JP3523364B2 - 網戸装置のワイヤー張力調整機構及びワイヤー張力調整方法 - Google Patents

網戸装置のワイヤー張力調整機構及びワイヤー張力調整方法

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JP3523364B2
JP3523364B2 JP09009195A JP9009195A JP3523364B2 JP 3523364 B2 JP3523364 B2 JP 3523364B2 JP 09009195 A JP09009195 A JP 09009195A JP 9009195 A JP9009195 A JP 9009195A JP 3523364 B2 JP3523364 B2 JP 3523364B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一般住宅あるいはオ
フィスビルなどの建物の窓等の開口部に組み付けられる
網戸装置に関し、特にワイヤーテンション機構を備えた
網戸装置のワイヤー張力調整機構及びワイヤー張力調整
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の網戸装置は、例えば図9に示すよ
うに、建物の窓等の開口部1Aに設けられた開口枠であ
るサッシ枠1、即ち、上枠2、下枠3、左竪枠4及び右
竪枠5で枠組みされたサッシ枠1に網戸装置本体10を
組み付けるようにしたものが知られている。この網戸装
置本体10は、前記上下枠2,3に取付けられた上下の
ガイド部材(框)2A,3Aと、前記左右の竪枠4,5
にそれぞれ取り付けられる第1の固定部材11及び第2
の固定部材12と、これら両固定部材11,12間に設
けられる第1の可動部材13及び第2の可動部材14
と、これら両可動部材13,14間に取り付けられるプ
リーツ状の網目部材15とから構成されている。
【0003】このような網戸装置本体10は、第1及び
第2の可動部材13,14が左右水平方向に沿う開閉方
向Xに可動自在に取り付けられており、第1又は第2の
可動部材13,14のそれぞれの開閉に追従して網目部
材15が折畳み伸縮自在に開幕または閉幕する構造にな
っている。
【0004】そして、この網戸装置本体10には、第1
及び第2の可動部材13,14の開閉方向Xへの移動時
の揺動を防止するワイヤーテンション機構30が設けら
れている。ワイヤーテンション機構30は4本のワイヤ
ー31,32,33,34からなり、各ワイヤー31,
32,33,34は第1の固定部材と第2の固定部材と
の間で、略Z字型或いは逆Z字型に掛け渡されている。
即ち、ワイヤー31は、その一端が第1の固定部材11
の上部に固定Aされ、その他端が、ローラ31a,31
bを介して第2の固定部材12の下部に固定Bされてい
る。また、ワイヤー32は、その一端が第1の固定部材
11の下部に固定Cされ、その他端が、ローラ32a,
32bを介して第2の固定部材12の上部に固定Dされ
ている。ワイヤー33は、その一端が固定部材11の上
部に固定Eされ、その他端が、ローラ33a,33bを
介して固定部材12の下部に固定Fされている。また、
ワイヤー34は、その一端が第1の固定部材11の下部
に固定Gされ、その他端が、ローラ34a,34bを介
して第2の固定部材12の上部に固定Hされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の網戸装置本体10では、ワイヤーテンション機構3
0の各ワイヤー31乃至34の各端が両固定部材11,
12にそれぞれ固定され、かつ、各固定点において張力
を調整する構造であったため、以下のような課題があっ
た。まず、各ワイヤーの張力調整作業が煩雑なものとな
っていた。即ち、前記第1の可動部材13に対する張力
を調整する場合には、その第1の可動部材13の起立状
態を見ながら、前記各固定A,B,C及びDの各点で張
力を塩梅しつつ、調整する必要があり、一方、前記第2
の可動部材14に対する張力を調整する場合には、その
第2の可動部材14の起立状態を見ながら、前記各固定
E,F,G及びHの各点で張力を塩梅しつつ、調整する
必要があった。特に、開口部の幅が広い場合には、張力
調整を行なう作業者は第1及び第2の固定部材11,1
2間を行き来しなければならず、作業効率が悪いという
欠点があった。また、開口部が高く、作業者が脚立等に
乗って張力調整作業を行なう場合、第1及び第2の固定
部材11,12間の移動時やそれら固定部材11,12
の上部及び下部での作業時に、一々脚立を乗り降りしな
ければならず、作業効率が悪いという欠点だけでなく、
脚立からの落下や転倒という危険性もあった。つぎに、
各家庭内での張力の微調整が難しいという課題もあっ
た。一旦、施工業者が各ワイヤーの張力を設定した後
に、使用状態に応じてその張力を各家庭内で微調整する
場合に、各可動部材の起立状態を見ながら、適切に微調
整作業を行うことが困難であった。
【0006】
【発明の目的】そこで、本発明は、開口部の開口幅に対
応させるワイヤーの幅詰め作業などのワイヤー張力調整
作業や左右に若干傾いた可動部材を垂直に起立するよう
に修正する可動部材の起立状態調整作業を別々に行うこ
とができるワイヤー張力調整機構を備えた網戸装置を提
供することを目的とする。また、ワイヤー張力調整作業
や可動部材の起立状態調整作業を一箇所で集中的に行う
ことができ、さらには作業者の手元で各調整作業を行う
ことができるワイヤー張力調整機構を備えた網戸装置を
提供することを目的とする。さらに、簡単な構造で、し
かも簡単な操作により各家庭内でもワイヤー張力調整作
業や可動部材の起立状態調整作業を行うことができるワ
イヤー張力調整方法やワイヤー張力調整機構を備えた網
戸装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る網戸装置のワイヤー張力調整機構は、
建物の開口部の上下枠間に配置される一対の可動部材を
起立状態で可動させるワイヤーテンション機構を備え、
それら一対の可動部材の移動に伴って折畳み伸縮自在な
プリーツ状の網目部材が開幕或いは閉幕する網戸装置に
おいて、前記ワイヤーテンション機構は、前記一対の可
動部材に対してそれぞれ張力を作用させる共通ワイヤー
と、前記一対の可動部材の内、第1の可動部材に対して
張力を作用させる第1ワイヤーと、前記一対の可動部材
の内、第2の可動部材に対して張力を作用させる第2ワ
イヤーとから構成され、前記共通ワイヤーに第1のルー
プを作り、かつ、前記第1ワイヤーにループを作るとと
もに、前記共通ワイヤーの第1ループを拡張し、同時に
第1ワイヤーのループを縮小し、他方、共通ワイヤーの
第1ループを縮小し、同時に第1ワイヤーのループを拡
張する第1の張力調整手段を設け、前記共通ワイヤーに
第2のループを作り、かつ、前記第2ワイヤーにループ
を作るとともに、共通ワイヤーの第2ループを拡張し、
同時に第2ワイヤーのループを縮小し、他方、共通ワイ
ヤーの第2ループを縮小し、同時に第2ワイヤーのルー
プを拡張する第2の張力調整手段を設け、前記第1ワイ
ヤーのループを拡張し又は縮小する第3の張力調整手段
を設けるとともに、前記第2ワイヤーのループを拡張し
又は縮小する第4の張力調整手段とを設けた。
【0008】この場合、請求項2に記載した発明のよう
に、前記共通ワイヤーは第1の可動部材の上部から下部
に通され、その下部から第2の可動部材の下部に向けて
延出されるとともに、その第2の可動部材の下部から上
部に通され、かつ、前記一対の可動部材の開閉幅を設定
する開閉幅設定手段を介して取付けられ、前記第1ワイ
ヤーは、第1の可動部材の上下部間に通され、かつ、上
下部においてそれぞれ前記共通ワイヤーの配線方向と逆
方向に配線され、前記第2ワイヤーは前記第2の可動部
材の上下部間に通され、かつ、上下部においてそれぞれ
前記共通ワイヤーの配線方向と逆方向に配線されてい
る。
【0009】また、請求項3に記載のように、前記第1
の張力調整手段及び第3の張力調整手段は、共通ワイヤ
ーの第1ループと第1ワイヤーのループにそれぞれ係合
する第1の係合部、第2の係合部又は第3の係合部を組
合わせて構成され、前記第2の張力調整手段及び第4の
張力調整手段は、共通ワイヤーの第2ループと第2ワイ
ヤーのループにそれぞれ係合する第4の係合部、第5の
係合部又は第6の係合部を組合わせて構成されるととも
に、前記各係合部は、ワイヤーの配線に沿って配置さ
れ、前記各係合部の内、第2、第3、第5、第6の係合
部は配線方向に移動できるように構成されている。
【0010】具体的には、請求項4に記載のように、前
記第1の張力調整手段は、共通ワイヤーの第1ループに
係合する第1の係合部と第2の係合部及び第1ワイヤー
のループに係合する第2の係合部と第3の係合部とから
なり、その第2の係合部を移動させて共通ワイヤーの第
1ループを拡張し、同時に第1ワイヤーのループを縮小
するとともに、他方、共通ワイヤーの第1ループを縮小
し、同時に第1ワイヤーのループを拡張することより構
成され、前記第2の張力調整手段は、共通ワイヤーの第
2ループに係合する第4の係合部と第5の係合部及び第
2ワイヤーのループに係合する第5の係合部と第6の係
合部とからなり、その第5の係合部を移動させて共通ワ
イヤーの第2ループを拡張し、同時に第2ワイヤーのル
ープを縮小するとともに、他方、共通ワイヤーの第2ル
ープを縮小し、同時に第2ワイヤーのループを拡張する
ことより構成され、前記第3の張力調整手段は、第1ワ
イヤーのループに係合する第2の係合部と第3の係合部
とからなり、その第3係合部を移動させて第1ワイヤー
のループを拡張し又は縮小することにより構成され、前
記第4の張力調整手段は、第2ワイヤーのループに係合
する第5の係合部と第6の係合部とからなり、その第6
係合部を移動させて第2ワイヤーのループを拡張し又は
縮小することにより構成されている。
【0011】請求項5に記載のように、この場合におい
て、前記1乃至3の各係合部は、前記第1の可動部材に
設けられ、一方、前記第4乃至6の各係合部は、前記第
2の可動部材に設けられている。
【0012】また、前記共通ワイヤーは、前記網目部材
の網目間に挿通されずに前記開閉幅設定手段の両端部を
介して取り付けられている。
【0013】上記課題を解決するため、本発明に係る網
戸装置のワイヤー張力調整方法は、請求項7に記載のよ
うに、前記第3の張力調整手段を用いて、前記第1ワイ
ヤーのループを拡張し又は縮小して、前記共通ワイヤー
の張力との均衡を計り、前記第4の張力調整手段を用い
て、前記第2ワイヤーのループを拡張し又は縮小して、
前記共通ワイヤーの張力との均衡を計り、前記第1の張
力調整手段を用いて、前記共通ワイヤーの第1ループを
拡張すると同時に、前記第1のワイヤーのループを縮小
し、或いは前記共通ワイヤーの第1ループを縮小すると
同時に、前記第1のワイヤーのループを拡張して前記第
1の可動部材の起立状態を調整し、前記第2の張力調整
手段を用いて、前記共通ワイヤーの第2ループを拡張す
ると同時に、前記第2のワイヤーのループを縮小し、或
いは前記共通ワイヤーの第2ループを縮小すると同時
に、前記第2のワイヤーのループを拡張して前記第2の
可動部材の起立状態を調整するようになっている。
【0014】
【作用】請求項1に記載した発明によれば、第1の張力
調整手段により、共通ワイヤーの第1ループを拡張した
り縮小する場合には、同時に第1ワイヤーのループが縮
小したり拡張するので、前記第1可動部材に作用する共
通ワイヤーの張力と第1ワイヤーの張力の強弱を調整す
ることができる。また、第2の張力調整手段により、共
通ワイヤーの第2ループを拡張したり縮小する場合に
は、同時に第2ワイヤーのループが縮小したり拡張する
ので、前記第2可動部材に作用する共通ワイヤーの張力
と第2ワイヤーの張力の強弱を調整することができる。
さらに、第3の張力調整手段により、第1ワイヤーのル
ープを拡張したり縮小して第1ワイヤーの張力を調整す
ることができ、第4の張力調整手段により、第2ワイヤ
ーのループを拡張したり縮小して第2ワイヤーの張力を
調整することができる。従って、第1の張力調整手段及
び第2の張力調整手段は、前記一対の可動部材の起立状
態を調整する起立状態調整機構を構成することができ、
前記第3の張力調整手段及び第4の張力調整手段は、前
記開口部の開口幅に応じてワイヤーテンション機構のワ
イヤーの張力を調整する開口幅調整機構を構成すること
ができ、個々の機構により、ワイヤー張力調整作業や可
動部材の起立状態調整作業を別々に行うことができる。
【0015】請求項2に記載した発明によれば、前記共
通ワイヤーは開閉幅設定手段を介して取付けられている
ので、共通ワイヤーは開口部の開口幅に対応させるワイ
ヤーの幅詰め作業に影響されない。従って、共通ワイヤ
ーの張力を予め設定することができ、開口幅に対応させ
るワイヤーの幅詰め作業や可動部材の起立状態調整作業
も各張力調整手段を用いて手際よく行うことができる。
【0016】また、請求項3に記載した発明によれば、
各張力調整手段は、ループに係合する各係合部からなる
簡単を構成であり、各係合部の内、第2、第3、第5、
第6の係合部を各ワイヤーの配線方向に移動させるとい
う機構により、各ワイヤーの張力を調整できるようにな
っている。
【0017】具体的に、請求項4に記載の各ループと各
係合部との組合せによれば、第3係合部と第6係合部を
移動させて開口幅に対応させるワイヤーの幅詰め作業を
行い、第2係合部と第5係合部を用いて可動部材の起立
状態調整作業を手際よく行うことができる。
【0018】請求項5に記載の発明によれば、前記第1
乃至第3の各係合部は前記第1の可動部材に設けられ、
前記第4乃至第6の係合部は、前記第2の可動部材に設
けられているので、作業者は各可動部材の起立状態を確
認しつつ、一箇所で集中的に、かつ、作業の手元で張力
を調整することができる。また、家庭内でも調整できる
単純な作業内容にすることができる。
【0019】また、請求項6に記載した発明によれば、
前記共通ワイヤーは、前記網目部材の網目間に挿通され
ずに前記開閉幅設定手段の両端部を介して取り付けられ
ているので網目部材とワイヤーテンション機構との独立
関係を維持することができ、ワイヤーテンション機構は
そのままにして網目部材を交換することができる。
【0020】請求項7に記載の発明によれば、第3の張
力調整手段と第4の張力調整手段を用いて、第1可動部
材と第2可動部材に対し、起立状態で移動させるための
最適な張力を調整することができ、また、第1と第2の
張力調整手段を用いて、各可動部材の傾きを調整するこ
とができる。
【0021】
【実施例】本発明に係る網戸装置のワイヤー張力調整機
構の実施例を図1乃至図3に基づいて以下に説明する。
図1は第1実施例に係るワイヤー張力調整機構を用いた
網戸装置の概略正面図、図2は第1実施例に係るワイヤ
ー張力調整機構の概略を示した網戸装置の概略正面図、
図3は第1実施例に係るワイヤー張力調整機構の具体的
構成を示した第1可動部材の要部斜視図である。
【0022】図1に示すように、第1実施例に係るワイ
ヤー張力調整機構を用いた網戸装置は、建物の開口部1
Aの上下枠2,3間で、左右水平方向Xに移動自在に配
置される一対の可動部材である第1と第2の可動部材1
30,140と、該一対の可動部材130,140間に
取り付けられ、かつ、それら可動部材130,140の
移動に伴って開幕或いは閉幕する折畳み伸縮自在なプリ
ーツ状の網目部材15と、前記一対の可動部材130,
140の開閉幅(可動範囲)を設定する開閉幅設定手段
としてのランナーレール200と、ワイヤーの張力によ
り前記各可動部材130,140を起立状態で可動させ
るワイヤーテンション機構30Aと、各ワイヤーの各端
を固定する第1及び第2の固定部材11,12を備えて
いる。
【0023】このような構成の網戸装置において、第1
実施例に係るワイヤー張力調整機構は、それぞれ後述す
るように、第1及び第2の可動部材130,140に対
してそれぞれ張力を作用させる共通ワイヤー31Aに第
1のループ40Aと第2のループ40Bを作り、また、
第1の可動部材130に対して張力を作用させる第1ワ
イヤー32Aにループ41を作り、さらに第2の可動部
材140に対して張力を作用させる第2ワイヤー33A
にループ42を作っている。そして、共通ワイヤー31
Aの第1ループ40Aを拡張し、同時に第1ワイヤー3
2Aのループ41を縮小するとともに、他方、共通ワイ
ヤー31Aの第1ループ40Aを縮小し、同時に第1ワ
イヤー32Aのループ41を拡張する第1の張力調整手
段50Aを設けている。また、共通ワイヤー31Aの第
2ループ40Bを拡張し、同時に第2ワイヤーのループ
42を縮小するとともに、他方、共通ワイヤー31Aの
第2ループ40Bを縮小し、同時に第2ワイヤーのルー
プ42を拡張する第2の張力調整手段50Bを設けてい
る。さらに、前記第1ワイヤー32Aのループ41を拡
張し又は縮小する第3の張力調整手段50Cを設け、前
記第2ワイヤー33Aのループ42を拡張し又は縮小す
る第4の張力調整手段50Dを設けている。
【0024】上記構成のワイヤー張力調整機構では、第
1の張力調整手段50Aを用いて左或いは右に傾いてい
る第1可動部材130の起立状態を調整し、第2の張力
調整手段50Bを用いて左或いは右に傾いている第2可
動部材140の起立状態を調整することができる。ま
た、第3の張力調整手段50Cを用いて、前記第1の可
動部材130にそれぞれ張力を作用させる前記共通ワイ
ヤー31Aと第1ワイヤー32Aの張力の均衡を計るこ
とができる。また第4の張力調整手段50Dを用いて、
前記第2の可動部材140にそれぞれ張力を作用させる
前記共通ワイヤー31Aと第2ワイヤー33Aの張力の
均衡を計ることができる。従って、各張力調整手段によ
り、ワイヤー張力調整作業や可動部材の起立状態調整作
業を別々に行うことができる。しかも、ワイヤー本数を
3本にしている(共通ワイヤー31A,第1及び第2ワ
イヤー32A,33A)ので、最小ワイヤー本数により
一対の可動部材130,140を起立移動させることが
でき、かつ、第1及び第2ワイヤー32A,33Aの各
端を固定する4端固定A,B,C,Dであるので、従来
の網戸装置に比較して取付作業も容易である。
【0025】前記共通ワイヤー31Aは、その一端が前
記ランナーレール200左端部の規制片210に固定I
され、その他端が前記第1の可動部材130の上部から
下部に通され、前記網目部材15の下方を第2の可動部
材140に向かって延出され、その第2の可動部材14
0の下部から上部に通され、前記ランナーレール200
右端部の規制片220に固定Jされている。
【0026】前記第1ワイヤー32Aは、その一端を第
1の固定部材11の下部にK固定し、他端を前記第1の
可動部材130の下部から上部に通し、そのまま第2の
固定部材12に向けて折り返してその第2に固定部材1
2の上部に固定Lしており、第1の可動部材130の上
下部間に通され、かつ、上下部においてそれぞれ前記共
通ワイヤー31Aの配線方向と逆方向に配線されて前記
第1の可動部材130に対して張力を作用させるように
なっている。前記第2ワイヤー33Aは、その一端を第
1の固定部材11の上部に固定Mし、他端を前記第2の
可動部材140上部に向けて延出し、その延出他端を第
2の可動部材140の上部から下部に通し、第2の固定
部材12に向けて折り返してその第2に固定部材12の
下部に固定Nしており、第2の可動部材140の上下部
間に通され、かつ、上下部においてそれぞれ前記共通ワ
イヤー31Aの配線方向と逆方向に配線されて前記第2
の可動部材140に対して張力を作用させるようになっ
ている。
【0027】上記のように配線されたワイヤーテンショ
ン機構30Aにおいて、図2に示すように、前記第1の
張力調整手段50Aは、共通ワイヤー31Aの第1ルー
プ40Aに係合する第1の係合部51と第2の係合部5
2及び第1ワイヤー32Aのループ41に係合する第2
の係合部52と第3の係合部53とからなり、その第2
の係合部52を昇降させて共通ワイヤー31Aの第1ル
ープ40Aを拡張し、同時に第1ワイヤー32Aのルー
プ41を縮小するとともに、他方、共通ワイヤー31A
の第1ループ40Aを縮小し、同時に第1ワイヤー32
Aのループ41を拡張することより構成されている。前
記第2の張力調整手段50Bは、共通ワイヤー31Aの
第2ループ40Bに係合する第4の係合部54と第5の
係合部55及び第2ワイヤー33Aのループ42に係合
する第5の係合部55と第6の係合部56とからなり、
その第5の係合部55を昇降させて共通ワイヤー31A
の第2ループ40Bを拡張し、同時に第2ワイヤー33
Aのループ42を縮小するとともに、他方、共通ワイヤ
ー31Aの第2ループ40Bを縮小し、同時に第2ワイ
ヤー33Aのループ42を拡張することより構成されて
いる。前記第3の張力調整手段50Cは、第1ワイヤー
32Aのループ41に係合する第2の係合部52と第3
の係合部53とからなり、その第3係合部53を昇降さ
せて第1ワイヤー32Aのループ41を拡張し又は縮小
することにより構成され、前記第4の張力調整手段50
Dは、第2ワイヤー33Aのループ42に係合する第5
の係合部55と第6の係合部56とからなり、その第6
係合部56を昇降させて第2ワイヤー33Aのループ4
2を拡張し又は縮小することにより構成されている。
【0028】前記各ループ40A,40B,41,42
は、一重のループから構成されており、各ループ中心に
ついて各係合部51乃至56は、点対称位置に設けられ
ている。前記各係合部51乃至56は、各ワイヤーの配
線に沿って配置され、かつ、配線方向に移動できるよう
に構成されている。従って、各係合部を所定の方向に移
動させれば、各ループが拡張し、或いは縮小するように
なっている。
【0029】図3に示すように、前記第1の係合部5
1、第2の係合部51及び第3係合部53は、例えばボ
ルト51a(52a,53a)とナット51b(52
b,53b)とループが係合するプーリー51c(52
c,53c)とから構成されており、プーリー51c
(52c,53c)はその取付軸受51d(52d,5
3d)に対して回転可能な構造となっている。そして、
各係合部51,52,53はそれぞれ前記可動部材13
0の上下方向に所定の幅を備えたスライド窓53を昇降
できるようになっている。また、前記プーリー51c
(52c,53c)の取付軸受51d(52d,53
d)を前記スライド窓53を介してボルト51a(52
a,53a)とナット51b(52b,53b)により
緊締したり、その緊締を解除できるようになっている。
従って、例えば可動部材130の所定位置に設けられた
調整作業窓54(図示せず)を介して作業者がスパナ等
で前記ナット51b(52b,53b)を押さえて、緊
締を解除してボルト51a(52a,53a)を上下方
向にスライドさせて各ループを拡張し、縮小できるよう
になっている。
【0030】前記第4の係合部54、第5の係合部55
及び第6係合部56も、一組のボルト54a(55a,
56a)とナット54b(55b,56b)とループが
係合するプーリー54c(55c,56c)とから構成
されており、前記係合部51ないし53と同様の構成で
あるので詳細な説明を省略する。なお、第1の係合部5
1と第4の係合部54とを昇降できるようにしている理
由は、それらの係合部によって共通ワイヤー31Aの張
力を調整できるようにするためである。また、各係合部
のスライドの方向は、上下方向に限定されるものではな
く前記各係合部の配置に従い、所定のスライド方向にす
ることができる。
【0031】上記のように構成された前記各係合部51
乃至56を各可動部材130,140の下部に設けるよ
うにすれば、作業者の手元で各ワイヤー31A,32
A,33Aの張力調整作業や可動部材130の起立状態
調整作業を行うことができる。また、ボルトの昇降とい
う単純な作業で張力調整や可動部材の起立状態調整を行
うことができるので、家庭内でも簡単に調整することが
できる。さらに、各張力調整手段は、ループを拡張した
り縮小するものであるので、簡単な構造で構成すること
ができ、製造コストも抑えることができる。
【0032】前記ランナーレール200は、その両端に
取付けた前記規制片210,220に、前記第1或いは
第2の可動部材130,140の上端を当接させて、可
動部材の可動範囲を規制するようになっていて、左右水
平方向に移動自在に前記上枠2内に収容されている。そ
して第1実施例のワイヤー張力調整機構では、開口部1
Aの開口幅に影響されないランナーレール200を用い
て前記共通ワイヤー31Aの両端を固定しているので、
該共通ワイヤー31Aの張力を最初に設定することがで
き、その張力に合わせて第1及び第2のワイヤー32
A,33Aの張力を調整できるので、開口幅に対応させ
る幅詰め作業を手早く行うことができる。前記共通ワイ
ヤー31Aに対する張力設定は、前記ランナーレール2
00の規制片220において、ワイヤー張力を決定した
後、ねじ部材などを用いてその張力で固定してもよい
し、上述のように第1の係合部51又は第4の係合部5
4を昇降して調整するようにしてもよい。
【0033】前記第1と第2の各張力調整手段50A,
50Bは、前記共通ワイヤー31Aと前記第1と第2の
ワイヤー32A,33Aが2列に配線されている各可動
部材130,140に設けることになるが、第3と第4
の各張力調整手段50C,50Dは前記第1と第2のワ
イヤー32A,33Aが配線されている任意の場所に設
けることができる。例えば、上枠2や下枠3でもよい
し、左右の竪枠或いは各固定部材11,12でもよい。
【0034】なお、この実施例では前記第1ワイヤー3
2Aと第2ワイヤー33Aを開口部の略4隅で固定して
いるが、その固定点は、特に限定されるものではない。
即ち、第1のワイヤー32Aは、前記第1の可動部材1
30に対して張力を作用させるように、第1の可動部材
130の上下部間に通され、かつ、上下部においてそれ
ぞれ前記共通ワイヤー31Aの配線方向と逆方向に配線
すればよく、その始端や終端は、開口枠1の任意の位置
に固定してもよいし、また第1又は第2の固定部材1
1,12の上下に限定されるものではなく、中程に固定
してもよい。また、第2のワイヤー33Aは、前記第2
の可動部材140に対して張力を作用させるように第2
の可動部材140の上下部間に通され、かつ、上下部に
おいてそれぞれ前記共通ワイヤー31Aの配線方向と逆
方向に配線すればよく、その始端や終端は、開口枠1の
任意の位置に固定してもよいし、また第1又は第2の固
定部材11,12の上下に限定されるものではなく、中
程に固定してもよい。
【0035】上記のように構成された第1実施例に係る
網戸装置をサッシ枠1に組み付けるには、以下の手順に
よる。予めワイヤーテンション機構30Aの共通ワイヤ
ー31Aを配線したランナーレール200と第1及び第
2ワイヤー32A,33Aを配線した前記一対の可動部
材130,140を準備する。まず、前記ランナーレー
ル200を上枠2内に取り付けるとともに、一対の可動
部材130,140を上下枠2,3間につり込む。次に
各固定部材11,12に各ワイヤー32A,33Aを各
固定点K乃至Nで固定し、前記網目部材15を一対の可
動部材130,140に取り付る。そして以下に詳述す
るように、各ワイヤーの張力を調整する。
【0036】本発明に係る網戸装置のワイヤー張力調整
方法は、次の方法による。即ち、前記第3の張力調整手
段50Cを用いて、前記第1ワイヤー32Aのループ4
1を拡張し又は縮小して、前記共通ワイヤー31Aの張
力との均衡を計り、前記第4の張力調整手段50Dを用
いて、前記第2ワイヤー33Aのループ42を拡張し又
は縮小して、前記共通ワイヤー31Aの張力との均衡を
計る。そして前記第1の張力調整手段50Aを用いて、
前記共通ワイヤー31Aの第1ループ40Aを拡張する
と同時に、前記第1のワイヤー32Aのループ41を縮
小し、或いは前記共通ワイヤー31Aの第1ループ40
Aを縮小すると同時に、前記第1のワイヤー32Aのル
ープ41を拡張して前記第1の可動部材130の起立状
態を調整し、前記第2の張力調整手段50Bを用いて、
前記共通ワイヤー31Aの第2ループ40Bを拡張する
と同時に、前記第2のワイヤー33Aのループ42を縮
小し、或いは前記共通ワイヤー31Aの第2ループ40
Bを縮小すると同時に、前記第2のワイヤー33Aのル
ープ42を拡張して前記第2の可動部材140の起立状
態を調整する。
【0037】具体的には、適宜、前記ランナーレール2
00の右端部(規制片220)のネジ部材による固定を
解除し、共通ワイヤー31Aを引っ張る等して共通ワイ
ヤー31Aの張力の微調整を行うか、或いは第1の係合
部51又は第4の係合部54を昇降して調整する。次に
第3の係合部53を構成する前記ボルト53aとナット
53bの緊締を解除し、ループ41を拡張又は縮小する
ことにより、前記共通ワイヤー31Aの張力との均衡を
計る。同様に第6の係合部56を昇降させてループ42
を拡張又は縮小することにより、前記共通ワイヤー31
Aの張力との均衡を計る。
【0038】その時、第1の可動部材130が図4に示
すように、若干、左側に傾斜していたとする。このよう
な場合には、第2係合部52としてのボルト52aの緊
締を解除して、そのボルト52aを上方にスライドさせ
る。その結果、ループ41が拡張して、ワイヤー32の
張力T1が強まり、逆にループ40Aが縮小して、共通
ワイヤー31Aの張力T2が弱まり、前記可動部材13
0は、右側に傾斜し、二点鎖線で示す正確な起立状態に
なる。一方、可動部材が図5に示すように、若干、右側
に傾斜していたとする。このような場合には、第2係合
部52としてのボルト52aの緊締を解除して、そのボ
ルト52aを下方にスライドさせる。その結果、ループ
41が縮小して、ワイヤー32Aの張力T1が弱まり、
逆にループ40Aが拡張して、共通ワイヤー31Aの張
力T2が強まり、前記可動部材130は、左側に傾斜
し、二点鎖線で示す正確な起立状態になる。
【0039】第2の可動部材140に対する起立状態の
調整も上記と同様であり、第2可動部材140が図4に
示すように若干左傾している場合には第5の係合部55
を上方にスライドさせ、逆に右傾しているとには 第5
の係合部55を下方にスライドさせればよい。
【0040】上記実施例に係るワイヤー張力調整方法に
よれば、ワイヤーの張力調整作業や可動部材の起立状態
調整作業を別々の機構を用い、かつ、一箇所で集中的に
行うことができる。特に、前記ボルト52a,55aの
昇降という1度の操作で可動部材130,140の傾き
を修正することができる。また、ワイヤーの張力の微調
整や可動部材の起立状態の微調整作業を家庭内で、簡単
に行うことができる。
【0041】次に、前記各張力調整手段を構成する各ル
ープと各係合部の組合せ例を図6に基づいて説明する。
図6において、前記第1の張力調整手段50Aは、共通
ワイヤー31Aの第1ループ40Aに係合する第2の係
合部52と第3の係合部53及び第1ワイヤー32Aの
ループ41に係合する第1の係合部51と第2の係合部
52とからなり、その第2の係合部52を移動させて共
通ワイヤー31Aの第1ループ40Aを拡張し、同時に
第1ワイヤー32Aのループ41を縮小するとともに、
他方、共通ワイヤー31Aの第1ループ40Aを縮小
し、同時に第1ワイヤー32Aのループ41を拡張する
ことより構成されている。前記第2の張力調整手段50
Bは、共通ワイヤー31Aの第2ループ40Bに係合す
る第5の係合部55と第6の係合部56及び第2ワイヤ
ー33Aのループ42に係合する第4の係合部54と第
5の係合部55とからなり、その第5の係合部55を移
動させて共通ワイヤー31Aの第2ループ40Bを拡張
し、同時に第2ワイヤー33Aのループ42を縮小する
とともに、他方、共通ワイヤー31Aの第2ループ40
Bを縮小し、同時に第2ワイヤー33Aのループ42を
拡張することより構成されている。前記第3の張力調整
手段50Cは、第1ワイヤー32Aのループ41に係合
する第1の係合部51と第2の係合部52とからなり、
その第1係合部51を移動させて第1ワイヤー32Aの
ループ41を拡張し又は縮小することにより構成され、
前記第4の張力調整手段50Dは、第2ワイヤー33A
のループ42に係合する第4の係合部54と第5の係合
部55とからなり、その第4係合部54を移動させて第
2ワイヤー33Aのループ42を拡張し又は縮小するこ
とにより構成されている。
【0042】上記のように構成されたワイヤー張力調整
機構の使用方法を説明する。まず、第1の係合部51を
構成する前記ボルト51aとナット51bの緊締を解除
し、ループ41を拡張又は縮小することにより、第1ワ
イヤー32Aと前記共通ワイヤー31Aの張力との均衡
を計り、また第4の係合部54を用いてループ42を拡
張又は縮小することにより、第2ワイヤー33Aと前記
共通ワイヤー31Aの張力との均衡を計る。
【0043】その時、第1の可動部材130が図4に示
すように、若干、左側に傾斜していた場合には、第2係
合部52としてのボルト52aの緊締を解除して、その
ボルト52aを下方にスライドさせる。その結果、ルー
プ41が拡張して、ワイヤー32Aの張力T1が強ま
り、逆にループ40Aが縮小して、共通ワイヤー31A
の張力T2が弱まり、前記可動部材130は、右側に傾
斜し、二点鎖線で示す正確な起立状態になる。一方、可
動部材が図5に示すように、若干、右側に傾斜していた
場合には、第2係合部52としてのボルト52aの緊締
を解除して、そのボルト52aを上方にスライドさせ
る。その結果、ループ41が縮小して、ワイヤー32A
の張力T1が弱まり、逆にループ40Aが拡張して、共
通ワイヤー31Aの張力T2が強まり、前記可動部材1
30は、左側に傾斜し、二点鎖線で示す正確な起立状態
になる。
【0044】第2の可動部材140に対する起立状態の
調整も上記と同様であり、第2可動部材140が若干左
傾している場合には第5の係合部55を上方にスライド
させ、逆に右傾しているとには 第5の係合部55を下
方にスライドさせればよい。
【0045】このような図6に示す構成でも、ワイヤー
の張力調整作業や可動部材の起立状態調整作業を別々の
機構を用い、かつ、一箇所で集中的に行うことができ
る。特に、前記ボルト52a,55aの昇降という1度
の操作で可動部材130,140の傾きを修正すること
ができる。また、ワイヤーの張力の微調整や可動部材の
起立状態の微調整作業を家庭内で、簡単に行うことがで
きる。
【0046】次に、図7に基づいて、本発明に係る網戸
装置の張力調整装置の第2実施例を説明する。この第2
実施例が第1実施例と異なる主な点は、第1実施例がラ
ンナーレール200を用いて、前記共通ワイヤー31A
の両端を固定しているのに対し、第2実施例では共通ワ
イヤー31Aの両端を前記第1と第2の固定部材11,
12の上部にそれぞれ固定O,Pしている点である。こ
のような構成であれば、第1の固定部材11と第1の可
動部材130との間に網目部材15Aを設け、また第2
の固定部材12と第2の可動部材140間にも網目部材
15Bを設けることができ、本発明に係るワイヤー張力
調整機構を備えた網戸装置を比較的開口幅が広い開口部
に取り付けることができる。
【0047】ところで、従来より、網戸装置には、網目
部材が風等をはらむことによって腰折れ状態になること
を防ぐために補助ワイヤーテンション機構が設けられる
ことがあり、その場合には補助ワイヤーテンション機構
を構成する中間ワイヤーは網目部材の網目間に通されて
いた。上記第1実施例の網戸装置に補助ワイヤーテンシ
ョン機構を設ける場合には、図8に示すように補助ワイ
ヤーテンション機構500を構成する中間ワイヤー50
1を各規制片210,220との間にループ状に掛け渡
し、網目部材15の上半部と下半部の網目間に通すよう
にしてもよい。このような形式の補助ワイヤーテンショ
ン機構500を設ければ、中間ワイヤー501について
も、切詰め施工時の再調整及び組付け施工時のワイヤー
掛け渡しが不要となり、切詰め施工や組付け施工の円滑
化を図ることができる。また、中間ワイヤー501が可
動部材130,140を経由していないので、可動部材
130,140の開閉移動操作が軽く、さらに、網目部
材150の交換を迅速に行え、しかも、下枠3に露出す
るワイヤー数が少なくなり、ワイヤーの損傷を少なくす
ることができる。特に、この実施例によるワイヤーテン
ション機構30Aの各ワイヤーは、前記網目部材15に
挿通されておらず、ワイヤーテンション機構30Aの各
ワイヤーはそのままにして、該網目部材15を交換する
ことができる。
【0048】
【発明の効果】請求項1に記載した発明によれば、第1
の張力調整手段により、共通ワイヤーの第1ループを拡
張したり縮小する場合には、同時に第1ワイヤーのルー
プが縮小したり拡張するので、前記第1可動部材に作用
する共通ワイヤーの張力と第1ワイヤーの張力の強弱を
調整することができる。また、第2の張力調整手段によ
り、共通ワイヤーの第2ループを拡張したり縮小する場
合には、同時に第2ワイヤーのループが縮小したり拡張
するので、前記第2可動部材に作用する共通ワイヤーの
張力と第2ワイヤーの張力の強弱を調整することができ
る。さらに、第3の張力調整手段により、第1ワイヤー
のループを拡張したり縮小して第1ワイヤーの張力を調
整することができ、第4の張力調整手段により、第2ワ
イヤーのループを拡張したり縮小して第2ワイヤーの張
力を調整することができる。従って、第1の張力調整手
段及び第2の張力調整手段は、前記一対の可動部材の起
立状態を調整する起立状態調整機構を構成することがで
き、前記第3の張力調整手段及び第4の張力調整手段
は、前記開口部の開口幅に応じてワイヤーテンション機
構のワイヤーの張力を調整する開口幅調整機構を構成す
ることができ、個々の機構により、ワイヤー張力調整作
業や可動部材の起立状態調整作業を別々に行うことがで
きる。
【0049】請求項2に記載した発明によれば、前記共
通ワイヤーは開閉幅設定手段を介して取付けられている
ので、共通ワイヤーは開口部の開口幅に対応させるワイ
ヤーの幅詰め作業に影響されない。従って、共通ワイヤ
ーの張力を予め設定することができ、開口幅に対応させ
るワイヤーの幅詰め作業や可動部材の起立状態調整作業
も各張力調整手段を用いて手際よく行うことができる。
【0050】また、請求項3に記載した発明によれば、
各張力調整手段は、ループに係合する各係合部からなる
簡単を構成であり、各係合部の内、第2、第3、第5、
第6の係合部を各ワイヤーの配線方向に移動させるとい
う機構により、各ワイヤーの張力を調整できるようにな
っている。
【0051】請求項4に記載の各ループと各係合部との
組合せによれば、第3係合部と第6係合部を移動させて
開口幅に対応させるワイヤーの幅詰め作業を行い、第2
係合部と第5係合部を用いて可動部材の起立状態調整作
業を手際よく行うことができる。
【0052】請求項5に記載の発明によれば、前記第1
乃至第3の各係合部は前記第1の可動部材に設けられ、
前記第4乃至第6の係合部は、前記第2の可動部材に設
けられているので、作業者は各可動部材の起立状態を確
認しつつ、一箇所で集中的に、かつ、作業の手元で張力
を調整することができる。また、家庭内でも調整できる
単純な作業内容にすることができる。
【0053】また、請求項6に記載した発明によれば、
前記共通ワイヤーは、前記網目部材の網目間に挿通され
ずに前記開閉幅設定手段の両端部を介して取り付けられ
ているので、網目部材とワイヤーテンション機構との独
立関係を維持することができ、ワイヤーテンション機構
はそのままにして網目部材を交換することができる。
【0054】請求項7に記載の発明によれば、第3の張
力調整手段と第4の張力調整手段を用いて、第1可動部
材と第2可動部材に対し、起立状態で移動させるための
最適な張力を調整することができ、また、第1と第2の
張力調整手段を用いて、各可動部材の傾きを調整するこ
とができる。従って各張力調整手段により、簡単な操作
でワイヤー張力調整作業や可動部材の起立状態調整作業
を別々に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例に係るワイヤー張力調整機構を用
いた網戸装置の概略正面図である。
【図2】 同実施例に係るワイヤー張力調整機構を示す
網戸装置の概略正面図である。
【図3】 同実施例に係るワイヤー張力調整機構を置を
用いた可動部材の要部斜視図である。
【図4】 第1実施例に係るワイヤー張力調整機構の作
用を説明するための網戸装置の概略正面図である。
【図5】 第1実施例に係るワイヤー張力調整機構の作
用を説明するための網戸装置の概略正面図である。
【図6】 ワイヤー張力調整機構を構成する各ワイヤー
のループと各係合部の組合せ例を示す網戸装置の概略正
面図である。
【図7】 第2実施例に係るワイヤー張力調整機構を用
いた網戸装置の概略正面図である。
【図8】 補助ワイヤーテンション機構を示す網戸装置
の概略正面図である。
【図9】 従来の網戸を示す概略正面図である。
【符号の説明】
1 サッシ枠(開口枠) 1A 開口部 2 上枠 3 下枠 2A 上ガイド部材(上框) 3A 下ガイド部材(下框) 4 左竪枠 5 右竪枠 10 網戸装置本体 11 第1の固定部材 12 第2の固定部材 13 14 130 140 可動部材 15 15A 15B 網目部材 30 30A 30B ワイヤーテンション機構 31,32,33,34 ワイヤー 31A 共通ワイヤー 32A 第1ワイヤー 33A 第2ワイヤー 40A 40B 共通ワイヤーのループ 41 第1ワイヤーのループ 42 第2ワイヤーのループ 50A 第1の張力調整手段 50B 第2の張力調整手段 50C 第3の張力調整手段 50D 第4の張力調整手段 51 第1係合部 52 第2係合部 53 第3係合部 54 第4係合部 55 第5係合部 56 第6係合部 51a 52a 53a(54a,55a,56a)
ボルト 51b 52b 53b(54b,55b,56b)
ナット 51c 52c 53c(54c,55c,56c)
プーリー 51d 52d 53d(54d,55d,56d)
取付軸受 200 ランナーレール 210 左規制片 220 右規制片 500 補助ワイヤーテンション機構 501 中間ワイヤー

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の開口部の上下枠間に配置される一
    対の可動部材を起立状態で可動させるワイヤーテンショ
    ン機構を備え、それら一対の可動部材の移動に伴って折
    畳み伸縮自在なプリーツ状の網目部材が開幕或いは閉幕
    する網戸装置において、 前記ワイヤーテンション機構は、前記一対の可動部材に
    対してそれぞれ張力を作用させる共通ワイヤーと、前記
    一対の可動部材の内、第1の可動部材に対して張力を作
    用させる第1ワイヤーと、前記一対の可動部材の内、第
    2の可動部材に対して張力を作用させる第2ワイヤーと
    から構成され、 前記共通ワイヤーに第1のループを作り、かつ、前記第
    1ワイヤーにループを作るとともに、前記共通ワイヤー
    の第1ループを拡張し、同時に第1ワイヤーのループを
    縮小し、他方、共通ワイヤーの第1ループを縮小し、同
    時に第1ワイヤーのループを拡張する第1の張力調整手
    段を設け、 前記共通ワイヤーに第2のループを作り、かつ、前記第
    2ワイヤーにループを作るとともに、共通ワイヤーの第
    2ループを拡張し、同時に第2ワイヤーのループを縮小
    し、他方、共通ワイヤーの第2ループを縮小し、同時に
    第2ワイヤーのループを拡張する第2の張力調整手段を
    設け、 前記第1ワイヤーのループを拡張し又は縮小する第3の
    張力調整手段を設けるとともに、前記第2ワイヤーのル
    ープを拡張し又は縮小する第4の張力調整手段を設けた
    ことを特徴とする網戸装置のワイヤー張力調整機構。
  2. 【請求項2】 前記共通ワイヤーは第1の可動部材の上
    部から下部に通され、その下部から第2の可動部材の下
    部に向けて延出されるとともに、その第2の可動部材の
    下部から上部に通され、かつ、前記一対の可動部材の開
    閉幅を設定する開閉幅設定手段を介して取付けられ、 前記第1ワイヤーは、第1の可動部材の上下部間に通さ
    れ、かつ、上下部においてそれぞれ前記共通ワイヤーの
    配線方向と逆方向に配線され、 前記第2ワイヤーは前記第2の可動部材の上下部間に通
    され、かつ、上下部においてそれぞれ前記共通ワイヤー
    の配線方向と逆方向に配線されていることを特徴とする
    請求項1に記載の網戸装置のワイヤー張力調整機構。
  3. 【請求項3】 前記第1の張力調整手段及び第3の張力
    調整手段は、共通ワイヤーの第1ループと第1ワイヤー
    のループにそれぞれ係合する第1の係合部、第2の係合
    部又は第3の係合部を組合わせて構成され、 前記第2の張力調整手段及び第4の張力調整手段は、共
    通ワイヤーの第2ループと第2ワイヤーのループにそれ
    ぞれ係合する第4の係合部、第5の係合部又は第6の係
    合部を組合わせて構成されるとともに、 前記各係合部は、ワイヤーの配線に沿って配置され、
    記各係合部の内、第2、第3、第5、第6の係合部は
    線方向に移動できるように構成されていることを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載の網戸装置のワイヤー
    張力調整機構。
  4. 【請求項4】 前記第1の張力調整手段は、共通ワイヤ
    ーの第1ループに係合する第1の係合部と第2の係合部
    及び第1ワイヤーのループに係合する第2の係合部と第
    3の係合部とからなり、その第2の係合部を移動させて
    共通ワイヤーの第1ループを拡張し、同時に第1ワイヤ
    ーのループを縮小するとともに、他方、共通ワイヤーの
    第1ループを縮小し、同時に第1ワイヤーのループを拡
    張することより構成され、 前記第2の張力調整手段は、共通ワイヤーの第2ループ
    に係合する第4の係合部と第5の係合部及び第2ワイヤ
    ーのループに係合する第5の係合部と第6の係合部とか
    らなり、その第5の係合部を移動させて共通ワイヤーの
    第2ループを拡張し、同時に第2ワイヤーのループを縮
    小するとともに、他方、共通ワイヤーの第2ループを縮
    小し、同時に第2ワイヤーのループを拡張することより
    構成され、 前記第3の張力調整手段は、第1ワイヤーのループに係
    合する第2の係合部と第3の係合部とからなり、その第
    3係合部を移動させて第1ワイヤーのループを拡張し又
    は縮小することにより構成され、 前記第4の張力調整手段は、第2ワイヤーのループに係
    合する第5の係合部と第6の係合部とからなり、その第
    6係合部を移動させて第2ワイヤーのループを拡張し又
    は縮小することにより構成されていることを特徴とする
    請求項に記載の網戸装置のワイヤー張力調整機構。
  5. 【請求項5】 前記1乃至3の各係合部は、前記第1の
    可動部材に設けられ、一方、前記第4乃至6の各係合部
    は、前記第2の可動部材に設けられていることを特徴と
    する請求項4に記載の網戸装置のワイヤー張力調整機
    構。
  6. 【請求項6】 前記共通ワイヤーは、前記網目部材の網
    目間に挿通されずに前記開閉幅設定手段の両端部を介し
    て取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請
    求項5の何れかに記載の網戸装置のワイヤー張力調整機
    構。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のワイヤー張力調整機構
    を用いてワイヤーテンション機構のワイヤーの張力を調
    整するワイヤー張力調整方法において、 前記第3の張力調整手段を用いて、前記第1ワイヤーの
    ループを拡張し又は縮小して、前記共通ワイヤーの張力
    との均衡を計り、 前記第4の張力調整手段を用いて、前記第2ワイヤーの
    ループを拡張し又は縮小して、前記共通ワイヤーの張力
    との均衡を計り、 前記第1の張力調整手段を用いて、前記共通ワイヤーの
    第1ループを拡張すると同時に、前記第1のワイヤーの
    ループを縮小し、或いは前記共通ワイヤーの第1ループ
    を縮小すると同時に、前記第1のワイヤーのループを拡
    張して前記第1の可動部材の起立状態を調整し、 前記第2の張力調整手段を用いて、前記共通ワイヤーの
    第2ループを拡張すると同時に、前記第2のワイヤーの
    ループを縮小し、或いは前記共通ワイヤーの第2ループ
    を縮小すると同時に、前記第2のワイヤーのループを拡
    張して前記第2の可動部材の起立状態を調整することを
    特徴とするワイヤー張力調整方法。
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