JP3512928B2 - 車両用ロールカーテン装置 - Google Patents
車両用ロールカーテン装置Info
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Description
テン装置に関し、特に、カーテンを電動操作で昇降で
き、且つ手動操作によっても昇降可能なロールカーテン
装置において、カーテンを全閉位置にロック可能で且つ
軽い手動操作力でロック解除可能に構成したものに関す
る。
サンシェード装置として、実開平1−106310号公
報には、電動モータによりシェード本体を開閉操作可能
なものが記載されている。このサンシェード装置では、
手動操作によりシェード本体を開閉操作できないため、
その欠点を改良する為に、本願出願人等は、実開平7−
18931号公報に記載のように電動操作によっても手
動操作によってもシェード本体を開閉操作できる車両用
サンシェード装置を提案した。このサンシェード装置
は、一端が巻取り軸に固着されて常時巻取り方向に付勢
されたシェード本体と、このシェード本体の他端に取付
けられたステイと、このステイの両端部を案内するガイ
ドレールと、このガイドレール内に移動自在に装着され
てステイの両端部に連結された可撓性のラック部材と、
電動モータを備えラック部材を駆動可能な遠心クラッチ
付きの駆動機構と、ステイの端部又は駆動部材に取付け
られてガイドレールに摩擦摺接する摩擦部材とを備え、
電動モータを作動させない状態で手動操作によりステイ
を昇降可能に構成してある。
シェード装置においては、シェード本体を摩擦部材の摩
擦力で停止位置に保持するようになっているが、車体振
動が作用すると摩擦力が変動するため、シェード本体が
停止位置から徐々に開いてしまう。特に、シェード本体
が全閉状態のとき、巻取り軸を巻取り側へ付勢するバネ
部材の付勢力が大きいので、車体振動によりシェード本
体が全閉位置から徐々に開いてしまうという問題があ
る。そこで、摩擦部材の摩擦力を強化することも考えら
れるが、その場合手動操作で開閉するのが困難になる。
本発明の目的は、車両用ロールカーテン装置において、
カーテンを全閉状態にロックするロック性能を高めるこ
と、その全閉状態から手動操作で開くときの操作力が過
大にならないようにすること、等である。
カーテン装置は、一端が巻取り軸に固着されて常時巻取
り方向に付勢されたカーテンと、このカーテンの他端に
取付けられたステイと、このステイの両端部を案内する
ガイドレールと、このガイドレール内に移動自在に装着
されてステイの両端部に連結された駆動部材と、電動モ
ータを備え駆動部材を駆動可能な駆動手段と、ステイの
端部又は駆動部材に取付けられてガイドレールに摩擦摺
接する摩擦部材とを備え、電動モータを作動させない状
態で手動操作によりステイを昇降可能に構成した車両用
ロールカーテン装置において、前記ガイドレールに移動
自在に装着され駆動部材に所定距離相対移動可能に連結
されたランナーと、前記ランナーに設けられガイドレー
ルの内壁面に摺接する係合部材及びこの係合部材をガイ
ドレールの内壁面の方へ付勢する付勢部材と、前記カー
テンが全閉直前位置から全閉位置にあるときに係合部材
が係合するようにガイドレールに段落ち状に形成された
段付き係合部とを備えたものである。
は、駆動手段の電動モータを駆動させ、駆動部材とステ
イを介してカーテンを開閉することができ、また、電動
モータを作動させない状態で、手動操作でステイを昇降
させることでカーテンを開閉することができる。カーテ
ンを任意の停止位置に停止させると、摩擦部材とガイド
レール間に作用する摩擦力でカーテンが停止位置を保持
する。
装着され駆動部材に所定距離相対移動可能に連結されて
おり、このランナーに設けられた係合部材は付勢部材で
ガイドレールの内壁面の方へ付勢されている。そして、
カーテンが全閉直前位置から全閉位置にあるときには、
係合部材がガイドレールに段落ち状に形成された段付き
係合部に係合している。従って、カーテンが全閉状態で
巻取り軸から大きな巻取り力が作用している状態でも、
摩擦部材の摩擦力と、係合部材に対する段付き係合部の
抵抗力とで、カーテンはほぼ全閉状態を維持する。そし
て、車体振動により摩擦部材の摩擦力が変動しても、段
付き係合部の抵抗力が十分に大きいため、カーテンはほ
ぼ全閉状態を維持する。但し、前記ランナーは駆動部材
に所定距離相対移動可能に連結されているので、車体振
動により前記所定距離だけ開いたほぼ全閉状態となる。
動操作で開ける際は、摩擦部材の摩擦力と段付き係合部
の抵抗力よりも大きな操作力で操作すればカーテンを開
けることは可能である。特に、カーテンが前記のような
ほぼ全閉状態にあるので、カーテンを開き操作すると
き、最初にカーテンを全閉状態まで前記所定距離だけ引
っ張ってから開き操作すると、駆動部材は所定距離だけ
開き方向へ移動し、摩擦部材の摩擦力が静摩擦力から格
段に小さな動摩擦力に変化するため、比較的小さな手動
操作力でもって、係合部材を段付き係合部から脱出さ
せ、カーテンを軽い操作力で開けることができる。
請求項1の発明において、前記カーテンの全閉位置を検
出する為の検出スイッチを設け、前記ランナーはカーテ
ンが全閉位置になるときに検出スイッチを操作するスイ
ッチ操作部材であることを特徴とするものである。この
ように、ランナーをスイッチ操作部材で構成するので、
部材数を増すことなくランナーを構成でき、構造を簡単
化して製作コストを低減できる。その他請求項1と同様
の作用が得られる。
請求項1又は請求項2の発明において、前記段付き係合
部は、ガイドレールの壁部に形成され駆動部材の移動方
向に長い長穴を含むものである。このように、段付き係
合部が駆動部材の移動方向に長い長穴を含むので、ほぼ
全閉状態のカーテンを手動操作で開ける際に、最初にカ
ーテンを全閉状態まで前記所定距離だけ引っ張ってから
開き操作したとき、駆動部材の移動により摩擦部材の摩
擦力が動摩擦に変化するとともに、係合部材も長穴内で
移動し、係合部材に作用する摩擦力も動摩擦に変化する
ので、一層軽い手動操作力でもってカーテンを開くこと
ができる。
請求項1又は請求項2の発明において、前記段付き係合
部は、ガイドレールの壁部に形成され駆動部材の移動方
向に長い長穴であって、エンボス加工により形成された
長穴からなるものである。即ち、請求項3と同様の作用
を奏するが、エンボス加工により段付き係合部を簡単に
形成でき、製作コスト的に有利である。
て図面を参照して説明する。この車両用ロールカーテン
装置1は、図1に示すように、ワゴン車の側面の窓枠部
に取付けられ、遮光用のカーテン22をスイッチ操作に
より自動的に開閉でき、必要に応じて手動操作により開
閉できるようにしたものである。
5に示すように、ガイドレール10と、収納部20及び
この収納部20内の巻取り軸(図示略)と、上端が巻取
り軸に取付けられたカーテン22と、カーテン22の下
端部に固定されたステイ23と、ステイ23の両端部が
連結された1対の可動体24,24と、ガイドレール1
0内に装着された合成樹脂又は金属製で可撓性のある左
右1対のラック部材28,28と左右1対の可動体2
4,24とを介してカーテン22を開閉駆動可能な駆動
手段としての駆動機構40と、左右1対の可動体24,
24とガイドレール10間に摩擦力を作用させる左右1
対の摩擦機構30,30と、カーテン22の全開位置及
び全閉位置を検出する検出機構61,62と、カーテン
22を全閉位置にロックするロック機構70等を備えた
ものである。尚、ラック部材28が駆動部材に相当する
ものである。
両の側面部の窓枠部の内面に取付け部11を介して固定
され、このガイドレール10は、1対の鉛直レール部1
0a,10bと水平レール部10cとを広幅のU字状に
一体形成したものである。ガイドレール10は、アルミ
ニウム製の押出し成形部材で、図5に示すように、全長
に亙るスリット12を有する内周壁13、車体側の外壁
14、外周壁15、車室側の内壁16とをほぼC形断面
状に一体形成し、その他に支持凸条13a,15a、仕
切り凸条14aとを図示のように一体形成して、ガイド
溝17とその外側の1対のガイド溝18,19を形成し
たものである。
対の上端部に連結されて、取付け部21を介して窓枠部
に固定されている。この収納部20には、カーテン22
の上端が固定された巻取り軸と、この巻取り軸を常時巻
取り方向へ付勢する巻取りバネとが設けられている(図
1参照)。図1〜図3に示すように、前記ステイ23は
水平姿勢のロッド状の部材で、このステイ23はカーテ
ン22の下端部の筒状部に挿通されてカーテン22の下
端部に固定されている。前記ステイ23の両端部に対応
する合成樹脂製の1対の可動体24,24が、ガイドレ
ール10の鉛直レール部10a,10b内に移動自在に
夫々装着され、各可動体24の連結軸部25がガイドレ
ール10のスリット12を通ってステイ23側へ延びス
テイ23の端部に固着されている。
溝17内に装着された可動体24は、図5に示すよう
に、延長部26aとガイド溝18内に位置する筒状部2
7aを有し、この筒状部27aに右側のラック部材28
の上端部が挿通固着され、ラック部材28はガイドレー
ル10の鉛直レール部10aと水平レール部10c内の
ガイド溝18内を駆動機構40の方へ延びている。左側
の鉛直レール部10b内に装着された可動体24は、図
6に示すように、延長部26bとガイド溝19内に位置
する筒状部27bを有し、この筒状部27bにラック部
材28の上端部が挿通固着され、ラック部材28はガイ
ドレール10の鉛直レール部10bと水平レール部10
c内のガイド溝19内を駆動機構40の方へ延びてい
る。
3〜図6に示すように、可動体24の下部の収容部31
には、金属製又は硬質合成樹脂製の摩擦部材32が配設
され、この摩擦部材32は、可動体24の外周側壁部に
固着され且つ連結軸部25と平行な枢支軸33に回転可
能に枢着されている。そして、摩擦部材32は、枢支軸
33に外装され一端が可動体24に係止され且つ他端が
摩擦部材32に係止された捩じりバネ34により、図4
において反時計回り方向へ付勢されている。この付勢力
によって、摩擦部材32の角部32aが常時ガイドレー
ル10の内壁16の内面に摩擦摺接し、収容部20の巻
取り軸からカーテン22に作用する巻き上げ力に抗し
て、摩擦部材32と内壁16間に作用する摩擦力でもっ
て可動体24を停止位置に保持するように構成してあ
る。それ故、その摩擦力より大きな手動操作力でステイ
23を操作すれば、カーテン22を手動で昇降させ得る
ようになっている。
の駆動機構40は、カーテン22を開閉させる為に、左
右1対のラック部材28,28を対称に移動駆動して1
対の可動体24,24とステイ23とを昇降駆動するも
のである。図1、図2、図7に示すように、ガイドレー
ル10の水平レール部10cの左端近くの部分には、駆
動機構40のハウジング41が固定され、このハウジン
グ41は車体にも固定されている。ハウジング41内に
は、正逆両方向に回転可能な電動モータ42と、先端部
がピニオン46に構成された軸部材45と、電磁クラッ
チ52を有するクラッチ機構50とが設けられている。
操作用スイッチ(図示略)を介して電源に電気的に接続
されており、そのスイッチを正転位置へ操作すると電動
モータ42が正転して、クラッチ機構50を介して軸部
材45が正転しカーテン22が開駆動される。スイッチ
を逆転位置へ操作すると電動モータ42が逆転して、ク
ラッチ機構50を介して軸部材45が逆転しカーテン2
2が閉駆動され、スイッチを停止位置に保持すると電動
モータ42が停止状態を保持する。
ウジング41の内外両端部に形成された筒状ボス47,
48に回転自在に、且つ、軸方向に所定の微小距離だけ
移動自在に支持されている。軸部材45の中央部分に
は、外周部にギヤ歯が形成されたウォームホイール51
が回転自在に支持され、このウォームホイール51に電
動モータ42の出力軸42aに固着されたウォームギヤ
43が噛合している。クラッチ機構50は、電動モータ
42が駆動された際に、その回転駆動力をウォームギヤ
43とウォームホイール51とからなる減速ギヤ機構で
減速して軸部材45に伝達する為のものであり、このク
ラッチ機構50は、前記ウォームホイール51と、この
ウォームホイール51と軸部材45との間に介在された
電磁クラッチ52を有する。
1に固定された電磁石53と、軸部材45の先端部に固
定された吸着板56とで構成されている。電磁石53
は、リング状コイル54をヨーク55に内装した構造に
構成され、ヨーク55基端部に形成された複数の孔55
aに、ウォームホイール51に設けられた固定ピン51
aを夫々嵌合させて、ウォームホイール51に固定さ
れ、一方、吸着板56は、軸部材45の途中部に相対回
転不能に固着されている。即ち、電動モータ42を駆動
するスイッチを投入すると同時に、電磁石53のリング
状コイル54に電流が流れて電磁石53が励磁されて、
吸着板56が電磁石53に吸着される。そして、電磁石
53と吸着板56との間に作用する摩擦力により両者が
一体となって回転し、吸着板56に固着された軸部材4
5の先端部のピニオン46が回転し、1対のラック部材
28,28を介して可動体24,24が駆動され、カー
テン22を開閉することができる。
いて説明する。本実施形態の場合、検出機構は、左側の
ラック部材28を介してカーテン22の全開位置と全閉
位置を検出し、ロック機構70も左側のラック部材28
を介してカーテン22を全閉位置にロックするように構
成してある。カーテン22が全閉状態のときには、摩擦
機構30の摩擦力が作用していても、巻取り軸の巻取り
力も強いことから、車両の車体振動により摩擦力が変化
してカーテン22が微動しながら徐々に巻き戻されて開
いてしまう。そこで、カーテン22を全閉位置にロック
する為のロック機構70が設けられている。
の水平レール部10cの左側部位にはカーテン22の全
開位置を検出する為の検出スイッチ61が設けられ、ま
た、ガイドレール10の水平レール部10cの右側部位
にはカーテン22の全閉位置を検出する為の検出スイッ
チ62が設けられている。尚、検出スイッチ61,62
は車体に固定されている。
の基端側部分には所定の長さの範囲にわたる可撓性を有
するロッド部71が形成され、ラック部材28の基端部
にはロッド部71よりも大径の金具72が外嵌固着され
ている。前記ロッド部71に連係して移動し検出スイッ
チ61,62を操作する為の合成樹脂製のランナー73
が設けられ、ランナー73はロッド部71に対してスト
ロークS(例えば、約5〜10mm)だけ相対移動可能
になっている。このランナー73はガイドレール10の
水平レール部10cのガイド溝17に摺動自在に装着さ
れ、ランナー73の側部から延長された延長部73aの
先端部には摺動溝73bが形成され、この摺動溝73b
にロッド部71が相対摺動自在に嵌込まれている。
は、ガイドレール10の前記スリット12に連なるスリ
ット75内に位置し、スイッチ操作部74には検出スイ
ッチ61,62の検出部を円滑に操作できるように1対
の傾斜面74a,74aが形成され、また、スイッチ操
作部74の内外両面にはランナー73の移動方向に細長
い凸部73cが夫々形成されている。
は、ガイドレール10の外周壁15側から凹設された装
着穴76が形成され、この装着穴76には、ガラス繊維
で補強された硬質の繊維強化合成樹脂材料製の係合部材
77と、この係合部材77を外周壁15の方へ付勢する
付勢部材となる圧縮コイルバネ78とが装着されてい
る。前記係合部材77の先端部分には部分球面部77a
が形成されて、その部分球面部77aが外周壁15の内
面に当接している。
チ62に対応する位置において、ガイドレール10の外
周壁15にはランナー73の移動方向に細長い長さ約1
0mm位の長円形穴79が形成され、長円形穴79の外
面側はスイッチ取付け板80で塞がれ、長円形穴79と
スイッチ取付け板80の閉鎖部80aとで段落ち状の段
付き係合部81が構成され、カーテン22が全閉直前位
置から全閉位置にあるときに、係合部材77の部分球面
部77aが段付き係合部81に係合するように構成して
ある。
の作用について説明する。カーテン22を遠隔操作によ
り開閉する場合には、操作用スイッチを介して電動モー
タ42を駆動させる。既述のごとく、操作用スイッチの
投入により電磁石53が励磁されて、吸着板56が電磁
石53に吸着されるので、モータ42を正転させると、
軸部材45のピニオン46が回転し、摩擦機構30の摩
擦力に抗して、左右のラック部材28,28が駆動され
てステイ23が上昇し、カーテン22が開駆動される。
その反対にモータ42を逆転させると、ピニオン46が
回転し、摩擦機構30の摩擦力に抗して、左右のラック
部材28,28が駆動されてステイ23が下降し、カー
テン22が閉駆動される。そして、モータ42を停止さ
せると、摩擦機構30の摩擦力によりステイ23はその
停止位置を保持する。
磁石53が励磁されないので、クラッチ機構50は作動
せず、軸部材45が回転自在になるので、ステイ23を
手動で操作し、摩擦機構30の摩擦力以上の手動操作力
を作用させることで、カーテン22を開閉することがで
きる。
て、図10〜図15を参照して説明する。図10に示す
ように、カーテン22が全閉位置に近づくときには、ラ
ンナー73はロッド部71の左限界位置に位置した状態
で図上右方向へ移動してくる。図11に示すように、カ
ーテン22が全閉直前位置に達すると、係合部材77の
部分球面部77aが段付き係合部81に係合し、図12
に示すようにカーテン22が全閉位置になり検出スイッ
チ62がONになるまで、部分球面部77aが段付き係
合部81に係合した状態を保持する。尚、遠隔操作で電
動モータ42の駆動力でカーテン22を閉じている場合
には、検出スイッチ62がONになった時点で電動モー
タ42が自動的に停止する。
体振動によりカーテン22が徐々に微動してストローク
Sだけ巻取りバネの力によってステイ23が上昇する
と、図13に示すように、ランナー73がロッド部71
の右限界位置になり、この状態から長円形穴79の長さ
だけカーテン22がさらに微動すると図14に示す状態
で停止する。この状態において、摩擦機構30では大き
な静止摩擦力が作用しており、係合部材77の部分球面
部77aが長円形穴79の左端の段差でロックされてい
るので、カーテン22が巻取り軸の巻取り力と車体振動
とで開くことはなく、そのほぼ全閉状態を保持する。
作でカーテン22を開く場合、図14の状態では、前述
のように摩擦機構30の大きな静摩擦力が作用し、ま
た、段差でロックされているため、約4Kgf位の大き
な手動操作力を加えない限りカーテン22を開くことが
できない。しかし、図14の状態から、ステイ23を掴
んでカーテン22を閉じ方向へ少し引張って、図11又
は図12の状態又はそれに近い状態にしてからステイ2
3を押し上げると、約2〜2.5Kgf位の小さな手動
操作力でカーテン22を開くことができる。
近い状態では、ラック部材28のロッド部71がランナ
ー73の右側にストロークS以下の長さ突出するため、
その突出代だけステイ23が上昇する前に摩擦機構30
の摩擦力が静摩擦力からそれよりも格段に小さな動摩擦
力に切換わって図14の状態になるので、比較的軽い手
動操作力で、係合部材77の部分球面部77aが長円形
穴79の左端の段差を乗り越えて図15の状態になる。
特に、図12の状態まで引っ張ってから開き方向へ手動
操作すると、係合部材77に作用する摩擦力も小さな動
摩擦力に変化するため、一層軽い手動操作力で図15の
状態へ移行できる。その後、摩擦機構30の動摩擦力に
抗してステイ23を上昇させてカーテン22を開くこと
ができる。このとき、ランナー73はラック部材28と
ともに左方へ移動していく。
置にロックするロック性能を高め、車体振動でカーテン
22が開かないようにロックすることができる。しか
も、ほぼ全閉状態のカーテン22を手動操作で開ける際
にも、前記のようにして軽い手動操作力で開けることが
できるので、手動操作の操作性が低下することもない。
前記ランナー73は、検出スイッチ61,62を操作す
るスイッチ操作部材であり、このランナー73を有効活
用して係合部材77を組み込むので、部材数を増すこと
なく簡単な構造のロック機構70を構成し、構造が複雑
化することなく、製作コスト的にも有利である。前記段
付き係合部81は、長円形穴79の底部を封鎖部80a
で封鎖してあるため、係合部材77の部分球面部77a
が長円形穴79の上端縁で局部摩耗しにくく耐久性を確
保できる。
前記段付き係合部81を、長円形穴79のみで構成し、
封鎖部80aを省略してもよい。また、段付き係合部8
1は、ガイドレール10の外周壁15に凹入状に形成し
た長い穴的な段落ち状の凹部で構成してもよい。即ち、
図16、図17に示すように、エンボス加工によりガイ
ドレール10の外周壁15に段付き係合部81Aを形成
してもよい。この場合、部分球面部77aが摩耗しにく
く耐久性が向上し、段付き係合部81Aを簡単に形成す
ることができ、製作コスト的に有利である。前記実施形
態ではスイッチ操作部材であるランナー73をロック機
構70に有効活用したが、スイッチ操作部材とは独立の
ランナーを適用することもできるが、その場合には段付
き係合部81を設ける位置を変更すればよい。
おいては、駆動部材に所定距離相対移動可能に連結され
たランナーと、このランナーに設けられてガイドレール
の内壁面に摺接する係合部材と、この係合部材をガイド
レールの内壁面の方へ付勢する付勢部材と、カーテンが
全閉直前位置から全閉位置にあるとき係合部材が係合す
るようにガイドレールに段落ち状に形成された段付き係
合部とを設けたことにより、カーテンをほぼ全閉位置に
ロックするロック性能を格段に高めることができ、カー
テンが車体振動で開いてしまうのを確実に防止すること
ができる。しかも、ほぼ全閉状態のカーテンを手動操作
で開く際には、軽い手動操作力で開くことができるの
で、手動操作性に優れる。
いては、請求項1と同様の効果を奏するが、カーテンの
全閉位置を検出する為の検出スイッチを設け、ランナー
はカーテンが全閉位置になるときに検出スイッチを操作
するスイッチ操作部材であるので、部材数を増すことな
くランナーを構成でき、構造を簡単化して製作コストを
低減できる。その他請求項1と同様の作用が得られる。
いては、請求項1又は請求項2と同様の効果を奏する
が、段付き係合部は、ガイドレールの壁部に形成され駆
動部材の移動方向に長い長穴を含むので、ほぼ全閉状態
のカーテンを手動操作で開ける際に、最初にカーテンを
全閉状態まで前記所定距離だけ引っ張ってから開き操作
したとき、駆動部材の移動により摩擦部材の摩擦力が動
摩擦に変化するとともに、係合部材も長穴内で移動し、
係合部材に作用する摩擦力も動摩擦に変化するので、一
層軽い手動操作力でもってカーテンを開くことができ
る。
いては、請求項1又は請求項2と同様の効果を奏する
が、前記段付き係合部は、ガイドレールの壁部に形成さ
れ駆動部材の移動方向に長い長穴であって、エンボス加
工により形成された長穴からなるものであるので、係合
部材が摩耗しにくく耐久性が向上し、エンボス加工によ
り段付き係合部を簡単に形成することができ、製作コス
ト的に有利である。
装置の正面図である。
作動説明図である。
る。
る。
る。
る。
る。
図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 一端が巻取り軸に固着されて常時巻取り
方向に付勢されたカーテンと、このカーテンの他端に取
付けられたステイと、このステイの両端部を案内するガ
イドレールと、このガイドレール内に移動自在に装着さ
れてステイの両端部に連結された駆動部材と、電動モー
タを備え駆動部材を駆動可能な駆動手段と、ステイの端
部又は駆動部材に取付けられてガイドレールに摩擦摺接
する摩擦部材とを備え、電動モータを作動させない状態
で手動操作によりステイを昇降可能に構成した車両用ロ
ールカーテン装置において、 前記ガイドレールに移動自在に装着され駆動部材に所定
距離相対移動可能に連結されたランナーと、 前記ランナーに設けられガイドレールの内壁面に摺接す
る係合部材及びこの係合部材をガイドレールの内壁面の
方へ付勢する付勢部材と、 前記カーテンが全閉直前位置から全閉位置にあるときに
係合部材が係合するようにガイドレールに段落ち状に形
成された段付き係合部と、 を備えたことを特徴とする車両用ロールカーテン装置。 - 【請求項2】 前記カーテンの全閉位置を検出する為の
検出スイッチを設け、前記ランナーはカーテンが全閉位
置になるときに検出スイッチを操作するスイッチ操作部
材であることを特徴とする請求項1に記載の車両用ロー
ルカーテン装置。 - 【請求項3】 前記段付き係合部は、ガイドレールの壁
部に形成され駆動部材の移動方向に長い長穴を含むこと
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用ロー
ルカーテン装置。 - 【請求項4】 前記段付き係合部は、ガイドレールの壁
部に形成され駆動部材の移動方向に長い長穴であって、
エンボス加工により形成された長穴からなることを特徴
とする請求項1又は請求項2に記載の車両用ロールカー
テン装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32120395A JP3512928B2 (ja) | 1995-11-14 | 1995-11-14 | 車両用ロールカーテン装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32120395A JP3512928B2 (ja) | 1995-11-14 | 1995-11-14 | 車両用ロールカーテン装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09136538A JPH09136538A (ja) | 1997-05-27 |
JP3512928B2 true JP3512928B2 (ja) | 2004-03-31 |
Family
ID=18129952
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32120395A Expired - Fee Related JP3512928B2 (ja) | 1995-11-14 | 1995-11-14 | 車両用ロールカーテン装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3512928B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10248958A1 (de) | 2002-10-21 | 2004-04-29 | Arvinmeritor Gmbh | Baugruppe bestehend aus mindestens einer Führungsschiene und einem Schlitten, insbesondere für ein Sonnenschutzrollo in einem Kraftfahrzeug |
JP5605126B2 (ja) * | 2010-09-27 | 2014-10-15 | アイシン精機株式会社 | 車両用サンシェード |
-
1995
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Publication number | Publication date |
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JPH09136538A (ja) | 1997-05-27 |
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