JP3512632B2 - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スパッタリング方
法や蒸着法などにより、金属や合金の薄膜を形成する薄
膜形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スパッタリングや蒸着法などにより金属
や合金の薄膜を形成する場合には、形成する薄膜のシー
ト抵抗が管理される。従来では、薄膜形成後、薄膜形成
装置から取り出した基板のシート抵抗を測定して、次に
形成する膜の形成条件を決めるか、または、成膜中のシ
ート抵抗をモニタするためのシート抵抗モニタ用基板を
基板ホルダ上に基板と一緒に取り付け、モニタ基板の抵
抗を測定する等して膜の形成条件を決めていた。
【0003】従来のシート抵抗測定方法として、4探針
法が知られている。その原理を、図18を用いて説明す
る。先ず、シート抵抗を測定しようとする金属膜51
に、4本の針状の電極(探針)52…を直線状に設置し
て、外側の2本の探針52・52の間に電流Iを流した
時に内側の2本の探針52・52間に生じる電位差Vを
測定し、その抵抗(V/I)を求める。次に、求めた抵
抗(R)と、金属膜51の厚さ(t)、金属膜51の形
状、寸法、および探針52…の位置によって決められる
無次元の数値である補正係数(F)とを乗じて抵抗率
(ρ)を算出する。しかしながら、上記4探針法では、
金属膜51上に探針52…を圧着するため、金属膜51
に傷を付けたり、発塵を発生させるといった問題が生じ
る。また、探針52…も摩耗するため、定期的な交換作
業を要し、振動がある状態では測定が不可能である。さ
らに、専用吸着ステージを設ける等の制約があり、スペ
ースにおいても制限がある場合、設置が困難といった問
題がある。
【0004】また、別方法として、半導体材料の抵抗率
の測定を、金属針などを圧着せず非接触で測定する方法
がある。上記方法では、図19および図20に示すよう
に、高周波発振回路53と結合させたコイル54を用
い、誘導結合によって被測定基板55、すなわちガラス
もしくはウェハ上の金属層内に渦電流を発生させる。こ
の時、発生した渦電流がジュール熱となって失われる。
高周波電力の半導体ウェハ内での吸収と導電率とは、正
の相関を持つので、これを利用して、非接触で半導体の
導電率(抵抗率の逆数)を求めることができる。上記渦
電流式測定法は、4探針法と比較して、最終加工処理工
程においてもウェハに汚染や力を加えることなく、非接
触で金属層のシート抵抗を評価できる点に特色がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の管理
方法では、抜き打ちで、4探針法によるりシート抵抗の
測定を行い、その測定結果によって成膜条件を制御して
いたため、突発的な不良や、膜厚の変化があった場合、
それまでの成膜基板が無駄になる。これにより、歩留ま
りの悪化、コスト高につながっていた。
【0006】また、渦電流式測定法については、スパッ
タ膜に対して非接触状態で当該スパッタ膜に渦電流を発
生させ、発生した渦電流に伴う磁力線を検出してシート
抵抗を算出する方法が、特開平5−21382号公報で
開示されている。
【0007】図21に、特開平5−21382号公報で
開示されている概略構成断面図を示す。ここでは、スパ
ッタリング室のゲートバルブ56を介してロードロック
室57を設け、かつロードロック室57内部に基板58
を搬送するための搬送機59を設けると共に、基板58
に成膜されるスパッタ膜のシート抵抗を制御するシステ
ムを当該スパッタリング装置に設けている。尚、上記シ
ステムは、スパッタ膜の抵抗を測定する抵抗測定器60
と、測定した抵抗に基づいて反応ガス流量の制御信号を
送信するガス制御器61と、送信した制御信号に基づい
て反応ガス量を調節するマスフローコントローラ62・
62とからなる。
【0008】渦電流センサ(抵抗測定器60)は、内蔵
されたコイルに高周波電流を加え、導電体(基板58上
のスパッタ膜)との距離に応じた磁界および電界の変化
をコイルのインダクタンスの変化として検出するもので
あって、電磁気的に非常に敏感なものである。したがっ
て、渦電流センサ近傍にヒータを配置するといった電磁
気的に影響を与えることは好ましくない。しかしなが
ら、上記公報の構成では、成膜後の基板58の温度は高
く、渦電流式の抵抗測定器60では、コイルの膨張やシ
ート抵抗の温度依存性等の影響により、図22および図
23に示すように、温度の影響を大きく受け、シート抵
抗に大きなばらつきが生じる。
【0009】これを防止するためには、温度ドリフトを
防止しながらヒータなどにより加熱を行うことで、抵抗
測定器60と基板58との温度差を一定に維持する必要
がある。すなわち、温度変動による悪影響を防止して高
精度化を実現するには、渦電流センサおよび基板に対し
て積極的に温度制御を施さなければならず、しかも、渦
電流センサの本来の動作や機能を保たなければならない
という相反する要求を満たす必要が生じる。また、この
場合、温度差を一定に維持するための温度制御センサ手
段と、温度を検出する温度センサが必要となり、コスト
高になる。
【0010】また、渦電流式センサでは、コイルとスパ
ッタ膜とのギャップが変化すると、それに応じて出力も
変化してしまい、正確なシート抵抗の検出ができなくな
る。例えば、ギャップが増加すると磁束が減少し、スパ
ッタ膜に流れる渦電流が減少する。したがって、コイル
とスパッタ膜とのギャップは一定に保たれる必要があ
る。そのため、上記渦電流式センサでは、高周波磁界を
検出物体(スパッタ膜)に作用させて渦電流を発生させ
て、渦電流式センサと検出物体との距離によってセンサ
コイルのインピーダンスが変化するときの、この発振状
態の変化をアンプで検出し、距離を測定する。ところ
が、センサに対して測定対象物が平行でない場合、特に
測定物が振動していたり、反っていたりする場合には上
記距離を精度良く測定できないという問題がある。実際
には、基板58自身は、熱変形による反りを生じている
場合が多く、非接触式の渦電流式センサだと測定高さに
ばらつきが生じ、正確な測定を行うことは困難となる。
【0011】さらに、抵抗測定器60をロードロック室
57内へ設置する場合、メンテナンス性が悪く、作業性
の効率も低下する。
【0012】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、シート抵抗を測定し、そ
の測定結果をフィードバックすることによって基板上に
形成される薄膜の膜厚を制御する薄膜形成装置におい
て、上記シート抵抗の測定を安定して行える薄膜形成装
置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の薄膜形成装置
は、上記の課題を解決するために、真空容器内で基板上
に金属薄膜を形成し、該金属薄膜が形成された基板をロ
ードロック室を介して該真空容器内から取り出すと共
に、上記基板に形成される金属薄膜のシート抵抗をシー
ト抵抗測定手段によって測定し、その測定値に基づいて
該金属薄膜の膜厚を制御する薄膜形成装置において、上
記シート抵抗測定手段が、上記ロードロック室の外部に
配置されることを特徴としている。
【0014】例えば、渦電流式のシート抵抗測定手段を
用いる場合、該シート抵抗測定手段のセンサヘッドと、
シート抵抗が測定される基板との温度差は一定である必
要があるが、従来のように、上記シート抵抗測定手段を
ロードロック室内に配置して温度制御を行うと、ヒータ
等から電磁気的もしくは熱的な悪影響を受ける。
【0015】しかしながら、上記の構成によれば、上記
シート抵抗測定手段はロードロック室の外部に配置され
るため、上記シート抵抗測定手段がロードロック室内の
ヒータ等から影響を受けることが無く、安定したシート
抵抗の測定が行える。また、上記シート抵抗測定手段が
ロードロック室の外部に配置されることで、メンテナン
ス性にも優れる。
【0016】尚、上記シート抵抗測定手段が4探針法に
よるものであっても、該シート抵抗測定手段をロードロ
ック室内に配置した場合には熱的影響が生じるため、シ
ート抵抗測定手段をロードロック室の外部に配置するこ
とで、安定したシート抵抗の測定が行える。
【0017】さらに、請求項1の薄膜形成装置は、上記
シート抵抗測定手段は、基板搬送用のロボットアームの
基板載置面に埋め込まれた渦電流式測定器のセンサヘッ
ドであることを特徴としている。
【0018】上記の構成によれば、上記シート抵抗測定
手段は、基板搬送用のロボットアームの基板載置面に埋
め込まれるため、薄膜形成装置の大型化を招かず、スペ
ース的に制限のあるクリーンルームの有効利用を図るこ
とができる。また、現行装置にも、容易にシート抵抗の
モニタリングシステムの構築が達成できる。
【0019】請求項2の薄膜形成装置は、請求項1の構
に加えて、上記センサヘッドは、基板載置面におい
て、基板を吸着固定する吸着部の中央に配置されている
ことを特徴としている。
【0020】上記の構成によれば、上記センサヘッド
は、基板載置面において、基板吸着部の中央に埋め込ま
れているため、わずかな基板反りにも影響しない、さら
に安定したシート抵抗を得ることができる。
【0021】請求項3の薄膜形成装置は、請求項1また
は2の構成に加えて、上記シート抵抗測定手段のセンサ
ヘッドに熱輻射の影響を受けにくい材質を用いることを
特徴としている。
【0022】上記の構成によれば、上記センサヘッドに
熱の伝わりにくいセラミック等を用いると、該センサヘ
ッドに備えられるフェライトコアコイル等が熱によって
膨張することを低減でき、熱影響によるシート抵抗の測
定値のばらつきを抑制できる。これにより、従来では、
安定したシート抵抗を得るために基板温度を室温程度に
まで低下させる必要があったところを、50℃以下で安
定したシート抵抗を得ることができる。
【0023】請求項4の薄膜形成装置は、請求項1ない
し3の何れかの構成に加えて、上記シート抵抗測定手段
によって基板のシート抵抗を測定する時に、該基板の温
度を測定する温度測定手段を備えていることを特徴とし
ている。
【0024】上記の構成によれば、基板の温度を測定す
る温度測定手段を設けられているため、あらかじめ基板
温度とシート抵抗との相関データをとることで、基板の
温度変化環境においても、正確な管理を行うことができ
る。
【0025】請求項5の薄膜形成装置は、請求項4の構
成に加えて、上記温度測定手段は、赤外線放射式温度測
定器であり、基板裏面に赤外線を放射することによっ
て、該基板の温度を測定することを特徴としている。
【0026】上記の構成によれば、基板の裏面より赤外
線を放射して、基板の温度を測定することで、アルミや
タンタル等の鏡面を有する薄膜、つまり、放射率が低く
測定が困難な材質の薄膜に関しても、基板の裏面よりガ
ラス温度を測定することで、該薄膜の温度を近似的に測
定することができる。
【0027】なお、本発明の薄膜形成装置は、上記シー
ト抵抗測定手段が、上記ロードロック室の基板取出口に
隣接して配置されていてもよい。
【0028】上記の構成によれば、シート抵抗測定手段
は、上記ロードロック室の基板取出口に隣接して配置さ
れているので、基板をロードロック室から取り出す時
に、シート抵抗を測定することができる。
【0029】この場合、上記構成では、薄膜形成装置の
大型化を招かず、スペース的に制限のあるクリーンルー
ムの有効利用を図れ、また、取付スペースが制限されて
いる装置や、生産に使用されている装置にもシート抵抗
のモニタリングを付加することを可能とする。さらに、
搬送ロボットやカセットの移動に大きな変更もなく、省
スペース化可能とし、装置内に余計なスペースが不要
で、ロボットに余計な動きを付加しなくてもシート抵抗
のモニタリングシステムの構築が達成できる。
【0030】さらに、本発明の薄膜形成装置は、上記構
成において、上記シート抵抗測定手段が、シート抵抗が
測定される基板を載置するための吸着ステージを備えて
いる構成でもよい。
【0031】さらに、本発明の薄膜形成装置は、上記構
成に加えて、上記シート抵抗測定手段が、上記吸着ステ
ージの基板載置面に埋め込まれている渦電流式測定器の
センサヘッドによってシート抵抗を測定する構成でもよ
い。
【0032】さらに、本発明の薄膜形成装置は、上記構
成に加えて、上記シート抵抗測定手段が、上記吸着ステ
ージに隣接して配置される片側式の渦電流式測定器によ
って、単一のセンサヘ ッドを基板に対向させてシート抵
抗を測定する構成でもよい。
【0033】上記のいずれかの構成によれば、上記シー
ト抵抗測定手段は吸着ステージを備えていることで、基
板吸着時に基板の反りを低減することができ、反りの影
響によるセンサギャップ依存性の影響を受けない。ま
た、吸着ステージ上で、上記基板の温度を低下させてか
ら、シート抵抗の測定を行うようにすれば、基板温度の
影響等を受けず、安定したシート抵抗を得ることができ
る。
【0034】さらに、センサヘッドを測定必要な基板箇
所の下に埋め込むことで、複雑な機構系を簡略すること
ができる。また、測定したい個所毎に複数のセンサヘッ
ドを埋め込むようにすれば、正確なシート抵抗の分布管
理が可能となる。
【0035】さらに、本発明の薄膜形成装置は、上記構
成に加えて、上記シート抵抗測定手段が、金属薄膜が形
成された基板を収容するアンローダカセット部に隣接し
て配置されている構成でもよい。
【0036】上記の構成によれば、基板のシート抵抗を
測定するための占有ステージを必要としないため、スペ
ースの増大を招くことなく、シート抵抗のモニタリング
システムを構築できる。また、基板はアンローダカセッ
ト部に収容された状態でシート抵抗が測定されるので、
基板搬送用のロボットアームの振動による影響を受ける
ことなく安定したシート抵抗を得ることができる。
【0037】さらに、本発明の薄膜形成装置は、上記構
成に加えて、上記シート抵抗測定手段が、2つの対向す
るセンサヘッド間に基板を挿入し、該基板のシート抵抗
を測定する両側式の渦電流式測定器からなる構成でもよ
い。
【0038】上記の構成によれば、枚葉処理型におい
て、4探針法を使用せず、基板に傷を付けることなく、
また、汚染することなくシート抵抗をモニタリングして
成膜条件を制御することができる。
【0039】さらに、本発明の薄膜形成装置は、上記構
成に加えて、上記シート抵抗測定手段において、センサ
ヘッド間のギャップが可変である構成でもよい。
【0040】枚葉処理型の薄膜形成装置においては、成
膜後の基板は高温のため反りを持っていることが多く、
このため、センサヘッド間にて測定高さにより抵抗にば
らつきを生じ、±5%以内の突発不良の管理ができない
場合が発生していた。しかしながら、上記の構成によれ
ば、センサヘッド間のギャップを可変にすることで、常
に測定高さを一定にさせることができ、安定したシート
抵抗の測定が行える。
【0041】さらに、本発明の薄膜形成装置は、上記構
成に加えて、上記シート抵抗測定手段が、単一のセンサ
ヘッドを基板に対向させて該基板のシート抵抗を測定す
る片側式の渦電流式測定器からなる構成でもよい。
【0042】上記の構成によれば、上記シート抵抗測定
手段に片側式の渦電流式測定器を用いることで、両側式
の渦電流式測定器を用いる場合に比べ、省スペースおよ
びコンパクト化を実現することができる。
【0043】さらに、本発明の薄膜形成装置は、上記構
成に加えて、上記センサヘッドが、少なくとも基板の膜
厚方向に移動可能である構成でもよい。
【0044】枚葉処理型の薄膜形成装置においては、基
板搬送用のロボットの振動が基板に伝達されるため、基
板のシート抵抗測定時には、この振動が減衰する時間待
ちを要していた。しかしながら、上記の構成によれば、
上記センサヘッドを基板の膜厚方向に駆動することによ
り、振動減衰待ち時間を省き、タクトを落とすことなく
シート抵抗を測定し、効率よく成膜条件を制御すること
ができる。
【0045】さらに、本発明の薄膜形成装置は、上記構
成に加えて、上記センサヘッドが、上記駆動手段によっ
て基板面内の少なくとも1軸方向に移動可能である構成
でもよい。
【0046】上記の構成によれば、上記センサヘッドを
基板面内の方向に沿って移動させることにより、複数箇
所においてシート抵抗を測定することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕 本発明に係る薄膜形成装置の一実施形態を以下に説明す
る。上記薄膜形成装置は、スパッタリング室(真空容
器)にゲートバルブを介して搬送室を設け、該搬送室を
介してロードロック室を設けた構成である。上記ロード
ロック室内部には、基板を搬送するための搬送機が設け
られている。上記スパッタリング室において表面にスパ
ッタ膜(金属薄膜)を形成された基板は、搬送室を経由
して、一旦ロードロック室へ送られる。そして、ゲート
バルブを閉じた状態で、ロードロック室から薄膜形成装
置の外部へ取り出される。これにより、スパッタリング
室を大気中に開放することなく、基板を薄膜形成装置に
対して出し入れすることができる。但し、本発明は、ス
パッタリング法によって金属薄膜を形成する薄膜形成装
置に限定されるものではなく、CVD(Chemical Vapor
Deposition)法等を用いて金属薄膜を形成する薄膜形成
装置にも適用可能である。
【0048】図1に示すように、ロードロック室1の基
板取出口2付近には、基板3に成膜されるスパッタ膜の
抵抗(以下、シート抵抗と称する)を制御するためのシ
ステムとして、渦電流式測定器(シート抵抗測定手段)
4が隣接して設けられている。上記ロードロック室1か
らの基板3の出し入れは、ロボットアーム5によって行
われる。
【0049】上記渦電流式測定器4としては、図2に示
すように、2つのセンサヘッド4a・4aを測定高さH
のギャップで対向させた両側式の測定器が用いられてお
り、基板3の表面に形成されるスパッタ膜の抵抗を測定
する場合、該基板3はセンサヘッド4a・4aのギャッ
プ部分に挿入される。上記センサヘッド4a・4aは、
それぞれ高周波回路と結合されたフェライトコアコイル
を備えており、該コイルによって基板3に高周波を加え
る。これにより、上記基板3のスパッタ膜には、誘導結
合によって渦電流が発生し、発生した渦電流がジュール
熱となって失われる。
【0050】このとき、高周波電力のスパッタ膜内での
吸収と該スパッタ膜の導電率とが正の相関を持つことを
利用して、非接触で半導体の導電率(抵抗率の逆数)を
求めることができる。
【0051】本実施の形態に係る薄膜形成装置は、CI
M(Computer Integrated Manufacturing)システムによ
って管理されており、上記渦電流式測定器4の測定結果
は、該システムの演算処理部に出力されるものとする。
上記演算処理部には、金属膜(すなわち、基板3の表面
のスパッタ膜)の膜厚とシート抵抗との関係をあらかじ
め測定して得られた関係式が入力されており、シート抵
抗の測定値を該関係式に入力することで金属膜の膜厚を
求めることができる。こうして、シート抵抗の測定シス
テムを成膜工程に対してオンラインで使用し、この測定
値の出力によって、該測定器の出力が一定になるよう
に、必要により成膜工程の操作を制御することができ
る。
【0052】尚、上記図1の構成では、渦電流式測定器
4のセンサヘッド4a・4a間のギャップは固定となっ
ているが、基板3をロボットアーム5によってロードロ
ック室1から取り出す場合に基板3がロボットアーム5
の振動を受けたり、また、基板3自身の反りのため、セ
ンサヘッド4aと基板3との距離(測定高さ)が変化す
る。測定高さが変化すると、図14(タンタル薄膜の測
定結果を示している)に示すように、シート抵抗に最大
7%の誤差(測定高さの誤差範囲が±0.7mmの場
合)が生じ、正確なシート抵抗の測定が行えず、±5%
以内の突発不良の管理ができない場合が発生していた。
そのため、正確な測定を行うには、基板3を測定位置で
停止させて振動が収束するのを待って測定を行う必要が
ある。この場合、基板3の振動を収束させるためには、
図3に示すように、約2秒の待機時間が必要となる。
【0053】上記待機時間を不要とし、シート抵抗の測
定精度をより向上させるためには、上記渦電流式測定器
4に代えて、図4に示すようなセンサヘッド6a・6b
のギャップが可変である渦電流式測定器6を用いること
もできる。上記渦電流式測定器6は、Z軸方向に移動可
能なセンサヘッド6aを有している。上記センサヘッド
6aが取り付けられた支持部材7は、Z軸移動ステージ
8上に設けられており、Z軸移動モータ9によって駆動
される。また、上述の例では、駆動可能なセンサヘッド
は、センサヘッド6aのみであるが、両方のセンサヘッ
ド6a・6bを駆動させてもよい。尚、本実施の形態に
おける説明では、互いに直交するX、YおよびZ軸にお
いて、基板3に形成される金属薄膜の膜厚方向をZ軸方
向とし、基板3の面内にX軸およびY軸があるものとす
る。
【0054】上記センサヘッド6aと基板3との距離
は、上記支持部材7に取り付けられた基板検知センサ1
0によって検出され、この検出結果を上記Z軸移動モー
タ9の駆動制御部(図示せず)にフィードバックするこ
とにより、センサヘッド6aと基板3との距離が適切と
なるように制御される。
【0055】尚、上記センサヘッド6aと基板3との距
離を検出するには、支持部材7に取り付けられた上記基
板検知センサ10を用いる以外に、図17に示すよう
に、渦電流式測定器6とは別途に設けられたセンサを用
いてもよい。上記図17において用いられるセンサは、
レーザ変位センサ34であり、基板3にレーザ光線を照
射することで、該基板3の変位を検出できる。 〔実施の形態2〕 本実施の形態に係る薄膜形成装置は、上記実施の形態1
の薄膜形成装置とほぼ類似した構成を有している。但
し、本実施の形態に係る薄膜形成装置は、図5に示すよ
うに、ロードロック室1の基板取出口2付近に、基板3
に成膜されるスパッタ膜のシート抵抗を制御するための
システムとして、片側式の渦電流式測定器11が隣接し
て設けられている。上記ロードロック室1からの基板3
の出し入れは、ロボットアーム5によって行われる。
【0056】上記渦電流式測定器11は、フェライトコ
アコイルを備えた単一のセンサヘッド11aを有してお
り、基板3表面のスパッタ膜のシート抵抗を測定する場
合には、該センサヘッド11aを所定の距離で該基板3
と対向させる。上記センサヘッド11aが取り付けられ
た支持部材12は、Z軸移動ステージ13とX軸移動ス
テージ14とに取り付けられており、Z軸およびX軸の
両方に沿って移動可能である。すなわち、センサヘッド
11aは、そのZ軸方向の移動により、基板3が振動し
ている場合でも、基板3とセンサヘッド11a自身との
距離を一定に保持することができ、基板3の振動の影響
を受けることなくシート抵抗の測定が行える。さらに、
X軸方向の移動により、基板3に対して、複数箇所での
測定が可能となる。
【0057】尚、片側式の上記渦電流式測定器11で
は、両側式の測定器に比べ、省スペースおよびコンパク
ト化を実現できるが、図16(アルミニウム薄膜の測定
結果を示している)に示すように、測定高さが大きくな
ると出力電圧は飽和状態となる。また、測定高さが低い
ほど、リニアリティーを持った傾向の出力を得ることが
できるため、測定高さは1〜3mm位が良好である。ま
た、コイルの巻数、巻径等により測定可能距離、感度等
の条件に違いが生じる。 〔実施の形態3〕 本実施の形態に係る薄膜形成装置は、上記実施の形態1
の薄膜形成装置とほぼ類似した構成を有している。但
し、本実施の形態に係る薄膜形成装置では、渦電流式測
定器は、ロードロック室1の基板取出口2付近に隣接し
て設けられるものではなく、図6に示すように、ロード
ロック室1から基板3の出し入れを行うロボットアーム
5に設けられている。
【0058】上記ロボットアーム5は、略U字型形状を
しており、基板3を載置する面には、基板3を安定して
保持するための複数の吸着パッド(吸着部)15…と、
基板3のスパッタ膜のシート抵抗を測定するためのセン
サヘッド16とが設けられている。
【0059】尚、本実施の形態では、成膜された基板3
はロット単位でカセットに収容され、ロードロック室1
より取り出されたロットを約5分間空冷した後、AGV
(Automatic Guided Vehicle)搬送用のカセットヘ移し
替える際にシート抵抗が測定されるものとする。上記測
定結果は、直ちにCIMシステムに出力され、測定値が
異常値となった場合には、即確認・処理が行われる。
【0060】また、上記基板3は、上記空冷期間を設け
ず、薄膜形成装置のロードロック室1から取り出した直
後にシート抵抗の測定を行っても良いが、この場合、基
板3は高温のため反っている場合があり、この基板3の
反りの影響を受けることなくシート抵抗を測定するため
には、センサヘッド16は吸着パッド15の近辺に設け
られることが望ましい。すなわち、基板3が反っている
場合であっても、該基板3が吸着パッド16によって吸
着されている位置においては、基板3とロボットアーム
5の載置面との距離は0であるため、センサヘッド16
を吸着パッド15の近辺に設けておけば、基板3とセン
サヘッド16との距離もほぼ0となり、安定した測定が
行える。また、寸法的に可能であれば、上記センサヘッ
ド16を吸着パッド15の中央に配置すれば、より安定
したシート抵抗の測定が可能となる。 〔実施の形態4〕 本実施の形態に係る薄膜形成装置は、上記実施の形態1
の薄膜形成装置とほぼ類似した構成を有している。但
し、本実施の形態に係る薄膜形成装置では、渦電流式測
定器は、ロードロック室1の基板取出口2付近に隣接し
て設けられるものではない。すなわち、図7に示すよう
に、ロードロック室1からロボットアーム5によって取
り出された基板3は、一旦シート抵抗測定ステージ(吸
着ステージ)17上に運ばれ、ここで測定器18によっ
てシート抵抗の測定がなされる。尚、上記測定器18は
両側式の渦電流式測定器であるとする。シート抵抗の測
定がなされた基板3は、その後、アンローダカセット部
19に収容される。
【0061】また、変形例として、図8に示すように、
シート抵抗測定ステージ17上に吸着パッド(図示せ
ず)を設け、該シート抵抗測定ステージ17に吸着固定
された基板3に対して、片側式の渦電流式測定器20を
用いてシート抵抗の測定を行うようにしてもよい。この
場合、上記渦電流式測定器20のセンサヘッド21は、
X軸移動ステージ22、Y軸移動ステージ23およびZ
軸移動ステージ24に取り付けられており、3軸方向に
移動可能である。すなわち、センサヘッド21は、その
Z軸方向の移動により、基板3が振動している場合で
も、基板3とセンサヘッド21自身との距離を一定に保
持することができ、基板3の振動の影響を受けることな
くシート抵抗の測定が行える。さらに、X軸方向および
Y軸方向の移動により、基板3に対して、複数箇所での
測定が可能となる。
【0062】尚、両側式の渦電流式測定器18では、基
板3の下部に支えを設けることができないため、シート
抵抗測定ステージ17に溝を加工する必要があり、コー
ナー部、中央部など測定する場合、シート抵抗測定ステ
ージ17に複雑な形状を要する。しかしながら、片側式
の渦電流式測定器20を採用した場合には、基板3の上
面のみを測定するため、シート抵抗測定ステージ17に
複雑な形状を要しない。 〔実施の形態5〕 本実施の形態に係る薄膜形成装置は、上記実施の形態1
の薄膜形成装置とほぼ類似した構成を有している。但
し、本実施の形態に係る薄膜形成装置では、渦電流式測
定器は、ロードロック室1の基板取出口2付近に隣接し
て設けられるものではない。すなわち、図9に示すよう
に、ロードロック室1からロボットアーム5によって取
り出された基板3は、一旦シート抵抗測定ステージ17
上に運ばれ、ここでシート抵抗の測定がなされる。シー
ト抵抗の測定がなされた基板3は、その後、アンローダ
カセット部19に収容される。
【0063】上記シート抵抗測定ステージ17の基板3
の載置面には、片側式の渦電流式測定器25…が埋め込
まれており、これによって載置された基板3のシート抵
抗を測定するようになっている。なお、上記渦電流式測
定器25は、図10に示すように、基板3を吸着するた
めの複数の吸着パッド26…と、これらの吸着パッド2
6…の中央に配置されたセンサヘッド27とから構成さ
れる。このため、基板3が反っていても、センサヘッド
27によるシート抵抗の測定箇所では、上記吸着パッド
26…によりセンサヘッド27と基板3との距離は、ほ
ぼ0となっており、安定した測定が行える。
【0064】なお、上記シート抵抗の測定結果を安定さ
せるためには、センサヘッド27と基板3との温度差が
一定であることが望ましいが、そのために、空冷機28
によって基板3を所定温度まで低下させた後、該基板3
のシート抵抗を測定するようにする。また、図11に示
すように、上記基板3の温度は、空冷機構無しでも、約
5分でシート抵抗に影響がない温度まで低下することが
確認されているため、上記空冷機28を設ける代わり
に、5分間の空冷期間を設けてもよい。
【0065】こうして、上記センサヘッド27と基板3
との温度差が一定となったところで、基板3の中央部と
コーナー部とのシート抵抗を測定・管理することによ
り、突発不良を管理し、歩留まり向上を達成することが
できる。 〔実施の形態6〕 本実施の形態に係る薄膜形成装置は、上記実施の形態1
の薄膜形成装置とほぼ類似した構成を有している。但
し、本実施の形態に係る薄膜形成装置では、渦電流式測
定器は、ロードロック室1の基板取出口2付近に隣接し
て設けられるものではない。すなわち、図12に示すよ
うに、ロードロック室1からロボットアーム5によって
取り出された基板3は、アンローダカセット部19に収
容される。上記基板3のシート抵抗を測定する渦電流式
測定器29は、上記アンローダカセット部19に隣接し
て配置され、該アンローダカセット部19に収容された
基板3に対してシート抵抗の測定を行う。
【0066】上記渦電流式測定器29は、センサヘッド
30、X軸移動ステージ31、Y軸移動ステージ32お
よびZ軸移動ステージ33を備えている。上記センサヘ
ッド30は、X軸移動ステージ31、Y軸移動ステージ
32およびZ軸移動ステージ33に取り付けられてお
り、3軸方向に移動可能である。すなわち、センサヘッ
ド30は、そのZ軸方向の移動により、基板3が振動し
ている場合でも、基板3とセンサヘッド30自身との距
離を一定に保持することができ、基板3の振動の影響を
受けることなくシート抵抗の測定が行える。さらに、X
軸方向およびY軸方向の移動により、基板3に対して、
複数箇所での測定が可能となる。
【0067】また、本実施の形態では、上記渦電流式測
定器29はカセット内に収容された基板3のシート抵抗
を測定するため、4探針法や両側式の渦電流法では測定
不可能であるような基板隙間に対しても、センサヘッド
30を挿入してシート抵抗をモニタリング可能となるよ
うに片側式の渦電流式測定器であることが望ましい。
【0068】尚、上記図12の渦電流式測定器29で
は、センサヘッド30は一つだけであるので、基板3の
シート抵抗は1枚ずつ測定されるが、一度に複数枚の基
板3に対してシート抵抗の測定を行えるように、図13
に示すように、複数のセンサヘッド30’…を設けても
よい。
【0069】以上の各実施の形態で説明したように、本
発明に係る薄膜形成装置は、渦電流式測定器が、ヒータ
等で温度制御されるロードロック室の外部に設けられて
いるため、該ヒータ等による電磁的もしくは熱的な影響
を受けることなく、安定したシート抵抗の測定が行え
る。
【0070】また、上記渦電流式測定器によって測定さ
れたシート抵抗は、直ちにCIMシステムに出力され、
必要に応じて該シート抵抗のデータに基づいて次の成膜
条件が決定される。上記シート抵抗が異常値であった場
合には、即確認・装置運転制御等の処理が行われる。こ
れにより、従来の抜き打ちの4探針法によって、シート
抵抗を測定し成膜条件を制御していた場合に比べ、突発
的な不良や膜厚の変化にも対応でき、スループットを落
とすことなく、歩留まりを向上させることができる。
【0071】尚、以上の各実施の形態において、渦電流
式測定器によってシート抵抗を測定する場合に、基板の
温度にばらつきがあると、該温度のばらつきが、測定さ
れるシート抵抗のばらつきとなって表れる。そのため、
上述の説明では基板の温度を室温程度にまで下げてから
シート抵抗を測定している。しかしながら、渦電流式測
定器と同時に、基板の温度を測定する温度測定手段を設
けておけば、あらかじめ温度とシート抵抗との相関デー
タをとることで、基板の温度変化環境においても、正確
な管理を行うことができる。
【0072】さらに、上記温度測定手段を赤外線放射式
温度測定器とし、基板の裏面より赤外線を放射し基板の
温度を測定するようにすれば、アルミやタンタル等の鏡
面を有する薄膜、つまり、放射率が低く測定が困難な材
質の薄膜に関して、基板の裏面よりガラス温度を測定す
ることで、該薄膜の温度を近似的に測定することができ
る。
【0073】また、各実施の形態において、渦電流式測
定器に用いられるセンサヘッドは、熱輻射の影響を受け
にくい材質を用いることが望ましい。例えば、シート抵
抗を非接触で精度よく測定するには、渦電流式測定器を
できるだけ基板に近づける必要があるが、この時、基板
からの熱影響によるコイル膨張等によって出力値に大き
な変動が生じる。しかしながら、上記センサヘッドに熱
の伝わりにくいセラミック等を用いると、該センサヘッ
ドに備えられるフェライトコアコイルが熱によって膨張
することを低減でき、図15に示すように、図23の場
合に比べ、50℃以下で安定したシート抵抗を得ること
ができる。
【0074】また、上述の各実施の形態では、シート抵
抗測定手段として、非接触型の渦電流式測定器を用いて
いるが、配置上の問題が無ければ、4探針法を用いたシ
ート抵抗測定手段を使用することもできる。上記4探針
法を用いたシート抵抗測定手段であっても、ロードロッ
ク室の内部に設けられた場合には、熱影響によって安定
したシート抵抗の測定が行えなくなるので、ロードロッ
ク室の外部に設けることで上記熱影響を低減させれば、
より安定したシート抵抗の測定が行える。
【0075】
【発明の効果】請求項1の発明の薄膜形成装置は、以上
のように、シート抵抗測定手段が、上記ロードロック室
の外部に配置される構成である。
【0076】それゆえ、上記シート抵抗測定手段がロー
ドロック室内のヒータ等から電磁気的もしくは熱的な影
響を受けることが無く、安定したシート抵抗の測定が行
えるという効果を奏する。また、上記シート抵抗測定手
段がロードロック室の外部に配置されることで、メンテ
ナンス性にも優れるという効果を併せて奏する
【0077】さらに、請求項1の発明の薄膜形成装置
は、以上のように、上記構成に加えて、上記シート抵抗
測定手段は、基板搬送用のロボットアームの基板載置面
に埋め込まれた渦電流式測定器のセンサヘッドである構
成である。
【0078】それゆえ、薄膜形成装置の大型化を招か
ず、スペース的に制限のあるクリーンルームの有効利用
を図ることができ、また、現行装置にも、容易にシート
抵抗のモニタリングシステムの構築が達成できるという
効果を奏する。
【0079】請求項2の発明の薄膜形成装置は、以上の
ように、請求項1の構成に加えて、上記センサヘッド
は、基板載置面において、基板を吸着固定する吸着部の
中央に配置されている構成である。
【0080】それゆえ、請求項1の構成による効果に加
えて、上記センサヘッドは、基板載置面において、基板
吸着部の中央に埋め込まれているため、わずかな基板反
りにも影響しない、さらに安定したシート抵抗を得るこ
とができるという効果を奏する。
【0081】請求項3の発明の薄膜形成装置は、以上の
ように、請求項1または2の構成に加えて、上記シート
抵抗測定手段のセンサヘッドに熱輻射の影響を受けにく
い材質を用いる構成である。
【0082】それゆえ、請求項1または2の構成による
効果に加えて、従来では、安定したシート抵抗を得るた
めに基板温度を室温程度にまで低下させる必要があった
ところを、50℃以下で安定したシート抵抗を得ること
ができるという効果を奏する。
【0083】請求項4の発明の薄膜形成装置は、以上の
ように、請求項1ないし3の何れかの構成に加えて、上
記シート抵抗測定手段によって基板のシート抵抗を測定
する時に、該基板の温度を測定する温度測定手段を備え
ている構成である。
【0084】それゆえ、請求項1ないし3の何れかの構
による効果に加えて、あらかじめ基板温度とシート抵
抗との相関データをとることで、基板の温度変化環境に
おいても、正確な管理を行うことができるという効果を
奏する。
【0085】請求項5の発明の薄膜形成装置は、以上の
ように、請求項4の構成に加えて、上記温度測定手段
は、赤外線放射式温度測定器であり、基板裏面に赤外線
を放射することによって、該基板の温度を測定する構成
である。
【0086】それゆえ、請求項4の構成による効果に加
えて、アルミやタンタル等の鏡面を有する薄膜、つま
り、放射率が低く測定が困難な材質の薄膜に関しても、
基板の裏面よりガラス温度を測定することで、該薄膜の
温度を近似的に測定することができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであり、ロード
ロック室出口に両側式の渦電流式測定器を隣接した薄膜
形成装置の一部外観を示す斜視図である。
【図2】上記薄膜形成装置で使用されている両側式の渦
電流式測定器の外観を示す斜視図である。
【図3】基板をロボットアームにて水平移動したときの
振動測定結果を示すグラフである。
【図4】センサヘッドのギャップが可変である両側式の
渦電流式測定器の外観を示す斜視図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示すものであり、ロー
ドロック室出口に片側式の渦電流式測定器を隣接した薄
膜形成装置の一部外観を示す斜視図である。。
【図6】本発明の他の実施形態を示すものであり、基板
搬送用のロボットアームに渦電流式測定器を備えた例を
示す斜視図である。
【図7】本発明の他の実施形態を示すものであり、基板
のシート抵抗測定用のステージを設けた薄膜形成装置を
示す平面図である。
【図8】上記ステージに載置された基板のシート抵抗を
測定する機構を示す側面図である。
【図9】上記ステージに渦電流式測定器のセンサヘッド
を埋め込んだ薄膜形成装置の一部を示す平面図である。
【図10】上記ステージの基板吸着部の中央にセンサヘ
ッドを埋め込んだ状態を示す拡大斜視図である。
【図11】成膜後の基板温度の経時変化測定結果を示す
グラフである。
【図12】本発明の他の実施形態を示すものであり、片
側式の渦電流式測定器がアンローダカセット部に隣接し
て配置された薄膜形成装置の一部を示す側面図である。
【図13】図12の変形例であり、上記渦電流式測定器
が複数層のセンサヘッドからなる薄膜形成装置の一部を
示す側面図である。
【図14】タンタル金属薄膜のシート抵抗を測定した時
の、両側式の渦電流式測定器のギャップ内高さ(測定高
さ)依存性を示すグラフである。
【図15】センサヘッドに熱の伝わりにくい材質のセラ
ミックを採用した場合の、渦電流式測定器の電圧出力と
温度との関係を示すグラフである。
【図16】片側式の渦電流式測定器の測定高さ依存性を
示すグラフである。
【図17】レーザ変位センサを用いて基板の変位を測定
する場合を示す説明図である。
【図18】4探針法の原理を示す説明図である。
【図19】両側式の渦電流式測定器の原理を示す説明図
である。
【図20】片側式の渦電流式測定器の原理を示す説明図
である。
【図21】従来の薄膜形成装置の概略構成を示す断面図
である。
【図22】タンタル金属薄膜のシート抵抗を測定した時
の、渦電流式測定器の電圧出力および温度の時間的推移
を示すグラフである。
【図23】図22の結果に基づいて得られた、渦電流式
測定器の電圧出力と温度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ロードロック室 2 基板取出口 3 基板 4・6・11・18・20・25・29
渦電流式測定器(シート抵抗測定手段) 5 ロボットアーム 6a・6b・11a・16・21・27・30
センサヘッド 15・26 吸着パッド(吸着部) 17 シート抵抗測定ステージ
(吸着ステージ) 19 アンローダカセット部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−197875(JP,A) 特開 昭58−141381(JP,A) 特開 平5−149927(JP,A) 特開 平7−98299(JP,A) 特開 平5−106026(JP,A) 特開 平5−21382(JP,A) 特開 平9−306849(JP,A) 特開 平5−166913(JP,A) 特公 昭50−6194(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 14/54 H01L 21/203 H01L 21/285 C23C 16/54 H01L 21/68 H01L 21/66

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空容器内で基板上に金属薄膜を形成し、
    該金属薄膜が形成された基板をロードロック室を介して
    該真空容器内から取り出すと共に、上記基板に形成され
    る金属薄膜のシート抵抗をシート抵抗測定手段によって
    測定し、その測定値に基づいて該金属薄膜の膜厚を制御
    する薄膜形成装置において、 上記シート抵抗測定手段が、上記ロードロック室の外部
    に配置されるとともに、基板搬送用のロボットアームの
    基板載置面に埋め込まれた渦電流式測定器のセンサヘッ
    ドであることを特徴とする薄膜形成装置。
  2. 【請求項2】上記センサヘッドは、上記基板載置面にお
    いて、基板を吸着固定する吸着部の中央に配置されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の薄膜形成装置。
  3. 【請求項3】上記シート抵抗測定手段のセンサヘッド部
    に熱輻射の影響を受けにくい材質を用いることを特徴と
    する請求項1または2に記載の薄膜形成装置。
  4. 【請求項4】上記シート抵抗測定手段によって基板のシ
    ート抵抗を測定する時に、該基板の温度を測定する温度
    測定手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし
    3の何れかに記載の薄膜形成装置。
  5. 【請求項5】上記温度測定手段は、赤外線放射式温度測
    定器であり、基板裏面に赤外線を放射することによっ
    て、該基板の温度を測定することを特徴とする請求項4
    に記載の薄膜形成装置。
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