JP3515842B2 - キャスター - Google Patents

キャスター

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JP3515842B2
JP3515842B2 JP28639795A JP28639795A JP3515842B2 JP 3515842 B2 JP3515842 B2 JP 3515842B2 JP 28639795 A JP28639795 A JP 28639795A JP 28639795 A JP28639795 A JP 28639795A JP 3515842 B2 JP3515842 B2 JP 3515842B2
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wheel
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弘志 早乙女
正信 川元
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Okamura Corp
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Nifco Inc
Okamura Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は水平旋回自在に備
えられたフレーム本体に対して、このフレーム本体の旋
回軸線上から離れた位置の回転軸線で回転自在に備えら
れた主車輪を有するキャスターにあって、このフレーム
本体の旋回軸線上に位置して上下方向に移動可能に設け
たガイド部材に対して、前記主車輪の回転軸線と略平行
な回転軸線で回転自在とされる補助車輪を備えつけ、こ
の補助車輪を用いて、キャスターの移動を制禦し、ある
いは、段差縁の乗越え機能を備えさせるようにしたキャ
スターの提供に関する。
【0002】
【従来の技術】回転自在に備えられた車輪を有するキャ
スターフレームを、この備え付け車輪の回転軸線から側
方に離した位置にある旋回軸線で、例えば、椅子、机、
キャビネット、各種事務機などに対して、旋回可能に備
え付けた各種のキャスターが用いられている。
【0003】かかるキャスターにあっては、各種什器な
どの移動に伴って、キャスターの車輪の向きが、この什
器などの移動方向に向けて容易、且つ確実に首振り状態
に追随旋回して、当該車輪の向きが常に前記什器などの
進行方向に備えられる構成とされている。かかる点か
ら、キャスターの備えられた什器などは、僅かの労力
で、しかも、容易、且つ手際良く、これらを所定位置に
移動設置できる特長を有している。
【0004】かかる特長の備えられたキャスターは、一
方において、設置位置に対して、当該什器などを安定に
停止状態に置くことに難があり、これらの設置什器が、
外力の付加に伴って容易に移動し、あるいは設置面にあ
る傾斜に倣って移動するなどの難があった。
【0005】かかる点から、当該キャスターの備えられ
ている什器などを、夫々の設置位置に対して停止させて
用いることが夫々試みられている。かかる什器などの停
止手法としては、例えば、設置した什器などを、この什
器などの下部に、設置方向に螺進退自在に設けられたア
ジャストボルトなどを用いて浮き上がらせ状態で支承
し、これによってキャスターによる当該什器などの荷重
の支承状態を解除することがなされていた。また、他の
手法としては、例えば、キャスターにおける車輪の回転
軸部にブレーキ手段を設け、当該車輪の回転を抑制する
ようにしたものがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
アジャストボルトを用いて什器などを各設置面に対して
停止する手法にあっては、これら什器などの設置、停止
に際し、また設置位置からの移動に際して、逐一、この
アジャストボルトを捻り回し、什器などを浮き上がらせ
る位置まで該アジャストボルトを引き出し、又は、キャ
スターが設置状態で什器などの荷重を受け得る位置まで
回し入れる必要があり、かかる処理に多くの操作手間を
要し、且つ、該操作が難しく、特に、前記什器などの荷
重を受けた状態で、前記アジャストボルトの操作がなさ
れることから、これらのアジャストボルトの捻り操作に
相応の力を必要とし、例えば、腕力などの少ない幼児童
などの取扱い操作に難があった。
【0007】かかる点から、例えば、什器などに備えら
れているキャスターを、設置状態のままとし、この設置
状態にあるキャスターの回転そのものを抑制するように
なすことが試みられている。かかる場合にあっては、什
器などの荷重を受けてのアジャストボルトの操作が不要
とされる反面、什器などに外力が付加された際に、当該
什器などが、この什器などに備られているキャスターに
おける車輪の接地線位置に対応して、その水平旋回軸線
を回動中心線として回動される不都合があった。
【0008】かかる点から、例えば、水平旋回自在に備
えられたキャスターフレームに備えられている車輪の回
転軸線が、当該キャスタ−の備えられた什器などを停止
状態とする際に、該キャスタ−フレ−ムにおける水平旋
回軸線の直下に位置づけられるように、該車輪を移動可
能に構成したキャスターが、例えば、特公昭30−16
16号などにおいて開示されている。
【0009】しかしながら、かかる手法にあっても、キ
ャスターフレームに備えられている車輪を、このキャス
ターの備えつけられている什器などの荷重を受けている
状態で、該キャスターフレームの水平旋回軸線の下方に
移動し、あるいは、かかる荷重を受けている状態で、こ
のキャスターフレームの旋回軸線の下方に位置づけられ
ている車輪を、当該旋回軸線の側方に移動する必要があ
り、当該キャスターの備えられている什器などの重量に
相応した腕力などを要し、幼児童などの腕力の少ない者
の操作に難があった。
【0010】本発明は、かかる従来のキャスターにおけ
る不都合を解消するものであって、キャスターによる移
動を規制する補助輪の操作が、僅かの力で、且つ、容易
にでき、しかも、移動規制状態に什器などが、設置され
た際に、当該什器などが、キャスターフレームの水平旋
回軸線を回転中心とし回動される不具合の無いキャスタ
ーの提供を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は叙上の目的を達
成するために、請求項1の発明に係るキャスターを、水
平旋回自在に備え付けられるフレーム本体10に対し
て、主車輪1と、補助車輪90とが備えられており、且
つ、該補助車輪90が、前記フレーム本体10の旋回軸
線y−yと同一の線上で、上下方向に移動可能に備えら
れているガイド部材40の下部に備えられた構成とし、
しかも、該補助車輪90が、前記主車輪1の回転軸線x
−xと略平行な回転軸線z−zで回転自在に備えられ、
且つ、前記ガイド部材40の下方に向けた押し下げに伴
って、該ガイド部材40における補助車輪90が圧接状
態に接地される構成としてある。
【0012】ついで、請求項2の発明に係るキャスター
を、前記請求項1の発明に係るキャスターにおいて、フ
レーム本体10に備え付けられる補助車輪90を備えた
ガイド部材40が、常時上方に向けて付勢された構成と
し、しかも、このガイド部材40が、前記フレーム本体
10に対して、前記補助車輪90を接地面Gに圧接する
ように前記付勢に抗して押動した位置に掛合される掛合
手段80を備えた構成としてある。
【0013】さらに、請求項3の発明に係るキャスター
を、前記請求項2の発明に係るキャスターにおいて、ガ
イド部材40をフレーム本体10に掛合する掛合手段8
0が、このガイド部材40における上方に向けた付勢に
抗した押動によって掛合し、且つ、再押動によって該掛
合の解かれる掛合手段80として構成してある。
【0014】また、請求項4の発明に係るキャスター
を、前記請求項1の発明に係るキャスターにおいて、水
平旋回自在に備え付けられるフレーム本体10に対し
て、主車輪1と、補助車輪90とが備えられた構成と
し、且つ、該補助車輪90が、前記フレーム本体10の
旋回軸線y−yと同一の線上で、上下方向に移動可能に
備えられているガイド部材40の下部に備えられている
と共に、該補助車輪90が、前記主車輪1の回転軸線x
−xと略平行な回転軸線z−zで回転自在に備えられた
構成としてあり、しかも、前記ガイド部材40に対して
備えられている前記補助車輪90が、このガイド部材4
0に対して上下方向に移動自在に釣設されていると共
に、前記補助車輪90の接地面Gに対する当接位置から
の前記ガイド部材40の下方に向けた押し下げに伴っ
て、互に掛合する掛合部110が該ガイド部材40と、
前記補助車輪90とに備えられている構成としてある。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る各発明の実施
の形態について詳細に説明する。図1〜図36は、典型
的な実施の一形態に係るキャスターを示すものであり、
図1〜図3では、当該キャスターの完成品を夫々外観か
ら示し、図1では、これを正面から、図2では、右側面
から、図3では、これを平面から夫々見て示している。
更に、図4〜図7では、このキャスターの各動作状態を
夫々図3のA−A線縦断面の状態で示し、又、図8で
は、その向きを変えて、該キャスターの要部を断面して
示し、更に、図9では、図1のB−B線矢視の断面とし
て示している。
【0016】図10〜図28は、当該実施の形態として
示されるキャスターを構成する各部品を示すものであ
り、図10と図11は、取付具本体20を示すものであ
り、図10は正面から、図11は、図10のC−C線縦
断面として示してある。図12〜図14は、フレーム本
体10を示すものであって、図12は、これを平面から
見て、また図13は図12のD−D線での切断状態を、
図14は、図13のE−E線での切断状態を示してい
る。図15〜図17は、取付筒具30を示すものであっ
て、図15は、これを平面から見て示しており、図16
は、これを正面側から、また、図17は、これを背面側
から、その一部を破断して示している。図18〜図21
は、押し込み筒60を示すものであり、図18では、こ
れを平面から、図19では、これを左側面から、図20
では、これを右側面から夫々見て示しており、図21で
は、図18のJ−J線の向きで、これを切断して示して
いる。図22及び図23はガイド筒50を示したもので
あり、図22は、これを平面から見て、図23は、図2
2のK−K線の断面として示している。図24は、キャ
ップ70を示すものであり、このキャップ70を下側か
ら見て示している。図25及び図26は、ガイド部材4
0の主要部を示すものであって、図25では、補助車輪
90の回転軸線z−zの取付け面での縦断面として、ま
た、図26では、この回転軸線z−zと直交する向きか
ら、これを一部破断して示している。図27及び図28
は、補助車輪90の本体部分を示すものであって、図2
7は、これを正面から、図28は、これを側面から見て
示している。
【0017】図29〜図36は、掛合手段80の動作が
理解され易いように、これを模式的に示したものであっ
て、図29では、掛合ピン82とカム部81の部品の要
部のみを取り出し、残余を破断して、これを斜視の状態
で示し、図30〜図36は、カム部81に対する掛合ピ
ン82の掛合動作状態を、当該カム部81の要部と掛合
ピン82の要部とを取り出し、概ね、これを正面側から
見て示している。
【0018】ここで構成される典型的な実施の形態に係
るキャスターは、水平旋回自在に備え付けられるフレー
ム本体10に対して、主車輪1と、補助車輪90とが備
えられた構成としてあり、しかも、該補助車輪90が、
前記フレーム本体10の旋回軸線y−yと同一の線上
で、上下方向に移動可能に備えられているガイド部材4
0の下部に備えられた構成としてある。また、該補助車
輪90が、前記主車輪1の回転軸線x−xと略平行な回
転軸線z−zで回転自在に備えられた構成としてあり、
前記ガイド部材40の下方に向けた押し下げに伴って、
該ガイド部材40における補助車輪90が圧接状態で接
地面Gに対して接地される構成としてある。
【0019】このようにキャスターを構成したことか
ら、この実施の形態に係るキャスターにあっては、ガイ
ド部材40を下方に移動し、このガイド部材40におけ
る補助車輪90を停止状態に維持することによって、什
器などの被装着物120が、補助車輪90上に支承さ
れ、これによってキャスターの移動が抑制されると共
に、該キャスターにおける水平旋回軸線y−yを回転中
心とした什器などの被装着物120の回動が抑制され
る。また、補助車輪90が、上方にあって設置面Gから
離れている状態にある場合、この補助車輪90の回転軸
線z−zと、主車輪1の回転軸線x−xとが略平行であ
ることから、この補助車輪90が、主車輪1に先立って
段差縁G’面に乗り上がるように機能する。
【0020】さらに、前記で構成されるキャスターにお
いて、フレーム本体10に備え付けられる補助車輪90
を備えたガイド部材40が、常時上方に向けて付勢され
ている構成としてあり、しかも、このガイド部材40
が、前記フレーム本体10に対して、前記補助車輪90
を接地面Gに圧接するように前記付勢に抗して押動した
位置に掛合される掛合手段80を備えている構成とした
ことが、典型的な実施の形態の一つとしてある。
【0021】かかる実施の形態にあっては、単にガイド
部材40を下方に押し込み掛合することによって、什器
などの被装着物120は、補助車輪90上に支承され、
これによってキャスターの移動が抑制されると共に、該
キャスターにおける水平旋回軸線y−yを回転中心とし
た什器などの被装着物120の回動が抑制される。ま
た、単に、この掛合を解くことのみによって、補助車輪
90が、上方に移動されて、接地面Gから離れ、しか
も、前記するように、この補助車輪90の回転軸線z−
zと、主車輪1の回転軸線x−xとが略平行であること
から、この補助車輪90が、主車輪1に先立って段差縁
G’面に乗り上がるように機能する。
【0022】さらに、前記で構成されるキャスターにお
いて、ガイド部材40をフレーム本体10に掛合する掛
合手段80が、このガイド部材40における上方に向け
た付勢に抗した押動によって掛合し、且つ、再押動によ
って該掛合の解かれる掛合手段80として構成したこと
が、他の典型的な実施の形態の一つとしてある。
【0023】かかる実施の形態にあっては、単にガイド
部材40を下方に押し込み掛合することによって、什器
などの被装着物120は、補助車輪90上に支承され、
これによってキャスターの移動が抑制されると共に、該
キャスターにおける水平旋回軸線y−yを回転中心とし
た什器などの被装着物120の回動が抑制される。ま
た、更に、このガイド部材40を下方に押し込むことの
みによって、該掛合が解かれることとなり、これによっ
て、補助車輪90が、上方にあって接地面Gから離れ、
しかも前記するように、この補助車輪90の回転軸線z
−zと、主車輪1の回転軸線x−xとが略平行であるこ
とから、この補助車輪90が、主車輪1に先立って段差
縁G’面に乗り上がるように機能する。
【0024】またさらに、前記で構成されるキャスター
において、水平旋回自在に備え付けられるフレーム本体
10に対して、主車輪1と、補助車輪90とが備えられ
た構成とし、しかも、該補助車輪が、前記フレーム本体
10の旋回軸線y−yと同一の線上で、上下方向に移動
可能に備えられているガイド部材40の下部に備えられ
ていると共に、該補助車輪90が、前記主車輪1の回転
軸線x−xと略平行な回転軸線z−zで回転自在に備え
られた構成としてあり、更に、前記ガイド部材40に対
して備えられている前記補助車輪90が、このガイド部
材40に対して上下方向に移動自在に釣設されていると
共に、前記補助車輪90の接地面Gに対する当接位置か
らの前記ガイド部材40の下方に向けた押し下げに伴っ
て、互に掛合する掛合部110が該ガイド部材40と、
前記補助車輪90とに備えられている構成としたこと
が、更に、他の典型的な実施の形態の一つとしてある。
【0025】かかる実施の形態に係るキャスターにあっ
ては、ガイド部材40を下方に移動し、このガイド部材
40における補助車輪90を、その接地状態における該
ガイド部材40の更なる押し込みによって、各掛合部1
10相互を掛合状態とし、これによって、什器などの被
装着物120を、補助車輪90上に支承し、キャスター
の移動を抑制し、該キャスターにおける水平旋回軸線y
−yを回転中心とした当該什器などの被装着物120の
回動を抑制している。また、補助車輪90が、上方にあ
って接地面Gから離れている状態とされることによっ
て、相互の各掛合部110の掛合を解いた場合にあって
は、前記するように、補助車輪90の回転軸線z−z
と、主車輪1の回転軸線x−xとが略平行とされている
ことから、この補助車輪90が、主車輪1に先立って段
差縁G’面に乗り上がるように機能する。
【0026】以下、ここで構成される典型的な実施の一
形態に係るキャスターを、これを構成する各部品と共に
詳細に説明する。ここで構成されるキャスターは、例え
ば、キャビネット類、机類、作業台類、事務機類などの
各種機械類、各種台車類、あるいは椅子などの各種の被
装着物120に対して取付け用いられ、いかなる用途に
対しても、効果的に対応して用いられる構成としてあ
る。
【0027】ここで構成されるキャスターにあっては、
かかる被装着物120に対して、効果的に組付け用いら
れるように取付具本体20と、この取付府本体20に対
して組付け固定される取付筒具30とを用意し、この取
付具本体20に対して上下方向を軸線の向きとした軸受
筒部21を設け、かつ、この軸受筒部21に対して、外
嵌状態に、該取付具本体20上に取付筒具30を止着し
て用いるようにしてあり、この取付具本体20を、適宜
の手段、例えば、ボルト、ナットなどの締着具あるいは
ビスなどの固定具などと、この取付具本体20に設けた
掛合突起22を用いて、被装着物120に対して取付け
用いる構成としてある。
【0028】かかる取付具本体20に対して、旋回自在
に装着されるフレーム本体10は、前記取付具本体20
における軸受筒部21内に嵌挿状態に差し込み掛合され
て、この軸受筒部21に対して回転自在とされる筒状軸
部11を、この筒状軸部11の筒孔が上下方向に貫通す
るように設けてあり、前記取付具本体20の下面側か
ら、この筒状軸部11を、前記軸受筒部21内に差し入
れ回転自在に掛合することで、前記取付具本体20の下
側に、ボ−ルベアリング130…130を介して該フレ
ーム本体10を水平旋回自在に装着した構成としてあ
る。
【0029】かかる取付具本体20に対して、水平旋回
自在に装着されたフレーム本体10には、主車輪1が回
転自在に備えてあると共に、このフレーム本体10にお
ける前記筒状軸部11を利用して、ガイド部材40が装
着される構成としてある。このガイド部材40の組付け
は、この筒状軸部11内に該ガイド部材40における桿
部41を挿し入れ、追って説明する手法によって該フレ
ーム本体10と共に、このガイド部材40が、前記取付
具本体20に対して回転自在となるように取付けてあ
る。
【0030】また、ここで、フレーム本体10と共に取
付具本体20に対して取付けられるガイド部材40は、
前記筒状軸部11に対して、上下方向に移動可能に備え
られる構成としてあり、追って説明する手法によって、
常時、上方に向けて圧縮コイルバネ100によって、付
勢されて組み付けられた構成としてある。
【0031】また、このガイド部材40の下部には、下
面側に開口した倒コ字状の軸受板部42が設けてあり、
この軸受板部42に設けた上下方向に長い軸受孔43、
43に対して、補助車輪90が、該軸受孔43、43に
案内されて、上下方向に移動可能の状態で、回転自在に
組付けてある。
【0032】更に、このガイド部材40における前記軸
受板部42の内側には、補助車輪90の側部の円周方向
に設けた掛合部110に掛合する掛合部110を備えた
弧状段面44が、このガイド部材40に取付けられる補
助車輪90の側を向けて、即ち、下向きの弧状段面44
として設けてある。
【0033】かくして構成される補助車輪90にあって
は、この補助車輪90が、接地面Gに接した状態で、更
に、ガイド部材40を下方に押し下げた場合、この補助
車輪90にある車輪軸91が、前記軸孔43内で遊んで
おり、この遊び分に見合って、ガイド部材40が更に下
方に押し下げ可能とされ、このガイド部材40の更なる
押し下げ位置に、前記掛合部110を設けておくことに
よって、該ガイド部材40の更なる押し下げによって、
補助車輪90の回転を停止できる構成としてある。ま
た、かかる構成よりして、ガイド部材40が上方に移動
された際には、この補助車輪90が、前記軸受孔43に
対して釣下げ状態とされ、追って説明する段差縁G’に
対する都合の良い乗り上げ構造とされる。
【0034】尚、ここで、フレーム本体10に備えつけ
られる補助車輪90は、追って説明する段差縁G’に対
する効果的に乗り上げと、接地面Gに対する効果的な制
動停止効果をもたらす意図から、この補助車輪90の直
径を、前記主車輪1の直径よりも小さい構成とし、又、
この補助車輪90の回転軸線z−zが、この補助車輪9
0を上方に位置づけた際に、主車輪1の回転軸線x−x
と同一高さ、又は、これよりも上方に位置づけられるよ
うに組み付け構成することが好ましい。
【0035】また、ここでフレーム本体10に備えつけ
られる補助車輪90は、追って説明する段差縁G’に対
する効果的な乗り上げをなす意図から、前記主車輪1の
回転軸線x−xと略平行な回転軸線z−zで回転自在と
してあり、しかも、フレーム本体10の水平旋回軸線y
−yの直下に、該回転軸線z−zが位置づけられる構成
としてある。
【0036】さらに、かかる補助車輪90の回転軸線z
−zを、前記のようにフレーム本体10の水平旋回軸線
y−yの直下に位置づけたことから、この補助車輪90
の接地面Gに対する接地に伴って、被装着物120が、
この補助車輪90の取付けガイド部材40の回転軸線上
で支承されることとなり、被装着物120が安定に停止
状態に維持されることとなる。
【0037】尚、このガイド部材40は、フレーム本体
10に対して、上下方向にのみ移動されるように、この
ガイド部材40の軸受孔43に挿通した補助車輪90の
軸91を、この軸受孔43から更に外方に突き出た構成
とし、この軸受孔43から突き出された軸91を、フレ
ーム本体10に備えたガイド溝12に収め入れた構成と
してあり、該ガイド部材40が、フレ−ム本体10と共
に取付具本体20に対して回転自在としてある。
【0038】かかる補助車輪90を備えたガイド部材4
0の、前記フレーム本体10に対する組付けは、前記取
付筒具30に対して、外嵌状、且つ掛合状態に上下動可
能に組付けられた押し込み筒60と、取付筒具30内に
あって、前記ガイド部材40における桿部41の上部に
回転可能に掛合されるガイド筒50と、この取付筒具3
0内にあって、前記ガイド筒50の下面に当接し、この
ガイド筒50、更には、このガイド筒50に取付けられ
た前記ガイド部材40を上方に付勢するように組み入れ
られた第1の圧縮コイルバネ101と、このガイド筒5
0と、前記押し込み筒60との間にあって、この押し込
み筒60を上方に付勢するように組み入れられた第2の
圧縮コイルバネ102と、この押し込み筒60の頂部側
を覆うように備えられたキャップ70とによってなされ
ている。
【0039】先ず、前記の押し込み筒60は、下面開口
の二重周壁を備えた筒体として構成してあり、前記取付
具本体20に備えられた取付筒部30を、この二重周壁
を備えた押し込み筒60における外筒部61内に嵌め入
れ、且つ、該取付筒部30にある掛合爪31を、この外
筒部61に設けた掛合溝孔63に掛合して、該取付筒部
30に対して上下動可能に組み付けられる構成としてい
る。また、前記ガイド筒50は、前記ガイド部材40に
おける桿部41を回転自在に挿通掛合する掛止孔51を
底板部52に開口状態に備え、且つ、上面開口の筒状を
なす構成としてあり、このガイド筒50の底部側外側に
円周方向の鍔53…53を張出し状態に設けてあり、こ
の鍔53が、前記取付筒部30内に嵌まり合うように組
付けられる構成としてある。また、このガイド筒50の
上下方向に亘って設けられた掛合溝54に対して、前記
押し込み筒60における内筒部62の先端外側に設けら
れた掛合爪64を掛合するようにして、このガイド筒5
0内に、前記押し込み筒60における内筒部62が収ま
り入る構成としてある。
【0040】かかる各組付け構成部材間、即ち、前記取
付具本体20の軸受筒部21と、これに密着するように
外嵌状に取付けられた取付筒具30の接合部と、前記ガ
イド筒50の底板部52の下面との間に、前記第1の圧
縮コイルバネ101を、前記軸受筒部21、ガイド部材
40などによって構成される旋回軸線y−yを中心線と
するように、圧縮状態、即ち、ガイド筒50、さらに
は、このガイド筒50に組み付けられたガイド部材40
を上方に浮き上げるように介装した構成としてある。
【0041】また、前記の押し込み筒60における外筒
部61の内側と、ガイド筒50の外側との間であって、
この押し込み筒60の天板部65と、ガイド筒50の鍔
53との間に圧縮状態、即ち、この押し込み筒60を、
常時、上方に浮き上らせるように第2の圧縮コイルバネ
102を介装した構成としてある。かかる構成とするこ
とによって、この押し込み筒60における掛合爪64
が、ガイド筒50の掛合溝孔54の上端に、また、取付
筒具30の掛合爪31が、押し込み筒60における掛合
溝63の下端に夫々掛合するように、該押し込み筒60
が常時上方に揆ね上げ付勢される構成としてある。
【0042】かくして、上方に引き上げ状態に維持され
たガイド部材40の上部方にあって、上方に向けて揆ね
上げ状態に組付けられた押し込み筒60の上部に対し、
この押し込み筒60の押動操作、さらには、ガイド部材
40の押動操作に都合よ良いキャップ70を被嵌状態に
取付けた構成としてある。
【0043】かかる構成よりなるキャスターにあって、
このキャップ70の上面を踏むなどの手法で、押し込み
筒60を、前記圧縮コイルバネ100の付勢に抗して押
し込んだ際に、前記ガイド筒50と、これに止着されて
いるガイド部材40が下方に移動され、このガイド部材
40に備えられた補助車輪90が接地面Gに対して圧接
される構成としてある。または、ガイド部材40に備え
られた掛合部110が補助車輪90に備えられた掛合部
110に対して掛合される構成としてある。
【0044】また、このガイド部材40の下方に向けた
押し込み、特に、前記圧縮コイルバネ100の付勢力に
抗した押し込みにあっては、この下方に押し込まれるガ
イド部材40に備えられた補助車輪90が接地面Gに対
して最も都合良く圧接する状態、又は、この補助車輪9
0に備えられた掛合部110に対して、最も都合良くガ
イド部材40に備えられている掛合部110が掛合する
状態で、このガイド部材40に対する押し込み状態が維
持される構成としている。
【0045】かかるガイド部材40の圧縮コイルバネ1
00の付勢力に抗した押し込み位置での掛合の手段とし
て、ここで構成されるキャスターにあっては、互に掛合
しあう掛合手段80を、前記取付筒具30と前記押し込
み筒60とを相互に上下方向に離接可能に連結する手
段、より具体的には、掛合ピン82と、この掛合ピン8
2が案内され、且つ掛合されるカム部81として構成し
ている。
【0046】ここで用いられる掛合手段80は、前記ガ
イド部材40に組付けられた押し込み筒60の側に設け
られた掛合ピン82の先端部分を、前記取付筒具30に
設けられたカム手段81に掛合し、このカム手段81に
ある夫々のカム案内面に倣って、該掛合ピン82の先端
部分を移動させることで、この掛合ピン82の備えられ
ている押し込み筒60を上下方向に移動させるように構
成している。
【0047】かかる掛合手段80は、より典型的には、
プッシュ、プッシュタイプのラッチ装置を用いることが
できる。このプッシュ、プッシュタイプのラッチ装置と
は、前記圧縮コイルバネ100の付勢力に抗して、押し
込み筒60を下方に押し込み、これによって、ガイド部
材40に備えつけられている補助車輪90を、接地面G
に対して圧接状態とし、又は、この補助車輪90に備え
付けられた掛合部110に対してガイド部材40の掛合
部110を掛合状態とした際に、この押し込み状態を維
持するように掛合ピン82がカム手段81に掛止状態と
され、更に、この押し込み筒60の再押し込みに伴っ
て、当該掛合が解かれ、該押し込み筒60が、前記ガイ
ド部材40と共に前記圧縮コイルバネ100の付勢力に
よって上方に揆ね上げられる構成としてある。
【0048】かかる掛合手段80による掛合の解除状
態、即ち、圧縮コイルバネ100によって押し込み筒6
0とガイド部材40とが上方に付勢されている場合、こ
のガイド部材40は、桿部41よりも側方に延びて設け
られている軸受板部42が、筒状軸部11の下面側開口
縁にあるフレーム本体10の面に当接され、それ以上、
上方に持上げられることがない構成としてある。また、
押し込み筒60は、このガイド部材40の上部に装着さ
れたガイド筒50と、前記取付筒具30とに対して、こ
の押し込み筒60における掛合爪64を該ガイド筒50
にある掛合溝孔54の上端に、また、取付筒具30にあ
る掛合爪31を該押し込み筒60にある掛合溝孔63の
下端に夫々掛合させた状態で、その上方に向けた移動が
停止される構成としてある。
【0049】尚、叙上においてガイド部材40及び押し
込み筒60などの上方に向けた付勢手段として用いられ
る圧縮コイルバネ100は、取付具本体20における軸
受筒部21に対する取付筒具30の嵌め付け部分と、前
記ガイド筒50における底板部52の下面との間に介装
して備えられる第一の圧縮コイルバネ101と、このガ
イド筒50における鍔53の上面と、前記押し込み筒6
0との間に介装して備えられる第2の圧縮コイルバネ1
02とによって構成してあり、前記第2の圧縮コイルバ
ネ102の圧縮変形に先立って前記第1の圧縮コイルバ
ネ101が圧縮変形される構成、即ち、かかる機能を奏
するように、第1の圧縮コイルバネ101と第2の圧縮
コイルバネ102相互の圧縮変形強さのバネ設計をなす
ようにしている。
【0050】前記における圧縮コイルバネ100のバネ
設計によって、キャップ70、即ち、押し込み筒60を
下方に押し下げた際に、先ず第1の圧縮コイルバネ10
1が縮み、ガイド筒50と共にガイド部材40が下方に
移動される。次いで、この第1の圧縮コイルバネ101
が充分に圧縮変形された状態で、第2の圧縮コイルバネ
102が縮み込まれ、これによって、押し込み筒60の
みが、前記ガイド筒50に対して移動する構成としてあ
る。
【0051】かかる、第1の圧縮コイルバネ101と、
第2の圧縮コイルバネ102のバネ設計にあっては、例
えば、前記押し込み筒60のガイド筒50に対する移動
に先立って、ガイド筒50によるガイド部材40の下方
に向けた移動を可能とし、このガイド筒50によるガイ
ド部材40の押動終端にあって、即ち、より以上に大き
い押し込み力によって、ガイド部材40の押し込みに際
して、押し込み筒60をガイド筒50に対して移動させ
る構成とすることができる。
【0052】また、かかる構成にあっては、ガイド筒5
0によるガイド部材40の下方に向けた押し込み動作
後、即ち、補助車輪90を接地面Gに対して圧接し、又
は、ガイド部材40と、補助車輪90の各掛合部110
相互を掛合した後に、カム手段81に対する掛合ピン8
2の掛合手段として、前記押し込み筒60のガイド筒5
0に向けた移動をなすように構成することもできる。
【0053】更に、かかる構成にあっては、前記押し込
み筒60を下方に押し下げ、掛合ピン82をカム手段8
1から解除する際に、前記補助車輪90の接地面Gに対
する停止状態に何らの影響をもたらさないように動作で
きる構成とすることが可能であり、また、ガイド部材4
0を、第1の圧縮コイルバネ101のみの反発弾性によ
って、上方に復帰させ得る構成とすることができる。
【0054】更に、かかる構成にあっては、掛合手段8
0を構成するカム手段81と掛合ピン82との掛合が、
前記第2の圧縮コイルバネ102の反発弾性によって引
き離し状態に維持されることとなり、掛合手段80にお
けるカム手段81に対する掛合ピン82の無理の無い掛
合状態を構成することができる。
【0055】前記実施の形態として示されるキャスター
を構成する取付具本体20は、略水平の向きに設けられ
る円板状ベース板23の略中央に、このベース板23か
ら上方に起立するように軸受筒部21が設けてあり、こ
の軸受筒部21によって、このベース板23を上下方向
に貫通する前記筒状軸部11の挿通軸孔21aが構成さ
れている。また、この軸受筒部21の上部には、この軸
孔21aの中心軸線方向に傾斜した弾性掛合片21b、
21b…が、各割溝21cによって、この軸受筒部21
の上方に向けて突き出すように設けてあり、この軸孔2
1aに差し込まれる前記筒状軸部11が回転自在に軸
装、掛着できる構成としてある。
【0056】また、この軸受筒部21を取り囲むように
外装筒部24が、この軸受筒部21と同様に、ベース板
23上に起立して設けてあり、前記軸受筒部21に対し
て外嵌状に取付けられる取付筒具30との間に、前記押
し込み筒60などの動作隙間を構成している。又、この
外装筒部24には、該筒部24の下部側に倒コ字状割溝
によって、該筒部24の本体部分から区分構成された弾
性片25が設けられており、この弾性片25…25に
は、外向きに突き出す掛合突起22を備えた弾性片25
と、内方に突き出す掛合突起26を備えた弾性片25と
が夫々設けられいる。そこで、この外装筒部24を被装
着物120に設けた取付孔121に嵌め付け組付ける際
には、この取付孔121の掛合溝122に対して、前記
掛合突起22を掛合し、且つ、前記円板状をなすベース
板23から外方に向けて段差状に、且つ該ベース板23
と略平行に突き出すように設けた取付板27を、前記被
装着物120の下面に沿わせた状態で、ビス131によ
って該被装着物120に対して止着用いる構成としてあ
る。
【0057】又、この外装筒部24には、その内側の上
下方向に亘る複数のリブ28…28が設けてあり、この
リブ28…28の夫々の突き出し前端が構成する仮想円
をガイド面として、押し込み筒60における外筒部61
が移動自在に組み付けられる構成としてあると共に、こ
のリブ28の設けられていない位置のベース板23部分
に対して、取付筒具30の取付けボス29を設け、又、
同様に、該取付筒具30の掛合突部32に掛合する掛合
突起26を、その内側に突き出すように設けてある。
尚、27aは、前記ビス131の挿通孔を、又、23a
は、ボールベアリング130の取り入れ環状溝を示して
いる。
【0058】かかる取付具本体20と共にフレーム本体
10などの取付に用いられる取付筒具30は、筒状に構
成されており、前記取付具本体20における軸受筒部2
1に対して外嵌状態に取付けられる稍々細径の筒部30
aの上部に、圧縮コイルバネ101の受け面としての段
差面30bが設けてあると共に、外側には、この筒体か
ら外方に突き出す取付け片33が設けてあり、この取付
け片33に、前記ボス29に対して該取付筒具30を止
着するビス132の挿通孔33aが設けてある。
【0059】さらに、この取付筒具30の外側の上下方
向に亙るように、押し込み筒60のガイドリブ60の案
内されるガイド溝34と、この押し込み筒60の掛合溝
孔63に掛合する掛合爪31が設けてある。
【0060】また、この取付筒具30の外側には、掛合
手段80、特に、各カム手段81を備えたガイド板35
が、この取付筒具30の上下方向に亘って、外方に突き
出すように設けてあり、このガイド板35の板面の両側
に、夫々案内移動軌跡を異にしたカム手段81、81を
備えさせた構成としてある。
【0061】次いで、前記の取付具本体20に対して、
旋回自在に組付けられるフレーム本体10は、前記軸受
筒部21に対して回転自在に嵌挿される筒状軸部11、
即ち、上下方向にガイド部材40の桿部41の挿通軸孔
11aを有する筒状軸部11を備えたベース板13に対
し、前記取付具本体20におけるベース板23の収まり
入る円状凹部を構成する周側板14が、略、環状をなす
ように起立して設けてある。又、この筒状軸部11の先
端外周には、環状をなすように掛合溝11bが設けてあ
り、この筒状軸部11を、前記軸受筒部21に嵌挿した
際に、この掛合溝11bに対して、該軸受筒部21にお
ける掛合片21bが掛合されて、該軸受筒部21に対し
て、該筒状軸部11が回転自在に組付けられる構成とし
てある。
【0062】さらに、このフレーム本体10の下部側に
は、主車輪1の軸2の組付け軸孔15aを備えたボス部
15が設けてあると共に、前記取付具本体20における
ベース板23のベアリングの取り入れ環状溝23aに対
応し、この環状溝23aと共にボールベアリング130
の取り組みに用いられる円弧状をなす溝13aが設けて
ある。
【0063】尚、前記の軸2に取付けられる主車輪1
は、所謂双輪キャスターと称される二輪を備えたものと
してあり、前記一対のボス部15、15の側方に設けら
れた収納隙間15bに対して、この各主車輪1、1内に
補助車輪90が位置づけられるように組付け構成してあ
ると共に、この主車輪1、1の取付軸2が、前記筒状軸
部11における軸中心線の直下より動作後方、即ち、こ
の実施の形態として示されるキャスターにあっては、取
付板27の側に離して設けてある。尚、このフレーム本
体10にあっては、前記主車輪1を収め入れる前記収納
隙間15bを構成するカバー部10aが設けてあると共
に、このカバー部10aの備えられている側と反対の側
のカバー部10bを、このカバー部10bから補助車輪
90が常時突き出した構成となるように傾斜状に欠落し
た構成とし、これによって、当該補助車輪90を用いた
段差縁G’に対する乗り上げを可能としている。
【0064】かかる構成からなる主車輪1の取付け軸2
と、このカバー部10bとの間に構成されるベース板1
3下方の空間を、ガイド部材40、特に、軸受板部42
の動作空間16として構成している。この軸受板部42
の動作空間16は、補助車輪90の軸91が摺動案内さ
れるガイド溝12と、この軸受板部42が、上下方向に
安定に案内される拡幅の溝面17を備えた構成としてあ
り、その中心上に、桿部41の嵌挿される軸孔11aが
開設してある。尚、この溝面17は、一方を、前記主車
輪1の取付けボス部15側にある板部の段差縁17aと
して、また他方をリブ17bによって、軸受板部42の
収まり入る凹部状の溝面として構成してある。
【0065】次いで、ガイド部材40は、ベース板46
の上部側が前記フレーム本体10の筒状軸部11に対し
て嵌挿される桿部41としてあり、このベース板46の
下部側には、一対の軸受板部42、42を倒コ字状に備
えた構成としてある。また、この軸受板部42に対し
て、上下方向に細長い軸受孔43、43を、補助車輪9
0の軸91の案内孔として構成してある。
【0066】また、前記桿部41の上端部が、円柱桿部
として構成してあると共に、この上端部には、ガイド筒
50に対して回転自在に挿通組付けられる稍々広目の環
状溝45を備えた構成としてある。また、前記桿部41
の突き出し構成されるベース板46の下面側、この実施
の形態に係るキャスターにあっては、前記各軸受板部4
2の内側に、下方を向いた弧状段面44が設けてあり、
この下方を向いた弧状段面44にギヤ歯状の掛合突起1
11が補助車輪90の掛合部110に掛合する掛合部1
10として設けてある。
【0067】かかるガイド部材40に軸91で備えつけ
られる補助車輪90は、例えば、放射方向にある連設部
92a…92aで連設された円筒状をなす外筒部92b
と、内筒部92cとを備え、しかも、この内筒部92c
が、軸91の取付け軸孔93を備えるようにされた所謂
ボス部として構成した車輪本体部92を備えた構成とし
てある。
【0068】かかる車輪本体部92には、その両側部分
の円周方向に、前記掛合突起111に掛合するギヤ歯状
の掛合突起112が、掛合部110として設けてあると
共に、この掛合突起112の備えられた掛合部110の
内側に環状鍔94が設けてあり、この環状鍔94、94
間にゴム弾性材、ゴム状弾性材などの緩衝機能と、スリ
ップ防止などに優れた摩擦特性を有する筒状をなすタイ
ヤ95が外嵌状に備えつけられた構成としてある。
【0069】次いで、押し込み筒60は、天板部65か
ら下方に向けて外筒部61と内筒部62とが二重周壁の
状態で、垂設状態に設けてあり、この天板部65上を覆
うように下面開口のキャップ70を組付け、内筒部62
の下面側からネジ入れたビス133によって、これを止
着できる構成としてある。又、このキャップ70の取付
けにあっては、掛合手段80を構成する掛合ピン82
を、このキャップ70におけるリブ71と、ピン受け台
67との間で挟み込みの状態で保持される構成としてあ
ると共に、このキャップ70におけるリブ72、72の
組込まれる溝61aが外筒部61に設けてある。
【0070】尚、前記のピン受台67は、外筒部61の
外側にあって、該外筒部61の接線と平行な向きで、略
水平の段部として構成してあり、このピン受台67に掛
合ピン82の収まる溝67aが設けてある。また、その
両側にガイド突片68、68が設けられて、この間が、
略平らな筒面61bとして構成してあると共に、該ピン
受台67の下方が割欠部69aとして構成してある。
又、このピン受台67の設けられている外筒部61の反
対の側には、この外筒部61の接線と平行な、より具体
的には、前記ピン受台67と平行な平坦筒面61cとし
てあり、この平坦筒面61cに対して上下方向に開口す
る掛合溝孔63が設けてある。尚、この掛合溝孔63の
下方には、更に割欠部69bが設けてあり、この押し込
み筒60の下方に向けた押し込みに際して、この割欠部
69b内に、前記取付け片33部分が収まり入る構成と
してある。
【0071】更に、この外筒部61の内側の上下方向に
亘るようにガイドリブ66が設けてあり、取付筒具30
のガイド溝34に案内される構成としてあると共に、内
筒部62の外周に沿った天板部65に環状溝65aを設
け、圧縮コイルバネ102の受け部として構成してあ
る。
【0072】又、内筒部62には、複数個の掛合爪64
…64が外向きに設けてあり、この内筒部62に対して
外嵌状に取付けられるガイド筒50の掛合溝孔54に掛
合、組付けられる構成としてある。尚、天板部65に開
設された孔65bは、かかる掛合爪64を内筒部62に
備えつけさせるためのプラスチック成形に際しての型抜
き孔を示している。
【0073】かかる押し込み筒60に対して、圧縮コイ
ルバネ102によって、常時下方に付勢されるように組
付けられるガイド筒50は、底板部52の外周側から上
方に起立状に設けられた上面開口の筒状部50aを備
え、且つ、この筒状部50aの下部外側の円周方向に鍔
53〜53を備えた構成としてある。又、この底板部5
2には、前記ガイド部材40の上部側が回転自在に挿
通、掛合される掛止孔51が開設してある。
【0074】この底板部52に開設されている掛止孔5
1は、この掛止孔51の開口縁から上方に向けて、その
円周方向に亘って、複数本の弾性掛止片55〜55を、
夫々割溝55aによって区分された状態で、先窄まりの
略筒状をなす構成に設けてあり、この掛止孔51の開口
下端、即ち、開口縁にある底板部52の下面が、前記環
状溝45における下部段面45aに、また、弾性係止片
55の上端が、該環状溝45における上部段面45bに
夫々係当した状態で、組付けられる構成としてある。
【0075】かかる構成よりなるガイド筒50は、その
下部側から上部側に向けて設けられた割欠状の掛合溝孔
54に対して、前記押し込み筒60における掛合爪64
を引っかけるように組み付けるようにして、このガイド
筒50内に該押し込み筒60における内筒部62を嵌め
入れ、組み付け用いるものであり、これら両部材の組付
けに先立って、圧縮コイルバネ102の上端を、押し込
み筒60における前記溝65aに当接し、この圧縮コイ
ルバネ102の下端側を該ガイド筒50における鍔53
で受けるようにして組付ける。
【0076】かくして取付筒具30の組付け用意された
取付具本体20に対して、フレーム本体10を旋回自在
に組付け、更に、これに、ガイド部材40を取付けると
共に、該取付筒具30の内側、即ち、取付具本体20に
おける軸受筒部21の傾斜基部21dと、取付筒具30
の段差面30bとの間に下端を接するように圧縮コイル
バネ101を組入れ用意する。また、前記で用意された
ガイド筒50を備えた押し込み筒60を、この押し込み
筒60に備えた掛合ピン82を、前記のカム手段81に
案内しながら、取付筒具30を外筒部61内に収め入
れ、且つ、ガイド筒50の掛止孔51にガイド部材40
の桿部41の上端を挿通するように組付ける。
【0077】かかる組付けに伴って、押し込み筒60に
ある掛合溝孔63に対して、取付筒具30の掛合爪31
が掛合されると共に、ガイド部材40が、ガイド筒50
に体して回転自在に組付けられ、また、一方では、掛合
ピン82が、カム手段81に対して案内状態に組付けら
れる。
【0078】ここで用いられる掛合手段80は、所謂プ
ッシュ、プッシュタイプのラッチ機構であって、前記押
し込み筒60を下方に押すことによって、前記圧縮コイ
ルバネ100の圧縮変形を介しながら、下方に押し下げ
られるガイド部材40を、その下方に向けた押し込み位
置において掛止し、且つ、この押し込み筒60の再押し
込みによって、該掛止を解き、前記圧縮コイルバネ10
0の反発弾性を利用して、この押し込み筒60と、前記
ガイド部材40とを共に上方に撥ね上げる構成としてあ
る。
【0079】先ず、ここで用いられる掛合ピン82は、
相当の剛性を備えた長方形状をなす金属線であって、そ
の下辺線部の略中程を切除した構成、即ち、倒コ字状を
なす金属線フレームの下端を互に近づく向きに折り曲
げ、これを略水平な掛合ピン部82a、82a’として
あり、このピン部82a、82a’を備えた垂下線部8
2bが、前記でピン受台67とリブ71とによって固定
される上部線部82aに対して、相当の弾性変形可能な
構成としてある。
【0080】かかる掛合ピン82の案内されるカム手段
81は、この一対の垂下線部82b、82b間にあっ
て、夫々の掛合ピン部82a、82a’の案内される第
1カム手段81Aと、第2カム手段81Bとを前記ガイ
ド板35の各面に備えた構成としてある。
【0081】このガイド板35の一方の面に備えられる
第1カム手段81Aは、このガイド板35に対する凹溝
85として構成してあり、前記掛合ピン82の組付けに
用いられる上方に拡開した導入溝部aと、これに連通さ
れて設けられる垂下溝部bと、この垂下溝部bから更に
下方に垂下状に連通して設けられる押し込み溝部cと、
この押し込み溝部cから分岐して復路側に連通状態に設
けられる掛合溝部dと、この掛合溝部dに連通して更に
復路側に備えられる再押し込み溝部eと、この再押し込
み溝部eの直上方向に略鉛直に連通して設けられる逃げ
溝部fと、更に、この逃げ溝部fから、前記垂下溝部b
に向けて湾曲しながら連通するように設けられる帰り溝
部gとを備えた構成としてある。
【0082】また、前記の掛合溝部dには、掛合ピン部
82aの掛合に用いられる凹部d’が、該掛合溝部dの
上部側に設けてあると共に、この凹部d’の下方にある
該掛合溝部dの溝側壁面が、再押し込み溝部eの側に向
けて傾斜状に下がる傾斜面d”として構成してあり、こ
の凹部d’に掛合状態にある掛合ピン82の再押し込み
に際して、該掛合ピン82が、押し込み溝部cの側に戻
らない構成としてある。又、この押し込み溝部cの下方
には、前記ガイド板35から側方に張り出した台部35
aが設けてあり、この台部35aに、この押し込み溝部
cの下端と共に、掛合ピン82の押し込み時における下
支え受溝83を設けた構成としてある。
【0083】次いで、前記ガイド板35の他方の面側に
備えられる第2カム手段81Bは、前記第1カム手段8
1Aにおける案内凹溝85に対応したハート状に隆起し
たカム部84として構成してある。
【0084】この掛合ピン82の案内されるカム部84
は、突端側を上方にした倒ハート形状に構成してあり、
押し下げられる掛合ピン82の往路掛合面hを復路側と
反対の側に漸次張り出すように傾斜した面として構成す
ると共に、このカム部84の下面側を上方に凹む掛合凹
部jとし、この凹部jの両側部分を夫々下方に突き出す
突部m、nとしてある。また、この突部nの先端部分か
ら、前記カム部84の頂端oに向けて、漸次往路側に傾
斜するように往路掛合面pが設けてあり、このカム部8
4の突き出し側面に沿って、前記掛合ピン82のピン部
82aが掛当しながら移動される構成としている。
【0085】尚、この第2カム手段81Bの下方、特
に、掛合ピン82の再押し込み位置の下方、この図示例
にあっては、凹部jから突部nに案内されて、この突部
nから導き出される掛合ピン82の下方部分に、ガイド
板35から突き出す台部35bを設け、この台部35b
に、下方に押し込まれる掛合ピン82の下支えをなす受
け溝86を設けた構成としてある。
【0086】かくして、ガイド板35の両側面に設けら
れる各カム手段81A、81Bは、例えば、図30〜図
36に示される各位置関係となるように、相互のカム手
段81A、81Bを備えた構成としている。即ち、一方
の掛合ピン部82aが、垂下溝部bから押し込み溝cに
移動する際に、他方の掛合ピン部82a’が、往路掛合
面hに乗り上げ、前記掛合ピン部82aよりも漸次側方
に移動され、この結果、凹溝85にある掛合ピン部82
aによって引き戻しの状態に付勢される。かかる状態
で、掛合ピン部82a’が、突部mを乗り越えて、この
掛合ピン部82a’が、凹部jの下方に位置される部分
に、前記押し込み溝部cが設けられていることから、図
32に示すように掛合ピン部82aと同一線上に弾性復
帰された掛合ピン部82a’が、この凹部jの面に当接
し、この各掛合ピン部82a、82a’を夫々凹部d’
と凹部jの底部に案内し、掛合ピン82と、カム手段8
1とを掛合状態とする(図33参照)。
【0087】かかる状態で、再押し込みをなした場合、
掛合ピン部82a’が、略直下方向に延びている突部n
に案内されて、掛合ピン部82aを、傾斜面d”に案内
する。かかる状態で、掛合ピン部82’が、掛合ピン部
82aに引っ張られるように機能されるために突部nの
下方に傾斜面d”が位置付けられ、且つ、この傾斜面
d”に該突部nの下端を近接させるように構成する。か
かる構成によって、掛合ピン部82aは、掛合ピン部8
2a’に対して、押し込み溝部eの側に先行して移動
し、掛合ピン部82a’を突部nから、復路掛合面pの
側に引き出すように動作する(図34参照)。
【0088】また、この突部nから側方に移動された掛
合ピン部82a’の接する復路掛合面pの下部側を、逃
げ溝部fと一致する構成としてあり、逃げ溝部fにある
掛合ピン部82aは、突部nから引き戻された掛合ピン
部82a’と共に、その再押し込み位置から、上方に案
内される(図35及び図36参照)。
【0089】かくして上方に案内される掛合ピン82
は、復路掛合面pによる捻りを受けながら、その頂端o
を抜け出して、上方に引き戻される(図36及び図30
参照)。
【0090】即ち、叙上で構成用意される第1カム手段
81Aと、第2カム手段81Bとは、垂下溝部bから押
し込み溝部cに向けて、往路掛合面hが前記張り出し状
に設けてあることから、帰り溝部gの側に移動すること
なく直線状に押し下げられ、又、この往路掛合面hが、
押し込み溝部cの側部溝面から稍々突き出す構成とし、
又、この往路掛合面hに連続して設けられる突部m側に
ある凹部jの傾斜面が、この押し込み溝部cの上方を塞
ぐ構成としてあることから、ここで押し込まれた掛合ピ
ン82は、この押し込み溝部cに戻ることなく確実に凹
部j、即ち掛合溝部dの側に移動される。
【0091】また、凹部jの底端と、凹部d’とを同一
線上に設け、凹部jの下方位置が、掛合溝部dにおける
傾斜面d”で塞がれた構成としていることから、再押し
込み状態にある掛合ピン82は、後戻りすることなく前
方、即ち、押し込み部溝eの側に押し込み移動される。
【0092】又、突部nの先端と、傾斜面d”との間
が、掛合ピン部82a、82a’の直径よりも狭い構成
としてあり、且つ、逃げ溝部eの直上に、突部nの背面
として構成される復路掛合面pが構成してあることか
ら、再押し込みをされたピン82は、凹部j、即ち掛合
溝部dの側に後戻りすることなく、確実に上方に移動案
内される。
【0093】尚、かかるガイド部材40の押し込み状態
における停止と、この停止を解いて、該ガイド部材40
を上方に引き上げる手段は、必ずしも叙上で示される掛
合手段80あるいは圧縮コイルバネ100による付勢を
用いることなく、例えば、上下方向に移動可能に備えた
ガイド部材40を、手で下方に押し下げ、これをストッ
パー状態にセットし、また、必要に応じてこのストッパ
ー状態を解くと共に、これを上方に手を用いて持ち上げ
移動し、これをストッパー状態にするようにしてあって
も良い。
【0094】
【発明の効果】本発明に係るキャスターは、叙上におけ
る特長ある構成、特に、水平旋回自在に備え付けられる
フレーム本体10に対して、主車輪1と、補助車輪90
とが備えられた構成としてあり、しかも、該補助車輪9
0が、前記フレーム本体10の旋回軸線y−yと同一の
線上で、上下方向に移動可能に備えられているガイド部
材40の下部に備えられた構成としてあり、また、該補
助車輪90が、前記主車輪1の回転軸線x−xと略平行
な回転軸線z−zで回転自在に備えられた構成としてあ
り、前記ガイド部材40の下方に向けた押し下げに伴っ
て、該ガイド部材40における補助車輪90が圧接状態
で接地面Gに対して接地される構成としてあることか
ら、この発明に係るキャスターにあっては、ガイド部材
40を下方に移動し、このガイド部材40における補助
車輪90を停止状態に維持することによって、什器など
の被装着物120が、補助車輪90上に支承され、これ
によってキャスターの移動が抑制されると共に、該キャ
スターにおける水平旋回軸線y−yを回転中心とした什
器などの被装着物120の回動が抑制できる特長を有し
ている。また、補助車輪90が、上方にあって設置面G
から離れている状態にある場合、この補助車輪90の回
転軸線z−zと、主車輪1の回転軸線x−xとが略平行
であることから、この補助車輪90が、主車輪1に先立
って段差縁G’面に乗り上がるように作用する特長を有
している。
【0095】さらに、前記で構成されるキャスターにお
いて、フレーム本体10に備え付けられる補助車輪90
を備えたガイド部材40が、常時上方に向けて付勢され
ている構成としてあり、しかも、このガイド部材40
が、前記フレーム本体10に対して、前記補助車輪90
を接地面Gに圧接するように前記付勢に抗して押動した
位置に掛合される掛合手段80を備えている構成とした
ことから、単にガイド部材40を下方に押し込み掛合す
ることによって、什器などの被装着物120は、補助車
輪90上に支承され、これによってキャスターの移動が
抑制されると共に、該キャスターにおける水平旋回軸線
y−yを回転中心とした什器などの被装着物120の回
動が抑制できる特長を有している。また、単に、この掛
合を解くことのみによって、補助車輪90が、上方に移
動されて、接地面Gから離れ、しかも、前記するよう
に、この補助車輪90の回転軸線z−zと、主車輪1の
回転軸線x−xとが略平行であることから、この補助車
輪90が、主車輪1に先立って段差縁G’面に乗り上が
るように作用する特長を有している。
【0096】さらに、前記で構成されるキャスターにお
いて、ガイド部材40をフレーム本体10に掛合する掛
合手段80が、このガイド部材40における上方に向け
た付勢に抗した押動によって掛合し、且つ、再押動によ
って該掛合の解かれる掛合手段80として構成したこと
から、単にガイド部材40を下方に押し込み掛合するこ
とによって、什器などの被装着物120は、補助車輪9
0上に支承され、これによってキャスターの移動が抑制
されると共に、該キャスターにおける水平旋回軸線y−
yを回転中心とした什器などの被装着物120の回動が
抑制できる特長を有している。また、更に、このガイド
部材40を下方に押し込むことのみによって、該掛合が
解かれることとなり、これによって、補助車輪90が、
上方にあって接地面Gから離れ、しかも前記するよう
に、この補助車輪90の回転軸線z−zと、主車輪1の
回転軸線x−xとが略平行であることから、この補助車
輪90が、主車輪1に先立って段差縁G’面に乗り上が
るように作用する特長を有している。
【0097】またさらに、前記で構成されるキャスター
において、水平旋回自在に備え付けられるフレーム本体
10に対して、主車輪1と、補助車輪90とが備えられ
た構成とし、しかも、該補助車輪が、前記フレーム本体
10の旋回軸線y−yと同一の線上で、上下方向に移動
可能に備えられているガイド部材40の下部に備えられ
ていると共に、該補助車輪90が、前記主車輪1の回転
軸線x−xと略平行な回転軸線z−zで回転自在に備え
られた構成としてあり、更に、前記ガイド部材40に対
して備えられている前記補助車輪90が、このガイド部
材40に対して上下方向に移動自在に釣設されていると
共に、前記補助車輪90の接地面Gに対する当接位置か
らの前記ガイド部材40の下方に向けた押し下げに伴っ
て、互に掛合する掛合部110が該ガイド部材40と、
前記補助車輪90とに備えられている構成としたことか
ら、ガイド部材40を下方に移動し、このガイド部材4
0における補助車輪90を、その接地状態における該ガ
イド部材40の更なる押し込みによって、各掛合部11
0相互を掛合状態とし、これによって、什器などの被装
着物120を、補助車輪90上に支承し、キャスターの
移動を抑制し、該キャスターにおける水平旋回軸線y−
yを回転中心とした当該什器などの被装着物120の回
動を抑制できる特長を有している。また、補助車輪90
が、上方にあって接地面Gから離れている状態とされる
ことによって、相互の各掛合部110の掛合を解いた場
合にあっては、前記するように、補助車輪90の回転軸
線z−zと、主車輪1の回転軸線x−xとが略平行とさ
れていることから、この補助車輪90が、主車輪1に先
立って段差縁G’面に乗り上がるように作用する特長を
有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】典型的なキャスターの正面図
【図2】同側面図
【図3】同平面図
【図4】ガイド部材の押し込み前における図3のA−A
線縦断面図
【図5】ガイド部材の押し込み開始時における図3のA
−A線縦断面図
【図6】ガイド部材を押し込み位置に掛合する直前にお
ける図3のA−A線縦断面図
【図7】ガイド部材を押し込み位置に掛合した状態にお
ける図3のA−A線縦断面図
【図8】同キャスターを側面から見て、そのほぼ中程で
縦方向に一部を断面して示した側面図
【図9】図1のB−B線矢視の向きでの断面図
【図10】取付具本体の平面図
【図11】図10のC−C線での同断面図
【図12】フレーム本体10の平面図
【図13】図12のD−D線断面図
【図14】図13のE−E線断面図
【図15】取付筒具の平面図
【図16】同正面図
【図17】同一部を破断して示した背面図
【図18】押し込み筒の平面図
【図19】同右側面図
【図20】同左側面図
【図21】図18のJ−J線断面図
【図22】ガイド筒の平面図
【図23】図22のK−K線断面図
【図24】キャップの底面図
【図25】ガイド部材の断面図
【図26】同ガイド部材を、その向きを代えて示した一
部破断側面図
【図27】補助車輪の車輪本体部の側面図
【図28】同正面図
【図29】掛合手段の要部々品を分離し、且つ、その主
要部を示す斜視図
【図30】掛合手段の掛合動作状態を、その動作前で、
一部破断して示す要部の動作側面図
【図31】掛合手段の掛合動作状態を、その動作開始状
態で、一部破断して示す要部の動作側面図
【図32】掛合手段の掛合動作状態を、更に、その動作
続行状態で、一部破断して示す要部の動作側面図
【図33】掛合手段の掛合動作状態を、更に、その動作
続行状態で、一部破断して示す要部の動作側面図
【図34】掛合手段の掛合動作状態を、更に、その動作
続行状態で、一部破断して示す要部の動作側面図
【図35】掛合手段の掛合動作状態を、更に、その動作
続行状態で、一部破断して示す要部の動作側面図
【図36】掛合手段の掛合動作状態を、更に、その動作
続行状態で、一部破断して示す要部の動作側面図
【符号の説明】
1 主車輪 10 フレーム本体 40 ガイド部材 80 掛合手段 90 補助車輪 110 掛合部 G 接地面
フロントページの続き (72)発明者 山口 恵二 神奈川県横浜市戸塚区舞岡町184番地1 株式会社ニフコ内 (56)参考文献 特開 平7−89301(JP,A) 実開 昭60−186206(JP,U) 特公 昭47−27661(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60B 33/00 B60B 33/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平旋回自在に備え付けられるフレーム
    本体に対して、主車輪と、補助車輪とが備えられてお
    り、 且つ、該補助車輪が、前記フレーム本体の旋回軸線と同
    一の線上で、上下方向に移動可能に備えられているガイ
    ド部材の下部に備えられていると共に、該補助車輪が、
    前記主車輪の回転軸線と略平行な回転軸線で回転自在に
    備えられており、 前記ガイド部材の下方に向けた押し下げに伴って、該ガ
    イド部材における補助車輪が圧接状態に接地されること
    を特徴とするキャスター。
  2. 【請求項2】 フレーム本体に備え付けられる補助車輪
    を備えたガイド部材が、常時上方に向けて付勢されてい
    ると共に、 このガイド部材が、前記フレーム本体に対して、前記補
    助車輪を接地面に圧接するように前記付勢に抗して押動
    した位置に掛合される掛合手段を備えていることを特徴
    とする請求項1記載に係るキャスター。
  3. 【請求項3】 ガイド部材をフレーム本体に掛合する掛
    合手段が、このガイド部材における上方に向けた付勢に
    抗した押動によって掛合し、且つ、再押動によって該掛
    合の解かれる掛合手段であることを特徴とする請求項2
    記載に係るキャスター。
  4. 【請求項4】 水平旋回自在に備え付けられるフレーム
    本体に対して、主車輪と、補助車輪とが備えられてお
    り、 且つ、該補助車輪が、前記フレーム本体の旋回軸線と同
    一の線上で、上下方向に移動可能に備えられているガイ
    ド部材の下部に備えられていると共に、該補助車輪が、
    前記主車輪の回転軸線と略平行な回転軸線で回転自在に
    備えられており、 且つ、前記ガイド部材に対して備えられている前記補助
    車輪が、このガイド部材に対して上下方向に移動自在に
    釣設されていると共に、前記補助車輪の接地面に対する
    当接位置からの前記ガイド部材の下方に向けた押し下げ
    に伴って、互に掛合する掛合部が該ガイド部材と、前記
    補助車輪とに備えられていることを特徴とするキャスタ
    ー。
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