JP3511741B2 - 圧電アクチュエータ用駆動装置 - Google Patents

圧電アクチュエータ用駆動装置

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JP3511741B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精密位置決め等に
用いられる圧電アクチュエータを駆動する圧電アクチュ
エータ用駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】精密位置決め等に用いられる圧電アクチ
ュエータの伸縮量(変位量)を印加電圧により制御する
場合、図3に示すようにヒステリシスが発生し、精度の
高い変位量制御を行うことが難しい。
【0003】一方、圧電アクチュエータの変位量制御を
注入電荷量により制御する場合、図4に示すようにヒス
テリシスが発生しない。このため、従来からこの方法が
採用されていた(特開平1−99270号公報、特開平
2−202384号公報参照)。しかし、これらの方法
には、圧電アクチュエータの応答遅れやチャタリングが
発生し、高速で精度の高い変位量制御を行うことが困難
であるという問題があった。
【0004】そこで、図5に示す圧電アクチュエータ用
駆動装置が提案されている(特開平5−111266号
公報参照)。この従来の圧電アクチュエータ用駆動装置
は、圧電アクチュエータ1への充電電流Icha を調整す
る充電電流調整回路15を圧電アクチュエータ1の電位
にフローティングさせており、これにより、大きな振幅
が要求される圧電アクチュエータ用の駆動装置を実現し
ている。また、信号系回路6、7、8、9、11からの
信号を、高電位まで変動する充電電流調整回路15へ伝
達するために、フォトカプラ27を用いた充電信号伝達
回路13を利用している。また、フォトカプラ27や充
電電流調整用半導体素子としてのFET19の温度特性
を補正するために、現実に圧電アクチュエータ1に流れ
ている電流を電流検出抵抗4及び充電電流検出回路17
により検出し、この検出電流値と正の半波整流回路9を
介して伝達されてきた目標電流値とをリニア集積回路す
なわち充電電流制御用増幅回路11により比較し、検出
電流値の目標電流値からの偏差に基づいて圧電アクチュ
エータ1に対する安定した充電制御を行っている。一
方、圧電アクチュエータ1の放電制御については、正の
半波整流回路9、充電電流制御用増幅回路11、充電信
号伝達回路13、充電電流調整回路15及び充電電流検
出回路17とそれぞれ略同様に構成された負信号反転半
波整流回路10、放電電流制御用増幅回路12、放電信
号伝達回路14、放電電流調整回路16及び放電電流検
出回路18などによって行われるよう構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の圧電アクチュエータ用駆動装置には、以下の3つの
問題点がある。
【0006】 第1の問題点 個々のフォトカプラ27、38(フォトカプラ38は放
電信号伝達回路14の構成要素である。)によって特性
に「ばらつき」がある。例えば、あるフォトカプラ2
7、38では、充電電流制御用増幅回路11、放電電流
制御用増幅回路12から発光ダイオード27b、38b
に10mAの1次電流が流れるとフォトトランジスタ2
7a、38aに10mAの2次電流が流れるが、別のフ
ォトカプラ27、38では、発光ダイオード27b、3
8bに10mAの1次電流が流れるとフォトトランジス
タ27a、38aに12mAの2次電流が流れる場合が
ある。また、充電電流調整用半導体素子としてのFET
19及び放電電流調整用半導体素子としてのFET30
についても個々のFET19、30によって特性に「ば
らつき」がある。例えば、あるFET19、30では、
ゲート・ソース間電圧VGSが3Vのときドレイン電流I
D は100mAとなるが、別のFET19、30では、
ゲート・ソース間電圧VGSが3Vのときドレイン電流I
D が200mAとなる場合がある。
【0007】このため、このような素子27、38、1
9、30の「ばらつき」により、個々の圧電アクチュエ
ータ用駆動装置によって圧電アクチュエータ1に流れる
電流量に「ばらつき」が生じ、このような電流量の「ば
らつき」を解消するためには、素子27、38、19、
30の「ばらつき」を補正するための調整を行う必要が
ある。そして、このような調整を行うことにより、装置
が高コストになる。
【0008】 第2の問題点 上述したように、フォトカプラ27、38やFET1
9、30の温度特性を補正するために、現実に圧電アク
チュエータ1に流れている電流を電流検出抵抗4と充電
電流検出回路17又は放電電流検出回路18とにより検
出し、この検出電流値と正の半波整流回路9を介して伝
達されてきた目標電流値とを充電電流制御用増幅回路1
1により比較するとともに、上記検出電流値と負信号反
転半波整流回路10を介して伝達されてきた目標電流値
とを放電電流制御用増幅回路12により比較し、検出電
流値の目標電流値からの偏差に基づいて圧電アクチュエ
ータ1の充放電制御を行っている。
【0009】しかし、上記から明らかなように温度特性
の補正のために多くの素子、回路を用いていることか
ら、圧電アクチュエータ1を高周波駆動する場合に、各
素子、各回路の応答遅れと圧電アクチュエータ1のイン
ピーダンスの「ばらつき」から装置が発振しやすいとい
う問題が生じる。
【0010】 第3の問題点 圧電アクチュエータ1は容量性負荷であるため、精密位
置決め等のリニア駆動をしようとすると、FET19、
30は能動領域(リニア領域)で使用する必要がある。
例えば、圧電アクチュエータ1の駆動電圧が0〜100
Vであるとすると、精密位置決めのためには圧電アクチ
ュエータ1に対し0〜100Vの範囲で任意の電圧を印
加し且つその印加電圧を保持しなければならない。すな
わち、高圧直流電源5から圧電アクチュエータ1に電荷
を注入しようとする際、圧電アクチュエータ1の印加電
圧が0V近傍であるときには、FET19に約100V
の電圧を印加しつつ充電電流Icha を流さなければなら
ない。また、圧電アクチュエータ1の印加電圧が100
V近傍であるときには、FET30に約100Vの電圧
を印加しつつ放電電流Idis を流さなければならない。
【0011】従って、モータやソレノイドなどの誘導性
負荷を駆動するときのようにFET等のスイッチング素
子を飽和領域(スイッチング領域)で使用する場合と比
較して、FET19、30に大きな損失容量が必要とさ
れる。さらに、圧電アクチュエータ1を高周波駆動しよ
うとした場合、FET19、30により一層大きな損失
容量が必要とされる。
【0012】そこで、FETの損失容量を増大させるた
めに、図6に示すように複数のパワーMOSFETT
1 、T2 、……、Tn を並列駆動することが考えられ
る。なお、パワーMOSFETT1 、T2 、……、Tn
の代わりに、バイポーラトランジスタ又はIGBTなど
を用いることも考えられる。
【0013】周知のように、パワーMOSFETは温度
上昇に伴いオン抵抗RDS(ON)が増大する特性を有する。
従って、パワーMOSFETをオン・オフ動作すなわち
飽和領域(スイッチング領域)で動作させる場合、複数
のパワーMOSFETの特性の「ばらつき」により、あ
るパワーMOSFETに電流が集中して流れようとして
も、当該パワーMOSFETの電力損失(=ID 2×R
DS(ON)、ただし、ID :ドレイン電流)によって当該パ
ワーMOSFETの温度が上昇し、オン抵抗RDS (ON)
増大するため、当該パワーMOSFETのドレイン電流
D が減少し、このため、当該パワーMOSFETに電
流が集中して流れることはなくなる。このことから、複
数のパワーMOSFETを並列駆動することによって損
失容量を増大させることが可能となる。
【0014】しかしながら、圧電アクチュエータ用駆動
装置のようにパワーMOSFETを能動領域(リニア領
域)で使用する場合には、ドレイン電流ID は、飽和領
域での動作時におけるオン抵抗RDS(ON)とは無関係にゲ
ート・ソース間電圧VGSによって決定されるようにな
る。従って、複数のパワーMOSFETの特性に「ばら
つき」がある場合、あるパワーMOSFETのドレイン
電流ID が他のパワーMOSFETのドレイン電流ID
と比べ大きくなり、しかも、上述したように100V程
度の大きなドレイン電圧VD も印加されることから、当
該パワーMOSFETに電力集中(ID ×VD )が発生
する。
【0015】具体的には、入力電圧VINに対する複数の
パワーMOSFETT1 、T2 、……、Tn のゲート・
ソース間電圧VGSに対するドレイン電流特性がT1 >T
2 >……>Tn であるとすると、ドレイン電流ID1、I
D2、……、IDnはID1>ID2>……>IDnとなり、パワ
ーMOSFETT1 に電力集中が発生する。
【0016】また、ドレイン電流ID の過渡現象時にお
いても、上記と同様な電力集中が発生する。すなわち、
仮に、パワーMOSFETT1 はゲート・ソース間電圧
GSが2V以下になるとオフし、他のパワーMOSFE
TT2 はゲート・ソース間電圧VGSが3V以下になると
オフするものとすると、入力電圧VINの低下時には、パ
ワーMOSFETT2 が先にオフし、その後パワーMO
SFETT1 が遅れてオフする。また、入力電圧VIN
上昇時には、パワーMOSFETT1 が先にオンし、そ
の後パワーMOSFETT2 が遅れてオンする。従っ
て、パワーMOSFETT1 に電力集中が発生する。
【0017】本発明は、これらの問題点にかんがみなさ
れたものであり、回路素子の特性の「ばらつき」を補正
するための調整を不要にするとともに装置の発振を防止
し、さらに、損失容量の増大を図りつつ電力集中を防止
することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1では、圧電アク
チュエータに対する充電路であって、並列接続された複
数の充電路要素から構成される充電路と、前記各々の充
電路要素途中に設けられた充電電流調整用半導体素子
と、前記充電電流調整用半導体素子に流れる充電電流を
検出する充電電流検出抵抗と、前記充電電流検出抵抗の
端子電圧と、前記圧電アクチュエータの伸縮値とその目
標値との偏差を示す偏差電圧とを入力し、前記端子電圧
を前記偏差電圧に一致させるべく、前記充電電流調整用
半導体素子を能動領域で動作させる充電用半導体素子制
御手段と、前記圧電アクチュエータに対する放電路であ
って、並列接続された複数の放電路要素から構成される
放電路と、前記各々の放電路要素途中に設けられた放電
電流調整用半導体素子と、前記放電電流調整用半導体素
子に流れる放電電流を検出する放電電流検出抵抗と、前
記放電電流検出抵抗の端子電圧と、前記圧電アクチュエ
ータの伸縮値とその目標値との偏差を示す偏差電圧とを
入力し、前記端子電圧を前記偏差電圧に一致させるべ
く、前記放電電流調整用半導体素子を能動領域で動作さ
せる放電用半導体素子制御手段と、を備えることを特徴
とする圧電アクチュエータ用駆動装置を採用する。
【0019】請求項2では、前記各々の充電電流調整用
半導体素子は、直流電源の正側端子と前記圧電アクチュ
エータとの間に接続され、また、前記各々の放電電流調
整用半導体素子は、他の直流電源の負側端子と前記圧電
アクチュエータとの間に接続されていることを特徴とす
る請求項1に記載の圧電アクチュエータ用駆動装置を採
用する。
【0020】請求項3では、前記各々の充電電流調整用
半導体素子は、直流電源の正側端子と前記圧電アクチュ
エータとの間に接続され、また、前記各々の放電電流調
整用半導体素子は、一端が前記圧電アクチュエータに接
続されるとともに他端がアースされていることを特徴と
する請求項1に記載の圧電アクチュエータ用駆動装置を
採用する。
【0021】請求項4では、前記各々の充電電流調整用
半導体素子は、一端が前記圧電アクチュエータに接続さ
れるとともに他端がアースされ、また、前記各々の放電
電流調整用半導体素子は、直流電源の負側端子と前記圧
電アクチュエータとの間に接続されていることを特徴と
する請求項1に記載の圧電アクチュエータ用駆動装置を
採用する。
【0022】請求項5では、前記充電電流調整用半導体
素子及び放電電流調整用半導体素子はそれぞれパワーM
OSFETであり、また、前記充電用半導体素子制御手
段及び放電用半導体素子制御手段は、それぞれ、前記パ
ワーMOSFETのゲート電圧を制御するオペレーショ
ンアンプであることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
かに記載の圧電アクチュエータ用駆動装置を採用する。
【0023】
【発明の作用効果】請求項1に係る圧電アクチュエータ
用駆動装置において、充電用半導体素子制御手段は、充
電電流検出抵抗の端子電圧と、圧電アクチュエータの伸
縮値とその目標値との偏差を示す偏差電圧とを入力し、
端子電圧を偏差電圧に一致させるべく、換言すると、充
電電流調整用半導体素子に流れる充電電流を偏差に応じ
た値に一致させるべく、充電電流調整用半導体素子を能
動領域で動作させる。また、放電用半導体素子制御手段
は、放電電流検出抵抗の端子電圧と、圧電アクチュエー
タの伸縮値とその目標値との偏差を示す偏差電圧とを入
力し、端子電圧を偏差電圧に一致させるべく、換言する
と、放電電流調整用半導体素子に流れる放電電流を偏差
に応じた値に一致させるべく、放電電流調整用半導体素
子を能動領域で動作させる。このため、従来の場合に
は、個々の圧電アクチュエータ用駆動装置において、そ
の使用する素子の「ばらつき」に起因する充電電流量及
び放電電流量の「ばらつき」を補正するための調整作業
が必要であったが、本発明の場合は、この調整作業が不
要となる。
【0024】また、充電用半導体素子制御手段には充電
電流検出抵抗の端子電圧が入力されるとともに放電用半
導体素子制御手段には放電電流検出抵抗の端子電圧が入
力される。このため、従来の場合には、フィードバック
ループ回路として多くの素子、回路を用いていたため装
置の発振が発生していたが、本発明の場合には、極めて
簡素な構成であるため装置の発振を防止できる。
【0025】また、複数の充電電流調整用半導体素子及
び放電電流調整用半導体素子は、能動領域で動作される
ものである。従って、これらの半導体素子を図6に示し
たように単に並列駆動するようにした場合には、上述し
たように特性の「ばらつき」によって電力集中が発生す
る。しかし、本発明の場合、これらの半導体素子には、
圧電アクチュエータの伸縮値とその目標値との偏差に応
じた充電電流又は放電電流が流れるため、特性に「ばら
つき」があっても電力集中が発生することはない。従っ
て、損失容量の増大を図りつつ電力集中を防止すること
ができる。
【0026】請求項2に係る圧電アクチュエータ用駆動
装置は、圧電アクチュエータを正負の電圧で駆動する場
合、請求項3に係る圧電アクチュエータ用駆動装置は、
圧電アクチュエータを正の電圧で駆動する場合、請求項
4に係る圧電アクチュエータ用駆動装置は、圧電アクチ
ュエータを負の電圧で駆動する場合に対応している。
【0027】請求項5に係る圧電アクチュエータ用駆動
装置において、オペレーションアンプは、充電電流検出
抵抗又は放電電流検出抵抗の端子電圧と、圧電アクチュ
エータの伸縮値とその目標値との偏差を示す偏差電圧と
を入力し、端子電圧を偏差電圧に一致させるべく、パワ
ーMOSFETのゲート電圧を制御する。このため、個
々のパワーMOSFETの特性に「ばらつき」があって
も、1つの充電路要素に流れる充電電流値は、他の充電
路要素に流れる充電電流値と等しくなるとともに、1つ
の放電路要素に流れる放電電流値は、他の放電要素に流
れる放電電流値と等しくなる。従って、損失容量の増大
を図りつつ電力集中を防止することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0029】図1は、本発明の実施の形態に係る圧電ア
クチュエータ用駆動装置の構成、図2は、その動作を説
明するためのタイミングチャートを示している。
【0030】図1において、1は、圧電アクチュエー
タ、2は、負の高電圧を発生する直流電源、5は、正の
高電圧を発生する直流電源、6は、圧電アクチュエータ
1の伸縮量(変位量)を示す指令信号aを発生する制御
回路、7は、圧電アクチュエータ1の伸縮量を検出し検
出信号bを出力する位置センサを表している。なお、こ
こでいう位置センサ7とは、通常の渦電流式、差動トラ
ンス式、ポテンショメータ式、ゲージ式の位置センサの
他、油圧システムに圧電アクチュエータを応用する場合
の油圧センサ、あまり精度を必要としない位置決め制御
の場合の電圧検出回路、圧電アクチュエータを注入電荷
量に応じて制御する場合の電荷検出回路を含む広い意味
での位置センサをいう。
【0031】制御回路6及び位置センサ7の各出力端子
には、指令信号aと検出信号bとの偏差に応じた偏差信
号cを出力する差動増幅回路8が接続されている。
【0032】差動増幅回路8の出力端子には、圧電アク
チュエータ1の印加電圧gに、偏差信号cの正成分(圧
電アクチュエータ1を充電させる信号成分である。)の
みを重畳して出力するアイソレーションアンプ50が接
続されている。また、差動増幅回路8の出力端子には、
直流電源2の負側端子電圧hに、偏差信号cの負成分
(圧電アクチュエータ1を放電させる信号成分であ
る。)を反転した信号のみを重畳して出力するアイソレ
ーションアンプ51が接続されている。アイソレーショ
ンアンプ50、51は、信号を絶縁してリニアリティ
(線形性)を維持しながら伝達可能なものであれば、ト
ランス結合式、容量結合式、光結合式のいずれの方式を
採用してもよい。
【0033】アイソレーションアンプ50の出力端子に
は、直流電源5の正側端子から圧電アクチュエータ1に
至る充電路途中に設けられた充電回路60が接続されて
いる。
【0034】充電回路60は、複数の充電回路要素6
1、62、63、……を並列接続して構成されている。
各々の充電回路要素61、62、63、……は、直流電
源5の正側端子側にドレインが配され且つ圧電アクチュ
エータ1側にソースが配されたパワーMOSFET(充
電電流調整用半導体素子)61b、62b、……と、パ
ワーMOSFET61b、62b、……のソースと圧電
アクチュエータ1との間に接続された充電電流検出抵抗
61c、62c、……と、アイソレーションアンプ50
の出力端子に非反転入力端子が接続され且つパワーMO
SFET61b、62b、……と充電電流検出抵抗61
c、62c、……との接続点に反転入力端子が接続さ
れ、パワーMOSFET61b、62b、……のゲート
に出力端子が接続されたオペレーションアンプ(充電用
半導体素子制御手段)61a、62a、……とから構成
される。
【0035】一方、アイソレーションアンプ51の出力
端子には、圧電アクチュエータ1から直流電源2の負側
端子に至る放電路途中に設けられた放電回路70が接続
されている。
【0036】放電回路70は、複数の放電回路要素7
1、72、73、……を並列接続して構成されている。
各々の放電回路要素71、72、73、……は、圧電ア
クチュエータ1側にドレインが配され且つ直流電源2の
負側端子側にソースが配されたパワーMOSFET(放
電電流調整用半導体素子)71b、72b、……と、パ
ワーMOSFET71b、72b、……のソースと直流
電源2の負側端子との間に接続された放電電流検出抵抗
71c、72c、……と、アイソレーションアンプ51
の出力端子に非反転入力端子が接続され且つパワーMO
SFET71b、72b、……と放電電流検出抵抗71
c、72c、……との接続点に反転入力端子が接続さ
れ、パワーMOSFET71b、72b、……のゲート
に出力端子が接続されたオペレーションアンプ(放電用
半導体素子制御手段)71a、72a、……とから構成
される。
【0037】次に、上記構成の圧電アクチュエータ用駆
動装置の動作を図2に基づいて説明する。
【0038】制御回路6から図2に示すようなSIN波
の指令信号aが出力されると、後述するような回路動作
により圧電アクチュエータ1が伸縮動作を行うため、位
置センサ7から指令信号aに対し僅かに位相の遅れた図
2に示すような検出信号bが出力される。なお、図2で
は、検出信号bを指令信号aと同一の波形として示して
ある。
【0039】差動増幅回路8は、指令信号aと検出信号
bとの偏差を増幅した偏差信号cを出力する。ここで、
偏差信号cは、検出信号bが指令信号aに対し僅かでは
あるが遅れた位相をもつため、図2に示すように、指令
信号aに対し90度位相の進んだ信号となる。そして、
偏差信号cは、指令信号aが検出信号bよりも大きい期
間は正極性となり、一方、指令信号aが検出信号bより
も小さい期間は負極性となる。
【0040】偏差信号cの正成分は、アイソレーション
アンプ50を介して充電電流値指令信号dとして充電回
路60に入力されるとともに、偏差信号cの負成分は、
アイソレーションアンプ51を介して放電電流値指令信
号eとして放電回路70に入力される。ここで、充電電
流値指令信号dは、図2に示すように、圧電アクチュエ
ータ1の印加電圧gに偏差信号cの正成分を重畳した波
形となり、一方、放電電流値指令信号eは、図2に示す
ように、直流電源2の負側端子電圧hに、偏差信号cの
負成分を反転した信号を重畳した波形となる。
【0041】充電電流値指令信号dは、各々のオペレー
ションアンプ61a、62a、……の非反転入力端子に
入力される。各々のオペレーションアンプ61a、62
a、……の反転入力端子には、パワーMOSFET61
b、62b、……のソースと充電電流検出抵抗61c、
62c、……との接続点の電位すなわち充電電流検出抵
抗61c、62c、……の端子電圧i1 、i2 、……が
入力される。各々のオペレーションアンプ61a、62
a、……は、端子電圧i1 、i2 、……を充電電流値指
令信号dに一致させるようパワーMOSFET61b、
62b、……のゲートにゲート電圧信号f1 、f2 、…
…を出力する。各々のパワーMOSFET61b、62
b、……は、能動領域(線形領域)で動作し、ゲート・
ソース間電圧に応じたドレイン電流IDa、IDb、……が
流れる。ここで、各々のパワーMOSFET61b、6
2b、……によってゲート・ソース間電圧に対するドレ
イン電流の大きさが異なり、すなわち、特性に「ばらつ
き」があり、図2に示すように、パワーMOSFET6
1bに対するゲート電圧信号f1 と、パワーMOSFE
T62bに対するゲート電圧信号f2 との波形が一致し
ない場合であっても、オペレーションアンプ61aは端
子電圧i1 を充電電流値指令信号dに一致させるようパ
ワーMOSFET61bを制御し、一方、オペレーショ
ンアンプ62aは端子電圧i2 を充電電流値指令信号d
に一致させるようパワーMOSFET62bを制御する
ため、パワーMOSFET61bのドレイン電流IDa
パワーMOSFET62bのドレイン電流ID2は同一電
流値となる。このことは、他のパワーMOSFETにつ
いても同様であり、各々のパワーMOSFET61b、
62b、……のドレイン電流ID1、ID2、……は同一電
流値となる。そして、各々のドレイン電流ID1、ID2
……の合計電流が充電電流Icha として圧電アクチュエ
ータ1に流れる。
【0042】一方、放電電流値指令信号eは、各々のオ
ペレーションアンプ71a、72a、……の非反転入力
端子に入力される。各々のオペレーションアンプ71
a、72a、……の反転入力端子には、パワーMOSF
ET71b、72b、……のソースと放電電流検出抵抗
71c、72c、……との接続点の電位すなわち放電電
流検出抵抗71c、72c、……の端子電圧が入力され
る。各々のオペレーションアンプ71a、72a、……
は、端子電圧を放電電流値指令信号dに一致させるよう
パワーMOSFET71b、72b、……のゲートにゲ
ート電圧信号を出力する。各々のパワーMOSFET7
1b、72b、……は、能動領域(線形領域)で動作
し、ゲート・ソース間電圧に応じたドレイン電流IDc
Dd、……が流れる。このように、放電回路70の各々
の放電回路要素71、72、73、……の回路動作は上
述した充電回路60の各々の充電回路要素61、62、
63、……と同様となるため、各々のパワーMOSFE
T71b、72b、……のドレイン電流IDc、IDd、…
…は同一電流値となり、ドレイン電流IDc、IDd、……
の合計電流が放電電流Idis として圧電アクチュエータ
1から流れる。
【0043】従って、圧電アクチュエータ1に流れる電
流IA は図2に示すようになり、圧電アクチュエータ1
は、この電流IA に応じて伸縮する。
【0044】以上説明したように、オペレーションアン
プ61a、62a、……は、充電電流検出抵抗61c、
62c、……の端子電圧i1 、i2 、……と、圧電アク
チュエータ1の伸縮値とその目標値との偏差を示す偏差
電圧dとを入力し、端子電圧i1 、i2 、……を偏差電
圧dに一致させるべく、換言すると、パワーMOSFE
T61b、62b、……に流れる充電電流IDa、IDb
……を偏差に応じた値に一致させるべく、パワーMOS
FET61b、62b、……を能動領域で動作させる。
また、オペレーションアンプ71a、72a、……は、
放電電流検出抵抗71c、72c、……の端子電圧と、
圧電アクチュエータ1の伸縮値とその目標値との偏差を
示す偏差電圧eとを入力し、端子電圧を偏差電圧eに一
致させるべく、換言すると、パワーMOSFET71
b、72b、……に流れる放電電流IDc、IDd、……を
偏差に応じた値に一致させるべく、パワーMOSFET
71b、72b、……を能動領域で動作させる。このた
め、従来の場合には、個々の圧電アクチュエータ用駆動
装置において、その使用する素子の「ばらつき」に起因
する充電電流量及び放電電流量の「ばらつき」を補正す
るための調整作業が必要であったが、本実施形態の場合
は、この調整作業が不要となる。
【0045】また、オペレーションアンプ61a、62
a、……には充電電流検出抵抗61c、62c、……の
端子電圧i1 、i2 、……が入力されるとともにオペレ
ーションアンプ71a、72a、……には放電電流検出
抵抗71c、72c、……の端子電圧が入力される。こ
のため、従来の場合には、フィードバックループ回路と
して多くの素子、回路を用いていたため装置の発振が発
生していたが、本実施形態の場合には、極めて簡素な構
成であるため装置の発振を防止できる。
【0046】また、複数のパワーMOSFET61b、
62b、……及びパワーMOSFET71b、72b、
……は、能動領域で動作されるものである。従って、こ
れらのパワーMOSFETを図6に示したように単に並
列駆動するようにした場合には、上述したように特性の
「ばらつき」によって電力集中が発生する。しかし、本
実施形態の場合、これらのパワーMOSFET61b、
62b、……、71b、72b、……には、圧電アクチ
ュエータ1の伸縮値とその目標値との偏差に応じた充電
電流IDa、IDb、……又は放電電流IDc、IDd、……が
流れるため、特性に「ばらつき」があっても電力集中が
発生することはない。従って、損失容量の増大を図りつ
つ電力集中を防止することができる。
【0047】なお、上記実施形態に係る圧電アクチュエ
ータ用駆動装置は、圧電アクチュエータ1を正負の電圧
で駆動するものであるが、直流電源2を削除して圧電ア
クチュエータ1を正の電圧のみで駆動するようにして
も、また、直流電源5を削除して圧電アクチュエータ1
を負の電圧のみで駆動するようにしても、上記実施形態
と同様な作用効果を得ることができる。
【0048】また、パワーMOSFET61b、62
b、……、71b、72b、……の代わりに、能動領域
で動作するバイポーラトランジスタやIGBTを用いて
もよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る圧電アクチュエータ
用駆動装置の回路図
【図2】上記装置の動作を説明するためのタイミングチ
ャート
【図3】圧電アクチュエータの印加電圧と変位量(伸縮
量)との関係を示すグラフ
【図4】圧電アクチュエータの注入電荷量と変位量との
関係を示すグラフ
【図5】従来の圧電アクチュエータ用駆動装置の回路図
【図6】従来の問題点を説明するための回路図
【符号の説明】
1 圧電アクチュエータ 2、5 直流電源 60 充電回路 61、62、63、…… 充電回路要素 61a、62a、…… オペレーションアンプ(充電
用半導体素子制御手段) 61b、62b、…… パワーMOSFET(充電電
流調整用半導体素子) 61c、62c、…… 充電電流検出抵抗 d 偏差電圧 i1 、i2 、…… 端子電圧 70 放電回路 71、72、73、…… 放電回路要素 71a、72a、…… オペレーションアンプ(放電
用半導体素子制御手段) 71b、72b、…… パワーMOSFET(放電電
流調整用半導体素子) 71c、72c、…… 放電電流検出抵抗 e 偏差電圧
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−99270(JP,A) 特開 平2−202384(JP,A) 特開 平5−111266(JP,A) 特開 平3−128679(JP,A) 特開 平7−46864(JP,A) 特開 平5−28222(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 2/00 H01L 41/09

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電アクチュエータに対する充電路であ
    って、並列接続された複数の充電路要素から構成される
    充電路と、 前記各々の充電路要素途中に設けられた充電電流調整用
    半導体素子と、 前記充電電流調整用半導体素子に流れる充電電流を検出
    する充電電流検出抵抗と、 前記充電電流検出抵抗の端子電圧と、前記圧電アクチュ
    エータの伸縮値とその目標値との偏差を示す偏差電圧と
    を入力し、前記端子電圧を前記偏差電圧に一致させるべ
    く、前記充電電流調整用半導体素子を能動領域で動作さ
    せる充電用半導体素子制御手段と、 前記圧電アクチュエータに対する放電路であって、並列
    接続された複数の放電路要素から構成される放電路と、 前記各々の放電路要素途中に設けられた放電電流調整用
    半導体素子と、 前記放電電流調整用半導体素子に流れる放電電流を検出
    する放電電流検出抵抗と、 前記放電電流検出抵抗の端子電圧と、前記圧電アクチュ
    エータの伸縮値とその目標値との偏差を示す偏差電圧と
    を入力し、前記端子電圧を前記偏差電圧に一致させるべ
    く、前記放電電流調整用半導体素子を能動領域で動作さ
    せる放電用半導体素子制御手段と、 を備えることを特徴とする圧電アクチュエータ用駆動装
    置。
  2. 【請求項2】 前記各々の充電電流調整用半導体素子
    は、直流電源の正側端子と前記圧電アクチュエータとの
    間に接続され、また、前記各々の放電電流調整用半導体
    素子は、他の直流電源の負側端子と前記圧電アクチュエ
    ータとの間に接続されていることを特徴とする請求項1
    に記載の圧電アクチュエータ用駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記各々の充電電流調整用半導体素子
    は、直流電源の正側端子と前記圧電アクチュエータとの
    間に接続され、また、前記各々の放電電流調整用半導体
    素子は、一端が前記圧電アクチュエータに接続されると
    ともに他端がアースされていることを特徴とする請求項
    1に記載の圧電アクチュエータ用駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記各々の充電電流調整用半導体素子
    は、一端が前記圧電アクチュエータに接続されるととも
    に他端がアースされ、また、前記各々の放電電流調整用
    半導体素子は、直流電源の負側端子と前記圧電アクチュ
    エータとの間に接続されていることを特徴とする請求項
    1に記載の圧電アクチュエータ用駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記充電電流調整用半導体素子及び放電
    電流調整用半導体素子はそれぞれパワーMOSFETで
    あり、また、前記充電用半導体素子制御手段及び放電用
    半導体素子制御手段は、それぞれ、前記パワーMOSF
    ETのゲート電圧を制御するオペレーションアンプであ
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の圧
    電アクチュエータ用駆動装置。
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