JP3520974B2 - 半導体集積回路装置の素子分離方法、半導体集積回路装置、及びその製造方法 - Google Patents
半導体集積回路装置の素子分離方法、半導体集積回路装置、及びその製造方法Info
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Description
に搭載される各素子を分離するための素子分離方法に関
し、特に不揮発性メモリなどのように高電圧が印加され
る素子と論理回路のように通常の電圧が印加される素子
とが混載された半導体集積回路装置の素子分離方法に関
する。
論理回路、記憶装置などの機能をそれぞれ単体で有する
のではなく、それらを1つのチップ上に搭載して1つの
システムを構成するSOC(System On Chip)化が進ん
でいる。
憶装置として、例えば、不揮発性でありながら高集積化
が容易なフラッシュEEPROMが用いられる。
発性の半導体記憶装置であるフラッシュEEPROM
は、例えば、情報を記録するためのメモリセル部に浮遊
ゲート電極及び制御ゲート電極を備えた複数個のセルト
ランジスタと、セルトランジスタを制御/選択するため
の高耐圧トランジスタやセレクトトランジスタといった
制御用トランジスタを有する構造が知られている。
ンジスタには、情報の書込みや消去を行う際に10V〜
20Vの比較的高い電圧を印加するものがあるため、そ
のような構成では素子を分離するための素子分離領域に
形成するフィールド酸化膜を4000〜5000オング
ストロームの厚さにする必要がある。
れる論理回路用のトランジスタは、微細化に伴って耐圧
がより低下する傾向にあり、電源電圧が低くなってきて
いるためフィールド酸化膜の厚さは1000〜2000
オングストローム程度(電源電圧が2.5〜5.0V)
であればよい。
半導体素子が混載された半導体集積回路装置では、従
来、耐圧が異なっていてもフィールド酸化膜の厚さを一
様に形成する方法(以下、第1従来例と称す)や、フィ
ールド酸化膜をそれぞれの素子に適した膜厚にするため
に、高耐圧が要求される領域にのみ予め所定の厚さの酸
化膜を形成し、論理回路を形成する領域と共にさらに熱
酸化処理を行うことで高耐圧が要求される領域のフィー
ルド酸化膜を厚膜化する方法(以下、第2従来例)が採
用されている。
離方法による半導体集積回路装置の製造手順について説
明する。なお、以下では、不揮発性メモリを形成する領
域を不揮発性メモリ領域と称し、高耐圧が要求されるト
ランジスタを形成する領域を高耐圧トランジスタ領域と
称し、論理回路用のトランジスタを形成する領域を論理
回路領域と称す。
導体集積回路装置の製造手順について図5を用いて説明
する。図5は第1従来例の半導体集積回路装置の素子分
離方法を示す図であり、半導体集積回路装置の製造工程
を示す側断面図である。
i基板401上に厚さ200オングストローム程度のシ
リコン酸化膜(SiO2)402を成膜し、その上に厚
さ1500オングストローム程度のシリコン窒化膜(S
i3N4)403を成膜する(図5(a))。続いて、フ
ォトリソグラフィー技術を用いてシリコン窒化膜403
上にフォトレジスト407を形成し、素子分離領域を形
成するためにフォトレジスト407のパターニングを行
う(図5(b))。
レジスト407開口部のシリコン窒化膜403及びシリ
コン酸化膜402をそれぞれ除去し、さらに、Si基板
401の表面近傍を数100オングストローム程度の厚
さでエッチング除去する(図5(c))。
フォトレジスト407を除去し、熱酸化法により素子分
離領域に熱酸化膜からなるフィールド酸化膜408を形
成する(図5(d))。なお、ここでは後工程において
膜厚が低減することを考慮して、熱酸化膜を最終的に必
要な膜厚(1000〜2000オングストローム)より
も厚く形成する(3000オングストローム程度)。最
後に、ウェットエッチング法によりSi基板401上の
シリコン窒化膜403及びシリコン酸化膜402をそれ
ぞれ除去し(図5(e))、不揮発性メモリ領域、高耐
圧トランジスタ領域、及び論理回路領域の各素子分離領
域にそれぞれ等しい膜厚のフィールド酸化膜408を形
成する。
終了したら、不揮発性メモリ領域に、セルトランジスタ
用のトンネリング酸化膜409、浮遊ゲート電極41
0、及び浮遊ゲート電極410と制御ゲート電極を絶縁
するための絶縁膜であるONO(Oxide Nitride Oxid
e)膜411をそれぞれ形成し、高耐圧トランジスタ領
域及び論理回路領域にそれぞれのトランジスタのゲート
酸化膜413を形成し、セルトランジスタの制御ゲート
電極412及びトランジスタのゲート電極414を形成
する(図5(f))。以降、各トランジスタのソース及
びドレインとなる不図示の不純物拡散層をそれぞれ形成
し、配線工程へと続く。
408の厚さを論理回路領域の素子分離性能に合わせて
一様に形成しているため、高耐圧が要求される領域(不
揮発性メモリ領域、高耐圧トランジスタ領域)では素子
分離性能を確保するために素子分離幅(フィールド酸化
膜408の幅)を広げている。
導体集積回路装置の製造手順について図6を用いて説明
する。図6は第2従来例の半導体集積回路装置の素子分
離方法を示す図であり、半導体集積回路装置の製造工程
を示す側断面図である。
従来例と同様に、Si基板501上に厚さ200オング
ストローム程度のシリコン酸化膜502を成膜し、その
上に厚さ1500オングストローム程度のシリコン窒化
膜503を成膜する(図6(a))。
シリコン窒化膜503上に第1のフォトレジスト505
を形成し、不揮発性メモリ領域及び高耐圧トランジスタ
領域の素子分離領域を形成するために第1のフォトレジ
スト505のパターニングを行う(図6(b))。
発性メモリ領域及び高耐圧トランジスタ領域の第1のフ
ォトレジスト505開口部のシリコン窒化膜503及び
シリコン酸化膜502をそれぞれ除去し、さらに、Si
基板501の表面近傍を数100オングストローム程度
の厚さでエッチング除去する(図6(c))。
た第1のフォトレジスト505を除去し、熱酸化法によ
り不揮発性メモリ領域及び高耐圧トランジスタ領域の素
子分離領域に厚さ数千オングストローム程度の第1の熱
酸化膜506を形成する(図6(d))。なお、このと
きに形成する第1の熱酸化膜506の厚さは、後工程の
熱酸化処理で形成される第2の熱酸化膜と合わせて40
00〜5000オングストロームになるようにする。
シリコン窒化膜503上に第2のフォトレジスト507
を形成し、論理回路領域の素子分離領域を形成するため
に第2のフォトレジスト507のパターニングを行う
(図6(e))。
回路領域の第2のフォトレジスト507開口部のシリコ
ン窒化膜503及びシリコン酸化膜502をそれぞれ除
去し、さらに、Si基板501の表面近傍を数100オ
ングストローム程度の厚さでエッチング除去する(図6
(f))。
第2のフォトレジスト507を除去し、論理回路領域の
素子分離領域に厚さ3000オングストローム程度の第
2の熱酸化膜508(論理回路領域のフィールド酸化膜
となる)が形成されるように熱酸化処理を行う。このと
き、不揮発性メモリ領域及び高耐圧トランジスタ領域の
素子分離領域も同時に熱酸化され、これらの素子分離領
域には、設定条件として、例えば、第1の熱酸化膜50
6の厚さを3500オングストローム、第2の熱酸化膜
508の厚さを3000オングストロームとすると、酸
化される膜の形成レートがだんだん遅くなるため、結果
として第1の熱酸化膜506と第2の熱酸化膜508を
合わせた4000〜5000オングストロームのフィー
ルド酸化膜が形成される(図6(g))。最後に、ウェ
ットエッチング法によりシリコン窒化膜503及びシリ
コン酸化膜502をそれぞれ除去する(図6(h))。
及び高耐圧トランジスタ領域に第1の熱酸化膜506と
第2の熱酸化膜508とから成る所望の厚さのフィール
ド酸化膜が形成され、論理回路領域に第2の熱酸化膜5
08から成るフィールド酸化膜が形成される。
たら、不揮発性メモリ領域に、セルトランジスタ用のト
ンネリング酸化膜509、浮遊ゲート電極510、及び
ONO膜511をそれぞれ形成し、高耐圧トランジスタ
領域及び論理回路領域にそれぞれのトランジスタのゲー
ト酸化膜513を形成し、セルトランジスタの制御ゲー
ト電極512及びトランジスタのゲート電極514を形
成する(図6(i))。以降、各トランジスタのソース
及びドレインとなる不図示の不純物拡散層をそれぞれ形
成し、配線工程へと続く。
半導体集積回路装置の素子分離方法のうち、第1従来例
の素子分離方法では、上述したように、フィールド酸化
膜の厚さを論理回路領域の素子分離性能に合わせて一様
に形成すると、不揮発性メモリ領域及び高耐圧トランジ
スタ領域の素子分離幅を広げる必要があるため、不揮発
性メモリ領域や高耐圧トランジスタ領域の専有面積が増
大し、集積度が低下してしまう問題がある。
領域や高耐圧トランジスタ領域の素子分離性能に合わせ
て一様に厚くすると、高集積化によって微細化された論
理回路領域ではバーズビークによりフィールド酸化膜ど
うしが繋がってしまうため、トランジスタを形成するこ
とができなくなってしまう。この場合、トランジスタの
形成を可能にするためには素子分離幅を広げなければな
らないため、論理回路領域の専有面積が増大して集積度
が低下してしまう。また、素子分離層を広げる場合、論
理回路の製造プロセスを既存のプロセスから変更して再
構築する必要があるため、これまでの設計資産を活かす
ことができなくなる。さらに、チップ面積も増加してし
まう。
タへの印加電圧を下げて高耐圧性能を不要にすること
で、不揮発性メモリ領域や高耐圧トランジスタ領域のフ
ィールド酸化膜を薄くする方法も考えられる。しかしな
がら、この方法では、メモリセルに対する情報の書込み
時間や消去時間が増大してしまうため、不揮発性メモリ
の性能劣化が余儀なくされる。
つのSi基板上に2つの下地を形成するため、露光用マ
スクの合わせずれが大きくなり、特に、上地(例えば、
配線パターンとトランジスタの電極を接続するためのコ
ンタクト)形成時の製造マージン(合わせずれ余裕)が
非常に小さくなってしまう問題がある。
は、不揮発性メモリ領域、高耐圧トランジスタ領域、及
び論理回路領域のフィールド酸化膜を一度に形成できる
ため、図7に示すように、フィールド酸化膜408の位
置に対して、メモリセルの浮遊ゲート電極410、制御
ゲート電極412、論理回路用のトランジスタのゲート
電極414、及びコンタクト416がそれぞれ一様な誤
差内で形成される。なお、図の矢印は合わせずれによる
各構成要素の形成位置の誤差を示している。したがっ
て、通常の製造マージンであっても、メモリセルの浮遊
ゲート電極410、制御ゲート電極412、あるいは論
理回路用のトランジスタのゲート電極414とコンタク
ト416とが重なって形成されることがない。また、層
間絶縁膜415上に形成される配線である上部電極41
7とコンタクト416との接続も確実に行われる。
では、図8に示すように、不揮発性メモリ領域や高耐圧
トランジスタ領域のフィールド酸化膜(第2の熱酸化膜
508)の位置に対して論理回路領域のフィールド酸化
膜が所定の位置誤差を持って形成され、その論理回路領
域のフィールド酸化膜に対して論理回路用のトランジス
タのゲート電極514やコンタクト516が所定の位置
誤差を持って形成される。したがって、通常の製造マー
ジンでは、メモリセルの浮遊ゲート電極510や制御ゲ
ート電極512とコンタクト516とが重なって形成さ
れるおそれがある(図8の×部)。また、制御ゲート電
極512とコンタクト516の接触を避けるために2つ
の領域のコンタクトを作り分けた場合、層間絶縁膜51
5上に形成される配線である上部電極517とコンタク
ト516の接続不良が発生するおそれもあり、製造時に
おける製品の不良発生率が増加する。
を厚く形成すると、上述したように、バーズビークによ
りフィールド酸化膜どうしが繋がってしまうため、素子
分離性能を維持するためには素子分離幅を所定の値以上
に広げる必要がある。したがって、セルトランジスタや
高耐圧トランジスタの寸法に縮小限界が生じ、さらなる
高集積化が要求される次世代の半導体集積回路装置で、
このような素子分離方法を採用することは困難である。
る問題点を解決するためになされたものであり、不揮発
性メモリや論理回路用トランジスタの性能低下を招くこ
となく、論理回路用トランジスタの既存の設計手法を維
持しつつ、製造マージンを損なわずに不揮発性メモリや
高耐圧トランジスタの微細化が可能な半導体集積回路装
置の素子分離方法を提供することを目的とする。
本発明の半導体集積回路装置の素子分離方法は、印加電
圧の異なる複数種類の半導体素子が混載される半導体集
積回路装置の素子分離方法であって、前記印加電圧が比
較的高い高耐圧半導体素子間を、熱酸化法を用いずに形
成された酸化膜と、前記酸化膜上及びその周囲に熱酸化
法を用いて所定の厚さで形成された熱酸化膜とで分離
し、前記印加電圧が比較的低い低耐圧半導体素子間を、
前記高耐圧半導体素子間に形成される前記熱酸化膜と同
一工程で形成された熱酸化膜で分離する方法である。
発性メモリであるフラッシュEEPROMのメモリセル
トランジスタを含んでいてもよい。
加電圧の異なる複数種類の半導体素子が混載される半導
体集積回路装置であって、前記印加電圧が比較的高い高
耐圧半導体素子が搭載される領域の素子分離領域に所定
の深さで形成された分離トレンチと、該分離トレンチ内
に熱酸化法を用いずに形成されて所定の厚さで埋め込ま
れた酸化膜と、前記印加電圧が比較的低い低耐圧半導体
素子が搭載される領域の素子分離領域及び前記酸化膜上
とその周囲に、熱酸化法を用いて所定の厚さにそれぞれ
同一工程で形成された熱酸化膜と、を有する構成であ
る。
発性メモリであるフラッシュEEPROMのメモリセル
トランジスタを含んでいてもよい。
造方法は、印加電圧の異なる複数種類の半導体素子が混
載される半導体集積回路装置の製造方法であって、前記
印加電圧が比較的高い高耐圧半導体素子が搭載される領
域の素子分離領域に所定の深さの分離トレンチを形成
し、該分離トレンチ内に熱酸化法を用いずに形成した酸
化膜を埋め込み、前記印加電圧が比較的低い低耐圧半導
体素子が搭載される領域の素子分離領域及び前記分離ト
レンチの周囲に、熱酸化法を用いて所定の厚さの熱酸化
膜をそれぞれ同一工程で形成する方法であり、印加電圧
の異なる複数種類の半導体素子が混載される半導体集積
回路装置の製造方法であって、前記印加電圧が比較的高
い高耐圧半導体素子が搭載される領域の素子分離領域に
所定の深さの分離トレンチを形成し、該分離トレンチ内
に熱酸化法を用いずに形成した酸化膜を所定の厚さで埋
め込み、前記印加電圧が比較的低い低耐圧半導体素子が
搭載される領域の素子分離領域及び前記酸化膜上とその
周囲に、熱酸化法を用いて所定の厚さの熱酸化膜をそれ
ぞれ同一工程で形成する方法である。
発性メモリであるフラッシュEEPROMのメモリセル
トランジスタを含んでいてもよい。
離方法では、印加電圧が比較的高い高耐圧半導体素子間
を熱酸化法を用いずに形成された酸化膜と酸化膜上に所
定の厚さで形成された熱酸化膜とで分離し、印加電圧が
比較的低い低耐圧半導体素子間を高耐圧半導体素子間に
形成される熱酸化膜と同一工程で形成された熱酸化膜で
分離することで、高耐圧半導体素子の素子分離領域の分
離性能を維持することができる。特に、熱酸化法で形成
する熱酸化膜の厚さを低耐圧半導体素子と同じにするこ
とができるため、バーズビークの大きさを低耐圧半導体
素子と同等に抑えることが可能であり、素子分離幅を低
耐圧半導体素子と同等にすることができる。
熱酸化膜を既存の厚さにすることができるため、素子分
離工程の変更や素子分離幅を広げることによるチップ面
積の増加が防止される。
一の露光用マスクによるパターニングと同一の熱酸化処
理によって決まるため、下地が増えることによる露光用
マスクの合わせずれの増大がない。
て説明する。
体集積回路装置の素子分離方法の第1の実施の形態につ
いて図1を用いて説明する。図1は本発明の半導体集積
回路装置の素子分離方法の第1の実施の形態を示す図で
あり、半導体集積回路装置の製造工程を示す側断面図で
ある。
は、まず、従来と同様に、Si基板1上に厚さ200オ
ングストローム程度のシリコン酸化膜2(SiO2)を
成膜し、その上に厚さ1500オングストローム程度の
シリコン窒化膜3(Si3N4)を成膜する。続いて、フ
ォトリソグラフィー技術を用いてシリコン窒化膜3上に
不図示のフォトレジストを形成し、不揮発性メモリ領域
及び高耐圧トランジスタ領域の後述する分離トレンチを
形成するためにフォトレジストのパターニングを行う。
発性メモリ領域及び高耐圧トランジスタ領域のフォトレ
ジスト開口部のシリコン窒化膜3及びシリコン酸化膜2
をそれぞれ除去し、さらに、Si基板1をエッチングし
て不揮発性メモリ領域及び高耐圧トランジスタ領域の素
子分離領域に深さ5000オングストローム程度の分離
トレンチ4を形成し、シリコン窒化膜3上に形成された
フォトレジストを除去する(図1(a))。
をそれぞれ熱酸化させて厚さ200〜300オングスト
ロームの内壁熱酸化膜4aを形成し、さらに、プラズマ
CVD(Chemical Vapor Deposition)法によりSi基
板1上にプラズマ酸化膜5を堆積させて、分離トレンチ
4内にプラズマ酸化膜5を埋め込むようにする(図1
(b))。なお、分離トレンチ4内に埋め込まれる酸化
膜は必ずしもプラズマCVD法で形成する必要はなく、
例えば、CVD法によって形成してもよい。
プラズマ酸化膜5をプラズマエッチング法で除去し、パ
ターニングされたシリコン窒化膜3を露出させる。さら
に、ウェットエッチング法により分離トレンチ4内に埋
め込まれたプラズマ酸化膜5のうち、厚さ2000〜3
000オングストローム程度をエッチング除去する(図
1(c))。なお、このとき分離トレンチ4内に残すプ
ラズマ酸化膜5とSi基板1の表面との段差を、後工程
で形成する熱酸化膜8のSi基板1への食い込み量より
も小さくなるようにウェットエッチングを行う時間を調
整する。
リシリコン膜6を堆積させ、分離トレンチ4内にポリシ
リコン膜6を埋め込むようにする(図1(d))。さら
に、分離トレンチ4内にポリシリコン膜6を残しつつ、
シリコン窒化膜3が露出するようにエッチバックする
(図1(e))。
てシリコン窒化膜3上にフォトレジスト7を形成し、不
揮発性メモリ領域、高耐圧トランジスタ領域、及び論理
回路領域の素子分離領域をそれぞれ形成するためにフォ
トレジスト7のパターニングを行う。なお、不揮発性メ
モリ領域及び高耐圧トランジスタ領域では、フォトレジ
スト7の開口を、分離トレンチ4の開口部の外周よりも
0.1μm程度大きくなるようにパターニングする(図
1(f))。さらに、フォトレジスト7開口部のシリコ
ン窒化膜3及びシリコン酸化膜2をそれぞれ除去し、S
i基板1、及び分離トレンチ4内に埋め込まれたポリシ
リコン膜6の表面近傍を数100オングストロームの厚
さでエッチング除去する(図1(g))。
ト7を除去し、熱酸化法によりシリコン窒化膜3開口部
のSi基板1及びポリシリコン膜6をそれぞれ酸化さ
せ、厚さ3000オングストローム程度の熱酸化膜8を
形成する(図1(h))。なお、このとき分離トレンチ
4内にはポリシリコン膜が残らないようにする。最後
に、ウェットエッチング法によりSi基板1上のシリコ
ン窒化膜3及びシリコン酸化膜2をそれぞれ除去する
(図1(i))。
及び高耐圧トランジスタ領域に分離トレンチ4内に埋め
込まれたプラズマ酸化膜5と熱酸化膜8とから成る所望
の厚さのフィールド酸化膜が形成され、論理回路領域に
熱酸化膜8から成るフィールド酸化膜が形成される。
たら、不揮発性メモリ領域に、セルトランジスタ用のト
ンネリング酸化膜9、浮遊ゲート電極10、及びONO
膜11をそれぞれ形成し、高耐圧トランジスタ領域及び
論理回路領域にそれぞれのトランジスタのゲート酸化膜
13を形成し、セルトランジスタの制御ゲート電極12
及びトランジスタのゲート電極14を形成する(図1
(j))。以降、各トランジスタのソース及びドレイン
となる不図示の不純物拡散層をそれぞれ形成し、配線工
程へと続く。
体集積回路装置を製造することで、不揮発性メモリ領域
及び高耐圧トランジスタ領域にそれぞれ所望の厚さの酸
化膜から成る素子分離領域を形成することができるた
め、高耐圧が要求される領域であっても素子分離性能を
維持することができる。特に、不揮発性メモリ領域及び
高耐圧トランジスタ領域は、熱酸化処理で形成する酸化
膜の厚さを論理回路領域と同じにすることができるた
め、バーズビークの大きさを論理回路領域と同等に抑え
ることが可能であり、素子分離幅を論理回路領域と同等
にすることができる。すなわち、不揮発性メモリ及び高
耐圧トランジスタの微細化が可能になる。
離領域の酸化膜を既存の厚さにすることができるため、
素子分離工程の変更や素子分離幅を広げることによるチ
ップ面積の増加が防止される。
ンジスタ領域、及び論理回路領域の素子分離領域の位置
は、同一の露光用マスクによるパターニングと同一の熱
酸化処理によって決まるため、下地が増えることによる
露光用マスクの合わせずれの増大がなくなり、製造マー
ジンの低下が防止される。
内に不揮発性メモリであるフラッシュEEPROMが搭
載される場合、第1の実施の形態で示したように、セル
トランジスタの浮遊ゲート電極及び不純物拡散層と接す
る素子分離領域には熱酸化処理で形成される熱酸化膜を
設けることが望ましい。これは、熱酸化処理で形成され
る熱酸化膜の方がプラズマCVDで形成されるプラズマ
酸化膜よりも組成が緻密であり、浮遊ゲート電極に蓄積
された電子の漏れ出しをより確実に防止して、情報の保
持性能の低下を防ぐことができるからである。
圧トランジスタと論理回路のみが搭載される場合、ある
いは不揮発性メモリの信頼性をそれほど重視しない場合
は、第1の実施の形態のように、不揮発性メモリ領域及
び高耐圧トランジスタ領域の素子分離領域を異なった製
造法による2種類の酸化膜で形成する必要はない。
集積回路装置の素子分離方法について図2を用いて説明
する。図2は本発明の半導体集積回路装置の素子分離方
法の第2の実施の形態を示す図であり、半導体集積回路
装置の製造工程を示す側断面図である。
子分離方法は、まず、第1の実施の形態と同様に、Si
基板101上に厚さ200オングストローム程度のシリ
コン酸化膜102を成膜し、その上に厚さ1500オン
グストローム程度のシリコン窒化膜103を成膜する。
続いて、フォトリソグラフィー技術を用いてシリコン窒
化膜103上に不図示のフォトレジストを形成し、不揮
発性メモリ領域及び高耐圧トランジスタ領域の後述する
分離トレンチを形成するためにフォトレジストのパター
ニングを行う。
発性メモリ領域及び高耐圧トランジスタ領域のフォトレ
ジスト開口部のシリコン窒化膜103及びシリコン酸化
膜102をそれぞれ除去し、さらに、Si基板101を
エッチングして不揮発性メモリ領域及び高耐圧トランジ
スタ領域の素子分離領域に深さ5000オングストロー
ム程度の分離トレンチ104を形成し、シリコン窒化膜
103上に形成されたフォトレジストを除去する(図2
(a))。
側面をそれぞれ熱酸化させて厚さ200〜300オング
ストロームの内壁熱酸化膜104aを形成し、さらに、
プラズマCVD法によりSi基板101上にプラズマ酸
化膜105を堆積させて、分離トレンチ104内にプラ
ズマ酸化膜105を埋め込むようにする(図2
(b))。なお、分離トレンチ104内に埋め込まれる
酸化膜は必ずしもプラズマCVDで形成する必要はな
く、例えば、CVD法によって形成してもよい。
れたプラズマ酸化膜105をドライエッチング法とウェ
ットエッチング法、あるいはCMP(Chemical Mechani
calPolishing)法とウェットエッチング法によって平坦
化し、パターニングされたシリコン窒化膜103を露出
させる。
シリコン窒化膜103上にフォトレジスト107を形成
し、不揮発性メモリ領域、高耐圧トランジスタ領域、及
び論理回路領域の素子分離領域を形成するためにフォト
レジスト107のパターニングを行う。なお、不揮発性
メモリ領域及び高耐圧トランジスタ領域では、フォトレ
ジスト107の開口を、分離トレンチ104の開口部の
外周よりも0.1μm程度大きくなるようにパターニン
グする(図2(d))。
リコン窒化膜103及びシリコン酸化膜102をそれぞ
れ除去し、Si基板101、及び分離トレンチ104内
に埋め込まれたプラズマ酸化膜105の表面近傍を数1
00オングストロームの厚さでエッチング除去する(図
2(e)) さらに、シリコン窒化膜103上のフォトレジスト10
7を除去し、論理回路領域に厚さ3000オングストロ
ーム程度の熱酸化膜108が形成されるように、熱酸化
法によりシリコン窒化膜103の開口部のSi基板10
1を酸化させる(図2(f))。このとき、不揮発性メ
モリ領域及び高耐圧トランジスタ領域では、図に示すよ
うに分離トレンチ104の開口部の周辺に熱酸化膜10
8が形成される。最後に、ウェットエッチング法によっ
てSi基板101上のシリコン窒化膜103及びシリコ
ン酸化膜2をそれぞれ除去する(図2(g))。
及び高耐圧トランジスタ領域に分離トレンチ104内に
埋め込まれたプラズマ酸化膜105及びその開口周辺に
形成された熱酸化膜108から成る所望の厚さのフィー
ルド酸化膜が形成され、論理回路領域に熱酸化膜108
から成るフィールド酸化膜が形成される。
たら、不揮発性メモリ領域に、セルトランジスタ用のト
ンネリング酸化膜109、浮遊ゲート電極110、及び
ONO膜111をそれぞれ形成し、高耐圧トランジスタ
領域及び論理回路領域にそれぞれのトランジスタのゲー
ト酸化膜113を形成し、セルトランジスタの制御ゲー
ト電極112及びトランジスタのゲート電極114を形
成する(図2(h))。以降、各トランジスタのソース
及びドレインとなる不図示の不純物拡散層をそれぞれ形
成し、配線工程へと続く。
体集積回路装置を形成することで、第1の実施の形態と
同様に、不揮発性メモリ領域及び高耐圧トランジスタ領
域にそれぞれ所望の厚さの酸化膜から成る素子分離領域
を形成することができるため、高耐圧が要求される領域
であっても素子分離性能を維持することができる。
回路用のトランジスタの素子分離領域の酸化膜を既存の
厚さにすることができるため、素子分離工程の変更や素
子分離幅を広げることによるチップ面積の増加が防止さ
れる。
ンジスタ領域、及び論理回路領域の素子分離領域の位置
は、同一の露光用マスクによるパターニングと同一の熱
酸化処理によって決まるため、下地が増えることによる
露光用マスクの合わせずれの増大がなくなり、製造マー
ジンの低下が防止される。
揮発性メモリ領域及び高耐圧トランジスタ領域に、最初
に分離トレンチを形成し、その後、熱酸化法によって熱
酸化膜を形成することで素子分離領域を形成している
が、図3に示すように、最初に熱酸化膜を形成し、その
後、分離トレンチを形成してもよい。
3を用いて説明する。
分離方法の第2の実施の形態の変形例を示す図であり、
半導体集積回路装置の製造工程を示す側断面図である。
厚さ200オングストローム程度の第1のシリコン酸化
膜202を成膜し、その上に厚さ1500オングストロ
ーム程度の第1のシリコン窒化膜203を成膜する(図
3(a))。続いて、フォトリソグラフィー技術を用い
てシリコン窒化膜203上に第1のフォトレジスト20
7を形成し、不揮発性メモリ領域、高耐圧トランジスタ
領域、及び論理回路領域の素子分離領域を形成するため
に第1のフォトレジスト207のパターニングを行う
(図3(b))。
フォトレジスト207開口部の第1のシリコン窒化膜2
03及び第1のシリコン酸化膜202をそれぞれ除去
し、さらに、Si基板201の表面近傍を数100オン
グストローム程度の厚さでエッチング除去する(図3
(c))。
第1のフォトレジスト207を除去し、熱酸化法により
各素子分離領域に熱酸化膜208を形成する(図3
(d))。なお、ここでは、後工程において膜厚が低減
することを考慮して熱酸化膜208を最終的に必要な膜
厚(1000〜2000オングストローム)よりも厚く
形成する(3000オングストローム程度)。
板201上の第1のシリコン窒化膜203及び第1のシ
リコン酸化膜202をそれぞれ除去した後(図3
(e))、厚さ200オングストローム程度の第2のシ
リコン酸化膜216、及び厚さ1500オングストロー
ム程度の第2のシリコン窒化膜217を再び成膜する
(図3(f))。
て第2のシリコン窒化膜217上に第2のフォトレジス
ト215を形成し、不揮発性メモリ領域及び高耐圧トラ
ンジスタ領域に後述する分離トレンチを形成するために
第2のフォトレジスト215のパターニングを行う(図
3(g))。
発性メモリ領域及び高耐圧トランジスタ領域の第2のフ
ォトレジスト215開口部の第2のシリコン窒化膜21
7及び第2のシリコン酸化膜216をそれぞれ除去し、
さらに、Si基板201をエッチングして不揮発性メモ
リ領域及び高耐圧トランジスタ領域の素子分離領域に深
さ5000オングストローム程度の分離トレンチ204
を形成し(図3(h))、第2のシリコン窒化膜217
上に形成された第2のフォトレジスト215を除去する
(図3(i))。
側面をそれぞれ熱酸化させて厚さ200〜300オング
ストロームの内壁熱酸化膜204aを形成し、さらに、
プラズマCVD法によりSi基板201上にプラズマ酸
化膜205を堆積させて、分離トレンチ204内にプラ
ズマ酸化膜205を埋め込むようにする(図3
(j))。なお、分離トレンチ204内に埋め込まれる
酸化膜は必ずしもプラズマCVDで形成する必要はな
く、例えば、CVD法によって形成してもよい。
堆積されたプラズマ酸化膜205をドライエッチング法
とウェットエッチング法、あるいはCMP法とウェット
エッチング法によって平坦化し、パターニングされた第
2のシリコン窒化膜217を露出させる(図3
(k))。最後に、ウェットエッチング法によりSi基
板201上の第2のシリコン窒化膜217及び第2のシ
リコン酸化膜216をそれぞれ除去する(図3
(l))。
及び高耐圧トランジスタ領域に分離トレンチ204内に
埋め込まれたプラズマ酸化膜205及びその開口周辺に
形成された熱酸化膜208から成る所望の厚さのフィー
ルド酸化膜が形成され、論理回路領域に熱酸化膜208
から成るフィールド酸化膜が形成される。
たら、不揮発性メモリ領域に、セルトランジスタ用のト
ンネリング酸化膜209、浮遊ゲート電極210、及び
ONO膜211をそれぞれ形成し、高耐圧トランジスタ
領域及び論理回路領域にそれぞれのトランジスタのゲー
ト酸化膜213を形成し、セルトランジスタの制御ゲー
ト電極212及びトランジスタのゲート電極214を形
成する(図3(m))。以降、各トランジスタのソース
及びドレインとなる不図示の不純物拡散層をそれぞれ形
成し、配線工程へと続く。
体集積回路装置の素子分離方法の第3の実施の形態につ
いて図4を用いて説明する。図4は本発明の半導体集積
回路装置の素子分離方法の第3の実施の形態を示す図で
あり、半導体集積回路装置の製造工程を示す側断面図で
ある。
離方法は、高耐圧が要求される不揮発性メモリ領域及び
高耐圧トランジスタ領域の素子分離に用いて好適な手法
であり、素子分離領域に設けた分離トレンチ内に電極で
あるポリシリコン膜を埋め込み、該ポリシリコン膜に所
定の電位を印加して素子分離性能を向上させる方法であ
る。なお、本実施形態の素子分離方法を通常の電源電圧
が印加される論理回路領域に用いてもよい。
ず、Si基板301上に厚さ200オングストローム程
度のシリコン酸化膜(SiO2)302を成膜し、その
上にフォトリソグラフィー技術を用いて第1のフォトレ
ジスト307を形成して、不揮発性メモリ領域及び高耐
圧トランジスタ領域の後述する分離トレンチを形成する
ために第1のフォトレジスト307のパターニングを行
う。続いて、プラズマエッチング法により第1のフォト
レジスト307開口部のシリコン酸化膜302を除去
し、さらに、Si基板301をエッチングして、不揮発
性メモリ領域及び高耐圧トランジスタ領域に深さ500
0オングストローム程度の分離トレンチ304を形成す
る(図4(a))。
し、熱酸化法により分離トレンチ304の底面及び内壁
側面に厚さ200〜300オングストロームの内壁熱酸
化膜304aを成膜する(図4(b))。さらに、CV
D法によりSi基板301上にポリシリコン膜306を
堆積させ、分離トレンチ304内にポリシリコン膜30
6を埋め込むようにする(図4(c))。続いて、分離
トレンチ304内にポリシリコン膜306を残しつつ、
シリコン酸化膜302が露出するようにエッチバックす
る(図4(d))。
たポリシリコン膜306を覆うようにしてシリコン酸化
膜302をさらに成膜し、その上にシリコン窒化膜30
3を成膜する(図4(e))。
リソグラフィー技術を用いて第2のフォトレジスト31
5を形成し、不揮発性メモリ領域及び高耐圧トランジス
タ領域の素子分離領域を形成するために第2のフォトレ
ジスト315のパターニングを行う。このとき、分離ト
レンチ304内に埋め込まれたポリシリコン膜306と
後工程で層間絶縁膜上に形成される上部配線とを接続す
るためのコンタクトの形成部位(以下、コンタクトの形
成部位を含む領域をコンタクト領域と称す)も第2のフ
ォトレジスト315で覆うようにする。なお、不揮発性
メモリ領域及び高耐圧トランジスタ領域では、第2のフ
ォトレジスト315の開口を、分離トレンチ304の開
口部の外周よりも0.1μm程度大きくなるようにパタ
ーニングする(図4(f))。
のシリコン窒化膜303及びシリコン酸化膜302をそ
れぞれ除去し、さらに、分離トレンチ304内に埋め込
まれだポリシリコン膜306の表面近傍を数100オン
グストロームの厚さでエッチング除去する(図4
(g))。
去し、熱酸化法によりシリコン窒化膜303開口部のS
i基板301及びポリシリコン膜306をそれぞれ熱酸
化させ、厚さ3000オングストローム程度の熱酸化膜
308を形成する(図4(h))。さらに、ウェットエ
ッチング法によりSi基板301上のシリコン窒化膜3
03及びシリコン酸化膜302をそれぞれ除去する(図
4(i))。
または高耐圧トランジスタ領域に、分離トレンチ304
内に埋め込まれたポリシリコン膜306及び熱酸化膜3
08から成るフィールド酸化膜が形成される。
たら、不揮発性メモリ領域に、セルトランジスタ用のト
ンネリング酸化膜309、浮遊ゲート電極310、及び
ONO膜311をそれぞれ形成し、高耐圧トランジスタ
領域及び論理回路領域にそれぞれのトランジスタのゲー
ト酸化膜313を形成し、セルトランジスタの制御ゲー
ト電極312及びトランジスタのゲート電極314を形
成する(図4(j))。
インとなる不純物拡散層319をそれぞれ形成し、それ
らを覆うようにして層間絶縁膜316を成膜し、各トラ
ンジスタの不純物拡散層319、あるいは分離トレンチ
304に埋め込まれたポリシリコン膜306と層間絶縁
膜316の表面を連通するためのコンタクト317を形
成し、最後に、上部電極318を形成する(図4
(k))。
タクトが形成されるコンタクト領域の製造手順のみを示
しているが、高耐圧トランジスタ領域も不揮発性メモリ
領域と同様に形成できる。
熱酸化膜308を形成する例を示しているが、熱酸化膜
に限らず他の方法で形成した酸化膜(例えば、プラズマ
CVD法で形成したプラズマ酸化膜)であってもよい。
た分離トレンチ304内にポリシリコン膜306を埋め
込み、電極である該ポリシリコン膜306に接地電位あ
るいは負電圧を印加することで(Pウェル内に高耐圧の
Nチャネルトランジスタを形成する場合)、素子間の分
離耐圧を酸化膜のみを設ける場合よりも格段に高めるこ
とができる。なお、Nウェル内に高耐圧のPチャネルト
ランジスタを形成する場合は、分離トレンチ304内に
埋め込んだポリシリコン膜306に正電圧を印加すると
よい。
厚さによって所望の分離耐圧を得る方法では、半導体素
子に印加する電圧が高くなるにしたがって分離トレンチ
を深く形成する必要がある。分離トレンチの開口幅は酸
化膜の埋め込み性により決まり、分離トレンチの深さに
比例して大きくなるため、分離耐圧を高めるためには素
子分離幅を広げなければならず、その結果素子の集積度
が低下する。
内にポリシリコン膜306を埋め込む構造では、半導体
素子に印加する電圧の高さに応じてポリシリコン膜30
6に印加する電圧を調整するだけで所望の分離耐圧を得
ることができる。
膜を薄くしても所定の素子分離性能を得ることができる
ため、不揮発性メモリ領域及び高耐圧トランジスタ領域
の素子分離領域の熱酸化膜の厚さを論理回路領域と同じ
にすることができる。
ズビークの大きさを論理回路領域と同等に抑えることが
可能であり、素子分離幅を論理回路領域と同等にするこ
とができる。すなわち、不揮発性メモリ及び高耐圧トラ
ンジスタの微細化が可能になる。
回路用のトランジスタの素子分離領域の酸化膜を既存の
厚さにすることができるため、素子分離工程の変更や素
子分離幅を広げることによるチップ面積の増加が防止さ
れる。
ンジスタ領域、及び論理回路領域の素子分離領域の位置
は、同一の露光用マスクによるパターニングと同一の熱
酸化処理によって決まるため、下地が増えることによる
露光用マスクの合わせずれの増大がなくなり、製造マー
ジンの低下が防止される。
いるので、以下に記載する効果を奏する。
を熱酸化法を用いずに形成された酸化膜と酸化膜上に所
定の厚さで形成された熱酸化膜とで分離し、印加電圧が
比較的低い低耐圧半導体素子間を高耐圧半導体素子間に
形成される熱酸化膜と同一工程で形成された熱酸化膜で
分離することで、高耐圧半導体素子の素子分離領域の分
離性能を維持することができる。特に、熱酸化法で形成
する熱酸化膜の厚さを低耐圧半導体素子と同じにするこ
とができるため、バーズビークの大きさを低耐圧半導体
素子と同等に抑えることが可能であり、素子分離幅を低
耐圧半導体素子と同等にすることができる。
熱酸化膜を既存の厚さにすることができるため、素子分
離工程の変更や素子分離幅を広げることによるチップ面
積の増加が防止される。
露光用マスクによるパターニングと同一の熱酸化処理に
よって決まるため、下地が増えることによる露光用マス
クの合わせずれの増大がなくなり、製造マージンの低下
が防止される。
第1の実施の形態を示す図であり、半導体集積回路装置
の製造工程を示す側断面図である。
第2の実施の形態を示す図であり、半導体集積回路装置
の製造工程を示す側断面図である。
第2の実施の形態の変形例を示す図であり、半導体集積
回路装置の製造工程を示す側断面図である。
第3の実施の形態を示す図であり、半導体集積回路装置
の製造工程を示す側断面図である。
法を示す図であり、半導体集積回路装置の製造工程を示
す側断面図である。
法を示す図であり、半導体集積回路装置の製造工程を示
す側断面図である。
点を説明する図であり、第1従来例の半導体集積回路装
置の要部を拡大した側断面図である。
点を説明する図であり、第2従来例の半導体集積回路装
置の要部を拡大した側断面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 印加電圧の異なる複数種類の半導体素子
が混載される半導体集積回路装置の素子分離方法であっ
て、 前記印加電圧が比較的高い高耐圧半導体素子間を、熱酸
化法を用いずに形成された酸化膜と、前記酸化膜上及び
その周囲に熱酸化法を用いて所定の厚さで形成された熱
酸化膜とで分離し、 前記印加電圧が比較的低い低耐圧半導体素子間を、前記
高耐圧半導体素子間に形成される前記熱酸化膜と同一工
程で形成された熱酸化膜で分離する半導体集積回路装置
の素子分離方法。 - 【請求項2】 請求項1の半導体集積回路装置の素子分
離方法であって、 前記高耐圧半導体素子に、不揮発性メモリであるフラッ
シュEEPROMのメモリセルトランジスタを含む 半導
体集積回路装置の素子分離方法。 - 【請求項3】 印加電圧の異なる複数種類の半導体素子
が混載される半導体集積回路装置であって、 前記印加電圧が比較的高い高耐圧半導体素子が搭載され
る領域の素子分離領域に所定の深さで形成された分離ト
レンチと、 該分離トレンチ内に熱酸化法を用いずに形成されて所定
の厚さで埋め込まれた酸化膜と、 前記印加電圧が比較的低い低耐圧半導体素子が搭載され
る領域の素子分離領域及び前記酸化膜上とその周囲に、
熱酸化法を用いて所定の厚さにそれぞれ同一工程で形成
された熱酸化膜と、 を有する半導体集積回路装置。 - 【請求項4】 請求項3の半導体集積回路装置であっ
て、 前記高耐圧半導体素子に、不揮発性メモリであるフラッ
シュEEPROMのメモリセルトランジスタを含む 半導
体集積回路装置。 - 【請求項5】 印加電圧の異なる複数種類の半導体素子
が混載される半導体集積回路装置の製造方法であって、 前記印加電圧が比較的高い高耐圧半導体素子が搭載され
る領域の素子分離領域に所定の深さの分離トレンチを形
成し、 該分離トレンチ内に熱酸化法を用いずに形成した酸化膜
を埋め込み、 前記印加電圧が比較的低い低耐圧半導体素子が搭載され
る領域の素子分離領域及び前記分離トレンチの周囲に、
熱酸化法を用いて所定の厚さの熱酸化膜をそれぞれ同一
工程で形成する半導体集積回路装置の製造方法。 - 【請求項6】 印加電圧の異なる複数種類の半導体素子
が混載される半導体集積回路装置の製造方法であって、 前記印加電圧が比較的高い高耐圧半導体素子が搭載され
る領域の素子分離領域に所定の深さの分離トレンチを形
成し、 該分離トレンチ内に熱酸化法を用いずに形成した酸化膜
を所定の厚さで埋め込み、 前記印加電圧が比較的低い低耐圧半導体素子が搭載され
る領域の素子分離領域及び前記酸化膜上とその周囲に、
熱酸化法を用いて所定の厚さの熱酸化膜をそれぞれ同一
工程で形成する半導体集積回路装置の製造方法。 - 【請求項7】 請求項5または6記載の半導体集積回路
装置の製造方法であって、 前記高耐圧半導体素子に、不揮発性メモリであるフラッ
シュEEPROMのメモリセルトランジスタを含む 半導
体集積回路装置の製造方法。
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