JP3521540B2 - 光学ピックアップ装置 - Google Patents

光学ピックアップ装置

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JP3521540B2
JP3521540B2 JP09781695A JP9781695A JP3521540B2 JP 3521540 B2 JP3521540 B2 JP 3521540B2 JP 09781695 A JP09781695 A JP 09781695A JP 9781695 A JP9781695 A JP 9781695A JP 3521540 B2 JP3521540 B2 JP 3521540B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスクや光磁気デ
ィスク等に情報を記録・再生する光学ピックアップ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば光ディスク用の光学ピッ
クアップ装置においては、読み取り或いは書き込み用ビ
ームを、対物レンズを介して焦点が合った状態で光ディ
スク面に照射させ且つこのビームを光ディスクのトラッ
ク方向に追従させる必要から、対物レンズはその光軸方
向であるフォーカス方向と、このフォーカス方向と直交
するトラッキング方向とに可動状態で支持されている。
【0003】この対物レンズを光学ピックアップ本体に
可動状態で支持する方式としては従来よりばね式、摺動
式があり、更にこれらを改良した例えば特開昭63−1
04227号公報等に開示されるようなワイヤ式(4W
式)が知られている。
【0004】ここで、従来装置の一例を図7に基づいて
詳述する。対物レンズ1はレンズホルダ2の先端に設け
られ、このレンズホルダ2はダンパ部材3を有する支持
部4から張設された4本の弾発性を有する直線状の支持
ワイヤ5により揺動可能に弾性的に支持されている。こ
の支持部4はベース6の端部に起立させて設けられる。
【0005】レンズホルダ2の外周面には、一対のフォ
ーカス用コイル7、7が筒状に巻回させて設けられ、更
にこのコイル7、7の磁束と交差する磁束を発生するト
ラッキング用コイル8、8をコイル7、7の一部に重ね
て設けている。
【0006】上記ベース6からは、上記各コイル対に対
してフォーカス用コイル7、7内を挿通する内側ヨーク
9と、その外側に位置する外側ヨーク10がそれぞれ起
立させて設けられ、各内側ヨーク10には永久磁石11
が設けられる。
【0007】また、上記各支持ワイヤ5は上記各コイル
7、8に駆動信号を供給するための信号線としての機能
も有しており、そのため、支持ワイヤ5の端部はレンズ
ホルダ2の上面に設けた中継用プリント基板12にハン
ダ13により接着固定され、この基板12に各コイル
7、8の端部もハンダ14により接着固定される。
【0008】そして、ベース6の基端部は、図示しない
モータにより回転する案内ネジ15に螺合されており、
光ディスクDの半径方向にこの装置全体を移動するよう
になっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の装置にあっては以下のような問題点があった。すな
わち上述のようなワイヤによるバネ材支持方式にあって
は、対物レンズの位置精度、動特性が支持ワイヤ5の曲
がりやこの残留応力によって大きな影響を受けてしまう
が、この支持ワイヤがハンダ付け時の熱やワイヤ取扱い
時の不都合によって曲がりが発生し易く、これが残留応
力となって対物レンズの位置精度や動特性を劣化させる
原因となってしまう。
【0010】また、駆動時の消費電力を少なくするため
にできるだけバネ剛性が小さく細い支持ワイヤを使用す
るが、この種のワイヤは比較的高価であり、また取扱い
にも屈曲しないように多大な注意を払わねばならない。
更には、動特性を良好にするためには4本の支持ワイヤ
のバネ特性を均一化する必要があるが、4本のワイヤの
特性を均一化するのが非常に難しく、このために動特性
を更に劣化させてしまったり、不要共振も発生するとい
う問題があった。
【0011】また、レンズホルダの揺動時の復元力は支
持ワイヤのバネ特性等に依存するが、この復元力を調整
或いは設定変更するには支持ワイヤ自体を変更するなど
非常に煩わして操作が必要になるという問題もあった。
【0012】本発明は、以上のような問題点に着目し、
これを有効に解決すべく創案されたものであり、その目
的はバネ性をほとんど有しない連結線材を用いてレンズ
ホルダを保持するようにした光学ピックアップ装置を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、光記録媒体の表面に光スポットを照射す
るための対物レンズを保持するレンズホルダと、ベース
に設けられた支持部と、この支持部と前記レンズホルダ
を連結する、バネ性の極めて低い非剛体よりなる複数の
連結線材と、前記ホルダを前記支持部より遠ざかる方向
に付勢して前記ホルダを揺動可能に支持する張力印加手
段と、前記レンズホルダに設けられて駆動信号により前
記レンズホルダを前記光記録媒体のフォーカス方向とト
ラッキング方向に制御するレンズ駆動コイルとを備え
前記連結線材は、前記フォーカス方向に平行リンクを形
成すると共に前記トラッキング方向に台形リンクを形成
するように設けられ、且つ前記張力印加手段の張力印加
位置は、前記レンズホルダの回動中心位置と略一致する
ように構成したものである。
【0014】
【作用】本発明は、以上のように構成したので、対物レ
ンズを保持するレンズホルダは、例えば紐のような、非
剛体よりなる複数の連結線材により支持部に連結され、
更にバネのような張力印加手段によりレンズホルダには
支持部より遠ざかる方向に張力が付加されてこのホルダ
を揺動自在に支持している。この状態でレンズ駆動コイ
ルに駆動電流を流すことにより、光記録媒体のフォーカ
ス方向及びトラッキング方向に対物レンズを移動させて
制御することができる。
【0015】このようにバネ性をほとんど有さない線材
によってレンズホルダを揺動可能に支持できるので、バ
ネ性のある支持ワイヤを用いた時に生ずる各種の問題を
なくすことが可能となる。また、張力印加手段の張力印
加位置を、レンズホルダの回動中心位置と略一致させる
ことにより、駆動時の張力印加位置の移動距離を最小に
することができ、従って、安定した復元力を得ることが
可能となる。
【0016】
【実施例】以下に、本発明に係る光学ピックアップ装置
の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発
明に係る光学ピックアップ装置の一実施例を示す斜視
図、図2は図1に示す装置の平面図、図3は本発明の光
学ピックアップ装置のレンズホルダの支持原理を示す図
である。尚、図7に示す部分と同一部分については同一
符号を付す。
【0017】まず、この光学ピップアップ装置におい
て、光記録媒体、例えば光ディスクDの記録面に光スポ
ットを照射する対物レンズ1は略半円形或いは半楕円形
のレンズホルダ2の先端に設けられており、このレンズ
ホルダ2の他端と、例えばシリコンゴム等のダンパ部材
3を有する支持部4との間は、左右一対の線材を上下2
対、計4本設けてなる連結線材16A、16B、17
A、17Bにより接続されている。
【0018】この連結線材16A、16B、17A、1
7Bは、従来用いられていたバネ性を有するワイヤ線材
とは異なり、バネ性の極めて低い非剛体よりなる線材、
例えば紐のように曲げに対しては剛性をほとんど持たず
に引張力に対してのみ剛性を有する線材よりなる。この
線材としては樹脂繊維よりなるケブラー(商標)、非常
に曲屈し易くて導電性のある可撓性の高い芯線を寄り合
わせて形成した線材等を用いることができ、バネ性をほ
とんど有していなければ良く、その特性は問わない。本
実施例では連結線材16A、16B、17A、17Bと
しては、これに駆動信号を流すことから導電性のある可
撓性の高い芯線を寄り合わせて形成した線材が用いられ
ている。
【0019】また、この支持部4はこの装置のベース6
の一端に起立させて設けられると共にこのベース6の端
部は、図示しないトラッキングモータにより回転される
案内ネジ15に螺合されており、ディスクDの半径方向
へ装置全体を動かすようになっている。
【0020】そして、ベース6の支持部4とは反対側端
部には、支柱18が起立させて設けられており、この支
柱18と上記レンズホルダ2の端部との間には、縮まる
ように動作する例えばコイルバネよりなる張力印加手段
19が掛け渡されており、レンズホルダ2を支持部4か
ら遠ざかる方向すなわち支柱18側へ水平方向に引張る
ようになっている。従って、この張力印加手段19を設
けない場合には図3(A)に示すように連結部材16
A、16B、17A、17Bは屈曲してレンズホルダ2
を支持し得ないが、張力印加手段19を設けることによ
り、図3(B)に示すようにレンズホルダ2は上記4本
の連結線材によりトラッキング方向及びフォーカス方向
へ僅かな角度だけ揺動乃至回動可能に支持されることに
なり、レンズホルダ2に対して平行状態になる。
【0021】この場合、4本の連結線材16A、16
B、17A、17Bは、支持部4から見て台形状になる
ように連結固定されると共に連結線材の水平方向から見
て平行になるように連結固定される。従って、レンズホ
ルダ2の揺動状態は、各連結線材のホルダ側固定端を支
点としたリンク機構、すなわちフォーカス方向平行リン
ク機構とトラッキング方向台形リンク機構の動きと同様
になる。
【0022】また、各連結線材の延長線上の交点Oは、
上記張力印加手段19による張力方向の延長線上に位置
するように各部材の位置関係は設定され、レンズ駆動時
のバランスを保つようになっている。上記レンズホルダ
2の両サイドの外周面には、一方のレンズ駆動コイルと
して一対のフォーカス用コイル7A、7Bが筒状に形成
されており、この筒状コイル7A、7B内にベース6か
ら起立された内側ヨーク9が挿通されている。
【0023】また、上記各フォーカス用コイル7A、7
Bには、これらからの磁束と交差する磁束を発生する他
方のレンズ駆動コイルとしてそれぞれ一対、計4つのト
ラッキング用コイル8A、8B、8C、8Dが、上記フ
ォーカス用コイル7A、7Bの一部に重ねて設けられ
る。そして、上記2対のトラッキング用コイル8A、8
B及び8C、8Dの外側に僅かに離間させてベース6か
ら起立された外側ヨーク10、10が設けられると共に
各ヨーク10、10の内側にはコイルに対向させて永久
磁石11、11が設けられる。従って、各フォーカス用
コイル及びトラッキング用コイルに個別の駆動電流を流
すことにより各コイルとヨークの間で磁気回路が形成さ
れてレンズホルダ2すなわち対物レンズ1をトラック方
向及びフォーカス方向に適宜揺動させることが可能とな
る。
【0024】また、レンズホルダ2の上面には、駆動信
号の流れる上記連結線材16A、16B、及び17A、
17Bと上記フォーカス用コイル7A、7B及びトラッ
キング用コイル8A、8B、8C、8Dをそれぞれ電気
的に接続するための中継用プリント基板12が設けら
れ、各線材及びコイル端はこの基板にハンダ付けにより
接続されている。また、連結線材として導電性のない線
材、例えばケブラー線材を用いる場合には、外部より導
電性があり、バネ性が極めて小さくて可撓性に富む線材
よりなる駆動信号線20を上記基板12に直接に接続す
る。
【0025】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について説明する。さて、上述のように構成された
光学ピックアップ装置を駆動する場合には、例えば上段
の連結線材16A、16Bを介してフォーカス用コイル
7A、7Bにフォーカス駆動信号を流し、また、下段の
連結線材17A、17Bを介してトラッキング用コイル
8A、8B、8C、8Dにトラッキング駆動信号を流
し、これにより対物レンズ1を取り付けたレンズホルダ
2をフォーカス方向(光軸方向)及びトラッキング方向
(ディスク半径方向)へ揺動乃至回動してディスクDを
アクセスする。
【0026】ここで、本実施例においては、従来装置に
おいて用いていたバネ性を有する線材を用いないで、バ
ネ性の極めて低い非剛体よりなる例えば紐のような連結
線材16A、16B、17A、17Bでレンズホルダ2
を接続し、且つホルダをコイルバネよりなる張力印加手
段19により支持部4から遠ざかる方向へ力Fを付勢す
ることによりレンズホルダ2を揺動可能に支持してい
る。従って、レンズホルダ2は、連結線材のホルダ側固
定端を支点としたリンク機構、すなわちフォーカス方向
平行リンク機構とトラッキング方向台形リンク機構と同
等の動きをすることになる。そして、上述のようにバネ
性を有する線材を用いていないので、連結線材の曲がり
や残留応力を考慮する必要がなくなり、駆動時の対物レ
ンズの位置精度や動特性を大幅に向上させることができ
る。
【0027】また、比較的高価なバネ性を有する線材を
用いなくて済むので、コスト自体も削減することができ
るのみならず、屈曲変形の心配もいらないので取扱い及
び組み立て操作も容易に行なうことができる。更には、
レンズホルダ2に加わるテンション箇所は張力印加手段
19により1カ所で済むので、ホルダ2の動作が比較的
安定するのみならず、不要共振等も減少でき、この点か
らもホルダの動特性等を改善することができる。また、
レンズホルダ回動時の復元力を調整する場合には、コイ
ルバネを弾発力の異なるものに変更するなどして張力印
加手段19のバネ力を調整するだけで良く、容易にこれ
に対応することが可能となる。
【0028】尚、上記実施例にあっては、レンズホルダ
2の対物レンズ1側の端部をコイルバネよりなる張力印
加手段19により引っ張って、レンズホルダ2を浮動状
態に支持するようにしたが、これに限定されず、例えば
図4及び図5に示すように張力印加手段19を対物レン
ズ1とは反対側のレンズホルダ端部側、すなわち連結線
材16A、16B、17A、17B側に設けるようにし
てもよい。具体的には、支持部4とレンズホルダ2の連
結線材取り付け側端部との間に例えば圧縮コイルバネ1
9Aよりなる張力印加手段19を介在させ、この圧縮コ
イルバネ19Aの伸長力によりレンズホルダ2を支持部
4より遠ざかる方向、すなわち対物レンズ1側に付勢す
ることによりレンズホルダ2を揺動可能に浮動状態で支
持することができる。
【0029】この場合、レンズホルダの浮動状態を安定
化させるために圧縮コイルバネ19Aの支持部側基端部
の直径は比較的大きくなされ、先端部側に行くに従って
その径を順次縮小して裁頭円錐状に形成されており、そ
の先端部には先端が鋭角の角錐或いは円錐または板厚の
三角形状になされた鋭角状ピース部材21が設けられ
る。そして、レンズホルダ2の支持部に臨む端部側の中
心部には、上記鋭角状ピース部材21の先端部と当接す
る断面V字状の支持凹部22が形成され、この支持凹部
22内に上記ピース部材21の先端を挿入させて一点
で、或いは線で支持するようになっている。この場合、
断面V字状の支持凹部22の頂点は、レンズホルダ2の
回動中心R1、すなわち台形状の連結線材16A、16
B、17A、17Bの延長方向の交点Oに略一致させて
この頂点が力点となっている。
【0030】この実施例の場合にも、前述の図1に示す
装置と同様な作用効果を発揮することができ、特に、張
力印加手段19を支持部4とレンズホルダ2との間に位
置させてこれを連結線材のリンク機構内に納めるように
したので、図1に示す装置と比較して装置自体をコンパ
クト化することが可能となる。
【0031】また、駆動時にはレンズホルダ2は回動中
心R1を中心として揺動乃至回転するが(図6参照)、
レンズホルダ2の回動中心R1に、張力印加手段19、
すなわち圧縮コイルバネ19Aにより力Fの加わる力点
(張力印加位置)を略一致させるようにしたのでこの力
点の移動距離は非常に少なくなり、従ってその分、安定
した復元力を得ることができ、動特性等を一層向上させ
ることができる。尚、以上の各実施例にあっては連結線
材は、平面図において台形状(台形リンク)を呈すよう
にレンズホルダ2に対して連結されているが、これに限
らず、平面図において連結線材が平行形状(平行リン
ク)を呈すように連結するようにしてもよい。
【0032】尚、上記実施例では、レンズホルダを張力
印加手段により付勢してこれを揺動可能に支持するよう
にした構造の装置について説明したが、次にこの関連技
術について説明する。この関連技術は、サスペンション
ワイヤのごとき連結部材の支持部に対する取付部を撓み
易い構造としてダンピング特性を改善し、且つこの支持
部と取付部等を一体成形して部品点数を減少させるよう
にしたものである。前述したように図7に示す従来の装
置にあっては、支持ワイヤ5の基端部の取付は、ダンパ
部材3を介して支持部4に固定し、ダンパ部材3の介在
により、ダンピング特性の改善を図っている。また、他
の従来装置としては、図8に示すように支持部4に筒体
状のダンパゴム70を設け、これに支持ワイヤ5を挿通
させてこのワイヤ5の大部分を囲むようにして共振を抑
制するようにした構造のものも知られている。
【0033】これにより、装置の特性を悪化させる最大
の要因である、支持ワイヤ長手方向における周波数の高
い共振現象を抑制するようになっている。尚、72はプ
リント基板であり、ハンダ74によりワイヤ端部をこの
プリント基板72に接続している。しかしながら、図8
に示す従来装置にあっては、ダンパゴム70のワイヤ挿
通孔にワイヤを通すという作業工程を要することから生
産性が劣り、挿入ミスも多いことから不良率も高くなる
のみならず、ダンパゴム70を別途設けることから、部
品点数も増加してコストアップを余儀なくされるという
問題点がある。
【0034】また、ダンパゴム70の製造時の精度は、
ゴム材の特性上、加工精度を出し難く、そのために組み
立て装着後に支持ワイヤ5に不必要な力が加わる場合が
生じ、この点よりも性能を劣化させる原因となってい
た。更には、支持ワイヤ5の端部をプリント基板72に
接続する際のハンダ74の熱により、支持部4とプリン
ト基板72による異種材料の接合部の熱膨張差により、
組立精度がばらついてしまう問題もある。
【0035】また、他の従来構造として、図9に示すよ
うにサスベース90とプリント配線基板よりなるサスベ
ース基板92とをネジ94で一体的に連結し、支持ワイ
ヤ5は、サスベース90を貫通させて上記サスベース基
板92にハンダ96でもって直接的に接続されている。
そして、このサスベース基板92にフレキシブル基板9
8をハンダ付けして外部との間で信号の受け渡しを行な
うようになっている。尚、100はサスベース90とサ
スベース基板92との間に介在されるダンパ材である。
【0036】この種の従来装置においては、サスベース
基板92は、比較的高い剛性を有していることから、支
持ワイヤ5の長手方向に対する振動は主にダンパ材10
0で吸収するようになっているが、このダンパ材100
では周波数の高い共振周波数を十分に吸収し得ずに、ダ
ンピング効果を十分に発揮させるのが難しい。
【0037】これに対して、本発明の関連技術において
は、図10に示すように構成される。図10においては
支持部4は部分的に破断図として示されており、図7に
示す装置と同一部分については同一符号を付して説明を
省略している。この関連技術においては、支持部4と可
撓部76と取付部78は例えばポリカーボネート等によ
り一体的に成形されている。すなわち、支持ワイヤ5の
基端部は取付部78に例えば接着剤80により固定支持
されており、この取付部78は板厚が非常に薄くなされ
て支持ワイヤ5の長手方向へ容易に撓むことのできるよ
うに屈曲可能になされた可撓部76を介して支持部4の
本体側に連続している。図11はこの部分を示す拡大図
であり、具体的には支持部本体側の厚みL1が3.0m
m程度であるのに対して可撓部76の厚みL2は僅か
0.5mm程度になされており、支持ワイヤ長手方向に
対する高い周波数の振動に追従してこの可撓部76が屈
曲振動し得るようになっている。この場合、可撓部76
の厚みL2を適宜選択することにより適切なダンピング
特性を選択でき、設計の自由度を増すことができる。
【0038】このような支持部4、可撓部76及び取付
部78は、例えば成形金型を用いて前述のようにポリカ
ーボネート樹脂などの可撓性樹脂材料により一体的に成
形されており、使用部品の減少を図っている。また、支
持部4の本体側には、その中心部よりレンズホルダ2側
斜め前方に向かって延びる補助アーム82が設けられ、
その先端を屈曲させて取付部78の外側に僅かに離間さ
れた所に位置させている。そして、この取付部78の側
面と補助アーム82の先端部との間に、例えばシリコン
ゴム(紫外線硬化型接着材)等よりなるダンパ材84を
塗布して設け、より大きなダンピング効果を持たせてい
る。尚、上記可撓部76の屈曲変形によるダンピング効
果が十分に大きい場合には、このダンパ材84を設けな
くてもよい。
【0039】そして、支持ワイヤ5の端部は、円弧状に
曲げられて、支持部4に設けたフレキシブルボード86
にハンダ88により電気的に接続されることになる。こ
の関連技術によれば、装置稼働時において支持ワイヤ5
の長手方向に周波数の高い振動が発生したとしても、図
11に示すように可撓部76が屈曲変形してワイヤの取
付部78がワイヤ長手方向に沿って前後に移動し、上記
振動を吸収して相殺することができる。従って、レンズ
ホルダ2が高い振動数で共振することを防止するという
ダンピング効果を発揮することができ、記録再生特性を
向上させることが可能となる。
【0040】この場合、取付部78と補助アーム82の
先端との間に、ダンパ材84を介在させることにより、
このダンパ材84のダンパ効果により上記した共振周波
数に対するダンピング効果を一層向上させることが可能
となる。また、支持部4、可撓部76及び取付部78は
樹脂により一体成形で製造されることから、部品点数が
少なくなって不良品率も低下でき、しかも生産性も向上
できるので大幅なコストダウンが可能となる。
【0041】更には、支持ワイヤ基端部の取付部78に
対する取付は、ハンダではなく接着剤80を用いて行な
うようにしたので、ハンダを用いた場合と比較して、接
着固定時に熱による変形例がなくなり、その分、組立精
度も向上させることが可能となる。尚、この関連技術に
おいては、支持ワイヤ基端部を取付部78に取り付ける
に際して、接着剤80を用いるようにしたが、これに限
定されず、この取付部78に金属材を埋め込んでターミ
ナルを設けておき、これにハンダを用いて接続するよう
にしてもよい。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光学ピッ
クアップ装置によれば次のように優れた作用効果を発揮
することができる。ほとんどバネ性を持たない連結線材
によりレンズホルダを揺動可能乃至回動可能に支持でき
るので、連結線材の残留応力がなくなるのみならずハン
ダ付け時の熱応力による変形もなくなり、従って取り付
け位置精度を向上させて動特性等も改善することができ
る。また、連結線材はバネ性を有さないことから、不要
共振等も減少させることができ、この点よりも動特性を
向上させることができる。更には、張力印加手段のレン
ズホルダに対する力点は1箇所となるので、その分、動
作が安定化して更に動特性を向上させることができる。
また、連結線材は比較的安く、且つこの折り曲げ等の心
配は不要になることから組み立ても容易化でき、製造コ
ストも削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学ピックアップ装置の一例を示
す斜視図である。
【図2】図1に示す装置の平面図である。
【図3】本発明の光学ピックアップ装置のレンズホルダ
の支持原理を示す図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す斜視図である。
【図5】図4に示す実施例の要部拡大図である。
【図6】図4に示す実施例の動作状態を示す模式図であ
る。
【図7】従来の光学ピックアップ装置の一例を示す斜視
図である。
【図8】従来の他の光学ピックアップ装置の関連部分を
示す拡大断面図である。
【図9】従来の更に他の光学ピックアップ装置の関連部
分を示す斜視図である。
【図10】本発明の関連技術に関する光学ピックアップ
装置の部分破断平面図である。
【図11】図10に示す装置の部分拡大図である。
【符号の説明】
1…対物レンズ、2…レンズホルダ、4…支持部、7
A,7B…フォーカス用コイル(レンズ駆動コイル)、
8A,8B,8C,8D…トラッキング用コイル(レン
ズ駆動コイル)、16A,16B,17A,17B…連
結線材、19…張力印加手段、19A…圧縮コイルバ
ネ、D…光ディスク(光記録媒体)、R1…回動中心。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/08 - 7/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光記録媒体の表面に光スポットを照射す
    るための対物レンズを保持するレンズホルダと、ベース
    に設けられた支持部と、この支持部と前記レンズホルダ
    を連結する、バネ性の極めて低い非剛体よりなる複数の
    連結線材と、前記ホルダを前記支持部より遠ざかる方向
    に付勢して前記ホルダを揺動可能に支持する張力印加手
    段と、前記レンズホルダに設けられて駆動信号により前
    記レンズホルダを前記光記録媒体のフォーカス方向とト
    ラッキング方向に制御するレンズ駆動コイルとを備え
    前記連結線材は、前記フォーカス方向に平行リンクを形
    成すると共に前記トラッキング方向に台形リンクを形成
    するように設けられ、且つ前記張力印加手段の張力印加
    位置は、前記レンズホルダの回動中心位置と略一致する
    ように構成したことを特徴とする光学ピックアップ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記連結線材は4本有ることを特徴とす
    る請求項1記載の光学ピックアップ装置。
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