JP3520218B2 - 帆立貝育成用吊下げ係止ピン - Google Patents
帆立貝育成用吊下げ係止ピンInfo
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/80—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
- Y02A40/81—Aquaculture, e.g. of fish
Landscapes
- Farming Of Fish And Shellfish (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は帆立幼貝を吊下げ育成す
るための吊下げ係止ピンに係り、更に詳しくは育成に伴
い成長肥大する帆立成貝に付加される潮流抵抗や波浪抵
抗による脱落の防止と、挟着作業性が簡便な帆立貝育成
用吊下げ係止ピンに関するものである。
るための吊下げ係止ピンに係り、更に詳しくは育成に伴
い成長肥大する帆立成貝に付加される潮流抵抗や波浪抵
抗による脱落の防止と、挟着作業性が簡便な帆立貝育成
用吊下げ係止ピンに関するものである。
【0002】
【従来技術】帆立貝は特有の風味や旨味に加え多様な調
理が可能なため莫大な消費がなされるに至っているが、
かかる背景には天然採苗技術の確立とともに中間育成や
本育成(本養成)技術の進展が寄与していることにあ
る。ところで天然採苗した帆立稚貝を健苗育成し消費に
供しえる殻長にまで育成する手段としては、自然育成し
える育成海域に地播きして育成を図る増殖と、海中に垂
下展張する施設並びに資材を用いて管理育成所謂本育成
(本養成)を図る手段とに大別されるが、増殖において
は自然育成のため水深や底質の制約に加えて表砂流動等
海底条件の変動による成長の遅速や斃死の発生或いは底
棲動物の食害等により漁獲生産が不安定なばかりか漁獲
帆立貝に砂泥が含在されて市場価格が不利となる問題を
抱えている。
理が可能なため莫大な消費がなされるに至っているが、
かかる背景には天然採苗技術の確立とともに中間育成や
本育成(本養成)技術の進展が寄与していることにあ
る。ところで天然採苗した帆立稚貝を健苗育成し消費に
供しえる殻長にまで育成する手段としては、自然育成し
える育成海域に地播きして育成を図る増殖と、海中に垂
下展張する施設並びに資材を用いて管理育成所謂本育成
(本養成)を図る手段とに大別されるが、増殖において
は自然育成のため水深や底質の制約に加えて表砂流動等
海底条件の変動による成長の遅速や斃死の発生或いは底
棲動物の食害等により漁獲生産が不安定なばかりか漁獲
帆立貝に砂泥が含在されて市場価格が不利となる問題を
抱えている。
【0003】他方海中に垂下展張させて管理育成を図る
手段においては、浅海の有光層に垂下展張がなされるた
め、水深や底質の条件に制約されることなく広範囲の海
域で育成がなしえるばかりか、垂下展張される有光層に
は動植物プランクトンや有機塩類等帆立貝の餌料が豊富
であり且底棲動物等の食害も少なく、従って成長性に優
れ漁獲量の変動も少なく計画生産が可能なこと等より、
近年においてはかかる管理育成が著しく増大化してい
る。
手段においては、浅海の有光層に垂下展張がなされるた
め、水深や底質の条件に制約されることなく広範囲の海
域で育成がなしえるばかりか、垂下展張される有光層に
は動植物プランクトンや有機塩類等帆立貝の餌料が豊富
であり且底棲動物等の食害も少なく、従って成長性に優
れ漁獲量の変動も少なく計画生産が可能なこと等より、
近年においてはかかる管理育成が著しく増大化してい
る。
【0004】この管理育成には耳吊り育成を初め丸篭、
ザブトン篭等の篭育成やポケット網、ハウス、マンショ
ン等多岐に亘るものが採用されているものの、耳吊り育
成は垂下展張のための資材費が極めて安価であること
や、同規模施設においては篭育成やポケット網、ハウ
ス、マンション等に比べて略3乃至4倍量もの育成が可
能であること等により、特に小規模生産者には恰好の育
成方法であることとも相俟って、極めて多くの生産者が
採用している。
ザブトン篭等の篭育成やポケット網、ハウス、マンショ
ン等多岐に亘るものが採用されているものの、耳吊り育
成は垂下展張のための資材費が極めて安価であること
や、同規模施設においては篭育成やポケット網、ハウ
ス、マンション等に比べて略3乃至4倍量もの育成が可
能であること等により、特に小規模生産者には恰好の育
成方法であることとも相俟って、極めて多くの生産者が
採用している。
【0005】然るに現状の耳吊り育成は図6に示す如く
健苗育成した帆立幼貝の殻耳部Aに略1.2乃至1.5
mm径の挿通孔Bを穿孔し、強靭で剛性の大きなポリア
ミド樹脂等の合成樹脂を用い、その中央には適宜の垂下
綱Cに所要間隔を以て突刺挟着される吊下げピンDが該
垂下綱Cに挟着保持されるよう外方に突出された保持突
起E、Eが形成されてなり、且吊下げピンDの両端近傍
には帆立幼貝の殻耳部Aに穿孔された挿通孔Bに挿通さ
せて、挿通された帆立幼貝が脱落せぬよう中央方向外方
に向かって傾斜突出された返しF、Fが設けられた吊下
げピンDを用い、所要間隔毎に垂下綱に挟着保持させた
うえ、該吊下げピンDの両端に帆立幼貝を挿通保持させ
て垂下展張させている。
健苗育成した帆立幼貝の殻耳部Aに略1.2乃至1.5
mm径の挿通孔Bを穿孔し、強靭で剛性の大きなポリア
ミド樹脂等の合成樹脂を用い、その中央には適宜の垂下
綱Cに所要間隔を以て突刺挟着される吊下げピンDが該
垂下綱Cに挟着保持されるよう外方に突出された保持突
起E、Eが形成されてなり、且吊下げピンDの両端近傍
には帆立幼貝の殻耳部Aに穿孔された挿通孔Bに挿通さ
せて、挿通された帆立幼貝が脱落せぬよう中央方向外方
に向かって傾斜突出された返しF、Fが設けられた吊下
げピンDを用い、所要間隔毎に垂下綱に挟着保持させた
うえ、該吊下げピンDの両端に帆立幼貝を挿通保持させ
て垂下展張させている。
【0006】而しながら耳吊り育成に使用される帆立幼
貝の殻長はせいぜい4乃至5cm程度のものであり、且
本育成により市場に供給される帆立成貝の殻長は略10
乃至15cm程度にまで育成させることが目的であり、
更に該耳吊り育成は浅海域に垂下展張されるものである
ため育成中の帆立幼貝には多方向からの潮流抵抗や波浪
抵抗が付加されるとともに、育成による殻長の増大とと
もに付加される潮流抵抗や波浪抵抗が増大化し、帆立幼
貝に比べ帆立成貝では略5乃至10倍以上にも及ぶ結果
となる。これがため、かかる増大化された潮流抵抗や波
浪抵抗による付加力が帆立貝殻耳部の挿通孔を介して吊
下げピンDの返しF、Fに繰返し付加されるため、該返
しF、Fが強度疲労により折損したり椀げたりして帆立
成貝が脱落逸散し、且かかる脱落逸散は殻長が大きくな
る程増加し、現状においては略20乃至30%もの脱落
逸散が発生していることから経済的損害は莫大であっ
て、耳吊り育成においてはこれの解決が最優先課題とさ
れている。かかる課題に対し吊下げピンDを形成する素
材を従来の強靭且剛性の高いポリアミド樹脂等から強靭
且軽量で而も柔軟性や耐屈曲疲労性に優れるポリプロピ
レン等の素材に代替えさせることも試みられてなるもの
の現状の如き返しF、Fの構成では依然として折損や椀
げを防止しえる効果も発揮されぬばかりか、該強剛な素
材の使用では垂下綱Cに挟着保持させるための保持突起
E、Eの剛性も高くなり突刺挟着が至難となる問題も抱
えることとなる。
貝の殻長はせいぜい4乃至5cm程度のものであり、且
本育成により市場に供給される帆立成貝の殻長は略10
乃至15cm程度にまで育成させることが目的であり、
更に該耳吊り育成は浅海域に垂下展張されるものである
ため育成中の帆立幼貝には多方向からの潮流抵抗や波浪
抵抗が付加されるとともに、育成による殻長の増大とと
もに付加される潮流抵抗や波浪抵抗が増大化し、帆立幼
貝に比べ帆立成貝では略5乃至10倍以上にも及ぶ結果
となる。これがため、かかる増大化された潮流抵抗や波
浪抵抗による付加力が帆立貝殻耳部の挿通孔を介して吊
下げピンDの返しF、Fに繰返し付加されるため、該返
しF、Fが強度疲労により折損したり椀げたりして帆立
成貝が脱落逸散し、且かかる脱落逸散は殻長が大きくな
る程増加し、現状においては略20乃至30%もの脱落
逸散が発生していることから経済的損害は莫大であっ
て、耳吊り育成においてはこれの解決が最優先課題とさ
れている。かかる課題に対し吊下げピンDを形成する素
材を従来の強靭且剛性の高いポリアミド樹脂等から強靭
且軽量で而も柔軟性や耐屈曲疲労性に優れるポリプロピ
レン等の素材に代替えさせることも試みられてなるもの
の現状の如き返しF、Fの構成では依然として折損や椀
げを防止しえる効果も発揮されぬばかりか、該強剛な素
材の使用では垂下綱Cに挟着保持させるための保持突起
E、Eの剛性も高くなり突刺挟着が至難となる問題も抱
えることとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】かかる実情に鑑み鋭意
研究を重ねた結果本発明に至ったもので、本発明は耳吊
り育成される帆立貝を漁獲時まで確実に係止保持して高
漁獲生産を可能とし、且垂下綱への挟着作業性にも優れ
る帆立貝育成用吊下げ係止ピンを提供することにある。
研究を重ねた結果本発明に至ったもので、本発明は耳吊
り育成される帆立貝を漁獲時まで確実に係止保持して高
漁獲生産を可能とし、且垂下綱への挟着作業性にも優れ
る帆立貝育成用吊下げ係止ピンを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明が用いた技術的手段は、合成樹脂素材で一体
的に形成されるピン材の中央には垂下綱と挟着固定を図
るために所要の間隔を以て相互が対向するよう外方に傾
斜突出して挟着固定爪が設けられるとともに、このピン
材の両側端が垂下綱に突刺挟入し易いよう先鋭化されて
おり、且このピン材の両側端よりそれぞれ適宜中央側位
置からは、挿通係止される帆立幼貝がその漁獲期まで確
実に係止保持されるよう、その先端が中央側外方に向っ
て傾斜展開され且その先端部の高さがピン材の分径に対
して2乃至5倍に相当する高さに、而も帆立幼貝の挿通
孔に挿通係止させる場合自在に変形しピン材と接合し、
而もピン材の実質分径が増大されぬよう変形接合される
長さに相当するピン材の分径を1/2乃至2/3に細径
化させてピン材細径部となし、且このピン材細径部の先
端側より細径化に対応する厚さの係止片が分岐延出され
てなるとともに、この係止片先端近傍内側部位と変形接
合されるピン材細径部の略中央部位とが屈曲自在な屈曲
補強片で連結された挿通係止爪が形成された構成に存
し、或いは挿通係止爪の係止片先端近傍内側部位と変形
接合されるピン材細径部の略中央部位とが変形自在な補
強片で連結された構成に存するものであり、更には挟着
固定爪に代えてピン材中央に所要の間隔を以て且相互が
中央に向ってピン材の分径を順次太めた挟着固定テーパ
ーと挟着固定溝が形成された構成、若しくはピン材の中
央に所要の間隔を以て且相互が中央に向ってピン材分径
を挟めた挟着固定凹部が形成させてなる帆立貝育成用吊
下げ係止ピンの構成に存するものである。
めに本発明が用いた技術的手段は、合成樹脂素材で一体
的に形成されるピン材の中央には垂下綱と挟着固定を図
るために所要の間隔を以て相互が対向するよう外方に傾
斜突出して挟着固定爪が設けられるとともに、このピン
材の両側端が垂下綱に突刺挟入し易いよう先鋭化されて
おり、且このピン材の両側端よりそれぞれ適宜中央側位
置からは、挿通係止される帆立幼貝がその漁獲期まで確
実に係止保持されるよう、その先端が中央側外方に向っ
て傾斜展開され且その先端部の高さがピン材の分径に対
して2乃至5倍に相当する高さに、而も帆立幼貝の挿通
孔に挿通係止させる場合自在に変形しピン材と接合し、
而もピン材の実質分径が増大されぬよう変形接合される
長さに相当するピン材の分径を1/2乃至2/3に細径
化させてピン材細径部となし、且このピン材細径部の先
端側より細径化に対応する厚さの係止片が分岐延出され
てなるとともに、この係止片先端近傍内側部位と変形接
合されるピン材細径部の略中央部位とが屈曲自在な屈曲
補強片で連結された挿通係止爪が形成された構成に存
し、或いは挿通係止爪の係止片先端近傍内側部位と変形
接合されるピン材細径部の略中央部位とが変形自在な補
強片で連結された構成に存するものであり、更には挟着
固定爪に代えてピン材中央に所要の間隔を以て且相互が
中央に向ってピン材の分径を順次太めた挟着固定テーパ
ーと挟着固定溝が形成された構成、若しくはピン材の中
央に所要の間隔を以て且相互が中央に向ってピン材分径
を挟めた挟着固定凹部が形成させてなる帆立貝育成用吊
下げ係止ピンの構成に存するものである。
【0009】
【作用】本発明はかかる如き構成からなるため以下のよ
うな作用を有する。即ち合成樹脂素材を用いて一体的に
形成され、且ピン材の両側端が先鋭化され而もこの両側
端よりそれぞれ適宜中央側位置からはその先端が中央側
外方に向って傾斜展開され、且その先端部の高さがピン
材の分径に対し2乃至5倍に相当する高さで且帆立貝の
挿通孔に挿通係止させる場合に変形しピン材との接合に
際して実質分径が増大されぬよう変形接合される部分の
ピン材の分径が1/2乃至2/3に細径化されたピン材
細径部の細径化に対応する厚さを以てピン材細径部の先
端側より係止片が分岐延出されてなり且この係止片先端
近傍内側部位とピン材細径部の略中央部位とが屈曲自在
な屈曲補強片或いは変形自在な補強片で連結された挿通
係止爪が形成された構成であるから、耐屈曲疲労性や成
形性に優れ且柔軟な合成樹脂素材を使用することが可能
となり、ピン材中央部に所要の間隔を以て相互が対向す
るよう外方に傾斜突出形成される挟着固定爪が垂下綱へ
の突刺挟入に際して容易に変形するため挟着固定が能率
的になしえることとなる。更に帆立貝の挿通係止に際し
ては、ピン材両側端が先鋭化されてなるから帆立貝の挿
通孔内に簡便に挿通しえるとともに、この挿通応力によ
り中央側外方に向って傾斜展開された係止片は、該係止
片の係止片先端近傍内側部位とピン材細径部の略中央部
位とに連結される屈曲補強片が屈曲し若しくは補強片が
変形して係止片がピン材細径部に接合するよう変形して
帆立貝が挿通され而も挿通された帆立貝はその挿通孔径
より小さな分径のピン材細径部に挿通保持されるため挿
通応力が除去されて、屈曲された屈曲補強片或いは補強
片が復元することにより、係止片も中央側外方に向って
再び傾斜展開され、挿通された帆立貝の脱落が防止され
る。
うな作用を有する。即ち合成樹脂素材を用いて一体的に
形成され、且ピン材の両側端が先鋭化され而もこの両側
端よりそれぞれ適宜中央側位置からはその先端が中央側
外方に向って傾斜展開され、且その先端部の高さがピン
材の分径に対し2乃至5倍に相当する高さで且帆立貝の
挿通孔に挿通係止させる場合に変形しピン材との接合に
際して実質分径が増大されぬよう変形接合される部分の
ピン材の分径が1/2乃至2/3に細径化されたピン材
細径部の細径化に対応する厚さを以てピン材細径部の先
端側より係止片が分岐延出されてなり且この係止片先端
近傍内側部位とピン材細径部の略中央部位とが屈曲自在
な屈曲補強片或いは変形自在な補強片で連結された挿通
係止爪が形成された構成であるから、耐屈曲疲労性や成
形性に優れ且柔軟な合成樹脂素材を使用することが可能
となり、ピン材中央部に所要の間隔を以て相互が対向す
るよう外方に傾斜突出形成される挟着固定爪が垂下綱へ
の突刺挟入に際して容易に変形するため挟着固定が能率
的になしえることとなる。更に帆立貝の挿通係止に際し
ては、ピン材両側端が先鋭化されてなるから帆立貝の挿
通孔内に簡便に挿通しえるとともに、この挿通応力によ
り中央側外方に向って傾斜展開された係止片は、該係止
片の係止片先端近傍内側部位とピン材細径部の略中央部
位とに連結される屈曲補強片が屈曲し若しくは補強片が
変形して係止片がピン材細径部に接合するよう変形して
帆立貝が挿通され而も挿通された帆立貝はその挿通孔径
より小さな分径のピン材細径部に挿通保持されるため挿
通応力が除去されて、屈曲された屈曲補強片或いは補強
片が復元することにより、係止片も中央側外方に向って
再び傾斜展開され、挿通された帆立貝の脱落が防止され
る。
【0010】そして挿通係止された帆立貝の育成期間中
には潮流抵抗や波浪抵抗が繰返し付加され、この付加力
が帆立貝の挿通孔を介して挿通係止爪に付加された場合
にも屈曲補強片が屈曲伸張し若しくは補強片が変形して
吸収緩和し挿通係止爪の折損や椀げも防止される。加え
て本発明では挟着固定爪に代えて、ピン材の中央に所要
の間隔を以て且相互が中央に向ってピン材の分径を順次
太めた挟着固定テーパーと挟着固定溝を形成させた構成
においては、垂下綱の撚り目や組目内に突刺挟入させる
ことにより挟着固定テーパーに沿って該撚り目や組目が
拡張されたうえ挟着固定溝で拡張力が解除され撚り目や
組目の復元とともに垂下綱が挟着固定テーパー壁周面で
挟着されるため安定した挟着固定がなされ、更にピン材
の中央に所要の間隔を以て且相互が中央に向って分径を
挟めた挟着固定凹部を形成させた構成においては僅かな
突刺挟入力で挟入しえるとともに挟着固定凹部で突刺挟
入に際しての垂下綱の撚り目や組目の拡張力が解除さ
れ、その復元力により挟着固定がなしえるため挟着固定
が極めて能率良くなしえる。
には潮流抵抗や波浪抵抗が繰返し付加され、この付加力
が帆立貝の挿通孔を介して挿通係止爪に付加された場合
にも屈曲補強片が屈曲伸張し若しくは補強片が変形して
吸収緩和し挿通係止爪の折損や椀げも防止される。加え
て本発明では挟着固定爪に代えて、ピン材の中央に所要
の間隔を以て且相互が中央に向ってピン材の分径を順次
太めた挟着固定テーパーと挟着固定溝を形成させた構成
においては、垂下綱の撚り目や組目内に突刺挟入させる
ことにより挟着固定テーパーに沿って該撚り目や組目が
拡張されたうえ挟着固定溝で拡張力が解除され撚り目や
組目の復元とともに垂下綱が挟着固定テーパー壁周面で
挟着されるため安定した挟着固定がなされ、更にピン材
の中央に所要の間隔を以て且相互が中央に向って分径を
挟めた挟着固定凹部を形成させた構成においては僅かな
突刺挟入力で挟入しえるとともに挟着固定凹部で突刺挟
入に際しての垂下綱の撚り目や組目の拡張力が解除さ
れ、その復元力により挟着固定がなしえるため挟着固定
が極めて能率良くなしえる。
【0011】
【実施例】以下に本発明実施例を図とともに詳細に説明
すれば、図1は本発明の説明図、図2及び図3は挿通係
止爪が異なる本発明の説明図であって、本発明は合成樹
脂素材を用いて射出成形法或いは吹込成形法等により一
体的に形成されるものであって使用する合成樹脂素材と
してはポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
エステル系樹脂或いはABS樹脂等広範囲の合成樹脂素
材が使用できるが、価格的安価さや優れた成形性に加
え、強靭性、柔軟性、耐屈曲疲労性に優れるグレードの
樹脂素材が望まれる。そしてピン材1全体の長さや太さ
所謂分径は、吊下げ育成される帆立幼貝の殻長や重量等
を勘案して決定されるが、一般的に吊下げ育成される帆
立幼貝の殻長は4乃至5cm程度であり、且漁獲時の帆
立成貝の殻長は略10乃至15cm程度とされるから、
かかる場合においてはピン材1の長さは略5乃至7cm
で且分径としては略1.2乃至1.5mm程度に形成さ
れたものが使用される。
すれば、図1は本発明の説明図、図2及び図3は挿通係
止爪が異なる本発明の説明図であって、本発明は合成樹
脂素材を用いて射出成形法或いは吹込成形法等により一
体的に形成されるものであって使用する合成樹脂素材と
してはポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
エステル系樹脂或いはABS樹脂等広範囲の合成樹脂素
材が使用できるが、価格的安価さや優れた成形性に加
え、強靭性、柔軟性、耐屈曲疲労性に優れるグレードの
樹脂素材が望まれる。そしてピン材1全体の長さや太さ
所謂分径は、吊下げ育成される帆立幼貝の殻長や重量等
を勘案して決定されるが、一般的に吊下げ育成される帆
立幼貝の殻長は4乃至5cm程度であり、且漁獲時の帆
立成貝の殻長は略10乃至15cm程度とされるから、
かかる場合においてはピン材1の長さは略5乃至7cm
で且分径としては略1.2乃至1.5mm程度に形成さ
れたものが使用される。
【0012】そしてかかるピン材1の中央には所要の間
隔を以て相互が対向し且外方に傾斜突刺するよう挟着固
定爪2、2が形成されている。この場合において挟着固
定爪2、2相互の間隔は使用される垂下綱Cの分径によ
って異なるが一般に使用される分径7mmの垂下綱Cで
は、該挟着固定爪2、2の先端2A、2Aの間隔は7乃
至8mmに形成されるもので、而も該挟着固定爪2、2
は挟着された垂下綱Cを相互に押圧させるうえから該挟
着固定爪2、2の下端2B、2Bの間隔はその先端2
A、2Aの間隔に対し略50乃至80%広く形成して挟
着固定爪2、2が傾斜するよう形成されている。更に該
挟着固定爪2、2をあまり太く形成すると剛性が大きく
なり突刺挟入が至難となることからピン材1の分径に対
し30乃至50%程度の分径が望まれる。
隔を以て相互が対向し且外方に傾斜突刺するよう挟着固
定爪2、2が形成されている。この場合において挟着固
定爪2、2相互の間隔は使用される垂下綱Cの分径によ
って異なるが一般に使用される分径7mmの垂下綱Cで
は、該挟着固定爪2、2の先端2A、2Aの間隔は7乃
至8mmに形成されるもので、而も該挟着固定爪2、2
は挟着された垂下綱Cを相互に押圧させるうえから該挟
着固定爪2、2の下端2B、2Bの間隔はその先端2
A、2Aの間隔に対し略50乃至80%広く形成して挟
着固定爪2、2が傾斜するよう形成されている。更に該
挟着固定爪2、2をあまり太く形成すると剛性が大きく
なり突刺挟入が至難となることからピン材1の分径に対
し30乃至50%程度の分径が望まれる。
【0013】ピン材1の両端側3、3は挟着固定に際し
て垂下綱Cの撚り目や組目に突刺挟入し易いように先鋭
化されているとともに、この両端側3、3より適宜中央
側位置には挿通係止される帆立幼貝をその漁獲期まで確
実に係止保持されるよう、その先端が中央側外方に向っ
て傾斜展開され且該先端部4Aの高さがピン材1の分径
に対して少なくとも2倍以上で最大でも5倍以内に相当
する高さに、而も帆立幼貝の挿通孔Bに挿通係止させる
場合に、自在に変形しピン材1と接合する際にピン材1
の実質分径が増大して挿通が阻害されぬよう、変形接合
される長さに相当するピン材1の分径を1/2乃至2/
3に細径化させてピン材細径部1Aとなすとともに、こ
のピン材細径部1Aの先端側より細径化に対応する厚さ
の係止片4Bが分岐延出されてなり、且この係止片先端
近傍内側部位4Cと変形接合されるピン材細径部1Aの
略中央部位1Bとが、屈曲自在に屈曲しえる屈曲補強片
4Dで連結された挿通係止爪4が形成されている。
て垂下綱Cの撚り目や組目に突刺挟入し易いように先鋭
化されているとともに、この両端側3、3より適宜中央
側位置には挿通係止される帆立幼貝をその漁獲期まで確
実に係止保持されるよう、その先端が中央側外方に向っ
て傾斜展開され且該先端部4Aの高さがピン材1の分径
に対して少なくとも2倍以上で最大でも5倍以内に相当
する高さに、而も帆立幼貝の挿通孔Bに挿通係止させる
場合に、自在に変形しピン材1と接合する際にピン材1
の実質分径が増大して挿通が阻害されぬよう、変形接合
される長さに相当するピン材1の分径を1/2乃至2/
3に細径化させてピン材細径部1Aとなすとともに、こ
のピン材細径部1Aの先端側より細径化に対応する厚さ
の係止片4Bが分岐延出されてなり、且この係止片先端
近傍内側部位4Cと変形接合されるピン材細径部1Aの
略中央部位1Bとが、屈曲自在に屈曲しえる屈曲補強片
4Dで連結された挿通係止爪4が形成されている。
【0014】かかる場合における屈曲補強片4Dは挿通
係止されて育成される帆立貝に付加される潮流抵抗や波
浪抵抗の付加力で挿通係止爪4が折損したり椀げたりせ
ぬよう付加力の吸収緩和と挿通係止爪4を補強するこ
と、及び挿通係止された帆立貝が確実に係止されるよう
係止片4Bを常時傾斜展開させておく役割を担うもので
あるから、柔軟性や弾性及び耐屈曲疲労性に優れる素材
が望まれることは当然である。そして屈曲補強片4Dの
屈曲については図1に示す如く係止片先端近傍内側部位
4Cよりピン材細径部1Aの中央側に屈曲させ該ピン材
細径部1Aの略中央部1Bと連結させた構成でも図2に
示す如く係止片先端近傍内側部位4Cより、ピン材細径
部1Aの先端側に屈曲させたうえ、ピン材細径部1Aの
略中央部1Bと連結させる構成でも良い。
係止されて育成される帆立貝に付加される潮流抵抗や波
浪抵抗の付加力で挿通係止爪4が折損したり椀げたりせ
ぬよう付加力の吸収緩和と挿通係止爪4を補強するこ
と、及び挿通係止された帆立貝が確実に係止されるよう
係止片4Bを常時傾斜展開させておく役割を担うもので
あるから、柔軟性や弾性及び耐屈曲疲労性に優れる素材
が望まれることは当然である。そして屈曲補強片4Dの
屈曲については図1に示す如く係止片先端近傍内側部位
4Cよりピン材細径部1Aの中央側に屈曲させ該ピン材
細径部1Aの略中央部1Bと連結させた構成でも図2に
示す如く係止片先端近傍内側部位4Cより、ピン材細径
部1Aの先端側に屈曲させたうえ、ピン材細径部1Aの
略中央部1Bと連結させる構成でも良い。
【0015】更に挿通係止爪4はこれら屈曲補強片4D
に代えて図3に示すように、係止片先端近傍内側部位4
Cとピン材細径部1Aの略中央部1Bとを変形自在な補
強片40Dで連結させた構成のものでも実用に供しえ
る。この屈曲補強片4Dや補強片40Dは挿通係止爪4
への帆立貝の挿通係止に際して挿通応力が付加された場
合には自在に屈曲若しくは変形して、傾斜展開されてな
る係止片4Bをピン材細径部1Aと接合させ、且挿通応
力が除去された場合にはその復元力を以て係止片4Bを
再び傾斜展開させ、更には育成中の帆立貝に付加される
潮流抵抗や波浪抵抗等の付加力から挿通係止爪4、とり
わけ係止片4Bを補強するものであって使用素材によっ
ても異なるものの、該屈曲補強片4Dや補強片40Dは
その厚さが少なくとも0.2mm以上で形成されること
が望まれ、而も該屈曲補強片4Dや補強片40Dの伸張
時の実質的長さはピン材1の軸線に対して係止片4Bが
略45乃至70度の傾斜角度で保持されるような長さで
形成されることが望ましい。
に代えて図3に示すように、係止片先端近傍内側部位4
Cとピン材細径部1Aの略中央部1Bとを変形自在な補
強片40Dで連結させた構成のものでも実用に供しえ
る。この屈曲補強片4Dや補強片40Dは挿通係止爪4
への帆立貝の挿通係止に際して挿通応力が付加された場
合には自在に屈曲若しくは変形して、傾斜展開されてな
る係止片4Bをピン材細径部1Aと接合させ、且挿通応
力が除去された場合にはその復元力を以て係止片4Bを
再び傾斜展開させ、更には育成中の帆立貝に付加される
潮流抵抗や波浪抵抗等の付加力から挿通係止爪4、とり
わけ係止片4Bを補強するものであって使用素材によっ
ても異なるものの、該屈曲補強片4Dや補強片40Dは
その厚さが少なくとも0.2mm以上で形成されること
が望まれ、而も該屈曲補強片4Dや補強片40Dの伸張
時の実質的長さはピン材1の軸線に対して係止片4Bが
略45乃至70度の傾斜角度で保持されるような長さで
形成されることが望ましい。
【0016】垂下綱Cへの突刺挟入を簡便となし且安定
した挟着固定を図る手段として、本発明においては図4
に示す如くピン材1の中央に所要の間隔を以て且相互が
中央に向ってピン材の分径を順次太めた挟着固定テーパ
ー5が形成され、この相互の挟着固定テーパー5、5の
間に挟着固定溝5Aを形成させた構成が提案されるもの
で、かかる構成においては、その側端が先鋭化されたピ
ン材1を垂下綱Cの撚り目若しくは組目に突刺し挟入さ
せることにより、撚り目若しくは組目が挟着固定テーパ
ー5により拡張されたうえ、挟着固定溝5Aで拡張力が
除去されるため拡張された撚り目若しくは組目が復元
し、挟着固定テーパー周壁5B全体で垂下綱Cが安定し
て挟着固定されることとなる。かかる場合において挟着
固定テーパー周壁5Bの挟着固定溝5A外面からの高さ
は、望ましくは2mm以上となるよう形成されることが
挟着固定を確実とするうえで好都合である。
した挟着固定を図る手段として、本発明においては図4
に示す如くピン材1の中央に所要の間隔を以て且相互が
中央に向ってピン材の分径を順次太めた挟着固定テーパ
ー5が形成され、この相互の挟着固定テーパー5、5の
間に挟着固定溝5Aを形成させた構成が提案されるもの
で、かかる構成においては、その側端が先鋭化されたピ
ン材1を垂下綱Cの撚り目若しくは組目に突刺し挟入さ
せることにより、撚り目若しくは組目が挟着固定テーパ
ー5により拡張されたうえ、挟着固定溝5Aで拡張力が
除去されるため拡張された撚り目若しくは組目が復元
し、挟着固定テーパー周壁5B全体で垂下綱Cが安定し
て挟着固定されることとなる。かかる場合において挟着
固定テーパー周壁5Bの挟着固定溝5A外面からの高さ
は、望ましくは2mm以上となるよう形成されることが
挟着固定を確実とするうえで好都合である。
【0017】更に垂下綱Cへの突刺挟入を簡便に且安定
した挟着固定を図る手段として図5に示すようにピン材
1の中央に所要の間隔を以て且相互が中央に向ってピン
材1の分径を狭めた挟着固定凹部50を形成させた構成
が提案されるもので、該構成においてはその側端が先鋭
化されたピン材1を垂下綱Cの撚り目若しくは組目に突
刺挟入させて拡張された撚り目や組目を挟着固定凹部5
0でその拡張力を除去し撚り目若しくは組目を復元させ
て挟着固定を図るものであって、かかる場合においては
ピン材1の分径をやや太めに形成するとともに、安定且
確実な挟着固定をなすうえから挟着固定凹部50の分径
をピン材1の分径に対し1/2乃至2/3程度に形成さ
れることが望まれる。
した挟着固定を図る手段として図5に示すようにピン材
1の中央に所要の間隔を以て且相互が中央に向ってピン
材1の分径を狭めた挟着固定凹部50を形成させた構成
が提案されるもので、該構成においてはその側端が先鋭
化されたピン材1を垂下綱Cの撚り目若しくは組目に突
刺挟入させて拡張された撚り目や組目を挟着固定凹部5
0でその拡張力を除去し撚り目若しくは組目を復元させ
て挟着固定を図るものであって、かかる場合においては
ピン材1の分径をやや太めに形成するとともに、安定且
確実な挟着固定をなすうえから挟着固定凹部50の分径
をピン材1の分径に対し1/2乃至2/3程度に形成さ
れることが望まれる。
【0018】かかる如き構成により本発明品6が形成さ
れるものであって、本発明品6の使用に際しては垂下綱
Cに所要間隔を以て本発明品を突刺挟入させて、その挟
着固定爪若しくは挟着固定溝5A或いは挟着固定凹部5
0で挟着固定させ、而して本発明品6の両側端の先鋭化
されたピン材1を帆立貝殻耳に穿孔された挿通孔B内に
押圧挿通させ、挿通係止爪4の係止片4Bをピン材細径
部1Aに変形接合させながら挿通させ且該挿通係止爪4
の係止片4Bを復元傾斜展開させることにより挿通係止
させ、而して適宜数の帆立貝が挿通係止された垂下綱C
を施設より垂下させて吊下げ育成させる。
れるものであって、本発明品6の使用に際しては垂下綱
Cに所要間隔を以て本発明品を突刺挟入させて、その挟
着固定爪若しくは挟着固定溝5A或いは挟着固定凹部5
0で挟着固定させ、而して本発明品6の両側端の先鋭化
されたピン材1を帆立貝殻耳に穿孔された挿通孔B内に
押圧挿通させ、挿通係止爪4の係止片4Bをピン材細径
部1Aに変形接合させながら挿通させ且該挿通係止爪4
の係止片4Bを復元傾斜展開させることにより挿通係止
させ、而して適宜数の帆立貝が挿通係止された垂下綱C
を施設より垂下させて吊下げ育成させる。
【0019】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、合成樹脂
素材で一体的に形成され、且ピン材の両側端が先鋭化さ
れてなるとともに、該ピン材両側端より適宜中央側位置
には、その先端が中央側外方に傾斜し且その先端部の高
さがピン材分径の2乃至5倍に相当する高さで、且挿通
係止時の変形接合でピン材の実質的分径が増大せぬよう
変形接合する長さに相当するピン材の分径が1/2乃至
2/3に細径化させてピン材細径部を設け、このピン材
細径部の先端側より細径化に対応する厚さで係止片が分
岐廷出され、而もこの係止片先端近傍内側部位とピン材
細径部の略中央部位とを、屈曲自在に屈曲しうる屈曲補
強片若しくは変形自在な補強片で連結させた挿通係止爪
が形成されてなるから、帆立貝の挿通係止に際しては挿
通押圧で挿通係止爪の係止片がピン材細径部と接合する
よう変形するため簡便且容易に挿通がなされ、且挿通と
ともに屈曲された屈曲補強片や変形された補強片の復元
力により係止片が再び傾斜展開され、挿通された帆立貝
が確実に挿通係止保持されるとともに、育成時において
も帆立貝に付加される潮流抵抗や波浪抵抗に係わる付加
力が繰返し付加されても、屈曲補強片や補強片が自在に
伸張して該付加力を吸収緩和し且過剰な付加力に対して
も該屈曲補強片や補強片により係止片の傾斜展開角度を
所要の展開角度に保持し且該付加力に補強対抗するた
め、育成期間中の帆立貝の脱落逸散が防止され高い漁獲
生産性を以て漁獲がなしえる。而も本発明においては、
屈曲補強片や補強片により柔軟な素材によっても十分な
挿通係止効果が発揮されるため、一体的に形成される挟
着固定爪も柔軟性を保持することとなり、垂下綱との突
刺挟入に際して該挟着固定爪が容易に変形して突刺挟入
されるから、挟着作業も著しく簡便且能率的になしえる
こととなる。加えて該挟着固定爪に代え挟着固定テーパ
ーと挟着固定溝を形成させ、若しくは挟着固定凹部を形
成させた場合には、挟着作業の簡便且能率化とともに安
定した挟着固定がなされ帆立貝の育成が一段と促進され
る等優れた多くの特長を具備した帆立貝育成用吊下げ係
止ピンである。
素材で一体的に形成され、且ピン材の両側端が先鋭化さ
れてなるとともに、該ピン材両側端より適宜中央側位置
には、その先端が中央側外方に傾斜し且その先端部の高
さがピン材分径の2乃至5倍に相当する高さで、且挿通
係止時の変形接合でピン材の実質的分径が増大せぬよう
変形接合する長さに相当するピン材の分径が1/2乃至
2/3に細径化させてピン材細径部を設け、このピン材
細径部の先端側より細径化に対応する厚さで係止片が分
岐廷出され、而もこの係止片先端近傍内側部位とピン材
細径部の略中央部位とを、屈曲自在に屈曲しうる屈曲補
強片若しくは変形自在な補強片で連結させた挿通係止爪
が形成されてなるから、帆立貝の挿通係止に際しては挿
通押圧で挿通係止爪の係止片がピン材細径部と接合する
よう変形するため簡便且容易に挿通がなされ、且挿通と
ともに屈曲された屈曲補強片や変形された補強片の復元
力により係止片が再び傾斜展開され、挿通された帆立貝
が確実に挿通係止保持されるとともに、育成時において
も帆立貝に付加される潮流抵抗や波浪抵抗に係わる付加
力が繰返し付加されても、屈曲補強片や補強片が自在に
伸張して該付加力を吸収緩和し且過剰な付加力に対して
も該屈曲補強片や補強片により係止片の傾斜展開角度を
所要の展開角度に保持し且該付加力に補強対抗するた
め、育成期間中の帆立貝の脱落逸散が防止され高い漁獲
生産性を以て漁獲がなしえる。而も本発明においては、
屈曲補強片や補強片により柔軟な素材によっても十分な
挿通係止効果が発揮されるため、一体的に形成される挟
着固定爪も柔軟性を保持することとなり、垂下綱との突
刺挟入に際して該挟着固定爪が容易に変形して突刺挟入
されるから、挟着作業も著しく簡便且能率的になしえる
こととなる。加えて該挟着固定爪に代え挟着固定テーパ
ーと挟着固定溝を形成させ、若しくは挟着固定凹部を形
成させた場合には、挟着作業の簡便且能率化とともに安
定した挟着固定がなされ帆立貝の育成が一段と促進され
る等優れた多くの特長を具備した帆立貝育成用吊下げ係
止ピンである。
【図1】本発明の説明図である。
【図2】屈曲補強片の異なる本発明の説明図である。
【図3】補強片を用いた本発明の説明図である。
【図4】挟着固定テーパー及び挟着固定溝の説明図であ
る。
る。
【図5】挟着固定凹部の説明図である。
【図6】従来の吊下げ係止ピンの使用態様説明図であ
る。
る。
1 ピン材
1A ピン材細径部
1B ピン材細径部中央部位
2 挟着固定爪
2A 挟着固定爪の先端
2B 挟着固定爪の下端
3 ピン材両側端
4 挿通係止爪
4A 係止片先端部
4B 係止片
4C 係止片先端近傍内側部位
4D 屈曲補強片
40D 補強片
5 挟着固定テーパー
5A 挟着固定溝
5B 挟着固定テーパー周壁
50 挟着固定凹部
6 本発明品
Claims (3)
- 【請求項1】 合成樹脂素材で一体的に形成され、垂下
綱に挟着固定のうえその両側に帆立貝殻耳に穿孔してな
る挿通孔に挿通係止させて育成を図る帆立貝育成用吊下
げ係止ピンにおいて、ピン材の中央には所要間隔を以て
相互が対向し且外方に傾斜突出する挟着固定爪が形成さ
れてなるとともに、該ピン材の両側端が先鋭化されてな
り、而も該ピン材両側端よりそれぞれ適宜中央側位置か
らは、その先端が中央側外方に傾斜し且その先端部の高
さがピン材分径の2乃至5倍に相当する高さで且挿通係
止時の変形接合でピン材の実質分径が増大せぬよう変形
接合される長さに相当するピン材分径が1/2乃至2/
3に細径化されたピン材細径部と、このピン材細径部先
端側より細径化に対応する厚さを以て係止片が分岐延出
されてなり且この係止片先端近傍内側部位と変形接合さ
れるピン材細径部の略中央部位とが屈曲自在な屈曲補強
片で連結された挿通係止爪が形成されてなることを特徴
とする帆立貝育成用吊下げ係止ピン。 - 【請求項2】 係止片先端近傍内側部位と変形接合され
るピン材細径部の略中央部位とが変形自在な補強片で連
結された挿通係止爪である請求項1記載の帆立貝育成用
吊下げ係止ピン。 - 【請求項3】 ピン材中央に所要の間隔を以て且相互が
中央に向ってピン材分径を順次太めた挟着固定テーパー
及び挟着固定溝が形成され、若しくはピン材の中央に所
要の間隔を以て且相互が中央に向ってピン材分径を挟め
た挟着固定凹部が形成されてなる請求項1若しくは請求
項2記載の帆立貝育成用吊下げ係止ピン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09798899A JP3520218B2 (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | 帆立貝育成用吊下げ係止ピン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09798899A JP3520218B2 (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | 帆立貝育成用吊下げ係止ピン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000245284A JP2000245284A (ja) | 2000-09-12 |
JP3520218B2 true JP3520218B2 (ja) | 2004-04-19 |
Family
ID=14207060
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09798899A Expired - Fee Related JP3520218B2 (ja) | 1999-03-01 | 1999-03-01 | 帆立貝育成用吊下げ係止ピン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3520218B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3176776U (ja) * | 2012-04-20 | 2012-07-05 | 株式会社東北総合研究社 | 帆立貝養殖用の係止ピン |
KR200478629Y1 (ko) | 2013-09-24 | 2015-10-29 | 박용실 | 굴 양식용 종패 고정장치 |
-
1999
- 1999-03-01 JP JP09798899A patent/JP3520218B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000245284A (ja) | 2000-09-12 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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