JP3519739B2 - 固体電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサ及びその製造方法

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JP3519739B2 JP51076396A JP51076396A JP3519739B2 JP 3519739 B2 JP3519739 B2 JP 3519739B2 JP 51076396 A JP51076396 A JP 51076396A JP 51076396 A JP51076396 A JP 51076396A JP 3519739 B2 JP3519739 B2 JP 3519739B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、広くはタンタル固体電解コンデンサ等の固
体電解コンデンサに関する。より具体的にいうと、本発
明は、面実装に適するように構成してなる固体電解コン
デンサに関する。さらに、本発明は、そのような固体電
解コンデンサの製造方法にも関する。
背景技術 従来、この種の固体電解コンデンサに使用するコンデ
ンサ素子は、最も典型的には、以下に述べるような方法
で製造している。
先ず、添付図面の図57に示すように、タンタル粉末等
の金属粉末を、タンタル等の金属製の陽極棒3が突出す
る多孔質のチップ体2に固め形成した後、焼結する。
次いで、図58に示すように、このチップ体2をりん酸
水溶液等の化成液Aに浸漬した状態で、陽極棒3と化成
液Aとの間に直流電流を印加して陽極酸化を行う。この
結果、チップ体2における金属粒子の表面に、五酸化タ
ンタル等の誘電体膜4が形成される。
次いで、図59に示すように、前記チップ体2を硝酸マ
ンガン水溶液Bに浸漬して、硝酸マンガン水溶液Bをチ
ップ体2の内部まで浸透したのち引き揚げて焼成する工
程を複数回にわたって繰り返す。この結果、前記誘電体
膜4の表面に、二酸化マンガン等の金属酸化物による固
体電解質層5が形成される。
最後に、前記チップ体2における固体電解質層5の表
面に、グラファイト層形成処理を行った後、銀又はニッ
ケル等の金属膜等によって構成される陰極膜を形成す
る。これによって、コンデンサ素子1が得られる。
以上のように、従来の固体電解コンデンサにおいて
は、そのコンデンサ素子1を製造する上で、チップ体2
から突出する陽極棒3は不可欠であり、陽極棒3を除去
することができないのである。そこで、このコンデンサ
素子1を使用して面実装型の固体電解コンデンサとする
ために、図60又は図61に示すような構成を採用すること
が従来から行われている。
すなわち、図60に示す構成では、コンデンサ素子1が
陰極リード端子6aと陽極リード端子6bとの間に配置さ
れ、当該コンデンサ素子1におけるチップ体2に陰極リ
ード端子6bが固着され、陽極棒3に陽極リード端子6aが
固着される。そして、コンデンサ素子1及び両リード端
子6a,6bの内端部が、モールドされた合成樹脂製のパッ
ケージ7に包み込まれる。このような構成の固体電解コ
ンデンサは、例えば特開昭60−220922号公報に開示され
ている。
一方、図61に示す構成では、チップ体2における陽極
棒3とは反対の端面及び陽極棒3の先端を露出するよう
にコンデンサ素子1がモールドされた合成樹脂製のパッ
ケージ8に包み込まれている。そして、前記陽極棒3の
露出先端に半田等による陽極端子部9aが形成され、チッ
プ体2の露出端面に半田等による陰極端子部9bが形成さ
れている。
しかし、上記いずれの固体電解コンデンサにおいて
も、チップ体2及び突出する陽極棒3を含んだ状態で、
コンデンサ素子1を合成樹脂製のパッケージ7,8に包み
込まなければならない。従って、このパッケージ7,8の
大きさが、コンデンサ素子1におけるチップ体2の大き
さに比べて、チップ体2から陽極棒3が突出する分だけ
大きくなり、コンデンサ全体の体積に対するチップ体2
の体積の割合が小さく、体積効率が低くなる。更に、前
記チップ体2の有効体積が、当該チップ体2に前記陽極
棒3が埋設されている分だけ小さくなる。これらの要因
により、従来の固体電解コンデンサは、単位体積当たり
の容量を大きくすることが困難であり、重量も大きくな
るという問題があった。この問題は、2本のリード端子
6a,6bを組み込む図60の構成の固体電解コンデンサでは
特に顕著である。
しかも、前記従来の固体電解コンデンサにおいては、
コンデンサ素子1を合成樹脂製のパッケージ7,8をモー
ルドするとき、チップ体2に大きいストレスが作用する
ことにより、漏れ電流(LC)が増大したり、絶縁不良が
発生したりする頻度が高い。そのため、製造に際しての
不良品の発生率が高く、歩留り率が低いのである。
また、従来において、複数のコンデンサ素子1を同時
に製造する場合、図62に示すように、複数の焼結チップ
体1から突出する各陽極棒3をタンタル等の金属棒10に
対して取付け、この状態で、化成液Aに浸漬しての陽極
酸化による誘電体膜4の形成(図58)、硝酸マンガン水
溶液Bに浸漬しての固体電解質層5の形成(図59)、グ
ラファイト層の形成、及び陰極膜の形成等の各種の工程
を行ったのち、各コンデンサ素子1を、前記金属棒10か
ら切り離すようにしている。従って、一本の金属棒10を
使用して製造することができるコンデンサ素子1の個数
には限りがあって、大幅に多くすることができず、大量
生産することは困難である。この結果、前記製造に際し
ての歩留り率が低いことと相俟って、製造コストが大幅
にアップするのである。
特に、図60に示す形式の固体電解コンデンサの場合に
は、2本のリード端子6a,6bを使用することのために、
両リード端子6a,6bに対してコンデンサ素子1を固着す
る工程及び両リード端子6a,6bを図示のように曲げ加工
する工程が必要であるために、製造コストが、図61に示
す構成の固体電解コンデンサの場合よりも更にアップす
るのである。
発明の開示 本発明の目的は、これらの問題を解消できるようにし
た面実装型固体電解コンデンサを提供することにある。
本発明の他の目的は、そのような固体電解コンデンサ
の製造方法とを提供することにある。
本発明の第1の側面によれば、チップ基板片と、この
チップ基板片の上面に装着された金属粉末の焼結チップ
体と、このチップ体の金属粉末と誘電体膜を介して電気
的に絶縁された状態で当該チップ体に形成した固体電解
質層と、この固体電解質層の一部を露出するように前記
チップ体を覆う被覆樹脂と、前記固体電解質層の露出部
分に電気的に導通するように形成した陰極側端子電極膜
と、前記チップ体の金属粉末に電気的に導通するように
前記チップ基板片に形成した陽極側端子電極膜と、を備
えている固体電解コンデンサが提供される。
以上の構成によれば、コンデンサ素子の側面を被覆樹
脂にて覆うのみで良く、しかもチップ体から突出する陽
極棒を廃止することができる。従って、チップ体におけ
る有効体積が陽極棒のために減少することがないから、
全体の体積に対するチップ体の体積の割合を、陽極棒付
きの従来の固体電解コンデンサに比べて確実に大きくす
ることができ、体積効率の向上と小型化を実現できる。
特に、図60に示す金属板製のリード端子を備えた形式の
固体電解コンデンサに比べて、大幅に小型・軽量化を図
ることができる。
前記チップ基板片に充填用孔を設け、この充填用孔内
にもチップ体における金属粉末を充填してもよい。この
構成により、前記チップ体の体積が増大し、体積効率を
より高くできるから、単位体積当たりの固体電解コンデ
ンサの容量を大きくできる。特に、充填用孔を貫通孔と
する場合には、この貫通孔に充填された金属粉末の部分
に、チップ基板片の下面における陽極側端子電極膜を直
接接合させて、チップ体における体積を更に増大できる
と共に、チップ体の金属粉末と陽極側端子電極膜との電
気的導通の確実性を向上できる。
前記チップ基板片を、少なくとも厚さ方向に導電性を
有する材料で構成して、このチップ基板片にチップ体に
おける金属粉末を電気的に接合すると共に、陽極側端子
電極膜を形成してもよい。この場合、前記チップ基板片
自体が、従来における陽極棒の代わりになるから、体積
効率を向上する上で有効である。また、前記チップ基板
片の上面に、チップ体の周囲を囲うように絶縁層を形成
すれば、陽極側のチップ基板片と陰極側の固体電解質層
とを電気的に絶縁することができるから、その間に電流
の短絡が発生することを確実に防止できる。
本発明の第2の側面によれば、複数個のチップ基板片
に対応する大きさの素材基板を用意する工程と、この素
材基板の上面の前記各チップ基板片の箇所ごとに金属粉
末を多孔質のチップ体に固め成形する工程と、この各チ
ップ体を加熱して焼結する工程と、前記各チップ体にお
ける金属粉末に誘電体膜を形成する工程と、この誘電体
膜の表面に固体電解質層を形成する工程と、前記各チッ
プ体の少なくとも側面に被覆樹脂を塗布する工程と、前
記各チップ体における固体電解質層に陰極側端子電極膜
を形成するとともに、前記素材基板の下面のうち少なく
とも各チップ基板片の箇所に陽極側端子電極膜を形成す
る工程と、前記素材基板を、各チップ体の間において、
各チップ基板片ごとに切断する工程と、を含む固体電解
コンデンサの製造方法が提供される。
以上の製造方法によると、金属粉末をチップ体に固め
形成する工程と、このチップ体を加熱・焼結する工程と
を、一つの素材基板について複数個同時に行うことがで
きる。しかも、その後の誘電体膜の形成、固体電解質層
の形成、被覆樹脂の塗布、陽極側端子電極膜の形成、及
び陰極用端子電極膜の形成も複数のチップ体を素材基板
に接合した状態で一挙に行うことができる。そして、最
後に素材基板を各チップ体の間において各チップ基板片
ごとに切断するだけで、複数の面実装型固体電解コンデ
ンサを同時に製造することができるのである。従って、
従来のように複数個の固体電解コンデンサを別々に製造
するものに比べて、本発明の製造方法は大量生産に適す
るのである。
加えて、各チップ体の少なくとも側面に被覆樹脂を塗
布することにより、コンデンサ素子を合成樹脂製のモー
ルド部にてパッケージする従来の製造方法比べ、漏れ電
流(LC)が増大したり、絶縁不良が発生したりする頻度
を確実に低減できる。従って、本発明の製造方法は、不
良品の発生率を低くできるから、前記大量生産に適する
ことと相俟って、製造コストを大幅に低減できるという
効果を有する。
本発明の種々な特徴及び利点は、以下添付図面に基づ
いて行う好適な実施形態の説明から明らかになろう。
図面の簡単な説明 図1は、本発明の第1の実施形態に使用する素材基板
を示す斜視図である。
図2は、前記素材基板上に絶縁層を形成した状態を示
す斜視図である。
図3は、図2のIII−III線に沿う拡大断面図である。
図4は、前記素材基板の絶縁層に接合孔を穿設した状
態を示す斜視図である。
図5は、図4のV−V線に沿う拡大断面図である。
図6は、前記第1の実施形態において前記接合孔内に
タンタルの珪化物による薄膜を形成した状態を示す拡大
断面図である。
図7は、前記タンタルの珪化物による薄膜上に接合用
金属膜を形成した状態を示す拡大断面図である。
図8は、第1の実施形態において前記素材基板上に型
枠層を形成した状態の拡大断面図である。
図9は、前記型枠層に成形孔を穿設した状態を示す斜
視図である。
図10は、図9のX−Xに沿う拡大断面図である。
図11は、前記型枠層の成形孔内でタンタル粉末をチッ
プ体の固め成形している状態を示す拡大断面図である。
図12は、第1の実施形態において前記型枠層を除去し
た状態を示す斜視図である。
図13は、図12のXIII−XIII線に沿う拡大断面図であ
る。
図14は、第1の実施形態において前記チップ体に誘電
体膜を形成した状態を示す拡大断面図である。
図15は、第1の実施形態において前記チップ体に固体
電解質層を形成した状態を示す拡大断面図である。
図16は、第1の実施形態において前記素材基板上に被
覆樹脂を塗着した状態を示す拡大断面図である。
図17は、第1の実施形態において前記被覆樹脂に抜き
孔を穿設した状態を示す斜視図である。
図18は、図17のXVIII−XVIII線に沿う拡大断面図であ
る。
図19は、第1の実施形態において陰極用端子電極膜及
び陽極用端子電極膜を形成した状態を示す拡大断面図で
ある。
図20は、前記第1の実施形態において製造した固体電
解コンデンサを示す斜視図である。
図21は、図20のXXI−XXI線に沿う拡大断面図である。
図22は、図20のXXII−XXII線に沿う拡大断面図であ
る。
図23は、第1の実施形態の変形例における要部を示す
拡大断面図である。
図24は、図23の変形例を示す平面図である。
図25は、図23の変形例において素材基板にタンタルの
珪化物による薄膜と接合用金属膜とを形成した状態を示
す拡大断面図である。
図26は、本発明の第2の実施形態に使用する素材基板
を示す拡大断面図である。
図27は、第2の実施形態において絶縁層に接合孔を穿
設した状態を示す拡大断面図である。
図28は、第2の実施形態において素材基板上でチップ
片を固め成形した状態を示す拡大断面図である。
図29は、第2の実施形態において前記チップ体に誘電
体膜を形成した状態を示す拡大断面図である。
図30は、第2の実施形態において前記チップ体に固体
電解質層を形成した状態を示す拡大断面図である。
図31は、第2の実施形態において前記素材基板上に被
覆樹脂を塗着した状態を示す拡大断面図である。
図32は、第2の実施形態において前記被覆図示に抜き
孔を穿設した状態を示す拡大断面図である。
図33は、第2の実施形態において陰極用端子電極膜及
び陽極用端子電極膜を形成した状態を示す拡大断面図で
ある。
図34は、第2の実施形態において製造した固体電解コ
ンデンサを示す拡大縦断正面図である。
図35は、本発明の第3の実施形態において使用する素
材基板を示す拡大断面図である。
図36は、第3の実施形態において素材基板上でチップ
片を固め成形した状態を示す拡大断面図である。
図37は、第3の実施形態において前記チップ体に誘電
体膜を形成した状態を示す拡大断面図である。
図38は、第3の実施形態においてチップ体に固体電解
質層を形成した状態を示す拡大断面図である。
図39は、第3の実施形態において前記素材基板上に被
覆樹脂を塗着した状態を示す拡大断面図である。
図40は、第3の実施形態において前記被覆樹脂に抜き
孔を穿設した状態を示す拡大断面図である。
図41は、第3の実施形態において陰極用端子電極膜及
び陽極用端子電極膜を形成した状態を示す拡大断面図で
ある。
図42は、第3の実施形態において製造した固体電解コ
ンデンサを示す拡大縦断正面図である。
図43は、本発明の第4の実施形態において使用する素
材基板を示す拡大断面図である。
図44は、第4の実施形態において素材基板上でチップ
片を固め成形した状態を示す拡大断面図である。
図45は、第4の実施形態において製造した固体電解コ
ンデンサを示す拡大縦断正面図である。
図46は、本発明の第5の実施形態において使用する素
材基板を示す斜視図である。
図47は、第5の実施形態において素材基板の上面でチ
ップ片を固め成形した状態を示す拡大断面図である。
図48は、第5の実施形態においてチップ体に誘電体膜
及び固体電解質層を形成した状態を示す拡大断面図であ
る。
図49は、第5の実施形態において被覆樹脂及び陰極用
端子電極膜並びに陽極用端子電極膜を形成した状態を示
す拡大断面図である。
図50は、第5の実施形態において製造した固体電解コ
ンデンサを示す拡大縦断正面図である。
図51は、本発明の第6の実施形態において使用する素
材基板を示す斜視図である。
図52は、第6の実施形態において素材基板に金属膜を
形成した状態を示す拡大断面図である。
図53は、第6の実施形態において素材基板に絶縁層を
形成した状態を示す拡大断面図である。
図54は、第6の実施形態において素材基板上でチップ
片を固め成形した状態を示す拡大断面図である。
図55は、第6の実施形態においてチップ体に誘電体
膜、固体電解質層、被覆樹脂、陰極用端子電極膜及び陽
極用端子電極膜を形成した状態を示す拡大断面図であ
る。
図56は、第6の実施形態において製造した固体電解コ
ンデンサを示す拡大縦断正面図である。
図57は、従来の固体電解コンデンサの製造方法に使用
するコンデンサ素子を示す斜視図である。
図58は、図57のコンデンサ素子に誘電体膜を形成する
処理を行っている状態を示す図である。
図59は、図57のコンデンサ素子に固体電解質層を形成
する処理を行っている状態を示す図である。
図60は、従来の固体電解コンデンサを示す縦断正面図
である。
図61は、従来における別の固体電解コンデンサを示す
縦断正面図である。
図62は、従来の固体電解コンデンサの製造方法におい
てコンデンサ素子を金属棒に取付けた状態を示す斜視図
である。
発明を実施するための最良の形態 以下、本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明
する。
図1〜図22は、本発明の第1の実施形態を示す。この
第1の実施形態においては、シリコン製の素材基板を使
用してタンタル固体電解コンデンサ30(図20)が製造さ
れる。
第1の実施形態によれば、先ず、図1に示すように、
厚さ方向に導電性を有するようにしたシリコン製の素材
基板11を用意する。この素材基板11は、幅寸法がWで長
さ寸法がLの矩形状に形成したチップ基板片12の複数個
に対応する大きさに構成されている。後述するように、
素材基板11は、最終の工程において、縦方向の切断線13
及び横方向の切断線14に沿って切断されたときに、複数
のチップ基板片12を与える。
次に、図2及び図3に示すように、前記素材基板11上
に、熱酸化処理、PVスパッタ又はプラズマCVD等にてシ
リコンの酸化膜又は窒化膜等のような絶縁膜15を形成す
る。
次いで、図4及び図5に示すように、前記絶縁膜15の
うち各チップ基板片12に対応する部分に、矩形状の接合
孔16を、例えば公知のフォトリソ法にて穿設する。この
フォトリソ法は、前記絶縁膜15の上面にフォトレジスト
膜を形成するステップと、このフォトレジスト膜に前記
接合孔16と同じ形状の抜き窓を備えたフォトマスクを載
せるステップと、このようにマスクされたフォトレジス
ト膜を露光したのち現像処理して、前記フォトレジスト
膜のうち前記抜き窓に対応する部分を除去するステップ
と、この状態で絶縁膜15をエッチング処理することによ
り、この絶縁膜15のうち前記抜き窓に対応する部分をエ
ッチング液にて溶解除去して前記接合孔16を形成するス
テップと、を含む。
次いで、図6に示すように、前記素材基板11上の前記
各接合孔16内の部分に、タンタル珪化物の薄膜17をスパ
ッタリング等にて形成する。
次いで、図7に示すように、この各薄膜17上に、接合
層として、タンタルによる接合用金属層18を、同じくス
パッタリング等にて形成する。
次いで、図8に示すように、前記素材基板11における
上面の全体に、合成樹脂樹脂等による枠型層19を比較的
厚い厚さに形成する。
次に、図9及び図10に示すように、前記枠型層19のう
ち前記各チップ基板片12に対応する部分に、成形孔20
を、フォトリソ法等にて穿設する。但し、図8〜図10の
工程に代えて、素材基板11上に、予め成形孔20を穿設し
た枠型層19を張り付けるようにしても良い。
次に、図11に示すように、前記枠型層19における各成
形孔20内に、予めバインダーを混合したタンタル粉末の
適宜量を充填して、突き固めることによって、多孔質の
チップ体21を成形した上で、前記バインダーを加熱等に
て除去するための脱バインダー処理を行う。
次に、図12及び図13に示すように、前記枠型層19を、
剥離又はエッチング等の適宜手段にて除去する。なお、
前記脱バインダー処理は、この枠型層19を除去する工程
の後に行うようにしても良い。
次いで、素材基板11を、その上に形成された関連部分
とともに、真空式加熱炉(図示せず)に入れ、真空中に
おいてタンタルの焼結温度まで加熱する。この結果、各
チップ体21を構成するタンタル粉末が焼結すると同時
に、タンタルからなる前記接合用金属層18に融着し、各
チップ体21は、素材基板11に電気的に接続される。この
焼結工程において、タンタルによる接合用金属層18の下
地としてのタンタル珪化物の薄膜17は次のような作用を
営む。すなわち、タンタル珪化物の薄膜17がないとする
と、焼結時の加熱により、接合用金属層18中のタンタル
がシリコン製素材基板11中に異常に拡散することにな
り、タンタル粉末からなるチップ体21のシリコン製素材
基板11に対する接合強度が大幅に低下することになる。
これに対し、タンタル珪化物の薄膜17を介在させること
により、接合用金属層18から素材基板11へのタンタルの
拡散を防止して、チップ体21の素材基板11に対する接合
の確実性及び安定性を確保することができる。
次に、前記素材基板11を、その上に形成された関連部
分とともに、りん酸水溶液等の化成液(図示せず)に浸
漬した上で、前記素材基板11と化成液との間に直流電流
を印加して陽極酸化を行う。この結果、図14に示すよう
に、前記各チップ体21におけるタンタル粒子の表面と、
前記薄膜17及び接合用金属層18の露出部分の表面とに、
五酸化タンタルの誘電体膜22が形成される。
次いで、前記素材基板11上の各チップ体21を硝酸マン
ガン水溶液(図示せず)に浸漬して、硝酸マンガン水溶
液をチップ体21の内部まで浸透させるステップと、その
後に各チップ体21を硝酸マンガン水溶液から引き揚げて
焼成するステップと、を複数回にわたって繰り返す。こ
の結果、図15に示すように、五酸化タンタルの誘電体膜
22の表面に二酸化マンガンの固体電解質層23が形成され
たコンデンサ素子24が得られる。なお、固体電解質層23
を、例えば特開昭60−37114号公報及び特開平1−25322
6号公報に記載されたような導電性電解質高分子にし
て、化学重合方法、電解酸化重合方法又は気相重合方法
等にて形成することもできる。
次いで、前記各コンデンサ素子24の表面全体に、コー
ティング用グラファイト層(図示せず)を施した後、前
記素材基板11における上面の全体に、図16に示すよう
に、ポリイミド樹脂又はエポキシ樹脂等のような合成樹
脂製の被覆樹脂25を、前記各コンデンサ素子24の表面全
体を覆うように形成する。
次いで、図17及び図18に示すように、前記被覆樹脂25
のうち各コンデンサ素子24の上面に該当する部分に、抜
き孔26をフォトリソ法等により穿設する。
次いで、図19に示すように、前記各コンデンサ素子24
の上面に、下地のニッケル層と上層の半田層とから成る
陰極用端子電極膜27をスパッタリング等にて形成する。
この陰極用端子膜72が各コンデンサ素子24における固体
電解質層23に前記グラファイト層を介して電気的に導通
する。
一方、同じく図19に示すように、前記素材基板11の下
面に、下地のニッケル層と上層の半田層とから成る陽極
用端子電極膜28をスパッタリング等にて形成する。
最後に、同じく図19に示すように、素材基板11及び前
記被覆樹脂25を、各切断線13,14に沿って高速回転する
カッター29等にて切断することにより、各チップ基板片
12ごとに分割する。この結果、複数個のタンタル固体電
解コンデンサが得られる。
図20〜図22は、以上の工程により得られるタンタル固
体電解コンデンサ30の構造を示すものである。タンタル
固体電解コンデンサ30の幅寸法はWで、長さ寸法はL
で、高さ寸法はHである。
タンタル固体電解コンデンサ30は、チップ基板片12
と、このチップ基板片12上に形成されたタンタル粉末焼
結チップ体21と、このチップ体21のタンタル粒子に対し
て誘電体層22を介して電気的に絶縁して形成した固体電
解質層23と、を含む。更に、コンデンサ30は、前記固体
電解質層23の上面の中央部を除いて前記チップ体21を覆
う被覆樹脂25と、前記チップ体21における固体電解質層
23の露出部分に電気的に導通するように形成した陰極側
端子電極膜27と、前記チップ基板片12の下面に形成した
陽極側端子電極膜28と、を含んでいる。チップ体21のタ
ンタル粒子はタンタル珪化物の薄膜17、接合用金属層18
及びチップ基板片12を介して陽極側端子電極膜28と導通
する。一方、タンタル固体電解コンデンサ30における陽
極側と陰極側との間の電気絶縁性は、チップ基板片12の
上面に形成した絶縁膜15により確保されている。
本発明の前記第1の実施形態は図23〜25に示すように
変形してもよい。すなわち、図23及び図24に示すよう
に、素材基板11上の絶縁層15に接合孔16を穿設するに際
して、各接合孔16内に絶縁層の一部が複数の突起部15′
として残るようにする。この結果、図25に示すように、
後に形成される接合用金属層18は凹凸を有する構成とな
る。
以上の変形によれば、コンデンサ素子24のチップ体21
におけるタンタル粉末の前記接合用金属層18(接合層)
に対する接触面積を増大できる。これにより、前記チッ
プ体21の焼結と同時に、当該チップ体21を素材基板11に
対して接合するときの接合強度、及び、確実性を大幅に
向上できる。
図26〜図34は、本発明の第2の実施形態を示してい
る。この第2の実施形態では、タンタル製の素材基板を
用いてタンタル固体電解コンデンサ30a(図34)が製造
される。
第2の実施形態によれば、先ず、図26に示すように、
複数個のチップ基板片12aに対応する大きさを有するタ
ンタル製の素材基板11aを用意して、この素材基板11a上
に、熱酸化処理、PVスパッタ又はプラズマCVD等にて酸
化膜又は窒化膜等のような絶縁膜15aを形成する。
次に、図27に示すように、この絶縁膜15aのうち各チ
ップ基板片12aに対応する部分に、接合孔16aをフォトリ
ソ法等にて穿設する。この結果、各接合孔16a内に、前
記素材基板11aにおける地肌による接合面18aが露出され
る。
次いで、図28に示すように、前記各接合孔16a内にお
いて、前記第1の実施形態の場合と同様に、タンタル粉
末をチップ体21aに固め成形して、脱バインダー処理を
施したのち、素材基板11aを真空式加熱炉(図示せず)
に入れて、真空中にてタンタルの焼結温度まで加熱す
る。この結果、各チップ体21aにおけるタンタル粉末
は、焼結すると同時に、前記接合面18aに融着して、素
材基板11aに接合される。
以上の工程に引き続いては、前記第1の実施形態の場
合と同様の工程が行われる。これらの工程は、前記各チ
ップ体21aに対する五酸化タンタルの誘電体膜22aの形成
(図29)、二酸化マンガンによる固体電解質層23aの形
成(図30)、コーティング用グラファイト層(図示せ
ず)の形成を行って各チップ体21aをコンデンサ素子24a
にした後の被覆樹脂25aの形成(図31)、この被覆樹脂2
5aに対する抜き孔26aの穿設(図32)、各コンデンサ素
子24aの上面に対する陰極用端子電極膜27aの形成(図3
3)、素材基板11aの下面に対する陽極用端子電極膜28a
の形成(同じく図33)、並びに素材基板11a及び被覆樹
脂25aの高速回転カッター29a等による切断(同じく図3
3)を含んでいる。
以上の工程により、図34に示すように、前記第1の実
施形態と類似構造の複数のタンタル固体電解コンデンサ
30aを同時に製造することができる。但し、第2の実施
形態においては、タンタル製の素材基板11aを使用する
ので、前記第1の実施形態のように、素材基板の上面
に、タンタルによる接合用金属層18及びその下地として
のタンタル珪化物の薄膜を形成する必要がなく、素材基
板11a自体の表面を接合面18aとして利用することができ
る。
なお、前記第2の実施形態においては、素材基板11a
における接合面18aに、前記図23〜図25に示すような凹
凸を設けてもよい。
図35〜図42は、本発明の第3の実施形態を示す。この
第3の実施形態においては、BN(窒化ホウ素)又はSiC
(炭化珪素)等の導電物質を混入することによって導電
性を付与したセラミック製の素材基板を使用してタンタ
ル固体電解コンデンサ30b(図42)が製造される。
すなわち、第3の実施形態によれば、先ず、図35に示
すように、複数個のチップ基板片12bに対応する大きさ
を有する導電性セラミック製の素材基板11bを用意し
て、この素材基板11b上にタンタルによる接合用金属層1
8bをスパッタリング等にて形成する。
次いで、図36に示すように、前記接合用金属層18bの
うちの各チップ基板片12bに対応する部分において、タ
ンタル粉末をチップ体21bに固め成形して、脱バインダ
ー処理を施したのち、素材基板11bを真空式加熱炉(図
示せず)に入れて、真空中においてタンタルの焼結温度
まで加熱する。この結果、各チップ体21bにおけるタン
タル粉末は焼結すると同時に、前記接合用金属層18bに
融着して、素材基板11bに接合される。
以上の工程に引き続いては、前記第1の実施形態の場
合と同様の工程が行われる。これらの工程は、前記各チ
ップ体21bに対する五酸化タンタルの誘電体膜22bの形成
(図37)、二酸化マンガンによる固体電解質層23bの形
成(図38)、コーティング用グラファイト層(図示せ
ず)の形成を行って各チップ体21bをコンデンサ素子24b
にした後の被覆樹脂25bの形成(図39)、この被覆樹脂2
5bに対する抜き孔26bの穿設(図40)、各コンデンサ素
子24bの上面に対する陰極用端子電極膜27bの形成(図4
1)、素材基板11bの下面に対する陽極用端子電極膜28b
の形成(同じく図41)、並びに素材基板11b及び被覆樹
脂25bの高速回転カッター29b等による切断(同じく図4
1)を含んでいる。これにより、図42に示すように、複
数のタンタル固体電解コンデンサ30bを同時に製造する
ことができる。
以上の第3の実施形態によると、導電性セラミック製
の素材基板11bを使用するので、前記第2の実施形態の
ようにタンタル製の素材基板を使用する場合に比べ、材
料費を節約して、製造コストの低減を図ることができる
という利点がある。
なお、第3の実施形態においても、素材基板11b上
に、前記第1及び第2の実施形態と同様の絶縁層15又は
15aを形成してもよいし、素材基板11b上の接合用金属層
18bに、図23〜図25に示すような凹凸を設けてもよい。
図43〜図45は、本発明の第4の実施形態を示す。この
第4の実施形態においては、シリコン、タンタル又は導
電性セラミック等のように少なくとも厚さ方向に導電性
を有する材料からなる素材基板11cを使用して大容量の
タンタル固体電解コンデンサ30cが製造される。
すなわち、図43に示すように、前記素材基板11c上に
絶縁膜15cを形成した後、この絶縁膜15cのうち各チップ
基板固12cに対応する部分に接合孔16cを穿設する。更
に、前記素材基板11cにおける各チップ基板片12cの箇所
に充填用貫通孔32を穿設する。
次に、図44に示すように、前記素材基板11cの下面
に、前記各充填用貫通孔32を塞ぐためにフィルム33を貼
着した後、素材基板11c上でタンタル粉末をチップ体21c
に固め形成して、そのタンタル粉末が前記充填用各貫通
孔32内にも充填されるようにする。前記フィルム33は、
チップ体21cに固め成形した後に除去する。
以上の工程に引き続き行われる工程は、前述した各実
施形態の場合と同様である。これらの工程は、各チップ
体21cの焼結工程、各チップ体21cに対する誘電体膜22c
の形成工程、固体電解質層3cの形成工程、コーティング
用グラファイト層を形成してコンデンサ素子24cにする
工程、被覆樹脂25cの形成工程、陰極用端子電極膜27cの
形成工程、陽極用端子電極膜28cの形成工程、及び各切
断線13c,14cに沿う切断により素材基板11cを各チップ基
板片12cごとに分割する工程を含む。これにより、図45
に示すような構造の複数のタンタル固体電解コンデンサ
30cが同時に製造される。
以上述べた第4の実施形態によると、各チップ体21c
におけるタンタル粉末が、チップ基板片12cにおける充
填用貫通孔32内にも充填されるから、その分だけチップ
体21cの体積を増大して、タンタル固体電解コンデンサ3
0cの大容量化を図ることができる。また、充填用貫通孔
32に突入するチップ体21cの部分がチップ基板片12cに対
するチップ体21cの接合強度を高めるという付加的効果
も得られる。
第4の実施形態において、充填用貫通孔32は有底孔
(又は凹部)に置き換えてもよい。但し、貫通孔32とす
ることにより、チップ基板片12cの下面に形成した陽極
用端子電極膜28cを、前記チップ体21cにおけるタンタル
粉末に、チップ基板片12cを介することなく直接且つ確
実に電気接合することができる。従って、素材基板11c
の上面に、前記第1及び第3の実施形態にあるような接
合用金属層を形成したり、図23〜図25に示すような接合
用金属層の凹凸を設ける必要性が低くなる。
図46〜図50は、本発明の第5の実施形態を示す。この
第5の実施形態においては、セラミック等のような絶縁
材製の素材基板を使用して大容量の固体電解コンデンサ
30d(図50)が製造される。
第5の実施形態によれば、先ず、図46に示すように、
複数のチップ基板片12dに対応する大きさの絶縁セラミ
ック材製の素材基板11dを用意して、この素材基板11dに
おける各チップ基板片12dの箇所の各々に、充填用貫通
孔32aを穿設しておく。
次いで、図47に示すように、前記素材基板11dの下面
に、前記各充填用貫通孔32aを塞ぐためにフィルム33aを
貼着した後、素材基板11d上でタンタル粉末をチップ体2
1dに固め形成して、そのタンタル粉末が前記各充填用貫
通孔32a内にも充填されるようにする。前記フィルム33a
は、チップ体21dに固め成形した後に除去する。
以上の工程に引き続き行われる工程は、前述した各実
施形態の場合と同様である。これらの工程は、各チップ
体21dの焼結工程、各チップ体21dに対する誘電体膜22d
の形成工程(図48)、固体電解質層23dの形成工程(同
じく図48)、コーティング用グラファイト層を形成して
コンデンサ素子24d(同じく図48)にする工程、被覆樹
脂25dの形成工程(図49)、陰極用端子電極膜27dの形成
工程(同じく図49)、陽極用端子電極膜28dの形成工程
(同じく図49)、及び各切断線13d,14dに沿う切断によ
り素材基板11dを各チップ基板片12dごとに分割する工程
を含む。これにより、図50に示すような構造の複数のタ
ンタル固体電解コンデンサ30dが同時に製造される。
以上の第5の実施形態は、各チップ体21dのタンタル
粉末がチップ基板片12dにおける充填用貫通孔32a内にも
充填されていることにより、タンタル固体電解コンデン
サ30dの大容量化を図ることができる点は第4の実施形
態と同様である。これに加えて、第5の実施形態では、
チップ基板片12dが、セラミック等のような絶縁体製で
あることにより、チップ基板片12d上に別途に絶縁層を
設けなくとも、コンデンサ素子24dの陽極側と陰極側と
を電気的に確実に絶縁することができる。従って、チッ
プ基板片12dを導電体製にする場合よりもコストの低減
と、軽量化とを図ることができる利点がある。
図51〜図56は、本発明の第6の実施形態を示す。この
第6の実施形態においても、前記第5の実施形態と同様
に、セラミック等のような絶縁体製の素材基板を使用し
て固体電解コンデンサ30e(図56)が製造される。
すなわち、第6の実施形態によれば、先ず、図51に示
すように、複数個のチップ基板片12eに対応する大きさ
のセラミック製の素材基板11eを用意し、この素材基板1
1eにおける各チップ基板片12e間の箇所の各々に、導通
用貫通孔34を穿設しておく。
次いで、図52に示すように、前記素材基板11eの上
面、下面及び各導通用貫通孔34の内面に、タンタル等の
金属層35を形成する。
次いで、図53に示すように、前記素材基板11eの上面
に、絶縁膜15eの形成と、この絶縁膜15eに対する接合孔
16eの穿設とを行う。
次いで、図54に示すように、前記素材基板11e上にタ
ンタル粉末をチップ体21eに固め形成する。
以上の工程に引き続き行われる工程は、前述した各実
施形態の場合と同様である。これらの工程は、各チップ
体21eの焼結工程、各チップ体21eに対する誘電体膜22e
の形成工程(図55)、固体電解質層23eの形成工程(同
じく図55)、コーティング用グラファイト層を形成して
コンデンサ素子24e(同じく図55)にする工程、被覆樹
脂25eの形成工程(同じく図55)、陰極用端子電極膜27e
の形成工程(同じく図55)、陽極用端子電極膜28eの形
成工程(同じく図55)、及び各切断線13e,14eに沿う切
断により素材基板11eを各チップ基板片12eごとに分割す
る工程を含む。これにより、図56に示すような構造の複
数のタンタル固体電解コンデンサ30eが同時に製造され
る。
以上の第6の実施形態によれば、チップ基板片12e
を、廉価な絶縁体製にしたものでありながら、その下面
における陽極側端子電極膜28eと、チップ体21eにおける
タンタル粒子とを、チップ基板片12eに形成した金属膜3
5を介して電気的に確実に接合することができる。

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チップ基板片と、 このチップ基板片の上面に装着された金属粉末の焼結チ
    ップ体と、 このチップ体の金属粉末と誘電体膜を介して電気的に絶
    縁された状態で当該チップ体に形成した固体電解質層
    と、 この固体電解質層の一部を露出するように前記チップ体
    を覆う被覆樹脂と、 前記固体電解質層の露出部分に電気的に導通するように
    形成した陰極側端子電極膜と、 前記チップ体の金属粉末に電気的に導通するように前記
    チップ基板片に形成した陽極側端子電極膜と、を備えて
    いる固体電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記陽極側端子電極膜
    はチップ基板片の下面に形成されており、前記陰極側端
    子電極膜はチップ体の上面に形成されており、前記被覆
    樹脂が前記チップ体の全側面を覆うように形成されてい
    る、固体電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記チップ基板片はそ
    の上面から延びる充填用孔を備えており、前記チップ体
    の金属粉末は前記充填用孔内にまで充填されている、固
    体電解コンデンサ。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記チップ基板片は少
    なくとも厚さ方向に導電性を有する材料であり、このチ
    ップ基板片にチップ体の金属粉末が電気的に接合されて
    いる、固体電解コンデンサ。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記チップ基板片は電
    気絶縁性を有する材料で形成されており、更に、前記チ
    ップ基板片は前記チップ体の金属粉末と陽極側端子電極
    膜とを電気的に導通させるための金属層を備えている、
    固体電解コンデンサ。
  6. 【請求項6】請求項3において、前記チップ基板片の充
    填用孔が貫通孔の形態であり、この貫通孔内ある金属粉
    末の部分に前記チップ基板片における陽極側端子電極膜
    が接合されている、固体電解コンデンサ。
  7. 【請求項7】請求項4において、前記チップ基板片の上
    面に、当該チップ基板片と固体電解質層と電気的に絶縁
    するための絶縁層が、前記チップ体の周囲を囲うように
    形成されている、固体電解コンデンサ。
  8. 【請求項8】請求項4において、前記チップ基板片がシ
    リコン製である、固体電解コンデンサ。
  9. 【請求項9】請求項4において、前記チップ基板片が前
    記チップ体における金属粉末と同じ金属材料からなる、
    固体電解コンデンサ。
  10. 【請求項10】請求項4において、前記チップ基板片
    が、導電物質を含む導電性セラミック製である、固体電
    解コンデンサ。
  11. 【請求項11】複数個のチップ基板片に対応する大きさ
    の素材基板を用意する工程と、 この素材基板の上面の前記各チップ基板片の箇所ごとに
    金属粉末を多孔質のチップ体に固め成形する工程と、 この各チップ体を加熱して焼結する工程と、 前記各チップ体における金属粉末に誘電体膜を形成する
    工程と、 この誘電体膜の表面に固体電解質層を形成する工程と、 前記各チップ体の少なくとも側面に被覆樹脂を塗布する
    工程と、 前記各チップ体における固体電解質層に陰極側端子電極
    膜を形成するとともに、前記素材基板の下面のうち少な
    くとも各チップ基板片の箇所に陽極側端子電極膜を形成
    する工程と、 前記素材基板を、各チップ体の間において、各チップ基
    板片ごとに切断する工程と、を含む固体電解コンデンサ
    の製造方法。
  12. 【請求項12】請求項11において、前記素材基板には、
    各チップ基板片の箇所にごとに充填用貫通孔を備えてお
    り、前記チップ片を形成する工程では、金属粉末を前記
    貫通孔内に充填する、固体電解コンデンサの製造方法。
  13. 【請求項13】請求項11において、前記素材基板は少な
    くとも厚さ方向に導電性を有する材料からなっており、
    前記チップ体に固め形成する工程の前に、前記素材基板
    の上面における前記チップ体が固め形成されるべき部分
    の周囲を囲うように絶縁層を形成する工程を更に含んで
    いる、固体電解コンデンサの製造方法。
  14. 【請求項14】請求項11において、前記チップ体に固め
    形成する工程の前に、前記素材基板の上面のうち少なく
    とも各チップ基板片の箇所に、前記チップ体における金
    属粉末と同じ金属による接合用金属層を形成する工程を
    更に含んでいる、固体電解コンデンサの製造方法。
  15. 【請求項15】請求項14において、前記素材基板をシリ
    コン製にし、前記接合用金属層を形成する工程の前に、
    前記素材基板の上面のうち少なくとも各チップ基板片の
    箇所に、前記接合用金属層と同じ金属の珪化物の膜を形
    成する工程を更に含んでいる、固体電解コンデンサの製
    造方法。
  16. 【請求項16】請求項14において、前記接合用金属層を
    形成する工程は、この接合用金属層が凹凸が形成される
    ように行う、固体電解コンデンサの製造方法。
  17. 【請求項17】請求項11において、前記素材基板はチッ
    プ体における金属粉末と同じ金属材料からなっており、
    前記素材基板自体の上面を前記各チップ体との接合用表
    面として利用する、固体電解コンデンサの製造方法。
  18. 【請求項18】請求項11において、前記素材基板は、絶
    縁材料製であり、且つ、各チップ基板片の間に部分に導
    通用貫通孔を備えており、前記チップ体に固め形成する
    工程の前に、前記素材基板の上面、下面及び導通用貫通
    孔の内面にわたって導電膜を形成する工程を更に含む、
    固体電解コンデンサの製造方法。
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