JP3517423B2 - 自動焦点調節装置 - Google Patents

自動焦点調節装置

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JP3517423B2
JP3517423B2 JP30393692A JP30393692A JP3517423B2 JP 3517423 B2 JP3517423 B2 JP 3517423B2 JP 30393692 A JP30393692 A JP 30393692A JP 30393692 A JP30393692 A JP 30393692A JP 3517423 B2 JP3517423 B2 JP 3517423B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオカメラ等に用い
て好適な自動焦点調節装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりビデオカメラ等の映像機器に用
いられる自動焦点調節装置としては、CCD等の撮像素
子から得られる映像信号中より焦点状態すなわち被写体
像の鮮鋭度を表す高周波成分を検出し、この高周波成分
が最大となるように撮影レンズを駆動して焦点合わせを
行う所謂『山登り方式』の焦点制御方式が知られてい
る。
【0003】このような自動焦点調節方式は、赤外線を
照射してその反射光を検出するような所謂アクテイブ方
式の自動焦点調節装置に比較して、焦点調節用の特殊な
光学部材が不要であり、被写体との距離にかかわらず遠
方の被写体でも正確に焦点を合わせることができる等の
長所がある。この種の自動焦点調節方式について、図1
を用いて説明する。
【0004】同図において、1は光軸方向に移動して焦
点調節を行うフオーカスレンズで、2はフオーカスレレ
ンズによつてその撮像面に結像された被写体像を光電変
換して撮像信号を出力するCCD等の撮像素子、3は撮
像素子2より出力された撮像信号を所定のレベルに増幅
するアンプ、4はアンプ3より出力された撮像信号に所
定の信号処理を施して規格化された標準テレビジヨン信
号に変換して出力するカメラプロセス回路、5はアンプ
4より出力された撮像信号中より焦点状態に応じて変化
する高周波成分を抽出するバンドパスフイルタ(以下B
PFと称す)、6はバンドパスフイルタ5によつて抽出
された高周波成分に対して、撮像画面内において合焦検
出領域と設定された範囲内に相当する信号のみを通過さ
せて抜き出すゲート回路、7はゲート回路6を通過した
合焦検出領域内に相当する高周波成分信号の垂直同期信
号のすなわちフイールド周期の整数倍に同期した間隔で
ピークホールドするピークホールド回路である。以後こ
のピークホールド回路より出力された高周波成分ピーク
値を焦点電圧Bと称することにする。
【0005】8はピークホールド回路より出力されるピ
ーク値すなわち焦点電圧Bのレベル変化からフオーカス
レンズ駆動用モータの駆動方向を判定するモータ方向判
別回路で、焦点電圧値Bが増加する方向にフオーカスモ
ータ駆動方向を設定するものである。また9は焦点電圧
Bのレベルから合焦度に応じたフオーカスレンズ駆動用
モータの駆動速度を判定するモータ速度判定回路で、焦
点電圧Bのレベルから大ぼけであると判定された場合に
はフオーカスレンズ駆動用モータを高速で駆動し、合焦
点に近く小ぼけ状態と判定された場合には低速で駆動す
るようにモータ速度の設定を行うものである。これらの
動作により、従来より知られている所謂『山登り』制御
を行う。
【0006】10はモータ方向判定回路8,モータ速度
判定回路9の判定結果に基づいてフオーカスレンズ駆動
用モータ11を駆動するモータドライバである。また1
2はフオーカスレンズ1の移動位置を検出するフオーカ
スエンコーダである。
【0007】尚、モータ方向判定回路8は、最初は焦点
電圧Bが最大となる方向がわからまいので、適当な方向
にとりあえずフオーカスレンズを駆動し、焦点電圧Bが
増加する方向が判定できるようになるまでモータを駆動
し続ける。この間にフオーカスレンズ1が、移動範囲の
端に当たった場合には、フオーカスエンコーダ12でこ
れを判別し、モータの駆動方向を逆転する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
自動焦点調節装置によれば、ゲート回路6によつて画面
内の合焦検出領域に設定された範囲内に相当する信号の
みを抜き出し、ピークホールド回路7でその信号中の最
も大きい値をホールドするので、合焦検出領域内の最も
コントラストの強い一点の位置のみで焦点検出動作を行
っているため、同じ程度のコントラストの被写体が混在
する場合には乗り移りが生じやすく、自動焦点調節動作
が不安定になるという問題があつた。
【0009】また合焦検出領域内を均等に評価するため
合焦検出領域内にたとえば主要被写体の人物とその背景
が混在した際には、いずれに焦点が合うか不定となり、
所謂遠近競合が生じ、それを防止するために、ある撮影
条件で最適になるように合焦検出領域を設定すると、他
の撮影条件では不都合が生じる欠点があつた。
【0010】そこで本発明の目的は、上述した問題点を
解決し、いかなる被写体でも速やかに且つハンチング等
の誤動作のない良好な自動焦点調節装置を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の自動焦点調節装置は、光学系によって結像さ
れる像を光電変換して撮像信号を出力する撮像手段と、
画面内における複数個所に対応する合焦度を示す信号を
前記撮像手段より出力される撮像信号からそれぞれ検出
するゲート手段と、前記ゲート手段によって検出された
前記複数個所に対応する複数の合焦度を示す信号を増幅
する増幅手段と、前記増幅手段が増幅する前記複数の合
焦度を示す信号の増幅率を、被写体が近距離ある場合に
は前記画面内の周辺部に比べて中央部での合焦度を示す
信号が大きくなるように設定する一方、被写体距離が遠
距離にある場合には前記画面全体での合焦度を示す信号
が平均的に出力されるように設定する制御手段と、前記
増幅手段によって増幅された複数の合焦度を示す信号を
加算する演算手段と、前記演算手段による演算結果に基
づいて前記光学系の焦点状態を制御する焦点調節手段と
を有している。
【0012】また、本発明の自動焦点調節装置は、光学
系によって結像される像を光電変換して撮像信号を出力
する撮像手段と、画面内における複数個所に対応する合
焦度を示す信号を前記撮像手段より出力される撮像信号
からそれぞれ検出するゲート手段と、前記ゲート手段に
よって検出された前記複数個所に対応する複数の合焦度
を示す信号を増幅する増幅手段と、前記増幅手段が増幅
する前記複数の合焦度を示す信号の増幅率を、絞りが小
絞り時には前記画面内の周辺部に比べて中央部での合焦
度を示す信号が大きくなるように設定する一方、絞り開
放時には前記画面全体での合焦度を示す信号が平均的に
出力されるように設定する制御手段と、前記増幅手段に
よって増幅された複数の合焦度を示す信号を加算する演
算手段と、前記演算手段による演算結果に基づいて前記
光学系の焦点状態を制御する焦点調節手段とを有してい
る。 また、本発明の自動焦点調節装置は、光学系によっ
て結像された像を光電変換して撮像信号を出力する撮像
手段と、画面内における複数個所に対応する合焦度を示
す信号を前記撮像手段より出力される撮像信号からそれ
ぞれ検出するゲート手段と、前記ゲート手段によって検
出された前記複数個所に対応する複数の合焦度を示す信
号のうち、N(Nは整数)個の信号を選択する選択手段
と、前記選択手段が選択する前記N個を前記像を形成す
る物体の距離に応じて設定する設定手段と、前記選択手
段によって選択された前記N個の信号を加算する演算手
段と、前記演算手段による演算結果に基づいて前記光学
系の焦点状態を制御する焦点調節手段とを有している。
また、本発明の自動焦点調節装置は、光学系によって結
像された像を光電変換して撮像信号を出力する撮像手段
と、画面内における複数個所に対応する合焦度を示す信
号を前記撮像手段より出力される撮像信号からそれぞれ
検出するゲート手段と、前記ゲート手段によって検出さ
れた前記複数個所に対応する複数の合焦度を示す信号の
うち、N(Nは整数)個の信号を選択する選択手段と、
前記選択手段が選択する前記N個を絞りの状態に応じて
設定する設定手段と、前記選択手段によって選択された
前記N個の信号を加算する演算手段と、前記演算手段に
よる演算結果に基づいて前記光学系の焦点状態を制御す
る焦点調節手段とを有して いる。
【0013】
【作用】これによつて、いかなる被写体でも主要被写体
と背景の判別を適切に行うことができ、速やか且つハン
チング等の誤動作のない自動焦点調節動作を実現するこ
とができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明における自動焦点調節装置を各
図を参照しながらその実施例について詳述する。
【0015】図1は本発明の前提となる参考例となる
動焦点調節装置の示すブロツク図であり、前述の従来例
と同一構成部分については、同一符号を付して詳細な説
明は省略する。
【0016】同図において、13は焦点距離を可変して
倍率を可変するズームレンズ、14はズームレンズ位置
すなわち焦点距離を検出するズームエンコーダ、15は
撮像素子への入射光量を可変する絞り、16は絞り値を
検出する絞りエンコーダ、17は結像用のレンズであ
る。
【0017】BPF5によつて撮像信号中の高周波成分
を抽出した信号は、撮像画面上に複数の焦点検出領域を
設定するための複数のゲート回路6A〜6XXによつ
て、前記各焦点検出領域内に相当する範囲の信号がそれ
ぞれ抜き出され、各ゲート回路の後段に接続されたピー
クホールド回路7A〜7XXによつて垂直同期信号の整
数倍に同期した間隔でピークホールドされる。
【0018】そして各ピークホールド回路7A〜7XX
によつてピークホールドされた信号は、スイツチ18A
〜18XXによつてそれぞれアンプ19A1 〜19XX
1 に供給されるか、アンプ19A2 〜19XX2 に供給
されるかが選択的に切り換えられる。またスイツチ18
A〜18XXは、ズームエンコーダ14の出力すなわち
ズームレンズ13の位置情報に基づいて切り換え制御さ
れる。
【0019】ここでアンプ19A1 〜19XX1 は、そ
れぞれ各アンプごとに設定された所定のゲインで、ピー
クホールド回路7A〜7XXの出力を増幅する。これら
のアンプの出力は並び変え回路20に入力され、レベル
の大きい順に並び変えられ、その出力端子20A〜20
XXの順に、値の大きい方から出力される。並び変え回
路20の出力の内、大きい順に1〜N(Nは1以上の任
意の整数で、実施例ではN=Xの場合を示す)までは、
アンプ21A〜21Xへと入力され、それぞれ所定のゲ
インで増幅される。アンプ21A〜21Xで増幅された
各信号は、加算器22へと入力されて加算され、合焦度
を表す最終的な信号として出力される。
【0020】この信号をもとに、従来例で説明し自動焦
点調節装置と同様にモータ方向判定回路8、モータ速度
判定回路9を介してモータドライバへと供給され、フオ
ーカスレンズ1が駆動され、自動焦点調節動作が行われ
る。
【0021】ゲート回路6A〜6XXは画面上では、図
2に示すように、撮像画面上を格子上に分割した複数の
焦点検出領域A〜XXそれぞれに相当する撮像信号を抽
出するよう、そのゲート開閉タイミングが設定されてい
る。
【0022】次にアンプ19A1 〜19XX1 ,19A
2 〜19XX2 のゲイン設定について図3を用いて説明
すると、アンプ19A1 〜19XX1 のゲイン設定を図
3(a)に示すように画面内の中央部分が大きく、周辺
部分が小さくなるように設定すると、画面中央部におけ
る焦点検出情報の重み付けを大きくした中央重点の焦点
検出を行う設定となる。
【0023】またアンプ19A2 〜19XX2 のゲイン
設定を図3(b)に示すように、一様に設定すると、画
面全体を平均的に焦点検出する設定となる。
【0024】そしてそれらの画面の切り換えすなわち各
アンプの切り換えは、ズームエンコーダ14の値に応じ
て行われ、焦点距離が短い『ワイド』よりのときは、焦
点検出を図3(a)に示す中央重点とし、焦点距離が長
い『テレ』よりのときは焦点検出を平均に行うように設
置する。
【0025】すなわち『ワイド』側にあるときは、画角
が広く画面内に占める主要被写体の割合が小さくなる傾
向にあるので、主要被写体以外のものが合焦検出領域内
に混在しないように、被写体が位置している確率の高い
中央部の重み付けを大きくし、中央重点の設定となす。
【0026】また『テレ』側にいるときには、画面内に
占める主要被写体の割合が大きく被写界深度も浅くなる
ため、画面全体を平均的に焦点検出する方が主要被写体
と背景との境界を明確に判別でき、主要被写体に適格に
合焦させることができるとの考えに基づくものである。
【0027】次にアンプ21A〜21N(N=X)のゲ
イン設定について説明する。
【0028】アンプ21AのゲインをGA,アンプ21
BのゲインをGB,アンプ21のゲインをGC,……,
アンプ21XのゲインをGXとすると、 GA<GB<GC<……<GX となるように設定することで、1番目からN(=X)番
目までのゲート信号が平均化され、1番目からN(=
X)番目までの信号の重み付けをより対等にして、加算
器20へと供給することができる。
【0029】また上述の実施例において、ピークホール
ド回路は7A〜7XXは積分回路を用いることもでき
る。
【0030】次に本発明における第1の実施例を図4を
用いて説明する。
【0031】上述の参考実施例によれば、スイツチ18
A〜18XXの切り換えをズームエンコーダの値すなわ
ち焦点距離に基づいて行ったが、本実施例によれば、ス
イツチ18A〜18XXの切り換えをフオーカスエンコ
ーダ12によって検出されたフオーカスレンズ1の位置
情報すなわち被写体距離情報によって行うように構成さ
れている。
【0032】すなわちフオーカスエンコーダ12の出力
に基づいてアンプ19A1 〜19XX1 に供給される
か、アンプ19A2 〜19XX2 に供給されるかを選択
的に切り換え、ゲイン設定を行うようにしたものであ
る。
【0033】これにより、被写体が近距離(特にマクロ
撮影等)にいるときは背景と主要被写体との間で遠近競
合を防止するために焦点検出を中央重点とし、被写体が
遠距離にいるとき、特に無限遠に近い場合には、ほとん
ど全体に焦点が合うため、画面内で平均的に焦点検出を
行うように構成されており、被写体の状態にかかわら
ず、安定且つ誤動作のない焦点検出を行うことができ
る。
【0034】図5は本発明の第2の実施例を示すもので
ある。
【0035】同図において、本発明の第2の実施例によ
れば、図1の参考実施例におけるスイツチ19A〜19
XXの切り換えを、入射光量を調節する絞りの状態を検
出する絞りエンコーダ16の出力すなわち絞り値情報に
応じてそれぞれアンプ19A1〜19XX1に供給され
るか、アンプ19A〜19XXに供給されるかが選
択的に切り換えられる。そしてこれらのアンプのゲイン
を前述のように変えることにより、絞り開放時は被写界
が暗く焦点が合わせにくい状態が予想されるため、画面
中央部のみでなく焦点検出を画面内で平均的に行って合
焦しやすい状態とし、小絞り時は被写界が明るく、主要
被写体に十分に合焦できると予想されるため、焦点検出
を中央部で重点的に行う焦点検出領域を設定することに
より、状況に応じた適切な焦点検出動作を行わせること
ができる。
【0036】図6は本発明の第3の実施例を示すもので
ある。
【0037】上述の実施例では、画面の中央部の重み付
けを大きくした中央重点焦点検出モードと、画面内の各
焦点検出領域の重みをほぼ均一とした平均焦点検出モー
ドとを、ズームエンコーダの出力すなわち焦点距離、あ
るいはフオーカスエンコーダの出力すなわち被写体距
離、あるいは絞りエンコーダの出力すなわち絞り値に基
づいて切り換えるようにした場合について説明したが、
本実施例は、外部入力によつてすなわち操作者の意志に
よつて任意に切り換え可能としたものである。
【0038】同図において、図1と異なる点は、各ピー
クホールド回路7A〜7XXによつてピークホールドさ
れた信号を、それぞれアンプ19A1 〜19XX1 に供
給するか、アンプ19A2 〜19XX2 に供給するかを
選択的に切り換えるスイツチ18A〜18XXを外部入
力23によつて切り換え制御している点である。
【0039】これによつて操作者は外部入力23を操作
してその時の撮影環境に応じて任意にスイツチ18A〜
18XX切り換え、画面の複数の焦点検出領域の各重み
付けを可変し、常に最適な自動焦点調節動作を行わせる
ことができるものである。
【0040】尚、焦点調節動作及び画面の焦点検出領域
の重み付け制御等の設定動作については、前述の参考例
〜第2の実施例と同様であるため、説明は省略する。
【0041】また前述の参考例〜第2の実施例との混乱
を避けるため、本実施例においてはズームレンズ、ズー
ムエンコーダ、絞り、絞りエンコーダ等の図示を省略し
た。
【0042】次に本発明における自動焦点調節装置の
4の実施例を図7を用いて詳細に説明する。尚、同図に
おいて図1に示す構成と同一構成を有する箇所について
は、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0043】上述の実施例は、光学系の状態を示す各種
エンコーダあるいは外部操作によつて撮像画面内に設定
された複数の焦点検出領域それぞれの重み付けパターン
を変化させ、撮影状態に適応した焦点検出領域の設定を
可能としたものであるが、以下に示す本発明における第
5の実施例は、光学系の状態、たとえばズームエンコー
ダ14によつて検出された焦点距離情報に応じて並び変
え回路20の出力数Nを選択するものである。
【0044】すなわち同図において、並び変え回路の出
力20A〜20N(N=X)には、前述のように、アン
プ19A1 〜19XX1 または19A2 〜19XX2
り供給された焦点電圧を大きい順に20A〜20Nへと
出力するものであり、これらの出力信号は、アンプ21
A〜21N(=X)へと供給されてそれぞれ設定された
ゲインで増幅された後、加算器22で加算されて最終的
な焦点信号としてモータ方向判定回路8及びモータ速度
判定回路9へと供給される。
【0045】そして並び変え回路20には、ズームエン
コーダ14より焦点距離情報が供給されたおり、この情
報に基づいて、大きい順に出力される並び変え回路20
の出力数Nが変更され、設定されるものである。
【0046】また各ピークホールド回路7A〜7XXに
よつてピークホールドされた信号を、それぞれアンプ1
9A1 〜19XX1 に供給するか、アンプ19A2 〜1
9XX2 に供給するかの選択は、図6に示すようにスイ
ツチ18A〜18XXを外部入力23によつて切り換え
制御することによつて行われ、これによつて操作者は外
部入力23を操作してその時の撮影環境に応じて任意に
スイツチ18A〜18XX切り換え、画面の複数の焦点
検出領域の各重み付けを可変し、常に最適な自動焦点調
節動作を行わせることができる。
【0047】したがつて、操作者によつて図3(a),
(b)に示すような各焦点検出領域の重み付けパターン
が選択された後、さらに焦点距離に応じて並び変え回路
20の出力数Nが可変されることになり、各焦点検出領
域に相当する重み付け後の焦点電圧に対して大きい順に
N個が選択され、アンプ21A〜21N(=X)を介し
て加算器22へと供給される。
【0048】そして焦点距離が短い『ワイド』側にある
ときは、主要被写体の画面内に占める割合が小さく、測
距範囲を広げると、焦点検出領域内に主要被写体以外の
ものが混在して遠近競合を生じやすくなるため、Nを小
さくして撮像画面内における複数の焦点検出領域の内、
焦点検出に用いる数を小さくし、焦点電圧の高い小数の
領域だけを用いて焦点検出動作を行う。
【0049】また焦点距離が長く『テレ』側にあるとき
は、主要被写体の画面内に占める割合が大きくなるた
め、Nを大きくして撮像画面内における複数の焦点検出
領域の内、焦点検出に用いる数を増加させ、主要被写体
の輪郭部分等、焦点検出に有効な情報を確実に捕らえる
ことができるような設定となす。
【0050】これによつていかなる撮影状況においても
適格に主要被写体に合焦させることができる。
【0051】次に本発明における自動焦点調節装置の
5の実施例の構成を図8に示す。
【0052】同図において図7に示す構成と同一構成を
有する箇所については、同一の符号を付し、その説明を
省略する。
【0053】図7に示す第4の実施例によれば、並べ換
え回路20の出力数Nをズームエンコーダ14の値すな
わち焦点距離に基づいて行ったが、図8に示す本実施例
によれば、並べ換え回路20の出力数Nの設定をフオー
カスエンコーダ12によって検出されたフオーカスレン
ズ1の位置情報すなわち被写体距離情報によって行うよ
うに構成されている。
【0054】すなわちフオーカスエンコーダ12の出力
に基づいて並べ換え回路20の出力数Nを制御し、被写
体が近距離にいるときは、背景との間の遠近競合を防止
し、画面中央部に存在すると思われる主要被写体に確実
に合焦できるよう、Nを小さくして撮像画面内における
複数の焦点検出領域の内、焦点検出に用いる数を減少
し、背景部分を含まず主要被写体を確実に捕らえること
ができるような設定となす。
【0055】また被写体が遠距離にいるとき、特に無限
遠近傍にいるときには、ほぼ全域において焦点が合いや
すい状態になるため、Nを大きくして撮像画面内におけ
る複数の焦点検出領域の内、焦点検出に用いる領域の数
を大きくし、全画面で平均的な焦点検出動作を行う。
【0056】これによつていかなる撮影状況においても
適格に主要被写体に合焦させることができる。
【0057】図9は本発明の第6の実施例を示すもので
ある。
【0058】同図において前述の各実施例と同一構成部
分については同一符号を付し、その説明は省略する。
【0059】本実施例によれば、並べ換え回路20の出
力数Nの設定を、入射光量を調節する絞り15の状態を
検出する絞りエンコーダ16の出力すなわち絞り値情報
に応じて可変するようにしたものであり、絞り開放時は
被写界が暗く焦点が合わせにくい状態が予想されるた
め、Nを大きくして画面内における焦点検出領域を増加
させ、画面内で平均的な焦点検出動作を行わせ、小絞り
時は被写界が明るく、主要被写体に十分に合焦できると
予想されるため、Nを小さくして焦点検出領域を減少
し、主要被写体と思われる少数の焦点検出領域で重点的
に焦点検出動作を行わせることができる。
【0060】これによつて明るい被写体を撮影するとき
と、暗い被写体を撮影するときとでそれぞれ最適なNの
値すなわち焦点電圧の高い順から焦点検出領域の個数を
設定することができ、あらゆる撮影環境において、常に
迅速且つハンチングのない安定した自動焦点検出動作が
実現できる。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
どのような被写体でも迅速で且つハンチング等のない安
定した自動焦点調節が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の前提となる自動焦点調節装置の参考と
なる実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明の自動焦点調節装置におけるゲート回路
によって設定される撮像画面の複数の焦点検出領域のレ
イアウトを説明するための図である。
【図3】本発明の自動焦点調節装置における撮像画面の
位置に応じたアンプのゲイン設定を説明するための図で
ある。
【図4】本発明の自動焦点調節装置の第1の実施例を示
すブロック図である。
【図5】本発明の自動焦点調節装置の第2の実施例を示
すブロック図である。
【図6】本発明の自動焦点調節装置の第3の実施例を示
すブロック図である。
【図7】本発明の自動焦点調節装置の第4の実施例を示
すブロック図である。
【図8】本発明の自動焦点調節装置の第5の実施例を示
すブロック図である。
【図9】本発明の自動焦点調節装置の第6の実施例を示
すブロック図である。
【図10】従来の自動要点調節装置の一例を示すブロッ
ク図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/232

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学系によって結像される像を光電変換
    して撮像信号を出力する撮像手段と、 画面内における複数個所に対応する合焦度を示す信号を
    前記撮像手段より出力される撮像信号からそれぞれ検出
    するゲート手段と、 前記ゲート手段によって検出された前記複数個所に対応
    する複数の合焦度を示す信号を増幅する増幅手段と、 前記増幅手段が増幅する前記複数の合焦度を示す信号の
    増幅率を、被写体が近距離ある場合には前記画面内の周
    辺部に比べて中央部での合焦度を示す信号が大きくなる
    ように設定する一方、被写体距離が遠距離にある場合に
    は前記画面全体での合焦度を示す信号が平均的に出力さ
    れるように設定する制御手段と、 前記増幅手段によって増幅された複数の合焦度を示す信
    号を加算する演算手段と、前記演算手段による演算結果
    に基づいて前記光学系の焦点状態を制御する焦点調節手
    段とを有することを特徴とする自動焦点調節装置。
  2. 【請求項2】 光学系によって結像される像を光電変換
    して撮像信号を出力する撮像手段と、 画面内における複数個所に対応する合焦度を示す信号を
    前記撮像手段より出力される撮像信号からそれぞれ検出
    するゲート手段と、 前記ゲート手段によって検出された前記複数個所に対応
    する複数の合焦度を示す信号を増幅する増幅手段と、 前記増幅手段が増幅する前記複数の合焦度を示す信号の
    増幅率を、絞りが小絞り時には前記画面内の周辺部に比
    べて中央部での合焦度を示す信号が大きくなるように設
    定する一方、絞り開放時には前記画面全体での合焦度を
    示す信号が平均的に出力されるように設定する制御手段
    と、 前記増幅手段によって増幅された複数の合焦度を示す信
    号を加算する演算手段と、 前記演算手段による演算結果に基づいて前記光学系の焦
    点状態を制御する焦点調節手段とを有することを特徴と
    する自動焦点調節装置。
  3. 【請求項3】 光学系によって結像された像を光電変換
    して撮像信号を出力する撮像手段と、 画面内における複数個所に対応する合焦度を示す信号を
    前記撮像手段より出力される撮像信号からそれぞれ検出
    するゲート手段と、 前記ゲート手段によって検出された前記複数個所に対応
    する複数の合焦度を示す信号のうち、N(Nは整数)個
    の信号を選択する選択手段と、 前記選択手段が選択する前記N個を前記像を形成する物
    体の距離に応じて設定する設定手段と、 前記選択手段によって選択された前記N個の信号を加算
    する演算手段と、 前記演算手段による演算結果に基づいて前記光学系の焦
    点状態を制御する焦点調節手段とを有することを特徴と
    する自動焦点調節装置。
  4. 【請求項4】 光学系によって結像された像を光電変換
    して撮像信号を出力する撮像手段と、 画面内における複数個所に対応する合焦度を示す信号を
    前記撮像手段より出力される撮像信号からそれぞれ検出
    するゲート手段と、 前記ゲート手段によって検出された前記複数個所に対応
    する複数の合焦度を示す信号のうち、N(Nは整数)個
    の信号を選択する選択手段と、 前記選択手段が選択する前記N個を絞りの状態に応じて
    設定する設定手段と、 前記選択手段によって選択された前記N個の信号を加算
    する演算手段と、 前記演算手段による演算結果に基づいて前記光学系の焦
    点状態を制御する焦点調節手段とを有することを特徴と
    する自動焦点調節装置。
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