JP3519962B2 - 魚釣用電動リール - Google Patents

魚釣用電動リール

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は魚釣用電動リールに
係り、詳しくは対象魚の習性に応じた巻上げ操作を可能
とした魚釣用電動リールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来周知のように魚釣用電動リール(以
下、「電動リール」という)は、リール本体やスプール
内に装着したスプールモータによって釣糸をスプールに
巻き上げるように構成されており、船釣り等、一般に深
場の魚層を対象とした魚釣りに広く用いられている。
【0003】ところで、従来、この種の電動リールによ
る釣果を向上させるため、特開平5−153888号公
報には、リール本体に装着したパワーレバー(操作部
材)の操作で、制御手段がスプールモータのモータ出力
をモータ停止状態から最大値(0〜100%)まで連続
的に制御可能とした電動リールが開示されており、斯か
る電動リールによれば、モータ出力をレバー操作に応じ
た設定値に維持する所謂スプールモータの「定出力制
御」が可能である。
【0004】又、特開平7−147870号公報には、
上述したパワーレバーによるモータ出力の制御に加え、
リール本体に装着した速度セットスイッチのON操作
で、制御手段が、当該ON操作時に於けるレバー位置で
の釣糸の巻上げ速度を維持するようモータ出力を増減制
御する電動リールが開示されており、この電動リールに
よれば、パワーレバーで選択した微妙な釣糸の巻上げ速
度を速度セットスイッチのON操作で維持することがで
きるため、微妙なモータ出力の調節を可能としたパワー
レバーの機能を実用面で十分に発揮させることが可能と
なった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然し、パワーレバーの
操作でスプールモータの「定出力制御」を可能とした前
者の電動リールは、ワラサやイナダ,タイのように急激
な引き込みをする対象魚に対しては好ましいものの、イ
カやアジのように見切れ,口切れし易い対象魚に対して
は速度変化によるバラシが多くなって手返しが悪く、こ
のため、このような対象魚には、一定の速度で釣糸(仕
掛け)を巻き上げる所謂スプールモータの「定速度制
御」を可能とした電動リールが好ましいとされている。
【0006】又、特開平7−147870号公報で開示
された後者の電動リールは、あくまで速度セットスイッ
チの操作時に於ける釣糸の巻上げ速度を維持するように
構成したものであって、パワーレバーの操作に応じて巻
上げ速度を常に設定値に維持する「定速度制御」を可能
としたものではなかった。そして、スプールモータを
「定速度制御」するということは、モータ出力を変動さ
せて釣糸の巻上げ速度を一定値に維持するものであるか
ら、ワラサやイナダ,タイのように急激な引き込みをす
る対象魚に対して「定速度制御」を行うと、魚に反力が
かかって魚をバラしたり釣針が曲がってしまう等の虞が
ある。
【0007】このため、上述したようにこれらの対象魚
に対してはスプールモータを「定出力制御」する電動リ
ールが好ましいとされているが、従来、この種の電動リ
ールにあっては、一つの機種でスプールモータの「定速
度制御」と「定出力制御」を同時に可能としたものは存
在せず、対象魚に合わせてリールを複数揃えなければな
らないのが実情であった。
【0008】尚、特開平6−98664号公報には、釣
糸にかかる張力を設定値に維持するよう供給電流値を調
節してスプールを駆動する電流制御モードと、当該電流
制御モードに於けるスプールの駆動速度よりも高速でス
プールを駆動する速度制御モードとに切り換え可能とし
た電動リールが開示されているが、斯かる従来例は、張
力を設定値に維持するために供給電流値を変動させる構
造上、スプールモータのモータ出力や釣糸の巻上げ速度
を一定に制御することは不可能である。
【0009】本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもの
で、一つの機種で対象魚の習性に応じた巻上げ操作を可
能とした電動リールを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、請求項1に係る電動リールは、リール本体に回転可
能に支持されたスプールと、当該スプールを駆動するス
プールモータと、リール本体に装着された操作部材と、
出力制御モードに於て、上記操作部材の操作に基づきス
プールモータのモータ出力を連続的に増減させて、モー
タ出力を操作部材の操作量に応じた設定値に維持すると
共に、実釣時の釣糸の巻上げ速度を計測し、速度制御モ
ードに於て、スプールモータのモータ出力を増減させて
釣糸の巻上げ速度を操作部材の操作量に応じた設定値に
維持する制御手段とを備え、制御手段は、出力制御モー
ドと速度制御モードとに切換え可能であることを特徴と
する。
【0011】そして、請求項2に係る発明は、請求項1
記載の電動リールに於て、リール本体に切換手段が装着
され、制御手段は、釣人による当該切換手段の切換操作
で、出力制御モードと速度制御モードとに切り換わるこ
とを特徴とし、請求項3に係る発明は、請求項1又は請
求項2記載の電動リールに於て、制御手段は、所定の条
件下で、速度制御モードから出力制御モードへ切り換わ
ることを特徴とする。
【0012】(作用)請求項1に係る発明によれば、制
御手段が出力制御モードに設定されると、当該制御手段
は、操作部材の操作に基づきスプールモータのモータ出
力を連続的に増減させて、モータ出力を操作部材の操作
量に応じた設定値に維持し、そして、速度制御モードに
切り換わると、制御手段は、スプールモータのモータ出
力を増減させて釣糸の巻上げ速度を操作部材の操作量に
応じた設定値に維持することとなる。
【0013】そして、請求項2に係る発明では、釣人に
よる切換手段の切換操作で制御手段が出力制御モードと
速度制御モードとに切り換わり、又、請求項3に係る発
明では、制御手段は所定の条件下で速度制御モードから
出力制御モードへ切り換わることとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づき詳細に説明する。
【0015】図1乃至図4は請求項1及び請求項2に係
る電動リールの一実施形態を示し、図1に於て、1はリ
ール本体3のフレーム、5,7は当該フレーム1の左右
に取り付く側板で、両側板5,7間にスプール軸を介し
てスプール9が回転可能に支持されている。スプール9
は、スプールモータの駆動やハンドル11の巻上げ操作
で釣糸が巻回されるようになっており、図示しないがス
プールモータは、スプール9前方のフレーム1に一体成
形されたモータケース内に収納されている。
【0016】そして、側板7の側部後方には、側板7内
に装着したクラッチ機構のクラッチレバー13が取り付
けられており、当該クラッチレバー13のON,OFF
操作で、スプールモータやハンドル11によるスプール
9の駆動力が伝達,遮断されるようになっている。又、
図示しないがスプール9の一側面にはマグネットが装着
されると共に、当該マグネットの回転軌跡に対向して一
対のリードスイッチがフレーム1に装着されており、図
2に示すように当該リードスイッチ15は、リール本体
3上部の側板5,7間に装着した制御ボックス17内の
制御手段19に接続されている。
【0017】従来と同様、制御手段19はマイクロコン
ピュータからなり、当該制御手段19は、リードスイッ
チ15から出力されるスプール9の正転,逆転の判定信
号を取り込んで釣糸の繰出しか巻取りかを判定すると共
に、リードスイッチ15から取り込むスプール9の回転
パルス信号を基に糸長を演算,計測して、これを制御ボ
ックス17の操作パネル20上に設けた表示部21の表
示器に表示させるようになっている。
【0018】図3に示すように表示部21は、制御ボッ
クス17内に装着された表示器(液晶表示器)22と、
当該表示器22を覆って操作パネル20と面一に装着さ
れた透明な樹脂製の保護カバー23とで構成されてい
る。そして、制御ボックス17内に装着した基板24-1
上に、制御手段19たるマイクロコンピュータ等のIC
24-2が取り付けられているが、図4に示すように制御
ボックス17は、樹脂17aを母材としてその内外表面
に電磁波シールド用のメッキ層17bが形成されてお
り、斯かる構造によってマイクロコンピュータの誤作動
を防止している。
【0019】即ち、斯様に電磁波のシールド層を設けな
いと、船用無線や携帯電話等の電磁波によってマイクロ
コンピュータが誤作動し、又、IC24-2から発する電
磁波で無線障害が発生する虞がある。然し、シールド材
としてアルミ等の金属箔を使用すると、基板24-1との
接触でショートする虞があり、又、ショートを防止する
ために基板24-1との間にクリアランスを確保すると、
制御ボックスの小型化が図れない欠点がある。
【0020】そこで、上述したように本実施形態は、樹
脂17aを母材としてその内外表面にメッキ層17bを
形成したもので、当該メッキ層17bは、電気ニッケル
メッキ,無電解ニッケルメッキ,無電解銅メッキ等のメ
ッキ処理によって形成されている。一方、図1に示すよ
うに側板7の側部前方には、パワーレバー25がハンド
ル11の回転方向と同方向へ回転可能に取り付けられて
おり、当該パワーレバー25は側板7に内蔵されたポテ
ンショメータ27に連結されている。
【0021】そして、操作パネル20上には、制御手段
19を出力制御モードと速度制御モードとに切り換える
モード切換えスイッチ(切換手段)29が装着されてお
り、釣人が当該モード設定スイッチ29を操作して制御
手段19を出力制御モードに設定すると、既述した特開
平5−153888号公報と同様、制御手段19は、パ
ワーレバー25の操作によるポテンショメータ27の抵
抗値の変化に応じスプールモータ31への駆動電源通電
時間率を可変制御して、スプールモータ31のモータ出
力をモータ停止状態から最大値(0〜100%)まで連
続的にデューティ制御し、モータ出力をパワーレバー2
5の操作量に応じた設定値に維持(定出力制御)するよ
うになっている。
【0022】又、上述したように制御装置19は、リー
ドスイッチ15から取り込むスプール9の回転パルス信
号を基に糸長を演算,計測するが、制御装置19は更に
タイマ33で計測した単位時間当たりの巻取り量から、
釣糸の巻上げ速度を演算,実測するようになっている。
そして、制御手段19のメモリには、パワーレバー25
の操作によるポテンショメータ27の抵抗値の変化に応
じた釣糸の巻上げ速度が設定,記憶されており(例え
ば、100%デューティの位置で3m/sec.,50%デ
ューティの位置で1.5m/sec.の巻上げ速度)、釣人
がモード切換えスイッチ29を操作して制御手段19を
速度制御モードに切り換えると、制御手段19は、演
算,実測している巻上げ速度の実測値とパワーレバー2
5の操作位置に設定された設定値とを比較して、実測値
が設定値となるように(即ち、例えばパワーレバー25
が50%デューティの位置に操作されているとき、設定
値が1.5m/sec.であって、制御装置19で演算,実
測している巻上げ速度の実測値が1.0m/sec.である
とすると、巻上げ速度が設定値の1.5m/sec.となる
ように)スプールモータ31のモータ出力を増加して、
釣糸の巻上げ速度をパワーレバー25の操作量に応じた
設定値に維持(定速度制御)するようになっている。
【0023】そして、速度制御モード状態で釣人がモー
ド切換えスイッチ29を操作して制御手段19を出力制
御モードに切り換えると、制御装置19は再びパワーレ
バー25の変位操作に応じてスプールモータ31を定出
力制御するようになっている。その他、図1中、35は
操作パネル20上に設けたリセットスイッチで、当該リ
セットスイッチ35の操作で、制御手段19は表示器2
2の表示を「0(m)」に戻すようになっている。
【0024】本実施形態に係る電動リール37はこのよ
うに構成されているから、釣人がモード切換えスイッチ
29の操作で制御手段19を速度制御モードに設定する
と、上述したように制御手段19は、演算,実測してい
る巻上げ速度の実測値とパワーレバー25の操作位置に
設定された設定値とを比較して、実測値が設定値となる
ようにスプールモータ31のモータ出力を増加して、釣
糸の巻上げ速度をパワーレバー25の操作量に応じた設
定値に維持することとなる。
【0025】そして、この速度制御モードに於て、青物
といわれるイナダやタイ等のように急激な引き込みをす
る魚がかかった場合、モード切換えスイッチ29を操作
することで、制御手段19が急激な引き込みをする対象
魚に対して好ましい「定出力制御」のリールに切り換わ
って、当該制御手段19は、パワーレバー25の操作に
応じスプールモータ31のモータ出力をデューティ制御
することとなる。
【0026】このように、本実施形態は、モード切換え
スイッチ29の操作で、制御手段19を、スプールモー
タ31を「定出力制御」する出力制御モードと、スプー
ルモータ31を「定速度制御」する速度制御モードとに
切換可能としたので、本実施形態によれば、一つの電動
リール37で対象魚の習性に応じた釣糸の巻上げ操作が
可能となり、従来の如く対象魚に合わせてリールを複数
揃える必要がなくなると共に、手返しが良好となった。
【0027】又、本実施形態は、制御ボックス17の内
外表面に電磁波シールド用のメッキ層17bを設けたの
で、外部の電磁波によるマイクロコンピュータの誤作動
がなくなり、且つIC24-2から発する電磁波が船上の
他の機器に影響を及ぼすことがなくなると共に、制御ボ
ックス17の外表面にメッキ処理を施すことで、メッキ
の種類によって金属的外観が得られ、又、表面硬度が向
上して傷が付きにくくなるといった副次的な効果が得ら
れる。
【0028】図5は請求項1及び請求項3の第一実施形
態に係る電動リールの制御ブロック図を示し、上記実施
形態では、釣人によるモード切換えスイッチ29の操作
で、制御手段19を出力制御モードと速度制御モードと
に切換可能としたが、本実施形態は実釣開始に伴い、先
ず、制御手段19-1が自動的に速度制御モードに設定さ
れるようにプログラムされている。
【0029】そして、この速度制御モードに於て、アジ
やイカ等を対象魚としているときに、イナダやタイ等の
魚がかかって、例えば通常、50%デューティ,実効電
圧6Vで1.5/sec.に巻上げ速度が設定されている状
態で、巻上げ速度を一定に保つために設定速度の初期デ
ューティに対して40〜60%と±20%以上変動した
とき、制御手段19-1が出力制御モードに自動的に切り
換わるようにプログラムされている。そして、釣人がパ
ワーレバー25をモータ停止位置に操作すると、制御手
段19-1が自動的に速度制御モードへ復帰するようにな
っている。
【0030】尚、その他の構成は上記実施形態と同様で
あるので、同一のものには同一符号を付してそれらの説
明は省略する。本実施形態はこのように構成されている
から、図6に示すように実釣開始に伴い、先ず制御手段
19-1が自動的に速度制御モードに設定されて、スプー
ルモータ31の「定速度制御」が行われる(ステップS
1)。
【0031】そして、この状態で釣りをしているときに
イナダやタイ等のように急激な引き込みをする魚がかか
ると、制御手段19-1は巻上げ速度を一定に保つために
モータ出力を増減させるが、ステップS2では、巻上げ
速度を一定に保つために設定速度の初期デューティに対
して±20%以上変動したか否かが監視され、ステップ
S2で「YES」と判定すると、制御手段19-1は出力
制御モードに自動的に切り換わって、スプールモータ3
1の「定出力制御」を行うこととなる(ステップS
3)。そして、釣人がパワーレバー25をモータ停止位
置に操作すると、制御手段19-1が再び速度制御モード
に自動的に復帰し(ステップS4)、又、船上のバッテ
リから電動リールを外すと制御手段19-1はOFFとな
る。
【0032】このように、本実施形態は、実釣開始に伴
い、先ず、制御手段19-1が自動的に速度制御モードに
設定され、そして、イナダやタイ等引く力の強い魚がか
かって、巻上げ速度を一定に保つために設定速度の初期
デューティに対して±20%以上変動したとき、制御手
段19-1が出力制御モードに自動的に切り換わるように
構成したので、本実施形態によっても、一つの電動リー
ルで対象魚の習性に応じた巻上げ操作が可能となって、
従来の如く対象魚に合わせてリールを複数揃える必要が
なくなると共に、手返しが良好となった。
【0033】図7は請求項1及び請求項3の第二実施形
態に係る電動リールの制御ブロック図を示し、本実施形
態に係る制御手段19-2も、図1乃至図4に示す実施形
態と同様、モード切換えスイッチ29の操作で、スプー
ルモータ31を「定出力制御」する出力制御モードと、
スプールモータ31を「定速度制御」する速度制御モー
ドとに交互に切換可能となっている。
【0034】そして、制御手段19-2が速度制御モード
に設定されているときに、図5に示す実施形態と同様、
イナダやタイ等の魚がかかって巻上げ速度を一定に保つ
ために設定速度の初期デューティに対して40〜60%
と±20%以上変動すると、制御手段19-2が出力制御
モードに自動的に切り換わるようにプログラムされてい
る。そして、釣人がパワーレバー25をモータ停止状態
に操作すると、制御手段19-2は自動的に速度制御モー
ドへ復帰し、又、船上のバッテリから電動リールを外す
と、制御手段19-2がOFFとなるように構成されてい
る。
【0035】尚、本実施形態に於ても、その他の構成は
上記各実施形態と同様であるので、同一のものには同一
符号を付してそれらの説明は省略する。本実施形態はこ
のように構成されているから、図8に示すように実釣開
始に伴い、釣人がモード切換えスイッチ29を操作して
制御手段19-2を出力制御モードに設定すれば(ステッ
プS5〜7)、当該制御手段19-2はスプールモータ3
1を「定速度制御」し、そして、この状態或いは実釣開
始時に釣人がモード切換えスイッチ29を操作して制御
手段19-2を速度制御モードに設定すると(ステップS
6,8)、制御手段19-2はスプールモータ31を「定
速度制御」することとなる(ステップS9)。
【0036】そして、制御手段19-2が速度制御モード
に設定されているとき、イナダやタイ等の魚がかかる
と、制御手段19-2は巻上げ速度を一定に保つためにモ
ータ出力を増減するが、ステップS10では、巻上げ速
度を一定に保つために設定速度の初期デューティに対し
て±20%以上変動したか否かが監視され、ステップS
10で「YES」と判定されると、制御手段19-2は出
力制御モードに自動的に切り換わって、スプールモータ
31の「定出力制御」を行う(ステップS11)。そし
て、釣人がパワーレバー25をモータ停止状態に操作す
ると、制御手段19-2が再び速度制御モードに自動的に
復帰し(ステップS12)、又、船上のバッテリから電
動リールを外すと制御手段19-2はOFFとなる。
【0037】このように、本実施形態は、モード切換え
スイッチ29の操作で、制御手段19-2を出力制御モー
ドと速度制御モードとに切換可能とすると共に、制御手
段19-2が速度制御モードに設定されているときに、図
5に示す実施形態と同様、イナダやタイ等引く力の強い
魚がかかって、巻上げ速度を一定に保つために設定速度
の初期デューティに対して±20%以上変動すると、制
御手段19-2が出力制御モードに自動的に切り換わるよ
うに構成したので、本実施形態によっても、上記各実施
形態と同様、所期の目的を達成することが可能である。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、各請求項に係る電動
リールによれば、一つの電動リールで対象魚の習性に応
じた巻上げ操作が可能となり、従来の如く対象魚に合わ
せてリールを複数揃える必要がなくなると共に、手返し
が良好となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1及び請求項2の一実施形態に係る電動
リールの平面図である。
【図2】図1に示す電動リールの制御ブロック図であ
る。
【図3】制御ボックスの断面図である。
【図4】制御ボックスの要部拡大断面図である。
【図5】請求項1及び請求項3の第一実施形態に係る電
動リールの制御ブロック図である。
【図6】請求項1及び請求項3の第一実施形態に係る電
動リールの動作を示すフローチャートである。
【図7】請求項1及び請求項3の第二実施形態に係る電
動リールの制御ブロック図である。
【図8】請求項1及び請求項3の第二実施形態に係る電
動リールの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 フレーム 3 リール本体 9 スプール 17 制御ボックス 19,19-1,19-2 制御手段 20 操作パネル 21 表示部 22 表示器 25 パワーレバー 29 モード切換えスイッチ 31 スプールモータ 37 電動リール

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リール本体に回転可能に支持されたスプ
    ールと、 当該スプールを駆動するスプールモータと、 リール本体に装着された操作部材と、 出力制御モードに於て、上記操作部材の操作に基づきス
    プールモータのモータ出力を連続的に増減させて、モー
    タ出力を操作部材の操作量に応じた設定値に維持すると
    共に、実釣時の釣糸の巻上げ速度を計測し、速度制御モ
    ードに於て、スプールモータのモータ出力を増減させて
    釣糸の巻上げ速度を操作部材の操作量に応じた設定値に
    維持する制御手段とを備え、 制御手段は、出力制御モードと速度制御モードとに切換
    え可能であることを特徴とする魚釣用電動リール。
  2. 【請求項2】 リール本体に切換手段が装着され、制御
    手段は、釣人による当該切換手段の切換操作で出力制御
    モードと速度制御モードとに切り換わることを特徴とす
    る請求項1記載の魚釣用電動リール。
  3. 【請求項3】 制御手段は、所定の条件下で、速度制御
    モードから出力制御モードへ切り換わることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2記載の魚釣用電動リール。
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