JP3518561B2 - 防振ブッシュ - Google Patents

防振ブッシュ

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JP3518561B2
JP3518561B2 JP29598094A JP29598094A JP3518561B2 JP 3518561 B2 JP3518561 B2 JP 3518561B2 JP 29598094 A JP29598094 A JP 29598094A JP 29598094 A JP29598094 A JP 29598094A JP 3518561 B2 JP3518561 B2 JP 3518561B2
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stopper
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elastic
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俊徳 下川
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、防振技術に係る防振ブ
ッシュに関する。本発明の防振ブッシュは主に、自動車
の懸架装置におけるサスペンションブッシュとして用い
られる。 【0002】 【従来の技術】図4に示すように、自動車の懸架装置5
1には、矢示するところにサスペンションブッシュが装
着されており、図5に示すように、従来のサスペンショ
ンブッシュにおいては、内筒52と外筒53が径方向に
相対変位したときに当接作動するストッパ54が、作動
液56を封入した液室55の内部に配置されている(実
開平4−109243号公報または実開平2−4013
9号公報参照)。 【0003】したがって、この従来のブッシュにおいて
は、ストッパ54の軸方向長さaを液室55の軸方向
長さaより長く設定することができず、よってストッ
パ54の軸方向長さaの絶対値を大きく設定すること
ができないために、ストッパ54の受圧面積が小さく、
これを原因として、ストッパ54が耐久性に劣る問題が
ある。また後者の実開平2−40139号公報に掲載さ
れた防振ブッシュにおいては、オリフィス(流路または
連通部)の開口断面積が小さく、流路長さが長いため
に、高周波領域(200Hz程度)における動ばね定数
が高くなり、ロードノイズ等の振動がボディに伝達され
易い問題がある。また部品点数が多く、価格が高い問題
がある。 【0004】尚、この種のサスペンションブッシュは、
装着状態における上下方向(Q方向)で特性を出して振
動を低減させるのに対して、前後方向(P方向)には1
トン以上の大荷重の入力に対処する機能が必要である。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の点に鑑
み、ストッパの軸方向長さを長くしてストッパの受圧面
積を大きくすることが可能であり、もってストッパの耐
久性を高めることが可能な防振ブッシュを提供すること
を目的とする。また併せて、高周波領域(200Hz程
度)における動ばね定数が其程高くなく、ロードノイズ
等の振動がボディに伝達されにくい防振ブッシュを提供
することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1による防振ブッシュは、内筒と外
筒をゴム状弾性材製の弾性体を介して接続し、前記弾性
体の内側に一対の液室を互いに略180度変位させて設
け、前記液室の外部であって前記液室の配置と略直交す
る位置に、前記両筒が径方向に相対変位したときに当接
作動するストッパを設け、前記一対の液室は互いに連通
しておらずそれぞれが独立したものであって、その軸方
向を弾性体の隔壁により区画され、その円周方向を弾性
体の仕切壁により区画され、その内周方向を内筒に被着
した弾性体の被着部により区画され、前記液室の軸方向
略中央に突起部が設けられ、前記突起部は、互いに対向
した前記仕切壁同士を繋ぐように前記仕切壁および被着
部に一体成形され、前記突起部の側部がオリフィスとさ
れていることを特徴とするものである。 【0007】 【作用】上記従来技術において、ストッパの軸方向長さ
を液室の軸方向長さより長く設定することができなかっ
たのは、ストッパが液室の内部に配置されていて、スト
ッパを液室の軸方向壁を構成している弾性体と軸方向に
オーバーラップさせて配置することができなかったから
である。これに対して、上記構成を備えた本発明の請求
項1による防振ブッシュにおいては、ストッパが液室の
外部であって液室の配置と略直交する位置に設けられて
いるために、ストッパを液室の軸方向壁を構成する弾性
体と軸方向にオーバーラップさせて配置することが可能
となり、これによりストッパの軸方向長さを液室の軸方
向長さより長く設定することが可能となる。 【0008】弾性体の内側に設けられる一対の液室は、
互いに連通していても良く、またそれぞれが独立してい
ても良いが、後者のそれぞれが独立している場合に、液
室の軸方向略中央に突起部が設けられていると、この
起部と液室の軸方向壁(弾性体の隔壁)の間にオリフィ
スが設けられることになる。そして、このオリフィスが
開口断面積を小さくするとともに流路長さを短くし易い
ものであることから、高周波領域(200Hz程度)に
おける動ばね定数を低く設定することが可能となる。 【0009】 【実施例】つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説
明する。 【0010】 【0011】 【0012】 【0013】 【0014】 【0015】図1および図2に示すように、共に剛材製
の内筒21と外筒22がゴム状弾性材製の弾性体23を
介して接続されており、弾性体23の内側に一対の液室
24,25が互いに上下に略180度変位して設けら
れ、この液室24,25の外部であってこの液室24,
25の配置と略直交する位置(左右位置)に、内筒21
と外筒22が径方向に相対変位したときに当接作動する
一対のストッパ26,27が設けられている。液室2
4,25には、シリコンオイル等の作動液28が充填さ
れている。 【0016】内筒21の外周側に、周面の一部に窓部を
設けた円筒状をなす剛材製のアウターリング31が同心
的に配置され、この内筒21およびアウターリング31
をアウトサート部品またはインサート部品として、弾性
体23が加硫成形され、この一体の加硫成形品の外周側
に円筒状の外筒22が所定の締め代をもって嵌着されて
いる。 【0017】一対の液室24,25はそれぞれ、その軸
方向を弾性体23の隔壁23a(ダイアフラム部とも称
する)により区画され、その円周方向を弾性体23の仕
切壁23bにより区画され、その内周方向を内筒21に
被着された弾性体23の被着部23cにより区画され、
更にその外周方向をアウターリング1の窓部を介して外
筒22により区画されている。また一対の液室24,2
5は互いに連通しておらず、それぞれが独立しており、
各液室24,25の軸方向略中央に突起部29が設けら
れ、この突起部29の側部がオリフィス35とされてい
る。突起部29は、互いに対向した仕切壁23b同士を
一部において繋ぐように弾性体23(仕切壁23bおよ
び被着部23c)に一体成形されたものである。 【0018】一対のストッパ26,27はそれぞれ、弾
性体23に一体成形された凸部23dが、アウターリン
グ31の内周面に被着された弾性体23の被着部23e
に当接することにより作動するもので、常態において
は、凸部23dと被着部23d,3eの間に所定の大き
さbの間隙36が設定されている。この間隙36は、弾
性体23を軸方向に貫通したすぐり部37の一部として
設けられている。また各ストッパ26,27の軸方向長
さaは実質的に凸部23dの軸方向長さないし間隙3
6の軸方向長さをもって表わされるが、このブッシュで
は、図6に示したように、ストッパ26,27の軸方向
長さaが液室24,25の軸方向長さaより長く設
定されている。 【0019】上記構成を備えた防振ブッシュにおいて
は、一対のストッパ26,27がそれぞれ液室24,2
5の外部であって液室24,25の配置(図2において
上下位置)と略直交する位置(図2において左右位置)
に設けられているために、ストッパ26,27を液室2
4,25の軸方向壁を構成する弾性体23(隔壁23
a)と軸方向にオーバーラップさせて配置することが可
能であり、実際、ストッパ26,27の軸方向長さa
が液室24,25の軸方向長さaより長く設定されて
いる。したがってストッパ26,27の受圧面積を従来
より大きくすることが可能であるために、ストッパ2
6,27の耐久性を従来より高めることができる。また
オリフィス35がその形状から、開口断面積を小さくす
るとともに流路長さを短くし易いものであることから、
高周波領域(200Hz程度)における動ばね定数を低
く設定することが可能であるために、図3に示すよう
に、ロードノイズ等の振動がボディに伝達されにくい構
造を提供することができる。また部品点数が少ないため
に、コスト的に有利である。 【0020】 【発明の効果】本発明は、以下の効果を奏する。 【0021】すなわち、ストッパを液室の軸方向壁を構
成する弾性体と軸方向にオーバーラップさせ、ストッパ
の軸方向長さを液室の軸方向長さより長く設定して、ス
トッパの受圧面積を従来より大きくすることを可能とし
たために、ストッパの耐久性を従来より高めることがで
きる。またこれに加えて、一対の液室は互いに連通して
おらずそれぞれが独立したものであって、その軸方向を
弾性体の隔壁により区画され、その円周方向を弾性体の
仕切壁により区画され、その内周方向を内筒に被着した
弾性体の被着部により区画され、液室の軸方向略中央に
突起部が設けられ、突起部は互いに対向した仕切壁同士
を繋ぐように仕切壁および被着部に一体成形され、突起
部の側部がオリフィスとされており、以上の構成により
高周波領域(200Hz程度)における動ばね定数を低
く設定可能なオリフィスを形成したために、ロードノイ
ズ等の振動がボディに伝達されにくい構造を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】【図1】本発明の実施例 に係る防振ブッシュの断面図で
あって、図2におけるE−O−E線断面図【図2】図1 におけるD−D線断面図【図3】 同防振ブッシュの特性を示すグラフ図【図4】 自動車の懸架装置の概略斜視図【図5】 従来例に係る防振ブッシュの断面図 【符号の説明】21 内筒22 外筒23 弾性体23a 隔壁23b 仕切壁23c,23e 被着部23d 凸部 24,25 液室26,27 ストッパ28 作動液31 アウターリング35 オリフィス36 間隙37 すぐり部 29 突起部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−240293(JP,A) 特開 平1−303336(JP,A) 実開 平2−40139(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 13/00 - 13/30

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 内筒(21)と外筒(22)をゴム状弾
    性材製の弾性体(23)を介して接続し、前記弾性体
    (23)の内側に一対の液室(24)(25)を互いに
    略180度変位させて設け、前記液室(24)(25)
    の外部であって前記液室(24)(25)の配置と略直
    交する位置に、前記両筒(21)(22)が径方向に相
    対変位したときに当接作動するストッパ(26)(2
    7)を設け、 前記一対の液室(24)(25)は互いに連通しておら
    ずそれぞれが独立したものであって、その軸方向を弾性
    体(23)の隔壁(23a)により区画され、その円周
    方向を弾性体(23)の仕切壁(23b)により区画さ
    れ、その内周方向を内筒(21)に被着した弾性体(2
    3)の被着部(23c)により区画され、 前記液室(24)(25)の軸方向略中央に突起部(2
    9)が設けられ、前記突起部(29)は、互いに対向し
    た前記仕切壁(23b)同士を繋ぐように前記仕切壁
    (23b)および被着部(23c)に一体成形され、 前記突起部(29)の側部がオリフィス(35)とされ
    ている ことを特徴とする防振ブッシュ。
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