JP3519825B2 - 電子撮像装置のシミュレーション方法および装置 - Google Patents

電子撮像装置のシミュレーション方法および装置

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JP3519825B2 JP15154895A JP15154895A JP3519825B2 JP 3519825 B2 JP3519825 B2 JP 3519825B2 JP 15154895 A JP15154895 A JP 15154895A JP 15154895 A JP15154895 A JP 15154895A JP 3519825 B2 JP3519825 B2 JP 3519825B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、被写体の像を形成す
る光学系と、その像を電気信号に変換する撮像素子と、
その電気信号を表示装置において目視可能な像として表
示し得る映像信号に変換する処理装置とを有する電子撮
像装置を開発するためのシミュレーション方法および装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子撮像装置は、一般に、図25に示す
ように、被写体1の像を光学系2によりCCD(電荷結
合素子)等の撮像素子3上に結像して、被写体1の像の
強度分布に対応する電気信号を得、この電気信号を処理
回路4において複数の電気回路5,6等によりTV信号
等の映像信号に変換するように構成され、その映像信号
をTVモニタ等の表示装置7に供給することにより、被
写体1の画像を表示装置5上で観察できるようになって
いる。
【0003】このような電子撮像装置を開発するにあた
っては、光学系および電気系の設計作業と、その設計を
もとに製造される製品の最終的な性能が、所望の仕様を
満たすか否かを確認する評価作業とが必須となる。
【0004】従来、電子撮像装置における最終的な画像
を予測し得るものとして、光学系単独および電気系単独
のそれぞれの設計支援ツールが提案されている。例え
ば、光学系では、光学設計支援ツール等がソフトウェア
として市販されている。しかし、このツールは、例え
ば、MTFと呼ばれるような数値の大小によって光学系
の性能を予測するもので、画像自身を予測するものでは
ない。
【0005】また、電気系においても、回路設計支援ツ
ール等がソフトウェアとして市販されている。しかし、
このツールは、設計した電気回路がどのような動作をす
るか、またはどのような特性を持つか等を予測するもの
で、最終的な製品を予測するには不十分である。なお、
回路設計支援ツールにおいては、近年のコンピュータの
発達による計算時間の高速化により、入力信号に対する
回路処理後の画像を予測する装置も開発されている。し
かし、かかる装置では、回路処理の入力信号を、光学系
の結像による像の強度分布から求めていないので、光学
系の性能が考慮されておらず、このため光学系の善し悪
しによる製品の画像への影響が予測できないと共に、光
学的モアレ除去手段等を搭載した製品の画像を予測する
こともできない。
【0006】以上のように、従来は、電子撮像装置の設
計時点において、光学系単独および電気系単独の性能や
特性を予測できても、製品化した場合の最終的な画像を
精度良く予測することができなかった。このため、設計
をもとに製造される製品の評価作業は、実際に試作品を
製作して行っていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
試作品を製作して評価作業を行うには、上述した設計支
援ツール等を用いて光学系および電気系の設計を行い、
それをもとに試作品を製作することになるため、非常に
多くの費用と時間を要することになる。また、試作した
ものが所望の仕様を満たさない場合には、設計変更や仕
様変更を行い、再度試作品を製作して評価することにな
るため、更に多くの費用や時間を要することになる。
【0008】このように、従来は、実際に試作品を製作
して評価作業を行っているため、製品化に多大なコスト
と開発期間を要し、開発効率が悪いという問題があっ
た。
【0009】この発明の第1の目的は、上述した従来の
問題点に着目してなされたもので、試作品製作以前に精
度良く製品の画像を予測でき、したがって電子撮像装置
の製品開発における試作品製作の回数を有効に削減で
き、製品化におけるコストおよび開発期間を有効に削減
できると共に、電子撮像装置を効率よく開発できる電子
撮像装置のシミュレーション方法を提供しようとするも
のである。
【0010】さらに、この発明の第2の目的は、上記の
シミュレーション方法を簡単かつ安価な構成で実施でき
る電子撮像装置のシミュレーション装置を提供しようと
するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、第1の発明は、被写体の像を光学系を介して撮
像素子上に結像させ、その出力信号を処理回路により処
理して画像信号を生成する電子撮像装置をシミュレーシ
ョンするにあたり、前記光学系の特性を示すパラメータ
に基づいて被写体の像を計算する工程と、その被写体の
像の計算結果を、前記撮像素子および処理回路のそれぞ
れの特性を示すパラメータに基づいて計算して画像処理
する工程と、その画像処理した結果を出力する工程とを
有することを特徴とするものである。
【0012】さらに、第2の目的を達成するため、第2
の発明は、被写体の像を光学系を介して撮像素子上に結
像させ、その出力信号を処理回路により処理して画像信
号を生成する電子撮像装置をシミュレーションする装置
であって、前記光学系、撮像素子および処理回路のそれ
ぞれの特性を示すパラメータを入力する入力手段と、こ
の入力手段から入力された前記光学系の特性を示すパラ
メータに基づいて被写体の像を計算する第1の計算手段
と、この第1の計算手段での計算結果を、前記入力手段
から入力された前記撮像素子および処理回路のそれぞれ
の特性を示すパラメータに基づいて計算して画像処理す
る第2の計算手段と、この第2の計算手段での計算結果
を出力する出力手段とを有することを特徴とするもので
ある。
【0013】前記出力手段は、画像表示装置をもって構
成するのが、表示された画像観察して、電子撮像装置の
設計データから、電子撮像装置の最終的な製品の画像を
予測する点で好ましい。
【0014】
【作用】図1は、この発明の電子撮像装置のシミュレー
ション装置の概念図を示すものである。このシミュレー
ション装置は、入力装置9、演算制御装置10、記憶装
置11および表示装置12を有する。入力装置9から
は、電子撮像装置を構成する光学系および電気系の設計
データを入力する。
【0015】ここで、光学系の設計データとしては、例
えば、被写体の強度分布データ、レンズの各面の曲率半
径、レンズの各面の面間隔、各々のレンズの硝材の屈折
率および分光透過率、光学的モアレ除去フィルタの特性
等を入力する。また、電気系の設計データとしては、例
えば、撮像素子の画素数、各画素のサイズ、処理回路を
構成する各種電気回路の入出力特性(増幅率、周波数特
性、群遅延特性)等を入力する。なお、この入力装置9
からは、演算制御装置10における処理内容(加算処
理、減算処理、増幅処理)や処理順序を示すデータを適
宜入力してもよい。これら、入力装置9から入力された
データは、演算制御装置10を経て記憶装置11に記憶
する。
【0016】演算制御装置10は、第1の計算手段13
および第2の計算手段14を有し、先ず、記憶装置11
から光学系のデータを取り込み、そのデータに基づいて
第1の計算手段13により、光学系の結像作用により撮
像素子上に形成される被写体の像の強度分布を算出し、
その結果を直接次の第2の計算手段14に送るか、また
は一旦記憶装置11に記憶する。次に、記憶装置11か
ら電気系のデータを取り込み、このデータをもとに第1
の計算手段13での計算結果を、電子撮像装置の撮像素
子および処理回路が行う処理に相当する画像処理を行
う。この画像処理の結果は、画像データとして記憶装置
11に保存する。
【0017】その後、記憶装置11に保存した画像デー
タを、演算制御装置10を経て表示装置12に表示す
る。ここで、表示装置12に表示される画像は、入力装
置9により入力された設計データから予測される電子撮
像装置の最終的な製品の画像である。
【0018】このように、この発明によれば、電子撮像
装置の設計データから、電子撮像装置の最終的な製品の
画像を予測することができるので、従来試作品を製作し
て行っていた評価作業を、電子撮像装置の設計時点で行
うことができるようになる。したがって、電子撮像装置
の製品開発における試作品製作の回数を削減でき、製品
化にかかるコストおよび開発期間を有効に削減すること
が可能になると共に、製品開発を効率良く行うことが可
能となる。
【0019】
【実施例】以下、実施例に基づいて、この発明を詳細に
説明する。図2は、この発明の第1実施例を示すもので
ある。このシミュレーション装置は、入力装置15、計
算機16、記憶装置17および表示装置18を有する。
ここで、入力装置15は、予測すべき電子撮像装置を構
成する光学系および電気系の設計データ等を入力するも
ので、例えば、キーボードをもって構成する。また、計
算機16は、入力データに基づいて、光学系による被写
体の像の強度分布を計算すると共に、その像に対して電
子撮像装置の処理回路における処理に相当する画像処理
を行うもので、一つまたは複数のマイクロプロセッサで
構成された専用の計算機、あるいは汎用計算機やパーソ
ナルコンピュータまたはワークステーションを用いる。
【0020】記憶装置17は、入力装置15から入力さ
れたデータや計算機16で計算された結果等を保存する
もので、一つまたは複数の磁気ディスクからなる磁気記
憶装置あるいは光磁気記憶装置、または上記の汎用計算
機やワークステーション等に搭載されている磁気記憶装
置(いわゆるハードディスク)を用いる。また、表示装
置18は、計算された画像を表示するもので、CRTデ
ィスプレイ装置や一般に使用されているTVモニタ、あ
るいはHDTVモニタを用いる。
【0021】以下、この実施例の動作を、図3〜図11
を参照して詳細に説明する。図3は、この実施例の全体
の動作を示すフローチャートである。先ず、ステップ1
で、入力装置15から電子撮像装置の光学系および電気
系の設計データ等を入力する。図4〜図6は、入力され
るデータの一部を示すもので、図4は撮像素子(この実
施例では、CCD)に関するデータ例を、図5は電子撮
像装置の処理回路内の回路特性を示すデータ例を、図6
は被写体の分光反射率のデータ例をそれぞれ示す。
【0022】図4において、符号30〜34は、撮像素
子直前に配置される異なる透過率特性を有する複数のフ
ィルタのデータを示し、符号30はそのフィルタ配列の
基本単位の大きさを、符号31はその基本単位の配列
を、符号32はフィルタの枚数をそれぞれ示す。また、
符号33および34は、それぞれのフィルタの透過率デ
ータで、符号33は波長を、符号34は透過率をそれぞ
れ示す。さらに、符号36、37および38は、撮像素
子のスペックデータで、それぞれ撮像素子の画素ピッ
チ、画素数および搬送周波数を示す。
【0023】また、図5において、符号39および40
はバンドパスフィルタのデータで、それぞれ周波数およ
び減衰率を示し、符号41および42はローパスフィル
タのデータで、それぞれ周波数および減衰率を示し、符
号43および44はマトリックス回路のデータで、それ
ぞれマトリックスの大きさおよびマトリックスデータを
示す。さらに、図6において、符号45および46は、
被写体の分光反射率データで、それぞれ波長および反射
率を示す。図4〜図6に示すデータは、入力装置15か
ら、オペレータがタイピングすることで入力する。
【0024】この実施例では、被写体を2次元のテスト
パターンに限っているので、被写体の2次元強度分布
を、計算機16内で関数として計算する。そのため、ス
テップ1で、テストパターンの種類と大きさ、電子撮像
装置に対する角度等のデータをも入力装置15から入力
する。なお、被写体に関するデータは、被写体に相当す
る2次元強度分布データを、イメージスキャナで読み取
って入力するようにしてもよい。以上のステップ1で入
力されたデータは、図3のステップ2で記憶装置17に
格納する。
【0025】次に、図3のステップ3で、計算機16に
より、入力データに基づいて光学系の結像性能を計算す
る。この実施例では、結像性能を光学系の伝達関数に相
当するPSF(Point Spread Function )として計算す
るが、この計算は光学系の設計でよく用いられるMTF
(Module Transfer Function)を計算するようにしても
よい。これらPSFやMTFの計算法は、公知の方法、
例えば、財団法人日本オプトメカトロニクス協会出版の
「光機器の光学II」(早水良定著)等の一般的な光学の
書籍に記されているので、ここでは省略する。なお、こ
の実施例では、結像性能の計算結果は保存しないが、入
力データと同様に記憶装置17に記憶して再度計算する
際に用いるようにすることもできる。
【0026】次に、ステップ4で、光学系の入力データ
と、被写体の入力データとに基づいて、理想結像(光学
系に収差がない場合の結像)による像面上の被写体の強
度分布を計算する。なお、この強度分布を計算するにあ
たっては、ステップ1で入力されたテストパターンの種
類と大きさ、電子撮像装置に対する角度等のデータをも
用いる。すなわち、光学系のデータから、像面上の任意
の位置に対応する被写体上での位置を求め、その被写体
上におけるその位置での強度を、入力したテストパター
ンの種類に相当する関数を用いて計算する。この計算
を、像面上の全ての領域で行って、理想結像による像面
上の被写体の2次元的強度分布を求める。
【0027】次に、ステップ5で、ステップ3で計算し
た結像性能と、ステップ4で計算した理想結像による被
写体の強度分布とに基づいて、光学系で実際に結像され
る被写体の像の2次元的な強度分布を計算する。この実
施例では、この計算を、PSFと理想結像の強度分布と
の2次元コンボリューションにより行う。なお、2次元
コンボリューションの計算には、2次元の離散フーリエ
変換と、2次元の離散フーリエ逆変換を用いる。
【0028】このように、この実施例では、被写体の像
の強度分布を、光学系の結像性能と被写体の理想結像と
のコンボリューションにより求めているので、光学系の
結像性能が像面上で場所によらずほぼ同じ場合は、非常
に精度の良い計算ができる。なお、光学系の結像性能が
像面上の場所により大きく異なる場合は、ステップ3の
光学系の結像性能の計算を複数の場所に対して行い、こ
れに対応するステップ4およびステップ5の処理を区分
的に行うようにする。
【0029】次に、ステップ6において、ステップ5で
計算した強度分布と、撮像素子直前におかれた光学フィ
ルタの分光透過率とを掛け算する。
【0030】以上のステップ3〜ステップ6までの処理
で、任意の波長に対する撮像素子上での被写体の像の強
度分布を計算する。なお、予測しようとする製品の観察
波長域が可視域の場合には、上記ステップ3〜ステップ
6の処理を少なくとも3波長以上、波長毎に行う。
【0031】その後、ステップ7で、上記ステップ3〜
ステップ6の結果を波長に対し積分して、観察に用いる
波長域における被写体の像の強度分布を求める。
【0032】なお、以上の説明では、光学系の性能の計
算と、2次元コンボリューションとの2回の計算で、被
写体の像の2次元的な強度分布を求めるようにしている
が、光線追跡法等を用い1回の計算で、被写体の像の2
次元的な強度分布を求めるようにしてもよい。
【0033】次に、ステップ8で、記憶装置17に記憶
された上記ステップ5の計算結果に対して、撮像素子の
離散サンプリングに相当する計算を行う。この計算は、
被写体の像の2次元的な強度分布の計算結果を離散的に
サンプリングするもので、これにより撮像素子の各画素
の出力に相当する値を求める。
【0034】その後、ステップ9で、予測しようとする
製品の処理回路での処理に相当する回路処理計算を行
う。この回路処理計算は、図7に示すように、複数の計
算ステップに分かれている。先ず、図7に示すステップ
13〜15で、図3のステップ2で保存した電気系の入
力データを読み込んで、電気系での処理単位の数と、そ
の順序と、それぞれの単位処理内容を設定する。次に、
その設定された内容に従って、ステップ16で各処理単
位の処理内容を実行する。
【0035】このように、ステップ13〜15で、電気
系での処理単位の数、その順序およびそれぞれの単位処
理内容を設定してから、その設定内容に従ってステップ
16で各処理単位の処理内容を実行するようにすれば、
予測しようとする製品の処理回路での処理内容および処
理順序が異なる場合でも、所要の計算が可能となる。こ
の実施例では、ステップ16で、フィルタリング処理、
加算・減算処理および乗算処理を順次行うものとして、
以下各処理の内容を、図8、9および10を参照して説
明する。
【0036】図8は、フィルタリング処理のフローチャ
ートを示すもので、例えば、ローパスフィルタやバンド
パスフィルタ等の電気的フィルタ回路処理に相当する計
算を行うものである。先ず、ステップ17で、図3のス
テップ1で入力された電気的フィルタのデータを、後段
のステップ20で行われる1次元離散フーリエ変換の領
域に合わせて、その周波数軸のスケールを変換する。次
に、ステップ18で、1次元離散フーリエ変換する際に
必要な1ライン分のバッファ領域を確保した後、ステッ
プ19でその確保したバッファ領域に処理対象のデータ
を設定する。その後、ステップ20で、バッファ領域に
設定されたデータに対して1次元離散フーリエ変換を行
う。この実施例では、1次元離散フーリエ変換を、高速
フーリエ変換(FFT)を用いて行う。この1次元離散
フーリエ変換により、実空間上の処理対象のデータを、
周波数空間上のデータに置き換える。
【0037】次に、ステップ21で、ステップ17で設
定したフィルタの周波数特性を掛け合わせる。その後、
ステップ22で、1次元離散フーリエ逆変換を行って、
周波数空間上のデータを実空間上のデータに戻し、その
データを、次のステップ23で電気的なフィルタ回路処
理後のデータとして、記憶装置17に格納する。以上の
ステップ19〜ステップ23の処理を、電子撮像装置の
ライン数分だけ繰り返し行う。
【0038】図9は、加算・減算処理のフローチャート
を示すもので、ある信号と別の信号とを合成(加算また
は減算)する計算を行うものである。先ず、ステップ2
4で、計算に必要なそれぞれ1ライン分のバッファ領域
1,2を確保する。次に、ステップ25,26で、処理
対象データをバッファ領域1に、そのデータに対して加
算または減算するデータをバッファ領域2にそれぞれ設
定する。その後、ステップ27で、バッファ領域1のデ
ータに対してバッファ領域2のデータを加算または減算
して、その結果を、次のステップ28で信号データとし
て記憶装置17に格納する。以上のステップ25〜ステ
ップ28の処理を、電子撮像装置のライン数分だけ繰り
返し行う。
【0039】図10は、乗算処理のフローチャートを示
すもので、増幅回路に相当する計算を行うものである。
先ず、ステップ29で、図3のステップ1で入力された
増幅率データを読み込んで、次のステップ30でその増
幅率を処理対象データに掛け合わせる。この処理を電子
撮像装置のライン数だけ繰り返し行う。
【0040】以上のように、この実施例では、図7のス
テップ16での各処理を、画像の1ライン毎に順次1次
元処理して行う。なお、電子撮像装置の処理回路では、
そのほとんどがステップ16で示した3つの処理を行う
ようにしているが、計算対象の処理回路によっては、さ
らに処理を増やすこともできる。
【0041】図3において、ステップ9での回路処理計
算が終了したら、その処理結果を、次のステップ10
で、R(赤)、G(緑)およびB(青)の三つの強度分
布に変換する。図11は、このステップ10での処理の
詳細なフローチャートを示すものである。図11におい
て、ステップ31〜33は、電子撮像装置の処理回路で
のマトリックス回路処理に相当する。この処理では、先
ず、ステップ31で、図3のステップ1で入力されたマ
トリックス回路のマトリックスデータを計算機16のメ
モリに設定し、次にステップ32で計算対象データを設
定する。その後、ステップ33でマトリックスデータを
演算する。
【0042】ここで、計算対象の電子撮像装置が、いわ
ゆる単板カメラの場合は、ステップ32で設定されるデ
ータは、輝度信号と色信号との2つの色差信号に相当す
る。また、計算対象の電子撮像装置が、いわゆる3板カ
メラまたは面順次式カメラの場合には、ステップ32で
設定されるデータはRGBの信号データとなり、ステッ
プ31で設定されるマトリックスデータは基本行列とな
り、ステップ33の処理は事実上行わない。
【0043】次に、ステップ34で、表示装置18、例
えばCRTディスプレイ装置のRGB各々の発光強度
と、計算対象の電子撮像装置が使用するモニタのRGB
各々の発光強度との比を計算した後、ステップ35でそ
の計算した各色についての発光強度比を信号データに乗
算する。これらステップ34および35の処理は、表示
装置によって色の再現性が異なることを考慮したもの
で、このような補正処理を行うことにより、計算結果の
精度を向上することができる。
【0044】その後、図3において、ステップ10でモ
ニタ上のRGB強度分布に変換した各色のデータを、次
のステップ11で画像データとして記憶装置17に保存
し、その保存された画像データをステップ12で表示装
置18に表示する。ここで、表示装置18に表示される
画像は、入力されたデータをもとに、電子撮像装置の設
計時点で製品化した場合の最終的な画像となる。
【0045】このように、この実施例によれば、入力装
置15から電子撮像装置の設計データを入力するだけ
で、製品化した場合の最終的な画像を表示装置18に表
示することができるので、設計したものが、製品として
求める仕様を満たすか、否かを確認する評価作業を、試
作品を製作する以前に容易に行うことができる。また、
設計変更が生じた場合には、保存した入力データの一部
を変更するだけで、設計変更した場合に製品状態の最終
的な画像がどのようになるかを、直ちに予測することが
できる。
【0046】図12は、この発明の第2実施例を示すも
のである。このシミュレーション装置は、入力装置1
9、計算機20、表示装置21、フルカラープリンタ2
2、D/A変換器23およびTVモニタ24を有し、計
算機20での計算結果を表示装置21に表示すると共
に、必要に応じてフルカラープリンタ22でハードコピ
ーとして出力し、さらにD/A変換器23を経てTVモ
ニタ24に表示するようにしたものである。
【0047】ここで、入力装置19は、第1実施例と同
様に、例えば、キーボードをもって構成し、これにより
予測すべき電子撮像装置を構成する光学系および電気系
の設計データ等を入力する。また、計算機20について
も、第1実施例と同様に、専用の計算機、あるいは汎用
計算機やパーソナルコンピュータまたはワークステーシ
ョンをもって構成し、該計算機20により、入力装置1
9からの入力データに基づいて、光学系による被写体の
像の強度分布を計算すると共に、その像に対して電子撮
像装置の処理回路における処理に相当する画像処理を行
うようにする。なお、この実施例では、計算機20内
に、一つまたは複数の磁気ディスクからなる磁気記憶装
置を設けて、この磁気記憶装置に入力装置19から入力
されたデータや、計算結果等を保存するようにする。ま
た、表示装置21は、例えば、CRTディスプレイ装置
を用い、TVモニタ24は、予測すべき電子撮像装置が
実際に使用し得るものを用いる。
【0048】図13は、この実施例で予測する電子撮像
装置の構成を示すものである。この電子撮像装置は、一
般に3板式カメラと呼ばれるもので、被写体51の像
を、光学系52および3色分解プリズム53を経てR,
G,Bの3色の像に分解して、それぞれCCD等よりな
る撮像素子54R,54G,54B上に結像させる。こ
れら撮像素子54R,54G,54Bの画像信号出力
は、対応するメモリ55R,55G,55Bにそれぞれ
取り込み、その各メモリに取り込まれた画像信号を読み
出して、ローパスフィルタ回路56、ホワイトバランス
回路57、ガンマ回路・knee回路58等で所要の処
理を施してTVモニタ59に供給することにより、被写
体51の画像をTVモニタ59上で観察するようにす
る。
【0049】以下、図12に示すシミュレーション装置
の動作を、図13に示す構成の電子撮像装置をその設計
データから評価する場合について、図14〜図17を参
照して詳細に説明する。図14は、この実施例の全体の
動作を示すフローチャートである。図14において、ス
テップ101〜ステップ106までの処理は、図3の第
1実施例におけるステップ1〜ステップ6とほぼ同様で
ある。ただし、この実施例では、計算処理を簡略化する
ために、第1実施例とは異なり、ステップ103〜ステ
ップ106の処理を波長毎に繰り返し行わない。これ
は、光学系の波長毎の性能の差が少ない場合は、波長毎
に強度分布を計算しなくても、かなり精度のよい予測が
可能だからである。このため、この実施例では、ステッ
プ103で、複数波長の性能を考慮したいわゆる白色の
PSFを求める。この計算手法については、例えば前述
した文献等に記載され、公知であるので、ここでは説明
を省略する。また、ステップ104では、基準波長での
理想結像の場合の被写体の像を求める。
【0050】次に、ステップ107で、図3に示したス
テップ8と同じ処理により、CCD等の撮像素子のサン
プリングに相当する計算を行う。なお、この実施例で
は、図3のステップ7に相当する処理は行わない。
【0051】その後、ステップ108で、図13に示し
た計算対象の電子撮像装置が白い被写体を撮像したとき
に、RGBそれぞれの撮像素子54R,54G,54B
の出力信号を同じ大きさにするために、RGB各信号に
かける増幅率(これをホワイトバランスの係数と呼ぶ)
を計算する。図15は、このステップ108での詳細な
処理フローを示すものである。
【0052】図15において、先ず、ステップ115
で、光学系52の分光透過率、照明系の分光強度分布、
撮像素子54R,54G,54Bの分光感度分布および
各色フィルタの分光透過率に基づいて、白い被写体51
からの光が、RGB各々のフィルタを通して撮像素子5
4R,54G,54Bに入射したときの、各撮像素子5
4R,54G,54Bの出力信号の大きさを波長毎に積
分して求める。次に、ステップ116で、RGB各々の
出力信号の大きさを、それぞれRC,GC,BCという
変数に設定する。その後、ステップ117〜ステップ1
19で、Gの出力信号の大きさを1としたときの、R,
Bの出力信号を計算して、それぞれの値をRGBのホワ
イトバランスの係数とする。
【0053】次に、RGBの各信号に対して、図14の
ステップ109〜ステップ113の処理を行って、3板
式カメラにおけるRGBのそれぞれの出力信号に相当す
る画像データを得る。すなわち、先ず、ステップ109
で、ステップ107で計算された各撮像素子54R,5
4G,54Bの出力信号に相当するデータに対して、図
11で説明した処理を行って撮像素子直前のRGBフィ
ルタの分光透過率データを、各波長について積分して、
被写体51を撮像したときに撮像素子54R,54G,
54Bからそれぞれ出力されるRGB信号を得る。
【0054】その後、ステップ110で、ステップ10
9で求めたそれぞれの信号データの値に、ステップ10
8で求めたホワイトバランスの係数を掛け合わせて、ホ
ワイトバランスをとる。
【0055】次に、ステップ111で、図13に示した
信号の帯域を制限するローパスフィルタ回路56に相当
する計算処理を行う。このステップ111での詳細な処
理フローを図16に示す。この処理は、第1実施例で説
明した図8の処理と同様で、先ず、ステップ120で、
入力されたローパスフィルタのデータを、後段のステッ
プ123で行われる1次元離散フーリエ変換の領域に合
わせて、その周波数軸のスケールを変換する。次に、ス
テップ121で、1次元離散フーリエ変換する際に必要
な1ライン分のバッファ領域を確保した後、ステップ1
22で、その確保したバッファ領域に処理対象のデータ
を設定する。その後、ステップ123で、バッファ領域
に設定されたデータに対して1次元離散フーリエ変換を
行う。この実施例でも、1次元離散フーリエ変換を、高
速フーリエ変換(FFT)を用いて行う。この1次元離
散フーリエ変換により、実空間上の処理対象のデータ
を、周波数空間上のデータに置き換える。
【0056】次に、ステップ124で、ステップ120
で設定したフィルタの周波数特性を掛け合わせる。その
後、ステップ125で、1次元離散フーリエ逆変換を行
って、周波数空間上のデータを実空間上のデータに戻
し、そのデータを、次のステップ126で電気的なフィ
ルタ回路処理後のデータとして、計算機20内の磁気記
憶装置に格納する。以上のステップ122〜ステップ1
26までの処理を、電子撮像装置のライン数分だけ繰り
返し行う。
【0057】次に、図14のステップ112で、図13
のγ回路・knee回路58の信号処理に相当する計算
処理を行う。図17は、その詳細な処理フローを示すも
ので、先ず、ステップ127で、入力されたγ回路の入
出力特性と、knee回路の入出力特性とを掛け合わせ
て、γ回路およびknee回路のトータルの入出力特性
を計算して、計算機20内のメモリに格納する。次に、
ライン毎に、ステップ128で、この処理までに計算さ
れた各々の画像データを入力データとして、ステップ1
27で求めた入出力特性から出力データの値を求め、そ
の出力データを次のステップ129で信号データ、すな
わちγ回路・knee回路58の通過後のデータとして
設定する。以上のステップ128および129の処理
を、画像の各ライン毎に、そのライン上のデータ数分だ
け繰り返し行う。
【0058】次に、図14のステップ113で、ステッ
プ112までに計算されたデータを、計算機20内の磁
気記憶装置に画像データとして保存する。以上のステッ
プ109〜ステップ113の処理を、RGBの3色分繰
り返し行うことにより、RGBの画像データを得、その
画像データを次のステップ114で、表示装置21に表
示すると共に、D/A変換器23を経てTVモニタ24
に表示し、さらに必要に応じてフルカラープリンタ22
にハードコピーとして出力する。
【0059】ここで、表示装置21およびTVモニタ2
4に表示される画像は、入力されたデータをもとに、電
子撮像装置の設計時点で製品化した場合の最終的な画像
となる。したがって、この実施例によれば、図13に示
す構成の3板式カメラの設計データを入力装置19から
入力するだけで、製品化した場合の最終的な画像を表示
装置21およびTVモニタ24上で観察することができ
るので、設計したものが製品として求める仕様を満たす
か否かを確認する評価作業を、試作品を製作することな
く行うことができる。しかも、TVモニタ24として、
予測すべき電子撮像装置が実際に使用し得るものを用い
ているので、より精度の高い予測が可能となる。また、
設計変更が生じた場合は、保存された入力データの一部
を変更するだけで、設定変更した場合の製品状態の最終
的な画像がどのようになるかを、直ちに予測することが
できる。
【0060】なお、第2実施例では、図13に示す3板
式カメラについて予測するようにしたが、この実施例
は、RGBの光を順次照射して、それぞれの画像をRG
Bの画像として表示する、いわゆる面順次式カメラの場
合でも、同様に計算して評価することができる。この場
合には、図14のステップ109おいて、各フィルタの
分光透過率データとして、面順次式カメラのRGB照明
用のRGBフィルタの分光透過率データを用いる。ま
た、この実施例では、計算結果をTVモニタ24に画像
として表示するようにしたが、TVモニタ24に代えて
波形モニタやオシロスコープ等を用いて、計算結果をグ
ラフのような数値として表示することもできる。
【0061】この発明の第3実施例では、図2に示した
構成のシミュレーション装置を用いて、図18に示す構
成の電子撮像装置を、その設計データから評価する。図
18に示す電子撮像装置は、一般に単板式カメラと呼ば
れるもので、被写体61の像を、光学系62およびフィ
ルタ63を経てCCD等よりなる撮像素子64上に結像
させる。この撮像素子64の出力信号は、輝度信号生成
回路65および色差信号生成回路66にそれぞれ供給し
て、輝度信号Yおよび色差信号CR,CBを生成し、輝
度信号Yをγ回路・knee回路67を経てNTSC合
成回路68に供給し、色差信号CRおよびCBをホワイ
トバランス回路69を経て色信号合成回路70に供給し
て色信号Cを得、この色信号CをNTSC合成回路68
に供給する。
【0062】NTSC合成回路68では、輝度信号Yお
よび色信号Cに基づいてNTSC信号を生成し、そのN
TSC信号をYC分離回路71に供給する。YC分離回
路71では、NTSC信号を再び輝度信号Yおよび色信
号Cに分離し、輝度信号Yをマトリックス回路72に、
色信号Cを色復調回路73にそれぞれ供給する。色復調
回路73では、色信号Cに基づいて色差信号CRおよび
CBを復調してマトリックス回路72に供給する。マト
リックス回路72では、YC分離回路71からの輝度信
号Yおよび色復調回路73から色差信号CR,CBに基
づいてRGBの各画像信号を生成し、これらの画像信号
をTVモニタ74に供給することにより、被写体61の
画像をTVモニタ74上で観察するようにする。
【0063】以下、図18に示す構成の電子撮像装置を
その設計データから評価する場合について、図2に示す
シミュレーション装置および図19〜図24に示すフロ
ーチャートを参照しながら詳細に説明する。図19は、
この実施例の全体の動作を示すフローチャートである。
図19において、ステップ201〜ステップ207まで
は、図14に示した第2実施例における処理フローのス
テップ101〜ステップ107とほぼ同様である。ただ
し、この実施例では、ステップ206において、図18
に示した撮像素子64の直前に配置するフィルタ63の
分光透過率も考慮する。
【0064】ステップ207までの処理が終了したら、
次に、ステップ208で、撮像素子64の出力信号から
輝度成分のみを取り出して、輝度信号に相当するデータ
を計算する。図20は、この輝度信号計算の詳細な処理
フローを示すものである。図20から明らかなように、
ステップ215〜ステップ221の処理は、図16に示
す第2実施例におけるローパスフィルタ回路計算の処理
(図16のステップ120〜ステップ126)とほぼ同
じである。この輝度信号の計算処理により、計算対象と
する単板式カメラが、ある周波数帯域以上を減衰させる
ローパスフィルタを通すことで、撮像素子64の出力信
号から輝度信号を生成する。なお、単板式カメラによっ
ては、加算回路および遅延回路を組み合わせて輝度信号
を生成するものもあるが、このような単板式カメラに対
してこの実施例を適用する場合には、図20のステップ
215〜ステップ221に示す処理を、加算回路および
遅延回路に相当する計算処理に置き換えればよい。
【0065】次に、図19のステップ209で、撮像素
子64の出力信号から、色信号に相当するデータを計算
する。図21は、この色信号計算の詳細な処理フローを
示すものである。図21から明らかなように、ステップ
222からステップ230までの処理は、図20に示し
たローパスフィルタ回路計算の処理において用いたロー
パスフィルタデータの代わりに、ある周波数帯域幅のみ
を通過させるバンドパスフィルタのデータを用いて、ラ
イン毎に、i番目のデータとi+2番目のデータとを加
算した色差信号CRと、i+1番目のデータとi+3番
目のデータとを加算した色差信号CBとを設定するよう
にしたものである。これは、この実施例において計算の
対象とする単板式カメラが、ある周波数帯域幅のみを通
過させるバンドパスフィルタを通すことで、撮像素子6
4の出力信号から色信号を生成することに対応する。な
お、単板式カメラによっては、減算回路および遅延回路
を組み合わせて色信号を生成するものもあるが、このよ
うな単板式カメラの場合には、図21に示す処理を、減
算回路および遅延回路に相当する計算処理に置き換えれ
ばよい。
【0066】その後、ステップ231で、光学系62の
分光透過率、照明系の分光強度分布、撮像素子64の分
光感度分布および各色フィルタの分光透過率に基づい
て、白い被写体61からの光が、各々のフィルタを通し
て撮像素子64に入射したときの、撮像素子64の出力
信号の大きさを波長毎に積分して求める。次に、ステッ
プ232で、各フィルタの積分値の比から、色差信号C
R,CBに対するホワイトバランスの係数、すなわち白
い被写体61を撮像したときに、二つの色差信号の大き
さが0になるような係数を計算する。その後、各ライン
毎に、ステップ233およびステップ234で、各色差
信号CR,CBに、対応するホワイトバランスの係数を
掛け合わせる。
【0067】以上の図21に示す処理により、図18に
示す電子撮像装置において、撮像素子64の出力信号か
ら2つの色差信号CR,CBを生成する処理に相当する
計算を行う。
【0068】次に、図14のステップ210により、先
のステップ208およびステップ209で計算されたデ
ータを合成して、図13に示す電子撮像装置の色信号合
成回路70およびNTSC合成回路68における処理に
相当する計算を行う。図22は、かかるNTSC信号計
算の処理フローを示すもので、先ず、ライン毎に、ステ
ップ235で、2つの色差信号を3.58MHzで周波
数変調して、1つの色信号を計算する。次に、ステップ
236で、計算して得た色信号と、図19のステップ2
08で計算して得た輝度信号とを足し合わせて、NTS
C信号に相当するデータを計算する。
【0069】その後、図19のステップ211で、先の
ステップ210で計算して得たNTSC信号に相当する
データを、再び輝度信号および色信号に相当するデータ
に戻す。この処理は、図18に示す電子撮像装置のYC
分離回路71での処理に相当する。図23は、かかるY
C分離計算における詳細な処理フローを示すもので、ス
テップ237〜ステップ243までの処理は、図21の
ステップ222〜ステップ228の処理とほぼ同じであ
り、ステップ244〜ステップ250までの処理は、図
20のステップ215〜ステップ221までの処理とほ
ぼ同じである。すなわち、このYC分離計算処理では、
ローパスフィルタのデータとバンドパスフィルタのデー
タとを用いて、図19のステップ210で処理されたN
TSC信号に相当するデータを、輝度信号および色信号
に相当するデータに分離する。
【0070】なお、この実施例では、電気的フィルタの
特性データとして、ローパスフィルタとバンドパスフィ
ルタとのデータを用いてYC分離計算処理を行っている
が、計算対象とする電子撮像装置の処理によっては、櫛
形フィルタ等の他のフィルタを用いる場合がある。この
ような場合には、使用するフィルタのデータを変更する
ことで、容易に対処することができる。また、電子撮像
装置によっては、図18のYC分離回路71を加算回
路、減算回路および遅延回路の組み合わせで構成するも
のもあるが、このような電子撮像措置に対して計算を行
う場合には、図23の処理を、同様に加算回路、減算回
路および遅延回路に相当する処理に置き換えればよい。
【0071】次に、図19のステップ212で、先のス
テップ211で計算した輝度信号および色信号に相当す
るデータから、マトリックス計算によりR,G,Bの3
つのデータを得る。この処理は、図18に示す色復調回
路73およびマトリックス回路72での処理に相当す
る。図24は、かかるマトリックス計算の詳細な処理フ
ローを示すものである。図24から明らかなように、こ
のマトリックス計算処理は、第1実施例の図11に示し
た処理(ステップ31〜ステップ35)とほぼ同じであ
る。
【0072】すなわち、このマトリックス計算処理で
は、先ず、ステップ251で、図19のステップ1で入
力されたマトリックス回路72のマトリックスデータを
計算機16のメモリに設定する。次に、ステップ252
で、図19のステップ211で計算した色信号を、2つ
の色差信号に相当するデータに分解した後、ステップ2
53で、RGBの各色について、各ライン毎に、入力さ
れたマトリックスデータと、ステップ211で計算した
輝度信号に相当するデータおよび直前のステップ252
で分離した2つの色差信号に相当するデータとに基づい
て、R,G,Bの3つの信号に相当するデータを演算す
る。
【0073】次に、第1実施例と同様にして、ステップ
254で、表示装置18のRGB各々の発光強度と、計
算対象の電子撮像装置が使用するモニタのRGB各々の
発光強度との比を計算した後、ステップ255でその計
算した各色についての発光強度比を信号データに乗算す
る。
【0074】その後、図19のステップ213で、ステ
ップ212で計算したRGB3つの信号に相当するデー
タを、3つの画像データとして記憶装置17に保存し、
その保存した画像データを次のステップ214で表示装
置18に表示する。ここで、表示装置18に表示される
画像は、入力されたデータをもとに、電子撮像装置の設
計時点で製品化した場合の最終的な画像となる。
【0075】このように、この実施例によれば、図18
に示す単板式カメラの設計データを図2において入力装
置15から入力するだけで、製品化した場合の最終的な
画像を表示装置18上で観察することができるので、設
計したものが製品として求める仕様を満たすか否かを確
認する評価作業を、試作品を製作する以前に行うことが
できる。また、設計変更が生じた場合には、保存されて
いる入力データの一部を変更するだけで、設計変更した
場合の製品状態の最終的な画像がどのようになるかを直
ちに予測できる。さらに、この実施例では、図19のス
テップ210、211および212において、NTSC
信号計算処理、YC分離計算処理およびマトリックス計
算処理を行っているので、NTSC信号を用いる場合に
発生するモアレについても予測が可能である。
【0076】なお、NTSC信号を介在させる装置は、
図18に示す単板式カメラだけでなく、図13に示した
ような3板式カメラやその他の撮像装置にもあるが、こ
のような撮像装置を計算対象とする場合には、電気回路
処理に相当する計算の中に、図19のステップ210〜
ステップ212の処理を加えればよい。また、これとは
逆に、図18に示した単板式カメラの中には、NTSC
信号を介在させずに、色信号と輝度信号とを直接TVモ
ニタ等の表示装置へ出力するものもあるが、このような
撮像装置を計算対象とする場合には、図19のステップ
210〜ステップ212の処理を省略すればよい。
【0077】
【0078】
【発明の効果】以上のように、第1の発明によれば、電
子撮像装置の設計データから、電子撮像装置の最終的な
製品の画像を予測することができるので、従来試作品を
製作して行っていた評価作業を、電子撮像装置の設計時
点で行うことができる。したがって、電子撮像装置の製
品開発における試作品製作の回数を削減でき、製品化に
かかるコストおよび開発期間を大幅に削減することがで
きると共に、製品開発を効率良く行うことができる。ま
た、試作品等を製作することなく、製品状態の画像を予
測できるので、設計段階では存在しない撮像素子等を用
いた場合の画像を即座に予測でき、設計段階以前の製品
企画段階でも非常に有用である。
【0079】また、第2の発明によれば、シミュレーシ
ョン装置を、例えば市販のパーソナルコンピュータをも
って構成することができるので、簡単かつ安価にでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の電子撮像装置のシミュレーション装
置の概念図である。
【図2】この発明の第1実施例を示す図である。
【図3】第1実施例の全体の動作を示すフローチャート
である。
【図4】撮像素子に関する入力データ例を示す図であ
る。
【図5】処理回路内の回路特性を示す入力データ例を示
す図である。
【図6】被写体の分光反射率の入力データ例を示す図で
ある。
【図7】図3に示す回路処理計算の詳細を示すフローチ
ャートである。
【図8】図7に示すフィルタリング処理の詳細を示すフ
ローチャートである。
【図9】同じく、加算・減算処理の詳細を示すフローチ
ャートである。
【図10】同じく、乗算処理の詳細を示すフローチャー
トである。
【図11】図3に示すモニタ上のRGB強度分布変換処
理の詳細を示すフローチャートである。
【図12】この発明の第2実施例を示す図である。
【図13】第2実施例で計算対象とする電子撮像装置の
一例の構成を示す図である。
【図14】第2実施例の全体の動作を示すフローチャー
トである。
【図15】図14に示すホワイトバランスの係数計算処
理の詳細を示すフローチャートである。
【図16】同じく、ローパスフィルタ回路計算処理の詳
細を示すフローチャートである。
【図17】同じく、γ・knee回路計算処理の詳細を
示すフローチャートである。
【図18】この発明の第3実施例で計算対象とする電子
撮像装置の一例の構成を示す図である。
【図19】第3実施例の全体の動作を示すフローチャー
トである。
【図20】図19に示す輝度信号計算処理の詳細を示す
フローチャートである。
【図21】同じく、色信号計算処理の詳細を示すフロー
チャートである。
【図22】同じく、NTSC信号計算処理の詳細を示す
フローチャートである。
【図23】同じく、YC分離計算処理の詳細を示すフロ
ーチャートである。
【図24】同じく、マトリックス計算処理の詳細を示す
フローチャートである。
【図25】電子撮像装置の一般的な構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
9 入力装置 10 演算制御装置 11 記憶装置 12 表示装置 13 第1の計算手段 14 第2の計算手段 15 入力装置 16 計算機 17 記憶装置 18 表示装置 19 入力装置 20 計算機 21 表示装置 22 フルカラープリンタ 23 D/A変換器 24 TVモニタ 51 被写体 52 光学系 53 3色分解プリズム 54R,54G,54B 撮像素子 55R,55G,55B メモリ 56 ローパスフィルタ回路 57 ホワイトバランス回路 58 ガンマ回路・knee回路 59 TVモニタ 61 被写体 62 光学系 63 フィルタ 64 撮像素子 65 輝度信号生成回路 66 色差信号生成回路 67 γ回路・knee回路 68 NTSC合成回路 69 ホワイトバランス回路 70 色信号合成回路 71 YC分離回路 72 マトリックス回路 73 色復調回路 74 TVモニタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 Y. Mizuguchi et a l.,Development of an image simulatio n software,Proceed ings of IEEE Instr umentation and Mea surement Technolog y Conference 1994,米 国,IEEE,1994年 5月12日,vo l. 3,p1157−1159 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 17/50 JSTPLUSファイル(JOIS)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体の像を光学系を介して撮像素子上
    に結像させ、その出力信号を処理回路により処理して画
    像信号を生成する電子撮像装置をシミュレーションする
    にあたり、 前記光学系の特性を示すパラメータに基づいて被写体の
    像を計算する工程と、 その被写体の像の計算結果をサンプリングする計算を行
    う工程と、 そのサンプリングされた計算結果を 、前記撮像素子およ
    び処理回路のそれぞれの特性を示すパラメータに基づい
    て計算して画像処理する工程と、 その画像処理した結果を出力する工程とを有することを
    特徴とする電子撮像装置のシミュレーション方法。
  2. 【請求項2】 被写体の像を光学系を介して撮像素子上
    に結像させ、その出力信号を処理回路により処理して画
    像信号を生成する電子撮像装置をシミュレーションする
    装置であって、 前記光学系、撮像素子および処理回路のそれぞれの特性
    を示すパラメータを入力する入力手段と、 この入力手段から入力された前記光学系の特性を示すパ
    ラメータに基づいて被写体の像を計算する第1の計算手
    段と、 この第1の計算手段での計算結果をサンプリングする計
    算を行うサンプリング処理手段と、 前記サンプリング処理手段での計算結果を 、前記入力手
    段から入力された前記撮像素子および処理回路のそれぞ
    れの特性を示すパラメータに基づいて計算して画像処理
    する第2の計算手段と、 この第2の計算手段での計算結果を出力する出力手段と
    を有することを特徴とする電子撮像装置のシミュレーシ
    ョン装置。
  3. 【請求項3】 前記出力手段が、画像表示装置であるこ
    とを特徴とする請求項2記載の電子撮像装置のシミュレ
    ーション装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のシミュレーション装置に
    おいて、 前記第1の計算手段は、 前記入力手段から入力された前記光学系の特性を示すパ
    ラメータに基づいて、該光学系の結像性能を計算する結
    像性能計算手段と、 その計算した結像性能を用いて、前記光学系の結像作用
    による被写体の像を計算する被写体像計算手段とを有す
    ることを特徴とする電子撮像装置のシミュレーション装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のシミュレーション装置に
    おいて、 前記被写体像計算手段は、多次元離散フーリエ変換処理
    手段を有することを特徴とする電子撮像装置のシミュレ
    ーション装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のシミュレーション装置に
    おいて、 前記多次元離散フーリエ変換処理手段は、像面を複数の
    場所に分割し、該複数の場所毎に多次元離散フーリエ変
    換処理を行うよう構成されていることを特徴とする電子
    撮像装置のシミュレーション装置。
  7. 【請求項7】 請求項2記載のシミュレーション装置に
    おいて、 前記第1の計算手段は、光線追跡法によって前記光学系
    で形成される被写体の像を計算する手段を有することを
    特徴とする電子撮像装置のシミュレーション装置。
  8. 【請求項8】 請求項2記載のシミュレーション装置に
    おいて、 前記第2の計算手段は、その処理を順次1次元毎に行う
    よう構成されていることを特徴とする電子撮像装置のシ
    ミュレーション装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のシミュレーション装置に
    おいて、 前記第2の計算手段は、1次元離散フーリエ変換処理手
    段を有することを特徴とする電子撮像装置のシミュレー
    ション装置。
  10. 【請求項10】 請求項2記載のシミュレーション装置
    において、 前記第2の計算手段は、計算対象の表示装置の特性に基
    づいて画像処理する表示装置計算手段を有することを特
    徴とする電子撮像装置のシミュレーション装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のシミュレーション装
    置において、 前記表示装置計算手段は、計算対象の表示装置の特性と
    シミュレーション装置に接続された表示装置の特性とに
    基づいて、シミュレーション装置に接続された表示装置
    で表示される結果を補正する計算処理手段を有すること
    を特徴とする電子撮像装置のシミュレーション装置。
  12. 【請求項12】 請求項4記載のシミュレーション装置
    において、 前記被写体像計算手段は、PSFと理想結像の強度分布
    との2次元コンボリューションにより被写体の像を計算
    することを特徴とする電子撮像装置のシミュレーション
    装置。
  13. 【請求項13】 請求項4記載のシミュレーション装置
    において、 前記第1の計算手段は、処理を波長毎に行うことを特徴
    とする電子撮像装置のシミュレーション装置。
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Y. Mizuguchi et al.,Development of an image simulation software,Proceedings of IEEE Instrumentation and Measurement Technology Conference 1994,米国,IEEE,1994年 5月12日,vol. 3,p1157−1159

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