JP3521896B2 - 冷却水系の水処理方法 - Google Patents

冷却水系の水処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷却水系の水処理方
法に係り、詳しくは、冷却水を電解処理することにより
冷却水中の塩化物イオンから次亜塩素酸等の塩素系酸化
剤を生成させ、この塩素系酸化剤により冷却水系のスラ
イム障害を防止する冷却水系の水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】冷却水系では、微生物によりスライムが
発生し易い。特に、循環冷却水系の高濃縮運転では、冷
却水の水質が悪化し、細菌、黴、藻類などの微生物群に
土砂、塵埃などが混ざり合って形成されるスライムが発
生し易くなり、熱交換器における熱効率の低下や通水の
悪化を引き起こす。また、スライム付着部において、機
器や配管の局部腐食を誘発する。
【0003】このようなスライムによる障害を防止する
ために、スライムコントロール剤として塩素系薬剤や非
塩素系の微生物忌避剤を循環冷却水中に添加することが
行われている。また、このような薬剤添加を行うことな
くスライムを防止するための方法として、冷却水中に含
まれる塩化物イオンを電解酸化により次亜塩素酸などの
塩素系酸化剤に変換し、この塩素系酸化剤を冷却水中に
存在させる方法も行われている。
【0004】即ち、冷却水系の補給水として用いられる
水道水や工業用水には、通常数mg−Cl/L〜10
mg−Cl/L程度の塩化物イオンが含まれているこ
とから、循環冷却水系の冷却水には、6〜8倍の高濃縮
運転で、この補給水中の塩化物イオンが濃縮されてい
る。このため、この冷却水を電解処理することにより、
冷却水中の塩化物イオンからスライム防止効果のある残
留塩素(遊離塩素)を発生させることができる。この残
留塩素を含む電解処理水を冷却水系に戻すことにより、
スライム障害を防止することができる。
【0005】この塩素系酸化剤を発生させるための電解
処理装置では、陽極と陰極との間に外部電源を用いて直
流電圧を印加すると共に、両極間に冷却水を通水する。
これにより、陽極の表面において冷却水中の塩化物イオ
ンが酸化され、次亜塩素酸などの強い酸化力を有する残
留塩素が生成する。生成した残留塩素は、スライムの原
因となる微生物を殺菌し、あるいは増殖を抑制するの
で、循環冷却水系のスライム発生を効果的に防止するこ
とができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】冷却水系内のスライム
を確実に防止するためには、系内の残留塩素濃度をある
程度高くする必要があるが、系内の金属材の腐食の防止
のためには、系内の残留塩素濃度を過度に高くすること
は避けるべきである。
【0007】このようなことから、電解処理により残留
塩素を発生させて冷却水系に添加する場合、残留塩素生
成量を適正範囲にコントロールする必要がある。
【0008】しかしながら、電解次亜塩素酸発生装置等
の電解処理装置による残留塩素の発生速度は水質により
大きく変化するため、電解処理により冷却水系内の残留
塩素濃度を所定の範囲に保つことは容易ではなく、残留
塩素の過剰発生による系内腐食、或いは残留塩素不足に
よるスライム防止効果の低下が生じがちであった。
【0009】本発明は上記従来の問題点を解決し、冷却
水を電解処理することにより生成させた塩素系酸化剤を
含む電解処理水を冷却水系に供給することにより系内の
スライムの発生を防止する冷却水系の水処理方法におい
て、塩素系酸化剤の発生量を適正範囲に制御することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の冷却水系の水処
理方法は、冷却水中に浸漬した電極に通電して、該水中
に含まれる塩化物イオンから塩素系酸化剤を生成させた
電解処理水を冷却水系の冷却水に含有させる冷却水系の
水処理方法において、該冷却水の酸化還元電位を測定
し、この測定値に基いて、前記電極への通電を制御する
ことを特徴とする。
【0011】水中の塩素は、水の酸化還元電位(OR
P)を上昇させる要因であり、ORPと残留塩素濃度と
には相関があり、残留塩素濃度が高いとORPは高く、
残留塩素濃度が低いとORPは低くなる。
【0012】本発明では、電解処理装置の通電を冷却水
のORPに基いて制御し、例えば、ORPが所定値を超
えた場合には通電量を減らすか通電を停止し、ORPが
所定値よりも低下した場合には通電量を増やすか、通電
を再開することにより、冷却水中の塩素系酸化剤濃度を
所定の範囲内に保つことができる。
【0013】ところで、電解処理時には、陽極で塩素が
生成し、陰極で水素が生成する。塩素はORPを上昇さ
せるが、水素はORPを低下させる。電解処理により生
成する塩素と水素のバランスは、水質や運転条件により
異なるため、水素が存在する状態においては、ORPと
残留塩素濃度とに相関が得られない。
【0014】従って、本発明においては、水素を含まな
い冷却水のORPを測定することが好ましく、このため
に、水素等の溶存ガスが除去された冷却水、例えば冷却
塔における散水により溶存ガスが除去された冷却水のO
RPを測定することが好ましい。
【0015】本発明において、電解処理装置を冷却水の
循環ラインに設け、循環冷却水を直接電解処理すること
も可能であるが、この場合には、何らかの条件変動で残
留塩素が過剰に発生した場合に、熱交換器等が腐食する
など、冷却水系に大きな影響を及ぼすことになる。
【0016】従って、冷却水系から冷却水を抜き出し、
系外で電解処理し、電解処理水を戻すようにすることが
好ましい。また、この場合において、電解処理水は、冷
却塔のピットに戻し、ピット内の水で希釈して濃度調整
することが好ましい。
【0017】一方、ORPの測定は、冷却塔における散
水で水素が放出された冷却水について行うことが好まし
く、従って、散水板の下部の冷却塔のピット内の水のO
RPを測定することが好ましいが、このORPの測定箇
所が電解処理水の導入箇所と近接していると、電解処理
水中の水素による影響を受けることとなる。従って、こ
の場合には、冷却塔への電解処理水の導入箇所から離隔
した冷却塔の散水板下部の冷却水のORPを測定するこ
とが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の冷
却水系の水処理方法の実施の形態を詳細に説明する。
【0019】図1は本発明の冷却水系の水処理方法の実
施の形態を示す系統図である。図1において、冷却塔は
上面から見た平面図として示されている。
【0020】1は冷却塔であり、散水板1A,1Bを備
える。この冷却塔1のピット内の冷却水は、ポンプP
により、配管11を経て熱交換器2に送給され、戻り水
は配管12、配管12A,12Bを経て冷却塔1に戻さ
れ、散水板1A,1Bから散水される。3は電解処理装
置であり電解槽4と、この電解槽4内に設けられた電極
4A,4Bと、電極4A,4Bに電圧を印加する電源5
とを備える。
【0021】この電解処理装置3の電解槽4には、冷却
塔1のピット内の冷却水が、ポンプPにより配管13
を経て導入され、電解槽4内で電解処理され、電解処理
水は配管14より冷却塔1のピットの一側に戻される。
【0022】冷却塔1のピットの、電解処理水が導入さ
れる位置(図1中のX)と反対側の散水板1Bの下方に
は、ORP計6のORP測定用電極が設けられており、
この位置で冷却水のORPが測定される。そして、この
ORP計6の測定結果に基いて、電解処理装置3の通電
が制御されるように構成されている。
【0023】図1の冷却水系では、ORP計6の測定値
に基いて、ORP測定値が所定値を超えた場合には電源
5を切り、電極4A,4Bへの通電を停止して電解処理
を中断し、ORP測定値が所定値を下回った場合には、
電源5を入れて電極4A,4Bに通電して電解処理を再
開することにより、冷却水中の残留塩素濃度を所定の範
囲内に保つ。
【0024】なお、このような電源のON、OFF操作
の代りに電源5の通電量の増減を行っても良く、ORP
が所定値を超えた場合には電源5の通電量を低下させて
電解処理で生成する残留塩素量を低減し、ORPが所定
値を下回った場合には電源5の通電量を増やし、電解処
理で生成する残留塩素量を増加させるようにしても良
い。また、ORP測定値が所定値を下回った場合には、
所定時間電源5を入れて所定時間電解処理を行うように
したり、逆にORPが所定値を超えた場合には所定時間
電源5を切って所定時間電解処理を中断するようにして
も良い。
【0025】このようなORP所定値に基く通電制御に
おいて、図示の方法では、散水板1Bの下方の冷却水、
即ち、散水により水中の水素が放散された冷却水のOR
Pを測定するため、電解処理で発生する水素の影響を受
けることがない。しかも、このORP計6の設置位置
は、電解処理水が導入される位置Xから離隔しているた
め、電解処理で発生した水素を含む電解処理水による影
響を受けることもなく、残留塩素に相関するORP値を
的確に測定することができ、この測定値に基いて良好な
通電制御を行い、系内の残留塩素濃度を所定の範囲に保
つことができる。
【0026】なお、電解処理装置3は、冷却水の循環配
管11等に直接設け、循環冷却水を直接電解処理するこ
とも可能であるが、この場合には、前述の如く、何らか
の条件変動で残留塩素が過剰に発生した場合に、熱交換
器2等が腐食するなど、冷却水系内に大きな影響を及ぼ
すことになる。
【0027】従って、冷却水系から冷却水を抜き出し、
系外で電解処理し、電解処理水を戻すようにすることが
好ましい。また、この場合において、図1に示す如く、
電解処理水を冷却塔のピットに戻すことにより、ピット
内の水で電解処理水を直ちに希釈して残留塩素濃度を調
整することができ、系内残留塩素濃度の安定化等の面で
好ましい。
【0028】冷却水の抜き出し位置には特に制限はな
く、循環配管12から抜き出すことも可能であるが、特
に、既設の冷却水系に対して本発明を適用する場合を考
慮した場合、図1に示す如く、冷却塔1のピット内の冷
却水を抜き出して電解処理した後戻すようにするのが配
管工事等の面で好ましい。
【0029】電圧制御とORP測定値との関係は、冷却
水の水質、電解処理装置の能力、好適な系内残留塩素等
に応じて適宜決定されるが、一般的には、ORP測定値
が100〜600mVの範囲となるように、即ち、OR
P測定値が100mVを下回った場合には電解処理を再
開するか電解処理量を上げ、ORP測定値が600mV
を上回った場合には電解処理を停止するか電解処理量を
低下させるようにするのが好ましい。
【0030】前述の如く、ORPの測定は電解処理で発
生する水素の影響を受けない箇所で行うことが好まし
く、このため、図1においては、冷却塔1への電解処理
水の導入箇所から離隔した冷却塔1の散水板1B下部に
ORP計6の測定電極を設け、この部分で冷却水のOR
Pの測定を行うが、電解処理で発生する水素の影響を防
止してORPを測定する方法としては、その他、次のよ
うな方法を採用することもできる。
【0031】 電解処理装置の電解槽の出口において
気液分離を行う。この気液分離は、適当な気液分離器を
設ける他、貯槽に導入して電解処理水を撹拌する方法で
あっても良い。この方法によれば、水素が除去された電
解処理水が冷却水系に戻されるため、冷却塔のピットに
限らず、冷却水系のどのような箇所にORP計を設けて
も、良好な測定結果を得ることができる。
【0032】 電解処理水を冷却塔の散水板に戻して
散水する。この場合には、電解処理水中の水素が散水に
より放出されるため、冷却塔のピットに限らず、冷却水
系のどのような箇所にORP計を設けても、良好な測定
結果を得ることができる。
【0033】 電解処理水をORP計の測定電極に接
触させることなく、冷却塔の循環ポンプに送給し、循環
配管へ送る。この場合には、戻り水が冷却塔の散水板で
散水されることにより水素が除去されるため、冷却塔の
ピットに設けたORP計により良好な測定結果を得るこ
とができる。
【0034】なお、冷却水の塩化物イオン濃度は、当該
水系の濃縮倍率等によっても異なるが、一般的には、3
0〜100mg/L程度である。従って、このような塩
化物イオン濃度の冷却水を電解処理することにより、例
えば、次亜塩素酸濃度1〜10mg/L程度の電解処理
水を得ることができる。
【0035】電解処理装置3で用いる電極4A,4Bの
材質には、特に制限はないが、陽極としては、例えば、
チタンなどの耐食性の材料に白金、イリジウムなどの白
金系元素の単体及び/又はその酸化物を被覆した次亜塩
素酸の生成効率が良好な材質を好適に用いることができ
る。陰極としては、例えば、ステンレス鋼、アルミニウ
ム、銀などを用いることができるが、陰極と陽極を同一
のタイプとすることもできる。また、電流の方向は特に
固定する必要はなく、電流の正負を定期的又は随意的に
逆転させ、陰極と陽極とを反転させながら電解を行うこ
とができる(極性変換)。この極性変換により、陰極に
付着した炭酸カルシウムなどのスケールを剥離しながら
運転することができるため、電解効率の低下を防ぐこと
ができる。なお、この場合、両電極を同一のタイプのも
のとすれば、一定の次亜塩素酸の発生効率が得られる。
この場合、用いる電極としては、例えば、チタンを基材
としたものに白金やイリジウムなどを被覆したものなど
が挙げられる。極性変換の頻度としては0.5〜6hr
に1回が好ましい。
【0036】本発明において、電解のために印加する直
流電圧に特に制限はないが、2〜40Vであることが好
ましく、10〜20Vであることがより好ましい。印加
する電圧が2V未満であると、残留塩素の生成効率が低
下するおそれがある。印加する電圧が40Vを超える
と、人体に対して危険性が生ずるおそれがある。本発明
方法において、電解のために通電する電流値に特に制限
はないが、導入される冷却水1L/hrに対して、0.
01〜0.1Aであることが好ましい。
【0037】前述の如く、冷却水は、十分に高い塩化物
イオン濃度を有し、従って、冷却水には特に塩化物イオ
ンを補給することなく電解処理装置3で処理して十分量
の残留塩素濃度の電解処理水を得ることができるが、必
要に応じて冷却水に食塩(NaCl)等を添加して塩化
物イオン濃度を100〜300mg/L程度にまで高め
ても良い。
【0038】本発明では、冷却水系内の腐食を防止した
上で良好なスライム防止効果を得るために、電解処理装
置3で得られる残留塩素を含む電解処理水を冷却水系に
含有させることにより、冷却水系内の冷却水中の残留塩
素濃度を0.1〜1.0mg−Cl/L程度の範囲に
保つことが好ましく、このような残留塩素濃度に維持す
ることができるように、電解処理する冷却水量や電解処
理装置の通電量及びその制御条件等を適宜設定すること
が好ましい。
【0039】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0040】実施例1 図1に示す装置により、水道水を補給水とする循環冷却
水系の冷却塔(保有水量3000L)から、冷却水(塩
化物イオン濃度80〜110mg/L)を3000L/
hrで抜き出して、電解処理装置で電解処理し、電解処
理水を冷却塔に戻すことにより、系内のスライム防止を
行った。また、腐食の度合を確認するため、軟鋼製テス
トピース(SPCC:50mm×15mm×1mm)と
銅製テストピース(C1220P:50mm×15mm
×1mm)を冷却水中に浸漬して、腐食速度(mdd)
を測定した。冷却塔には、図1に示す如く、電解処理水
の導入箇所から離隔した位置にORP計を設け、ORP
計の測定値が300mVを下回ったときに電解処理装置
の電源をONとし、310mVを上回ったときに電解処
理装置の電源をOFFとする制御を行った。用いた電解
処理装置及びORP計の仕様は次の通りである。
【0041】電解処理装置:栗田工業(株)製「電解次
亜塩素酸ナトリウム発生装置」 電圧=15V 電流=70A 陽極=Ti材(50dm、厚み1mm)の表面にPt
を担持したもの 陰極=Ti材(50dm、厚み1mm)の表面にPt
を担持したもの 極板間距離=3mm ORP計:大倉電気株式会社製MP8801型
【0042】その結果、30日間の運転期間中、冷却水
中の残留塩素濃度を0.1〜0.3mg−Cl/Lの
範囲内に安定に維持することができ、系内腐食を引き起
こすことなく、良好なスライム防止効果を得ることがで
きた。
【0043】このようにして30日間運転を継続した
後、系内の散水部分に付着したスライム量からスライム
付着速度を求めたところ1mg/dmであり、スライ
ムが十分に防止されていることが確認された。また、腐
食速度は、SPCCが9mdd、C1220Pが0.5
mddであった。
【0044】比較例1 実施例1において、ORP計のORP測定電極を、電解
処理水が冷却塔に導入される部分(図1のX個所)に設
けたこと以外は同様にして処理を行ったところ、冷却水
中の残留塩素濃度は0.1〜4.0mg−Cl/Lと
変動幅が大きかった。
【0045】また、実施例1と同様にしてスライム付着
速度を調べたところ、0.7mg/dmであり、スラ
イムの防止効果は十分であったが、SPCCとC122
0Pの腐食速度がそれぞれ50mdd、2mddと高い
ことが確認された。これは、電解処理水が導入される部
分でORPの測定を行ったため、電解処理水中の水素に
よる影響を受け、残留塩素濃度に相関するORP測定値
を得ることができなかったことによるものと推定され
た。
【0046】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の冷却水系の
水処理方法によれば、冷却水を電解処理することによ
り、冷却水中の塩化物イオンから塩素系酸化剤を生成さ
せ、塩素系酸化剤を含む電解処理水を冷却水系に供給す
ることにより系内のスライムの発生を防止するに当た
り、冷却水中の塩素系酸化剤濃度が所定の範囲となるよ
うに塩素系酸化剤の生成量を適正範囲に制御することが
でき、これにより、系内の腐食を防止した上で良好なス
ライム防止効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷却水系の水処理方法の実施の形態を
示す系統図である。
【符号の説明】
1 冷却塔 1A,1B 散水板 2 熱交換器 3 電解処理装置 4 電解槽 4A,4B 電極 5 電源 6 ORP計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C02F 1/50 531 C02F 1/50 531P 540 540B 550 550D 560 560F 1/76 1/76 A F28C 1/16 F28C 1/16 G01N 27/416 G01N 27/46 341M // F28F 19/01 F28F 19/00 501B (56)参考文献 特開2001−314862(JP,A) 特開 平11−128942(JP,A) 特開2001−62457(JP,A) 特開 平10−80686(JP,A) 特開 平9−150152(JP,A) 特開2001−259650(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/46 B01D 19/00 C02F 1/20 C02F 1/50 C02F 1/76 F28C 1/16 G01N 27/416 F28F 19/01

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却水中に浸漬した電極に通電して、該
    水中に含まれる塩化物イオンから塩素系酸化剤を生成さ
    せた電解処理水を冷却水系の冷却水に含有させる冷却水
    系の水処理方法において、 該冷却水の酸化還元電位を測定し、この測定値に基い
    て、前記電極への通電を制御することを特徴とする冷却
    水系の水処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、溶存ガスが除去され
    た冷却水の酸化還元電位を測定することを特徴とする冷
    却水系の水処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、冷却塔における散水
    により溶存ガスが除去された冷却水の酸化還元電位を測
    定することを特徴とする冷却水系の水処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記電解処理水を冷
    却塔の一側に導入するようにした冷却水系の水処理方法
    であって、該冷却塔への電解処理水の導入箇所と反対側
    の冷却塔内の冷却水の酸化還元電位を測定することを特
    徴とする冷却水系の水処理方法。
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