JP3516076B2 - 車両盗難防止装置 - Google Patents

車両盗難防止装置

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JP3516076B2
JP3516076B2 JP01780694A JP1780694A JP3516076B2 JP 3516076 B2 JP3516076 B2 JP 3516076B2 JP 01780694 A JP01780694 A JP 01780694A JP 1780694 A JP1780694 A JP 1780694A JP 3516076 B2 JP3516076 B2 JP 3516076B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キーレスを採用した車
両の盗難を防止する車両盗難防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の盗難防止を図るための車両
盗難防止装置として例えば特開昭63−93649号公
報に開示されているように、エンジンキー内に複数の周
波数に同調するLC共振回路やコード発生回路を設け、
キーシリンダ側と電磁結合させることによって所定の周
波数又はコード信号に一致する場合にのみエンジン始動
許可信号を出力するものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の車両盗難防止装置にあっては、エンジン始動
情報が確定しているので、不正コピーが比較的容易で盗
難に遭い易いという問題点があった。
【0004】そこで本発明は、エンジン始動情報の不正
コピーが困難な車両盗難防止装置を提供することを目的
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の車両盗難防止装置は、キーと、前記キーが挿
入されるキーシリンダを含む車両側装置と、を備えた車
両盗難防止装置であって、前記キーは、少なくとも距離
コードを含むIDコードを記憶する第1の記憶手段と、
IDコードの送受信を行なう第1の送受信手段と、キー
の前記キーシリンダへの挿入時に前記第1の記憶手段に
記憶されたIDコードを送信する制御を行なう第1の制
御手段と、を備え、前記車両側装置は、走行距離を計測
する走行距離計測手段と、IDコードを記憶する第2の
記憶手段と、IDコードの送受信を行なう第2の送受信
手段と、前記第2の送受信手段がIDコードを受信した
時にその受信したIDコードを前記第2の記憶手段に記
憶されたIDコードと照合して一致しない場合にはエン
ジン始動を禁止する第2の制御手段と、を備え、さらに
前記第2の制御手段は、車両が走行を停止した時に、前
記第2の記憶手段に記憶されているIDコードを前記走
行距離計測手段の計測結果に基づいて書き換え、書き換
えた当該IDコードを前記第2の送受信手段によって送
信させる制御を行ない、前記第1の制御手段は、前記第
1の送受信手段が前記書き換えられたIDコードを受信
した時に前記書き換えられたIDコードを前記第1の記
憶手段に記憶させる制御を行なうことを特徴とする。
【0006】また、好ましい態様として、前記キーの前
キーシリンダへの挿入位置からエンジンスタート位置
に操作した回数をカウントするカウント手段と、警報を
発生する警報発生手段と、を有し、前記第2の制御手段
は、前記第2の送受信手段により受信したIDコードが
前記第2の記憶手段に記憶されたIDコードと一致しな
い状態で前記カウンタ手段のカウント値が所定値になっ
た時に前記警報発生手段を制御して警報を発生させるこ
とを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明では、キーをキーシリンダに挿入するこ
とにより、キー内のIDコードが車両側装置に取り込ま
れ、車両側装置のメモリに記憶されたIDコードと照合
される。この照合において不一致であればエンジン始動
を禁止する。また、車両が走行を停止すると、走行距離
に基づいて現時点で記憶されているIDコードが書き換
えられると共に書き換えられたIDコードが送信されて
キーのメモリのIDコードが書き換えられる。したがっ
て、走行する毎にIDコードが更新するので、IDコー
ドの不正コピーが不可能になり、車両の盗難が困難にな
る。特に走行距離に基づいてIDコードを更新する場合
には走行距離計の巻き戻し等の不正が困難になり、故意
に距離計を巻き戻した場合にIDコードが不一致になっ
てエンジンの始動が不能になる。また、タクシー等の営
業車の運行管理等も可能になる。また、本発明では、I
Dコードが一致しない状態でエンジンを始動するキー操
作が所定回数行なわれると警報が発生する。したがっ
て、警報を発生させることで、車内に置かれた物品の盗
難を防止することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。図
1は本発明に係る車両盗難防止装置の一実施例の構成を
示すブロック図である。この図において、1はキーであ
り、IDコードの送受信を行なう送受信部2と、IDコ
ードを記録するためのメモリ(例えばRAM、EEPR
OM等)3と、送受信部2とメモリ3とを制御する制御
部4とを有して構成される。制御部4は図示せぬCP
U、ROMおよびRAMから構成されており、ROMに
はCPUを制御するためのプログラムが書き込まれてい
る。RAMはワーキングエリアとして使用される。制御
部4は送受信部2にて受信されたIDコードを取り込む
と、メモリ3に書き込まれたIDコードを更新する。ま
た、制御部4はキー1が後述するキーシリンダ6に挿入
されると、メモリ3に記憶したIDコードを送受信部2
に供給する。送受信部2は制御部4より供給されたID
コードを送信する。
【0009】キーシンリダ6にはキー1を挿入するため
のキー溝が形成されている。7はキーシンリダ6におけ
るキー1の位置(ACC、IG、START等)を検出
するキー位置検出部である。8は送受信部であり、ID
コードの送受信を行なう。送受信部8はキー1の送受信
部2と例えば電磁結合によってIDコードの送受信を行
なう。ここで、電磁結合による情報の伝達は、例えば特
開平5−243718号公報にも開示された周知の技術
である。なお、電磁結合による情報伝達の他、赤外線や
可視光線および超音波等を利用して情報伝達を行なうよ
うにしても良い。
【0010】ここで、IDコードは図2に示すように固
定コードと距離コードとからなり、固定コードは車両毎
に与えられた固有のコードであり、距離コードは車両の
距離計より得られる距離をコード変換したもので、車両
を停止する毎に更新される。図1において、9は装置各
部を制御する制御部であり、図示せぬCPU、ROMお
よびRAM等を有して構成される。ROMにはCPUを
制御するためのプログラムが書き込まれており、RAM
はワーキングエリアとして使用される。また、RAMに
はカウンタNが設定される。10はメモリ(例えばRA
M、EEPROM等)であり、IDコードを記憶する。
11は距離計であり、車両の距離を計測して結果を出力
する。
【0011】制御部9は運転終了時に距離計11の出力
を読み込むとともにメモリ10よりIDコードを読み込
む。そして、距離計11の出力をコード変換した後、現
在のIDコードの距離コードを更新し、メモリ10に書
き込む。さらに更新したIDコードを送受信部8に供給
してキー1に対して送信する。また、制御部9はキー1
の送受信部2より送信されたIDコードを送受信部8よ
り取り込むと、メモリ10に記憶したIDコードを読み
出し、このIDコードとキー1より供給されたIDコー
ドとの比較を行ない、一致していると判断すると始動許
可信号をエンジンコントローラ12に供給し、一致して
いないと判断すると始動禁止信号をエンジンコントロー
ラ12に供給する。また、制御部9はキー位置検出部7
の出力を取り込み、IDコードが一致していない状態で
キー1がSTART位置に例えば3回連続して設定され
ると、警報器(ブザー)13を動作させる。すなわち、
IDコードが一致していない状態でエンジンを始動させ
る操作を例えば3回行なうと警報を発生させる。エンジ
ンコントローラ12は、キー1がSTART位置に設定
されると、スタータ14を動作させてエンジン15を始
動する。この場合、制御部9より始動禁止信号が供給さ
れていればエンジン15の始動を行なわず、始動許可信
号が供給されていればエンジン15の始動を行なう。
【0012】上記キーシンリンダ6、キー位置検出部
7、送受信部8、制御部9、メモリ10、距離計11お
よび警報器13は車両側装置100を構成する。また、
上記メモリ3は第1の記憶手段に対応し、上記送受信部
2は第1の送受信手段に対応する。また、上記制御部4
は第1の制御手段に対応する。また、上記距離計11は
走行距離計測手段に対応し、上記メモリ10は第2の記
憶手段に対応する。また、上記送受信部8は第2の送受
信手段に対応し、上記制御部9は第2の制御手段および
カウント手段に対応する。また、上記警報器13は警報
発生手段に対応する。
【0013】このような構成において、図3に示すフロ
ーチャートを参照しながら動作について説明する。ステ
ップS10で制御部9はカウンタNを初期化する。次い
で、ステップS12でキー1がキーシリンダ6に挿入さ
れたか否かの判定を行なう。この判定において、キー1
が挿入されていないと判断するとこのステップを繰り返
し、挿入されたと判断すると、ステップS14でキー1
より送信されるIDコードを取り込む。次いで、ステッ
プS16でキー1より取り込んだIDコードとメモリ1
0に記憶されたIDコードとの照合を行なう。そして、
ステップS18でキー1より読み込んだIDコードとメ
モリ10に記憶されたIDコードとが一致するか否かの
判定を行ない、一致すると判断するとステップS20で
始動許可信号を出力する。この始動許可信号が出力され
た状態でキー1がSTART位置まで回されると、エン
ジンコントローラ12はスタータ14を動作させ、エン
ジン15を始動する。
【0014】振動許可信号を出力した後、制御部9はス
テップS22で車両が走行中であるか否かの判定を行な
う。ここで、走行中であるか否かは図示せぬ車速リード
スイッチの出力に基づいて行なう。なお、車速リードス
イッチは車両が走行している間、接点が連続して開閉す
るものである。この判定において車両が走行中であると
判断すると、このステップを繰り返し、走行中でないと
判断するとステップS24でIDコードの更新を行な
う。すなわち、制御部9は距離計11の出力に基づいて
IDコードの距離コードを更新して送受信部8に供給
し、キー1に対して送信する。送信されたIDコードは
キー1の送受信部2にて受信される。そして、受信され
たIDコードがメモリ3に記憶される。すなわち、ID
コードが更新される。IDコード更新後、処理を抜け
る。
【0015】一方、上記ステップS18の判定におい
て、キー1より読み込んだIDコードとメモリ10に記
憶されたIDコードとが一致しないと判断するとステッ
プS26で始動禁止信号を出力する。この始動禁止信号
が出力された状態でキー1がSTART位置まで回され
てもエンジンコントローラ12はスタータ14を動作さ
せない。この始動禁止信号を出力した後、ステップS2
8でキー1が操作されたか否かの判定を行なう。この判
定において、キー1が操作されていないと判断するとス
テップS12に戻り、キー1が操作されたと判断すると
ステップS30でカウンタNを”1”インクリメントす
る。次いで、ステップS32でカウンタNの値が”3”
であるか否かの判定を行ない、”3”でないと判断する
とステップS12に戻り、”3”であると判断するとス
テップS34で警報器13を動作させて処理を抜ける。
【0016】上記実施例では、盗難の報知を警報器13
にて行なうようにしたが、その他、音声合成にて行なう
ようにしても良く、また、ヘッドライトを点滅させるよ
うにしても良い。また、自動車電話が搭載されている場
合にはポケットベルを鳴らすようにしても良い。
【0017】また、上記実施例では、IDコードの距離
コードの更新を車両を停止する毎に行なうようにした
が、キー1をキーシリンダ6に挿入した時、あるいはキ
ーシンダ6から抜いた時、すなわち運転開始時または運
転終了時に行なうようにしても良い。また、上記実施例
では、IDコードの一部を走行距離としたので、中古車
の距離計の巻き戻しを防止することができる。すなわ
ち、故意に距離計を巻き戻したした場合にIDコードが
不一致になってエンジンの始動が不能になる。また、I
Dコードの一部を走行距離とすることで、タクシー等の
営業車の運行管理等ができる。すなわち、パーソナルコ
ンピュータ等に上記送受信部8と同等のものを接続し、
これを介してキー1の距離コードを読み込み記憶する。
そして、毎日の走行距離を積算して月末に集計し、その
結果を表示する。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、走行距離に基づいてI
Dコードを更新するようにしたので、IDコードの不正
コピーが不可能になり、車両の盗難を困難にすることが
できる。特に走行距離に基づいてIDコードを更新する
ことで、走行距離計の巻き戻し等の不正を困難にするこ
とができ、故意に距離計を巻き戻した場合にIDコード
が不一致になってエンジンの始動が不能にすることがで
きる。また、タクシー等の営業車の運行管理等も行なう
ことができる。また、本発明によれば、IDコードが一
致しない状態でエンジンを始動するキー操作が所定回数
行なわれた時に警報を発生するようにしたので、車内に
置かれた物品の盗難を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る車両盗難防止装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】同実施例の車両盗難防止装置のIDコードを示
す図である。
【図3】同実施例の車両盗難防止装置の動作を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
1 キー 2 送受信部(第1の送受信手段) 3 メモリ(第1の記憶手段) 4 制御部(第1の制御手段) 6 キーシリンダ 7 キー位置検出部 8 送受信部(第2の送受信手段) 9 制御部(第2の制御手段およびカウント手段) 10 メモリ(第2の記憶手段) 11 距離計(走行距離計測手段) 13 警報器(警報発生手段) 100 車両側装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐久間 陽一 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オムロン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−138082(JP,A) 特開 平4−81344(JP,A) 特開 昭63−93649(JP,A) 実開 昭60−46463(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 25/00 - 25/10 E05B 49/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キーと、 前記キーが挿入されるキーシリンダを含む車両側装置
    と、を備えた車両盗難防止装置であって、 前記キーは、少なくとも距離コードを含む IDコードを記憶する第1
    の記憶手段と、 IDコードの送受信を行なう第1の送受信手段と、 キーの前記キーシリンダへの挿入時に前記第1の記憶手
    段に記憶されたIDコードを送信する制御を行なう第1
    の制御手段と、を備え、 前記車両側装置は、 走行距離を計測する走行距離計測手段と、 IDコードを記憶する第2の記憶手段と、 IDコードの送受信を行なう第2の送受信手段と、 前記第2の送受信手段がIDコードを受信した時にその
    受信したIDコードを前記第2の記憶手段に記憶された
    IDコードと照合して一致しない場合にはエンジン始動
    を禁止する第2の制御手段と、を備え、 さらに前記第2の制御手段は、車両が走行を停止した時
    に、前記第2の記憶手段に記憶されているIDコードを
    前記走行距離計測手段の計測結果に基づいて書き換え、
    書き換えた当該IDコードを前記第2の送受信手段によ
    って送信させる制御を行ない、 前記第1の制御手段は、前記第1の送受信手段が前記書
    き換えられたIDコードを受信した時に前記書き換えら
    れたIDコードを前記第1の記憶手段に記憶させる制御
    を行なうことを特徴とする車両盗難防止装置。
  2. 【請求項2】 前記キーの前記キーシリンダへの挿入位
    置からエンジンスタート位置に操作した回数をカウント
    するカウント手段と、 警報を発生する警報発生手段と、を有し、 前記第2の制御手段は、前記第2の送受信手段により受
    信したIDコードが前記第2の記憶手段に記憶されたI
    Dコードと一致しない状態で前記カウンタ手段のカウン
    ト値が所定値になった時に前記警報発生手段を制御して
    警報を発生させることを特徴とする請求項1記載の車両
    盗難防止装置。
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