛合するピニオン39及び内歯歯車35を固定
する回転軸36を挿通する軸受孔31bを形成するとと
もに、空間31aの周辺の適宜位置にビス孔31c,3
1dを形成し、それぞれ、軸受部材34、油室側プレー
ト32とビス止めにより一体化することができるように
する。また、連係機構側プレート31には、ねじ孔31
eを形成し、減速装置本体3を引き戸D側に、ビス止め
により取り付けることができるようにしている。 【0034】軸受部材34は、図22に示すように、ピ
ニオン39及び内歯歯車35を固定する回転軸36を軸
支する軸受34a並びに羽根車33及びピニオン37を
固定する回転軸38を軸支する軸受34bを形成すると
ともに、連係機構側プレート31のビス孔31cに対応
する位置にビス孔34cを形成するようにする。 【0035】内歯歯車35は、図23に示すように、内
周面に歯車35aを形成するとともに、その中心に回転
軸36を固定する軸孔35bを穿設するようにする。 【0036】ピニオン37は、図24に示すように、内
歯歯車35の歯車35aと噛合する歯車37aを外周面
に形成するとともに、その中心に回転軸38を固定する
軸孔37bを穿設するようにする。 【0037】この場合において、ラック4と噛合するピ
ニオン39と羽根車33とは、引き戸Dの閉動作時にの
み減速装置本体3が機能するように、ピニオン39の一
方向の回転のみを羽根車33に伝達する一方向クラッチ
機構を介して、連係するように構成する。これにより、
引き戸Dの開動作時と閉動作時の切り替えを自動的に簡
易に行って、軽快に引き戸Dの開動作を行うとともに、
低速度で引き戸Dの閉動作を行うことができるものとな
る。そして、特に限定されるものではないが、本実施例
においては、一方向クラッチ機構を、図25に示すよう
に、外周にラック4と噛合する歯車39aを形成したピ
ニオン39の内周面に、一方向の回転時、すなわち、引
き戸Dの閉動作時にのみ、ピン36cと係止するように
した係止溝39bを形成するようにする。このピン36
cは、羽根車33と連係する回転軸36のボス36aに
穿設したピン嵌挿穴36b内に挿入されるとともに、ば
ね36dにより係止溝39bに係合する方向に付勢され
るようにして構成するようにしている。 【0038】この引き戸自閉装置用減速装置によれば、
減速装置本体3に油室32aを形成するとともに、油室
32aに回転可能に羽根車33を配設し、ラック4と噛
合するピニオン39と羽根車33とを連係するようにし
ているので、簡単な機構により、低速度で引き戸Dの閉
動作を行うことが可能となり、指詰め等の傷害を防止し
ながら、確実に引き戸を閉鎖することができるものとな
る。さらに、ラック4と噛合するピニオン39と羽根車
33とを、ピニオン39の回転数を増速して羽根車33
に伝達する内歯歯車35及びこの内歯歯車35と噛合す
るピニオン37からなる連係機構を介して、連係するよ
うに構成することにより、小形の装置によって、大きな
減速度を得ることができ、引き戸Dの移動速度を確実に
低下させることが可能となる。 【0039】ところで、本実施例においては、図1に示
すように、固定側Fに取り付けるラック4を、ラック4
とピニオン39が、引き戸Dの閉動作時の最初D’と最
後に嵌合するように、2箇所にラック4A,4Bを取り
付けるようにしている。これにより、特に、本実施例の
ように、索条方式の引き戸用自閉装置を用いた場合にお
いて、トーションスプリング等のばねの付勢力が大きい
引き戸Dの閉動作時の最初D’と、引き戸Dの移動速度
が増大する引き戸Dの閉動作時の最後に、引き戸Dの移
動速度を低下させることができ、装置のコストを低廉に
しながら、効果的な引き戸の減速度を得ることができる
ものとなる。 【0040】また、ラック4(4A,4B)は、ラック
本体41と端部部材42,44とからなるラックユニッ
トを2個組み合わせて構成するようにする(この場合、
ラック4の必要長さに合わせて、組み合わせを変更する
ことができる。)。また、端部部材42,44に導入部
43,45を、揺動軸43b,43bを介して、揺動可
能に配設するとともに、揺動した導入部43,45を復
帰させるばね43c,45cを配設するようにする。さ
らに、ラック本体41及び端部部材42,44のラック
歯41a,42a,44aと比較して、導入部43,4
5のラック歯43a,45aの高さを導入側ほど低く形
成するようにする。このように、ラック4を構成するこ
とにより、ラック4とピニオン39の噛合を円滑に行う
ことができ、引き戸Dの開閉動作時に衝撃や振動が発生
することを防止できるとともに、装置が損傷することを
防止し、装置の耐久性を向上することができるものとな
る。 【0041】 【発明の効果】本発明の引き戸用自閉装置によれば、自
閉装置本体の構造がコンパクトであり、固定側又は引き
戸側のいずれにも取り付けることができるとともに、ト
ーションスプリングの他端を固定する支軸を回転するこ
とによりトーションスプリングの付勢力を調節するハン
ドルを設け、このハンドル係止部を外ケースに形成する
ことのより、引き戸の開動作時の負荷及び閉動作時の移
動速度を簡単に調節することができるようにしながら、
ハンドルの揺動角度及び回転数によって、その調節量を
簡易に確認することができる。これにより、トーション
スプリングの付勢力を、軽快に引き戸の開動作を行うこ
とができるようにしながら、指詰め等の傷害を防止する
ために、低速度で引き戸の閉動作を行うようにし、さら
に、確実に引き戸を閉鎖することができるようにすると
いう互いに相反する要請に適合した大きさに容易に調節
することができ、特に、病院や学校等の公共施設におけ
る要請に適合した安全性の高い引き戸用自閉装置とする
ことができる。 【0042】そして、特に、外ケースの外表面にハンド
ルのつまみの移動経路に沿って穴部で以て構成した複数
のハンドル係止部を形成し、該穴部に、ばねにより突出
するように付勢したハンドルのつまみの先端部を嵌入す
ることにより、ハンドルを係止するようにすることによ
り、ハンドルの操作性が向上し、トーションスプリング
の付勢力を容易に調節することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の引き戸用自閉装置を適用した引き戸の
正面図である。 【図2】同要部の正面図である。 【図3】本発明の引き戸用自閉装置の自閉装置本体の
実施例を示し、(A)は平面図、(B)は底面図、
(C)は側面図である。 【図4】外ケースを示し、(A)は正面図、(B)は底
面図、(C)は背面図、(D)は側面図である。 【図5】取付プレートを示し、(A)は正面図、(B)
は底面図、(C)は側面図である。 【図6】巻取ドラムを示し、(A)は正面図、(B)は
側面図、(C)は背面図、(D)は底面図である。 【図7】巻取ドラムの蓋を示し、(A)は正面図、
(B)は側面図、(C)は背面図である。 【図8】ハンドルを示し、(A)は正面図、(B)は側
面図、(C)は背面図である。 【図9】支軸を示し、(A)は正面図、(B)は側面
図、(C)は背面図である。 【図10】ハンドルのつまみを示し、(A)は正面図、
(B)は側面図、(C)は背面図である。 【図11】ハンドルのつまみ部を示し、(A)は正面
図、(B)は側面図、(C)は背面図である。 【図12】引き戸自閉装置用減速装置の自閉装置本体の
参考例を示し、(A)は平面図、(B)は底面図、
(C)は背面図である。 【図13】外ケースを示し、(A)は正面図、(B)は
底面図、(C)は背面図、(D)は側面図である。 【図14】取付プレートを示し、(A)は正面図、
(B)は底面図、(C)は側面図である。 【図15】線ばねを示す正面図である。 【図16】線ばね止め具を示し、(A)は正面図、
(B)は側面図、(C)は背面図、(D)は底面図であ
る。 【図17】支軸を示し、(A)は底面図、(B)は正面
図、(C)は平面図である。 【図18】引き戸自閉装置用減速装置の減速装置本体の
一実施例を示し、(A)は内部構造を示す側面図、
(B)は同正面図である。 【図19】連係機構側プレートを示し、(A)は正面
図、(B)は側面図、(C)は背面図である。 【図20】油室側プレートを示し、(A)は正面図、
(B)は側面図、(C)は背面図、(D)は平面図であ
る。 【図21】羽根車を示し、(A)は正面図、(B)は側
面図、(C)は背面図である。 【図22】連係機構の軸受部材を示し、(A)は正面
図、(B)は側面図である。 【図23】連係機構の内歯歯車を示し、(A)は正面
図、(B)は側面図、(C)は背面図である。 【図24】連係機構のピニオンを示し、(A)は正面
図、(B)は側面図、(C)は背面図である。 【図25】一方向クラッチ機構を示す、図12(A)の
A−A線断面図である。 【図26】ラックを示し、(A)は一方のラックユニッ
トの正面図、(B)は同側面図、(C)は同端部部材の
正面図、(D)は他方のラックユニットの正面図、
(E)は同側面図、(F)は同端部部材の正面図、
(G)は導入部が揺動した状態を示す一方のラックユニ
ットの端部部材の正面図である。 【符号の説明】 D 引き戸 F 固定側 1 自閉装置本体 11 外ケース 12 取付プレート 13 巻取ドラム 14 巻取ドラムの蓋 15 ハンドル 16 支軸 16c 係止部 17 ハンドルのつまみ 2 ランナー 3 減速装置本体 31 連係機構側プレート 32 油室側プレート 33 羽根車 34 軸受部材 35 内歯歯車 36 回転軸 37 ピニオン 38 回転軸 39 ピニオン 4 ラック(ラックユニット) 41 ラック本体 42 端部部材 5 索条 51 線ばね 52 線ばね止め具

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 索条の先端を係止する索条固定具と、引
    き戸の開閉に追従して索条の巻き出し、巻き取りを行う
    自閉装置本体とからなり、固定側又は引き戸側のいずれ
    か一方側に索条固定具を、他方側に自閉装置本体をそれ
    ぞれ取り付けるようにした引き戸用自閉装置において、
    前記自閉装置本体を、索条を巻き取る巻取ドラムと、該
    巻取ドラムに一端を固定し、索条を巻き取る方向に付勢
    するトーションスプリングと、該トーションスプリング
    の他端を固定する支軸と、該支軸を回転することにより
    トーションスプリングの付勢力を調節するハンドルと、
    外ケースとから構成し、外ケースの外表面にハンドルの
    つまみの移動経路に沿って穴部で以て構成した複数のハ
    ンドル係止部を形成し、該穴部に、ばねにより突出する
    ように付勢したハンドルのつまみの先端部を嵌入するこ
    とにより、ハンドルを係止するようにしたことを特徴と
    する引き戸用自閉装置。
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