JP3512058B2 - 乗員保護装置 - Google Patents

乗員保護装置

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JP3512058B2
JP3512058B2 JP22944397A JP22944397A JP3512058B2 JP 3512058 B2 JP3512058 B2 JP 3512058B2 JP 22944397 A JP22944397 A JP 22944397A JP 22944397 A JP22944397 A JP 22944397A JP 3512058 B2 JP3512058 B2 JP 3512058B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、車輌に搭載され
る乗員保護装置に関するものであり、特に、車輌に対す
る左右方向からの衝突、いわゆる側突に対して乗員を保
護する機能を有する乗員保護装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】乗員保護装置は、衝突時に乗員保護手段
を起動させて、乗員が車体の室内装備にぶつかることに
よる傷害を緩和する装置であり、乗員保護手段としてエ
アバッグやシートベルトプリテンショナがある。エアバ
ッグは、衝突時に乗員と室内装備との間にバッグを膨ら
ませて乗員の室内装備との接触傷害を緩和しようとする
ものであり、シートベルトプリテンショナは、衝突時に
シートベルトを緊急に引き締めて乗員と室内装備との接
触障害を緩和しようとするものである。 【0003】エアバッグには、特開平8−119060
号公報に記載されているように、車輌前方からの衝突い
わゆる前突に対して起動する前突用エアバッグと車輌側
方からの衝突いわゆる側突に対して起動する側突用エア
バッグとがあり、これらの起動制御は一つの電子制御ユ
ニットで行われていることが多い。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の乗
員保護装置では、衝突に伴う加速度変化を検出するため
のセンサが複数個用意されており、それぞれが検出すべ
き加速度方向に応じて最適な場所に配置されている。ま
た、通常は衝突判定手段がセンサ毎に設けられてセンサ
と共にユニット化されており、センサユニット側で衝突
と判定したときに中央の電子制御ユニットに対して乗員
保護手段の起動を要求する信号(起動要求信号)を送信
するようになっている。 【0005】一方、センサユニット側から電子制御ユニ
ットに送信される信号としては、起動要求信号の他に、
センサ自身の故障を自己診断した結果に関する自己診断
信号(ダイアグ信号)をはじめとする種々信号がある。
自己診断は通常は定期的に行われており、自己診断信号
は乗員保護手段の起動要求とは全く独立に生成されて一
定周期、たとえば数十ms毎に電子制御ユニットに送信
されている。 【0006】したがって、センサユニットにおいて、加
速度センサと衝突判定手段の協働動作により衝突を検知
して起動要求信号を送信しようとするときと、自己診断
信号の送信と時間的に重なることがある。特に、自己診
断信号送出中に乗員保護手段の起動要求が発生すると、
自己診断信号送出が完了してから起動要求信号を送出す
ることになり、乗員保護手段の起動が遅れる可能性があ
る。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の乗員保護装置の
起動装置は、このような問題を解決するために為された
ものであり、車輌衝突時に乗員を拘束することにより乗
員を保護する乗員保護装置において、乗員を拘束するよ
うに作動する1または2以上の乗員保護手段と、乗員保
護手段の起動制御を行う電子制御ユニットと、この電子
制御ユニットと通信路が形成されており、電子制御ユニ
ットに対して乗員保護手段の起動を要求する起動要求信
号と自己診断信号を含む他の信号とを通信路を介して電
子制御ユニットに送信する加速度検出ユニットとを備
え、加速度検出ユニットは、車輌の左右方向の加速度を
所定期間積分した加速度関連値が第1しきい値以上とな
ったときに他の信号の送信を禁止し、車輌の左右方向の
加速度関連値が第1しきい値よりも高い第2しきい値以
上になったときには起動要求信号を送信するものであ
り、電子制御ユニットは起動要求信号を受信したときに
乗員保護手段を起動させるものである。 【0008】加速度関連値が第2しきい値以上となった
ときには、当然に第1しきい値を既に越えているため、
起動要求信号以外の信号の電子制御ユニットへの送信が
禁止されている。したがって、起動要求信号の送信が他
の信号の送信と時間的に重なることがなく、他の信号に
起因する送信遅延がない。 【0009】また、加速度検出ユニットから電子制御ユ
ニットに送信される起動要求信号およびその他の信号は
2値シリアル信号であり、信号を構成する各ビットは隣
接するいずれか一方または両方のビットが同じ値であ
る。信号構成をこのようにすることにより送信信号の周
波数を擬似的に下げることができるので、ノイズの発生
を抑えることができる。 【0010】なお、電子制御ユニットは車輌の前後方向
の加速度関連値が所定のしきい値以上となったときに乗
員保護手段を起動させる機能を備えていることが望まし
い。 【0011】 【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態である
乗員保護装置の各構成要素の配置を示す図である。本実
施形態の乗員保護装置は、乗員保護手段であるエアバッ
グ1〜4およびシートベルトプリテンショナ5、6と、
電子制御ユニット11と、加速度検出ユニット7、8
と、フロントサテライト加速度センサ9、10とで構成
されており、それぞれが図示のように車体12の所定の
場所に配置されている。 【0012】エアバッグのうち、前突用エアバッグ1お
よび2は運転席および助手席の前方に配置されており、
側突用エアバッグ3および4は、運転席および助手席の
シート内あるいはBピラー部に配置されている。これら
のエアバッグはスクイブと呼ばれる点火装置を備えてお
り、衝突時には電子制御ユニット11がスクイブ内部の
フィラメントを発熱させてガス発生剤を燃焼させ、これ
によりエアバッグが開くようになっている。 【0013】また、シートベルトプリテンショナ5およ
び6は、運転席および助手席のシートベルト取付部に配
置されており、それぞれにスクイブが設けられている。
衝突時には、エアバッグの場合と同様に、電子制御ユニ
ット11がスクイブ内部のフィラメントを発熱させてガ
ス発生剤を燃焼させるが、プリテンショナの場合は、こ
のガスの圧力を利用して、シートベルトの強制引き込み
を行う。 【0014】加速度検出ユニット7および8は、それぞ
れが配置された側の側突に伴う加速度変化を検出するユ
ニットであり、加速度関連値、ここでは、横加速度の所
定期間における積分値が所定のしきい値を越えたとき
に、対応するエアバッグまたはシートベルトプリテンシ
ョナを起動させるための起動要求信号を電子制御ユニッ
ト11に送信する。 【0015】電子制御ユニット11は、加速度検出ユニ
ット7または8から起動要求信号を受信すると、対応す
るエアバッグまたはシートベルトプリテンショナのスク
イブに点火電流を流して作動させる。また、前突時の加
速度変化を検出する加速度センサを備えており、その加
速度関連値である前後加速度の所定期間における積分値
が所定のしきい値を越えたときに、対応するエアバッグ
またはシートベルトプリテンショナのスクイブを作動さ
せる。 【0016】フロントサテライト加速度センサ9、10
は、正面からのオフセット衝突を検出するセンサであ
り、たとえば、車体12の正面左半分において衝突があ
った場合には、加速度センサ10で検出される加速度が
加速度センサ9で検出される加速度よりも大きい。この
場合には加速度センサ10がオンとなり、加速度センサ
9はオフのままである。このとき、電子制御ユニット1
1では、オフセット衝突が起こったと判断し、前突用エ
アバッグ1、2またはシートベルトプリテンショナ5、
6の作動基準である前突用加速度関連値のしきい値を下
げる。これにより、前突でのオフセット衝突の場合に
は、電子制御ユニット21内の加速度センサでは検知し
難い衝撃でも前突用エアバッグ1、2またはシートベル
トプリテンショナ5、6が作動する。車体12の右半分
でのオフセット衝突の場合も同様に、オフセット衝突と
判断されると、前突用加速度関連値のしきい値が下げら
れる。 【0017】つぎに、図2を用いて、各構成要素の内部
構成および具体的な接続関係を説明する。なお、図2で
は、それぞれ左右一対で配置されている加速度検出ユニ
ット、エアバッグ、シートベルトプリテンショナ、フロ
ント加速度センサについては、左右で同じ構成であるた
め、簡単のために、車体12の右側、すなわち、運転席
側の加速度検出ユニット7、エアバッグ1、3、シート
ベルトプリテンショナ5、およびフロント加速度センサ
9を代表して描いてある。また、これに対応して、各乗
員保護手段に対する電子制御ユニット11内の点火電流
供給回路も運転席側用のみが描かれており、助手席側の
点火電流供給回路は省略してある。 【0018】電子制御ユニット11は、DC−DC昇圧
制御回路22、サテライト電源制御回路23、5V電源
レギュレータ24、スクイブ点火制御回路25、スクイ
ブダイアグ回路26および通信インターフェース回路2
7を搭載した統合化集積回路21を備えている。 【0019】DC−DC昇圧制御回路22は図示省略し
た車載バッテリの12Vの電圧をスクイブ点火に必要な
電圧たとえば15V程度に昇圧する回路である。サテラ
イト電源制御回路23は、加速度検出ユニット7が動作
するために必要な電力の供給を調整する電源制御トラン
ジスタ28を制御する回路である。5V電源レギュレー
タ24は、統合化集積回路21内部の各種回路やその周
辺回路に対して5Vの電源電圧を供給する回路である。 【0020】スクイブ点火制御回路25は、エアバッグ
1、3およびシートベルトプリテンショナ5に設けられ
た各スクイブ1a、3a、5aに供給される点火電流の
オンオフ切り替えを行う点火トランジスタ32〜34、
36〜38を制御する回路である。点火は、マイコン3
0からの起動要求信号および通信インターフェース回路
27を介して与えられる加速度検出ユニット7からの起
動要求信号に基づいて行われる。 【0021】スクイブダイアグ回路26は、各スクイブ
1a、3a、5aに対して点火に至らない微弱な電流を
流しつつ抵抗値を測定し、各スクイブが正常であるか否
かを自己診断する回路である。 【0022】通信用インターフェース回路27は、電子
制御ユニット11が加速度検出ユニット7および8とデ
ジタル通信を行うためのインターフェース回路である。
また、フロントサテライト加速度センサ9および10か
らの加速度信号の受信も併せて行う。 【0023】前突用加速度センサ29は電子式の加速度
センサであり、検出された加速度に応じた電気信号、す
なわち加速度信号を常時出力する。ここでは、前突用加
速度センサ29として、減速度に対してリニアな出力特
性が得られるダイアフラム式の加速度センサが採用され
ている。 【0024】マイクロコンピュータ30は、前突用加速
度センサ29が出力する加速度信号を入力し、その加速
度の所定期間における積分値を連続的に算出する。この
積分値をここでは加速度関連値と呼び、マイクロコンピ
ュータ30は、この加速度関連値を予め設定された前突
用しきい値と比較し、しきい値を越えると起動要求信号
をスクイブ点火制御回路25に向けて出力する。なお、
この前突用しきい値の値は、通信用インターフェース回
路27を介して入力されるフロントサテライト加速度セ
ンサ9または10の出力信号のいずれかが一方がオンし
たときに低くなる。 【0025】スクイブ1a、3a,5aに点火電流を供
給する点火電流回路は、電源であるDC−DC昇圧制御
回路22、電源制御Tr28、前突用セーフィングセン
サ31、整流素子であるダイオード42、43、上流側
点火トランジスタ群35、下流側点火トランジスタ群3
9、加速度検出ユニット7内の側突用セーフィングセン
サ53とで構成されている。 【0026】前突用セーフィングセンサ31および側突
用セーフィングセンサ53は、所定値を越える加速度が
加わったときにスイッチがオンする機械式の衝突感知器
であり、加速度センサ29、51の誤動作に対する安全
スイッチとして機能する。 【0027】バックアップコンデンサ44は、異常時に
各スクイブに点火電流を供給するためのバックアップ電
源である。たとえば、衝突時に車載電源から電子制御ユ
ニットへ電源を供給しているワイヤーハーネスが断線等
した場合のように点火電流を供給できない状態に陥った
ときに、DC−DC昇圧制御回路22に代わって点火電
流をスクイブに供給する。 【0028】加速度検出ユニット7は、5V電源レギュ
レータ50と、側突用加速度センサ51と、加速度の積
分演算および電子制御ユニット11との通信を行うマイ
クロコンピュータ52と、上述した側突用セーフィング
センサ53とを備えている。5V電源レギュレータ50
は、電子制御ユニット11内の電源制御トランジスタ2
8から電力供給を受けて、側突用加速度センサ51およ
びマイクロコンピュータ52に対する5V電圧電源とし
て機能する。側突用加速度センサ51は、前突用加速度
センサ29と同じく電子式の加速度センサであり、ダイ
アフラム式の加速度センサが採用されている。 【0029】マイクロコンピュータ52は側突用加速度
センサ51からの加速度信号を入力して、その加速度の
所定期間における積分値(加速度関連値)を連続的に算
出する。この加速度関連値は常時監視されており、第1
のしきい値およびこれよりも高い値の第2のしきい値と
比較され、第2しきい値以上となったときに電子制御ユ
ニット11に対応する側突用のエアバッグまたはシート
ベルトプリテンショナを起動させるための起動要求信号
を送信する。 【0030】また、マイクロコンピュータ52は、加速
度検出ユニット7内の自己診断、たとえば、側突用加速
度センサ51が正常かどうか、といったような診断を定
期的に行い、その結果を電子制御ユニット11にダイア
グ信号として一定周期で送出する。ただし、このダイア
グ信号の送信は、加速度関連値が第1のしきい値を越え
ている間は禁止される。 【0031】つぎに、このように構成された本実施形態
の乗員保護装置の動作を説明する。 【0032】はじめに、前方からの衝突について説明す
る。車体12が前方からの衝突を受けると、電子制御ユ
ニット11内の前突用加速度センサ29が衝突に伴う加
速度変化を検出する。マイクロコンピュータ30は、時
々刻々と変化する加速度値を常時積分して加速度関連値
として出力しているので、前突時にはその加速度関連値
の値が急峻に立ち上がる。そして、この加速度関連値が
予め設定された前突用設定値を越えると前突と判断して
起動要求信号を出力し、スクイブ点火制御回路25では
点火トランジスタ32、33、36、37をオンさせ
る。 【0033】このとき、前突用セーフィングセンサ31
も衝突によってオンとなっていれば、DC−DC昇圧制
御回路22から前突用セーフィングセンサ31、点火ト
ランジスタ32、スクイブ1a、点火トランジスタ36
を経て接地される回路と、DC−DC昇圧制御回路22
から前突用セーフィングセンサ31、ダイオード42、
点火トランジスタ33、スクイブ5a、点火トランジス
タ37を経て接地される閉回路とが形成され、運転席側
のエアバッグ1およびシートベルトプリテンショナ5が
起動する。同様にして、図2での記載を省略した助手席
側のエアバッグ2およびシートベルトプリテンショナ6
も起動する。 【0034】前突の一つであるオフセット衝突の場合に
は、フロントサテライト加速度センサ9および10のい
ずれか一方のみがオンとなり、スクイブ点火制御回路2
5ではこれに基づいて前突用設定値を低くする。この前
突用設定値の変更以外は、通常の前突と同様に動作し、
加速度関連値がこの変更後の前突用設定値を越えると、
エアバッグ1、2およびシートベルトプリテンショナ
5、6が起動する。 【0035】つぎに、側突時の動作を説明する。車体1
2の右側からの衝突を受けると、加速度検出ユニット7
の側突用加速度センサ51でこの側突に伴う加速度変化
が検出され、マイクロコンピュータ52で加速度関連値
が算出される。この加速度関連値が第2しきい値以上と
なると、マイクロコンピュータ52は起動要求信号を送
信する。電子制御ユニット11ではこの起動要求信号を
受けてスクイブ点火制御回路25が点火トランジスタ3
3、34、37、38をオン状態にする。このとき側突
用セーフィングセンサ53がこの側突により閉じていれ
ば、DC−DC昇圧制御回路22から側突用セーフィン
グセンサ53、点火トランジスタ34、スクイブ3a、
点火トランジスタ38を経て接地される回路と、DC−
DC昇圧制御回路22から側突用セーフィングセンサ5
3、ダイオード43、点火トランジスタ33、スクイブ
5a、点火トランジスタ37を経て接地される回路とが
形成され、運転席側の側突用エアバッグ3およびシート
ベルトプリテンショナ5が起動する。 【0036】車体12の左側からの衝突を受けた場合
は、加速度検出ユニット8がこの衝突を検出して起動要
求信号を電子制御ユニット11に送信し、電子制御ユニ
ット11は、この起動要求信号に基づいて助手席側の側
突用エアバッグ4およびシートベルトプリテンショナ6
を起動する。 【0037】つぎに、加速度検出ユニット7における起
動要求信号とダイアグ信号の送信動作について説明す
る。 【0038】図3および図4は、加速度検出ユニット7
のマイクロコンピュータ52における動作を示すフロー
チャートであり、図3は側突判定の割り込み処理に関
し、図4はダイアグ信号の送信割り込み処理に関するも
のである。また、図5はマイクロコンピュータ52で行
われる側突判定および送信処理のタイミングチャートで
あり、同図(a)は加速度の積分値である加速度関連値
の時間変化を示すものであり、同図(b)はダイアグ信
号および起動要求信号の送信タイミングを示すものであ
る。 【0039】はじめに、側突判定の割り込み処理につい
て説明する。図3に示すように、マイクロコンピュータ
52は側突用加速度センサ50からの加速度信号から加
速度値Gをサンプリングし(ステップ101)、前回ま
での所定期間内にサンプリングされた加速度値Gの積算
値に今回の加速度値を加算すると共に、積算値から所定
期間内で最も古くサンプリングされた加速度値を削除す
る(ステップ102)。ここでは、この演算を積分演算
と呼ぶ。 【0040】つぎに加速度関連値であるこの積分値を第
2しきい値Th2と比較し(ステップ103)、第2し
きい値Th2以上であれば、起動要求信号を送信する
(ステップ104)。ステップ103で積分値が第2し
きい値Th2よりも小さければステップ105に進み、
その積分値を第2しきい値Th2よりも小さい値に設定
されている第1しきい値Th1と比較する。ここで、積
分値が第1しきい値Th1以上であれば、ダイアグ信号
などの起動要求信号以外の信号の送信を禁止する(ステ
ップ106)。ステップ105で積分値が第1しきい値
よりも小さければ、ダイアグ信号等の送信を許可する
(ステップ107)。 【0041】この割り込み処理は、後述するダイアグ信
号割り込み処理におけるダイアグ信号送信許可状態での
周期(50ms程度)よりも、短い周期、たとえば0.
25ms程度の周期で繰り返される。 【0042】つぎに、図4のダイアグ信号送信割り込み
処理について説明する。まず、図3の側突判定割り込み
処理におけるダイアグ信号等の送信禁止がなされている
か否かが判断される(ステップ201)。送信禁止状態
となっていれば、後のステップ202および203を飛
び越して再びステップ201に戻り、これを繰り返すこ
とにより送信禁止が解除されることを待機する。ステッ
プ201でダイアグ信号等の送信が禁止されていないと
判断されると、50ms経過後にダイアグ信号が送信さ
れる(ステップ202、203)。 【0043】つぎに、このような2つの処理のもとで側
突が発生した場合の送信信号のタイミングを図5を用い
て説明する。側突が時刻t1で発生したとすると、同図
(a)に示すように、それまでほとんど変化のなかった
加速度関連値(積分値)が急上昇を始める。時刻t2で
加速度関連値が第1しきい値Th1を越え、時刻t3で
第2しきい値Th2を越えたとすると、時刻t2までは
ダイアグ信号501、502が50msごとに送信され
るが、時刻t2の時点で側突判定割り込み処理によりダ
イアグ信号等の送信が禁止されるため、側突がなければ
送信されるはずのダイアグ信号503が送信されない。 【0044】したがって、時刻t3で起動要求信号が送
信されることになるが、この起動要求信号の送信がダイ
アグ信号503に邪魔されることがない。本実施形態で
は起動要求信号は2種類の1バイト(8ビット)のコー
ド信号の連続で構成されており、一方のコード信号60
1および他方のコード信号602が送信されたとき、起
動要求信号が送信されたことになる。 【0045】表1は送信データの種類等の一例を示すも
のである。 【0046】 【表1】 【0047】ここに示すように、起動要求信号には16
進数表示の「98」と「0E」の2種のコード信号が用
いられており、この2種のコード信号を96μsの間隔
で交互に送信する。ダイアグ信号としては、正常である
ことを示す信号が16進数の「E0」であり、異常を示
す信号が「1C」である。したがって、正常時には図5
(b)に示す信号501、信号502として、16進数
の「E0」が送られている。 【0048】図6は加速度検出ユニット7における通信
システムの構成を示す図である。マイクロコンピュータ
52は、起動要求信号やダイアグ信号等を電子制御ユニ
ット11に送信する際には、送信すべき8ビットの送信
データをデータレジスタ61に書き込む。データレジス
タ61に書き込まれたデータはシフトレジスタ62に転
送され、シリアルに電子制御ユニット11の通信インタ
ーフェース27に送信される。したがって、ダイアグ信
号がデータレジスタ61からシフトレジスタ62に転送
された後、すぐに起動要求信号がデータレジスタ61に
書き込まれたとしても、シフトレジスタ62内のダイア
グ信号の送信が終了しない限り、起動要求信号の送信を
行うことができない。 【0049】しかし、この実施形態によれば、起動要求
信号を送信する前に、起動要求信号以外の信号、たとえ
ば、ダイアグ信号の送信を禁止するので、起動要求信号
を送信しようとするときにダイアグ信号等が送信されて
いることがなく、起動要求信号がデータレジスタ61に
書き込まれたら直ちにシフトレジスタ62に転送され電
子制御ユニット11に送信される。 【0050】図7は送信データの構成を示す図である。
データビットの前に1ビットのスタートビットを送信
し、続けてパリティビットを含む8ビットのデータビッ
トを送信し、最後に1ビットのストップビットを送信す
る。 【0051】ところで、スタートビット、ストップビッ
トを含むデータ信号の種類として、本実施形態では各ビ
ットが前後で隣接するいずれか一方または両方のビット
が同種レベルとなるものが選択されている。送信データ
をこのように構成すると、実質的な送信周波数が2分の
1以下となり、通信速度を低下させることなく周波数が
高いことに起因するノイズの発生を防止することができ
る。 【0052】表2はこのようなビット配列を列挙したも
のであり、スタートビットがローレベル「0」、ストッ
プビットがハイレベル「1」、通信アイドル期間がハイ
レベル「1」であることを前提とする。 【0053】 【表2】 【0054】表2において、送信データはビット0が最
下位、ビット7が最上位の8ビットデータであり、ビッ
ト0〜ビット3が16進数表示の下位の数に対応し、ビ
ット4〜ビット7が16進数の上位の数に対応してい
る。また、ビット7はパリティビットに用いられてい
る。 【0055】この表から判るように、本実施形態の起動
要求信号に用いられている上述した16進数の「9
8」、「0E」や、ダイアグ信号に用いられている「E
0」、「1C」はいずれも「各ビットが前後で隣接する
いずれか一方または両方のビットが同種レベルとなる」
という条件を満足しており、ノイズの発生を抑制する。 【0056】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の乗員保護
装置によれば、加速度検出ユニットが電子制御ユニット
に対して乗員保護手段の起動要求信号を送信する際に、
ダイアグ信号をはじめとする他の信号に邪魔されること
がない。したがって、適切なタイミングで乗員保護手段
を起動させることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施形態である乗員保護装置の各構
成要素の配置を示す平面図。 【図2】電子制御ユニット11と加速度検出ユニット7
の内部構成を明らかにしたブロック図。 【図3】加速度検出ユニット7内のマイクロコンピュー
タ52で実行される側突判定割り込み処理を示すフロー
チャート。 【図4】同じく、ダイアグ信号割り込み処理を示すフロ
ーチャート。 【図5】側突判定および信号送信のタイミングチャー
ト。 【図6】マイクロコンピュータ52の送信システムを示
すブロック図。 【図7】送信データと構造を示す図。 【符号の説明】 1、2…前突用エアバッグ、3、4…側突用エアバッ
グ、5、6…シートベルトプリテンショナ、7、8…側
突用の加速度検出ユニット、9、10…フロントサテラ
イト加速度センサ、11…電子制御ユニット、25…ス
クイブ点火制御回路、29…前突用加速度センサ、3
0、52…マイクロコンピュータ、51…側突用加速度
センサ、35、39…点火トランジスタ群、1a、3
a、5a…スクイブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/16 - 21/32 G01P 15/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 車輌衝突時に乗員を拘束することにより
    乗員を保護する乗員保護装置において、 乗員を拘束するように作動する1または2以上の乗員保
    護手段と、 前記乗員保護手段の起動制御を行う電子制御ユニット
    と、 この電子制御ユニットと通信路が形成されており、前記
    電子制御ユニットに対して前記乗員保護手段の起動を要
    求する起動要求信号と自己診断信号を含む他の信号とを
    前記通信路を介して前記電子制御ユニットに送信する加
    速度検出ユニットとを備え、 前記加速度検出ユニットは、前記車輌の左右方向の加速
    度を所定期間積分した加速度関連値が第1しきい値以上
    となったときに前記他の信号の送信を禁止し、前記車輌
    の左右方向の加速度関連値が前記第1しきい値よりも高
    い第2しきい値以上になったときには前記起動要求信号
    を送信するものであり、 前記電子制御ユニットは前記起動要求信号を受信したと
    きに乗員保護手段を起動させるものであり、 前記通信路を介して前記加速度検出ユニットから前記電
    子制御ユニットに送信される前記起動要求信号および前
    記他の信号は2値シリアル信号であり、信号を構成する
    各ビットは隣接するいずれか一方または両方のビットが
    同じ値であ ることを特徴とする乗員保護装置。
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