JP5484015B2 - 撮像装置、撮像方法、及びプログラム - Google Patents

撮像装置、撮像方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、撮像装置、撮像方法、及びプログラムに関し、カラーフィルタを有する撮像装置に用いて好適なものである。
一般に、撮像管及び固体撮像素子に代表される撮像素子は、撮像装置に広く用いられている。特に、単管又は単板(Single Sensor)カラー撮像装置に使用されるカラー撮像素子は、以下の3つの特徴をもつため、撮像装置の主流になっている。
1.1つの撮像素子でカラー撮像装置を構成できるため、色分離プリズムが不要でレンズの小型化が可能である。
2.レジストレーションなど多板式の撮像素子のような各種調整の必要がない。
3.消費電力が小さいなど多くの特徴を有し、カラー撮像装置の小型化、省電力化に多くの貢献を果している。
このようなカラー撮像素子は、いずれも1つの受光面で色情報を得るため、色フィルタを用いて受光平面内で色変調(カラーフィルタ処理)を行っている。例えばR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の3色のカラーフィルタを所定の規則的配列で各光電変換素子(画素)上に張り付けることで、画素毎に異なる分光感度を持たせている。したがって、被写体を撮像して得られた映像信号には、カラーフィルタ配列に従った点順次の色情報が含まれており、配列に従って各色のカラーフィルタに対応した信号毎に分離し、分離した信号を取り出すことで色情報を取り出せる。輝度信号(Y信号)を得るためにはRGB情報がすべて必要であるから、1画素の輝度情報を得るには最低3画素(RGB各1画素ずつ)を必要とし、輝度解像度は犠牲になるものの1つの撮像素子でカラー撮像を行うことができるようになっている。
このようなカラー撮像素子において、ダイナミックレンジを向上させるために、RGBの各々について透過率の異なる2種類のカラーフィルタを作成し、計6色のカラーフィルタを配列する技術が提案されている(例えば特許文献1参照。)。また、ベイヤー(Bayer)配列等のように規則的なカラーフィルタ配列を用いた空間サンプリングを行うと、偽解像、いわゆるモアレの発生を伴う問題が発生する。モアレの問題を解決するため、カラーフィルタ配列をランダムに配列し、さらにランダムにモザイク配列された画素値情報から例えばRGBの独立プレーン情報を得るための補間処理法が提案されている(例えば特許文献2参照。)。
特開2000−316169号公報 特開2000−69491号公報
しかしながら、特許文献1に記載の透過率の異なるフィルタを配列する方法では、カラーフィルタを規則的に配列するため、その配列による空間サンプリングに基づいた偽解像(色モアレ)が発生してしまう問題があった。特に、ダイナミックレンジを向上させるためにフィルタ数を増やす場合には、空間的なサンプリング周波数が低下してしまうために各カラーフィルタの配列の空間周波数特性が低周波数側に寄ってしまい、モアレが発生し易くなる。このため、従来の単板カラー撮像装置は、画質確保のために光学ローパスフィルタを必須としており、これが画像の解像度低下の原因となっていた。また、特許文献2に記載のようにカラーフィルタ配列をランダムにすることでモアレの発生を抑えることができるが、画像の空間周波数に低周波数成分が含まれることになり、視覚的に目障りなノイズを引き起こす問題があった。
本発明は、透過率の異なるカラーフィルタを用いてダイナミックレンジを向上させる場合に、色モアレの発生を低減し、かつノイズを抑制することを目的とする。
本発明に係る撮像装置は、光電変換素子群と、複数色のカラーフィルタとを有し、前記カラーフィルタが前記光電変換素子群に対して配置された撮像素子を備え、前記カラーフィルタは、前記複数色のうち少なくとも1色では同色で透過率が異なる複数のカラーフィルタを有し、透過率が異なる前記カラーフィルタの同色における2つ以上の組み合わせでの合計配列の空間周波数成分及び同色のすべての前記カラーフィルタの合計配列の空間周波数成分ともに低周波数領域で略0となり、高周波数領域で帯域成分を持つように、前記光電変換素子群の各光電変換素子に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、解像度の低下を招くことなく、かつ、色モアレの発生の低減、及びノイズの抑制を実現することができる。
第1の実施形態に係る撮像装置の構成例を示す図である。 本実施形態における光量と光電変換電荷量との関係を示す図である。 本実施形態でのフィルタ配列決定処理を示すフローチャートである。 第1の実施形態での濃淡合計配列の配列処理を示すフローチャートである。 濃淡合計配列の配列処理を行う機能部の構成例を示す図である。 誤差拡散係数及び累積誤差ラインバッファの例を示す図である。 本実施形態における濃淡合計配列及び濃G・淡Gのフィルタ配列の一例を示す図である。 本実施形態での濃フィルタ、淡フィルタの配列処理を行う機能部の構成例を示す図である。 濃フィルタ、淡フィルタの配列処理を示すフローチャートである。 本実施形態における撮像装置の動作例を示すフローチャートである。 本実施形態での画像補間処理を示すフローチャートである。 G飽和率と値a(GS)との関係の一例を示す図である。 画素補間用ディジタルフィルタを説明するための図である。 第2の実施形態での濃淡合計配列の配列処理を示すフローチャートである。 濃淡合計配列の配列処理を行う機能部の構成例を示す図である。 第3の実施形態での濃Gフィルタの配列処理を示すフローチャートである。 濃Gフィルタの配列処理を行う機能部の構成例を示す図である。 LPFを適用した結果の周波数特性の一例を示す図である。 LPFにおける遮断周波数の一例を示す図である。 配列の評価値最小化のための編集処理を示すフローチャートである。 編集順序の一例を示す図である。 8×8の初期ランダム画像の一例を示す図である。 (A)は編集ブロックと参照ブロックを説明するための図であり、(B)は交叉を説明するための図であり、(C)は突然変異を説明するための図である。 第3の実施形態での淡Gフィルタの配列処理を示すフローチャートである。 淡Gフィルタの配列処理を行う機能部の構成例を示す図である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について説明する。
[構成]
図1は、第1の実施形態に係る撮像装置1の構成例を示すブロック図である。撮像装置1において、光学部101は、レンズや光学LPF(ローパスフィルタ)等で構成される。カラー撮像素子部102は、モザイク状に複数色配列されたカラーフィルタと、光電変換素子群を有するCCDやCMOS等の撮像素子とから構成される。画素補間部103は、カラー撮像素子部102で取得したモザイク状の被写体像(画像信号)に補間処理を施し、複数枚の独立プレーン画像を得る。画像処理部105は、画素補間部103での処理により得られた独立プレーン画像に対して、色処理、ノイズ低減処理、鮮鋭性向上処理等の画像処理を施す。画素補間パラメータ保持部104は、画素補間に必要なディジタルフィルタパラメータを保持する。画像処理パラメータ保持部106は、画像処理パラメータ(色処理パラメータ、ノイズ低減処理パラメータ、鮮鋭性向上処理パラメータなど)等のデータを保持する。メモリ部107は、画像処理部105にて処理された画像を保持する。表示部108は、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置を有し、撮影中や撮影後、画像処理後の画像等を表示する。なお、画素補間部103は、画素補間パラメータ保持部104に格納された画素補間パラメータを用いて画素補間を行い、画像処理部105は、画像処理パラメータ保持部106に格納された画像処理パラメータを用いて画像処理を行う。データ出力部109には、ケーブル等を介してプリンタを接続したり、メモリカード等の記録媒体を接続したりすることができる。
本実施形態におけるカラー撮像素子部102では、レッド(R)、グリーン(G)、及びブルー(B)の3色について、それぞれ同じ色で透過率の異なる2種類のカラーフィルタが用いられ、計6種類のカラーフィルタが撮像素子に貼り付けられている。すなわち、6種類のカラーフィルタが、撮像素子が有する光電変換素子群の各光電変換素子に対して配置されている。ここで、透過率が低いレッドフィルタを濃Rフィルタ、透過率が高いレッドフィルタを淡Rフィルタと呼ぶ。同様に、透過率が低いグリーンフィルタを濃Gフィルタ、透過率が高いグリーンフィルタを淡Gフィルタと呼び、透過率が低いブルーフィルタを濃Bフィルタ、透過率が高いブルーフィルタを淡Bフィルタと呼ぶ。本実施形態では、一例として濃フィルタの透過率は淡フィルタの透過率の1/2とするが、濃フィルタの透過率と淡フィルタの透過率との比はこれに限定されるものではなく、他の値であっても良い。図2は、本実施形態における光量と光電変換電荷量との関係を示しており、淡フィルタが貼り付けられた撮像素子は、濃フィルタが貼り付けられた撮像素子に比べて1/2の光量において電荷量の飽和点に達する。
カラー撮像素子部102が有するカラーフィルタの配列の決定方法について、図3に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、カラーフィルタを配列する領域(カラー撮像素子部102内の撮像素子についてのカラーフィルタ配置対象領域)に対する濃R/淡R/濃G/淡G/濃B/淡Bそれぞれのカラーフィルタの面積率を決定する(ステップS101)。本実施形態では、視覚感度の比率を考慮して、各フィルタの面積比率を濃R:淡R:濃G:淡G:濃B:淡B=3:3:6:6:1:1とするが、これに限定されるものではない。
次に、決定した各フィルタの面積比率に基づいて、濃淡RGBの6つの各プレーン内の画素値が均一で、6つのプレーンの画素値の合計が255となるような8ビットの面積率画像を作成する(ステップS102)。ここで、ビット数をbnとし、(濃R比率+淡R比率+濃G比率+淡G比率+濃B比率+淡B比率)をSUMAとすると、濃Rの面積率I_RDは以下のようになる。
I_RD=2bn×(濃Rの比率)/SUMA=28×3/20≒38
同様に、淡Rの面積率I_RL、濃Gの面積率I_GD、淡Gの面積率I_GL、濃Bの面積率I_BD、淡Bの面積率I_BLは、それぞれ以下のようになる。
I_RL=2bn×(淡Rの比率)/SUMA=28×6/20≒38
I_GD=2bn×(濃Gの比率)/SUMA=28×3/20≒77
I_GL=2bn×(淡Gの比率)/SUMA=28×3/20≒76
I_BD=2bn×(濃Bの比率)/SUMA=28×1/20≒13
I_BL=2bn×(淡Bの比率)/SUMA=28×1/20≒13
なお、この画像の横幅Wと縦幅Hは配列したいカラー撮像素子の横数、縦数と同じか、それ以上の数とする。
次に、濃淡Rの合計配列、濃淡Gの合計配列、及び濃淡Bの合計配列を後述する方法によって決定する(ステップS103)。濃淡Rの合計配列は、濃Rフィルタと淡Rフィルタとのどちらかが配列される位置を示す。濃淡Gの合計配列は、濃Gフィルタと淡Gフィルタとのどちらかが配列される位置を示す。濃淡Bの合計配列は、濃Bフィルタと淡Bフィルタとのどちらかが配列される位置を示す。その後、濃フィルタ、淡フィルタの配列処理を行う(ステップS104)。この処理では、濃淡Rの合計配列に基づいて、濃Rのカラーフィルタ配列及び淡Rのカラーフィルタ配列を決定する。同様に、濃淡Gの合計配列に基づいて濃Gのカラーフィルタ配列及び淡Gのカラーフィルタ配列を決定し、濃淡Bの合計配列に基づいて濃Bのカラーフィルタ配列及び淡Bのカラーフィルタ配列を決定する。ステップS101〜S104の処理を撮像素子のすべての画素について行うことで、カラーフィルタの配列を決定することができる。
以下に、ステップS103での濃淡合計配列の配列処理について、図4に示すフローチャート及び図5に示すブロック図を参照して説明する。濃淡合計配列の配列処理には、例えばR.Floydらにより提案された誤差拡散法を用いる。
最初に、ステップS201にて、濃淡RGB面積率合計データI_RGBを濃淡RGB合計部301に入力する。濃淡RGB面積率合計データI_RGBは、面積率I_RD、I_RL、I_GD、I_GL、I_BD、I_BLの合計値(I_RGB=I_RD+I_RL+I_GD+I_GL+I_BD+I_BL)であり、本実施形態では255となる。
次に、ステップS202にて、濃淡RG面積率合計データI_RGを濃淡RG配列化部302に入力する。濃淡RG面積率合計データI_RGは、面積率I_RD、I_RL、I_GD、I_GLの合計値(I_RG=I_RD+I_RL+I_GD+I_GL)である。
誤差拡散係数が図6(A)に示すようにK1〜K4の4つの係数を持つ場合、図5に示す濃淡RG配列化部302内の濃淡RG累積誤差ラインバッファ304は、図6(B)に示すように構成される。すなわち、濃淡RG累積誤差ラインバッファ304は、1個の記憶領域E_RG0と入力画像の横画素数Wと同数の記憶領域E_RG(x)(0≦x≦W−1)とを有し、後述する方法で量子化誤差が格納されている。なお、濃淡RG累積誤差ラインバッファ304は、処理開始前にすべて初期値0で初期化されていても良いし、ランダム値で初期化されても良い。
次に、ステップS203にて、濃淡RG累積誤差加算部305で、入力された着目画素における濃淡RG面積率合計データI_RGに濃淡RG面積率合計データの横画素位置xに対応する誤差E_RG(x)が加算される。すなわち、入力された着目画素における濃淡RG面積率合計データI_RGの値は、累積誤差加算後のデータをI_RG'とすると、I_RG'=I_RG+E_RG(x)となる。
次に、ステップS204にて、濃淡RG閾値選択部306が閾値T_RGを選択する。閾値T_RGは、予め一定値(例えば、128など)を設定するようにしても良いし、配列生成遅延を回避するために(I_RGB−I_RG)の値に応じて細かく変更するようにしても良い。
次に、ステップS205にて、濃淡RG量子化部307が、誤差加算後の濃淡RG面積率合計データI_RG'と閾値T_RGとを比較し、以下の規則に従って濃淡RG面積率合計データの配列total_RG及び濃淡Bの合計配列total_Bを決定する。I_RG'<T_RGの場合には、total_RG=0、total_B=1とし、I_RG'≧T_RGの場合には、total_RG=1、total_B=0とする。このようにして、濃淡RG面積率合計データの配列total_RG(量子化値0,1)が決定するとともに、濃淡Bの合計配列total_B(量子化値0,1)が決定する。
なお、total_B=1は、濃Bフィルタ又は淡Bフィルタのどちらかが配列されることを意味し、total_B=0は、濃Bフィルタ及び淡Bフィルタのどちらも配列されないことを意味する。また、total_RG=1は、その位置に、濃Rフィルタ、淡Rフィルタ、濃Gフィルタ、及び淡Gフィルタのうちのいずれか1つが配列されることを意味する。ただし、その場所に濃Rフィルタ、淡Rフィルタ、濃Gフィルタ、及び淡Gフィルタのいずれが配列されるかは確定しない。この時点で確定していることは、濃Rフィルタ、淡Rフィルタ、濃Gフィルタ、淡Gフィルタのどれが配列されるかわからないが、少なくともどれか1つが配列されることが確定しているに過ぎない。total_RG=0は、濃Rフィルタ、淡Rフィルタ、濃Gフィルタ、及び淡Gフィルタのいずれも配列されないことを意味する。
次に、ステップS206にて、濃淡RG誤差演算部308で、誤差加算後の濃淡RG面積率合計データI_RG'と濃淡RG面積率合計データの配列total_RGとの差分Err_RGが計算される。差分Err_RGは、Err_RG(x)=I_RG'−(total_RG×255)として求められる。
次に、ステップS207にて、濃淡RG誤差拡散部309が、横画素位置xに応じて以下のように誤差Err_RG(x)の拡散処理を行う。濃淡RG誤差拡散部309においては、処理画素の縦アドレスyによって処理方向が変わる。
例えば縦アドレスy(0≦y≦H−1)が2で割り切れるとき(y%2=0(%は剰余記号)のとき)には、濃淡RG誤差拡散部309は、図6(A)の401のように左から右へ処理し、以下のように誤差を拡散する。
E_RG(x+1)←E_RG(x+1)+Err_RG(x)×K1 (x<W−1)
E_RG(x−1)←E_RG(x−1)+Err_RG(x)×K2 (x>0)
E_RG(x)←E0_RG+Err_RG(x)×K3
E0_RG←E_RG×K4 (x<W−1)
E0_RG←0 (x=W−1)
一方、縦アドレスy(0≦y≦H−1)が2で割り切れないとき(y%2=1(%は剰余記号)のとき)には、濃淡RG誤差拡散部309は、図6(A)の402のように右から左へ処理し、以下のように誤差を拡散する。
E_RG(x−1)←E_RG(x−1)+Err_RG(x)×K1 (x>0)
E_RG(x+1)←E_RG(x+1)+Err_RG(x)×K2 (x<W−1)
E_RG(x)←E0_RG+Err_RG(x)×K3
E0_RG←E_RG×K4 (x>0)
E0_RG←0 (x=0)
なお、本実施形態では、K1=7/16、K2=3/16、K3=5/16、K4=1/16とするが、(I_RGB−I_RG)、I_RG、I_BDやI_BLの値に応じて係数K1〜K4の値を変化させても良い。
以上で、1画素分の濃淡RG面積率合計データI_RGに対しての配列total_RG(量子化値0,1)が完了する。同時に、濃淡Bの合計配列total_B(量子化値0,1)が確定する。
続いて、濃淡Rの合計配列、及び濃淡Gの合計配列を決定するために、濃Gの面積率I_GDと淡Gの面積率I_GLの合計値である濃淡G面積率合計データI_G(=I_GD+I_GL)に対して誤差拡散処理を施し配列化を行う。
まず、ステップS208にて、濃淡G面積率合計データI_Gを濃淡G配列化部303に入力する。誤差拡散係数が図6(A)に示すようにK1〜K4の4つの係数を持つ場合、図5に示す濃淡G配列化部303内の濃淡G累積誤差ラインバッファ310は、図6(B)に示すように構成される。すなわち、濃淡G累積誤差ラインバッファ310は、1個の記憶領域E_G0と入力画像の横画素数Wと同数の記憶領域E_G(x)(x=0〜W−1)とを有し、後述する方法で量子化誤差が格納されている。なお、濃淡G累積誤差ラインバッファ310は、処理開始前にすべて初期値0で初期化されていても良いし、ランダム値で初期化されても良い。
次に、ステップS209にて、濃淡G累積誤差加算部311で、入力された着目画素の濃淡G面積率合計データI_Gに、横画素位置xが対応する誤差E_G(x)を加算する。すなわち、入力された着目画素の濃淡G面積率合計データI_Gの値は、累積誤差加算後のデータをI_G'とすると、I_G'=I_G+E_G(x)となる。
次に、ステップS210にて、濃淡G閾値選択部312が閾値T_Gを選択する。閾値T_Gは、予め一定値(例えば、128など)を設定するようにしても良いし、配列生成遅延を回避するために(I_RG−I_G)の値に応じて細かく変更するようにしても良い。
次に、ステップS211にて、濃淡G量子化部313が、誤差加算後の濃淡G面積率合計データI_G'と閾値T_Gとを比較し、以下の規則に従って濃淡Rの合計配列total_R及び濃淡Gの合計配列total_Gを決定する。I_G'≧T_Gの場合には、total_G=total_RG、total_R=0とし、I_G'<T_Gの場合には、total_G=0、total_R=total_RGとする。このようにして、濃淡Gの合計配列total_G(量子化値0,1)が決定すると同時に濃淡R合計配列total_R(量子化値0,1)が決定する。
なお、total_G=total_RGは、total_RG=1の場合に濃Gフィルタ又は淡Gフィルタのどちらかが配列されることを意味し、total_RG=0の場合には濃Gフィルタ及び淡Gフィルタのどちらも配列されないことを意味する。また、total_G=0は、濃Gフィルタ及び淡Gフィルタのどちらも配列されないことを意味する。同様に、total_R=total_RGは、total_RG=1の場合に濃Rフィルタ又は淡Rフィルタのどちらかが配列されることを意味し、total_RG=0の場合には濃Rフィルタ及び淡Rフィルタのどちらも配列されないことを意味する。また、total_R=0は、濃Rフィルタ及び淡Rフィルタのどちらも配列されないことを意味する。
次に、ステップS212にて、濃淡G誤差演算部314で、誤差加算後の濃淡G面積率合計データI_G'と濃淡Gの合計配列total_Gとの差分Err_Gが計算される。差分Err_Gは、Err_G(x)=I_G'−(total_G×255)として求められる。
続いて、ステップS213にて、濃淡G誤差拡散部315が、横画素位置xに応じて以下のように誤差Err_G(x)の拡散処理を行う。濃淡G誤差拡散部315は、処理画素の縦アドレスy(0≦y≦H−1)によって処理方向を変える。
縦アドレスyが2で割り切れるとき(y%2=0(%は剰余記号)のとき)には、濃淡G誤差拡散部315は、以下のように誤差を拡散する。
E_G(x+1)←E_G(x+1)+Err_G(x)×K1 (x<W−1)
E_G(x−1)←E_G(x−1)+Err_G(x)×K2 (x>0)
E_G(x)←E0_G+Err_G(x)×K3
E0_G←E_G×K4 (x<W−1)
E0_G←0 (x=W−1)
一方、縦アドレスyが2で割り切れないとき(y%2=1(%は剰余記号)のとき)には、濃淡G誤差拡散部315は、以下のように誤差を拡散する。
E_G(x−1)←E_G(x−1)+Err_G(x)×K1 (x>0)
E_G(x+1)←E_G(x+1)+Err_G(x)×K2 (x<W−1)
E_G(x)←E0_G+Err_G(x)×K3
E0_G←E_G×K4 (x>0)
E0_G←0 (x=0)
なお、本実施形態では、K1=7/16、K2=3/16、K3=5/16、K4=1/16とするが、(I_RG−I_G)の値や濃淡G画素率合計データI_Gの値に応じて係数K1〜K4を変化させても良い。
以上で、1画素分のRGBそれぞれの濃淡合計配列が決定し、ステップS103における本実施形態での濃淡合計配列の配列処理が完了する。前述した濃淡合計配列の配列処理を全画素について実施することでRGBの濃淡合計配列が決定する。図7(A)に本実施形態を適用して作成したRGBの濃淡合計配列の一例を示す。図7(A)に示すように、RGBの各々の濃淡合計配列を誤差拡散法によって演算しているため、規則性がなく、かつ分散性が高く配列できている。すなわち、配列の空間周波数特性をみると、低周波成分が少なく、高周波で帯域成分をもっている。
次に、ステップS104での濃フィルタ、淡フィルタの配列処理について説明する。濃フィルタ、淡フィルタの配列処理は、濃R、淡R、濃G、淡G、濃B、淡Bのそれぞれのカラーフィルタ配列を決定する処理である。以下では、一例として濃G及び淡Gのカラーフィルタ配列を決定する場合について、図8(A)に示すブロック図及び図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。
まず、ステップS301にて、濃Gの面積率I_GDを濃G、淡Gフィルタ配列決定部501に入力する(ステップS301)。次に、ステップS302にて、濃G累積誤差加算部503で、入力された濃Gの面積率I_GDに処理画素位置に対応した濃Gの累積誤差E_GD(x)を加算する。累積誤差加算後のデータをI_GD'とすると、I_GD'=I_GD+E_GD(x)となる。なお、濃Gの累積誤差E_GD(x)は、図8(B)に示す濃G累積誤差ラインバッファ502に格納されている。濃G累積誤差ラインバッファ502は、前述した濃淡RG累積誤差ラインバッファ304等と同様に、処理開始前にすべて初期値0で初期化しても良いし、ランダム値で初期化しても良い。
次に、ステップS303にて、濃G閾値選択部504が閾値T_GDを選択する。閾値T_GDは、予め一定値(例えば、128など)を設定するようにしても良いし、配列生成遅延を回避するために(I_G−I_GD)の値に応じて細かく変更するようにしても良い。
次に、ステップS304にて、濃G量子化部505が、誤差加算後の濃G面積率データI_GD'と閾値T_GDとを比較して、濃G及び淡Gのカラーフィルタ配列を以下のように決定する。I_GD'≧T_GDの場合には、Out_GD=total_G、Out_GL=0とし、I_GD'<T_GDの場合には、Out_GD=0、Out_GL=total_Gとする。このようにして、濃Gのカラーフィルタ配列が決定するとともに、淡Gのカラーフィルタ配列が決定する。
具体的には、累積誤差加算後の濃G面積率データI_GD'が閾値T_GD以上で、かつtotal_G=1の場合のみに濃Gフィルタが配列される。また、累積誤差加算後の濃G面積率データI_GD'が閾値T_GDより小さく、かつtotal_G=1の場合のみに淡Gフィルタが配列される。すなわち、前述した濃淡G配列化部303において求めた濃Gフィルタ又は淡Gフィルタのどちらかが配列される濃淡Gの合計配列total_Gの中から、濃Gフィルタを配列する場所を誤差拡散処理により求めている。そして、濃淡Gの合計配列total_Gのうち濃Gフィルタが配列されなかった場所に淡Gフィルタを配列している。
次に、ステップS305にて、濃G誤差演算部506で、誤差加算後の濃G面積率データI_GD'と出力値Out_GDとの差分Err_GDが計算される。差分Err_GDは、Err_GD(x)=I_GD'−(Out_GD×255)として求められる。
続いて、ステップS306にて、濃G誤差拡散部507が、注目画素の周辺画素へ誤差Err_GD(x)を拡散する。濃G誤差拡散部507は、処理画素の縦アドレスy(0≦y≦H−1)によって処理方向を変える。
縦アドレスyが2で割り切れるとき(y%2=0(%は剰余記号)のとき)には、濃G誤差拡散部507は、以下のように誤差を拡散する。
E_GD(x+1)←E_GD(x+1)+Err_GD(x)×K1 (x<W−1)
E_GD(x−1)←E_GD(x−1)+Err_GD(x)×K2 (x>0)
E_GD(x)←E0_GD+Err_GD(x)×K3
E0_GD←E_GD×K4 (x<W−1)
E0_GD←0 (x=W−1)
一方、縦アドレスyが2で割り切れないとき(y%2=1(%は剰余記号)のとき)には、濃G誤差拡散部507は、以下のように誤差を拡散する。
E_GD(x−1)←E_GD(x−1)+Err_GD(x)×K1 (x>0)
E_GD(x+1)←E_GD(x+1)+Err_GD(x)×K2 (x<W−1)
E_GD(x)←E0_GD+Err_RD(x)×K3
E0_GD←E_GD×K4 (x>0)
E0_GD←0 (x=0)
なお、本実施形態では、K1=7/16、K2=3/16、K3=5/16、K4=1/16とするが、(I_G−I_GD)の値や濃Gの面積率I_GDに応じて係数K1〜K4の値を変化させても良い。
以上で、1画素について濃G及び淡Gのカラーフィルタ配列が決定する。濃R及び淡Rのカラーフィルタ配列、濃B及び淡Bのカラーフィルタ配列の決定方法は、濃G及び淡Gのカラーフィルタ配列の決定方法と同様であるため、説明は省略する。前述の処理を全画素に適用することで、濃R、淡R、濃G、淡G、濃B、及び淡Bのすべてのカラーフィルタ配列が決定できる。図7(B)に本実施形態を適用した濃Gフィルタ配列と淡Gフィルタ配列の一例を示す。図7(B)に示すように、濃G及び淡Gのどちらのカラーフィルタ配列も、規則性がなく、かつ分散性が高い配列となっている。図示しないが、濃R、淡R、濃B、淡Bについても同様に規則性がなく、かつ分散性が高いカラーフィルタ配列となる。すなわち、濃Gフィルタ単独のカラーフィルタ配列の空間周波数特性は、低周波成分が少なく、高周波で帯域成分を有する。
以上のように、本実施形態では、RGB各色のカラーフィルタにおいて、同一色の濃淡カラーフィルタ配列の合計配列は、低周波成分が少なく(略0であることが好ましい)、高周波に帯域成分を持つ空間周波数特性となる。さらに、RGB各色のカラーフィルタにおいて、濃単独のカラーフィルタ配列もまた、低周波成分が少なく(略0であることが好ましい)、高周波に帯域成分を持つ空間周波数特性となる。
前述した実施形態では、各色について透過率が低いフィルタ(濃フィルタ)及び透過率が高いフィルタ(淡フィルタ)の2種類のカラーフィルタを用いる場合について説明したが、3種類以上の異なる透過率のカラーフィルタを用いても良い。例えば、1色につき透過率が低いフィルタ(濃フィルタ)、透過率が高いフィルタ(淡フィルタ)、及び透過率が濃フィルタと淡フィルタとの間であるフィルタ(中フィルタ)の3種類のカラーフィルタを用いるようにしても良い。この場合には、各色の濃フィルタ、中フィルタ、及び淡フィルタのカラーフィルタ配列が以下のような空間周波数成分を持つように配列する。
(1)濃フィルタ、中フィルタ、及び淡フィルタの合計配列の空間周波数成分は、低周波数領域で成分が少なく(略0)、高周波数領域で帯域成分を持つ。
(2)濃フィルタ及び中フィルタの合計配列(透過率が最も高いフィルタを除いた他のフィルタの合計配列)の空間周波数成分は、低周波数領域で成分が少なく(略0)、高周波数領域で帯域成分を持つ。
(3)濃フィルタ(透過率が最も低いフィルタ)単独のフィルタ配列の空間周波数成分は、低周波数領域で成分が少なく(略0)、高周波数領域で帯域成分を持つ。
ここで、前述のようにカラーフィルタ配列を、低周波成分が少なく、高周波に帯域成分を持つ空間周波数特性となるよう配列する理由について説明する。一般に、人間の視覚は「低周波に敏感、高周波に鈍感」な特性を持つ。例えばカラーフィルタ配列をランダムに配列すると、全空間周波数帯域で成分を持つため、そのうちの低周波成分が人間の視覚にはノイズとして感じてしまう。一方、本実施形態においては、低周波にほとんど成分を持たないため、人間の視覚にはノイズとして感じ難い良好な画像が得られる。これより、撮像によって得られる画像のノイズを低減するために、低周波成分が少ない空間周波数特性の配列とする。他方、ベイヤー型配列等のようにカラーフィルタを規則的に配列した場合(ある周波数で線スペクトルを持つ場合)は、規則的なパターンを撮像した際、撮像対象のパターンとカラーフィルタ配列が干渉し、モアレが発生してしまう。しかし、本実施形態のカラーフィルタ配列は、規則性がない(高周波で帯域成分を持つ)配列のため、モアレが発生し難い。これより、モアレを低減するために、線スペクトルを持たず、帯域成分を持つ空間周波数特性の配列とする。以上より、ノイズを低減し、かつモアレを低減するために、低周波で成分が少なく、高周波で帯域成分を持つカラーフィルタ配列としている。
次に、前述の処理にてカラーフィルタ配列を得たカラー撮像素子部102を備えた撮像装置1の動作について、図1に示したブロック図及び図10に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、ステップS401にて、被写体像を形成する光線がレンズ、及び光学LPF等の光学部101を通過し、カラー撮像素子部102に入力される。次に、ステップS402にて、カラー撮像素子部102のカラーフィルタにて特定の光波長帯域だけ通過し、撮像素子にて光電変換され、さらにA/D変換処理を施して離散信号値を得る。
本実施形態におけるカラー撮像素子部102は、濃R、淡R、濃G、淡G、濃B、及び淡Bの6種類の異なるカラーフィルタを有する。カラーフィルタ配列は、前述したように同一色で2つ以上の異なる透過率であるカラーフィルタの合計配列は、低周波で成分が少なく、高周波で帯域成分を持つ空間周波数特性である。また、濃Rフィルタ等の透過率が低いフィルタ(濃フィルタ)の各カラーフィルタ配列は単独でも、低周波で成分が少なく、高周波で帯域成分と持つ空間周波数特性である。
カラーフィルタは1つの受光面で色情報を得るため、被写体撮像によって得られた画像信号は、前記カラーフィルタ配列に従った単プレーン(1枚)の色情報RGB_m(x,y)となる。なお、色情報RGB_m(x,y)には、濃淡RGBの色情報を含む。また、本実施形態では得られた離散信号値は8ビット(0〜255)とするが、それ以上のビット数であってもよい。
次に、ステップS403にて、画素補間部103は、前記単プレーンの離散信号値RGB_m(x,y)を、濃R、淡R、濃G、淡G、濃B、及び淡Bの各色信号に分離し、独立6プレーン画像を得る。以下のように、RGB_m(x,y)と各色カラーフィルタ配列Out_RD(x,y)、Out_RL(x,y)、Out_GD(x,y)、Out_GL(x,y)、Out_BD(x,y)、Out_BL(x,y)のそれぞれとの積をとる。これにより、RD_m、RD_m、GD_m、GL_m、BD_m、BL_mの独立した6プレーンに展開する。
RD_m(x,y)=RGB_m(x,y)×Out_RD(x,y)
RL_m(x,y)=RGB_m(x,y)×Out_RL(x,y)
GD_m(x,y)=RGB_m(x,y)×Out_GD(x,y)
GL_m(x,y)=RGB_m(x,y)×Out_GL(x,y)
BD_m(x,y)=RGB_m(x,y)×Out_BD(x,y)
BL_m(x,y)=RGB_m(x,y)×Out_BL(x,y)
続いて、ステップS404にて、画素補間部103は、画素補間パラメータ保持部104に保持された画素補間パラメータを用いて、濃淡プレーンの合成及び画素補間処理を実施しRGBの独立3プレーン画像を得る。以下に、ステップS404での画素補間処理について、図11に示すフローチャートを参照して説明する。なお、以下ではG信号に対する(濃G及び淡Gの2プレーンに対する)画素補間処理を一例として説明するが、R信号やB信号についても行う処理は同様である。
まず、画素補間部103は、画素補間を行う前に淡Gプレーンと濃Gプレーンとを合成しGプレーンの画像情報を得る。しかし、図2に示したようにハイライト領域においては、入射光が淡Gフィルタを通過する画素では光量が多く光電変換電荷量が飽和してしまい、有意な淡G信号GL_mを得ることができない。そこで、本実施形態では、注目画素(x,y)の周辺での淡Gフィルタが配列された画素のうち、光電変換電荷量が飽和している画素の割合に応じて濃G信号GD_mと淡G信号GL_mとの合成方法を変える。ここで、注目画素の周辺において、淡Gフィルタが配列された画素のうち光電変換電荷量が飽和している画素の割合をG飽和率GSとする。同様に、R、BについてもR飽和率RS、B飽和率BSとする。
ステップS501にて、画素補間部103は、注目画素(x,y)周辺のG飽和率GSを計算する。本実施形態においては、G飽和率GSは、注目画素(x,y)を含む任意のサイズ(例えばN×M画素)の領域における淡G信号GL_mが飽和している画素の割合とする。
次に、ステップS502にて、画素補間部103は、濃信号と淡信号の合成を行う。本実施形態では濃フィルタは淡フィルタの1/2の透過率を持つとしているため、図2に示したように淡G信号が飽和するまで、同じ光量に対しては濃Gフィルタが配列された画素では、淡Gフィルタが配列された画素の1/2の電荷量が蓄積される。したがって、淡G信号が飽和していない場合には、淡Gフィルタが配列された画素の電荷量を1/2倍すると、濃Gフィルタが同一場所に配列されたときに蓄積される電荷量と同等と見なすことができる。そこで、非ハイライト領域での濃G信号GD_m(x,y)と淡G信号GL_m(x,y)との合成後のG信号G_mは、G_m(x,y)=GD_m(x,y)+a(GS)×GL_m(x,y)/2と表すことができる。ここで、a(GS)は、G飽和率GSに応じて変化する値であり、0≦a(GS)≦1を満たす実数である。値a(GS)は、図12に一例を示すようにG飽和率GSに応じて滑らかに変化するように設定しても良い。また、G飽和率GSが、GS=0の場合には値a(GS)=1とし、0<GS<1の場合には値a(GS)=0とするようにしても良い。
淡G信号が飽和していない非ハイライト領域では、淡G信号GL_m(x,y)と濃G信号GD_m(x,y)とを合成することによってG信号G_mを得る。そのため、濃G又は淡G単独のカラーフィルタ配列を用いた場合に比べて有意なG信号を持つカラーフィルタ密度を高め、高い解像度の画像を撮像することが可能となる。さらに、空間周波数特性において、低周波で成分が少なく、高周波で帯域成分を持つ空間周波数特性をもつG信号G_mを得ることができる。一方、ハイライト領域では、前述の値a(GS)が0となるため、淡G信号GL_mを用いずに、濃G信号GD_m(x,y)のみからG信号G_m(x,y)を算出する。電荷が飽和量に達していない濃G信号のみを用いるため、淡G信号が飽和してしまうような状況においても画像を得ることができるだけではなく、低周波成分が少なく、高周波では帯域成分を持つという空間周波数特性を持つG信号G_mを得ることができる。
次に、ステップS503にて、画素補間部103は、画素補間パラメータ保持部104において、G信号における有意な信号が得ることができる配列の面積率をG_Aとして、画素補間用ディジタルフィルタF_G(G_A)を設定する。G信号面積率G_Aは、G_A=I_GD+a(GS)×I_GLで表される。G信号面積率G_AはG飽和率GSによって変化する。例えば値a(GS)をGS=0では1、0<GS<1では0とするように設定した場合には、G信号面積率G_Aは、ハイライト領域では濃Gの面積率I_GDに等しくなり、非ハイライト領域では濃Gの面積率I_GDと淡Gの面積率I_GLの和に等しくなる。
また、本実施形態における画素補間用ディジタルフィルタF_G(G_A)は、F_G(G_A)=F'_G(G_A)/Sum_F_Gのように表されるローパス特性のディジタルフィルタである。なお、Sum_F_Gは、F'_G(G_A)係数の合計値である。また、F'_Gは下式(1)で表される。
Figure 0005484015
式(1)において、σx(G_A)、σy(G_A)は、画素補間用ディジタルフィルタの広がり度合いを示すパラメータであり、注目画素(x,y)の周辺のG信号面積率G_Aに応じて値が変化する。本実施形態では、図13(A)の601に示すようにG信号面積率G_Aが増えるとσx(G_A)、σy(G_A)は減少するよう設定する。これは、図13(A)の602に示すとおり、G信号面積率G_Aの増加に対して、G信号G_mにおいて有効な値を持っている画素同士の距離である相対配列間隔が単調減少関係となるためである。すなわち、G信号面積率G_Aが増えると相対配列間隔が短くなるので、広がり度合いσx、σyが小さいディジタルフィルタでも画素補間が可能となる。言い換えれば、図13(A)の603に示すとおり、G信号面積率G_Aが増えると相対周波数が上がるので、ボケの小さいディジタルフィルタでも画素補間が可能となる。なお、本実施形態では、x方向のディジタルフィルタの広がり度合いσx(G_A)とy方向のディジタルフィルタの広がり度合いσy(G_A)を同じ値としているが、異なる値であっても良い。
ここで、RGBの各信号に対するディジタルフィルタF_R(R_A)、F_G(G_A)、F_B(B_A)の具体例を図13(B)にそれぞれ示す。ここでは、値a(GS)をGS=0では1、0<GS<1では0とするように設定した場合を一例として示す。そのため、各色の信号に対して、淡信号が飽和する前と飽和した後の2種類のディジタルフィルタを用意する。本実施形態では、サイズが5×5画素、9×9画素の正方形として例を示すが、この形態に限るものではない。例えば、サイズは、3×5画素、5×7画素、5×9画素のような長方形でも良い。図13(B)においては、RGB各色の信号面積率がG_A>R_A>B_Aとなっているため、ディジタルフィルタの広がり度合いはF_B>F_R>F_Gとなっている。
画素補間用ディジタルフィルタと各色の信号について、周波数領域で関係を示すと図13(C)に示すようになる。図13(C)の上段は各色の淡信号が飽和する前の状態におけるディジタルフィルタと信号の空間周波数特性の関係を表す。801はR(レッド)用のディジタルフィルタF_R(R_A)の周波数特性を示しており、802はR信号R_mの周波数特性を示している。また、805はG(グリーン)用のディジタルフィルタF_G(G_A)の周波数特性を示しており、806はG信号G_mの周波数特性を示している。同様に、809はB(ブルー)用のディジタルフィルタF_B(B_A)の周波数特性を示しており、810はB信号B_mの周波数特性を示している。図13(C)の下段は各色の淡信号が飽和した後に用いるディジタルフィルタと信号の空間周波数特性の関係を表す。803はR(レッド)用のディジタルフィルタF_R(R_A)の周波数特性を示しており、804はR信号R_mの周波数特性を示している。また、807はG(グリーン)用のディジタルフィルタF_G(G_A)の周波数特性を示しており、808はG信号G_mの周波数特性を示している。同様に、811はB(ブルー)用のディジタルフィルタF_B(B_A)の周波数特性を示しており、812はB信号B_mの周波数特性を示している。
淡B信号が飽和した後のB信号B_mの周波数特性812は、信号面積率が最も低いため、他の色の信号のよりも高周波にならず、相対的に低周波側にスペクトルが分布している。この低周波スペクトルを取り除かずに画素補間処理を行うと、ノイズ発生原因となるため、画素補間のためのディジタルフィルタF_B(B_A)の周波数特性811は、強い減衰特性(=ボケの大きいディジタルフィルタ)とすれば良いことが分かる。反対に、淡G信号が飽和する前のG信号G_mの周波数特性806は、信号面積率が高いため、他の色の信号よりも高周波にスペクトルが分布する。よって、画素補間のためのディジタルフィルタF_G(G_A)の周波数特性805は、弱い減衰特性(=ボケの小さいディジタルフィルタ)とすれば良いことが分かる。また、淡信号が飽和するハイライト領域では、本実施形態では各色の信号の面積率が1/2に下がるので、飽和前の非ハイライト領域に比べ広く減衰特性の強いディジタルフィルタを用いる。
以上で、図11に示したステップS503でのディジタルフィルタ設定が終了する。
続いて、ステップS504にて、画素補間部103は、G信号G_m(x,y)に対して、ステップS503において設定したディジタルフィルタF_G(G_A)を用いて処理を施し、画素補間後画像G_p(x,y)を得る。画素補間後画像G_p(x,y)は、G_p(x,y)=G_m(x,y)*F_G(G_A)で表される(ただし、*はコンボリューションを示す。)。なお、本実施形態におけるG信号の画素補間処理においては、R信号、B信号とは独立の画素補間処理を行ったが、R信号やB信号に応じた画素補間処理を行っても良い。
次に、ステップS505にて、画素補間部103は、以下に示すゲイン処理を行う。
R_p_g(x,y)=R_p(x,y)×Gain_R
G_p_g(x,y)=G_p(x,y)×Gain_G
B_p_g(x,y)=G_p(x,y)×Gain_B
なお、Gain_R=255/R_A、Gain_G=255/G_A、Gain_B=255/B_Aであり、RGB各色の信号の面積率R_A、G_A、B_Aは、各プレーンにおいて注目点の周辺の光量によって変化する値である。
ステップS505でのゲイン処理は、撮像画像の輝度分布を被写体に合わせる処理である。例えば非ハイライト領域では、RGBの各信号の面積率はR_A=76、G_A=153、B_A=26であるため、画素補間後画像R_p、G_p、B_pは目標とする輝度のそれぞれ、76/255、153/255、26/255しか得られていない。本処理は、目標輝度にあわせるために演算する。
以上で、図10に示したステップS404での画素補間処理が終了する。
次に、ステップS405にて、画像処理部105は、前述した処理によって得られた独立3プレーン画像に対して、画像処理パラメータ保持部106に保持された画像処理パラメータを用いて、γ変換、色処理、ノイズ低減処理、鮮鋭性向上処理等を行う。これにより、画像処理後の画像R_c、G_c、B_cを得る。次に、ステップS406にて、画像処理後の画像R_c、G_c、B_cがメモリ部107に一時的に保持される。最後に、ステップS407にて、メモリ部107に保持された画像R_c、G_c、B_cを表示部108に表示し、データ出力部109にて外部記憶(不図示)やプリンタ(不図示)に転送する。
以上により、撮像装置1の動作がすべて終了する。
なお、前述した説明では画素補間部103での処理では、単一のディジタルフィルタを用いたが、これに限定されるものではない。例えば、場所や取得したモザイク状画像の信号値に応じて変化する(例えば周辺のカラーフィルタの位置関係や密度、信号値等に依存して変化する)ディジタルフィルタを用いても良い。また、画素補間処理では、線形のディジタルフィルタを用いて画素補間を行ったが、その他、線形補間関数(バイリニア等)を用いて補間しても良い。また、非線形なディジタルフィルタや非線形補間関数で補間しても良い。
また、本実施形態のフィルタ配列方法は、同じ色内では濃フィルタの配列を優先しているが、淡フィルタの配列を優先しても良い。すなわち、優先させたいカラーフィルタ配列に対して、より低周波の少ない配列を確保して、優先するカラーフィルタが配列されなかった画素に優先順位の低いカラーフィルタを配列するようにしても良い。いずれのカラーフィルタ配列についても誤差拡散処理を施した結果として得られた配列であるので、低周波で成分が少なく、高周波で帯域成分を持つ空間周波数特性を得ることができる。同様に、RGBの中では、Gフィルタの配列を優先するようにしているが、どの色を優先して配列しても良い。
また、本実施形態では、濃淡RGB単板のカラー撮像素子について述べたが、2板以上の多板のカラー撮像素子について用いても良い。
また、本実施形態ではRGBの全色に対して濃淡フィルタを用いる場合について説明したが、例えばGのみなどのRGBのうち一部の色についてのみ濃淡フィルタを用いる場合についても適用できる。さらに、RGBの3色に濃淡フィルタを用いる場合に限らず、CyMgYeGの4色、又はRGBCyMgYeの6色、又はそれ他のどのようなマルチカラーフィルタ配列に対し濃淡フィルタを用いる場合についても適用できる。
本実施形態によれば、同色で透過率が異なるカラーフィルタの合計配列は誤差拡散法で決定しているため、規則性がなく分散性の高い配列となる。すなわち、低周波成分が少なく、高周波に帯域成分を多くもつ空間周波数特性となる。よって、非ハイライト領域において、同色で透過率の異なるカラーフィルタ配列から色信号を作成した場合には、ノイズを低減し、さらに、モアレの発生を低減することが可能となる。また、各色の各透過率のカラーフィルタ配列もまた、規則性がなく分散性が高い配列となる。よって、ハイライト領域において、透過率の低いカラーフィルタ配列のみを用いて色信号を作成した場合にも、ノイズを低減し、さらに、モアレの発生を低減することが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、濃淡RGの合計配列及び濃淡Bの合計配列をまず決め、決定した濃淡RGの合計配列に基づいて濃淡Gの合計配列を再度誤差拡散によって決定した。第2の実施形態では、まず濃淡Gの合計配列を決め、その余りから濃淡Rの合計配列を求め、さらにその残りを濃淡Bの合計配列とする。ここで、濃淡Gフィルタ及び濃淡Rフィルタは濃淡Bフィルタに対して相対的に輝度情報を構成する割合が多いため、濃淡Gの合計配列と濃淡Rの合計配列とを互いに接近して配列すると解像感(鮮鋭感)を失うことがあった。本実施形態では、濃淡Gの合計配列と濃淡Rの合計配列とが接近しないようにカラーフィルタの配列を決定し、解像感(鮮鋭感)を向上することができる。
第2の実施形態は、図3に示したステップS103での濃淡合計配列の配列処理以外は、第1実施形態と同様であるので重複する説明は省略する。
以下、第2の実施形態における濃淡合計配列の配列処理について、図14に示すフローチャート及び図15(A)に示すブロック図を参照して説明する。なお、本実施形態における各色画像は0〜255の8ビット画像とする。
まず、ステップS601にて、濃淡G面積率合計データI_G(=I_GD+I_GL)を濃淡G配列化部901に入力する。誤差拡散係数が図6(A)に示したようにK1〜K4の4つの係数を持つ場合、図15(A)に示す濃淡G配列化部901内の濃淡G累積誤差ラインバッファ903は、図15(B)に示すように構成される。すなわち、濃淡G累積誤差ラインバッファ903は、1個の記憶領域E_G0と入力画像の横画素数Wと同数の記憶領域E_G(x)(0≦x≦W−1)とを有し、後述する方法で量子化誤差が格納されている。なお、濃淡G累積誤差ラインバッファ903は、処理開始前にすべて初期値0で初期化されていても良いし、ランダム値で初期化されても良い。
次に、ステップS602にて、濃淡G累積誤差加算部904で、入力された着目画素の濃淡G面積率合計データI_Gに、横画素位置xに対応する誤差E_G(x)が加算される。すなわち、入力された着目画素における濃淡G面積率合計データI_Gの値は、累積誤差加算後のデータをI_G'とすると、I_G'=I_G+E_G(x)となる。
次に、ステップS603にて、濃淡G閾値選択部905が閾値T_Gを選択する。閾値T_Gは、予め一定値(例えば、128など)を設定するようにしても良いし、配列生成遅延を回避するため、平均量子化誤差が小さくなるよう、濃淡G面積率合計データI_Gの値に応じて細かく変更するようにしても良い。
次に、ステップS604にて、濃淡G量子化部906が、誤差加算後の濃淡G面積率合計データI_G'と閾値T_Gとを比較し、以下の規則に従って濃淡Gの合計配列total_Gを決定する。I_G'<T_Gの場合にはtotal_G=0とし、I_G'≧T_Gの場合にはtotal_G=1とする。このようにして、濃淡Gの合計配列total_G(量子化値0,1)が決定する。
次に、ステップS605にて、濃淡G誤差演算部907で、誤差加算後の濃淡G面積率合計データI_G'と濃淡Gの合計配列total_Gとの差分Err_Gが計算される。差分Err_Gは、Err_G(x)=I_G'−(total_G×255)として求められる。
次に、ステップS606にて、濃淡G誤差拡散部908が、横画素位置xに応じて以下のように誤差Err_G(x)の拡散処理を行う。濃淡G誤差拡散部908においては、処理画素の縦アドレスyによって処理方向が変わる。
例えば縦アドレスy(0≦y≦H−1)が2で割り切れるとき(y%2=0(%は剰余記号)のとき)には、濃淡G誤差拡散部908は、図6(A)の401のように左から右へ処理し、以下のように誤差を拡散する。
E_G(x+1)←E_G(x+1)+Err_G(x)×K1 (x<W−1)
E_G(x−1)←E_G(x−1)+Err_G(x)×K2 (x>0)
E_G(x)←E0_G+Err_G(x)×K3
E0_G←E_G×K4 (x<W−1)
E0_G←0 (x=W−1)
一方、縦アドレスy(0≦y≦H−1)が2で割り切れないとき(y%2=1(%は剰余記号)のとき)には、濃淡G誤差拡散部908は、図6(A)の402のように右から左へ処理し、以下のように誤差を拡散する。
E_G(x−1)←E_G(x−1)+Err_G(x)×K1 (x>0)
E_G(x+1)←E_G(x+1)+Err_G(x)×K2 (x<W−1)
E_G(x)←E0_G+Err_G(x)×K3
E0_G←E_G×K4 (x>0)
E0_G←0 (x=0)
なお、本実施形態では、K1=7/16、K2=3/16、K3=5/16、K4=1/16とするが、濃淡G面積率合計データI_Gの値に応じて係数K1〜K4の値を変化させても良い。
以上で、1画素について、濃淡Gの合計配列total_G(量子化値0,1)が決定する。
続いて、濃淡Rの合計配列を求める。まず、ステップ607にて、濃淡G制約情報データ演算部909で制約情報データC_Gが演算される。制約情報データC_Gは、C_G=(−total_G×255+I_G)×hで表される。なお、hは定数(実数)であり、本実施形態では1.0をとる。
次に、ステップS608にて、濃淡G制約情報反映部910で制約情報データC_Gを濃淡R面積率合計データI_R(I_RD+I_RL)に反映させる。制約情報データC_Gを反映させた反映後濃淡R面積率合計データをI_R_rとすると、I_R_r=I_R+C_Gとなる。なお、制約情報データの反映処理によって、次に形成される濃淡Rの合計配列と、既に形成された濃淡Gの合計配列がなるべく遠くになるようフィルタが配列化される。
次に、反映後濃淡R面積率合計データI_R_rに対して誤差拡散処理を施し配列化を行う。まず、ステップS609にて、反映後濃淡R面積率合計データI_R_rを濃淡R配列化部902に入力する。誤差拡散係数が図6(A)に示したようにK1〜K4の4つの係数を持つ場合、図15(A)に示す濃淡R配列化部902内の濃淡R累積誤差ラインバッファ911は、図15(B)に示すように構成される。すなわち、濃淡R累積誤差ラインバッファ911は、1個の記憶領域E_R0と入力画像の横画素数Wと同数の記憶領域E_R(x)(x=0〜W−1)とを有し、後述する方法で量子化誤差が格納されている。なお、濃淡R累積誤差ラインバッファ911は、処理開始前にすべて初期値0で初期化されていても良いし、ランダム値で初期化されても良い。
次に、ステップS610にて、濃淡R累積誤差加算部912で、入力された着目画素の濃淡R面積率合計データI_Rに、横画素位置xに対応する誤差E_R(x)が加算される。すなわち、入力された着目画素における濃淡R面積率合計データI_Rの値は、累積誤差加算後のデータをI_R'とすると、I_R'=I_R_r+E_R(x)となる。
次に、ステップS611にて、濃淡R閾値選択部913が閾値T_Rを選択する。閾値T_Rは、予め一定値(例えば、128など)を設定するようにしても良いし、配列生成遅延を回避するため、平均量子化誤差が小さくなるよう、濃淡R面積率合計データI_Rの値に応じて細かく変更するようにしても良い。
次に、ステップS612にて、濃淡R量子化部914が、誤差加算後の濃淡R面積率合計データI_R'と閾値T_Rとを比較し、以下の規則に従って濃淡Rの合計配列total_Rを決定する。I_R'≧T_Rの場合にはtotal_R=1とし、I_R'<T_Rの場合にはtotal_R=0とする。このようにして、濃淡Rの合計配列total_R(量子化値0,1)が決定する。
次に、ステップS613にて、濃淡R誤差演算部915で、誤差加算後の濃淡R面積率合計データI_R'と濃淡Rの合計配列total_Rとの差分Err_Rが計算される。差分Err_Rは、Err_R(x)=I_R'−(total_R×255)として求められる。
次に、ステップS614にて、濃淡R誤差拡散部916が、横画素位置xに応じて以下のように誤差Err_R(x)の拡散処理を行う。濃淡R誤差拡散部916においては、処理画素の縦アドレスyによって処理方向が変わる。
例えば縦アドレスy(0≦y≦H−1)が2で割り切れるとき(y%2=0(%は剰余記号)のとき)には、濃淡R誤差拡散部916は、図6(A)の401のように左から右へ処理し、以下のように誤差を拡散する。
E_R(x+1)←E_R(x+1)+Err_R(x)×K1 (x<W−1)
E_R(x−1)←E_R(x−1)+Err_R(x)×K2 (x>0)
E_R(x)←E0_R+Err_R(x)×K3
E0_R←E_R×K4 (x<W−1)
E0_R←0 (x=W−1)
一方、縦アドレスy(0≦y≦H−1)が2で割り切れないとき(y%2=1(%は剰余記号)のとき)には、濃淡R誤差拡散部916は、図6(A)の402のように右から左へ処理し、以下のように誤差を拡散する。
E_R(x−1)←E_R(x−1)+Err_R(x)×K1 (x>0)
E_R(x+1)←E_R(x+1)+Err_R(x)×K2 (x<W−1)
E_R(x)←E0_R+Err_R(x)×K3
E0_R←E_R×K4 (x>0)
E0_R←0 (x=0)
なお、本実施形態では、K1=7/16、K2=3/16、K3=5/16、K4=1/16とするが、濃淡R面積率合計データI_Rの値に応じて係数K1〜K4の値を変化させても良い。
以上で、1画素分の濃淡Rの合計配列total_R(量子化値0,1)が決定する。
次に、ステップS615にて、濃淡Bの合計配列を決定する。濃淡Gの合計配列total_G、及び濃淡Rの合計配列total_Rのいずれも1となっていない箇所に、濃淡Bの合計配列を配列させる。すなわち、濃淡Bの合計配列total_Bは、以下のように決定する。total_G=0かつtotal_R=0の場合にはtotal_B=1とし、それ以外の場合には(total_G=1又はtotal_R=1の場合には)total_B=0とする。
以上で、1画素において、RGB3色の濃淡合計配列を決定することができる。
続いて、濃R、淡R、濃G、淡G、濃B、及び淡Bの各カラーフィルタ配列を決定するが、合計配列から濃、淡単独の配列を求める方法は、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。以上のカラーフィルタ配列化処理をすべての画素について行うことで、本実施形態でのカラーフィルタ配列処理が完了する。
なお、本実施形態の説明では、濃淡Gの合計配列を他の配列より優先させ、濃淡Gの合計配列、濃淡Rの合計配列、濃淡Bの合計配列の順にカラーフィルタ配列を決定した。しかし、カラーフィルタ配列の決定の順番は、この順に限られるものではなく、他の順番であっても良い。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、同色で透過率が異なるカラーフィルタの合計配列の空間周波数特性は、低周波成分が少なく、高周波に帯域成分を持つ。よって、非ハイライト領域において、同色で透過率の異なるカラーフィルタ配列から色信号を作成した場合には、ノイズを低減し、さらに、モアレの発生を低減することが可能となる。また、各色の各透過率のカラーフィルタ配列の空間周波数特性も、低周波成分が少なく、高周波に帯域成分を持つ。よって、ハイライト領域において、透過率の低いカラーフィルタ配列のみを用いて色信号を作成した場合にも、ノイズを低減し、さらに、モアレの発生を低減することが可能となる。また、本実施形態では、まず濃淡Gの合計配列を決定し、その濃淡Gの合計配列を考慮して濃淡Rの合計配列を決定する。これにより、濃淡Gの合計配列と濃淡Rの合計配列が必要以上に近づくことを回避することができ、解像感(鮮鋭感)を向上させることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
前述した第1及び第2の実施形態では、誤差拡散法を用いてカラーフィルタ配列を求める例を説明した。第3実施形態では、誤差拡散法に代えて、低周波で成分が少なく高周波で帯域成分を持つよう評価関数を最小化してカラーフィルタ配列を求める手法(遺伝的アルゴリズムやブルーノイズ型のしきい値マトリクス生成法等)の例を示す。これにより、第1実施形態と同様に低周波で成分が少なく、高周波で帯域成分を持つカラーフィルタ配列を求めることができる。
以下、遺伝的アルゴリズムを用いて低周波で成分が少なく、高周波で帯域成分を持つよう評価関数を最小化してカラーフィルタ配列を求める方法について説明する。第3実施形態においては、濃Gのカラーフィルタ配列を決定し、濃Gフィルタが配列されなかった画素から淡Gフィルタを配列し、その後、同様に、濃R、淡R、濃B、淡Bの順にカラーフィルタ配列を決定する。ただし、カラーフィルタ配列を決定する順番は、これに限られるものではなく、他の順序でもよい。
以下では、本実施形態における濃G及び淡Gのカラーフィルタ配列の決定方法について説明し、濃R、淡R、濃B、淡Bのカラーフィルタ配列の決定方法は説明を省略するが、濃G及び淡Gのカラーフィルタ配列の決定方法と同様である。
まず、濃Gのカラーフィルタ配列の決定方法について、図16に示すフローチャート及び図17に示すブロック図を参照して説明する。
まず、ステップS701にて、濃Gの面積率I_GDを濃G配列化部1001に入力する。次に、ステップS702にて、濃G配列評価パラメータ設定部1002にて評価パラメータを設定する。評価パラメータの設定とは、カラーフィルタ配列をどのような空間周波数特性にするかのパラメータ設定である。
本実施形態では、低周波で成分が少なく高周波で帯域成分をもつ空間周波数特性を備えるカラーフィルタ配列を実現することが狙いである。そこで、カラーフィルタ配列のスペクトルの低周波成分量を評価値として用い、この値がなるべく小さいカラーフィルタ配列を探索すれば良い。カラーフィルタ配列のスペクトルの低周波成分量は、例えば、濃Gのカラーフィルタ配列のスペクトルと任意のローパスフィルタ(LPF)のスペクトルとの積の積分値として計算することができる。図18(A)に、ランダムなカラーフィルタ配列の周波数スペクトル1101と、LPFの空間周波数応答1102とを掛けた周波数特性を1103に示す。ここで、ランダムなカラーフィルタ配列の周波数スペクトル1101は低周波数にスペクトルを持っているため、LPFの周波数応答1102との積は、1103のように低周波数にスペクトルを持つ結果となる。一方、図18(B)に示すように、カラーフィルタ配列の周波数スペクトル1201が低周波で成分が少なく高周波で帯域成分をもつ場合、LPFの周波数応答1202との積は、1203のように全帯域においてスペクトルが小さいことがわかる。
LPFとしては、例えばGauss分布に応じた周波数応答を示すLPFを用いることができる。平均をμ、分散をσ2、Gauss分布密度関数をN(μ,σ2)、遮断周波数をf_cutoff_GD(I_GD)とすると、以下の式(2)で表すことができる。
Figure 0005484015
ここでaはガウス特性の広がりを示すパラメータである。a=3の時、Gs_GD(f)はf=f_cutoff_GD(I_GD)においてほぼ減衰する。また、a=1の時、Gs_GD(f)はf=f_cutoff_GD(I_GD)においてあまり減衰しない。このようにaによって、Gs_GD(f)が変化する。よって、aは評価用のLPFを決定するパラメータの一つとなる。なお、LPFはGauss分布でなくてももちろん良い。例えば、矩形LPFでも良く、矩形LPFでは理想遮断周波数をパラメータとすると良い。選択するパラメータにより、再現したいカラーフィルタ配列の周波数特性が決まる。
以上をまとめると、LPF:Gs_GD(f)を設計し、Gs_GD(f)を通過するスペクトルが最小になるように濃Gのカラーフィルタ配列を編集すれば良い。そしてそのGs_GD(f)は遮断周波数f_cutoff_GD(I_GD)より設定される。
以下、本実施形態では、f_cutoff_GD(I_GD)の設定は、以下の式(3)〜(5)のようにする。例えば式(3)〜(5)においてA=50とすると、遮断周波数f_cutoff_GD(I_GD)は図19のように表すことができる。
Figure 0005484015
なお、式(3)〜(5)においてAを大きくすると、中間階調で分散型となりカラーフィルタ配列の解像性が増し、Aを小さくすると、集中型のカラーフィルタ配列となりカラーフィルタ配列の階調性が増す。よって、LPF:Gs_GD(f)の遮断周波数f_cutoff_GD(I_GD)を決定するには、Aを決めれば良い。すなわち遮断周波数f_cutoff_GD(I_GD)を求めるにAを与えれば良いことになる。
以上をまとめると、ステップS702では評価パラメータとしてaとAを与えれば良い。
次に、ステップS703にて、濃Gのカラーフィルタ配列の評価値最小化のための編集部1003において、濃Gのカラーフィルタ配列の周波数特性の評価値が最小となるように濃Gのカラーフィルタ配列を編集する。本実施形態では前述のとおり遺伝的アルゴリズムを用いるが、他の手法であっても良い。
以下に遺伝的アルゴリズムの表現を使用するが、遺伝的アルゴリズムは既知のアルゴリズムであるので、ここでは処理の詳細は説明しない。
以下、ステップS703での処理の詳細を、図20に示すフローチャートを参照して説明する。
編集の際は、画像を小さなブロックに分けて編集する。このようにするのは、編集サイズが大きいと、収束するのに多大な時間を要してしまうためである。ブロックサイズは8×8〜64×64サイズ程度にすると収束しやすい。図21に示すように、ブロックサイズをL×L(Lは2のべき乗)、編集したい画像全体のサイズをN×N(NはLの整数倍)として、以下に処理例を示す。なお、本実施形態は図21に示すように画像の左上から順次編集することを例にして説明するが、その他の順番で編集を行っても良い。
まず、ステップS801にて、画像全範囲(N×Nサイズ)の編集が終了したかどうかの判定を行う。終了した場合には処理を終了し、そうでない場合にはステップS802へ進む。
ステップS802にて、P個のブロックサイズL×Lの初期ランダム配列を生成する。ここでの処理は、遺伝的アルゴリズムでP個の初期集団を生成することと等価である。なお、集団とは、個体(=染色体)の集まりである。8×8の初期ランダム画像の例を図22に示すと、遺伝子:1に相当するのが白(配列ON)、遺伝子:0に相当するのが黒(配列OFF)である。なお、白黒配列比率を考えずに画像を生成しても良いし、面積率と同じとなるように拘束条件を設定しても良い。なお「面積率と同じ比率となるように配列を生成する」というのは、例えば面積率64に相当するカラーフィルタ配列を生成したい場合、OFFとONの比率を、ON:OFF=64:(256−64)=1:3とすることである。この場合、最適化の収束が速くなるが、配列比率を考えずに生成したほうが、より広い可能性を探索することが可能となる。
ステップS803でP個の配列を濃G配列評価パラメータ設定部1002において設定するパラメータである「a,A」からLPF:Gs_GD(f)を与えて評価する。なお、評価の際、編集ブロックの位置によって評価方法が異なる。図21のように配列の左上から順次編集することを考えると、図23(A)に示すように、ブロックの位置によって参照ブロックの扱い方が異なる。ここでいう参照ブロックとは、「現在編集中のブロック(編集ブロック)」と「既に編集されたブロック」とに不連続性がないように、参照するブロックのことである。
例えば、図23(A)の黒のブロックを編集する場合、既に編集済みのブロックは存在しないため、編集ブロックのみを評価する。図23(A)の斜線のブロックを編集する場合、左隣のブロックは既に編集済みであるため、左隣のブロックを参照ブロックとし、H=2L、V=Lのサイズを評価する。図23(A)の縦線のブロックを編集する場合、上隣のブロックは既に編集済みであるため、上隣のブロックを参照ブロックとし、H=L、V=2Lのサイズを評価する。図23(A)の白のブロックを編集する場合、左、左上、上隣のブロックは既に編集済みであるため、左、左上、上隣のブロックを参照ブロックとし、H=2L、V=2Lのサイズを評価する。なお、各参照ブロックの配列は既に決定されたものであるから、編集の際に変更はしない。
評価に使用する評価関数J_GDは、J_GD=wn×N_GD+wd×D_GD(wn,wdは重み値)で表される。なお、この評価関数は一例であり、他の評価関数でも良いことはいうまでもない。また、N_GDは濃Gカラーフィルタ配列のノイズを表し、D_GDは濃Gの面積率I_GDに対して配列数の保存性を表す。
ここで、
Figure 0005484015
ただし
Figure 0005484015
また、
Figure 0005484015
ただし
Figure 0005484015
遺伝的アルゴリズムは、適応度が大きい個体を探索するアルゴリズムなので、評価値J_GDが小さいものほど大きな適応度を持たす必要がある。このため例えば、適応度Fを、F=(J_GD_max−J_GD)+αとすれば良い。ここでαは正の定数であり、J_GD_maxはその世代における集団が持つ最大の評価関数(最も評価が悪い個体の値)である。なお、評価関数J_GDから適応度Fへの変換式は、前述した式に限るものではなく、シグモイド関数等を用いて、評価関数J_GDが小さくなればなるほど、適応度Fを大きくするようにしても良い。
ステップS804でブロックに対して編集が終了したかどうかの判定を行う。終了した場合には次の注目ブロックへ移りステップS801へ、そうでない場合にはステップS805へ進む。
ステップS805で遺伝的アルゴリズムでの選択を行う。遺伝的アルゴリズムの選択は、適応度の大きな個体を次の世代に残す処理である。適応度が大きければ大きいほど選択される確率が大きくなるように、ルーレットルールを設定する。この他に、選択にトーナメント方式を採用しても良い。ルーレットルール、トーナメント方式については遺伝的アルゴリズムの既知の処理である。
ステップS806にて、ステップS805において選択した個体同士を交叉確率pc(0≦pc≦1)で交叉させる。交叉には図23(B)に示すように、縦交叉と横交叉の2種類の交叉方向がある。交叉位置と、交叉方向はランダムに切り替える。
次に、ステップS807では、突然変異確率pm(0≦pm≦1)で、個体を突然変異させる。突然変異は、図23(C)のようにランダムに選択した画素の白黒反転を行う。選択した画素が白(配列ON)であれば黒(配列OFF)に反転し、黒(配列OFF)であれば白(配列ON)に反転する。突然変異が終了するとステップS803へ進む。
以上でステップS703での濃Gのカラーフィルタ配列の評価値最小化のための編集が終了する。そして、この編集を適応度が予め設定した適応度許容限度以下になるまで繰り返すことによって、濃Gフィルタ面積率データの配列化結果Out_GD(量子化値0,1)が定まる(ステップS704)。
以上で、濃Gのカラーフィルタ配列処理が終了する。
続いて、淡Gのカラーフィルタ配列処理を行う。淡Gのカラーフィルタの配列処理について、図24に示すフローチャート及び図25に示すブロック図を参照して説明する。なお、淡Gフィルタ以降の濃R、淡R、濃B、淡Bのカラーフィルタ配列の決定方法も同様である。
まず、ステップS901にて、既に確定したカラーフィルタの合計配列をフィルタ配列化部1301に入力する。淡Gのカラーフィルタ配列を決定する場合には、既に確定した配列は濃Gのカラーフィルタ配列だけであるので、濃Gのフィルタ配列Out_GDをフィルタ配列化部1301に入力する。次に、ステップS902にて、処理済のカラーフィルタの面積率と、処理を行おうとしているカラーフィルタの面積率との合計をフィルタ配列化部1301に入力する。淡Gのフィルタ配列を決定する場合には、濃Gの面積率と淡Gの面積率の合計である濃淡G面積率合計データI_G(=I_GD+I_GL)をフィルタ配列化部1301に入力する。
続いて、ステップS903では、配列評価パラメータ設定部1302において、ステップS902において入力された面積率合計データに応じて配列評価パラメータを設定する。このステップS903での処理は、図16に示したステップS702における濃G配列評価パラメータの算出方法における濃Gの面積率I_GDを濃淡G面積率合計データI_Gに置き換えたものと同様であるため説明を省略する。
続いて、ステップS904にて、配列評価値最小化のための編集部1303においてカラーフィルタ配列の周波数特性における評価関数が最小となるようにカラーフィルタ配列を編集する。本実施形態では前述のとおり遺伝的アルゴリズムを用いるが、もちろん他の手法であっても良い。なお、図16に示したステップS703では、濃Gのカラーフィルタ配列の空間周波数特性とLPF:Gs_GDの空間周波数特性を掛けたものを評価値として利用した。しかし、ステップS904では、既に確定しているカラーフィルタ配列と処理を行っているカラーフィルタ配列の合計配列の空間周波数とLPFの空間周波数特性とを掛けたものを評価値として利用する。すなわち、淡Gのカラーフィルタ配列を決定する場合には、既に確定している濃Gのカラーフィルタ配列と処理中の淡Gのカラーフィルタ配列との合計配列に対し空間周波数特性の評価を行うのである。それ以外の点はステップS703での処理と同様であるので説明を省略する。ただし、処理中のカラーフィルタを量子化する場合には、処理中のカラーフィルタ配列が1(配列ON)となる箇所は、必ず既に確定しているカラーフィルタの合計配列が0(配列OFF)である画素に限定する。
以上で、淡Gのカラーフィルタ配列が決定する(量子化値0,1)(ステップS905)。以後、濃R、淡R、濃B、淡Bの各カラーフィルタ配列を決定を、濃G及び淡Gのフィルタ配列の決定方法と同様に行うことで、濃淡RGBの各々についてカラーフィルタ配列が決定する。
本実施形態を用いて濃Gのフィルタ配列、及び淡Gのフィルタ配列を決定することにより、濃淡Gの合計配列は、低周波で成分が少なく、高周波で帯域成分を持つ空間周波数特性となる。さらに、濃Gのフィルタ配列単独でも、低周波で成分が少なく、高周波で帯域成分を持つ空間周波数特性となる。また、G以外のR、Bのカラーフィルタについても同様の空間周波数特性が実現できる。
なお、本実施形態において、カラーフィルタ配列の決定順序は、濃G、淡G、濃R、淡R、濃B、淡Bとしたが、これ以外の順番で求めても良い。また、本実施形態では、RGBの各色について濃淡2種類の透過率のカラーフィルタを利用する場合について説明を行ったが、透過率の異なるカラーフィルタは3種類以上であっても良い。また、RGB3色に対し透過率が異なる濃淡カラーフィルタを配列する例を示したが、2以上のマルチカラーフィルタについて同様に配列を求めることができる。
(本発明の他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
なお、前記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 撮像装置、102 カラー撮像素子部、103 画素補間部、105 画像処理部、104 画素補間パラメータ保持部、106 画像処理パラメータ保持部

Claims (8)

  1. 光電変換素子群と、複数色のカラーフィルタとを有し、前記カラーフィルタが前記光電変換素子群に対して配置された撮像素子を備え、
    前記カラーフィルタは、前記複数色のうち少なくとも1色では同色で透過率が異なる複数のカラーフィルタを有し、透過率が異なる前記カラーフィルタの同色における2つ以上の組み合わせでの合計配列の空間周波数成分及び同色のすべての前記カラーフィルタの合計配列の空間周波数成分ともに低周波数領域で略0となり、高周波数領域で帯域成分を持つように、前記光電変換素子群の各光電変換素子に配置されていることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記カラーフィルタは、透過率が異なる前記カラーフィルタのうち、透過率が最も低いフィルタの配列の空間周波数成分が低周波数領域で略0となり、高周波数領域で帯域成分を持つように配置されていることを特徴とする請求項記載の撮像装置。
  3. 前記カラーフィルタは、同色で透過率が異なる前記カラーフィルタのうち、透過率が最も高いフィルタを除いたフィルタの合計配列の空間周波数成分が低周波数領域で略0となり、高周波数領域で帯域成分を持つように配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の撮像装置。
  4. 前記撮像素子により取得された画像信号に対して補間処理を施し、各色に対応した画像信号を生成する画素補間手段を備えることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記カラーフィルタが有する同色で透過率が異なるカラーフィルタは、透過率が異なる2つのカラーフィルタからなり、
    前記画素補間手段は、透過率が高い一方のカラーフィルタに対応する前記光電変換素子が飽和するハイライト領域では、透過率が低い他方のカラーフィルタに対応する前記光電変換素子により得られる画像信号に基づき前記補間処理を行い、前記光電変換素子が飽和しない非ハイライト領域では、前記一方のカラーフィルタに対応する前記光電変換素子により得られる画像信号及び前記他方のカラーフィルタに対応する前記光電変換素子により得られる画像信号に基づき前記補間処理を行うことを特徴とする請求項記載の撮像装置。
  6. 前記複数色のうち、輝度の低い色に対応するカラーフィルタの合計配列から順に決定し、前記光電変換素子群の各光電変換素子に配置することを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の撮像装置。
  7. 複数色のうち少なくとも1色では同色で透過率が異なる複数のカラーフィルタを有し、透過率が異なる前記カラーフィルタの同色における2つ以上の組み合わせでの合計配列の空間周波数成分及び同色のすべての前記カラーフィルタの合計配列の空間周波数成分ともに低周波数領域で略0となり、高周波数領域で帯域成分を持つように、前記複数色のカラーフィルタが光電変換素子群に対して配置された撮像素子により画像信号を取得する撮像工程と、
    前記撮像工程で取得された画像信号に対して補間処理を施し、各色に対応した画像信号を生成する画素補間工程とを有することを特徴とする撮像方法。
  8. 複数色のうち少なくとも1色では同色で透過率が異なる複数のカラーフィルタを有し、透過率が異なる前記カラーフィルタの同色における2つ以上の組み合わせでの合計配列の空間周波数成分及び同色のすべての前記カラーフィルタの合計配列の空間周波数成分ともに低周波数領域で略0となり、高周波数領域で帯域成分を持つように、前記複数色のカラーフィルタが光電変換素子群に対して配置された撮像素子により画像信号を取得する撮像ステップと、
    前記撮像ステップで取得された画像信号に対して補間処理を施し、各色に対応した画像信号を生成する画素補間ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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