JP3517128B2 - 電線加工処理方法、及び電線加工処理装置 - Google Patents

電線加工処理方法、及び電線加工処理装置

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JP3517128B2 JP29729698A JP29729698A JP3517128B2 JP 3517128 B2 JP3517128 B2 JP 3517128B2 JP 29729698 A JP29729698 A JP 29729698A JP 29729698 A JP29729698 A JP 29729698A JP 3517128 B2 JP3517128 B2 JP 3517128B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、素材電線に対し、
送り出し、切断、皮剥き、端子金具の圧着接続等の所望
の加工処理を施すことにより、素材電線から製品電線を
製造するように構成された電線加工処理装置に係り、特
に、切断以前の加工処理過程でなんらかの加工処理エラ
ーを生じた場合であっても、不良製品を優良製品と誤認
することを未然に防止し得る電線加工処理方法、及び電
線加工処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平6−86422
号公報に示されるように、素材電線に対し、送り出し、
切断、皮剥き、端子金具の圧着接続等の所望の加工処理
を施すことにより、素材電線から製品電線を製造するよ
うに構成された電線加工処理装置が知られている。
【0003】上記公報に開示された電線加工処理装置
は、電線一端の加工処理中に加工処理エラーが発生した
場合には、製造すべき製品線長の長短にかかわらず、加
工処理エラー箇所を含んだ不良製品を、エラー時処理用
に設定された最小電線長だけ送り出して他端側を切断す
るようにしたものである。
【0004】上記従来の電線加工処理装置によれば、加
工処理エラーが発生した場合における電線の無駄を可及
的に抑制することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の電線加工処理装置にあっては、電線一端の加工処理
中に加工処理エラーが発生した場合には、製品線長の長
短にかかわらず、加工処理エラー箇所を含んだ不良製品
を、既定の最小電線長だけ送り出して他端側を切断する
こととしていたために、製品線長と既定の最小電線長が
近似している場合には、不良製品を優良製品と誤認する
おそれがあるという解決すべき課題を内在していた。
【0006】そこで、切断以前の加工処理過程でなんら
かの加工処理エラーを生じた場合であっても、不良製品
を優良製品と誤認することを未然に防止し得る新規な技
術の開発が関係者の間で待望されていた。
【0007】本発明は、上述した実情に鑑みてなされた
ものであり、切断以前の加工処理過程における加工処理
エラーが検知されたとき、この加工処理エラー箇所を含
んだ不良製品を、本来の製品線長との間で識別可能な差
異を生じる線長だけ一挙に送り出して切断することによ
り、切断以前の加工処理過程でなんらかの加工処理エラ
ーを生じた場合であっても、不良製品を優良製品と誤認
することを未然に防止し得る電線加工処理方法、及び電
線加工処理装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、素材電線に対し、送り出し、切
断、皮剥き、端子金具の圧着接続等の所望の加工処理を
施すことにより、素材電線から製品電線を製造する際に
用いられる電線加工処理方法であって、前記素材電線の
最小切断限界線長を越える長さに設定された境界線長
と、前記最小切断限界線長及び前記境界線長の両者を越
える長さであって、前記境界線長との間で識別可能な差
異を生じる長さに設定された第1の捨て線長と、前記最
小切断限界線長と前記境界線長との中間長さであって、
前記境界線長との間で識別可能な差異を生じる長さに設
定された第2の捨て線長と、をあらかじめ記憶してお
き、切断以前の加工処理過程における加工処理エラーが
検知されたとき、本来の製品線長と、前記境界線長との
間の長短関係を比較判別し、当該比較判別の結果、本来
の製品線長が前記境界線長を越えない旨の判別が下され
たときには前記第1の捨て線長を選択する一方、本来の
製品線長が前記境界線長を越える旨の判別が下されたと
きには前記第2の捨て線長を選択し、前記加工処理エラ
ー箇所を含んだ不良製品を、前記選択された捨て線長だ
け一挙に送り出して切断することを要旨とする。
【0009】請求項1の発明によれば、切断以前の加工
処理過程における加工処理エラーが検知されたとき、本
来の製品線長と、境界線長との間の長短関係を比較判別
し、この比較判別の結果、本来の製品線長が境界線長を
越えない旨の判別が下されたときには第1の捨て線長を
選択する一方、本来の製品線長が境界線長を越える旨の
判別が下されたときには第2の捨て線長を選択し、加工
処理エラー箇所を含んだ不良製品を、前記選択された捨
て線長だけ一挙に送り出して切断するので、したがっ
て、不良製品が、本来の製品線長との間で識別可能な差
異を生じるに充分な捨て線長をもって切断される結果と
して、切断以前の加工処理過程でなんらかの加工処理エ
ラーを生じた場合であっても、不良製品を優良製品と誤
認することを未然に防止することができる。
【0010】さらに、請求項2の発明は、前記第2の捨
て線長は、前記最小切断限界線長と等しくなることを妨
げないことを要旨とする。
【0011】請求項2の発明によれば、第2の捨て線長
は、最小切断限界線長と等しくなることを妨げないもの
とされるので、したがって、切断以前の加工処理過程に
おける加工処理エラーが検知されたときの本来の製品線
長が、境界線長を越える旨の判別が下されたときには、
不良製品が、本来の製品線長との間で識別可能な差異を
生じるに充分な捨て線長をもって切断され、かつ、この
捨て線長を最小切断限界線長に設定可能である結果とし
て、切断以前の加工処理過程でなんらかの加工処理エラ
ーを生じた場合であっても、不良製品を優良製品と誤認
することを未然に防止することができるのに加えて、加
工処理エラーが検知された場合における電線の無駄捨て
の可及的な抑制を期待することができる。
【0012】さらにまた、請求項3の発明は、素材電線
に対し、送り出し、切断、皮剥き、端子金具の圧着接続
等の所望の加工処理を施すことにより、素材電線から製
品電線を製造するように構成された電線加工処理装置で
あって、前記素材電線を送り出す送出手段と、当該送出
手段で送り出された前記素材電線から、所定の切断位置
よりも送出側に延びてきた延長部分を切り離す切断手段
と、前記素材電線の最小切断限界線長を越える長さに設
定された境界線長を記憶する境界線長記憶手段と、前記
最小切断限界線長及び前記境界線長の両者を越える長さ
であって、前記境界線長との間で識別可能な差異を生じ
る長さに設定された第1の捨て線長と、前記最小切断限
界線長と前記境界線長との中間長さであって、前記境界
線長との間で識別可能な差異を生じる長さに設定された
第2の捨て線長と、を記憶する捨て線長記憶手段と、切
断以前の加工処理過程における加工処理エラーを検知す
る加工処理エラー検知手段と、当該加工処理エラー検知
手段で加工処理エラーが検知されたとき、本来の製品線
長と、前記境界線長記憶手段に記憶された境界線長との
間の長短関係を比較判別するとともに、当該比較判別の
結果、本来の製品線長が前記境界線長を越えない旨の判
別が下されたときには前記第1の捨て線長を選択する一
方、本来の製品線長が前記境界線長を越える旨の判別が
下されたときには前記第2の捨て線長を選択する捨て線
長判別手段と、前記送出手段を用いた前記素材電線の送
出動作を、前記捨て線長判別手段で選択された捨て線長
だけ一挙に行わせた後、前記切断手段を用いた切断動作
を行わせる駆動制御手段と、を備えて構成されることを
要旨とする。
【0013】請求項3の発明によれば、加工処理エラー
検知手段で加工処理エラーが検知されたとき、捨て線長
判別手段は、本来の製品線長と、境界線長記憶手段に記
憶された境界線長との間の長短関係を比較判別するとと
もに、この比較判別の結果、本来の製品線長が境界線長
を越えない旨の判別が下されたときには第1の捨て線長
を選択する一方、本来の製品線長が境界線長を越える旨
の判別が下されたときには第2の捨て線長を選択し、こ
れを受けて駆動制御手段は、送出手段を用いた素材電線
の送出動作を、捨て線長判別手段で選択された捨て線長
だけ一挙に行わせた後、切断手段を用いた切断動作を行
わせるので、したがって、不良製品が、本来の製品線長
との間で識別可能な差異を生じるに充分な捨て線長をも
って切断される結果として、切断以前の加工処理過程で
なんらかの加工処理エラーを生じた場合であっても、不
良製品を優良製品と誤認することを未然に防止すること
ができる。
【0014】そして、請求項4の発明は、前記第2の捨
て線長は、前記最小切断限界線長と等しくなることを妨
げないことを要旨とする。
【0015】請求項4の発明によれば、第2の捨て線長
は、最小切断限界線長と等しくなることを妨げないもの
とされるので、したがって、切断以前の加工処理過程に
おける加工処理エラーが検知されたときの本来の製品線
長が、境界線長を越える旨の判別が下されたときには、
不良製品が、本来の製品線長との間で識別可能な差異を
生じるに充分な捨て線長をもって切断され、かつ、この
捨て線長を最小切断限界線長に設定可能である結果とし
て、切断以前の加工処理過程でなんらかの加工処理エラ
ーを生じた場合であっても、不良製品を優良製品と誤認
することを未然に防止することができるのに加えて、加
工処理エラーが検知された場合における電線の無駄捨て
の可及的な抑制を期待することができる。
【0016】
【0017】
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る電線加工処
理方法、及び電線加工処理装置の一実施形態について、
図に基づいて詳細に説明する。
【0019】図1は、本発明に係る電線加工処理装置の
主要部を表す機能ブロック構成図、図2は、本電線加工
処理装置の主要部の動作を表すフローチャート図、図3
は、本電線加工処理装置の機械構成を表す概略平面図、
図4は、製品線長が変化した際における、製品線長と実
際の捨て線長との関係を表す図、図5は、製品線長が変
化した際における、優良製品と不良製品との線長関係を
表す図である。
【0020】初めに、本発明に係る電線加工処理装置の
機能について説明すると、電線加工処理装置は、絶縁被
覆材に覆われた素材電線に対し、送り出し、切断、皮剥
き、端子金具の圧着接続等の所望の加工処理を施すこと
により、素材電線から製品電線を製造するように構成さ
れている。
【0021】詳しく述べると、電線加工処理装置40
は、図3に示すように、基台41と、基台41の略中央
の後端に取り付けられ、加工データから得られた製品線
長毎に素材電線Wを検尺して間欠的に送り出す検尺ユニ
ット43と、検尺ユニット43の上流側に設けられ、図
示しない電線リールから引き出された素材電線Wの屈曲
癖を矯正するとともに、矯正後の素材電線Wを検尺ユニ
ット43に供給する矯正ユニット45と、基台41上の
略中央の後側に軸支され、検尺ユニット43から送り出
される素材電線Wの送出側端末部分を、次述する切断皮
剥き処理ユニット49又は第1の端末処理ユニット51
にそれぞれ位置付けるように旋回搬送する旋回搬送ユニ
ット47と、基台41上の略中央の前側に取り付けら
れ、素材電線Wを切断するとともに、製品線長毎に切断
された素材電線Wの両端末部分に対して絶縁被覆材を剥
がす皮剥き処理を施す切断皮剥き処理ユニット49と、
基台41上の一側に取り付けられ、切断皮剥き処理ユニ
ット49で皮剥き処理が施された素材電線Wの一端に対
して端子金具Tを圧着接続する圧接処理を施す第1の端
末処理ユニット51と、基台41における素材電線Wの
送出方向に隣接させて設けられ、検尺ユニット43から
送り出される素材電線Wの製品線長がしきい線長を越え
るときに駆動することで、素材電線Wの送出側部分を送
出方向Sに沿ってほぼ直線的に延びるようにして移送す
るベルトコンベアユニット53と、基台41上の前側に
おける略中央から他側にわたり延びるようにして設けら
れ、一端に端子金具Tが圧着接続された素材電線Wを、
基台41上の前側における略中央から他側に向けて直線
的に搬送する直線搬送ユニット55と、基台41上の他
側に取り付けられ、直線搬送ユニット55を介して搬送
されてきた一端に端子金具Tが圧着接続された素材電線
Wの他端に対して端子金具Tを圧着接続する圧接処理を
施す第2の端末処理ユニット57と、を備えて構成され
ている。
【0022】さらに詳しく述べると、図1又は図3に示
すように、検尺ユニット43は、素材電線Wを間欠的に
送り出す送出手段として機能する一対の送出ロール25
と、送出ロール25で送り出された素材電線Wを挟むよ
うにして回転する一対の検尺ロール27と、送出ロール
25を回転駆動する駆動モータ31と、送出単位毎の検
尺ロール27の回転数を検出することで、送出ロール2
5で送り出された素材電線Wの送出長を検尺して検尺デ
ータを出力するエンコーダ33と、を備えて構成されて
いる。
【0023】切断皮剥き処理ユニット49は、図1に示
すように、送出ロール25で送り出された素材電線Wか
ら、所定の切断位置よりも送出側に延びてきた延長部分
を切り離す切断手段として機能する一対の切断刃29
と、素材電線Wの送出方向Sに沿って切断刃29を挟む
ように設けられ、製品線長毎に切断された素材電線Wの
両切断端末部分に対して絶縁被覆材を剥がす皮剥き処理
を施す図示しない一対の皮剥き刃と、切断刃29及び皮
剥き刃を駆動するアクチュエータ35と、を備えて構成
されている。
【0024】そして、旋回搬送ユニット47により旋回
搬送される素材電線Wの送出側端末部分の旋回経路途中
には、図1又は図3に示すように、素材電線Wの送出側
端末に対して皮剥き処理が正当に実行されたか否かを検
知する加工処理エラー検知手段として機能する皮剥き検
知センサ21と、素材電線Wの送出側端末に対して端子
金具Tを圧着接続する圧接処理が正当に実行されたか否
かを検知する加工処理エラー検知手段として機能する端
子圧着検知センサ23と、がそれぞれ設けられている。
【0025】次に、上述した電線加工処理装置40の動
作制御機能を有し、電線加工処理装置40の一部を構成
する制御装置1の構成について、図1を参照してさらに
説明する。
【0026】同図に示すように、制御装置1は、皮剥き
検知センサ21、及び端子圧着検知センサ23で検知さ
れた加工処理エラーを含む異常信号を入力する異常信号
入力部3と、加工データ記憶部13から送出されるロッ
ト毎の製品線長、電線径、製造個数等の製品仕様を含む
加工データを参照して、製造しようとする製品の長さで
ある製品線長を入力する製品線長入力部5と、素材電線
Wの最小切断限界線長Lmnを越える長さに設定された境
界線長Lthを記憶する境界線長記憶手段として機能する
境界線長記憶部7と、捨て線長記憶手段及び捨て線長判
別手段として機能する捨て線長判別部9と、駆動制御手
段として機能する駆動制御部11と、を備えて構成され
ている。なお、最小切断限界線長Lmnは、切断刃29で
切断後の素材電線Wを、直線搬送ユニット55を用いて
搬送し得ることを考慮して決定される寸法を意味する。
【0027】捨て線長判別部9は、最小切断限界線長L
mn及び境界線長Lthの両者を越える長さであって、境界
線長との間で識別可能な差異を生じる長さに設定された
第1の捨て線長Lupと、最小切断限界線長Lmnと境界線
長Lthとの中間長さであって、境界線長Lthとの間で識
別可能な差異を生じる長さに設定された第2の捨て線長
(例えばLmn)と、を記憶する捨て線長記憶機能と、皮
剥き検知センサ21、又は端子圧着検知センサ23のう
ちいずれか一方で加工処理エラーが検知されたとき、本
来の製品線長LS と、境界線長Lthとの間の長短関係を
比較判別するとともに、この比較判別の結果、本来の製
品線長LS が境界線長Lthを越えない旨の判別が下され
たときには第1の捨て線長Lupを選択する一方、本来の
製品線長LS が境界線長Lthを越える旨の判別が下され
たときには第2の捨て線長Lmnを選択する捨て線長選択
機能と、を有して構成されている。
【0028】そして、駆動制御部11は、通常加工処理
中には、エンコーダ33から取得した検尺データを参照
しながら、駆動モータ31及びアクチュエータ35の駆
動制御を行う一方、皮剥き検知センサ21、又は端子圧
着検知センサ23のうちいずれか一方で皮剥き不良や端
子圧着接続不良等の加工処理エラーが検知されたとき、
送出ローラ25を用いた素材電線Wの送出動作を、捨て
線長判別部9で選択された捨て線長だけ一挙に行わせた
後、切断刃29を用いた切断動作を行わせるように、駆
動モータ31及びアクチュエータ35の駆動制御を行う
ように構成されている。
【0029】次に、本発明に係る第1の電線加工処理方
法について説明すると、第1の電線加工処理方法は、素
材電線に対し、送り出し、切断、皮剥き、端子金具の圧
着接続等の所望の加工処理を施すことにより、素材電線
から製品電線を製造する際に用いられる電線加工処理方
法であって、切断以前の加工処理過程における加工処理
エラーが検知されたとき、この加工処理エラー箇所を含
んだ不良製品を、本来の製品線長との間で識別可能な差
異を生じる線長だけ一挙に送り出して切断することを特
徴としている。
【0030】第1の電線加工処理方法によれば、切断以
前の加工処理過程における加工処理エラーが検知された
とき、この加工処理エラー箇所を含んだ不良製品を、本
来の製品線長との間で識別可能な差異を生じる線長だけ
一挙に送り出して切断するので、したがって、切断以前
の加工処理過程でなんらかの加工処理エラーを生じた場
合であっても、不良製品を優良製品と誤認することを未
然に防止することができる。
【0031】一方、本発明に係る第2の電線加工処理方
法について説明すると、第2の電線加工処理方法は、素
材電線に対し、送り出し、切断、皮剥き、端子金具の圧
着接続等の所望の加工処理を施すことにより、素材電線
から製品電線を製造する際に用いられる電線加工処理方
法であって、素材電線の最小切断限界線長を越える長さ
に設定された境界線長と、最小切断限界線長及び境界線
長の両者を越える長さであって、境界線長との間で識別
可能な差異を生じる長さに設定された第1の捨て線長
と、最小切断限界線長と境界線長との中間長さであっ
て、境界線長との間で識別可能な差異を生じる長さに設
定された第2の捨て線長と、をあらかじめ記憶してお
き、切断以前の加工処理過程における加工処理エラーが
検知されたとき、本来の製品線長と、境界線長との間の
長短関係を比較判別し、この比較判別の結果、本来の製
品線長が境界線長を越えない旨の判別が下されたときに
は第1の捨て線長を選択する一方、本来の製品線長が境
界線長を越える旨の判別が下されたときには第2の捨て
線長を選択し、加工処理エラー箇所を含んだ不良製品
を、前記選択された捨て線長だけ一挙に送り出して切断
することを特徴としている。
【0032】第2の電線加工処理方法によれば、切断以
前の加工処理過程における加工処理エラーが検知された
とき、本来の製品線長と、境界線長との間の長短関係を
比較判別し、この比較判別の結果、本来の製品線長が境
界線長を越えない旨の判別が下されたときには第1の捨
て線長を選択する一方、本来の製品線長が境界線長を越
える旨の判別が下されたときには第2の捨て線長を選択
し、加工処理エラー箇所を含んだ不良製品を、前記選択
された捨て線長だけ一挙に送り出して切断するので、し
たがって、不良製品が、本来の製品線長との間で識別可
能な差異を生じるに充分な捨て線長をもって切断される
結果として、切断以前の加工処理過程でなんらかの加工
処理エラーを生じた場合であっても、不良製品を優良製
品と誤認することを未然に防止することができる。
【0033】上述した第1乃至第2の電線加工処理方法
の変形例として、第2の捨て線長は、最小切断限界線長
と等しくなることを妨げないものとすることができる。
【0034】このようにすれば、切断以前の加工処理過
程における加工処理エラーが検知されたときの本来の製
品線長が、境界線長を越える旨の判別が下されたときに
は、不良製品が、本来の製品線長との間で識別可能な差
異を生じるに充分な捨て線長をもって切断され、かつ、
この捨て線長を最小切断限界線長に設定可能である結果
として、切断以前の加工処理過程でなんらかの加工処理
エラーを生じた場合であっても、不良製品を優良製品と
誤認することを未然に防止することができるのに加え
て、加工処理エラーが検知された場合における電線の無
駄捨ての可及的な抑制を期待することができる。
【0035】次に、本発明に係る電線加工処理装置の動
作について、図2に示す動作フローチャートに従って説
明する。
【0036】ステップS1において、駆動制御部5は、
加工データ記憶部13から逐次読み出した加工データに
従って、素材電線から製品電線を製造する通常加工処理
を行う。
【0037】ステップS3において、駆動制御部5及び
捨て線長判別部9は、ステップS1の通常加工処理中
に、異常信号入力部3から加工処理エラーを含む異常信
号を受けたか否かを常時監視することで、加工処理エラ
ーが発生したか否かを判定する。
【0038】ステップS5において、異常信号入力部3
から異常信号を受けたとき、捨て線長判別部9は、本来
の製品線長LS と、境界線長記憶部7に記憶された境界
線長Lthとの間の長短関係を比較判別するとともに、こ
の比較判別の結果、図5に示すように、本来の製品線長
S が最小切断限界線長Lmn以上であって境界線長Lth
を越えない旨の判別が下されたときには第1の捨て線長
upを選択する一方、本来の製品線長LS が境界線長L
thを越える旨の判別が下されたときには第2の捨て線長
mnを選択し、この選択結果を駆動制御部11宛に送出
する。
【0039】ステップS7において、駆動制御部11
は、駆動制御部11からの選択結果を受けたとき、送出
ローラ25を用いた素材電線Wの送出動作を、駆動制御
部11からの選択結果に従う捨て線長だけ一挙に行わせ
た後、切断刃29を用いた切断動作を行わせるように、
駆動モータ31及びアクチュエータ35の駆動制御を行
う。これにより、図1中の点線で示すように、素材電線
Wのうち、加工処理エラー箇所を含む部分Wftが切り離
されることになる。上述した駆動制御が完了すると、駆
動制御部5は、処理の流れをステップS1に戻し、以下
の処理を繰り返し実行する。
【0040】以上述べたように、本発明に係る電線加工
処理装置によれば、図4に示すように、不良製品が、本
来の製品線長LS との間で識別可能な差異を生じるに充
分な捨て線長Lr をもって切断される結果として、切断
以前の加工処理過程でなんらかの加工処理エラーを生じ
た場合であっても、不良製品を優良製品と誤認すること
を未然に防止することができる。
【0041】なお、本発明は、上述した実施形態の例に
限定されることなく、請求の範囲内において適宜に変更
された形態で実施することができることは言うまでもな
い。
【0042】
【発明の効果】請求項1又は請求項3の発明によれば、
不良製品が、本来の製品線長との間で識別可能な差異を
生じるに充分な捨て線長をもって切断される結果とし
て、切断以前の加工処理過程でなんらかの加工処理エラ
ーを生じた場合であっても、不良製品を優良製品と誤認
することを未然に防止することができる。
【0043】また、請求項2又は請求項4の発明は、切
断以前の加工処理過程における加工処理エラーが検知さ
れたときの本来の製品線長が、境界線長を越える旨の判
別が下されたときには、不良製品が、本来の製品線長と
の間で識別可能な差異を生じるに充分な捨て線長をもっ
て切断され、かつ、この捨て線長を最小切断限界線長に
設定可能である結果として、切断以前の加工処理過程で
なんらかの加工処理エラーを生じた場合であっても、不
良製品を優良製品と誤認することを未然に防止すること
ができるのに加えて、加工処理エラーが検知された場合
における電線の無駄捨ての可及的な抑制を期待すること
ができるというきわめて優れた効果を奏する。
【0044】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る電線加工処理装置の主要
部を表す機能ブロック構成図である。
【図2】図2は、本電線加工処理装置の主要部の動作を
表すフローチャート図である。
【図3】図3は、本電線加工処理装置の機械構成を表す
概略平面図である。
【図4】図4は、製品線長が変化した際における、製品
線長と実際の捨て線長との関係を表す図である。
【図5】図5は、製品線長が変化した際における、優良
製品と不良製品との線長関係を表す図である。
【符号の説明】
1 電線加工処理装置の一部を構成する制御装置 3 異常信号入力部 5 製品線長入力部 7 境界線長記憶部(境界線長記憶手段) 9 捨て線長判別部(捨て線長記憶手段、捨て線長判
別手段) 11 駆動制御部(駆動制御手段) 13 加工データ記憶部 21 皮剥き検知センサ(加工処理エラー検知手段) 23 端子圧着検知センサ(加工処理エラー検知手段) 25 送出ロール(送出手段) 27 検尺ロール 29 切断刃(切断手段) 31 駆動モータ 33 エンコーダ 35 アクチュエータ 40 電線加工処理装置 41 基台 43 検尺ユニット 45 矯正ユニット 47 旋回搬送ユニット 49 切断皮剥き処理ユニット 51 第1の端末処理ユニット 53 ベルトコンベアユニット 55 直線搬送ユニット 57 第2の端末処理ユニット S 送出方向 T 端子金具 W 素材電線

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素材電線に対し、送り出し、切断、皮剥
    き、端子金具の圧着接続等の所望の加工処理を施すこと
    により、素材電線から製品電線を製造する際に用いられ
    る電線加工処理方法であって、 前記素材電線の最小切断限界線長を越える長さに設定さ
    れた境界線長と、前記最小切断限界線長及び前記境界線
    長の両者を越える長さであって、前記境界線長との間で
    識別可能な差異を生じる長さに設定された第1の捨て線
    長と、前記最小切断限界線長と前記境界線長との中間長
    さであって、前記境界線長との間で識別可能な差異を生
    じる長さに設定された第2の捨て線長と、をあらかじめ
    記憶しておき、 切断以前の加工処理過程における加工処理エラーが検知
    されたとき、本来の製品線長と、前記境界線長との間の
    長短関係を比較判別し、 当該比較判別の結果、本来の製品線長が前記境界線長を
    越えない旨の判別が下されたときには前記第1の捨て線
    長を選択する一方、本来の製品線長が前記境界線長を越
    える旨の判別が下されたときには前記第2の捨て線長を
    選択し、 前記加工処理エラー箇所を含んだ不良製品を、前記選択
    された捨て線長だけ一挙に送り出して切断することを特
    徴とする電線加工処理方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の捨て線長は、前記最小切断限
    界線長と等しくなることを妨げないことを特徴とする請
    求項1に記載の電線加工処理方法。
  3. 【請求項3】 素材電線に対し、送り出し、切断、皮剥
    き、端子金具の圧着接続等の所望の加工処理を施すこと
    により、素材電線から製品電線を製造するように構成さ
    れた電線加工処理装置であって、 前記素材電線を送り出す送出手段と、 当該送出手段で送り出された前記素材電線から、所定の
    切断位置よりも送出側に延びてきた延長部分を切り離す
    切断手段と、 前記素材電線の最小切断限界線長を越える長さに設定さ
    れた境界線長を記憶する境界線長記憶手段と、 前記最小切断限界線長及び前記境界線長の両者を越える
    長さであって、前記境界線長との間で識別可能な差異を
    生じる長さに設定された第1の捨て線長と、前記最小切
    断限界線長と前記境界線長との中間長さであって、前記
    境界線長との間で識別可能な差異を生じる長さに設定さ
    れた第2の捨て線長と、を記憶する捨て線長記憶手段
    と、 切断以前の加工処理過程における加工処理エラーを検知
    する加工処理エラー検知手段と、 当該加工処理エラー検知手段で加工処理エラーが検知さ
    れたとき、本来の製品線長と、前記境界線長記憶手段に
    記憶された境界線長との間の長短関係を比較判別すると
    ともに、当該比較判別の結果、本来の製品線長が前記境
    界線長を越えない旨の判別が下されたときには前記第1
    の捨て線長を選択する一方、本来の製品線長が前記境界
    線長を越える旨の判別が下されたときには前記第2の捨
    て線長を選択する捨て線長判別手段と、 前記送出手段を用いた前記素材電線の送出動作を、前記
    捨て線長判別手段で選択された捨て線長だけ一挙に行わ
    せた後、前記切断手段を用いた切断動作を行わせる駆動
    制御手段と、 を備えて構成されることを特徴とする電線加工処理装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第2の捨て線長は、前記最小切断限
    界線長と等しくなることを妨げないことを特徴とする請
    求項3に記載の電線加工処理装置。
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