JP3514849B2 - 水性ボールペン - Google Patents

水性ボールペン

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JP3514849B2
JP3514849B2 JP32327094A JP32327094A JP3514849B2 JP 3514849 B2 JP3514849 B2 JP 3514849B2 JP 32327094 A JP32327094 A JP 32327094A JP 32327094 A JP32327094 A JP 32327094A JP 3514849 B2 JP3514849 B2 JP 3514849B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水性ボールペン用インキ
および水性ボールペンに関するものである。詳しくはボ
ールペンのペン先の耐腐食性の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】水性ボールペンのペン先に用いられるボ
ールの金属部材に超硬合金が用いられる。超硬合金と
は、元素周期表IVa、Va、VIa族の金属の炭化物
の粉末をFe、Co、Niの鉄族金属で焼結結合した合
金であり、WC−Co系とWC−TiC−Ta(Nb)
C−Co系などがある。この金属部材を使用した場合、
インキ中に含まれる腐食成分のため金属部材が腐食し、
筆記不能となる問題があった。このような問題を改良す
る目的で、ペン先に用いられている超硬合金ボールにC
32を添加している。また、特公昭49−45333
号公報には、腐食抑制剤として、ベンゾトリアゾールを
添加したインキが開示されている。しかしながら、超硬
合金ボールにCr32を添加しているものが多い。また
ベンゾトリアゾールをインキに添加しても、耐腐食性は
十分ではなく、長期に保存した場合に筆記不能となる問
題は解決されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、長期
保管してもペン先に腐食が発生せず、高い筆記性レベル
を保つ水性ボールペン用インキを提供しようとするもの
である。
【0004】本発明者は、前記課題を解決するため鋭意
研究を行った結果、インキ組成物にカルボキシベンゾト
リアゾールを含有させることにより、前記目的を達成し
うることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成
した。
【0005】本発明の水性ボールペン用インキ組成物
は、カルボキシベンゾトリアゾール、着色剤および水を
含有することを特徴とする。好ましくは、カルボキシベ
ンゾトリアゾールを組成物中の0.05〜5.0重量
%、着色剤が組成物中の0.5〜30重量%、および水
が組成物中の40〜90重量%含有してなる水性ボール
ペン用インキ組成物である。
【0006】本発明の水性ボールペンは、カルボキシベ
ンゾトリアゾール、着色剤および水を含有する水性ボー
ルペンインキを充填したインキ収容管;ステンレス、真
鍮および洋白から選ばれた少なくとも一種の材質からな
るチップホルダー;および超硬合金ボールを有するペン
先を具備することを特徴とする。
【0007】本発明のインキ組成物に用いるカルボキシ
ベンゾトリアゾールとしては、たとえば式
【化1】 で示されるカルボキシベンゾトリアゾール(3-carboxy
l-1.H-benzotriazole)
【化2】 で示されるカルボキシベンゾトリアゾール(4-carboxy
l-1.H-benzotriazole)を示すことができる。
【0008】カルボキシベンゾトリアゾールの含有量と
しては、全組成物の0.05〜5.0重量%が好ましい
が、更に好ましくは、0.1〜3.0重量%である。
0.05重量%以下では充分な耐腐食性が得られず、ま
た、5.0重量%以上では経時による沈殿物を発生させ
るので不適切である。
【0009】本発明のインキ組成物において、水溶性有
機溶剤を用いても良い。その溶剤としては、エチレング
リコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの水
溶性多価アルコール類、エチレングリコールモノメチル
エーテル(メチルセルソルブ)、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル(エチルセルソルブ)などのセルソル
ブ類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メチ
ルカルビトール)、ジエチレングリコールモノエチルエ
ーテル(エチルカルビトール)などのカルビトール類、
エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートのよ
うなグリコールエテールエステル類などが挙げられる。
これらは、ノンドライ性を向上させる効果がある。ま
た、その含有量は、全組成物に対して、通常40重量%
以下好ましくは5〜40重量%で選ばれる。40重量%
をこえると紙に書いた時インキが裏抜けしたり、乾きに
くかったりして好ましくない。
【0010】本発明のインキ組成物に用いられる着色材
は、顔料及び水溶性染料である。顔料の種類については
特に制限はなく、従来水性インキ組成物に慣用されてい
る無機系及び有機系顔料の中から任意のものを使用する
ことができる。無機系顔料としては、例えば酸化チタ
ン、カーボンブラック、金属粉などが挙げられ、また有
機系顔料としては、例えばアゾレーキ、不溶性アゾ顔
料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン
及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン
顔料、染料レーキ、ニトロ顔料、ニトロソ顔料などが挙
げられる。具体的には、フタロシアニンブルー(C.
I.74160)、フタロシアニングリーン(C.I.
74260)、ハンザイエロー3G(C.I.1167
0)、ジスアゾエローGR(C.I.21100)、パ
ーマネントレッド4R(C.I.12335)、ブリリ
アントカーミン6B(C.I.15850)、キナクリ
ドンレッド(C.I.46500)などが使用できる。
【0011】水溶性染料は、直接染料、酸性染料、食用
染料、塩基性染料のいずれも用いることができる。直接
染料の一例を以下に記載する。C.I.ダイレトクブラ
ック17、同19、同22、同32、同38、同51、
同71、C.I.ダイレクトエロー4、同26、同4
4、同50、C.I.ダイレクトレッド1、同4、同2
3、同31、同37、同39、同75、同80、同8
1、同83、同225、同226、同227、C.I.
ダイレクトブルー1、同15、同71、同86、同10
6、同119などが挙げられる。酸性染料の一例を以下
に記載する。C.I.アシッドブラック1、同2、同2
4、同26、同31、同52、同107、同109、同
110、同119、同154、C.Iアシッドエロー
7、同17、同19、同23、同25、同29、同3
8、同42、同49、同61、同72、同78、同11
0、同141、同127、同135、同142、C.I
アシッドレッド8、同9、同14、同18、同26、同
27、同35、同37、同51、同52、同57、同8
2、同87、同92、同94、同111、同129、同
131、同138、同186、同249、同254、同
265、同276、C.Iアシッドバイオレット15、
同17、C.Iアシッドブルー1、同7、同9、同1
5、同22、同23、同25、同40、同41、同4
3、同62、同78、同83、同90、同93、同10
3、同112、同113、同158、C.Iアシッドグ
リーン3、同9、同16、同25、同27などが挙げら
れる。食用染料はその大部分が直接染料又は酸性染料に
含まれるが、含まれないものの一例としては、C.Iフ
ードエロー3が挙げられる。塩基性染料の一例を以下に
記載する。C.Iベーシックエロー1、同2、同21、
C.Iベーシックオレンジ2、同14、同32、C.I
ベーシックレッド1、同2、同9、同14、C.Iベー
シックバイオレット1、同3、同7、C.Iベーシック
グリーン4、C.Iベーシックブラウン12、C.Iベ
ーシックブラック2、同8などが挙げられる。
【0012】これらの着色剤はそれぞれ単独で用いても
よいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよく、全組
成物中の含有量は、通常0.5〜30重量%、好ましく
は1〜15重量%の範囲である。30重量%をこえて長
期に保存した場合、顔料が凝集してしまったり染料が析
出したりしてペン先につまり、筆記不良をおこす。0.
5%未満では着色が弱くなり紙に書いた時の色相が分か
らなくなってしまうので好ましくない。
【0013】着色剤として顔料を用いた場合には、分散
剤を使用する必要がある。この分散剤は、顔料粒子表面
に吸着して、水中に顔料を分散させる作用をするもので
あり、ノニオン、アニオン系界面活性剤や水溶性高分子
が用いられる。好ましくは水溶性高分子が用いられる。
ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン
高級脂肪酸エステル、多価アルコールの高級脂肪酸部分
エステル、糖の高級脂肪酸エステルなどがあり、具体的
にはグリセリンの脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪
酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ペ
ンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレ
ンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソル
ビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン
脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンアルキレルエーテル、ポリオキ
シエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンポリ
オキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマ
シ油、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレ
ンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンアルキルア
ミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物などが
ある。
【0014】アニオン系界面活性剤としては、高級脂肪
酸アミドのアルキル化アルフォン酸塩、アルキルアリル
スルフォン酸塩などがあり、具体的には、アルキル硫酸
塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、N‐
アシルアミノ酸塩、N‐アシルメチルタウリン塩、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキルリン
酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩な
どがある。水溶性高分子としては、ポリアクリル酸、ア
クリル酸共重合体、マレイン酸樹脂等があり、具体的に
は、アクリル樹脂、スチレンアクリル酸樹脂、スチレン
マレイン酸樹脂などの樹脂を塩の形にして水溶性にした
ものを用いる。塩を形成するアルカリ金属としては、ナ
トリウム、カリウムが代表的であり、アミンとしてはモ
ノ‐、ジ‐またはトリ‐メチルアミンなどの脂肪族第1
から第3級アミン、モノ‐、ジまたはトリ‐プロパノー
ルアミン、メチルエタノールアミン、メチルプロパノー
ルアミンジメチルエタノールアミンなどのアルコールア
ミン、その他アンモニア、モルホリン、N‐メチルホリ
ンなどが代表的である。分散剤の含有量はその組成物中
0.1〜10重量%である。
【0015】本発明の組成物に用いる水は特に限定しな
いが40〜90%が望ましい。40%未満では相対的溶
剤や着色剤が多くなるため揮発しにくく、紙に書いた時
にインキが乾きにくくなってしまい、90%をこえると
揮発しやすくなって、ペン先が乾燥して筆記不良となる
ので好ましくない。
【0016】以上の他、本発明の組成物は必要に応じ
て、潤滑剤、防腐剤、pH調節剤、増粘剤を含有させる
ことができる。潤滑剤として、リノール酸カリウム、リ
シノール酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン
酸ナトリウムなどの脂肪酸塩、その他、分散剤として挙
げた界面活性剤をあげることができる。防腐剤としてフ
ェノール、イソプロピルメチルフェノール、ペンタクロ
ロフェノールナトリウム、安息香酸、安息香酸ナトリウ
ム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン
酸、ソルビン酸カリウム、2‐ピリジンチオール‐1オ
キサイドナトリウム塩、1,2‐ベンズイソチアゾリン
‐3‐オン、5‐クロル‐2‐メチル‐4‐イソチアゾ
リン‐3‐オン、2,4‐チアゾリルベンズイミダゾー
ル、パラオキシ安息香酸エステルなど、pH調節剤とし
てアミンまたは塩基、例えばトリエタノールアミン、モ
ノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどの各種有
機アミン、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化
カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物の無機アルカリ
剤、アンモニアなどを示すことができる。増粘剤として
天然系のアラビアガム、トラガカントガム、グァーガ
ム、ローカストビーンガム、アルギン酸、カラギーナ
ン、ゼラチン、カゼイン、キサンタンガム、デキストラ
ン、半合成系のメチルセルロース、エチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、デンプングリコール酸ナトリウム、アルギン酸プ
ロピレングリコールエステル、合成系のポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエー
テル、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポ
リマー、ポリエチレンオキサイド、酢酸ビニルとポリビ
ニルピロリドンの共重合体、アクリル樹脂のアルカリ金
属塩などの水溶性高分子を示すことができる。
【0017】本発明のボールペンとしては、中綿方式、
直液方式をあげることができる。中綿方式のボールペン
は、前記本発明のインキを吸蔵させた中綿を収容した軸
筒、その中綿に接続される繊維束などからなる中継芯、
ボールとチップホルダーからなるペン先などから構成さ
れる。また直液方式のボールペンには2種類あり、前記
本発明のインキを直接貯留するインキタンク、インキタ
ンク内の空気が温度上昇などによって膨張した場合イン
キタンクから押し出されるインキをペン先や空気孔から
ボタ落ちさせないために一時的に保留するインキ保留
体、ボール、チップホルダーからなるペン先などから構
成されるものと、前記本発明のインキを直接貯留するチ
ューブ、ボール、チップホルダーからなるペン先などか
ら構成されるものがある。
【0018】本発明の水性インキ組成物は、ペン先の耐
腐食性に優れ、長期保管してもペン先に腐食が発生せ
ず、高い筆記性レベルを保つことができる。その詳細な
作用機構は明らかではないが、本発明に使用のカルボキ
シベンゾトリアゾールは金属表面上で腐食反応が生じ金
属イオンができた時に、金属イオンとカルボキシベンゾ
トリアゾールとが反応しそれが防錆効果のある被膜を形
成し、それ以上腐食をさせなくする性質を有しており、
ペン先に使用されている金属組成に対しても同様な効果
があるのではないかと推測される。
【0019】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。各実施例、比較例で得られたインキの評
価はつぎの耐腐食試験1,2の判定で行った。結果を表
2に示す。
【0020】耐腐食性試験1:試験管にインキを5g入
れ、そこにボールペンの筆記部である超硬合金ボール及
びそれを保持したホルダーを5個を浸漬した後、栓をし
て70℃、30日間放置した。その後室温に戻し、ボー
ル及びホルダーの表面を光学顕微鏡にて観察した。 ○:良好な金属光沢を有し、全く腐食は見られない。 △:金属光沢は弱くなっていて、わずかな腐食が見られ
る。 ▲:金属光沢は鈍く、金属表面に部分腐食が認められ
る。 ×:金属光沢はなく、金属表面全体に腐食が認められ
る。 また、実施例1〜12、比較例1〜15では所定のイン
キを中綿に吸蔵させ、軸筒に入れ、中継芯とこの試験で
得られたボールおよびチップホルダーを用いて組み立て
たペン先を装着させた水性ボールペンを組み筆感を調べ
た。実施例13〜21、比較例16〜27では、所定の
インキをポリプロピレン製チューブに充填し、その一端
にこの試験で得られたボール及びチップホルダーを用い
て組み立てられたペン先を装着させた水性ボールペンを
組み筆感を調べた。インキは各々のボール及びホルダー
を浸漬したものを用いた。筆感は、約1.5cm高さの螺
旋を10周描き下記の基準で判定した。 ○:滑らかで安定した書味 △:ゴツゴツした硬い書味 ×:ゴツゴツした硬い書味でかつ線切れ、方向性があ
る。
【0021】耐腐食性試験2:実施例1〜12、比較例
1〜15では所定のインキを中綿に吸蔵させ、軸筒に入
れ、中継芯とこの試験で得られたボール及びチップホル
ダーを用いて組み立てたペン先を装着させた水性ボール
ペンを組み、実施例13〜21、比較例16〜27で
は、インキをポリプロピレン製チューブに充填し、その
一端にこの試験で得られたボール及びチップホルダーを
用いて組み立てられたペン先を装着させた水性ボールペ
ンを組み、360日間常温で横向きに放置後チップ表面
を光学顕微鏡にて観察した。 ○:良好な金属光沢を有し、全く腐食は見られない。 △:金属光沢は弱くなっていて、わずかな腐食が見られ
る。 ▲:金属光沢は鈍く、金属表面に部分腐食が認められ
る。 ×:金属光沢はなく、金属表面に全体に腐食が認められ
る。 また、筆感を調べた。筆感は、約1.5cm高さの螺旋を
10周描き下記の基準で判定した。 ○:滑らかで安定した書味 △:ゴツゴツした硬い書味 ×:ゴツゴツした硬い書味でかつ線切れ、方向性があ
る。
【0022】インキA 下記の配合で黒色水性ボールペン顔料インキを調整し
た。各成分を撹拌機にて3時間撹拌・混合した後サンド
ミルにて5時間分散し、更に、粗大粒子を遠心分離機に
より除去することにより得た。 顔料:カーホ゛ンフ゛ラック(三菱化成(株)製"カーホ゛ンフ゛ラックMA100") 8.0重量% 溶媒:グリセリン 10.0 溶媒:エチレングリコール 5.0 分散剤:スチレンアクリル酸樹脂アンモニウム塩 3.0 潤滑剤:オレイン酸カリウム 0.3 pH調節剤:トリエタノールアミン 0.5 防腐剤:1,2-ヘ゛ンス゛イソチアソ゛リン-3-オン(ゼネカ(株)製"Proxel BDN") 0.1 防錆剤:カルボキシベンゾトリアゾール 0.2 精製水: 72.9 合計 100.0
【0023】インキB 下記の配合で青色水性ボールペン顔料インキを実施例A
と同様の方法で調整した。 顔料:フタロシアニンフ゛ルー(大日精化(株)製"Chromofine Blue 4965") 8.0重量% 溶媒:グリセリン 10.0 溶媒:プロピレングリコール 7.0 分散剤:スチレンマレイン酸樹脂アンモニウム塩 3.0 潤滑剤:リノール酸カリウム 0.5 pH調節剤:トリエタノールアミン 0.7 防腐剤:1,2-ヘ゛ンス゛イソチアソ゛リン-3-オン(ゼネカ(株)製"Proxel BDN") 0.1 防錆剤:カルボキシベンゾトリアゾール 0.3 精製水: 70.4 合計 100.0
【0024】インキC 下記の配合で黒色水性ボールペン染料インキを調整し
た。各成分を40〜60℃で1時間撹拌した後に冷却
し、更にろ過して得た。 顔料:C.Iダイレクトブラック#19 5.0重量% 溶媒:エチレングリコール 15.0 潤滑剤:リノール酸カリウム 0.3 pH調節剤:トリエタノールアミン 0.5 防腐剤:1,2-ヘ゛ンス゛イソチアソ゛リン-3-オン(ゼネカ(株)製"Proxel BDN") 0.1 防錆剤:カルボキシベンゾトリアゾール 1.0 精製水: 78.1 合計 100.0
【0025】インキD 下記の配合で赤色水性ボールペン染料インキを調整し
た。各成分を室温で3〜4時間撹拌した後にろ過して得
た。 染料:エオシン(C.Iアシッドレッド87) 4.0重量% 溶媒:エチレングリコール 30.0 増粘剤:グァーガム 4.0 潤滑剤:オレイン酸カリウム 0.1 防腐剤:1,2-ヘ゛ンス゛イソチアソ゛リン-3-オン(ゼネカ(株)製"Proxel BDN") 0.1 防錆剤:カルボキシベンゾトリアゾール 0.2 精製水: 61.6 合計 100.0
【0026】インキE 下記の配合で黒色水性ボールペン顔料インキを調整し
た。下記成分のうちポリアクリル酸Naを除く各成分を
撹拌機にて3時間撹拌・混合した後サンドミルにて5時
間分散し、更に、粗大粒子を遠心分離機により除去し、
その後室温で撹拌しながらポリアクリル酸Naをゆっく
りと加えた後に更に3〜4時間撹拌してから濾過して得
た。 顔料:カーホ゛ンフ゛ラック(三菱化成(株)製"カーホ゛ンフ゛ラックMA100") 7.0重量% 溶媒:グリセリン 20.0 分散剤:スチレンアクリル酸樹脂アンモニウム塩 2.0 増粘剤:ポリアクリル酸Na 2.0 潤滑剤:オレイン酸カリウム 0.1 pH調節剤:トリエタノールアミン 0.5 防腐剤:1,2-ヘ゛ンス゛イソチアソ゛リン-3-オン(ゼネカ(株)製"Proxel BDN") 0.1 防錆剤:カルボキシベンゾトリアゾール 0.3 精製水: 68.0 合計 100.0
【0027】インキF インキAにおいてカルボキシベンゾトリアゾールを除
き、その量の水を加えた以外はインキAと同様にして黒
色水性ボールペン顔料インキを得た。 インキG インキAにおいてカルボキシベンゾトリアゾールを除
き、その量のベンゾトリアゾールを加えた以外はインキ
Aと同様にして黒色水性ボールペン顔料インキを得た。 インキH インキBにおいてカルボキシベンゾトリアゾールを除
き、その量の水を加えた以外はインキBと同様にして青
色水性ボールペン顔料インキを得た。
【0028】インキI インキCにおいてカルボキシベンゾトリアゾールを除
き、その量の水を加えた以外はインキCと同様にして黒
色水性ボールペン染料インキを得た。 インキJ インキDにおいてカルボキシベンゾトリアゾールを除
き、その量の水を加えた以外はインキDと同様にして赤
色水性ボールペン染料インキを得た。
【0029】インキK インキDにおいてカルボキシベンゾトリアゾールを除
き、その量のベンゾトリアゾールを加えた以外はインキ
Dと同様にして赤色水性ボールペン染料インキを得た。 インキL インキEにおいてカルボキシベンゾトリアゾールを除
き、その量の水を加えた以外はインキEと同様にして黒
色水性ボールペン顔料インキを得た。
【0030】実施例1〜21 比較例1〜27 インキ収容管に所定のインキ(表1、表2)を充填し、
チップのボール(直径0.5mm)とホルダーの材質を表
1、表2に示すようにかえて水性ボールペンを組み立て
た。その耐食性試験の結果を表3、表4に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
【発明の効果】以上で説明した如く、本発明の水性ボー
ルペン用インキは長期保管してもペン先に腐食が発生せ
ず、高い筆記性レベルを保つことができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 瑞恵 神奈川県横浜市神奈川区入江二丁目5番 12号 三菱鉛筆株式会社研究開発センタ ー内 (56)参考文献 特開 昭51−107243(JP,A) 特公 昭49−45333(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 11/00 - 11/20 B43K 7/00 - 7/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシベンゾトリアゾール、着色剤
    および水を含有する水性ボールペン用インキを含む収容
    管、ステンレス、真鍮および洋白から選ばれた少なくと
    も一種の材質からなるチップホルダーおよびCr 3 2
    超硬合金ボールを有するペン先を具備する水性ボール
    ペン。
  2. 【請求項2】 前記のカルボキシベンゾトリアゾールを
    全組成物の0.05〜5.0重量%含有してなる請求項
    1記載の水性ボールペン。
  3. 【請求項3】 カルボキシベンゾトリアゾールが組成物
    中の0.05〜5.0重量%、着色剤が組成物の0.5
    〜30重量%および水が組成物中の40〜90重量%含
    有してなる請求項1記載の水性ボールペン。
JP32327094A 1994-12-26 1994-12-26 水性ボールペン Expired - Fee Related JP3514849B2 (ja)

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