JP3520561B2 - 珪酸二石灰微粉末の製造方法 - Google Patents
珪酸二石灰微粉末の製造方法Info
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B7/00—Hydraulic cements
- C04B7/345—Hydraulic cements not provided for in one of the groups C04B7/02 - C04B7/34
- C04B7/3453—Belite cements, e.g. self-disintegrating cements based on dicalciumsilicate
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P40/00—Technologies relating to the processing of minerals
- Y02P40/10—Production of cement, e.g. improving or optimising the production methods; Cement grinding
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Ceramic Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば普通ポルトラン
ドセメントに早強性を持たせるための添加剤として、あ
るいは単独で接着剤や補修材として使用する急結性の材
料等として使用される珪酸二石灰(以下、C2 Sと略記
する)、特にβ−C2 Sの微粉末の製造方法に関する。
ドセメントに早強性を持たせるための添加剤として、あ
るいは単独で接着剤や補修材として使用する急結性の材
料等として使用される珪酸二石灰(以下、C2 Sと略記
する)、特にβ−C2 Sの微粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、土木建築分野では工期短縮に対す
る要求が極めて高く、短期間で高い強度を発現する早強
ポルトランドセメントの需要が年々高まりつつある。そ
の早強ポルトランドセメントは、セメント鉱物中最も水
和活性が高い珪酸三石灰(以下、C3 Sと略記する)を
普通ポルトランドセメントより3割程度多く含有し、か
つ水和活性度がC3 Sよりも著しく劣る珪酸二石灰の含
有量を普通ポルトランドセメントの半分以上としてい
る。又その粉末度を上げて反応性(水和性)の向上を達
成している。
る要求が極めて高く、短期間で高い強度を発現する早強
ポルトランドセメントの需要が年々高まりつつある。そ
の早強ポルトランドセメントは、セメント鉱物中最も水
和活性が高い珪酸三石灰(以下、C3 Sと略記する)を
普通ポルトランドセメントより3割程度多く含有し、か
つ水和活性度がC3 Sよりも著しく劣る珪酸二石灰の含
有量を普通ポルトランドセメントの半分以上としてい
る。又その粉末度を上げて反応性(水和性)の向上を達
成している。
【0003】しかし、上記のようにC3 Sの含有量を増
やすと、より多くのCa原料が必要となり原料コストが
上昇し、しかも高粉末度化により製造コストが増大する
という問題点があった。さらに、C3 Sは水和により多
量のCa(OH)2 を生成するため、化学的な安定性に
劣るという欠点も有していた。
やすと、より多くのCa原料が必要となり原料コストが
上昇し、しかも高粉末度化により製造コストが増大する
という問題点があった。さらに、C3 Sは水和により多
量のCa(OH)2 を生成するため、化学的な安定性に
劣るという欠点も有していた。
【0004】また、普通ポルトランドセメントの初期強
度を高めるために、CaCl2 やアルカリ塩などの急結
剤を添加し、C3 SやC2 Sの水和を促進させる方法も
あるが、塩素化物やアルカリ分はセメント硬化体や補強
用鉄筋の耐久性を悪化させるという問題を有している。
度を高めるために、CaCl2 やアルカリ塩などの急結
剤を添加し、C3 SやC2 Sの水和を促進させる方法も
あるが、塩素化物やアルカリ分はセメント硬化体や補強
用鉄筋の耐久性を悪化させるという問題を有している。
【0005】一方、C2 Sは、存在する5つの相タイプ
のうち、常温準安定相で最も活性なβ−C2 Sでさえも
C3 Sに比べ水和活性度が著しく劣る反面、石灰源が少
なく原料コスト面で有利であり、水和に伴い生成するC
a(OH)2 の量もC3 Sに比べ少なく化学的な安定性
にも優れる利点がある。従って、β−C2 Sの水和活性
を上げることができれば、低コストで化学的安定性ひい
ては耐久性にも優れる早強セメントを得ることが可能に
なると考えられる。
のうち、常温準安定相で最も活性なβ−C2 Sでさえも
C3 Sに比べ水和活性度が著しく劣る反面、石灰源が少
なく原料コスト面で有利であり、水和に伴い生成するC
a(OH)2 の量もC3 Sに比べ少なく化学的な安定性
にも優れる利点がある。従って、β−C2 Sの水和活性
を上げることができれば、低コストで化学的安定性ひい
ては耐久性にも優れる早強セメントを得ることが可能に
なると考えられる。
【0006】そのβ−C2 Sの水和活性を上げるには、
その粉末度あるいは比表面積を高めることが必要である
が、例えば従来のセメント製造プロセスでは1400℃
以上の高温固相反応によりC3 Sやβ−C2 Sなどのセ
メント鉱物を生成しているため、粒子が燒結し比表面積
は非常に小さくなり、通常のセメント製造プロセスによ
ってβ−C2 Sの水和活性を上げることは不可能であ
る。
その粉末度あるいは比表面積を高めることが必要である
が、例えば従来のセメント製造プロセスでは1400℃
以上の高温固相反応によりC3 Sやβ−C2 Sなどのセ
メント鉱物を生成しているため、粒子が燒結し比表面積
は非常に小さくなり、通常のセメント製造プロセスによ
ってβ−C2 Sの水和活性を上げることは不可能であ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題に
鑑みて提案されたもので、例えばポルトランドセメント
の添加剤として用いる場合に、水和活性度が非常に高い
ため普通ポルトランドセメントの一部と置き換えること
で早強性を与え、長期的な耐久性にも有利で、かつコス
ト的にも優れるC2 S、特にβ−C2 Sの製造方法を提
供することを目的とする。
鑑みて提案されたもので、例えばポルトランドセメント
の添加剤として用いる場合に、水和活性度が非常に高い
ため普通ポルトランドセメントの一部と置き換えること
で早強性を与え、長期的な耐久性にも有利で、かつコス
ト的にも優れるC2 S、特にβ−C2 Sの製造方法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は以下の製造方法によりC2 S、特にβ−C
2 S粉末を製造するようにしたものである。即ち、シリ
カ原料と消石灰とを、シリカ原料に対する消石灰のモル
比が1.8〜2.2の範囲内において混合し、その混合
物を消石灰が完全に反応し消失するまで乾式で摩砕処理
して非晶質状化合物とし、次いでこの非晶質状化合物を
400〜1000℃の範囲で焼成することを特徴とす
る。
めに本発明は以下の製造方法によりC2 S、特にβ−C
2 S粉末を製造するようにしたものである。即ち、シリ
カ原料と消石灰とを、シリカ原料に対する消石灰のモル
比が1.8〜2.2の範囲内において混合し、その混合
物を消石灰が完全に反応し消失するまで乾式で摩砕処理
して非晶質状化合物とし、次いでこの非晶質状化合物を
400〜1000℃の範囲で焼成することを特徴とす
る。
【0009】
【作用】上記のように、シリカ原料と消石灰とを混合し
て摩砕処理することで、メカノケミカル反応により非晶
質状化合物、いわゆるC−S−Hゲルが生成され、それ
を上記の温度で焼成することによって、微細なβ−C2
S粉末を製造することができる。
て摩砕処理することで、メカノケミカル反応により非晶
質状化合物、いわゆるC−S−Hゲルが生成され、それ
を上記の温度で焼成することによって、微細なβ−C2
S粉末を製造することができる。
【0010】上記の製造方法によって得られるβ−C2
Sは低温で合成されるため粒子の焼結が起こらず、従来
のセメント製造方法等により得られるものに対し、5倍
から10倍もの比表面積(1〜8m2 /g程度)を有
し、極めて活性な水和特性を示すβ−C2 Sを製造する
ことができる。また上記の製造工程においては、例えば
通常のセメント製造プロセスよりもはるかに低い温度で
製造できるため、製造コストを低減することが可能にな
る。
Sは低温で合成されるため粒子の焼結が起こらず、従来
のセメント製造方法等により得られるものに対し、5倍
から10倍もの比表面積(1〜8m2 /g程度)を有
し、極めて活性な水和特性を示すβ−C2 Sを製造する
ことができる。また上記の製造工程においては、例えば
通常のセメント製造プロセスよりもはるかに低い温度で
製造できるため、製造コストを低減することが可能にな
る。
【0011】なお、本発明で用いるシリカ原料として、
例えば珪石、珪砂等のα−石英を主成分とする結晶質の
ものを用いた場合には、摩砕処理によるC−S−Hゲル
への非晶質化が非常に遅いので、好ましくは非晶質シリ
カ、また好ましくは粉末状のものを用いるとよい。その
非晶質シリカとしては、X線回折により石英の反射を示
さず非晶質と認められるものであればよく、例えば、コ
ロイダルシリカ、シリカヒューム、シリカゲル、シリカ
ゾル、ホワイトカーボン等を使用することができる。
例えば珪石、珪砂等のα−石英を主成分とする結晶質の
ものを用いた場合には、摩砕処理によるC−S−Hゲル
への非晶質化が非常に遅いので、好ましくは非晶質シリ
カ、また好ましくは粉末状のものを用いるとよい。その
非晶質シリカとしては、X線回折により石英の反射を示
さず非晶質と認められるものであればよく、例えば、コ
ロイダルシリカ、シリカヒューム、シリカゲル、シリカ
ゾル、ホワイトカーボン等を使用することができる。
【0012】また本発明で消石灰を用いたのは、生石灰
を用いた場合には、C−S−Hゲルの生成ができないた
めであり、その消石灰としては好ましくは粉末状のもの
を用いるとよく、その粉末の粒度等については、特に制
限はない。
を用いた場合には、C−S−Hゲルの生成ができないた
めであり、その消石灰としては好ましくは粉末状のもの
を用いるとよく、その粉末の粒度等については、特に制
限はない。
【0013】シリカ原料と消石灰との混合モル比(Ca
0/Si02 )を、1.8〜2.2の範囲内としたの
は、上記の範囲外でも非晶質C−S−Hゲルは生成する
が、加熱後β−C2 S以外のワラストナイト等の不純物
を増加させβ−C2 Sの生成量の低下を引き起こし反応
性を低下させるためである。
0/Si02 )を、1.8〜2.2の範囲内としたの
は、上記の範囲外でも非晶質C−S−Hゲルは生成する
が、加熱後β−C2 S以外のワラストナイト等の不純物
を増加させβ−C2 Sの生成量の低下を引き起こし反応
性を低下させるためである。
【0014】シリカ原料と消石灰との混合物を乾式で摩
砕処理する手段としては、例えばボールミル、振動ミ
ル、ディスクミルなど一般的な摩砕器等が使用可能であ
り、特に限定されない。
砕処理する手段としては、例えばボールミル、振動ミ
ル、ディスクミルなど一般的な摩砕器等が使用可能であ
り、特に限定されない。
【0015】その摩砕処理により混合物は前述のように
非晶質状化合物、いわゆるC−S−Hゲルに変化する
が、その非晶質化の判定は、例えばX線回折装置による
消石灰の回折ピークの消失、または熱分析(DTA、D
SC)による消石灰の脱水ピークの消失をもって行うこ
とができる。
非晶質状化合物、いわゆるC−S−Hゲルに変化する
が、その非晶質化の判定は、例えばX線回折装置による
消石灰の回折ピークの消失、または熱分析(DTA、D
SC)による消石灰の脱水ピークの消失をもって行うこ
とができる。
【0016】また上記の非晶質状化合物を焼成する手段
としては、目的の温度すなわち400〜1000℃の範
囲に加熱できるものであれば特に限定はされない。その
温度を400〜1000℃の範囲としたのは、400℃
未満ではC−S−Hゲルの水分子が完全に脱離しないた
めβ−C2 Sへ変化させることができないためであり、
また1000℃を越えると、生成したC2 S粒子の焼結
により比表面積を著しく低下させ、その結果反応性を低
下させてしまうためである。
としては、目的の温度すなわち400〜1000℃の範
囲に加熱できるものであれば特に限定はされない。その
温度を400〜1000℃の範囲としたのは、400℃
未満ではC−S−Hゲルの水分子が完全に脱離しないた
めβ−C2 Sへ変化させることができないためであり、
また1000℃を越えると、生成したC2 S粒子の焼結
により比表面積を著しく低下させ、その結果反応性を低
下させてしまうためである。
【0017】
【実施例】以下、本発明による珪酸二石灰微粉末の製造
方法の具体的な実施例について説明する。
方法の具体的な実施例について説明する。
【0018】〔実施例1〜4〕本実施例においては、シ
リカ原料として粉末状の非晶質シリカ(日本シリカ工業
株式会社製、商品名;ニップシールLP)を、また消石
灰も粉末状のものを用いた。上記の非晶質シリカと消石
灰とを、非晶質シリカに対する消石灰の混合モル比(C
a0/Si02 )が、実施例1および実施例2において
は2.0、実施例3においては2.2、実施例4におい
ては1.8となるように混合して、それぞれ摩砕器で摩
砕処理した。
リカ原料として粉末状の非晶質シリカ(日本シリカ工業
株式会社製、商品名;ニップシールLP)を、また消石
灰も粉末状のものを用いた。上記の非晶質シリカと消石
灰とを、非晶質シリカに対する消石灰の混合モル比(C
a0/Si02 )が、実施例1および実施例2において
は2.0、実施例3においては2.2、実施例4におい
ては1.8となるように混合して、それぞれ摩砕器で摩
砕処理した。
【0019】その摩砕器としては、縦型のボールミル
(アトライタ)を用い、10mmφと5mmφのジルコ
ニア製ボールを同じ重量で、ステンレスの摩砕容器に8
0%の容積まで充填し、400rpmの回転速度で摩砕
処理した。
(アトライタ)を用い、10mmφと5mmφのジルコ
ニア製ボールを同じ重量で、ステンレスの摩砕容器に8
0%の容積まで充填し、400rpmの回転速度で摩砕
処理した。
【0020】上記実施例1〜4の何れの場合も摩砕処理
後、約9hrでX線回折による消石灰の回折ピークが認
められなくなりC−S−Hゲルが生成した。その得られ
たC−S−Hゲルを実施例1、3および4においては4
00℃、実施例2においては1000℃でそれぞれ1時
間加熱(焼成)処理した。加熱後の試料は粉末X線回折
によりβ−C2 Sを主成分とすることを確認した。
後、約9hrでX線回折による消石灰の回折ピークが認
められなくなりC−S−Hゲルが生成した。その得られ
たC−S−Hゲルを実施例1、3および4においては4
00℃、実施例2においては1000℃でそれぞれ1時
間加熱(焼成)処理した。加熱後の試料は粉末X線回折
によりβ−C2 Sを主成分とすることを確認した。
【0021】加熱処理後の試料を、その個体重量に対す
る水の重量比を0.5、水和温度を25℃として、7
日、14日、28日後の水和率を測定した。その水和率
の測定は、X線回折により未反応のβ−C2 SのCuK
α・2θ=32.1゜のピーク高さの減少率を水和前の
ピークと比較して求めた。さらにN2 −BET法により
比表面積を求めた。
る水の重量比を0.5、水和温度を25℃として、7
日、14日、28日後の水和率を測定した。その水和率
の測定は、X線回折により未反応のβ−C2 SのCuK
α・2θ=32.1゜のピーク高さの減少率を水和前の
ピークと比較して求めた。さらにN2 −BET法により
比表面積を求めた。
【0022】〔比較例1〜3〕上記実施例に対する比較
例として、比較例1においては混合モル比を2.0、加
熱温度を1100℃とし、比較例2においては混合モル
比を2.3、加熱温度を400℃とし、さらに比較例3
においては混合モル比を1.7、加熱温度を400℃と
し、それ以外は実施例1〜4と同様にして、試料を作製
し、それらの水和率と比表面積を上記実施例と同様の要
領で求めた。
例として、比較例1においては混合モル比を2.0、加
熱温度を1100℃とし、比較例2においては混合モル
比を2.3、加熱温度を400℃とし、さらに比較例3
においては混合モル比を1.7、加熱温度を400℃と
し、それ以外は実施例1〜4と同様にして、試料を作製
し、それらの水和率と比表面積を上記実施例と同様の要
領で求めた。
【0023】上記各実施例1〜4および比較例1〜3に
よる結果を、下記表1にまとめて示す。
よる結果を、下記表1にまとめて示す。
【0024】なお上記表中の文献値は、The Chemistry
of Cements Vol.1,ACADEMIC PRESS1964,P301 によるも
ので、文献値Aはβ−C2 S、文献値BはC3 Sの水和
率を前記実施例および比較例と同様の要領で測定した値
である。
of Cements Vol.1,ACADEMIC PRESS1964,P301 によるも
ので、文献値Aはβ−C2 S、文献値BはC3 Sの水和
率を前記実施例および比較例と同様の要領で測定した値
である。
【0025】上記の表からも明らかなように、本発明に
よる実施例1で得られたβ−C2 Sの水和率は、7日で
70%、14日で98%とほぼ水和を終了し、従来の文
献値Aのβ−C2 Sと比較して極めて水和速度が早く、
文献値BのC3 Sをも凌駕する。また実施例2〜4は、
ほぼC3 Sと同等の水和速度を示した。
よる実施例1で得られたβ−C2 Sの水和率は、7日で
70%、14日で98%とほぼ水和を終了し、従来の文
献値Aのβ−C2 Sと比較して極めて水和速度が早く、
文献値BのC3 Sをも凌駕する。また実施例2〜4は、
ほぼC3 Sと同等の水和速度を示した。
【0026】これに対し比較例1の水和速度は、文献値
Aのβ−C2 Sより僅かに速いが、文献値BのC3 Sよ
りは劣り、28日で61%にとどまった。しかも比較例
1の比表面積は0.8m2 /g 程度であり、加熱によ
る粒子の焼結のために比表面積が低下し、それによって
反応速度が低下したものと考えられる。また比較例2お
よび比較例3の水和速度は、文献値Aのβ−C2 Sとほ
ぼ同程度であった。これはβ−C2 S以外の不純物の生
成が水和率を低下させたものと考えられる。
Aのβ−C2 Sより僅かに速いが、文献値BのC3 Sよ
りは劣り、28日で61%にとどまった。しかも比較例
1の比表面積は0.8m2 /g 程度であり、加熱によ
る粒子の焼結のために比表面積が低下し、それによって
反応速度が低下したものと考えられる。また比較例2お
よび比較例3の水和速度は、文献値Aのβ−C2 Sとほ
ぼ同程度であった。これはβ−C2 S以外の不純物の生
成が水和率を低下させたものと考えられる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明の製造方法に
よれば、微細なβ−C2 S粉末を良好に製造できるもの
で、その製造されたβ−C2 Sは、従来のβ−C2 Sに
比べて水和活性が極めて高く、C3 Sに匹敵するもので
ある。従って、例えば普通ポルトランドセメントと混合
して使用すれば、早強セメントと同等以上の早強性が得
られる。また上記の高い水和活性を利用して例えば単独
で接着剤や補強用セメントとして使用しても極めて良好
な効果が得られる。しかも、Ca源が少なくて済むため
原料コストの低減も達成できる。また、特筆すべきこと
は、本発明の製造方法において必要な摩砕処理は従来使
用されている摩砕器等を利用でき、かつ焼成温度は従来
のセメント製造等に必要とされる温度より大幅に低い温
度でよいため、設備投資、エネルギーコストに極めて有
利である等の利点がある。
よれば、微細なβ−C2 S粉末を良好に製造できるもの
で、その製造されたβ−C2 Sは、従来のβ−C2 Sに
比べて水和活性が極めて高く、C3 Sに匹敵するもので
ある。従って、例えば普通ポルトランドセメントと混合
して使用すれば、早強セメントと同等以上の早強性が得
られる。また上記の高い水和活性を利用して例えば単独
で接着剤や補強用セメントとして使用しても極めて良好
な効果が得られる。しかも、Ca源が少なくて済むため
原料コストの低減も達成できる。また、特筆すべきこと
は、本発明の製造方法において必要な摩砕処理は従来使
用されている摩砕器等を利用でき、かつ焼成温度は従来
のセメント製造等に必要とされる温度より大幅に低い温
度でよいため、設備投資、エネルギーコストに極めて有
利である等の利点がある。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
C01B 33/20
JSTPlus(JOIS)
Claims (2)
- 【請求項1】 シリカ原料と消石灰とを、シリカ原料に
対する消石灰のモル比が1.8〜2.2の範囲内におい
て混合し、その混合物を消石灰が完全に反応し消失する
まで乾式で摩砕処理して非晶質状化合物とし、次いでこ
の非晶質状化合物を400〜1000℃の範囲で焼成す
ることを特徴とする珪酸二石灰微粉末の製造方法。 - 【請求項2】 前記のシリカ原料として非晶質シリカを
用いることを特徴とする請求項1記載の珪酸二石灰微粉
末の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11046494A JP3520561B2 (ja) | 1994-04-26 | 1994-04-26 | 珪酸二石灰微粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11046494A JP3520561B2 (ja) | 1994-04-26 | 1994-04-26 | 珪酸二石灰微粉末の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07291618A JPH07291618A (ja) | 1995-11-07 |
JP3520561B2 true JP3520561B2 (ja) | 2004-04-19 |
Family
ID=14536378
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11046494A Expired - Fee Related JP3520561B2 (ja) | 1994-04-26 | 1994-04-26 | 珪酸二石灰微粉末の製造方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP3520561B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4568549B2 (ja) * | 2004-07-26 | 2010-10-27 | 三菱マテリアル株式会社 | セメント組成物及びその製造方法 |
JP5867734B2 (ja) * | 2011-02-03 | 2016-02-24 | デンカ株式会社 | β−2CaO・SiO2の製造方法 |
-
1994
- 1994-04-26 JP JP11046494A patent/JP3520561B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07291618A (ja) | 1995-11-07 |
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